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JP2009058459A - 形状測定装置 - Google Patents

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JP2009058459A JP2007227652A JP2007227652A JP2009058459A JP 2009058459 A JP2009058459 A JP 2009058459A JP 2007227652 A JP2007227652 A JP 2007227652A JP 2007227652 A JP2007227652 A JP 2007227652A JP 2009058459 A JP2009058459 A JP 2009058459A
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智明 山田
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Abstract

【課題】光切断による画像計測に適していると判断された測定部分のみを、光切断による画像計測で測定することができるようにする。
【解決手段】形状測定装置1において、スリット光源ユニット12は、測定対象の被検物20に対しスリット光を照射する。撮像部14Aと14Bが、異なる2方向から被検物20を撮像する。コントローラ15は、異なる2方向から撮像された2枚の画像から、スリット像の強度の差を演算し、求められた強度の差が所定の閾値THAより大きい場合に、いまスリット光が照射されている部分は光学測定に適した部分でないと判定する。本発明は、例えば、光切断による画像計測を行う形状測定装置に適用できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、形状測定装置に関し、特に、光切断による画像計測を行う場合に用いて好適な形状測定装置に関する。
従来、スリット光を投影して被検物の3次元形状を測定する形状測定装置がある。
スリット光投影法による計測の原理を簡単に説明する。
形状測定装置のステージ上に載置された被検物に、断面が細い帯状のスリット光が照射される。スリット光が照射された被検物がCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子によって撮像される。撮像された画像では、被検物のスリット光が照射された部分が平坦であれば、スリット像は直線となり、照射された部分に凹凸があれば、スリット像は奥行き方向の位置に応じて変形する。ステージをスリット光と垂直な方向に移動することにより、帯状のスリット光を被検物全体にわたり走査することになるので、被検物の3次元形状を測定することができる。
また、光照射による画像計測と、タッチプローブによる接触式計測の両方を備え、両者のうちの得意ないずれか一方で計測する方式も提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
KREON AQUILON(Kreon Technology社製),International Technology Transfer Corporation、[2007年7月18日検索]、インターネット<URL: http://www.ittc.co.jp/hproduct/kreon/aquilon.htm>
しかしながら、非特許文献1では、光照射による画像計測と、タッチプローブによる接触式計測をどのような判断基準で使い分けるかについては開示されていなかった。
一方、光を用いた形状計測では、被検物が金属のような鏡面を有していると、被検物に照射した光が正反射し、直接強い光が撮像素子に入射してしまい、正確な計測ができないという問題があった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、測定部分が光切断による画像計測に適しているかを適切に判断し、光切断による画像計測に適していると判断された測定部分のみを、光切断による画像計測で測定することができるようにするものである。
本発明の形状測定装置は、測定の対象である被検物に対してスリット光を照射する照明手段と、スリット光が照射された被検物を撮像する撮像手段と、撮像手段により得られた画像で観察されるスリット像に基づいて、被検物の形状を測定する光学測定手段と、被検物のスリット光が照射されている部分である照射部分が光学測定に適した部分であるかを判定する判定手段とを備え、光学測定手段は、判定手段により光学測定に適した部分であると判定された部分について、被検物の形状を測定することを特徴とする。
