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JP2009042856A - 文書管理装置、文書管理システム及びプログラム - Google Patents

文書管理装置、文書管理システム及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】文書の派生関係に基づくアクセス制限を簡便に実現する。
【解決手段】文書操作部200は、ユーザの指示に応じて管理IDを含んだID付き文書を操作すると、新たに生成した管理IDと、元の管理ID(親ID)と、その操作のログ情報と、操作後の文書内容とを含んだ新たなID付き文書を生成してサーバに送る。ここで、その操作の際にユーザから分岐指示を受けると、文書操作部200は、分岐指示をその新たなID付き文書に対応づけてサーバに送信する。サーバは、ID付き文書と共に分岐指示を受けた場合、そのID付き文書のための新たな文書グループを生成し、ユーザにそのグループについてのアクセス権情報を設定させる。サーバは、ユーザから文書に対する操作を指示された場合、その文書が属するグループにそのユーザがアクセス権を持つか否かを判定し、アクセス権を持つ場合には操作を許可する。
【選択図】図9

Description

本発明は、文書管理装置、文書管理システム及びプログラムに関する。
文書の利用状況の把握や漏洩対策などのために、文書の流通過程を追跡するシステムが提案されている。この種のシステムでは、文書に対して識別情報(ID)を埋め込み、文書が利用される際にそのIDを記録することで、文書の流通過程を把握する。
例えば特許文献1に開示されたシステムは、文書とその文書を一意に特定する正本IDとを対応付けて管理する文書管理サーバと、文書管理サーバとネットワークを介して接続されるクライアントとを含む。このシステムでは、文書管理サーバが、文書へアクセスするために必要な副本IDの取得要求をクライアントから受信し、受信する取得要求ごとに異なる副本IDを生成し、生成した副本IDを取得要求の応答としてクライアントに送信する。さらに、文書管理サーバは、取得要求に示される正本IDとその正本IDに対して生成した副本IDとの派生関係を示す派生関係情報を管理する。また、文書管理サーバは、取得要求に示される取得要求元と副本IDとを関連づけて管理する。また、このシステムは、ある副本IDを提示して行われた操作の結果に対して別の副本IDを付与し、それら副本ID間の派生関係を記録する。
また、特許文献2に開示されたシステムでは、バージョン情報をノードとし、バージョン間の派生関係をリンクとした木構造を用いて、バージョン保持部により各バージョン情報を保持し、派生関係管理部によりバージョン間の派生関係を保持管理し、派生関係管理部は派生関係を継続と分岐との種類に分けて管理し、1つのバージョン情報から延びる派生関係は多くとも1つだけを継続関係として管理する。すなわち、或るバージョン情報から複数の派生関係が派生する場合に、これら派生関係には継続関係が2つと無いようにし、継続関係によって関係づけられたバージョン情報の集合をバージョングループという単位で扱うことで、バージョン木構造をユーザにとって管理の容易な単位に分割する。
特開2007−004649号公報 特開平11−327980号公報
ところで、文書の派生関係を記録するシステムにおいて、ある文書の識別情報を提示した人に、その文書に対して派生関係から分岐した別の文書を提供するサービスが考えられる。このようなサービスにおいては、分岐した派生関係の文書グループに属する文書に対するアクセス管理が望まれる。
本発明は、分岐した派生関係の文書に対して、文書グループごとにアクセス制限を行えるシステムを提供する。
請求項1に係る発明は、第1の文書の操作の結果得られた第2の文書を受け取った場合に、前記第2の文書の親が前記第1の文書であることを示す派生関係を記憶装置に登録する派生関係登録手段と、前記第2の文書に対応づけて分岐指示を受けた場合には、新たな文書グループを生成し、前記第2の文書が当該新たな文書グループに属することを示す情報を前記記憶装置に登録し、前記第2の文書に対応づけて前記分岐指示を受けなかった場合には、前記第2の文書が前記第1の文書と同じ文書グループに属することを示す情報を前記記憶装置に登録するグループ情報登録手段と、文書グループに対するアクセス権情報の入力を受け付け、入力されたアクセス権情報をその文書グループに対応づけて前記記憶装置に登録するアクセス権登録手段と、利用者から文書に対する操作の要求を受けた場合に、当該文書が属する文書グループに対応するアクセス権情報を前記記憶装置から取得し、取得したアクセス権情報に基づき、前記文書に対する前記操作を前記利用者に許可するか否かを制御する制御手段と、を備える文書管理装置を提供する。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記アクセス権登録手段は、前記第2の文書に対応づけて分岐指示を受けた場合に、当該分岐指示を送信した情報処理装置に対して、前記新たな文書グループについてのアクセス権情報の入力要求を送信し、その入力要求に応じて前記情報処理装置から入力されたアクセス権情報を前記新たな文書グループに対応づけて前記記憶装置に登録する、ことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、利用者からの派生関係表示の指示を情報処理装置から受信した場合に、前記記憶装置に記憶された派生関係群が構成する文書の木構造を表す表示情報を生成し、前記情報処理装置に送信する表示情報送信手段を更に備え、前記表示情報送信手段は、前記記憶装置に登録されたアクセス権情報に基づき、前記利用者がアクセス権を有する文書グループを特定し、前記木構造のうち、前記利用者がアクセス権を有する文書グループに属する文書群を表示する表示情報を生成する、ことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、コンピュータに、第1の文書の操作の結果得られた第2の文書を受け取った場合に、前記第2の文書の親が前記第1の文書であることを示す派生関係を記憶装置に登録するステップ、前記第2の文書に対応づけて分岐指示を受けた場合には、新たな文書グループを生成し、前記第2の文書が当該新たな文書グループに属することを示す情報を前記記憶装置に登録し、前記第2の文書に対応づけて前記分岐指示を受けなかった場合には、前記第2の文書が前記第1の文書と同じ文書グループに属することを示す情報を前記記憶装置に登録するステップ、文書グループに対するアクセス権情報の入力を受け付け、入力されたアクセス権情報をその文書グループに対応づけて前記記憶装置に登録するステップ、利用者から文書に対する操作の要求を受けた場合に、当該文書が属する文書グループに対応するアクセス権情報を前記記憶装置から取得し、取得したアクセス権情報に基づき、前記文書に対する前記操作を前記利用者に許可するか否かを制御するステップ、を実行させるためのプログラム、を提供する。
請求項5に係る発明は、第1の情報処理装置と、第2の情報処理装置と、文書管理装置とを備える文書管理システムを提供する。第1の情報処理装置は、第1の文書に対する操作の実行指示、及び当該操作の結果得られる第2の文書を前記第1の文書の属する文書グループから分岐させるか否かの指示を受ける指示受付手段と、前記実行指示に応じて第1の文書に対する操作を実行する操作実行手段と、前記操作実行手段により第1の文書に対して操作が実行された場合に、当該操作の結果得られた第2の文書を前記文書管理装置に送信すると共に、前記指示受付手段が前記第2の文書を前記第1の文書の属する文書グループから分岐させる指示を受けた場合には、前記前記第2の文書に対応づけて分岐指示を前記文書管理装置に送信する指示送信手段と、文書グループに対応するアクセス権情報の入力を受け付けるアクセス権入力手段と、前記アクセス権入力手段に入力された前記アクセス権情報を前記文書管理装置に送信するアクセス権送信手段と、を備える。第2の情報処理装置は、利用者から操作対象の文書の指定を受け付ける指定受付手段と、前記指定受付手段が受け付けた指定に基づき、前記操作対象の文書を特定する情報を含んだ出力要求を、前記利用者を特定する情報と対応づけて前記文書管理装置に送信する要求送信手段と、を備える。文書管理装置は、前記第1の文書の操作の結果得られた第2の文書を受け取った場合に、前記第2の文書の親が前記第1の文書であることを示す派生関係を記憶装置に登録する派生関係登録手段と、前記第2の文書に対応づけて分岐指示を受けた場合には、新たな文書グループを生成し、前記第2の文書が当該新たな文書グループに属することを示す情報を前記記憶装置に登録し、前記第2の文書に対応づけて前記分岐指示を受けなかった場合には、前記第2の文書が前記第1の文書と同じ文書グループに属することを示す情報を前記記憶装置に登録するグループ情報登録手段と、文書グループに対するアクセス権情報の入力を受け付け、入力されたアクセス権情報をその文書グループに対応づけて前記記憶装置に登録するアクセス権登録手段と、利用者からの文書に対する操作の要求を前記第2の情報処理装置から受けた場合に、当該文書が属する文書グループに対応するアクセス権情報を前記記憶装置から取得し、取得したアクセス権情報に基づき、前記文書に対する前記操作を前記利用者に許可するか否かを制御する制御手段と、を備える。
