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JP2008523137A - セロトニンおよびノルアドレナリン再取込み阻害剤としてのn−ピロリジン−3−イル−アミド誘導体 - Google Patents

セロトニンおよびノルアドレナリン再取込み阻害剤としてのn−ピロリジン−3−イル−アミド誘導体 Download PDF

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JP2008523137A JP2007546217A JP2007546217A JP2008523137A JP 2008523137 A JP2008523137 A JP 2008523137A JP 2007546217 A JP2007546217 A JP 2007546217A JP 2007546217 A JP2007546217 A JP 2007546217A JP 2008523137 A JP2008523137 A JP 2008523137A
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Abstract

式(I)の化合物ならびに薬学的および/または獣医学的に許容できるその誘導体[式中、Rは、H、C1〜6アルキル、−C(A)D、C3〜8シクロアルキル、アリール、het、アリール−C1〜4アルキル、またはhet−C1〜4アルキルであり、シクロアルキル、アリールまたはhet基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、OH、ハロ、CF、OCHF、OCF、SCF、ヒドロキシ−C1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜6アルキル、およびC1〜4アルキル−S−C1〜4アルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよく;AはSまたはOであり;Dは、H、C1〜6アルキル、アリール、het、アリール−C1〜4アルキル、またはhet−C1〜4アルキルであり;Rは、Bからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基でそれぞれ置換されているアリールまたはhetを表し、ただし、Rがハロで置換されているとき、ハロ以外のBからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の他の置換基でも置換されており;Bは、アリール、het、Oアリール、Ohet、Sアリール、Shet、SC1〜6アルキル、ハロゲン、CHF、OCHF、CFCF、CHCF、CFCH、アリール−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ、C3〜6シクロアルキル−O−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、OC3〜6シクロアルキル、SC3〜6シクロアルキルを表し;アリールおよびhet基は、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C1〜6アルコキシ、OC3〜6シクロアルキル、ハロ、CN、OH、CF、CHF、OCF、OCHF、ヒドロキシC1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、SC1〜6アルキル、およびSCFから選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよく;nは1または2であり、ただし、nが1であるとき、mは0または1であり、nが2であるとき、mは0であり、mが0である場合、はキラル中心を表し;Rは、H、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜6アルキル、アリール、het、アリール−C1〜4アルキル、またはhet−C1〜4アルキルであり、C3〜8シクロアルキル、アリール、またはhet基は、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、CN、OH、ハロ、CF、OCF、SCF、ヒドロキシ−C1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜6アルキル、およびC1〜4アルキル−S−C1〜4アルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよく;アリール、アリール、アリール、およびアリールは、出現するごとに、それぞれ独立にフェニル、ナフチル、アントラシル、またはフェナントリルを表し;hetは、アリール基に縮合していてもよい、少なくとも1個のN、O、またはSヘテロ原子を含む芳香族の5または6員複素環を表し;het、het、およびhetは、出現するごとに、5もしくは6員炭素環基、または少なくとも1個のN、O、もしくはSヘテロ原子を含む第2の4、5、もしくは6員複素環に縮合していてもよい、少なくとも1個のN、O、またはSヘテロ原子を含む芳香族または非芳香族の4、5、または6員複素環をそれぞれ独立に表す]。
【選択図】 【化1】

Description

本発明は、モノアミン再取込みを阻害する新規なアミド化合物、その調製方法、それを含有する医薬組成物、およびその医学での使用に関する。
本発明の化合物は、セロトニンおよび/またはノルアドレナリン再取込み阻害剤としての活性を示し、したがって様々な治療分野において有用である。例えば、本発明の化合物は、モノアミントランスポーター機能の調節が関係している障害、より詳細には、セロトニンまたはノルアドレナリンの再取込みの阻害が関係している障害の治療において有用である。さらに、本発明の化合物は、セロトニンおよびノルアドレナリンの両方の阻害が関係している、尿失禁などの障害において有用である。さらに、本発明の化合物は、ノルアドレナリンまたはセロトニンの一方の再取込みを他方よりも優先的に阻害することが望まれる、疼痛などの障害において有用である。
第1の態様によれば、本発明は、次式(I)の化合物
Figure 2008523137

ならびに薬学的および/または獣医学的に許容できるその誘導体[式中、
は、H、C1〜6アルキル、−C(A)D、C3〜8シクロアルキル、アリール、het、アリール−C1〜4アルキル、またはhet−C1〜4アルキルであり、シクロアルキル、アリール、またはhet基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、OH、ハロ、CF、OCHF、OCF、SCF、ヒドロキシ−C1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜6アルキル、およびC1〜4アルキル−S−C1〜4アルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよく、
Aは、SまたはOであり
Dは、H、C1〜6アルキル、アリール、het、アリール−C1〜4アルキル、またはhet−C1〜4アルキルであり、
アリールは、出現するごとに、それぞれ独立にフェニル、ナフチル、アントラシル、またはフェナントリルを表し、
hetは、出現するごとに、少なくとも1個のN、O、またはSヘテロ原子を含む芳香族または非芳香族の4、5、または6員複素環をそれぞれ独立に表し、5もしくは6員炭素環基、または少なくとも1個のN、O、もしくはSヘテロ原子を含む第2の4−、5、もしくは6員複素環に縮合していてもよく、
は、Bからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基でそれぞれが置換されているアリールまたはhetを表し、ただし、Rは、ハロで置換されているとき、ハロ以外のBからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の他の置換基でも置換されており、
アリールは、フェニル、ナフチル、アントラシル、およびフェナントリルから選択され、
hetは、少なくとも1個のN、O、またはSヘテロ原子を含む5または6員芳香族複素環を表し、アリール基に縮合していてもよく、
Bは、アリール、het、Oアリール、Ohet、Sアリール、Shet、SC1〜6アルキル、ハロゲン、CHF、OCHF、CFCF、CHCF、CFCH、アリール−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ、C3〜6シクロアルキル−O−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、OC3〜6シクロアルキル、SC3〜6シクロアルキルを表し、アリールおよびhet基は、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C1〜6アルコキシ、OC3〜6シクロアルキル、ハロ、CN、OH、CF、CHF、OCF、OCHF、ヒドロキシC1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、SC1〜6アルキル、およびSCFから選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよく、
アリールは、出現するごとに、それぞれ独立にフェニル、ナフチル、アントラシル、またはフェナントリルを表し、
hetは、出現するごとに、少なくとも1個のN、O、またはSヘテロ原子を含む芳香族または非芳香族の4、5、または6員複素環をそれぞれ独立に表し、5もしくは6員炭素環基、または少なくとも1個のN、O、もしくはSヘテロ原子を含む第2の4、5、もしくは6員複素環に縮合していてもよく、
nは1または2であり、ただし、nが1であるとき、mは0または1であり、nが2であるとき、mは0であり、mが0である場合、*はキラル中心を表し、
は、H、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜6アルキル、アリール、het、アリール−C1〜4アルキル、またはhet−C1〜4アルキルであり、C3〜8シクロアルキル、アリール、またはhet基は、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、CN、OH、ハロ、CF、OCF、SCF、ヒドロキシ−C1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜6アルキル、およびC1〜4アルキル−S−C1〜4アルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよく、
アリールは、フェニル、ナフチル、アントラシル、またはフェナントリルを表し、
hetは、少なくとも1個のN、O、またはSヘテロ原子を含む芳香族または非芳香族の4、5、または6員複素環を表し、5もしくは6員炭素環基、または少なくとも1個のN、O、もしくはSヘテロ原子を含む第2の4、5、もしくは6員複素環に縮合していてもよい。]を提供する。
本発明の一実施形態では、RはHである。
本発明の別の実施形態では、mは0である。mが0である場合では、*は、RまたはS鏡像異性体の立体配置を表す。したがって、別の実施形態では、mは0であり、*はS鏡像異性体を表す。さらに別の実施形態では、nは1である。
さらに別の実施形態では、アリールは、フェニルまたはナフチルを表す。さらに別の実施形態では、hetは、ピリジニルまたはキノリニルを表す。別の実施形態では、アリールは、フェニルを表す。さらに別の実施形態では、hetは、ピリジニルを表す。さらに別の実施形態では、Rは、アリールを表す。別の実施形態では、アリールは、フェニルを表す。
別の実施形態では、Bは、Oアリール、SC1〜6アルキル、Sアリール、C1〜4アルキル−アリール、ハロゲン、OCHF、CFCH、C3〜6シクロアルキル、およびC3〜6シクロアルキル−C1〜4アルキルオキシを表し、アリール基は、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C1〜6アルコキシ、OC3〜6シクロアルキル、ハロ、CN、OH、CF、CHF、OCF、OCHF、ヒドロキシC1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、SC1〜6アルキル、およびSCFからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の基でそれぞれ独立に置換されていてもよい。
さらに別の実施形態では、Bは、Oアリール、SC1〜6アルキル、ハロゲン、CFCH、およびC3〜6シクロアルキルであり、アリール基は、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C1〜6アルコキシ、OC3〜6シクロアルキル、ハロ、CN、OH、CF、CHF、OCF、OCHF、ヒドロキシC1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、SC1〜6アルキル、およびSCFからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の基でそれぞれ独立に置換されていてもよく、C1〜6アルキルはC1〜4アルキルであることが好ましく、ハロゲンおよびハロは、それぞれ独立に、クロロまたはフルオロ、好ましくはフルオロを表すことが好ましい。
別の実施形態では、Bは、Oアリール、SC1〜6アルキル、CFCH、およびC3〜6シクロアルキルであり、アリール基は、少なくとも1個の基でそれぞれ独立に置換されていてもよいC1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C1〜6アルコキシ、OC3〜6シクロアルキル、ハロ、CN、OH、CF、CHF、OCF、OCHF、ヒドロキシC1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、SC1〜6アルキル、およびSCFからそれぞれ独立に選択され、C1〜6アルキルは、C1〜4アルキルであることが好ましく、ハロゲンおよびハロは、それぞれ独立にクロロまたはフルオロ、好ましくはフルオロを表すことが好ましい。
さらに別の実施形態では、アリールは、C1〜6アルキルおよびハロからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよく、C1〜6アルキルはC1〜4アルキルを表すことが好ましく、C1〜2アルキルを表すことがより好ましく、メチルを表すことがより好ましく、ハロは、クロロまたはフルオロを表すことが好ましく、ハロは、フルオロを表すことがさらにより好ましい。
別の実施形態では、アリールは、1個または2個のそれぞれ独立に選択される置換基で置換されていてもよく、好ましくは、アリールは、1個の置換基で置換されていてもよい。別の実施形態では、アリールは、1個または2個のそれぞれ独立に選択される置換基で置換されていてもよく、好ましくは、アリールは、1個の置換基で置換されていてもよい。
さらにまた別の実施形態では、Rは、H以外のものである。
さらにまた別の実施形態では、Rは、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜6アルキル、アリール、またはhetを表し、C3〜8シクロアルキル、アリール、およびhet基は、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、OH、ハロ、CN、CF、OCF、SCF、ヒドロキシ−C1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜6アルキル、およびC1〜4アルキル−S−C1〜4アルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基でそれぞれ独立に置換されていてもよい。
別の実施形態では、Rは、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜6アルキル、またはアリールを表し、C3〜6シクロアルキルおよびアリール基は、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、OH、ハロ、CF、OCF、SCF、ヒドロキシ−C1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜6アルキル、およびC1〜4アルキル−S−C1〜4アルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基でそれぞれ独立に置換されていてもよい。
さらに別の実施形態では、C3〜6シクロアルキルは、C1〜6アルキルおよびCFからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基でそれぞれ独立に置換されていてもよく、好ましくは、C3〜6シクロアルキル基は、C1〜6アルキル、好ましくはメチルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよい。
別の実施形態では、アリールは、フェニルまたはナフチルから選択され、好ましくはフェニルである。別の実施形態では、アリールは、メチル、CF、またはハロ、好ましくはハロ、好ましくはクロロまたはフルオロ、より好ましくはフルオロからそれぞれ独立に選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい。
さらに別の実施形態では、hetは、テトラヒドロピラニルを表す。
本発明の代替の態様では、次式I’の化合物
Figure 2008523137