本発明によれば、測定部分のスリット像の輝度に基づいて、測定部分が光切断による画像計測に適しているかを判断するので、光切断による画像計測に適していると判断された測定部分のみを、光切断による画像計測で測定することができる。
図1は、本発明を適用した形状測定装置の概略の構成を示している。
図1に示される形状測定装置1は、1軸ステージ11、スリット光源ユニット12、拡散光源ユニット13、撮像部14Aおよび14B、コントローラ15、並びにタッチプローブ23を含む。1軸ステージ11上には、計測の対象となる被検物20が載置されている。
1軸ステージ11は、コントローラ15の制御によって、図面左右方向の1軸(x軸とする)に移動可能なテーブルである。1軸ステージ11の移動範囲の中心位置上方には、スリット光源ユニット12が固定されて配置されている。スリット光源ユニット12は、レーザ光を発する半導体レーザ16と、そこから発せられたレーザ光をスリット状の光に整形するシリンドリカルレンズ17を有している。シリンドリカルレンズ17から出射された、1軸ステージ11の移動方向に垂直なスリット光は、1軸ステージ11に載置された被検物20に照射される。なお、本実施の形態では、スリット光が不要である場合には、レーザ光を消灯させることとするが、その代わりにスリット光源ユニット12をアーム等で移動可能とし、測定に影響のない位置に退避させるようにしてもよい。
拡散光源ユニット13は、ランプ光源18と拡散板19を有し、被検物20の鉛直方向から所定角だけ傾斜した斜め上方に配置されて、被検物20を拡散光により斜め上方から照射する。
撮像部14Aおよび14Bは、それぞれ、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどの撮像素子を有し、コントローラ15の制御にしたがい、被検物20を撮像し、その結果得られる画像(データ)をコントローラ15に供給する。
撮像部14Aと14Bは、スリット光の光軸に対して対称に設置されており、撮像部14Aは、1軸ステージ11正面から見て右側(図1の被検物20上のスリット光から右側)を主な撮像範囲として担当し、撮像部14Bが1軸ステージ11正面から見て左側(図1の被検物20上のスリット光から左側)を主な撮像範囲として担当する。スリット光の方向(投光方向)と撮像方向は異なるので、撮像部14Aおよび14Bによって撮像された画像には、所謂光切断となって変形スリット像が観察される。なお、撮像部14Aと14Bを必ずしも対称に配置する必要はなく、それぞれが異なる方向から被検物20を撮像できれば良い。また、撮像部を3以上設けてもよい。
コントローラ15は、形状測定装置1の各部を制御する。例えば、コントローラ15は、1軸ステージ11を所定の位置に移動させたり、スリット光源ユニット12または拡散光源ユニット13の点灯制御を行う。また、コントローラ15は、撮像部14Aおよび14Bに対し撮像の制御信号も供給する。
タッチプローブ23は、その先端に接触センサーを有している。なお、タッチプローブ23は、1軸ステージ11の平面と平行な面でx軸に垂直なy軸、鉛直方向のz軸、z軸を軸中心とする回転軸であるθ軸、z軸を基準とする鉛直方向の傾きとなるφ軸を含む4軸以上の駆動が可能なロボットアーム(図示せず)に固定されており、被検物20を任意の位置から接触することが可能である。また、タッチプローブ23の接触センサーからの信号、およびロボットアームからのタッチプローブ23の移動変位量は常にコントローラ15に入力可能となっている。コントローラ15は、タッチプローブ23の接触センサーからの信号をトリガーにロボットアームからの移動変位量を入力することで、タッチプローブ23が被検物20に接触した位置を取得することができる。
以上のように構成される形状測定装置1においては、被検物20に対して照射されたスリット光の形状を撮像部14Aまたは14Bで撮像し、そのスリット像から被検物20の形状を測定する光学測定(非接触式測定)と、タッチプローブ23を接触させ、その変位から被検物20の形状を測定する接触式測定の両方により、被検物20の所望の測定部分の形状を測定することができる。
図2は、形状測定装置1の機能的構成を示すブロック図である。なお、図2において、図1と対応する部分については同一の符号を付してあり、重複する部分についての説明は適宜省略する。