請求項1、4又は5に係る発明によれば、分岐した派生関係の文書グループごとにアクセス権情報を設定するので、派生関係のある文書の中で文書操作を許可する文書グループ、文書操作を許可しない文書グループといったグループごとの文書アクセス管理を行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、新たな文書グループが生成されたときに、その文書グループについてのアクセス権情報を設定させることができる。
請求項3に係る発明によれば、利用者から派生関係の木構造の表示が求められた場合に、その利用者がアクセス権を持つ文書グループのみを選択的に表示することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、文書管理システムの概略構成を示すブロック図である。このシステムは、インターネットやローカル・エリア・ネットワーク等のネットワーク30を介して接続された文書管理サーバ10とクライアント端末20−1,20−2,・・・(以下、クライアント端末20と総称する)から構成される。
クライアント端末20について図2を用いて説明する。クライアント端末は、ユーザが文書を操作するために用いる端末であり、パーソナルコンピュータ、デジタル複合機(複写機能、印刷機能、ファクシミリ機能を有する画像形成装置)などがその一例である。クライアント端末20は、図2に示すように、文書操作部200及び登録処理部210を備える。
文書操作部200は、文書に対する操作を実行する手段である。文書に対する操作には、例えば、文書の表示(ユーザから見れば「閲覧」)、編集、印刷出力、紙文書の読み取り、紙文書の複写、等がある。図では、文書操作部200を1つだけ示したが、それら個々の操作を別々の操作部(例えば、編集用のアプリケーション、読取制御用のアプリケーションなど)が担当してもよい。例えば、文書操作部200がワードプロセッサ等の電子文書を作成・編集するためのソフトウエアであれば、文書操作部200は、ユーザの指示に応じて電子文書を表示したり、電子文書に編集を加えたりする。文書操作部200は、文書に対して操作を行った場合、その操作の結果を表すID付き文書300を出力する。
ID付き文書300は、図3に示すように、メタ情報310と文書内容320を含んだ電子文書である。文書内容320は、文書操作部200の操作の結果生成された文書の内容データである。文書操作部200が電子文書を作成・編集するためのソフトウエアであれば、文書内容320はそのソフトウエアによる編集の結果生成される文書ファイルである。また、文書操作部200が電子文書を印刷する装置であれば、文書内容320は、例えば、印刷される電子文書の内容データとすればよい。また、文書操作部200が紙文書をスキャンする装置又は紙文書を複写する装置であれば、文書内容320は、例えば、その紙文書を読み取って得られる画像データとすればよい。
メタ情報310は、文書管理のための情報であり、管理ID312,親ID314,及びログ情報316を含む。
管理ID312は、当該ID付き文書300自体の一意な識別情報である。親ID314は、当該ID付き文書300の親のID付き文書の管理IDである。すなわち、本実施形態では、あるID付き文書と、このID付き文書に対して操作を加えた結果得られる新たなID付き文書とを、親と子の関係として取り扱う。第1のID付き文書を操作して第2のID付き文書が得られた場合、第1のID付き文書は第2のID付き文書の親であり、第2のID付き文書は第1のID付き文書の子である。したがって、例えば、管理ID「A」のID付き文書を文書操作部200で操作して、その結果得られた新たなID付き文書の管理IDが「B」である場合、後者のメタ情報310における管理ID312は「B」であり、親ID314は「A」である。このような親子の関係を、以下では「(管理IDの)派生関係」という。
なお、本システムに未登録の電子文書を新たに登録する操作を実行した場合や、未登録の紙文書をスキャン又は複写する操作を実行した場合(この場合、紙文書を読み取った画像を文書内容とするID付き文書が生成され、本システムに登録される)に生成されるID付き文書300では、親ID314は空(すなわち、親は存在しない)となる。
ログ(履歴)情報316は、当該ID付き文書が生成された際の操作についての、各種のログ項目の情報である。ログ項目には、例えばその操作が行われた日時、その操作の種別、その操作を指示したユーザ(操作者)などがあるが、もちろんこれに限るものではない。操作の種別には、例えば登録(本システムに新規の文書を登録すること)、閲覧、編集、更新(更新版の登録)、印刷、スキャン、紙文書の複写、等がある。例えば、ユーザが文書操作部200を用いて第1のID付き文書に対して編集を加え、編集完了の指示を行った場合、その結果生成される第2のID付き文書のログ情報316は、編集完了の日時と、その編集を指示したユーザの識別情報と、操作の種別として「編集」と、を含んだものとなる。
ここでログ情報316に組み込まれる操作の種別は、ログ記録の目的での分類に従った種別であり、文書操作部200が実行する操作の種別そのものでなくてもよい。例えば、文書操作部200が実行する複数の操作の種別を、同じ1つのログ記録目的の操作種別に対応づけてもよい。例えば、文書編集アプリケーション上でID付きの電子文書に編集を加え操作メニュー上で「更新版として登録」を指示した場合も、スキャナで管理ID付きの紙文書を読み取り読取制御用アプリケーションの操作メニュー上で「読み取った文書を承認版として登録」を指示した場合も、ログ情報316に組み込まれる操作種別の値は「更新」となる。
文書操作部200が生成するメタ情報310の具体例を以下に示す。
[例1]
<metadata sid="A" date="2006-10-01T10:00" method="register" filename="aaa.doc" user="user1"/>
ここでsid属性は管理ID、date属性は操作日時、method属性は操作種別である。また、filename属性は当該ID付き文書のファイル名であり、user属性は操作を指示したユーザのユーザ識別情報である。例1のmethod属性値"register"は(文書管理サーバ100に未登録の)新規文書の登録操作を示す操作種別名である。新規文書の登録なので、親IDを示すpid属性は省略されている。省略する代わりにpid="null"などと、親IDがないことを示す属性を明示的に組み込んでもよい。
なお、文書操作部200が、操作した文書を暗号化してもよい。この暗号化は、本システムに準拠した文書操作部200ならば、復号できるようなものとする。この場合、文書操作部200が出力するID付き文書300の文書内容320は、暗号化されることにより、本システムに準拠した文書操作部200でないと復号できなくなる。したがって、ID付き文書300が操作される場合には文書操作部200が用いられるので、文書操作部200がその操作を検知し、その操作の内容が文書操作部200から文書管理サーバ10に通知される。なお、文書内容320だけでなく、後述するメタ情報310(またはその一部)に対しても暗号化を施してもよい。