ならびに薬学的および/または獣医学的に許容できるその誘導体[式中、
は、H、C1〜6アルキル、−C(A)D、C3〜8シクロアルキル、アリール、het、アリール−C1〜4アルキル、またはhet−C1〜4アルキルであり、シクロアルキル、アリール、またはhet基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、OH、ハロ、CF、OCHF、OCF、SCF、ヒドロキシ−C1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜6アルキル、およびC1〜4アルキル−S−C1〜4アルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基によって置換されていてもよく、
は、アリール、het、Oアリール、Ohet、Sアリール、Shet、CHF、OCHF、CFCF、CHCF、CFCH、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ、C3〜6シクロアルキル−O−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、OC3〜6シクロアルキル、SC3〜6シクロアルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基でそれぞれが置換されているアリールまたはヘテロアリールであり、アリールおよびhet基は、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C1〜6アルコキシ、OC3〜6シクロアルキル、ハロ、CN、OH、CF、CHF、OCF、OCHF、ヒドロキシC1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、SC1〜6アルキル、およびSCFから選択される少なくとも1個の基によって置換されていてもよく、
Aは、SまたはOであり、
Dは、H、C1〜6アルキル、アリール、het、アリール−C1〜4アルキル、またはhet−C1〜4アルキルであり、
nは、1または2であり、ただし、nが1であるとき、mは0または1であり、nが2であるとき、mは0であり、mが0である場合、*はキラル中心を表し、
は、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜6アルキル、アリール、het、アリール−C1〜4アルキル、またはhet−C1〜4アルキルであり、シクロアルキル、アリール、またはhet基は、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、OH、ハロ、CF、OCF、SCF、ヒドロキシ−C1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜6アルキル、およびC1〜4アルキル−S−C1〜4アルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基によって置換されていてもよく、
アリールおよびアリールは、フェニル、ナフチル、アントラシル、およびフェナントリルからそれぞれ独立に選択され、
ヘテロアリールは、アリール基に縮合していてもよい、少なくとも1個のN、O、またはSヘテロ原子を含む5または6員芳香族複素環であり、
hetおよびhetはそれぞれ、5もしくは6員炭素環基、または少なくとも1個のN、O、もしくはSヘテロ原子を含む第2の4、5、もしくは6員複素環に縮合していてもよい、少なくとも1個のN、O、またはSヘテロ原子を含む芳香族または非芳香族の4、5、または6員複素環からそれぞれ独立に選択される。]が提供される。
本発明の一実施形態では、RはHであり、R、R、n、およびmは上で定義したとおりである。
本発明の別の実施形態では、mは0であり、n、R、R、およびRは、上で定義したとおりである。mが0である場合では、*は、RまたはS鏡像異性体の立体配置を表す。したがって、別の実施形態では、mは0であり、n、R、R、およびRは上で定義したとおりであり、*はS鏡像異性体を表す。
さらに別の実施形態では、R、R、n、およびmは、上で定義したとおりであり、Rは、アリール、het、Oアリール、Ohet、Sアリール、Shet、CHF、OCHF、CFCF、CHCF、CFCH、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ、C3〜6シクロアルキル−O−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、OC3〜6シクロアルキル、SC3〜6シクロアルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基でそれぞれが置換されているフェニル、ナフチル、またはキノリニルであり、アリールおよびhet基は、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C1〜6アルコキシ、OC3〜6シクロアルキル、ハロ、CN、OH、CF、CHF、OCF、OCHF、ヒドロキシC1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、SC1〜6アルキル、およびSCFから選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよい。
本発明のさらに別の実施形態では、次式IIの化合物
Figure 2008523137

ならびに薬学的および/または獣医学的に許容できるその誘導体[式中、
は、上で定義したとおりであり、
は、アリール、het、Oアリール、Ohet、Sアリール、Shet、SC1〜6アルキル、ハロゲン、CHF、OCHF、CFCF、CHCF、CFCH、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ、C3〜6シクロアルキル−O−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、OC3〜6シクロアルキル、SC3〜6シクロアルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基でそれぞれ置換されているフェニル、ナフチル、またはキノリニルであり、アリールおよびhet基は、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C1〜6アルコキシ、OC3〜6シクロアルキル、ハロ、CN、OH、CF、CHF、OCF、OCHF、ヒドロキシC1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、SC1〜6アルキル、およびSCFから選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよく、
mは、0または1であり、mが0である場合、*はRまたはS鏡像異性体を表す。]が提供される。
別の実施形態では、Rは、アリール、het、Oアリール、Ohet、Sアリール、Shet、SC1〜6アルキル、ハロゲン、CHF、OCHF、CFCF、CHCF、CFCH、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ、C3〜6シクロアルキル−O−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、OC3〜6シクロアルキル、SC3〜6シクロアルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基でそれぞれ置換されているフェニル、1−ナフチル、または2−ナフチルであり、アリールおよびhet基は、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C1〜6アルコキシ、OC3〜6シクロアルキル、ハロ、CN、OH、CF、CHF、OCF、OCHF、ヒドロキシC1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、SC1〜6アルキル、およびSCFから選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよい。フェニルまたはナフチル基は、1個、2個、または3個の置換基で置換されていてよい。
さらにまた別の実施形態では、mは0である。この実施形態では、*は、RまたはS鏡像異性体を表す。別の実施形態では、mは0であり、*はS鏡像異性体を表す。
さらに別の実施形態では、次式IIIの化合物
Figure 2008523137

ならびに薬学的および/または獣医学的に許容できるその誘導体
[式中、
は、上で定義したとおりであリ、
は、アリール、het、Oアリール、Ohet、Sアリール、Shet、SC1〜6アルキル、ハロゲン、CHF、OCHF、CFCF、CHCF、CFCH、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ、C3〜6シクロアルキル−O−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、OC3〜6シクロアルキル、SC3〜6シクロアルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基でそれぞれ置換されているフェニル、ナフチル、またはキノリニルであり、アリールおよびhet基は、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C1〜6アルコキシ、OC3〜6シクロアルキル、ハロ、CN、OH、CF、CHF、OCF、OCHF、ヒドロキシC1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、SC1〜6アルキル、およびSCFから選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよく、
*は、RまたはS鏡像異性体を表す。]が提供される。
別の実施形態では、Rは、アリール、het、Oアリール、Ohet、Sアリール、Shet、SC1〜6アルキル、ハロゲン、CHF、OCHF、CFCF、CHCF、CFCH、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ、C3〜6シクロアルキル−O−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、OC3〜6シクロアルキル、SC3〜6シクロアルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基でそれぞれ置換されているフェニル、1−ナフチル、または2−ナフチルであり、アリールおよびhet基は、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C1〜6アルコキシ、OC3〜6シクロアルキル、ハロ、CN、OH、CF、CHF、OCF、OCHF、ヒドロキシC1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、SC1〜6アルキル、およびSCFから選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよい。
さらに別の実施形態では、*は、S鏡像異性体を表す。
別の実施形態では、本発明は、
N−エチル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−イソブチル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロブチル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロペンチル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−フェノキシ−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−イソブチル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ニコチンアミド、
5−フルオロ−2−フェノキシ−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロブチルメチル)−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−[(1−メチルシクロブチル)メチル]−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−(エチルチオ)−N−[(1−メチルシクロブチル)メチル]−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−(エチルチオ)−N−[(1−メチルシクロプロピル)メチル]−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(s−ブチル)−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロブチルメチル)−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−フェノキシ−N−フェニル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロブチルメチル)−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロブチルメチル)−2−(1,1−ジフルオロエチル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−(エチルチオ)−N−イソブチル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロプロピルメチル)−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−シクロペンチル−N−(シクロプロピルメチル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロヘキシル−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロブチルメチル)−2−(イソプロピルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロペンチル−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロペンチル−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロプロピルメチル)−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−[(1−メチルシクロプロピル)メチル]−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロヘキシル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ベンズアミド、
2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]−N−{[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メチル}ベンズアミド、
N−シクロブチル−2−(ジフルオロメトキシ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−(ジフルオロメトキシ)−N−[(1−メチルシクロプロピル)メチル]−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロブチル−3−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−ベンジル−N−イソブチル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロブチル−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−メチル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロブチル−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロブチル−2−シクロペンチル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−シクロブチル−N−シクロペンチル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−シクロブチル−N−(2,2−ジメチルプロピル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N,2−ジシクロペンチル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−シクロペンチル−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−シクロペンチル−N−(2,2−ジメチルプロピル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−イソプロピル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロブチルメチル)−2−シクロプロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロプロピルメチル)−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−シクロブチル−N−(シクロプロピルメチル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−シクロプロピル−N−(2,2−ジメチルプロピル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−イソブチル−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロブチルメチル)−2−シクロペンチル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−シクロブチル−N−(シクロブチルメチル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロブチルメチル)−2−(ジフルオロメトキシ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロペンチルメチル)−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロペンチルメチル)−2−シクロプロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−(メチルチオ)−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(2,2−ジメチルプロピル)−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−(エチルチオ)−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロプロピルメチル)−2−(イソプロピルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−(メチルチオ)−N−フェニル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
3−フルオロ−2−フェノキシ−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−(エチルチオ)−N−フェニル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(s−ブチル)−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロブチルメチル)−2−フェノキシ−N−[(3R)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−エチル−2−(4−フルオロフェノキシ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−エチル−5−フルオロ−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
2−(4−フルオロフェノキシ)−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(2−シクロプロピルエチル)−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(2−シクロプロピルエチル)−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−[(1−メチルシクロプロピル)メチル]−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロヘキシル−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(2,2−ジメチルプロピル)−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロペンチル−2−シクロプロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(s−ブチル)−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロプロピル−2−フェノキシ−N−ピロリジン−3−イルベンズアミド、
2−(4−クロロフェノキシ)−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロブチル−2−(フェニルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド、
N−(シクロブチルメチル)−2−(シクロプロピルメトキシ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド
から選択される化合物ならびに薬学的および/または獣医学的に許容できるその誘導体を提供する。
上述の本発明の実施形態は、組合せの中で2種以上の可変基がより詳細に定義される別の実施形態が提供されるように、1種または複数の別の実施形態と組み合わせることができる。例えば、可変基R、R、R、R、R、m、およびnすべての、上述のより詳細な実施形態でそれらに割り当てられる定義がより限定されている別の実施形態は、本発明の範囲内である。上で記載し定義したより詳細な実施形態のそのような組合せはすべて、本発明の範囲内である。
薬学的および/または獣医学的に許容できる誘導体とは、式(I)、(II)、または(III)の化合物の薬学的または獣医学的に許容できる任意の塩、溶媒和物、エステル、もしくはアミド、またはそのようなエステルもしくはアミドの塩もしくは溶媒和物、錯体、多形体、立体異性体、幾何異性体、互変異性体の形態、または同位体の変形形態、あるいはレシピエントに投与された後、式(I)、(II)、もしくは(III)の化合物、またはその活性代謝物もしくは残基を(直接または間接的に)提供することができる他の任意の化合物を意味する。薬学的に許容できる誘導体は、式(I)、(II)、または(III)の化合物の塩、溶媒和物、エステル、およびアミドであることが好ましい。薬学的に許容できる誘導体は、塩および溶媒和物であることがより好ましい。
医薬としてまたは獣医学での使用については、上で言及した塩が薬学的または獣医学的に許容できる塩となるが、例えば、式(I)、(II)、または(III)の化合物、ならびに薬学的または獣医学的に許容できるその塩の調製では、他の塩を使用することができる。
上述の薬学的または獣医学的に許容できる塩には、その酸付加塩および塩基の塩が含まれる。
適切な酸付加塩は、非毒性の塩を形成する酸から生成するものである。例には、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、炭酸水素塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、カムシル酸塩、クエン酸塩、半クエン酸塩、エジシル酸塩、半エジシル酸塩、エシル酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヒベンズ酸塩、塩酸塩/塩化物、臭化水素酸/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシラート、メチル硫酸塩、2−ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロチン酸、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、サッカラート、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、およびトシル酸塩が含まれる。
適切な塩基の塩は、非毒性の塩を形成する塩基から生成するものである。例には、アルミニウム、アルギニン、ベンザチン、カルシウム、コリン、ジエチルアミン、ジオールアミン、グリシン、リジン、マグネシウム、メグルミン、オールアミン、カリウム、ナトリウム、トロメタミン、および亜鉛の塩が含まれる。
適切な塩の総説については、StahlおよびWermuthの「Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use」(Wiley−VCH、ドイツWeinheim、2002年)を参照されたい。
式(I)、(II)、または(III)の化合物の薬学的に許容できる塩は、化合物の溶液と所望の酸または塩基の溶液を適宜混ぜ合わせることによって、容易に調製することができる。塩は、溶液から沈殿させ、濾過によって収集してもよいし、または溶媒を蒸発させて回収してもよい。塩のイオン化の程度は、完全にイオン化したものからほとんどイオン化していないものまで様々でよい。
本発明による薬学的に許容できる溶媒和物には、式(I)、(II)、または(III)の化合物の水和物および溶媒和物が含まれる。
クラスレート、すなわち、上述の溶媒和物とは対照的に、薬物およびホストが化学量論的または非化学量論的な量で存在する薬物−ホスト包接複合体などの複合体も本発明の範囲内にある。化学量論的な量でも非化学量論的な量でもよい2種以上の有機および/または無機の構成成分を含む医薬品薬物の複合体も、本発明に含まれる。得られる複合体は、イオン化するものでも、部分的にイオン化するものでも、またはオン化しないものでもよい。そのような複合体の総説については、J Pharm Sci、第64巻(8)、1269〜1288ページ、Haleblian(1975年8月)を参照されたい。
式(I)、(II)、または(III)の化合物は、薬学的または獣医学的に許容できるその誘導体となるように、化合物の官能基のいずれかの箇所を改変することができる。そのような誘導体の例は、Drugs of Today、第19巻、第9号、1983年、499〜538ページ;Topics in Chemistry、第31章、306〜316ページ;およびH.Bundgaardの「Design of Prodrugs」、Elsevier、1985年、第1章(この文書における開示を参照により本明細書に援用する)に記載されており、エステル、炭酸エステル、半エステル、リン酸エステル、ニトロエステル、硫酸エステル、スルホキシド、アミド、スルホンアミド、カルバマート、アゾ化合物、ホスファミド、グリコシド、エーテル、アセタール、およびケタールがこれに含まれる。
さらに、例えば、H.Bundgaardの「Design of Prodrugs」(前掲書)に記載されているような、当業界で「pro−部分」として知られているある種の部分を、そのような官能基が本発明の化合物内に存在するとき、適切な官能基上に配置することができることは、当業者によって認められている。
式(I)、(II)、または(III)の化合物は、R〜Rの特定の意味(例えばs−ブチル)、または整数mの値によって定義される不斉炭素原子のために、1個または複数のキラル中心を含む場合もある。そのような化合物は、いくつかの立体異性体の形態で(例えば、光学異性体または鏡像異性体の対の形態で)存在する。本発明は、すべての幾何的な形態、互変異性体の形態、および光学的な形態、ならびにこれらの混合物(例えば、互変異性体混合物またはラセミ混合物)を含めて、本発明の化合物のすべての異性体を含むことを理解されたい。
本発明の化合物は、1種または複数の互変異性体の形態で存在する場合もある。すべての互変異性体およびその混合物が本発明の範囲に含まれる。例えば、2−ヒドロキシピリジニルの請求項は、その互変異性体の形態のα−ピリドニルも含むはずである。
本発明は、放射標識された式(I)、(II)、または(III)の化合物を含むことを理解されたい。
式(I)、(II)、または(III)の化合物、ならびにその薬学的および獣医学的に許容できる誘導体は、多形として知られている特徴である複数の結晶形で存在し得る場合もある。そのようなすべての多形体の形態(「多形体」)は、本発明の範囲内に含まれる。多形は、一般に、温度もしくは圧力またはその両方の変化に対する応答として起こる場合があり、結晶化の方法の差異の結果として生じる場合もある。多形は、様々な物理的特徴によって識別することができ、通常は、化合物のエックス線回折パターン、溶解性挙動、および融点を使用して多形体を識別する。
別段の指定がない限り、任意のアルキル基は、直線状でも分枝状でもよく、1〜6個の炭素原子、または1〜4個の炭素原子などの1〜8個の炭素原子のもの、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、またはt−ブチル基である。アルキル基は、複数の炭素原子を含む場合、不飽和でもよい。したがって、用語C1〜6アルキルは、C2〜6アルケニルおよびC2〜6アルキニルを含む。同様に、用語C1〜8アルキルは、C2〜8アルケニルおよびC2〜8アルキニルを含み、用語C1〜4アルキルは、C2〜4アルケニルおよびC2〜4アルキニルを含む。
ハロゲンという用語は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表すのに使用する。
別段の指定がない限り、hetという用語は、N、O、およびSから選択される4個までのヘテロ原子を含む、任意の飽和または不飽和の4、5、または6員芳香族複素環を含む。そのような複素環基の例には、フリル、チエニル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリル、ジオキソラニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ピリジル、ピペリジニル、ジオキサニル、モルフォリノ、ジチアニル、チオモルフォリノ、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピペラジニル、スルホラニル、テトラゾリル、トリアジニル、アゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、ジアゼピニル、およびチアゾリニルが含まれる。さらに、用語複素環は、縮合ヘテロシクリル基、例えば、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、イミダゾピリジニル、ベンゾオキサジニル、ベンゾチアジニル、オキサゾロピリジニル、ベンゾフラニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ジヒドロキナゾリニル、ベンゾチアゾリル、フタルイミド、ベンゾジアゼピニル、インドリル、およびイソインドリルを含む。het、ヘテロシクリル、および複素環という用語は、同様に解釈されたい。
疑義を避けるために、別段の指定がない限り、置換という用語は、定義される1個または複数の基での置換を意味する。基をいくつかの代替の基から選択できる場合では、選択される基は、同じでも異なっていてもよい。さらに、それぞれ独立にという用語は、複数の置換基がいくつかの考えられる置換基から選択される場合、それらの置換基は、同じでも異なっていてもよいことを意味する。
以下では、式(I)、(II)、または(III)の化合物、ならびにその薬学的および獣医学的に許容できる誘導体、前述の放射標識された類似体、前述の異性体、および前述の多形体を「本発明の化合物」と呼ぶ。
本発明の一実施形態では、本発明の化合物は、式(I)、(II)、または(III)の化合物の薬学的または獣医学的に許容できる塩または溶媒和物(例えば、式(I)、(II)、または(III)の化合物の薬学的または獣医学的に許容できる塩)などの、式(I)、(II)、または(III)の化合物の薬学的および獣医学的に許容できる誘導体である。
本発明のさらに別の実施形態では、SRIまたはNRI Ki値が500nM以下、好ましくは200nM以下のセロトニンおよび/またはノルアドレナリンモノアミン再取込み阻害剤である本発明の化合物が提供される。別の実施形態では、化合物は、SRIおよび/またはNRI Ki値が100nM以下である。さらに別の実施形態では、化合物は、SRIおよび/またはNRI Ki値が50nM以下である。さらにまた別の実施形態では、化合物は、SRIおよび/またはNRI Ki値が25nM以下である。
特定の理論に拘泥するものではないが、本発明の化合物の適応症である疾患または状態のうちのいくつかでは、化合物を、セロトニンまたはノルアドレナリンの一方の再取込みが他方よりも強力な阻害剤にすることが有用であると考えられる。したがって、本発明の一実施形態では、ノルアドレナリンの再取込みをセロトニンの再取込みより大きな程度に阻害する。代替実施形態では、セロトニンの再取込みをノルアドレナリンの再取込みより大きな程度に阻害する。例えば、痛みの治療では、ノルアドレナリンの再取込みを阻害する本発明の化合物が十分な効力を有することが考えられる。したがって、本発明の一実施形態は、そのような治療を必要とする患者に、ノルアドレナリンの再取込みを阻害することのできる治療有効量の本発明による化合物を投与することを含む、痛みの治療方法を提供する。この実施形態では、本発明の化合物は、ノルアドレナリンの再取込みを選択的に阻害することができ、またはノルアドレナリンの再取込みをセロトニン再取込みの阻害より優先的に阻害することができ、またはセロトニンの再取込みをノルアドレナリン再取込みの阻害より優先的に阻害することができる。本発明の別の実施形態では、セロトニン再取込み阻害剤より強力なノルアドレナリン再取込み阻害剤である化合物が提供される。したがって、そのような本発明の実施形態は、そのような治療を必要とする患者に、ノルアドレナリンの再取込みをセロトニンの再取込みより大きな程度に阻害することのできる治療有効量の本発明による化合物を投与することを含む、痛みの治療方法を提供する。
スキーム1によれば、式(V)の化合物は、式(VI)の化合物から、アルデヒドR3’CHOまたは適切なケトンと反応させた後、酸もしくは酸塩化物RCOX(XはOHまたはハロである)または酸無水物と反応させ、場合によりさらに脱保護することによって調製できる。
Figure 2008523137