形状測定装置1は、1軸ステージ11、スリット光源ユニット12、拡散光源ユニット13、撮像部14Aおよび14B、コントローラ15、操作部21、表示部22、並びにタッチプローブ23及びロボットアームにより構成されている。また、コントローラ15は、ステージ制御部31、光源制御部32、カメラ制御部33、UI(User Interface)制御部34、判定部35、光学形状演算部36、接触形状演算部37、および記憶部38を有する。なお、コントローラ15内の各部は、必要に応じて各種のデータを互いに授受することが可能となされている。
操作部21は、文字や数値を入力するキーボード、表示部22に表示される画面の所定の位置を指示するためのマウス、1軸ステージ11およびタッチプローブ23を移動させるジョイスティックなどからなり、ユーザの操作を受け付けるとともに、その操作に対応する操作信号をUI制御部34に供給する。表示部22は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)などであり、撮像部14Aおよび14Bで撮像された画像を表示したり、ユーザの操作に対応して所定の文字や図形を表示したりする。なお、ユーザは、表示部22に表示された被検物20の画像(撮像部14Aまたは14Bで撮像された画像)の所定部分を指定することにより、被検物20の形状測定の対象部である測定部分を指定することができる。
ステージ制御部31は、1軸ステージ11を所定の位置に移動させる。光源制御部32は、スリット光源ユニット12および拡散光源ユニット13を制御する。カメラ制御部33は、撮像部14Aおよび撮像部14Bによる撮像を制御する。UI制御部34は、操作部21から供給される操作信号に基づき、表示部22に所定の画像を表示させたり、ステージ制御部31、光源制御部32、カメラ制御部33等に所定の制御を要求する。例えば、操作部21において1軸ステージ11を移動させる操作がユーザにより行われた場合、UI制御部34は、ステージ制御部31は、所定量の移動をステージ制御部31に要求する。ステージ制御部31は、UI制御部34の要求に応じて、1軸ステージ11を所定量だけ移動させる。
判定部35は、ユーザによって指定された被検物20の測定部分が光学測定に適している部分であるかを判定する。
スリット像を用いた計測は、多点のデータを短時間に(一度に)取得することができるという利点を有する。反面、スリット像を用いた計測では、スリット光が被検物20に反射された反射光を利用するが、その反射光が正反射光の強い成分(Specular Spike)として入ってくると、測定誤差が大きいまま測定してしまう(誤検出してしまう)という問題もある。従って、正反射光によるスリット像を含む画像を、計測するための画像から除外する必要があるが、光学測定の適否を光量の多寡によって判断すると、この正反射光によるスリット像を含む画像を除外することができない。
そこで、形状測定装置1では、正反射光は所定の一方向だけに反射され、拡散光は、方向によらず一定(ランバートの余弦則)であるという性質を利用し、異なる2以上の方向からスリット像を撮像し、そのスリット像の強度(輝度)を比較することによって、正反射光の画像を除外し、光学測定を行う。
すなわち、判定部35は、撮像部14Aと撮像部14Bでそれぞれ撮像された画像の測定部分におけるスリット像の強度(輝度)の差を演算し、求められた差が所定の閾値THAより大きい場合には、一方の画像が正反射光によるスリット像が含まれた画像の可能性があると判断し、その測定部分については光学測定に適していないと判定する。また、判定部35は、スリット像の強度の差が所定の閾値THA以下であっても、2つのスリット像の強度がいずれも所定の閾値THB以下である場合には、強度が足りないため、その測定部分については光学測定に適していないと判定する。被検物20の測定部分が光学測定に適した部分でないと判定された場合には、その部分が、測定不適位置として記憶部38に供給される。
光学形状演算部36は、カメラ制御部33を介して撮像部14Aおよび14Bから供給された画像に含まれるスリット像から、被検物20の形状データを生成(演算)する。形状データは、スリット光が照射されたライン状(点群)のデータとして取得される。接触形状演算部37は、接触センサーからの信号をトリガーにして、ロボットアームの各関節に設けられたエンコーダの出力を取り込んで、タッチプローブ23の移動変位情報を得る。そして、形状演算部37は、そのタッチプローブ23の移動変位から、被検物20の形状データを生成(演算)する。