図2の説明に戻り、文書操作部200は、操作結果として上述のようなID付き文書300を作成するために、ID割り当て部202及び派生関係組込部204を備える。ID割り当て部202は、操作結果のID付き文書300に一意な管理IDを付与する手段である。管理IDは、少なくとも本システム内で一意な識別情報である必要がある。例えば、操作の結果生成するID付き文書300(ただし管理ID312を除いたもの)のハッシュ値を求め、このハッシュ値をその文書300のID付き文書とすればよい。ハッシュ関数としてSHA-256(SHA-256はNISTがFIPS180-2で定めた256ビットのハッシュ値を持つ暗号学的ハッシュ関数である)などのような耐衝突性を持つ暗号学的ハッシュ関数を用いれば、実用上十分な一意性を持つ管理IDを生成することができる。もちろん、システム内で一意な管理IDを各クライアント端末20で生成する方法は、これに限らない。管理IDを、クライアント端末20固有の識別情報を含むものとすれば、システム内で一意な管理IDを各クライアント端末20で生成することができる。
派生関係組込部204は、操作結果の文書に対しID割り当て部202が割り当てた新たな管理ID312と、その操作の元になった親文書の管理IDである親ID314(新規登録の場合は、親IDは無し)と、その操作についてのログ情報316と、を含むメタ情報310を生成する。ここで、派生関係組込部204は、文書操作部200が実行する個々の操作の種別が、ログ記録目的上の操作種別のどれに対応するかを表す対応関係の情報を保持しており、この情報を用いることでログ情報316に組み込む操作種別の値を求める。そして、派生関係組込部204は、そのメタ情報310を操作結果の文書内容に付加することにより、操作後のID付き文書300を生成して出力する。
文書操作部200がアプリケーションソフトウエアである場合、ID割り当て部202及び派生関係組込部204は、そのソフトウエアに対して追加される、いわゆるプラグイン(plug-in)プログラムとして実現してもよい。
登録処理部210は、文書操作部200が出力したID付き文書300を文書管理サーバ10に登録するための処理を実行する。このように各クライアント端末20が、自ら実行した操作の結果であるID付き文書300を文書管理サーバ10に登録することにより、文書管理サーバ10は各ID付き文書300間の派生関係を把握することができる。
文書操作部200が操作の結果出力するID付き文書300は、通常の文書ファイルと同様、電子的にコピーしたり、電子メールに添付するなどの方法で他の人宛に送信したりすることができる。電子メール送信用のソフトウエアは、この例では本システムに準拠していないので、この送信操作はID付き文書には反映されず、したがって文書管理サーバ10にも記録されない。他の人からID付き文書300を受け取った人が、自分のクライアント端末20の文書操作部200を用いてそのID付き文書300を操作すると、その操作に応じて新たな管理IDを付与されたID付き文書が生成されることになる。
また、文書操作部200が電子文書を印刷する場合、管理IDを生成し、その電子文書の印刷結果にその管理IDを埋め込んでもよい。管理IDの埋め込みは、例えば電子文書の印刷画像に、管理IDを示すコード画像を重畳する等の方法で行うことができる。また、用紙がRFID(Radio Frequency Identifier)タグを備えている場合、そのRFIDタグに管理IDを書き込んでもよい。このように印刷を行った場合、文書操作部200は、その管理IDや操作種別「印刷」等のメタ情報を含んだID付き文書を文書管理サーバ10に登録する。なお、ID付き文書を印刷した場合には、そのID付き文書の管理IDを親ID314として含んだID付き文書が生成される。印刷操作に対応するID付き文書には、印刷された画像を示すページ記述言語データやビットマップ画像データをなどの印刷データ、又は印刷された文書ファイルを、文書内容320として組み込んでもよい。
また、管理IDが埋め込まれた紙文書を文書操作部200が読み取った場合、文書操作部200は、その読み取り操作に対して新たな管理IDを付与し、読み取り結果の画像を文書内容320として含んだID付き文書を生成して文書管理サーバ10に登録する。このID付き文書の親ID314には、紙文書から読み取った管理IDがセットされる。管理IDが埋め込まれた紙文書の複写の際には、上述した読み取り時と印刷時の処理が実行される。
次に、文書管理サーバ10について説明する。文書管理サーバ10は、システム内の複数のクライアント端末20から送られてくるID付き文書300を蓄積し、蓄積した情報に基づきユーザに各種のサービスを提供する。図4に示すように、文書管理サーバ10は、文書DB100,派生関係DB110,文書登録部130,要求処理部140を備える。
文書DB100は、クライアント端末20から送られてきたID付き文書300のうちの文書内容320を格納するデータベースである。文書DB100に格納された各文書内容320は、一意な内容IDにより管理してもよい。内容IDとしては、例えば当該文書内容の暗号学的ハッシュ関数によるハッシュ値を用いてもよいが、これに限定されるものではない。クライアント端末20が内容IDを付与してもよく、この場合、内容IDをメタ情報320に組み込んでもよい。また、内容IDの代わりに、その文書内容320を、当該文書内容に対応するID付き文書300の管理IDと対応づけて文書DB100に格納してもよい。
文書登録部130は、クライアント端末20から受信したID付き文書の中の文書内容を文書DB100に、メタ情報を派生関係DB110に、それぞれ登録する。そのうち、メタ情報の登録を担当するのが派生関係登録部132である。
派生関係DB110は、そのようなID付き文書300のうち、派生関係の情報を主としたメタ情報を蓄積するデータベースである。図5に、派生関係DB110のデータ内容の一例を示す。図5に示した表における1行の情報が、1つのID付き文書300に対応するメタ情報レコードである。この例では、各ID付き文書300の管理IDに対応づけて、親ID、正本ID、ノードアドレス、操作種別、操作者、操作日時の各項目が登録されている。このうち、管理IDと親IDのペア以外の項目は、例示したものに限られない。管理目的上必要な項目を記録すればよい。また、操作種別、操作者、操作日時については既に説明した。
正本IDは、派生関係の木の根に該当する文書を特定する識別情報である。管理IDが付与されていない文書が新たに本システムに登録される場合、本システムがその文書に一意な正本IDを付与する。そして、その文書のデータ(例えば文書ファイル又はスキャナの読取結果の画像ファイル)がその正本IDに対応づけて文書管理サーバ10に登録され、その文書の内容を含むID付き文書がその登録を行った利用者に提供される。その後、そのID付き文書から派生した子孫のID付き文書は、その正本IDに対応づけられる。したがって、正本IDの値が同じID付き文書は、根である同一の文書から派生した文書であることが分かる。図5の例では、例示された全てのID付き文書が同じ正本ID“1”から派生している。
ノードアドレスは、ID付き文書間の派生関係が構成する木において、当該管理ID(ID付き文書)に対応するノードの位置を示している。ノードアドレスの表記において「/」が木の深さ階層の区切りを示し、番号が同じ親から派生した兄弟同士の間での順番を示す。例えばノード「/1」は新規文書登録の操作により登録された文書に対応する根ノードを示す。また、ノード「/1/1」は根ノード「/1」の1番目の子、ノード「/1/2」は根ノード「/1」の2番目の子を示す。なお、煩雑さを避けるため、図5には、1つの根ノード「/1」から派生した1つの木に属するメタ情報レコード群しか示していないが、文書管理サーバ10には、例えば根「/1」から派生する木と根「/2」から派生する木のように、複数の木のメタ情報レコード群が登録され得る。
なお、図5に例示したメタ情報の項目は一例に過ぎない。例えば、この他にも、ID付き文書内の文書内容320を格納した、文書DB100内での格納場所を示すパス名を派生関係DB110に登録してもよい。文書DB100が、内容IDで文書内容320を検索する機能を持つものであれば、文書格納パスの代わりに内容IDをメタ情報レコードに登録してもよい。
なお、図5は派生関係DB110が管理するデータを内容の観点から表現したものにすぎず、具体的な表現形式或いはデータベース形式を規定するものではない。例えば、派生関係DB110は、一般的なリレーショナルデータベースとして構築することもできるし、管理IDを除くメタ情報を記述したXML(eXtensible Markup Language)文書を、管理IDをキーとして登録したデータベースとして構築することもできる。
図5に示した派生関係DB110のデータ内容は、図6のような木構造を成す。これは、管理IDをノードとし、管理ID間の親子関係をエッジとする木構造である。