上のスキームで、Rおよびmは上で定義したとおりであり、PGは保護基であり、部分−CH3’はRの定義に合致する。
(a)−還元的アミノ化
2°アミン(VII)を生成する1°アミン(VI)とアルデヒドとの反応は、室温の適切な溶媒中で、アミンおよびアルデヒドを脱水させた後、生成したイミンを金属水素化物試薬によって還元し、または水素化する還元的アミノ化反応である。
この反応では、等モル量のアミンおよびアルデヒドを、室温の適切な溶媒(例えば、DCM、THF)中で、通常はトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(STAB)、NaCN(BH)、またはNaBHのいずれかで1〜24時間かけて処理する。あるいは、アミンとアルデヒドを1〜18時間混合した後、場合により乾燥剤(例えば分子ふるい)の存在下で、または適切な溶媒(例えば、トルエン、キシレン)を用いディーンスターク装置を使用して水を除去しながら、適切な溶媒(例えば、THF、MeOH、EtOH)中の過剰な還元剤(例えば、NaBH、LiAlH、STAB)を加える。別の選択肢は、H雰囲気中、パラジウムまたはニッケル触媒(例えば、Pd/C、Raney(登録商標)Ni)存在下の適切な溶媒(例えばEtOH)中で、場合により温度および圧力を上昇させて、触媒作用による水素化を実施するものである。
還元的アミノ化のより詳細な例は、約415kPa(約60psi)の水素中、10%Pd/C存在下、場合によりトリエチルアミン存在下のエタノール中で室温にて18時間、あるいは過剰な水素化ホウ素ナトリウム存在下のメタノールおよびトルエン中で室温にて18時間のいずれかで、アルデヒドをアミンで処理するものである。
(b)−アミド生成
酸、酸ハロゲン化物、または他の適切なカルボニル含有基とアミン(VII)間のペプチド結合の形成は、
(i)適切な溶媒中の過剰な酸アクセプターと共に、酸ハロゲン化物(または酸もしくは無水物)とアミン(VII)、または
(ii)場合により触媒存在下で、適切な溶媒中の過剰な酸アクセプターと共に、場合により従来のカップリング剤を含む酸とアミン(VII)
のいずれかを使用して試みることができる。
そのような反応の例は、以下のとおりである。
(a)(場合によりin−situで生成した)酸塩化物と過剰なアミン(VII)とを、場合によりDMAPの存在下、DCM、ジオキサン、またはトルエン中で、場合により過剰なEtN、Hunig塩基、NMMなどの3°アミンと共に、場合により温度を上昇させて1〜24時間反応させる、
(b)酸、WSCDI/DCCI/TBTU、およびHOBT/HOATと、過剰なアミン(VII)および過剰なNMM、Et3N、Hunig塩基とを、室温のTHF、DCM、またはEtOAc中で4〜48時間反応させる、または
(c)酸およびPYBOP(登録商標)/PyBrOP(登録商標)/向山試薬と、過剰なアミン(VII)および過剰なNMM、EtN、Hunig塩基とを、室温のTHF、DCM、またはEtOAc中で4〜24時間反応させる。
酸ハロゲン化物が酸塩化物(すなわちX=Cl)である場合では、これを標準の方法によってin−situで生成し、次いでトリエチルアミン存在下の70℃のジクロロメタン中で90分間アミン(VII)と反応させることができる。
(c)−脱保護
PGが適切なアミン保護基、好ましくはBOC、トリフルオロ酢酸、ベンジルオキシカルボニル、またはベンジルである場合では、無保護のアミン(V)を生成するためのPGの(VIII)からの除去は、参照により本明細書に援用される、TW GreeneおよびPGM Wutsの「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、John Wiley and Sons,Inc.、1999年で詳述されているような保護基に選択的な方法によって実施する。
そのような脱保護反応の例は以下のとおりである。
PGがBOCであるとき、脱保護は、適切な溶媒(例えば、DCM、EtOAc、ジオキサン)中で室温にて(VIII)を過剰な強酸(例えば、HCl、TFA)で処理するものである。
PGがトリフルオロ酢酸であるとき、脱保護は、場合により水を含み、場合により温度を上昇させたアルコール溶媒(例えば、MeOH、EtOH)中で、(VIII)を塩基(例えば、KCO、NaCO、NH、Ba(OH))で処理するものである。
PGがBnまたはBzであるとき、脱保護は、水素ドナー(例えばNH HCO )存在下の極性溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、エタノール、メタノール)中で、場合により温度および/または圧力を上昇させて、遷移金属または遷移金属塩の水素化触媒(例えば、Pd/C、Pd(OH))を用いて移動水素化を実施するもの、あるいはH雰囲気中、パラジウムまたはニッケル触媒(例えば、Pd/C、Raney(登録商標)Ni)存在下の適切な溶媒中で、場合により温度および圧力を上昇させて触媒作用による水素化を実施するもののいずれかである。
より詳細には、
PGがBOCであるとき、脱保護は、過剰なジオキサン中4M塩酸で室温にて18時間、またはDCM中TFAで室温にて約4.5時間のいずれかで処理するものである。
PGがトリフルオロ酢酸であるとき、脱保護は、メタノール:水混合物(5:1〜10:1)中のKCOで室温にて18時間処理するものである。
PGがBnまたはBzであるとき、脱保護は、エタノール中のNH HCO および10%Pd/Cで、穏やかに還流させながら、6〜20時間の間の時間をかけて処理するものである。
一級アミン化合物(VI)から二級アミン化合物(VII)を調製するための代替法は、以下のスキーム1aおよび1bに記載する。
スキーム1aおよび1bでは、mの値を0として示し、nの値は1である。しかし、mが1であり、またはnが2である対応する試薬を以下のスキームで使用して、相応しい最終化合物を調製できることは、当業者に直ちに明らかとなろう。
Figure 2008523137
スキーム1aによれば、式VIIの化合物は、式VIの化合物から、塩化スルホニルと反応させた後、得られるスルホニルアミドをアルキル化し、次いでスルホニル部分を除去して調製することができる。
(aa)スルホニルアミドの調製
等モル量の一級アミン(VI)と、塩化4−ニトロベンゼンスルホニルや塩化2,4−ジニトロベンゼンスルホニルなどの塩化スルホニルとを、(ピリジン、2,6−ルチジン、Hunig塩基などの)有機塩基または(炭酸塩などの)無機塩基の存在下、(DCM、THF、トルエンなどの)適切な溶媒中で最長で24時間かけて反応させると、スルホニルアミド(XAA)が得られる。
(bb)スルホニルアミドXAAのアルキル化
式XAAのスルホニルアミドは、有機塩基または無機塩基の存在下、適切な溶媒(DMFやTHFなどの)中で、Xがハロゲン(例えば、ヨード、ブロモ、またはクロロ)や(メタンスルホン酸エステルなどの)スルホニルエステルなどの脱離基である、活性化型のアルキル化剤XBBを使用してアルキル化する。あるいは、式XAAのスルホニルアミドのアルキル化は、THFなどの適切な溶媒中で、アルコールXBB(XはOHである)、(トリフェニルホスフィンなどの)ホスフィン、および(DIADなどの)アゾジカルボン酸化合物を、最長で24時間−20℃〜45℃の間の温度で使用して実現することができる。
(cc)スルホニル基の除去
式XCCの化合物を、(DCM、THF、DMF、低級アルコールなどの)適切な溶媒中の(トリエチルアミンなどの)有機塩基または(炭酸塩や水酸化物、例えばLiOHなどの)無機塩基、および(メルカプト酢酸などの)チオールで最長で24時間、場合により温度を上昇させて処理する。
Figure 2008523137
アシル化−還元
スキーム1bによれば、式(VII)の化合物は、式(VI)の1°アミンから、カルボン酸、酸無水物、または(場合によりin−situで調製した)酸ハロゲン化物AAARCOX(XはOH、OC(O)R3’、またはハロである)と反応させた後、ボランなどの還元剤と反応させることで調製できる。
(x)−アミド生成
酸または酸ハロゲン化物と1°アミン(VI)間のアミド結合の形成は、
(i)適切な溶媒中の過剰な酸アクセプターと共に、ハロゲン化アシル(または酸もしくは酸無水物)とアミン(VI)、または
(ii)場合により触媒存在下で、適切な溶媒中の過剰な酸アクセプターと共に、場合により従来のカップリング剤を含む酸とアミン(VI)
のいずれかを使用して試みることができる。
そのような反応の例は以下のとおりである。
(a)酸無水物と過剰なアミン(VI)とを、DCMまたはトルエン中で、場合によりEtN、Hunig塩基、NMMなどの過剰な3°アミンと共に、場合により温度を上昇させて1〜72時間反応させる、
(b)(場合によりin−situで生成した)酸塩化物と過剰なアミン(VI)とを、DCMまたはジオキサン中で、場合によりEtN、Hunig塩基、NMMなどの過剰な3°アミンと共に、場合により温度を上昇させて1〜24時間反応させる、
(c)酸、WSCDI/DCCI/TBTU、およびHOBT/HOATと過剰なアミン(VI)および過剰なNMM、EtN、Hunig塩基とを、室温のTHF、DCM、またはEtOAc中で4〜48時間反応させる、または
(d)酸および1−プロピルホスホン酸エステル環状無水物/PYBOP(登録商標)/PyBrOP(登録商標)/向山試薬と、過剰なアミン(VI)および過剰なNMM、EtN、Hunig塩基とを、室温のTHF、DCM、またはEtOAc中で1〜24時間反応させる。
アミド生成のより詳細な例は、N−メチルモルホリンの存在下、室温のトルエン中で、アミンを適切な酸無水物で72時間かけて処理するものである。
酸ハロゲン化物が酸塩化物(すなわちX=Cl)である場合では、これを標準の方法によってin−situで生成し、次いで70℃のジクロロメタン中で90分間アミン(VI)およびトリエチルアミンと反応させることができる。
(y)−還元
反応(y)は、例えば、適切な条件下での水素化物還元剤によるアミドのアミン(VII)への還元である。
好都合には、ボランの存在下、室温〜還流温度の間のTHF中で最長48時間かけてアミドの還元を実施した後、メタノール、および場合により塩化アンモニウム水溶液を加え、さらに4〜18時間還流させた後、アミン(VII)を単離する。
スキーム2によれば、式(IX)の化合物は、式(VI)の化合物から、適切な条件下でのR−L(Lは脱離基である)との反応によって調製することができる。次いで、上でスキーム1に関して述べたのと類似の方法でのアミド生成および脱保護によって、得られる式(IX)の化合物を式(II)の化合物に変換することができる。
Figure 2008523137
上記スキームで、R、R、およびmは、上で定義したとおりであり、PGは適切な保護基であり、Lは脱離基であり、その意味は、特に、反応の性質および使用する特定の反応条件に応じて決まる。適切な脱離基は、当業者には言うまでもなく、多くの標準の有機化学教本、例えば、参照により本明細書に援用される「Advanced Organic Chemistry」、Jerry March、第3版、Wiley(1985年)、587ページに記載されており、ハロゲン(例えばBr)およびスルホン酸エステル(例えば、メタンスルホン酸エステルまたはトリフルオロメタンスルホン酸エステル)がこれに含まれる。
スキーム3によれば、式(IX)の化合物は、式(XII)のケトンから、適切な条件下での一級アミンR−NHとの反応によって調製することができる。次いで、上でスキーム1に関して述べたのと類似の方法でのアミド生成および脱保護によって、得られる式(IX)の化合物を式(II)の化合物に変換することができる。
Figure 2008523137
上記スキームで、R、R、およびmは、上で定義したとおりであり、PGは適切な保護基である。
一級アミンR−NHとケトン(XII)の反応(e)は、アミンおよびケトンを脱水した後、得られるイミンを、例えば金属水素化物試薬によって還元し、または適切な条件下で水素化する還元的アミノ化反応とすると好都合である。
チタン(IV)テトライソプロポキシドの存在下、室温のTHF中で18時間アミンとケトンの反応を実施した後、メタノール中の過剰な水素化ホウ素ナトリウムによって室温で5時間還元することが好都合である。
当業者は、式(I)、(II)、または(III)による所望の化合物の最も適切な合成経路を選択することができる。上記スキームは当然、当業者の共通の一般知識に従って適宜変更してよい。
例えば、当業者ならば当然、脱保護されたアミド(II)または(V)のピペリジンまたはピロリジン窒素(mの値に応じて)に結合している水素は、従来の合成方法の使用によって、所望のとおりに代わりの基と交換して、nが1であり、mが0または1である式(I)の化合物を生成できることがわかるであろう。
さらに、nが2であり、mが0である式(I)の化合物は、適切な出発材料を使用して、上述のものと類似の方法によって調製することができる。
1個または複数の敏感な官能基は、式(I)、(II)、または(III)の化合物の合成の際に保護および脱保護する必要があることは当業者に理解されよう。これは、例えば、そのような基を除去する方法についても述べられている、参照により本明細書に援用されるTW Greene and PGM Wutsの「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、John Wiley and Sons,Inc.、1999年に記載のとおりに、従来の技術によって実現することができる。
最終の脱保護段階の前に作製することのできる本発明の化合物の特定の保護された誘導体は、それ自体として薬理活性を有していないこともあるが、特定の場合では、経口的または非経口的に投与され、その後体内で代謝されて、薬理活性のある本発明の化合物を生成するものでもよいことは、当業者には明白であろう。したがって、このような誘導体は、プロドラッグと記述することができる。さらに、本発明の特定の化合物が、本発明の他の化合物のプロドラッグとして作用する場合もある。
本発明の別の態様によれば、次式(X)の化合物
Figure 2008523137