記憶部38は、判定部35から供給される測定不適位置(の情報)を一時的に記憶する。また、記憶部38は、撮像部14Aおよび14Bで撮像されて得られた画像も必要に応じて記憶する。なお、記憶部38には、形状測定装置1を制御するためのプログラムや所定のデータも必要に応じて記憶されている。
次に、図3のフローチャートを参照して、形状測定装置1の測定処理について説明する。なお、この処理前には、スリット光源ユニット12のレーザ光と拡散光源ユニット13の拡散光は、初期状態として消灯されているものとする。
初めに、ステップS1において、光源制御部32は、拡散光源ユニット13を制御し、拡散光源を点灯させる。
ユーザは、操作部21を操作して、被検物20が撮像部14Aおよび14Bの撮像範囲内の所望の位置となるように1軸ステージ11を移動させた後、撮像を指示する。ステップS2において、UI制御部34は、操作部21から撮像を表す操作信号を受け付け、カメラ制御部33に撮像を指令する。撮像部14Aおよび14Bは、カメラ制御部33の制御に従い、1軸ステージ11上の被検物20を撮像する。
ステップS3において、UI制御部34は、被検物20が含まれる撮像された画像を表示部22に表示させるとともに、「測定部分を指定してください」等のメッセージを表示部22に表示させる。ユーザは、操作部21を操作して、表示部22に表示された被検物20の画像の所定の領域を測定部分として指示すると、ステップS4において、UI制御部34は、操作部21からの操作信号を取得し、画像中のユーザによって指定された領域と、現在の1軸ステージ11の位置から、被検物20の測定部分を特定する。被検物20の測定部分を特定するための1軸ステージ11の位置(x座標値)および画像中の領域は、記憶部38に一時記憶される。
ステップS5において、光源制御部32は、拡散光源ユニット13を制御し、拡散光源を消灯させ、ステップS6において、スリット光源ユニット12を制御し、レーザ光を点灯させる。これにより、1軸ステージ11上にスリット光が照射される。
ステップS7において、ステージ制御部31は、1軸ステージ11を開始位置に移動させる。例えば、1軸ステージ11の駆動範囲の全範囲をスキャンすることとすると、駆動範囲の一方の端である位置が開始位置、他方の端が終了位置である。なお、1軸ステージ11の全駆動範囲に対して被検物20の置かれている範囲が極端に短い場合などには、形状測定における1軸ステージ11の駆動範囲を予め指定(ティーチング)するようにしてもよい。
ステップS8において、撮像部14Aおよび14Bは、スリット光が照射されている被検物20を撮像する。撮像された画像は、カメラ制御部33を介して判定部35に供給される。
ステップS9において、判定部35は、ユーザによって指定された測定部分をスリット光が走査しているか否かを判定する。この判定は、現在の1軸ステージ11の位置と、撮像部14Aおよび14Bから供給された画像とに基づいて行われる。
ステップS9で、ユーザによって指定された測定部分をスリット光が走査していないと判定された場合、処理はステップS14に進む。
一方、ステップS9で、ユーザによって指定された測定部分をスリット光が走査していると判定された場合、処理はステップS10に進み、判定部35は、撮像部14Aおよび14Bで撮像された画像の測定部分におけるスリット像の強度(輝度)の差を演算し、求められたスリット像の強度の差が所定の閾値THA以下であるかを判定する。
ステップS10で、求められたスリット像の強度の差が閾値THAより大きいと判定された場合、処理はステップS11に進み、判定部35は、いまスリット光が走査している測定部分は光学測定に不適な部分であると判定し、その部分を測定不適位置として記憶部38に供給し、記憶させる。
一方、ステップS10で、求められたスリット像の強度の差が閾値THA以下であると判定された場合、処理はステップS12に進み、判定部35は、スリット像の強度が撮像部14Aおよび14Bで撮像された画像のいずれにおいても閾値THB以下であるかを判定する。ステップS12で、スリット像の強度がいずれも閾値THB以下であると判定された場合、処理はステップS11に進む。
一方、ステップS12で、スリット像の強度が撮像部14Aおよび14Bで撮像された画像のいずれにおいても閾値THB以下ではないと判定された場合、すなわち、少なくともいずれか一方のスリット像の強度が閾値THBより大きい場合には、ステップS13において、光学形状演算部36は、カメラ制御部33を介して撮像部14Aおよび14Bから供給された画像に含まれるスリット像から、被検物20の形状データを取得する。