図5〜図6の例が示す文書の履歴を時系列順に説明すると、以下のようになる。この例は、あるユーザが申請書等のフォーム(ひな形文書)を本システムに登録し、他のユーザがそのフォームに対して記入を行い、記入済みフォームを本システムに登録する業務の流れを表している。
この例ではまず、文書(フォーム)の「登録」操作がuser1のクライアント端末で実行される。「登録」操作は、文書管理サーバ10に未登録の文書(すなわち、管理IDを有していない文書)を当該サーバ10に登録するための操作である。この操作に応じて管理IDが"A"、親IDが空、操作種別が「登録」であるメタ情報と、その文書の文書内容とを含むID付き文書"A"がuser1のクライアント端末から文書管理サーバ10に送られる。これに応じ、文書管理サーバ10は、そのID付き文書"A"中の文書内容を文書DB100へ、メタ情報を派生関係DB110にそれぞれ登録する。ここで、文書管理サーバ10は、操作種別が「登録」であり、親IDが空なので、当該ID付き文書が、文書管理サーバ10内に既に登録済みのID付き文書の子ではなく、新たな木の根(始祖)であると判断し、それに従ってノードアドレスの値(この例では「/1」)を設定する。なお、以下では、識別のために、登録された文書内容を"Content1"で表すことにする。その後、user1は、登録したID付き文書を他のユーザuser2,user3,・・・に配布する。この配布は、例えば、電子メールにそのID付き文書を添付して各ユーザに送信することにより、行うことができる。
その後、他のユーザuser2が自分のクライアント端末の文書操作部200でID付き文書"A"を印刷する。印刷されるのは文書内容"Content1"、又はそれに編集を加えた結果の文書内容である。このとき文書操作部200は、印刷結果の紙文書に対して新たに付与した管理ID"B"を埋め込む。このように管理IDが埋め込まれた紙文書をID付きの紙文書と呼ぶことにする。また、クライアント端末は、印刷の結果としてID付き文書"B"を生成し、文書管理サーバ10に登録する。このID付き文書のメタ情報における管理IDは"B"であり親IDは"A"である。また操作者はuser2であり。操作種別は印刷である。文書管理サーバ10は、受け取ったID付き文書の親IDの値から、当該文書"B"が文書"A"の子であることを認識し、しかも最初の子であるので、文書"B"のノードアドレスを「/1/1」とする。
なお、この操作の前にuser2のクライアント端末20内にあったID付き文書"A"は、この操作に伴い、派生関係組込部204によりID付き文書"B"に置き換えられる。この置き換え処理では、派生関係組込部204は、元のID付き文書"A"のうち、メタ情報310の管理ID312を新たに発行したID"B"へ変更すると共に、元の文書"A"の管理ID"A"を親ID314の値にセットする。また、派生関係組込部204は、ログ情報316中の操作種別の値を今回の操作の種別である「印刷」に変更し、操作時刻の値をその閲覧の日時に変更し、操作者の値をuser2に変更する。また、文書内容320は、印刷指示をされた時点の文書内容を示す印刷データ又は文書ファイルとなる。
このようにID付き文書"A"は、閲覧されると、閲覧後のID付き文書"B"に置き換えられる。したがって、その置き換えの後は、ID付き文書"A"自体はそのクライアント端末20には存在せず、その代わりにID付き文書"B"が存在することとなる。なお、user2は、印刷結果の紙文書"B"を、他のユーザであるuser4に渡す。
その後、更に別のユーザuser3が自分のクライアント端末の文書操作部200でID付き文書"A"を閲覧する。閲覧されるのは内容ID"Content1"の文書内容である。クライアント端末は、閲覧の結果としてID付き文書"C"を生成し、文書管理サーバ10に登録する。「閲覧」操作では、文書内容は変更されないので、文書内容は"Content1"のままである。なお、このように文書内容が変更されない操作を行った場合、クライアント端末20は、文書内容を省略したID付き文書を文書管理サーバ10に送ってもよい。なお、この操作の前にuser3のクライアント端末20内にあったID付き文書"A"は、この操作に伴い、派生関係組込部204によりID付き文書"C"に置き換えられる。この置き換え処理では、派生関係組込部204は、元のID付き文書"A"のうち、メタ情報310の管理ID312を新たに発行したID"C"へ変更すると共に、元の文書"A"の管理ID"A"を親ID314の値にセットする。また、派生関係組込部204は、ログ情報316中の操作種別の値を今回の操作の種類である「閲覧」に変更し、操作時刻の値をその閲覧の日時に変更し、操作者の値をuser3に変更する。なお、今回の操作は閲覧なので、文書内容320は変化しない。
次に、user4が、user2から受け取ったID付きの紙文書"B"に対して書き込みを行い、書き込み済みの紙文書をスキャナにセットし、クライアント端末20上の読取制御ソフトウエアの操作メニューから「承認版として登録」の操作を選んだとする。すると読取制御ソフトウエアは、スキャナを制御して紙文書を読み取り、その読取結果の画像データを文書内容(以下、識別のためにこの文書内容を"Content2"と名付ける)として含むID付き文書"D"を生成し、文書管理サーバ10に送ると共に、当該クライアント端末20内に保存する。このID付き文書"D"内のメタ情報310に含まれる管理IDは"D"であり、親IDは"B"である。この親ID"B"は、紙文書から読み取った管理IDである。またuser属性はuser4である。また、文書操作部200での「承認版として登録」という操作は、ログ記録目的上での「更新」という操作種別に分類されるので、メタ情報中のmethod属性は「更新」となる。
次に、user4がID付き文書"D"を文書操作部200により編集する。これにより、編集結果の文書内容"Content3"を含み、"D"を親IDとして含む新たなID付き文書"E"が生成され、文書管理サーバ10に登録される。user4のクライアント端末20内のID付き文書"D"はこのID付き文書"E"に置き換えられる。
次に、user3が自分のクライアント端末内のID付き文書"C"に対し文書操作部200にて編集を加え、操作メニュー上で「更新版として登録」を指示すると、クライアント端末は、管理ID312の値が"F"、親ID314の値が"C"、操作種別の値が「更新」であるID付き文書"F"を生成して、これをID付き文書"C"と置き換えると共に、そのID付き文書"F"を文書管理サーバ10に登録する。編集により、文書内容は"Content3"から"Content4"へと変化している。文書管理サーバ10の派生関係DB110には、管理ID"F"のレコードが登録される。
図5及び図6は、この時点での派生関係DB110内の、"A"から派生する文書或いは操作の様子を示している。
以上、派生関係DB110のデータ内容を例に取り、本システムにおける文書操作の情報の登録の様子を説明した。
図4の説明に戻り、要求処理部140は、クライアント端末20からの管理IDを含んだサービス要求に応じて、派生関係DB110を用いたサービスを提供する。要求処理部140が提供するサービスとしては、例えば、サービス要求中の管理IDに対応する文書の最新版を検索するサービスがある。また別の例として、サービス要求中の管理IDに対応する始祖(根)の文書又はその始祖についてのログ情報を提供するサービスを挙げることができる。また、別の例として、その管理IDの来歴、すなわち始祖からその管理IDまでに文書が経てきた操作の履歴(例えば誰がいつどんな操作をしたのかを示す情報のリスト)を提供するサービスもある。また、派生関係DB110に登録された属性項目についての検索条件の指定を受け付け、その検索条件を満足するID付き文書のリストを提供するサービスもある。このサービスに付随して、要求処理部140は、そのリストの中からユーザの所望するID付き文書の選択を受け付け、選択されたID付き文書を提供してもよい。なお、上述の最新版を検索するサービスは、「操作日時が最新である」という検索条件についての検索結果を提供するサービスと捉えることもできる。また、上述の始祖の文書の情報を提供するサービスは、「ノードアドレスが根を示す文書」という条件についての検索結果を提供するサービスと捉えることができる。また、別の例として、派生関係DB110に基づきID付き文書群の派生関係を表す木構造の表示画面を提供し、その表示画面上でユーザの所望するID付き文書の選択を受け付け、選択されたID付き文書を提供するサービスもある。