[式中、R、n、mは上で定義したとおりであり、YはRまたは保護基である。]と酸またはハロゲン化アシル:RCOX[XはOHまたはハロである]とを反応させ、必要ならば脱保護するステップとを含む式(I)、(II)、または(III)の化合物の調製方法が提供される。
が、窒素原子に直接に結合したメチレン部分を含む場合では、式(X)の化合物は、次式(XXI)の化合物とアルデヒドR3’CHOとを反応させて調製することができる(式中、−CH3’がRの定義に合致する)。
Figure 2008523137
あるいは、式(X)の化合物は、式(XXI)の化合物と化合物R−L(Lは、ハロゲン化物、メタンスルホン酸エステル、およびトリフルオロメタンスルホン酸エステルから場合により選択される脱離基である)とを反応させて調製することもできる。
さらに、式(X)の化合物は、次式(XXII)の化合物と化合物R−NHとを反応させて調製することができる。
Figure 2008523137
上述のある種の中間体は新規な化合物であり、本明細書では、すべての新規な中間体が本発明の別の態様となることを理解されたい。
ラセミ化合物は、分取HPLCおよびキラルな固定相を用いるカラムのいずれかを使用して分離し、または当業者に知られている方法を利用して分割して個々の鏡像異性体を得ることができる。さらに、キラルな中間体化合物を分割し、キラルな本発明の化合物の調製に使用することができる。
本発明の別の態様によれば、in vivoで生成したとき、本発明の化合物の1種または複数の代謝産物が提供される。
本発明の化合物は、より強力であり、作用の持続時間がより長く、活性の範囲がより広く、より安定であり、副作用がより少なく、またはより選択的であるという利点を有し、あるいは従来技術の化合物より有用な他の特性を有する。
本発明の化合物は、ヒトを含む哺乳動物において薬理活性を有するので有用である。したがって、モノアミントランスポーター機能の調節が関係している障害、より詳細にはセロトニンまたはノルアドレナリンの再取込みの阻害が関係している障害の治療または予防において有用である。さらに、本発明の化合物は、セロトニンとノルアドレナリンの両方の阻害が関係している、尿失禁などの障害において有用である。さらに、本発明の化合物は、ノルアドレナリンまたはセロトニンの一方の再取込みを他方と比べて優先的に阻害することが望まれ得る、痛みなどの障害において有用である。
したがって、本発明の化合物は、真性ストレス性失禁(GSI)、ストレス性尿失禁(SUI)、高齢者の尿失禁などの尿失禁;特発性の排尿筋不安定、神経疾患(例えば、パーキンソン病、多発性硬化症、脊椎損傷、および脳卒中)に続発する排尿筋過敏性、および膀胱流出路閉塞(例えば、前立腺肥大(BPH)、尿道狭窄、または狭窄症)に続発する排尿筋過敏性を含む過活動膀胱(OAB);夜尿症;上記状態の組合せによる尿失禁(例えば、過活動膀胱に関連するストレス性失禁);ならびに頻尿や尿意切迫などの下部尿路症状の治療において有用である。用語OABは、OABウェットおよびOABドライの両方を含むものとする。
その上述の薬理活性を考慮して、本発明の化合物は、大うつ病、反復性うつ病、単一エピソードうつ病、亜症候群性症候性うつ病、癌患者のうつ病、パーキンソン病患者のうつ病、心筋梗塞後うつ病、小児うつ病、幼児虐待によって誘発されるうつ病、不妊女性のうつ病、出産後うつ病、月経前の不安、不機嫌老人症候群(grumpy old man syndrome)などのうつ病の治療においても有用である。
その上述の薬理活性を考慮して、本発明の化合物は、認知症、特に、(老年痴呆、アルツハイマー病、ピック病、ハンチントン舞踏病、パーキンソン病、およびクロイツフェルトヤコブ病を含む)退行性の認知症および(多発梗塞性認知症を含む)脳血管性認知症などの認知障害、ならびに頭蓋内の間隙を占有する病変、外傷、感染症および関連した状態(HIV感染を含む)、代謝、毒素、無酸素症、およびビタミン欠乏に関連する認知症;老化、特に年齢関連記憶障害(AAMI)、健忘性障害、および年齢に関連した認知機能低下(ARCD)に関連する軽度認知障害;統合失調症や躁病などの精神病性障害;全般性不安障害、恐怖症(例えば、広場恐怖、対人恐怖、および単純恐怖)、パニック障害、強迫性障害、外傷後ストレス障害、混合性不安抑うつなどの不安障害;回避性人格障害や注意欠陥多動性障害(ADHD)などの人格障害;早漏、男性の勃起不全(MED)、女性の性機能不全(FSD)(例えば、女性の性的興奮障害(FSAD))などの性機能不全;月経前症候群;季節性情動障害(SAD);神経性食欲不振症や神経性過食症などの摂食障害;肥満;食欲抑制;ニコチン、アルコール、コカイン、ヘロイン、フェノバルビタール、およびベンゾジアゼピンへの嗜癖などの、薬物または乱用物質への嗜癖の結果として起こる化学物質依存症;前述の化学物質依存症の結果として起こり得るものなどの禁断症候群;片頭痛、群発性頭痛、慢性発作性片側頭痛、血管性障害に関連する頭痛、化学物質依存症または化学物質依存症の結果として起こる禁断症候群に関連する頭痛、緊張性頭痛などの頭痛;疼痛;パーキンソン病における認知症、神経弛緩薬によって誘発されるパーキンソニズム、遅発性ジスキネジアなどの、パーキンソン病;高プロラクチン血症などの内分泌障害;大脳の脈管構造におけるものなどの血管れん縮;小脳失調;トゥーレット症候群;抜毛癖;盗癖;情動不安定;病的号泣;睡眠障害(脱力発作);ならびにショックの治療においても有用である。
その上述の薬理活性を考慮して、本発明の化合物は、低血圧;のぼせ;過敏性大腸症候群(IBS)、腸閉塞(例えば、術後腸閉塞および敗血症の際の腸閉塞)、胃不全麻痺(例えば、糖尿病性胃不全麻痺)、消化性潰瘍、胃食道逆流症(GORD、またはその異名GERD)、膨満、消化不良(例えば、非潰瘍性消化不良(NUD))や非心臓性胸痛(NCCP)などの他の機能的な腸障害などの、(運動性および分泌の変化を含む)消化管障害;ならびに線維筋痛症候群を含む、いくつかの他の状態または障害の治療においても有用である。
セロトニンおよび/またはノルアドレナリン再取込み阻害剤である本発明の化合物は、疼痛を含めて、これ以上の範囲の障害の治療においても潜在的に有用である。
生理的な痛みは、外部環境からの有害な可能性のある刺激の危険を警告するように設計された重要な防御機構である。この系統は、特定のセットの一次感覚ニューロンを通して作動し、侵害刺激によって、末梢の変換機構を介して活性化される(総説についてはMillan、1999年、Prog.Neurobiol.、第57巻、1〜164ページを参照されたい)。これらの感覚線維は、侵害受容器として知られており、伝導速度の緩慢な小さい直径の軸索が特徴である。侵害受容器は、侵害刺激の強度、持続時間、および質、さらにその組織分布的に系統立てられた脊髄への投射によって刺激の位置をコードする。侵害受容器は、Aδ線維(有髄)およびC線維(無随)を2種の主要なタイプとする侵害受容性神経線維上に見られる。侵害受容器の入力によって生じた活性は、後角での複雑な処理の後、直接にまたは脳幹中継核を介して、視床基底複側、次いで皮質へと伝達され、そこで痛みの感覚が生じる。
疼痛は、一般に急性または慢性のものとして分類することができる。急性疼痛は、突然に始まり、短命である(通常は12週間以下)。急性疼痛は通常、特定の傷害などの特定の原因に関連し、しばしば鋭く重篤である。急性疼痛は、外科手術、歯科作業、挫傷、または捻挫の結果として起こる特定の傷害の後に起こり得る種類の疼痛である。急性疼痛一般に、どんな持続性の心理的応答ももたらさない。対照的に、慢性疼痛は、長期間の疼痛であり、通常は3カ月より長い間続き、重大な心理的および情緒的な問題をもたらす。慢性疼痛の一般的な例は、神経因性疼痛(例えば、有痛性の糖尿病性ニューロパチー、ヘルペス後神経痛)、手根管症候群、背痛、頭痛、癌性疼痛、関節炎疼痛、および慢性の術後疼痛である。
疾患または外傷によって体組織に実質的な傷害が起こるとき、侵害受容器活性化の特性は変更され、感作は、末梢で、傷害周囲の局所で、さらに侵害受容器が終結する中枢で起こる。これらの効果は、疼痛が強まった感覚をもたらす。急性疼痛では、これらの機序は、修復過程がより良好に行われるようにすることのできる保護性の挙動を促進するのに有用となり得る。通常の予想ならば、傷害が一度治癒したなら感受性は正常に戻るはずである。しかし、多くの慢性疼痛状態では、過敏性は、治癒の過程よりはるかに長く残り、しばしば神経系損傷によるものとなる。この傷害はしばしば、適応不全および異常な活性と関連付けられる感覚神経線維の異常をもたらす(WoolfおよびSalter、2000年、Science、第288巻、1765〜1768ページ)。
臨床的な疼痛は、患者の症状の中で不快感および異常な感受性が特徴となるときに存在する。患者は、かなりまちまちになる傾向があり、様々な疼痛症状を伴って存在する場合もある。そのような症状には、1)鈍い、焼けるよう、または刺すようであるといえる自発痛、2)侵害刺激に対する悪化した疼痛反応(痛覚過敏)、および3)通常は無害な刺激によって生じる疼痛(異痛症−Meyerら、1994年、Textbook of Pain、13〜44ページ)が含まれる。様々な形の急性および慢性疼痛に罹患している患者が同様の症状を有するとしても、根底にある機序は異なる場合があり、したがって、異なる治療戦略が必要となり得る。したがって、疼痛は、異なる病態生理に従って、侵害受容性、炎症性、および神経因性の疼痛を含むいくつかの異なるサブタイプに分けることもできる。
侵害受容性疼痛は、組織傷害、または傷害を引き起こす可能性のある強い刺激によって誘発される。疼痛の求心性は、傷害部位で侵害受容器による刺激の伝達によって活性化され、それが終結するレベルのところで脊髄のニューロンを活性化する。次いで、それが脊髄路を上って脳へと中継され、そこで疼痛が認知される(Meyerら、1994年、Textbook of Pain、13〜44ページ)。侵害受容器の活性化は、2種類の求心性神経線維を活性化する。有髄のAδ線維は、急速な伝達を行い、鋭く刺すような痛覚を司る一方で、無髄のC線維は、より緩慢な速度で伝達を行い、鈍いまたはうずくような疼痛を伝える。中程度から重症の急性の侵害受容性疼痛は、中枢神経系外傷、挫傷/捻挫、やけど、心筋梗塞、および急性膵炎からの疼痛、術後疼痛(任意の種類の外科的な手順の後の疼痛)、外傷後の疼痛、腎大腸の、癌性疼痛、ならびに背痛の突出した特徴である。癌性疼痛は、腫瘍に関連した疼痛(例えば、骨痛、頭痛、顔面痛、または内臓痛)や、癌治療に関連する疼痛(例えば、化学療法後症候群、慢性術後疼痛症候群、または放射線照射後症候群)などの慢性疼痛でよい。癌性疼痛は、化学療法、免疫療法、ホルモン療法、または放射線療法に応答して起こる場合もある。背痛は、椎間板ヘルニアもしくは椎間板破裂、または腰椎椎間関節、仙腸関節、傍脊椎筋、もしくは後縦方向靭帯の異常によるものでよい。背痛は、自然に消散し得るが、一部の患者で、12週間を超えて持続する場合では、特に消耗性となり得る慢性の状態になる。
神経因性疼痛は現在、一次病巣または神経系の機能不全によって始まり、または引き起こされる疼痛であると定義される。神経損傷は、外傷および疾患によって引き起こされる場合があり、したがって用語「神経因性疼痛」は、多様な病因の多くの障害を含む。これらには、その限りでないが、末梢性神経障害、糖尿病性ニューロパチー、ヘルペス後神経痛、三叉神経痛、背痛、癌性ニューロパチー、HIVニューロパチー、幻肢痛、手根管症候群、中心性卒中後痛、ならびに慢性アルコール中毒、甲状腺機能低下症、尿毒症、多発性硬化症、脊椎損傷、パーキンソン病、てんかん、およびビタミン欠乏症に関連する疼痛が含まれる。神経因性疼痛は、保護性の役割をもたないので病的である。神経因性疼痛は、もとの原因が消失した後もしばしば十分に存在して、一般に何年間も残り、患者の生活の質を有意に低下させる(WoolfおよびMannion、1999年、Lancet、第353巻、1959〜1964ページ)。神経因性疼痛の症状は、同じ疾患の患者の間でさえしばしばまちまちであるので、治療が難しい(WoolfおよびDecosterd、1999年、Pain Supp.、第6巻、S141〜S147ページ;WoolfおよびMannion、1999年、Lancet、第353巻、1959〜1964ページ)。これらには、持続性となり得る自発痛、ならびに痛覚過敏(侵害刺激に対する感受性の増大)や異痛症(通常は無害な刺激に対する感受性)などの、発作性もしくは異常な誘発痛が含まれる。
炎症の過程は、組織傷害または異物の存在に応答して活性化される一連の複雑な生化学的および細胞性の事象であり、腫脹および痛みをもたらす(Levine and Taiwo、1994年、Textbook of Pain、第45〜56ページ)。関節炎疼痛は、最も一般的な炎症性疼痛である。リウマチ様疾患は、先進諸国では最も一般的な慢性炎症状態の1つであり、関節リウマチは、能力障害の一般的な原因である。関節リウマチの正確な病因は不明であるが、現在の仮説は、遺伝的および微生物学的な要素の両方が重要である可能性を示唆している(GrennanおよびJayson、1994年、Textbook of Pain、397〜407ページ)。ほぼ1600万人のアメリカ人が、症候性の変形性関節炎(OA)または変形性関節疾患に罹患し、その大部分が60才を超えていることが推定されており、これが、人口の年齢が増すにつれて4000万人に増加することが想定され、莫大な規模の公衆衛生問題となっている(HougeおよびMersfelder、2002年、Ann Pharmacother.、第36巻、679〜686ページ;McCarthyら、1994年、Textbook of Pain、387〜395ページ)。ほとんどの変形性関節炎患者は、それに伴う痛みのために医学的な対応処置を捜し求める。関節炎は、心理社会的および身体的な機能に対して重大な影響力を有するものであり、後の人生で能力障害の主な原因となることが知られている。強直性脊椎炎も、脊椎および仙腸関節の関節炎を引き起こすリウマチ性疾患である。強直性脊椎炎は、生涯にわたって起こる背痛の断続的なエピソードから、脊椎、末梢の関節、および他の身体器官を襲う重篤な慢性疾患まで様々である。
別のタイプの炎症性疼痛は、炎症性腸疾患(IBD)に関連する疼痛を含む内臓痛である。内臓痛は、腹腔器官を含む内臓に関連する疼痛である。これらの器官には、性器、脾臓、および消化器系の一部が含まれる。内臓に関連する疼痛は、消化性の内臓痛と非消化性の内臓痛とに分けることができる。疼痛を引き起こす、一般に遭遇する消化器(GI)障害には、機能性腸障害(FBD)および炎症性腸疾患(IBD)が含まれる。現在中程度にしかコントロールされていない消化器系の障害には、FBDに関しては、胃食道逆流症、消化不良、過敏性大腸症候群(IBS)、および機能性腹痛症候群(FAPS)、IBDに関しては、クローン病、回腸炎、および潰瘍性大腸炎を含めて、広範囲な疾患状態が含まれ、これらはすべて定期的に内臓痛を生み出す。他のタイプの内臓痛には、月経困難症、膀胱炎、および膵炎に関連する疼痛、ならびに骨盤痛が含まれる。
一部の種類の疼痛は、複数の病因を有し、したがって複数の分野に分類される場合があり、例えば、背痛および癌性疼痛は、侵害受容性および神経障害性の両方の構成要素を有することを留意されたい。
他のタイプの疼痛には、
・ 筋肉痛、線維筋痛、椎骨炎、血清陰性(非リウマチ様)関節症、非関節性リウマチ、ジストロフィノパチー、グリコーゲン分解、多発性筋炎、および化膿性筋炎を含む筋骨格障害の結果として起こる疼痛、
・ 狭心症、心筋梗塞、僧帽弁狭窄、心外膜炎、レイノー現象、浮腫性硬化症、および骨格筋虚血によって引き起こされる疼痛を含む、心臓および血管の疼痛、
・ (前兆を伴う片頭痛および前兆を伴わない片頭痛を含む)片頭痛、群発性頭痛、緊張型頭痛、混合型頭痛、および血管性障害に関連する頭痛などの頭痛、ならびに
・ 歯痛、耳痛、口腔内灼熱症候群、および側頭下顎筋筋膜痛を含む口腔顔面痛
が含まれる。
特に重要な障害には、混合型失禁、GSI、USIなどの尿失禁;疼痛;うつ病;強迫性障害や外傷後ストレス障害などの不安障害;ADHDなどの人格障害;性機能不全;ならびに化学物質依存症および化学物質依存症の結果として起こる禁断症候群が含まれる。
したがって、別の態様によれば、本発明は以下のものを提供する。
i)ヒト医学または獣医学での使用するための本発明の化合物、
ii)尿失禁などの、モノアミントランスポーター機能の調節が関係している障害の治療で使用するための本発明の化合物、
iii)モノアミントランスポーター機能の調節が関係している障害を治療するための医薬の製造における本発明の化合物の使用、
iv)セロトニンまたはノルアドレナリンの調節が関係している障害の治療で使用するための本発明の化合物、
v)セロトニンまたはノルアドレナリンの調節が関係している障害を治療するための医薬の製造における本発明の化合物の使用、
vi)セロトニンおよびノルアドレナリンの調節が関係している障害の治療で使用するための本発明の化合物、
vii)セロトニンおよびノルアドレナリンの調節が関係している障害を治療するための医薬の製造における本発明の化合物の使用、
viii)疼痛、またはGSIやUSIなどの尿失禁の治療で使用するための本発明の化合物、
ix)疼痛、またはGSIやUSIなどの尿失禁を治療するための医薬の製造における本発明の化合物の使用、
x)そのような治療を必要とする患者に治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む、モノアミントランスポーター機能の調節が関係している障害の治療方法、
xi)そのような治療を必要とする患者に治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む、セロトニンまたはノルアドレナリンの再取込みの阻害が関係している障害の治療方法、
xii)そのような治療を必要とする患者に治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む、セロトニンおよびノルアドレナリンの再取込みの阻害が関係している障害の治療方法、ならびに
xiii)そのような治療を必要とする患者に治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む、疼痛、またはGSIやUSIなどの尿失禁の治療方法。
別段の明確な記述がない限り、本明細書では治療への言及はすべて、治癒的、姑息的、予防的な治療を含むことを理解されたい。
本発明の化合物は、単独で、または併用療法の一部として投与することができる。治療薬の組合せを投与する場合、活性成分は、別々または組合せ型の医薬製剤にして逐次または同時に投与することができる。
補助的療法に適する薬剤の例には、
・ オピオイド鎮痛薬、例えば、モルヒネ、ヘロイン、ヒドロモルフォン、オキシモルフォン、レボルファノール、レバロルファン、メサドン、メペリジン、フェンタニル、コカイン、コデイン、ジヒドロコデイン、オキシコドン、ハイドロコドン、プロポキシフェン、ナルメフェン、ナロルフィン、ナロキソン、ナルトレキソン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、ナルブフィン、またはペンタゾシン、
・ 非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えば、アスピリン、ジクロフェナク、ジフルシナール(diflusinal)、エトドラク、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルフェニサール(flufenisal)、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラック、メクロフェナム酸、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、ニメスリド、ニトロフルルビプロフェン、オルサラジン、オキサプロジン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スルファサラジン、スリンダク、トルメチン、またはゾメピラク(zomepirac)、
・ バルビツール酸系鎮静薬、例えば、アモバルビタール、アプロバルビタール、ブタバルビタール、ブタビタール(butabital)、メフォバルビタール、メタルビタール、メトヘキシタール、ペントバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール、タルブタール、テアミラール(theamylal)、またはチオペンタール、
・ 鎮静作用を有するベンゾジアゼピン、例えば、クロルジアゼポキシド、クロラゼプ酸、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、テマゼパム、またはトリアゾラム、
・ 鎮静作用を有するH拮抗薬、例えば、ジフェンヒドラミン、ピリラミン、プロメタジン、クロルフェニラミン、またはクロルシクリジン、
・ グルテチミド、メプロバメート、メタカロン、ジクロラールフェナゾンなどの鎮静薬、
・ 骨格筋弛緩薬、例えば、バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、メトカルバモール、またはオルフレナジン(orphrenadine)、
・ NR2B拮抗薬、例えば、イフェンプロジル、トラキソプロジル(traxoprodil)、または(−)−(R)−6−{2−[4−(3−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−1−ヒドロキシエチル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キノリノンを含むNMDA受容体拮抗薬、例えば、デキストロメトルファン((+)−3−ヒドロキシ−N−メチルモルヒナン)もしくはその代謝産物のデキストロルファン((+)−3−ヒドロキシ−N−メチルモルヒナン)、ケタミン、メマンチン、ピロロキノリンキニン、シス−4−(ホスホノメチル)−2−ピペリジンカルボン酸、ブジピン(budipine)、EN−3231(MorphiDex(登録商標)、モルヒネとデキストロメトルファンの合剤)、トピラメート、ネラメキサン(neramexane)、またはペルジンホテル(perzinfotel)、
・ αアドレナリン作動薬、例えば、ドキサゾシン、タムスロシン、クロニジン、グァンファシン、デキスメタトミジン(dexmetatomidine)、モダフィニル、フェントラミン、テラザシン(terazasin)、プラザシン(prazasin)、または4−アミノ−6,7−ジメトキシ−2−(5−メタン−スルホンアミド−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノール−2−イル)−5−(2−ピリジル)キナゾリン、
・ 三環系抗うつ薬、例えば、デシプラミン、イミプラミン、アミトリプチリン、またはノルトリプチリン、
・ 抗痙攣薬、例えば、カルバマゼピン、ラモトリジン、トピラトム酸、またはバルプロ酸、
・ タキキニン(NK)拮抗薬、特に、NK−3、NK−2、もしくはNK−1拮抗薬、例えば、(aR,9R)−7−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−8,9,10,11−テトラヒドロ−9−メチル−5−(4−メチルフェニル)−7H−[1,4]ジアゾシノ[2,1−g][1,7]−ナフチリジン−6−13−ジオン(TAK−637)、5−[[(2R,3S)−2−[(1R)−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ−3−(4−フルオロフェニル)−4−モホリニル]−メチル]−1,2−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(MK−869)、アプレピタント、ラネピタント(lanepitant)、ダピタント(dapitant)、または3−[[2−メトキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−メチルアミノ]−2−フェニルピペリジン(2S,3S)、
・ ムスカリン受容体拮抗薬、例えば、オキシブチニン、トルテロジン、プロピベリン、塩化トロスピウム、ダリフェナシン、ソリフェナシン、テミベリン、およびイプラトロピウム、
・ COX−2選択的阻害剤、例えば、セレコキシブ、ロフェコキシブ、パレコキシブ、バルデコキシブ、デラコキシブ(deracoxib)、エトリコキシブ、またはルミラコキシブ、
・ コールタール鎮痛薬、特にアセトアミノフェン、
・ ドロペリドール、クロルプロマジン、ハロペリドール、ペルフェナジン、チオリダジン、メソリダジン、トリフルオペラジン、フルフェナジン、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、ジプラシドン、クエチアピン、セルチンドール、アリピプラゾール、ソネピペラゾール(sonepiprazole)、ブロナンセリン、イロペリドン、ペロスピロン、ラクロプライド、ゾテピン、ビフェプルノックス、アセナピン、ルラシドン、アミスルプリド、バラペリドン(balaperidone)、パリンドル(palindore)、エプリバンセリン(eplivanserin)、オサネタント、リモナバント、メクリネルタント(meclinertant)、Miraxion(登録商標)、またはサリゾタン(sarizotan)などの神経弛緩薬、
・ バニロイド受容体作動薬(例えばレシニフェラトキシン)または拮抗薬(例えばカプサゼピン)、
・ プロプラノロールなどのβアドレナリン作動薬、
・ メキシレチンなどの局所麻酔薬、
・ デキサメタゾンなどの副腎皮質ステロイド、
・ 5−HT受容体作動薬または拮抗薬、特に、エレトリプタン、スマトリプタン、ナラトリプタン、ゾルミトリプタン、またはリザトリプタンなどの5−HT1B1D作動薬、
・ R(+)−α−(2,3−ジメトキシ−フェニル)−1−[2−(4−フルオロフェニルエチル)]−4−ピペリジンメタノール(MDL−100907)などの5−HT2A受容体拮抗薬、
・ イスプロニクリン(TC−1734)、(E)−N−メチル−4−(3−ピリジニル)−3−ブテン−1−アミン(RJR−2403)、(R)−5−(2−アゼチジニルメトキシ)−2−クロロピリジン(ABT−594)、またはニコチンなどのコリン作動性(ニコチン様)鎮痛薬、
・ Tramadol(登録商標)、