ステップS14では、現在のステージ位置が終了位置であるかがステージ制御部31によって判定される。ステップS14で、現在のステージ位置が終了位置ではないと判定された場合、処理はステップS15に進み、ステージ制御部31は、1軸ステージ11を所定量移動させる。
ステップS15の処理後は、ステップS8に戻り、ステップS8乃至S14の処理が繰り返し実行される。その結果、開始位置から終了位置までの各ステージ位置で被検物20が撮像され、光学測定に適している測定部分について形状データが取得される。
そして、ステップS14で、現在のステージ位置が終了位置であると判定された場合、処理はステップS16に進み、接触形状演算部37は、測定不適位置が記憶部38に記憶されているかを判定する。ステップS16で、測定不適位置が記憶部38に記憶されていると判定された場合、処理はステップS17に進み、接触形状演算部37は、ロボットアームを制御し、記憶部38に記憶されている測定不適位置をタッチプローブ23に測定させ、タッチプローブ23による測定不適位置の測定結果(移動変位)を取得する。そして、接触形状演算部37は、取得された測定結果から、測定不適位置の形状データを生成する。
タッチプローブ23で測定済みの測定不適位置は記憶部38から消去され、記憶部38に測定不適位置がなくなるまで、すなわち、記憶部38に記憶されているすべての測定不適位置についてタッチプローブ23による測定が終了するまで、ステップS16およびS17の処理が繰り返される。
そして、ステップS16で、記憶部38に測定不適位置がないと判定された場合、処理はステップS18に進み、光学形状演算部36は、スリット像から得られた形状データと、タッチプローブ23により得られた形状データを合成する。合成された被検物20の測定範囲全体の形状データは、表示部22に表示されるか、または記憶部38に記憶された後、処理は終了する。
なお、タッチプローブ23により得られた形状データがない場合には、すなわち、ユーザにより指定された測定部分のすべてについてスリット像による計測ができた場合には、ステップS18の処理は省略される。
以上のように、形状測定装置1では、異なる2方向から撮像された被検物20の画像から、スリット像の強度(輝度)の差を演算し、求められた強度の差が所定の閾値THAより大きいか、または、2つのスリット像の強度がいずれも所定の閾値THB以下である場合に、光学測定に適した部分でないと判定するので、測定部分が光切断による計測に適しているかを適切に(自動で)判断し、適している測定部分のみを光学測定により測定することができる。換言すれば、形状測定装置1では、正反射光によるスリット像を用いて計測することによる誤検出を防止することができる。
さらに、形状測定装置1では、光切断による計測に適していない測定部分については、タッチプローブ23で測定することができるので、ユーザに指定された測定部分のすべてを正確に測定することができる。
なお、上述した例では、異なる2方向に配置された撮像部14Aおよび14Bにより撮像された2枚の画像を用いて、測定部分が光学測定に適した部分であるか否かを判定したが、1方向からNA(開口数)を変化させた2枚の画像を用いて、測定部分が光学測定に適した部分であるか否かを判定することも可能である。より具体的には、2種類のNAで撮像した場合には、拡散光では、受光される光量がNAの比でしか変わらないが、正反射光の強い成分が入ってくると、輝度の比がNAの比と大きく変わるので、判定部35は、2枚の画像のスリット像の強度の比を演算し、NAの比と等しいかを判断することにより、測定部分が光切断による計測に適しているかを適切に判断することができる。
例えば、図1の撮像部14Aおよび撮像部14Bの代わりに、図4に示す撮像部41を、図1の撮像部14Aかまたは撮像部14Bのいずれか一方に配置させる。
撮像部41は、CCD51および52、撮像レンズ53および54、NAが互いに異なる絞り55および56、BS(ビームスプリッタ)57、並びに対物レンズ58により構成される。
被検物20で反射されたスリット光の反射光は、対物レンズ58を通過してBS57に入射される。BS57に入射された反射光の一部は、BS57の接合面で反射して絞り56および撮像レンズ54を介し、CCD52で受光される。一方、BS57の接合面で反射されない光は、絞り55および撮像レンズ53を介し、CCD51で受光される。これにより、1つの撮像部41で、NAの異なる2枚の画像を取得することができる。