サービス要求は、クライアント端末20に保持されたID付き文書に基づき発せられる。例えば、ユーザがクライアント端末20の文書操作部200によりID付き文書を開いた場合に、文書操作部200が、派生関係を用いたサービスのメニューを提供し、そのメニューの中からユーザが所望するサービスの指定を受け付ける。そして、そのID付き文書の管理IDと指定されたサービスを示すコードとを含むサービス要求を文書管理サーバ10の要求処理部140に送信する。このとき、ユーザ識別情報や操作日時などの属性項目についての検索条件を指定するユーザインタフェース画面を提供し、この画面を介して入力された検索条件を併せて要求処理部140に送信してもよい。また、管理IDと、サービスを示すコード、検索条件以外に、指示を行ったユーザの識別情報や、ユーザの入力した認証情報などといった他の情報を、クライアント端末20から要求処理部140に送信するようにしてもよい。
また、別の例として、ID付き文書というオブジェクト種類に対して、そのようなサービスのメニューを対応づけてクライアント端末20のオペレーティングシステムに登録しておいてもよい。この場合、図7に示すように、オペレーティングシステムが提供するファイル管理画面400に表示されたID付き文書のアイコン410又は414に対し、ユーザが例えば右ボタンクリックなどの所定の操作を行った場合、オペレーティングシステムが、ID付き文書に対応づけられたメニュー420を画面表示する。図示例では、ID付き文書のアイコン410又は414には、本システムのID付き文書であることを示すマーク411により、他の種類のファイル412と区別可能となっている。ユーザがメニュー420上の各サービス項目の中から、所望のものを選択すると、クライアント端末20は、選択されたサービス項目の実行を文書管理サーバ10に要求する。
また別の例として、ユーザによるサービスの指定を一つの「操作」と捉え、その「操作」に対して新たに管理IDを付与することも考えられる。この場合、指定されたサービスのコードを操作種別として含み、指定の際に用いられた元のID付き文書の管理IDを親IDとして含んだID付き文書を生成し、このID付き文書をサービス要求として文書管理サーバ10に送ってもよい。この場合、要求処理部140は、受け取ったID付き文書内の操作種別の情報に基づき提供すべきサービスを判定し、同じくID付き文書内の親IDを、派生関係を遡る処理の起点とする。
要求処理部140は、クライアント端末20からサービス要求を受けた場合、そのサービス要求中に指定された管理IDを起点に、派生関係DB110に登録された管理IDと親IDとの派生関係が構成する木を走査(トラバース)し、その走査の結果得られた情報を用いて、ユーザから要求されたサービスを実行する。
以上に説明したシステムにおける、ID付き文書に対するアクセス制御について、以下に詳しく説明する。このシステムでは、ID付き文書の派生関係群が成す木構造の中でID付き文書群をグループ分けし、各グループに対してそれぞれアクセス権情報を設定する。グループ分けは、ユーザの指示による。すなわち、このシステムでは、ID付き文書の文書管理サーバ10への登録の際に、その文書を親文書のグループから「分岐」させる指示を入力するためのUI(ユーザインタフェース)を提供する。ユーザが、そのUIを用いて登録対象のID付き文書について「分岐」指示を行うと、文書管理サーバ10が新たなグループを作成し、そのID付き文書をその新グループに分類する。一方、分岐指示が行われなかった場合、文書管理サーバ10は、当該ID付き文書を親文書の同じグループに分類する。
このシステムでは、そのように生成される文書のグループに対してアクセス権情報が設定される。グループについてのアクセス権情報は、そのグループを生成するための指示(すなわち新規文書の登録又は分岐)を行ったユーザがまず設定する。そのユーザが、アクセス権情報を変更する権限を他のユーザに与えることができるようにしてもよい。そして、文書管理サーバ10は、ユーザからID付き文書を要求されると、そのID付き文書の属するグループのアクセス権情報を参照して、そのユーザにそのID付き文書を提供するか否かを判定する。
図8にグループ分岐の例を示す。この例は、ID付き文書Aを根とする派生関係の木を示している。この例では、ID付き文書Aに操作を加えた結果生成されたID付き文書Bを文書管理サーバ10に登録する際には、分岐指示は行われなかったので、文書Bは文書Aと同じグループGR11に分類されている。同様に文書Bから派生した文書Cの登録の際にも分岐指示は行われなかったので、文書CはグループGR11に分類される。同様に文書Cから派生した文書Dの登録の際にも分岐指示は行われなかったので、文書DはグループGR11に分類される。一方、文書Cから派生した文書Eの登録の際には、ユーザが分岐指示を行ったので、新たなグループGR12を生成され、文書EはそのグループGR12に登録される。このように、1つのグループは、システムに対する文書の新規登録(図示例では文書A)又は分岐指示(図示例では、文書E,H,K,N)により生成され、分岐指示を伴わない派生文書はその親文書と同じグループに入れられる。
アクセス権制御のための機能を含んだクライアント端末20の機能ブロック図を、図9に示す。図9において、図2と同様の機能ブロックには同様の符号を付す。
図9の例では、例えば派生関係に関するサービスの1つとして、文書グループを分岐させるサービスをユーザに提供する。文書操作部200は、グループ分岐サービスを指示するためのUIを提供する。例えば、図7に例示したUI画面例では、ID付き文書に関連づけられたメニュー420の中に、グループ分岐を表す項目422が含まれる。このようなUIを用いてユーザがあるID付き文書Xについてグループ分岐の指示を行った場合、文書操作部200は、その分岐操作の操作結果に対応する新たなID付き文書Yを生成し、文書管理サーバ10へ登録する。新たなID付き文書Yは、親ID314(図3参照)として文書Xの管理IDの値を有すると共に、ログ情報316中の操作種別の値が「分岐」となっており、文書内容320として文書Xと同じ文書内容を持つ。
以上の例は、グループ分岐の指示をID付き文書に対する操作の1つとして実現した場合の例であるが、グループ分岐の指示はこのような方式に限らない。例えば、既存のID付き文書に対して操作を行った結果生成される新たなID付き文書を文書管理サーバ10に登録する際に、新たなID付き文書をその親のID付き文書から分岐させるか否かをユーザに指定させてもよい。例えば、ユーザが文書操作部200でID付き文書を編集し、編集を完了した際に、文書操作部200がグループ分岐の要否を尋ねるUI画面を提供し、ユーザから選択を受け付けてもよい。この場合、生成されるID付き文書のログ情報316には、操作種別の他に、グループ分岐の要否の選択結果が含まれる。
以上のようにしてユーザが「グループ分岐」を指示した場合、文書管理サーバ10は、新たなグループを生成すると共に、そのグループに対するアクセス権情報の設定を求める通知をクライアント端末20に返す。この場合、クライアント端末20では、アクセス権情報入力部220がアクセス権設定用のUI画面をユーザに提供する。このUI画面は、例えば、文書管理サーバ10に登録された各ユーザや各ユーザグループについてのアクセス権限(例えば読出(Read)権、書込(Write)権など)の入力欄を含んだものである。このようなアクセス権限設定用のUIとしては従来から様々なものがあり、このシステムでもそのような従来のUIを用いてもよい。アクセス権限情報についてデフォルト値を設定しておき、ユーザがそのデフォルト値に対する変更を入力するようにしてもよい。アクセス権情報入力部220に対しユーザがアクセス権情報を入力すると、アクセス権情報送信部230がその情報を文書管理サーバ10に送信する。
アクセス権限設定用のUI画面は、例えばWebページとして文書管理サーバ10がクライアント端末20に提供してもよい。この場合、アクセス権情報入力部220及びアクセス権情報送信部230の役割は、クライアント端末20にインストールされたWebブラウザが果たすことになる。
次に、図10を参照して、アクセス制御機能を備えた文書管理サーバ10の構成について説明する。図10において、図4と同様の機能ブロックについては同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