・ 5−[2−エトキシ−5−(4−メチル−1−ピペラジニル−スルホニル)フェニル]−1−メチル−3−n−プロピル−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン(シルデナフィル)、(6R,12aR)−2,3,6,7,12,12a−ヘキサヒドロ−2−メチル−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピラジノ[2’,1’:6,1]−ピリド[3,4−b]インドール−1,4−ジオン(IC−351またはタダラフィル)、2−[2−エトキシ−5−(4−エチル−ピペラジン−1−イル−1−スルホニル)−フェニル]−5−メチル−7−プロピル−3H−イミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン(バルデナフィル)、5−(5−アセチル−2−ブトキシ−3−ピリジニル)−3−エチル−2−(1−エチル−3−アゼチジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン、5−(5−アセチル−2−プロポキシ−3−ピリジニル)−3−エチル−2−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン、5−[2−エトキシ−5−(4−エチルピペラジン−1−イルスルホニル)ピリジン−3−イル]−3−エチル−2−[2−メトキシエチル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン、4−[(3−クロロ−4−メトキシベンジル)アミノ]−2−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]−N−(ピリミジン−2−イルメチル)ピリミジン−5−カルボキサミド、3−(1−メチル−7−オキソ−3−プロピル−6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5−イル)−N−[2−(1−メチルピロリジン−2−イル)エチル]−4−プロポキシベンゼンスルホンアミドなどのPDEV阻害剤、
・ ギャバペンチン、プレガバリン、3−メチルギャバペンチン、(1α,3α,5α)(3−アミノ−メチル−ビシクロ[3.2.0]ヘプタ−3−イル)−酢酸、(3S,5R)−3−アミノメチル−5−メチル−ヘプタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ヘプタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−オクタン酸、(2S,4S)−4−(3−クロロフェノキシ)プロリン、(2S,4S)−4−(3−フルオロベンジル)−プロリン、[(1R,5R,6S)−6−(アミノメチル)ビシクロ[3.2.0]ヘプタ−6−イル]酢酸、3−(1−アミノメチル−シクロヘキシルメチル)−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン、C−[1−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−シクロヘプチル]−メチルアミン、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸、(3S,5R)−3−アミノメチル−5−メチル−オクタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ノナン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−オクタン酸、(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−ヘプタン酸および(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−オクタン酸などのα−2−δリガンド、
・ カンナビノイド、
・ 代謝調節型グルタミン酸サブタイプ1受容体(mGluR1)拮抗薬、
・ セルトラリン、セルトラリン代謝産物の脱メチルセルトラリン、フルオキセチン、ノルフルオキセチン(フルオキセチン脱メチル化代謝産物)、フルボキサミン、パロキセチン、シタロプラム、シタロプラム代謝産物の脱メチル化シタロプラム、エスシタロプラム、d,l−フェンフルラミン、フェモキセチン(femoxetine)、イホキセチン(ifoxetine)、シアノドチエピン(cyanodothiepin)、リトキセチン(litoxetine)、ダポキセチン(dapoxetine)、ネファゾドン、セリクラミン(cericlamine)およびトラゾドンなどのセロトニン再取込み阻害剤、
・ マプロチリン、ロフェプラミン、ミルタゼピン(mirtazepine)、オキサプロチリン(oxaprotiline)、フェゾラミン(fezolamine)、トモキセチン、ミアンセリン、ブプロプリオン(buproprion)、ブプロプリオン代謝産物のヒドロキシブプロプリオン、ノミフェンシンおよびビロキサジン(viloxazine)(Vivalan(登録商標))などのノルアドレナリン(ノルエピネフリン)再取込み阻害剤、特に、レボキセチン、特に(S,S)−レボキセチンなどの選択的ノルアドレナリン再取込み阻害剤、
・ ベンラフェキシン、ベンラフェキシン代謝産物のO−脱メチル化ベンラフェキシン、クロミプラミン、クロミプラミン代謝産物の脱メチル化クロミプラミン、デュロキセチン、ミルナシプランおよびイミプラミンなどのセロトニン−ノルアドレナリン二重再取込み阻害剤、
・ S−[2−[(1−イミノエチル)アミノ]エチル]−L−ホモシステイン、S−[2−[(1−イミノエチル)−アミノ]エチル]−4,4−ジオキソ−L−システイン、S−[2−[(1−イミノエチル)アミノ]エチル]−2−メチル−L−システイン、(2S,5Z)−2−アミノ−2−メチル−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、2−[[(1R,3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−1−(5−チアゾリル)−ブチル]チオ]−5−クロロ−3−ピリジンカルボニトリル、2−[[(1R,3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−1−(5−チアゾリル)ブチル]チオ]−4−クロロベンゾニトリル、(2S,4R)−2−アミノ−4−[[2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ]−5−チアゾールブタノール、2−[[(1R,3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−1−(5−チアゾリル)ブチル]チオ]−6−(トリフルオロメチル)−3ピリジンカルボニトリル、2−[[(1R,3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−1−(5−チアゾリル)ブチル]チオ]−5−クロロベンゾニトリル、N−[4−[2−(3−クロロベンジルアミノ)エチル]フェニル]チオフェン−2−カルボキサミジン、またはグアニジノエチルジスルフィドなどの誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)阻害剤、
・ ドネペジルなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤、
・ N−[({2−[4−(2−エチル−4,6−ジメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル)フェニル]エチル}アミノ)−カルボニル]−4−メチルベンゼンスルホンアミドや4−[(1S)−1−({[5−クロロ−2−(3−フルオロフェノキシ)ピリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)エチル]安息香酸などのプロスタグランジンEサブタイプ4(EP4)拮抗薬、
・ 1−(3−ビフェニル−4−イルメチル−4−ヒドロキシ−クロマン−7−イル)−シクロペンタンカルボン酸(CP−105696)、5−[2−(2−カルボキシエチル)−3−[6−(4−メトキシフェニル)−5E−ヘキセニル]オキシフェノキシ]−吉草酸(ONO−4057)またはDPC−11870などのロイコトリエンB4拮抗薬、
・ ジロートン、6−[(3−フルオロ−5−[4−メトキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル])フェノキシ−メチル]−1−メチル−2−キノロン(ZD−2138)または2,3,5−トリメチル−6−(3−ピリジルメチル),1,4−ベンゾキノン(CV−6504)などの5−リポキシゲナーゼ阻害剤、
・ リドカインなどのナトリウムチャネル遮断薬、
・ オンダンセトロン、グラニセトロン、トロピセトロン、アザセトロン、ドラセトロンまたはアロセトロンなどの5−HT3拮抗薬、
・ エストロゲン作動薬または選択的エストロゲン受容体モジュレーター(例えば、HRT療法またはラソフォキシフェン)、
・ フェニルプロパノールアミンやR−450などのαアドレナリン受容体作動薬、
・ ドーパミンD2受容体作動薬(例えば、プレミプリキサール(premiprixal)、Pharmacia Upjohn化合物番号PNU95666;またはロピニロール)を含む、ドーパミン受容体作動薬(例えば、アポモルヒネ、その医薬品としての使用についての教示は、US−A−5945117で見ることができる)、
・ PGE1作動薬(例えばアルプロスタジル)、
ならびに薬学的に許容できるこれらの塩および溶媒和物
が含まれる。
したがって、別の態様では、本発明は、本発明の化合物と別の治療薬とを含む組合せを提供する。
ヒトへの使用では、本発明の化合物は、単独で投与することができるが、ヒトの療法では、一般に、目的の投与経路および標準の薬務に関して適切な選択された医薬品賦形剤、希釈剤、または担体と混和して投与される。
例えば、本発明の化合物は、即時型、遅延型、変更型、持続型、二重型、徐放型、またはパルス型送達の適用に向けた、着香剤または着色剤を含有していてもよい錠剤、(ソフトゲルカプセルを含む)カプセル剤、膣坐剤、エリキシル、溶液、または懸濁液の形で、経口的に、頬側に、または舌下に投与することができる。本発明の化合物は、陰茎海綿体注射によって投与してもよい。本発明の化合物は、急速分散型または急速溶解型の剤形で投与してもよい。
そのような錠剤は、微結晶セルロース、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、グリシン、およびデンプン(好ましくはトウモロコシ、ジャガイモ、またはタピオカデンプン)などの賦形剤、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウムおよびある種の複合ケイ酸塩などの崩壊剤、およびポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、スクロース、ゼラチンおよびアカシアなどの造粒結合剤を含有していてもよい。さらに、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリルおよびタルクなどの滑沢剤が含まれていてもよい。
ゼラチンカプセルでも同様のタイプの固体組成物を充填剤として使用することができる。この点で好ましい賦形剤には、ラクトース、デンプン、セルロース、乳糖、または高分子量のポリエチレングリコールが含まれる。水性懸濁液および/またはエリキシルでは、本発明の化合物およびその薬学的に許容できる塩は、様々な甘味剤または着香剤、着色物質、または色素と、乳化剤および/または懸濁化剤と、さらには水、エタノール、プロピレングリコールおよびグリセリンなどの希釈剤、ならびにこれらの混合物と組み合わせることができる。
変更型放出およびパルス型放出剤形は、即時型放出剤形について詳述するものなどの賦形剤と共に、デバイス本体にコーティングされ、および/またはその中に含まれる、放出速度調節剤として働く追加の賦形剤を含んでいてよい。放出速度調節剤には、その限りでないが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、酢酸セルロース、ポリエチレンオキシド、キサンタンガム、カルボマー、メタクリル酸アンモニウムコポリマー、水添ヒマシ油、カルナバろう、パラフィンろう、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリル酸コポリマー、およびこれらの混合物が含まれる。変更型放出およびパルス型放出剤形は、放出速度を調節する賦形剤の1種または組合せを含んでいてよい。放出速度を調節する賦形剤は、剤形内、すなわち基材内に存在してもよく、かつ/または剤形上、すなわち表面または剤皮の上に存在してもよい。
急速分散型または溶解型投与製剤(FDDF)は、以下の成分、すなわち、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、クエン酸、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ジアスコルビン酸、アクリル酸エチル、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、メタクリル酸メチル、ハッカ着香剤、ポリエチレングリコール、ヒュームドシリカ、二酸化ケイ素、ナトリウムデンプングリコラート、フマル酸ステアリルナトリウム、ソルビトール、キシリトールを含有していてよい。分散型または溶解型という用語は、本明細書でFDDFについて述べるのに用いるとき、使用する原薬の溶解性に応じて変わり、すなわち、原薬が不溶性である場合では急速分散型の剤形を調製することができ、原薬が可溶性である場合では急速溶解型の剤形を調製することができる。
本発明の化合物は、非経口的に、例えば、静脈内、動脈内、腹腔内、くも膜下腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、脳内、筋肉内、または皮下に投与することもでき、あるいは注入技術によって投与してもよい。そのような非経口投与では、本発明の化合物は、他の物質、例えば、溶液を血液と等張性にするのに十分な塩またはグルコースを含んでいてよい無菌水溶液の形で最もよく使用される。必要ならば、水溶液は、適切に(好ましくはpH3〜9に)緩衝剤処理すべきである。無菌条件下での適切な非経口製剤の調製は、当業界でよく知られている標準の製薬技術によって容易に実現される。
ヒト患者への経口および非経口投与では、本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物の1日の投与量レベルは、通常は(1回で、または数回分に分けて)10〜500mgとなる。
したがって、例えば、本発明の化合物または塩もしくはその溶媒和物の錠剤またはカプセル剤は、単独または一時に2個以上での投与向けに適宜5mg〜250mgの活性化合物を含有していてよい。いずれにせよ、医師が、任意の個々の患者に最も適する実際の投与量を決定することになり、その投与量は、特定の患者の年齢、体重、および応答によって様々である。上記の投与量は、平均的な場合を例示するものである。当然、より多いまたはより少ない投与量範囲が妥当である個々の例もあり得るので、それは本発明の範囲内である。当業者ならば、ある種の状態(PEを含む)の治療では、本発明の化合物が、「必要に応じて」(すなわち、必要なときまたは所望されるときに)単回用量として服用できることも理解されよう。
例となる錠剤処方
一般に、錠剤製剤は通常、約0.01mg〜500mgの間の本発明による化合物(またはその塩)を含み得るはずであり、錠剤の一服重量は、50mg〜1000mgの範囲でよい。10mg錠剤の例となる処方を示す。
成分 %w/w
化合物の遊離塩基または塩 10.000
ラクトース 64.125
デンプン 21.375
クロスカルメロースナトリウム 3.000
ステアリン酸マグネシウム 1.500
この量は、通常は薬物活性に従って調整され、遊離塩基の重量に基づくものである。
本発明の化合物は、鼻腔内にまたは吸入によって投与することもでき、乾燥粉末吸入器またはエアロゾルスプレーの体裁で、適切な噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラ−フルオロ−エタン;1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFA134A[商標])や1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFA227EA[商標])などのヒドロフルオロアルカン;二酸化炭素、または他の適切な気体を使用して、加圧容器、ポンプ、スプレー、または噴霧器から送達すると好都合である。加圧エアロゾルの場合では、投与量単位は、バルブを設けて計量された量を送達することで決定できる。加圧容器、ポンプ、スプレー、または噴霧器は、例えば、エタノールと溶媒としての噴射剤の混合物を使用する、活性化合物の溶液もしくは懸濁液を含んでいてよく、さらに滑沢剤、例えばトリオレイン酸ソルビタンを含んでいてもよい。吸入器または注入器で使用するためのカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチンでできたもの)は、本発明の化合物とラクトースやデンプンなどの適切な粉末基剤との粉末混合物を含むように製剤することができる。
エアロゾルまたは乾燥粉末製剤は、計量された各用量または「ひと吹き」が、患者への送達に向けて1〜50mgの本発明の化合物を含むように準備することが好ましい。エアロゾルでの全体としての1日量は、1〜50mgの範囲にあり、これを1回で、またはより普通にはその日を通して数回に分けて投与することができる。
本発明の化合物は、アトマイザーでの送達用に製剤してもよい。アトマイザー装置用の製剤は、可溶化剤、乳化剤、または懸濁化剤として以下の成分、すなわち、水、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、低分子ポリエチレングリコール、塩化ナトリウム、フルオロカーボン、ポリエチレングリコールエーテル、トリオレイン酸ソルビタン、オレイン酸を含んでいてよい。
あるいは、本発明の化合物は、坐剤もしくは膣坐剤の形で投与することができ、またはゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏、もしくは散布粉剤の形で局所的に投与してもよい。本発明の化合物は、例えば皮膚パッチを使用して、皮膚上に、または経皮的に投与してもよい。本発明の化合物は、眼、肺、または直腸の経路によって投与してもよい。
眼への使用では、化合物は、等張性のpH調整された無菌生理食塩水中の微粒子化された懸濁液として、または好ましくは等張性のpH調整された無菌生理食塩水中の溶液として、場合により塩化ベンザルコニウムなどの保存剤と組み合わせて製剤することができる。あるいは、化合物は、ワセリンなどの軟膏にして製剤することができる。
皮膚への局所的な適用では、本発明の化合物は、例えば、鉱油、流動パラフィン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化ろう、および水のうちの1種または複数との混合物に懸濁または溶解させた活性化合物を含有する適切な軟膏として製剤することができる。あるいは、本発明の化合物は、例えば、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリエチレングリコール、流動パラフィン、ポリソルベート60、セチルエステル、ろう、ステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、および水の1種または複数の混合物に懸濁または溶解させた適切なローションまたはクリームとして製剤することができる。
本発明の化合物は、シクロデキストリンと組み合わせて使用してもよい。シクロデキストリンは、薬物分子と包接および非包接複合体を形成することが知られている。薬物−シクロデキストリン複合体の形成は、薬物分子の溶解性、溶解速度、生体利用度、および/または安定性という特性を変更し得る。薬物−シクロデキストリン複合体は、一般にほとんどの剤形および投与経路に有用である。薬物との直接の複合体形成に代わるものとして、シクロデキストリンを補助添加剤として、例えば、担体、希釈剤、または可溶化剤として使用してもよい。α、β、およびγシクロデキストリンが最も一般に使用され、適切な例は、WO−A−91/11172、WO−A−94/02518、およびWO−A−98/55148に記載されている。
ヒト患者への経口または非経口投与については、式(I)の化合物およびその薬学的に許容できる塩の1日の投与量レベルは、0.01〜30mg/kg(1回で、または数回分に分けて)であり、0.01〜5mg/kgの範囲にあることが好ましい。したがって、錠剤は、単独または一時に2個以上での投与向けに適宜1mg〜0.4gの化合物を含む。いずれにせよ、医師が任意の特定の患者に最も適する実際の投与量を決定し、その投与量は、特定の患者の年齢、体重、および応答によって様々となる。上記投与量は当然、平均的な場合を例にするものに過ぎず、より多いまたはより少ない用量が妥当である場合もあり得るので、それは本発明の範囲内である。
経口投与が好ましい。
獣医学での使用については、本発明の化合物は、通常の獣医学の実務に従って適切に許容できる製剤として投与し、獣外科医が、ある特定の動物に最も相応しい投薬計画および投与経路を決定する。
したがって、別の態様によれば、本発明は、本発明の化合物と、薬学的に許容できる補助剤、希釈剤、もしくは担体とを含む医薬製剤を提供する。
上で言及した組合せも、医薬製剤の形での使用向けに提供することが好都合であるといえ、したがって、上で定義したような組合せを薬学的に許容できる補助剤、希釈剤、もしくは担体と共に含む医薬製剤は、本発明の別の態様を構成する。そのような組合せの個々の構成成分は、別々または組合せ型の医薬製剤にして逐次または同時のいずれかで投与することができる。
本発明の化合物を第2の療法と組み合わせて使用するとき、各化合物の用量は、化合物を単独で使用するときと異なってよい。適切な用量は、当業者によって容易に察しが付く。
本発明を以下の非限定的な実施例によって例示するが、実施例では以下の略語および定義を使用する場合がある。
APCI 大気圧化学イオン化
Arbocel(登録商標) 濾過剤
br ブロード
BOC t−ブトキシカルボニル
CDI カルボニルジイミダゾール
δ 化学シフト
d 二重線
Δ 熱
DCCI ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCM ジクロロメタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
ES エレクトロスプレーイオン化ポジティブスキャン
ES エレクトロスプレーイオン化ネガティブスキャン
h 時間
HOAT 1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール
HOBT 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC 高圧液体クロマトグラフィー
m/z 質量スペクトルピーク
min 分
MS 質量スペクトル
NMM N−メチルモルホリン
NMR 核磁気共鳴
q 四重線
s 一重線
t 三重線
m 多重線
TBTU テトラフルオロホウ酸2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム
Tf トリフルオロメタンスルホニル
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
TS 熱スプレーイオン化ポジティブスキャン
WSCDI 1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
以下の調製例および実施例は、本発明を例示するものであり、いかようにも本発明を限定するものでない。すべての出発材料は、市販品として入手でき、または文献に記載されている。温度はすべて℃である。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、Merckシリカゲル60(9385)を使用して実施した。固相抽出(SPE)クロマトグラフィーは、Varian Mega Bond Elut(Si)カートリッジ(Anachem)を15mmHgの減圧下で使用して実施した。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、Merckシリカゲル60プレート(5729)で実施した。融点は、Gallenkamp MPD350装置を使用して決定したが、補正していない。NMRは、Varian−Unity Inova400MHz NMR分光計またはVarian Mercury400MHz NMR分光計を使用して実施した。質量分析は、Finnigan Navigator単収束四極子型エレクトロスプレー質量分析計またはFinnigan aQa APCI質量分析計を使用して実施した。
化合物をより先の調製例または実施例について述べた方法で調製したことが述べられている場合では、当業者ならば、反応時間、試薬の当量の数字、および反応温度は、それぞれの特定の反応向けに修正してよいこと、ならびにやはり異なる後処理条件または精製条件を用いることが必要または望ましい場合もあることがわかるであろう。
調製例1:(3S)−3−(アセチルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(13g、70mmol)、無水酢酸(8.55g、84mmol)、およびN−メチルモルホリン(14.09g、140mmol)をトルエン(100ml)に混ぜた混合物を、室温で72時間攪拌した。次いで反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチルとブラインとに分配した。層を分離し、水溶液をジクロロメタンで抽出した。有機溶液を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発にかけて、表題化合物13.89gを得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:1.43(s,9H)、1.82(m,1H)、1.96(s,3H)、2.11(m,1H)、3.18(dd,1H)、3.38〜3.45(m,2H)、3.58(m,1H)、4.30(m,1H);MS APCI+m/z229[MH]
調製例2:(3S)−3−(エチルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