判定部35は、2枚の画像のスリット像の強度の比を演算し、NAの比と等しいかを判断する。これにより、測定部分が光切断による計測に適しているかを適切に(自動で)判断することができる。換言すれば、正反射光の強い成分が入ってくると、撮像系のNA内にムラが発生するが、このムラにより生じた収差による誤検出を防止することができる。
なお、図4に示した例は、1つの撮像部に2つのCCDを有し、それぞれでNAの異なる2枚の画像を取得する構成であるが、1つの撮像部に1つのCCDのみを有し、絞りを変えて時間をずらした2回の撮像によってNAの異なる2枚の画像を取得する構成とすることも可能である。また、3以上のNAの異なる画像を用いて、測定部分が光切断による計測に適しているかを判断してもよい。
なお、上述した例では、測定部分をユーザが撮像された画像の所望の位置を指定することにより決定したが、CADデータを用いて測定部分を指定することも可能である。この場合、被検物20のCADデータには、測定部分が予め設定されており、CADデータ上の任意の3点に対応する点を、撮像部14Aまたは14Bで撮像された画像上で指定することにより、CADデータに設定されている測定部分が1軸ステージ11上の被検物20に反映される。
本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
本発明を適用した形状測定装置の概略の構成を示す図である。 形状測定装置の機能的構成例を示すブロック図である。 測定処理について説明するフローチャートである。 撮像部のその他の例を示す図である。
符号の説明
1 形状測定装置, 11 1軸ステージ, 12 スリット光源ユニット, 13 拡散光源ユニット, 14A,14B 撮像部, 15 コントローラ, 21 操作部, 22 表示部, 23 タッチプローブ, 31 ステージ制御部, 32 光源制御部, 33 カメラ制御部, 34 UI制御部, 35 判定部, 36 光学形状演算部, 37 接触形状演算部, 38 記憶部

Claims (5)

  1. 測定の対象である被検物に対してスリット光を照射する照明手段と、
    前記スリット光が照射された前記被検物を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段により得られた画像で観察されるスリット像に基づいて、前記被検物の形状を測定する光学測定手段と、
    前記被検物の前記スリット光が照射されている部分である照射部分が光学測定に適した部分であるかを判定する判定手段と
    を備え、
    前記光学測定手段は、前記判定手段により光学測定に適した部分であると判定された部分について、前記被検物の形状を測定する
    ことを特徴とする形状測定装置。
  2. 前記被検物に接触して前記被検物の形状を測定する接触式測定手段をさらに備え、
    前記接触式測定手段は、前記判定手段により光学測定に適した部分ではないと判定された部分について、前記被検物の形状を測定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。
  3. 前記撮像手段は、異なる2以上の方向から前記被検物を撮像し、
    前記判定手段は、撮像された2以上の画像におけるスリット像の強度の差が所定の閾値より大きいかを判断することにより、前記照射部分が光学測定に適した部分であるかを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。
  4. 前記撮像手段は、異なる2以上のNAで前記被検物を撮像し、
    前記判定手段は、撮像された2以上の画像におけるスリット像の強度の比を演算し、NAの比と等しいかを判断することにより、前記照射部分が光学測定に適した部分であるかを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。
  5. 前記被検物の形状測定を行う部分である測定部分を、前記撮像手段で撮像された画像上で指定する指定手段をさらに備え、
    前記判定手段は、前記照射部分が前記測定部分である場合に、前記照射部分が光学測定に適した部分であるかを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。
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