この例では、文書管理サーバ10の派生関係登録部132は、ID付き文書のメタ情報レコードの一項目として、その文書が属する文書グループのID(グループIDと呼ぶ)を、派生関係DB110に登録する。この例における派生関係DB110のデータ内容の一例を図11に示す。図11の例では、操作種別や操作日時などの項目は省略している。この例は、図8に例示した派生関係の分岐構造に対応している。例えば正本ID“1”に対応するID付き文書のうちA〜Dは文書グループGR11に属しており、E〜Gは文書グループGR12に属していることを示している。また、この例では、ID付き文書のメタ情報レコードの中に、分岐先のID付き文書を表す項目「分岐」が設けられている。例えば文書Cのメタ情報には、分岐先が文書Eと示されている。なお、1つの文書に対し複数の分岐先が登録される場合もある。
また文書登録部130は、アクセス権情報登録部134を備える。アクセス権情報登録部134は、クライアント端末20のアクセス権情報送信部230が送信したアクセス権情報を受け取り、アクセス権DB120に登録する。図12にアクセス権DB120に登録されたデータ内容の一例を示す。この例に示すように、アクセス権DB120には、各ユーザ又はユーザグループのID(図示例では"Admin", "user1"など)に対応づけて、そのユーザ又はユーザグループが各文書グループGR11,GR12に対して持つアクセス権のリストがそれぞれ登録される。この例では、“R”は当該文書グループ内のID付き文書を閲覧できる読出権を示し、“W”は当該文書グループ内のID付き文書の文書内容に編集を加えることができる書込権を意味する。また“G”は、当該文書グループ内のID付き文書を取得することができる取得権を意味し、“E”は、その文書グループについてのアクセス権情報の変更権を意味する。そして、“B”は、その文書グループに属するID付き文書から別の文書グループを分岐させることができる分岐権を示す。例えば、ユーザ"user1"は、グループGR11内の文書に対しては、読み出し、取得、分岐の権限を有する。なお、例示した5種類の権限はあくまで一例に過ぎない。
再び図10の説明に戻り、要求処理部140は、ユーザからのサービス要求に対してID付き文書を提供する場合に、そのID付き文書に対するそのユーザのアクセス権をアクセス制御部150に問い合わせる。アクセス制御部150は、アクセス権DB120を参照して、そのID付き文書の属する文書グループに対するユーザのアクセス権を求め、そのアクセス権の情報を要求処理部140に渡す。要求処理部140は、そのアクセス権の情報に基づき、そのID付き文書をユーザに提供するか否か、及び提供する場合にユーザに許す権限を判定する。
次に、図13を参照して、クライアント端末20から新たなID付き文書が到来したときの文書管理サーバ10の処理手順の例を説明する。この手順では、文書管理サーバ10は、クライアント端末20からID付き文書を取得すると(S1)、そのID付き文書内のログ情報316に含まれる操作種別又は分岐要否の情報に基づき、ユーザがグループの分岐を指示したか否かを判定する(S2)。そして、分岐が指示されたと判定した場合、文書登録部130は、新たな文書グループのための一意なグループIDを生成し(S3)、そのグループIDを、派生関係DB110内のそのID付き文書のメタ情報のグループIDの項目に設定する(S4)。また、文書管理サーバ10は、その新たな文書グループに対するアクセス権情報の入力要求をクライアント端末20に送る(S5)。この要求の際、文書管理サーバ10は、例えばアクセス権情報の入力のためのWebページをクライアント端末20に提供してもよい。そして、その要求に応じてクライアント端末20からアクセス権情報が入力されると、アクセス権情報登録部134が、そのアクセス権情報をアクセス権DB120に登録する(S6)。
一方、ステップS2で、分岐が指示されていないと判定した場合、文書登録部130は、当該ID付き文書の親文書が属する文書グループのグループIDを派生関係DB110から取得する(S7)。このステップでは、例えば、当該ID付き文書内の親ID314を管理IDとして持つメタ情報レコード内のグループIDの値を、派生関係DB110から求めればよい。そして、文書登録部130は、取得したグループIDを、当該ID付き文書のグループIDとして、派生関係DB110に登録する(S8)。
次に、図14を参照して、ID付き文書に対する操作要求を受けた場合の文書管理サーバ10の処理手順の例を説明する。図14の手順は、例えば、検索サービスを実行して検索結果のリストをユーザに提供し、そのリストからユーザが所望のID付き文書を指定して操作を指示した場合に、実行される。また、図14の手順が実行される別のケースとしては、ID付き文書群の派生関係を表す木構造の表示画面を提供し、その表示画面上でユーザの所望するID付き文書の選択を受け付けた場合がある。
この手順では、要求処理部140は、まず、操作対象であるID付き文書の管理IDを取得し、更に操作を要求したユーザのユーザIDを取得する(S11)。対象文書の管理IDは、検索結果や木構造表示の中でのユーザの選択結果から特定される。また、ユーザIDは、クライアント端末20から取得すればよい。要求処理部140は、ステップS11で取得した管理ID及びユーザIDをアクセス制御部150に渡す。アクセス制御部150は、受け取った管理IDに対応するグループIDを派生関係DB110から取得し(S12)、そのグループIDと上記ユーザIDとの組合せに対応するアクセス権情報を、アクセス権DB120から求める(S13)。そして、アクセス制御部150は、求めたアクセス権情報から、そのユーザがそのID付き文書に対してアクセス権があるか否かを判定し(S14)、アクセス権があれば、そのアクセス権に応じて、そのID付き文書へのアクセスを許可する(S15)。例えば、ステップS13で取得したグループIDとユーザIDとの組合せに対応するアクセス権情報が読出権(R)のみを含む場合、アクセス制御部150は、ID付き文書を閲覧のみ可能(編集は不許可)な状態でそのユーザに提供するよう、要求処理部140に指示する。このような指示を受けた場合、要求処理部140は、対象のID付き文書に対し、ID付き文書を閲覧のみ可能な状態に設定し、要求元のクライアント端末20に送信する。クライアント端末20の文書操作部200は、受け取ったID付き文書の設定に応じてユーザからの操作に制限を加える。例えば、文書操作部200は、閲覧のみ可能と設定されたID付き文書については、ユーザからの編集指示を受け付けない。
また、ステップS14で、ユーザが対象の文書に対してアクセス権を持たないと判定された場合は、アクセス制御部150は、その文書に対するアクセスを許可しない(S16)。この場合、要求処理部140は、クライアント端末20に対して、その文書に対するアクセスが許可されないことを示すメッセージを送る。
なお、以上の手順の変形例として、ステップS11でユーザの指示した操作の種類の情報をクライアント端末20から取得し、ステップS14の判定の際に、その操作の種類を考慮してもよい。例えば、ユーザが、ID付き文書に対する編集操作を指示した場合、ステップS14の判定では、文書管理サーバ10は、そのユーザがそのID付き文書の属する文書グループに対して書込(W)権を持つか否かを調べ、書込権を持たなければ、ステップS16に進んでその文書へのアクセスを拒否し、その文書をそのユーザに提供しないようにしてもよい。
また、別の例として、クライアント端末20からID付き文書を取得した場合に、文書管理サーバ10が、そのID付き文書を受け入れるか否かを、アクセス権DB120に基づき判定してもよい。すなわち、このシステムの枠組みでは、クライアント端末20上でID付き文書が操作されると、その操作結果を反映した新たなID付き文書が生成され、文書管理サーバ10に登録される。ところが、その操作を指示したユーザがその操作の権限を持っていない場合には、操作結果のID付き文書は正当な文書として取り扱うべきではなく、文書管理サーバ10に登録しないことが考えられる。