調製例1に記載の化合物(1.4g、6.13mmol)の氷冷テトラヒドロフラン(30ml)溶液に、ボランテトラヒドロフラン錯体(テトラヒドロフラン中1M、18.3ml、18.3mmol)を滴下し、次いで反応混合物を60℃で6時間攪拌した。次いで、飽和塩化アンモニウム溶液を加えて反応混合物失活させ、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を減圧下で蒸発にかけ、得られる残渣をメタノールに再溶解し、溶液を18時間加熱還流した。冷めた溶液を減圧下で濃縮し、得られる残渣を、ジクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(100:0:0〜95:5:05)の溶離勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を黄色の油状物、560mg、43%として得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:1.30(t,3H)、1.44(s,9H)、2.02(m,1H)、2.36(m,1H)2.99〜3.07(m,2H)、3.40(m,2H)、3.55(m,1H)、3.65〜3.80(m,2H);MS APCI+m/z215[MH]
調製例3:(3S)−3−(イソブチルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(15g、80.6mmol)、イソブチルアルデヒド(7.6ml、80.6mmol)、および10%のパラジウム担持木炭(1.6g)をエタノール(10ml)に混ぜた混合物を、415kPa(約60psi)の水素中、室温で18時間攪拌した。次いで、反応混合物をArbocel(登録商標)で濾過し、濾液を減圧下で蒸発にかけて、表題化合物を無色の油状物、19.5g、定量的に得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:0.96(d,6H)、1.42(s,9H)、1.78(m,2H)、2.10(m,1H)、2.37〜2.45(m,2H)、3.04(m,1H)、3.30(m,2H)、3.42(m,1H)、3.58(m,1H);MS APCI+m/z243[MH]
調製例4:(3S)−3−{[(4−ニトロフェニル)スルホニル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(10g、32.21mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン(10.3mmol、58.86mmol)の氷冷ジクロロメタン(100ml)溶液に、塩化4−ニトロベンゼンスルホニル(10.79g、48.7mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を室温で3.5時間攪拌した。メタノール(50ml)を加え、混合物を5%のクエン酸水溶液(200ml)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(250ml)、およびブライン(300ml)で順次洗浄した。有機溶液を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発にかけて、表題化合物を淡黄色の固体、17.7g、88%として得た。
MS APCI+m/z372[MH]
調製例5:(3S)−3−[[(4−ニトロフェニル)スルホニル](プロピル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