そこで、この例では、操作結果を反映したID付き文書がクライアント端末20から送られてきたときに、文書管理サーバ10が、その操作が正当な権限を持つユーザの指示によるか否かを判定する。この判定には、クライアント端末20から受信したID付き文書中の親ID314と操作者及び操作種別の情報を用いる。この親ID314の値は、その操作の対象となったID付き文書の管理IDの値と等しい。文書管理サーバ10は、この値を管理IDとして持つメタ情報レコードを派生関係DB110から検索することで、その操作対象の文書が属する文書グループのIDを特定する。また、そのグループのIDと、上述の操作者との組合せに対応するアクセス権情報をアクセス権DB120から検索する。そして、検索したアクセス権情報に基づき、受信したID付き文書中の操作種別が示す操作が許可されるか否かを判定し、許可される場合は、そのID付き文書を文書DB100及び派生関係DB110に登録する。一方、許可されない場合は、文書管理サーバ10は、そのID付き文書を文書DB100等に登録せず、クライアント端末20に登録不可を示すエラーコードを返す。このエラーコードを受けたクライアント端末20は、そのID付き文書を破棄又は無効化する。
例えば、ユーザがID付き文書に対するグループ分岐の操作を行った場合、クライアント端末20はその文書の子として操作種別の値が「分岐」となった新たなID付き文書を生成し、文書管理サーバ10に送る。すると、文書管理サーバ10は、受け取ったID付き文書の親文書が属する文書グループのアクセス権情報を求め、そのアクセス権情報から、そのユーザがそのグループについての「分岐」の権限を持つか否かを判定する。そして、そのユーザが「分岐」権限を持てば、文書管理サーバ10は、図13のステップS3〜S6の処理を実行する。
次に図15を参照して、ユーザに提供される派生関係表示画面500の一例を説明する。派生関係表示画面500では、ID付き文書を示すアイコン512,514を、文書グループごとに分類して示している。各グループにはそれぞれグループを示すマーク510が表示され、そのマーク510から下に伸びるラインに沿って、そのグループに属する文書のアイコンが派生順に並ぶ。矢印付きの破線520,540は、グループの分岐を表す。破線520は文書Aから文書グループ3が分岐したことを示し、破線540は文書Jから文書グループ5が分岐したことを示す。「+」マークは、グループ内の文書アイコン群の表示が省略されていることを示す。ユーザがそのマークをクリックすると、省略されていた文書アイコン群が表示される。
この例では、アクセス権DB120に基づき、派生関係の表示を要求したユーザがアクセス権を持つ文書グループ群のみを表示する。図15の例は、文書グループ1,3及び5に対してアクセス権を持つユーザが、自分のクライアント端末20内にあるID付き文書Iを選択し、この文書に関する派生関係の表示を要求した場合の例である。この要求を受けた文書管理サーバ10は、文書Iから派生関係を遡ることで、文書Iが属する木の根を求め、その根を子孫方向に辿ることで、その木に属する文書群を特定する。そして、それら文書群を文書グループごとに分類し、それら文書グループのうち、その要求を発したユーザがアクセス権を持つものを、アクセス権DB120に基づき判定する。そして、そのユーザがアクセス権を持つ文書グループ群を示した表示画面500の情報を生成し、クライアント端末20に提供する。表示画面500の情報は例えばWebページとして提供すればよい。
ユーザは、この派生関係表示画面500上のID付き文書のアイコンを選択し、その文書についての操作を指示することができる。文書についての操作には、その文書のダウンロードなどがある。また、この画面上で、文書グループに対するアクセス権変更の指示を受け付けてもよい。例えば、ユーザがいずれかの文書グループのマーク510を選択して操作メニューを呼び出し、そのメニュー上でアクセス権変更を選択すると、文書管理サーバ10は、そのユーザがそのグループについてのアクセス権の変更権限を持つか否かをアクセス権DB120から求め、持っていればアクセス権情報の設定画面をクライアント端末20に提供する。
図15の例では、(1)1つの派生関係の木の中で、表示を要求したユーザがアクセス権を持つ文書グループをすべて表示したが、これは一例に過ぎない。この代わりに、(2)要求の際にユーザが用いた文書(図15の例では文書I)が所属する文書グループのみを表示してもよい。また、(3)要求の際にユーザが用いた文書が属する木に属する文書全てを、そのユーザのアクセス権の有無によらず表示し、ユーザがその中の文書に対して操作を指示した場合に、アクセス権をチェックしてその操作を実行するか否かを判定してもよい。また(3)の方式において、そのユーザがアクセス権を持たない文書グループについては、そのグループの管理者(例えばそのグループが生成されるきっかけとなった分岐操作を行ったユーザ)の連絡先情報(例えば名前や電子メールアドレス)を表示してもよい。この場合、ユーザはその連絡先情報を用いて管理者に連絡を取り、アクセス権を設定してもらうなどの対処を採ることができる。また、上記(1)、(2)、(3)の表示方式を選択可能してもよい。
以上に例示した例では、管理IDの発行は各クライアント端末20で行われていたが、この代わりに文書管理サーバ10が管理IDを発行してもよい。この場合、クライアント端末20は、ID付き文書に対して操作を行った場合、操作前のID付き文書内の管理IDを親ID314として含み、更にその操作についてのログ情報316と操作後の文書内容320とを含み、管理ID312は空欄の文書データを生成し、文書管理サーバ10に送る。文書管理サーバ10は、受け取った文書データに対して新たな管理IDを付与し、この管理IDとその文書データとに含まれる情報を、文書DB100及び派生関係DB110に登録する。また、文書管理サーバ10は、付与した管理IDを当該文書データにセットすることによりID付き文書を生成し、これをクライアント端末20に返す。クライアント端末20は、操作前のID付き文書を、受け取ったID付き文書に置き換える。このように、文書管理サーバ10が管理IDを付与する構成でも、上述の各例の処理は同様に実行できる。
また以上の例では、管理ID312、親ID314、ログ情報316、及び文書内容320を含んだID付き文書300がクライアント端末20に保存されたが、この代わりに、クライアント端末20は管理IDしか持たず、その他の情報は文書管理サーバ10に保存されるようにしてもよい。この場合、クライアント端末20で文書を操作する場合、その文書に対応する管理IDを文書管理サーバ10に送り、文書管理サーバ10からその文書を取得する。また、別の例として、クライアント端末20が保持するID付き文書300の中には管理ID312と文書内容320とが含まれ、親ID314及びログ情報316は含まれないようにしても良い。この場合、サーバがその管理ID312に対応づけて親ID314とログ情報316を持つようにすれば良い。
ここで、文書管理サーバ10が管理IDを付与する場合は、その取得の操作に対応する管理IDを文書管理サーバ10が生成し、その管理IDと文書とを対応づけてクライアント20に提供するとともに、その取得操作についてのログ情報(操作時刻や操作者など)と、元の管理ID(すなわち親ID)と、付与した管理IDとを派生関係DB110に記録する。クライアント端末20は、文書管理サーバ10に送信した管理IDを、受け取った管理IDに置き換えると共に、受け取った文書を開く。ユーザは、開かれた文書に対して閲覧や編集などの操作を行う。クライアント端末20は、文書に対する操作が完了すると、操作後の文書を管理ID及び当該操作についてのログ情報と共に文書管理サーバ10に送る。文書管理サーバ10は、受け取った文書に対して新たな管理IDを付与して派生関係DB110に登録し、受け取った管理IDを親IDとして派生関係DB110に登録する。また、受け取ったログ情報及び操作後の文書を、派生関係DB110及び文書DB100に登録する。そして、文書管理サーバ10は、新たに付与した管理IDをクライアント端末20に返す。クライアント端末20は、元の管理IDを受け取った管理IDで置き換える。以上のような処理により、操作間の派生関係が文書管理サーバ10に蓄積されることになる。
一方、クライアント端末20が管理IDを付与する構成の場合は、文書管理サーバ10は、クライアント端末20から受け取った管理IDに対応する文書をクライアントに返せばよい。クライアント端末20は受け取った文書を開き、ユーザがその文書を操作する。操作の完了後、クライアント端末20はその操作結果の文書に対して新たな管理IDを付与し、この管理IDを含んだ前述のID付き文書と同様の情報を、文書管理サーバ10に送る。そして、クライアント端末20は、そのID付き文書のうち管理IDのみを保存し、その他の情報を削除する。