調製例4に記載の化合物(4.6g、12.4mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(80ml)溶液に、炭酸カリウム(3.8g、27.5mmol)および1−ヨードプロパン(1.6ml、16.44mmol)を加え、反応混合物を60℃で2時間加熱した後、室温でさらに18時間置いた。追加の炭酸カリウム(1.7g、12.3mmol)および1−ヨードプロパン(0.73ml、7.44mmol)を加え、反応混合物を60℃でさらに2時間攪拌した。冷めた混合物を減圧下で濃縮し、残渣を水(200ml)と酢酸エチル(250ml)とに分配した。層を分離し、水相をさらに酢酸エチル(200ml)で抽出した。有機溶液を合わせてブライン(200ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発にかけて、表題化合物を橙色の固体、6.4gとして得、これをそれ以上精製せずに使用した。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:0.91(t,3H)、1.43(s,9H)、1.68(m,2H)、1.77〜2.00(m,2H)、2.97〜3.15(m,3H)、3.21(m,1H)、3.46(m,2H)、4.40(m,1H)、8.01(d,2H)、8.36(d,2H);MS APCI+m/z414[MH]
調製例6:(3S)−3−(プロピルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

調製例5に記載の化合物(6.4g、12.4mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(50ml)溶液に、水酸化リチウム(1.48g、61.92mmol)およびメルカプト酢酸(2.15ml、30.96mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌した後、60℃で4時間攪拌した。次いで、混合物を減圧下で濃縮し、残渣を5%のクエン酸溶液(200ml)と酢酸エチル(200ml)とに分配した。層を分離し、1M水酸化ナトリウム溶液を使用して水相を塩基性にし、次いで酢酸エチル(3×250ml)で抽出した。有機抽出物を合わせて減圧下で濃縮し、残渣を水/ブライン(100ml/10ml)とジクロロメタン(100ml)とに分配した。層を分離し、有機層を追加の水(100ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発にかけて、表題化合物を淡黄色の油状物、2.10gとして得た。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:0.86(t,3H)、1.39(s,9H)、1.46(m,2H)、1.59〜1.76(m,2H)、1.99(m,1H)、2.51(t,2H)、2.95〜3.07(m,1H)、3.19〜3.31(m,2H)、3.33〜3.55(m,2H);MS APCI+m/z229[MH]
調製例7:(3S)−3−[(シクロブチルカルボニル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