以上に例示したシステムにおける文書管理サーバ10は、典型的には、汎用のコンピュータにて上述の文書管理サーバの各部の機能又は処理内容を記述したプログラムを実行することにより実現される。コンピュータは、例えば、ハードウエアとして、図16に示すように、CPU(中央演算装置)40、メモリ(一次記憶)42、各種I/O(入出力)インタフェース44等がバス46を介して接続された回路構成を有する。また、そのバス46に対し、例えばI/Oインタフェース44経由で、ハードディスクドライブ48やCDやDVD、フラッシュメモリなどの各種規格の可搬型の不揮発性記録媒体を読み取るためのディスクドライブ50が接続される。このようなドライブ48又は50は、メモリに対する外部記憶装置として機能する。実施形態の処理内容が記述されたプログラムがCDやDVD等の記録媒体を経由して、又はネットワーク経由で、ハードディスクドライブ48等の固定記憶装置に保存され、コンピュータにインストールされる。固定記憶装置に記憶されたプログラムがメモリに読み出されCPUにより実行されることにより、実施形態の処理が実現される。クライアント端末20についても同様である。
文書管理システムの概略構成の例を示すブロック図である。 クライアント端末の内部構成の例を示すブロック図である。 ID付き文書のデータ構造の例を模式的に示す図である。 文書管理サーバの内部構成の例を示すブロック図である。 派生関係DBのデータ内容の例を示す図である。 図5に例示したデータ内容における管理ID群がなす木構造を図式化して表す図である。 ID付き文書のアイコンを表示した表示画面の例を示す図である。 グループ分岐の例を示す図である。 アクセス制御用の機能を含んだクライアント端末の内部構成の例を示すブロック図である。 アクセス制御用の機能を含んだ文書管理サーバの内部構成の例を示すブロック図である。 文書グループの項目を含んだ派生関係DBのデータ内容の例を示す図である。 アクセス権DBのデータ内容の一例を示す図である。 ID付き文書を取得した場合の文書管理サーバの処理手順の一例を示すフローチャートである。 ID付き文書に対するアクセスが要求された場合の文書管理サーバの処理手順の一例を示すフローチャートである。 派生関係の表示画面の表示例を示す図である。 コンピュータのハードウエア構成の一例を示す図である。
符号の説明
10 文書管理サーバ、20 クライアント端末、30 ネットワーク、100 文書DB、110 派生関係DB、120 アクセス権DB、130 文書登録部、132 派生関係登録部、134 アクセス権情報登録部、140 要求処理部、150 アクセス制御部、200 文書操作部、202 ID割り当て部、204 派生関係組込部、210 登録処理部、220 アクセス権情報入力部、230 アクセス権情報送信部、300 ID付き文書。

Claims (5)

  1. 第1の文書の操作の結果得られた第2の文書を受け取った場合に、前記第2の文書の親が前記第1の文書であることを示す派生関係を記憶装置に登録する派生関係登録手段と、
    前記第2の文書に対応づけて分岐指示を受けた場合には、新たな文書グループを生成し、前記第2の文書が当該新たな文書グループに属することを示す情報を前記記憶装置に登録し、前記第2の文書に対応づけて前記分岐指示を受けなかった場合には、前記第2の文書が前記第1の文書と同じ文書グループに属することを示す情報を前記記憶装置に登録するグループ情報登録手段と、
    文書グループに対するアクセス権情報の入力を受け付け、入力されたアクセス権情報をその文書グループに対応づけて前記記憶装置に登録するアクセス権登録手段と、
    利用者から文書に対する操作の要求を受けた場合に、当該文書が属する文書グループに対応するアクセス権情報を前記記憶装置から取得し、取得したアクセス権情報に基づき、前記文書に対する前記操作を前記利用者に許可するか否かを制御する制御手段と、
    を備える文書管理装置。
  2. 前記アクセス権登録手段は、前記第2の文書に対応づけて分岐指示を受けた場合に、当該分岐指示を送信した情報処理装置に対して、前記新たな文書グループについてのアクセス権情報の入力要求を送信し、その入力要求に応じて前記情報処理装置から入力されたアクセス権情報を前記新たな文書グループに対応づけて前記記憶装置に登録する、ことを特徴とする請求項1記載の文書管理装置。
  3. 利用者からの派生関係表示の指示を情報処理装置から受信した場合に、前記記憶装置に記憶された派生関係群が構成する文書の木構造を表す表示情報を生成し、前記情報処理装置に送信する表示情報送信手段を更に備え、
    前記表示情報送信手段は、前記記憶装置に登録されたアクセス権情報に基づき、前記利用者がアクセス権を有する文書グループを特定し、前記木構造のうち、前記利用者がアクセス権を有する文書グループに属する文書群を表示する表示情報を生成する、
    ことを特徴とする請求項1記載の文書管理装置。
  4. コンピュータに、
    第1の文書の操作の結果得られた第2の文書を受け取った場合に、前記第2の文書の親が前記第1の文書であることを示す派生関係を記憶装置に登録するステップ、
    前記第2の文書に対応づけて分岐指示を受けた場合には、新たな文書グループを生成し、前記第2の文書が当該新たな文書グループに属することを示す情報を前記記憶装置に登録し、前記第2の文書に対応づけて前記分岐指示を受けなかった場合には、前記第2の文書が前記第1の文書と同じ文書グループに属することを示す情報を前記記憶装置に登録するステップ、
    文書グループに対するアクセス権情報の入力を受け付け、入力されたアクセス権情報をその文書グループに対応づけて前記記憶装置に登録するステップ、
    利用者から文書に対する操作の要求を受けた場合に、当該文書が属する文書グループに対応するアクセス権情報を前記記憶装置から取得し、取得したアクセス権情報に基づき、前記文書に対する前記操作を前記利用者に許可するか否かを制御するステップ、
    を実行させるためのプログラム。
  5. 第1の情報処理装置と、第2の情報処理装置と、文書管理装置とを備え、
    前記第1の情報処理装置は、
    第1の文書に対する操作の実行指示、及び当該操作の結果得られる第2の文書を前記第1の文書の属する文書グループから分岐させるか否かの指示を受ける指示受付手段と、
    前記実行指示に応じて第1の文書に対する操作を実行する操作実行手段と、
    前記操作実行手段により第1の文書に対して操作が実行された場合に、当該操作の結果得られた第2の文書を前記文書管理装置に送信すると共に、前記指示受付手段が前記第2の文書を前記第1の文書の属する文書グループから分岐させる指示を受けた場合には、前記第2の文書に対応づけて分岐指示を前記文書管理装置に送信する指示送信手段と、
    文書グループに対応するアクセス権情報の入力を受け付けるアクセス権入力手段と、
    前記アクセス権入力手段に入力された前記アクセス権情報を前記文書管理装置に送信するアクセス権送信手段と、
    を備え、
    前記第2の情報処理装置は、
    利用者から操作対象の文書の指定を受け付ける指定受付手段と、
    前記指定受付手段が受け付けた指定に基づき、前記操作対象の文書を特定する情報を含んだ出力要求を、前記利用者を特定する情報と対応づけて前記文書管理装置に送信する要求送信手段と、
    を備え、
    前記文書管理装置は、
    前記第1の文書の操作の結果得られた第2の文書を受け取った場合に、前記第2の文書の親が前記第1の文書であることを示す派生関係を記憶装置に登録する派生関係登録手段と、
    前記第2の文書に対応づけて分岐指示を受けた場合には、新たな文書グループを生成し、前記第2の文書が当該新たな文書グループに属することを示す情報を前記記憶装置に登録し、前記第2の文書に対応づけて前記分岐指示を受けなかった場合には、前記第2の文書が前記第1の文書と同じ文書グループに属することを示す情報を前記記憶装置に登録するグループ情報登録手段と、
    文書グループに対するアクセス権情報の入力を受け付け、入力されたアクセス権情報をその文書グループに対応づけて前記記憶装置に登録するアクセス権登録手段と、
    利用者からの文書に対する操作の要求を前記第2の情報処理装置から受けた場合に、当該文書が属する文書グループに対応するアクセス権情報を前記記憶装置から取得し、取得したアクセス権情報に基づき、前記文書に対する前記操作を前記利用者に許可するか否かを制御する制御手段と、
    を備える、文書管理システム。
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