トリエチルアミン(12.5ml、89.7ミリモル)および(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(12.87g、69mmol)のジクロロメタン(385ml)溶液に、窒素中にて室温で塩化シクロブタンカルボニル(9g、76mmol)を加えた。室温で18時間攪拌した後、反応混合物を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、表題生成物を淡褐色のガラス(17.4g、94%)として得た。
HNMR(400MHz、CDCl)δ:1.45(s,9H)、1.75〜2.00(m,3H)、2.07〜2.30(m,5H)、2.95(m,1H)、3.15(m,1H)、3.40(m,2H)、3.60(m,1H)、4.44(m,1H)、5.40(brs,1H)
調製例8:(3S)−3−[(シクロブチルメチル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

調製例7に記載の化合物(9g、33.54mmol)の無水テトラヒドロフラン(100ml)溶液に、窒素中でボランテトラヒドロフラン錯体(テトラヒドロフラン中1M、100ml、100mmol)を加えた。反応混合物を2時間還流させ、その後室温に冷却し、メタノールで失活させ、真空中で濃縮した。得られる残渣をメタノールと共沸させ、次いでメタノール(200ml)に再溶解し、18時間加熱還流し、次いで真空中で濃縮した。ジクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(体積で95:5:0.5)を溶離液とするシリカゲルクロマトグラフィーによって残渣を精製すると、表題化合物がゴム質(7.67g、90%)として得られた。
HNMR(400MHz、CDOD)δ:1.44(s,9H)、1.70(m,3H)、1.90(m,2H)、2.08(m,3H)、2.47(m,1H)、2.62(m,2H)、3.06(m,1H)、3.27(m,2H)、3.45(m,1H)、3.54(m,1H);MS APCIm/z255[MH]
調製例9:(3S)−3−(s−ブチルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(4.9g、26.3mmol)、2−ブタノン(2.6ml、28.9mmol)、および10%パラジウム担持木炭(600mg)をエタノール(100ml)に混ぜた混合物を約415kPa(約60psi)の水素ガス中にて室温で18時間攪拌した。反応混合物をArbocel(登録商標)で濾過し、濾液を減圧下で蒸発にかけて、表題化合物を黄色/緑色の油状物、5.70g、89%として得た。
HNMR(400MHz、CDCl)δ:0.89(t,3H)、1.05(t,3H)、1.34(m,2H)、1.45(s,9H)、1.65(m,1H)、2.06(m,1H)、2.60(m,1H)、3.00(m,1H)、3.30(m,1H)、3.34〜3.67(m,4H);MS APCIm/z243[MH]、143[MH−Boc]
調製例10:1−メチルシクロブタンカルボン酸
Figure 2008523137

N−イソプロピルプロパン−2−アミン(17ml、120mmol)の氷冷無水テトラヒドロフラン(80ml)溶液に、窒素中でn−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、48ml、120mmol)を滴下した。5分間攪拌した後、0℃でシクロブタンカルボン酸(5.3ml、50mmol)を加えた。次いで、反応混合物を30分間かけて室温に温めた。ヨードメタン(8.52g、60mmol)を滴下し、得られる混合物を窒素中にて室温で3時間攪拌した。次いで反応混合物を塩酸水溶液(40ml)で失活させ、エーテルで分配した。有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウム(無水)で乾燥させた。次いで混合物を濾過し、減圧下での蒸発によって溶媒を除去して、褐色の油状物(3.95g)を生成した。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:1.43(s,3H)、1.90(m,4H)、2.53(m,2H)
調製例11:(3S)−3−{[(1−メチルシクロブチル)カルボニル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(5.86g、31.4mmol)および調製例10に記載の酸(3.95g、34.6mmol)のジクロロメタン(100ml)溶液に、窒素中でトリエチルアミン(11.0ml、78.6mmol)を加えた。2,4,6−三酸化2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスフィナン(重量で50%の酢酸エチル溶液、21ml、34.6mmol)を窒素中にて室温で滴下し、反応混合物を3時間攪拌した。次いで、1.5M炭酸カリウム水溶液で希釈し、18時間攪拌した。その後相を安定させ、有機層をブラインで洗浄し、次いで硫酸マグネシウム(無水)で乾燥させた。混合物を濾過し、減圧下での蒸発によって溶媒を除去して、褐色の油状物(8.3g)を生成した。
HNMR(CDCl、400MHz、回転異性体)δ:1.38(s,3H)、1.45(s,9H)、1.79(m,3H)、1.95(m,1H)、2.13(m,1H)、2.35(m,2H)、2.70(m,0.5H)、3.11(m,1.5H)、3.41(m,2H)、3.62(m,1H)、4.43(m,1H)、5.44(m,1H);MS APCIm/z283[MH]
調製例12:(3S)−3−{[(1−メチルシクロブチル)メチル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

調製例11に記載の化合物(8.3g、29.2mmol)の無水テトラヒドロフラン(88ml)溶液に、窒素中でボラン(テトラヒドロフラン中1M、88ml、88mmol)を加えた。反応混合物を還流させながら3時間攪拌し、室温に冷却し、メタノール(50ml)で失活させた。減圧下での蒸発によって溶媒を除去し、得られる残渣をメタノール(180ml)に再溶解した。窒素中で溶液を還流させながら18時間加熱した後、減圧下での蒸発によって溶媒を除去して、油状物を生成した。シクロヘキサン:酢酸エチル:ペンタン(体積で90:10:0.5)からシクロヘキサン:酢酸エチル:ペンタン(体積で60:40:0.5)へと変化する溶媒勾配で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、表題化合物(5.35g)を無色の油状物として生成した。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:1.09(s,3H)、1.43(s,9H)、1.64(m,3H)、1.73〜1.93(m,4H)、2.01(m,1H)、2.51(m,2H)、3.05(m,1H)、3.27(m,2H)、3.38〜3.63(m,2H);MS APCIm/z269[MH]
調製例13:(3S)−3−(シクロプロピルメチルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

(3S)−3−(シクロプロピルメチルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルは、ジクロロメタンからジクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(体積で90:10:1)の溶媒勾配で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって粗生成物を精製したことを除き、調製例29について述べたのと同様の方法によって、(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルおよびシクロプロパンカルボキサルデヒドを使用して調製して、表題化合物、5.2g(81%)を得た。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:0.15(m,2H)、0.48(m,2H)、0.97(m,1H)、1.43(s,9H)、1.75(m,1H)、2.05(m,1H)、2.50(d,2H)、3.10(m,1H)、3.47(m,2H)、3.50(m,2H);MS APCIm/z241[MH]
調製例14:(3S)−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

4.47g(44.7mmol、1.1当量)のテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンを250mlのエタノールに溶かした溶液に、7.5g(40mmol、1当量)の(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルおよび300mgの10%Pd/Cを加え、反応混合物を415kPa(約60psi)の水素ガス中で18時間放置した。次いでこれを酢酸エチルで十分に洗浄しながらArbocel(登録商標)で濾過した。濾液を真空中で濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物6.7g(61%)を得た。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:1.39(m,2H)、1.46(s,9H)、1.67(m,1H)、1.82(m,2H)、2.07(m,1H)、2.72(m,1H)、3.02(brm,1H)、3.31〜3.39(m,5H)、3.59(brm,1H)、3.96(m,2H);MS ES+m/z271[MH]
調製例15:3−(シクロプロピルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

3−オキソピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(200mg、1.1mmol)およびシクロプロパンアミン(83ml、1.2mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液に、窒素中で酢酸(5滴)を加えた。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(504mg、2.38mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。その後、得られる混合物を1.5M炭酸カリウム水溶液(8ml)で失活させ、層を分離した。有機層を硫酸マグネシウム(無水)で乾燥させ、濾過し、減圧下での蒸発によって溶媒を除去して、表題化合物(256mg)を褐色の油状物として生成した。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:0.36(m,2H)、0.48(m,2H)、1.45(s,9H)、1.89(m,2H)、2.05(m,1H)、2.13(m,1H)、3.12(m,1H)、3.27〜3.67(m,4H);MS APCIm/z227[MH]
調製例16:(3S)−3−{[(1−メチルシクロプロピル)カルボニル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例11について述べたのと同様の方法によって、1−メチルシクロプロパンカルボン酸を使用して調製して、所望の生成物、6.8g(95%)を白色固体として生成した。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:0.57(m,2H)、1.18(m,2H)、1.29(s,3H)、1.45(s,9H)、1.80(s,1H)、2.14(m,1H)、3.16(m,1H)、3.42(m,2H)、3.62(m,1H)、4.45(m,1H)、5.74(m,1H);MS APCIm/z269[MH]
調製例17:(3S)−3−{[(1−メチルシクロプロピル)メチル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、クロマトグラフィーの際に酢酸エチル:ペンタン(体積で20:80)から酢酸エチル:ペンタン(体積で30:70)へと変化する溶媒勾配を使用したことを除き、調製例12について述べたのと同様の方法によって、調製例16に記載のアミドを使用して調製して、所望の生成物、3.9g(60%)を白色固体として生成した。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:0.53(m,2H)、0.63(m,2H)、1.22(s,3H)、1.45(s,9H)、2.08(m,1H)、2.36(m,1H)、2.94(q,2H)、3.39(m,2H)、3.56(m,1H)、3.80(m,2H);MS APCIm/z255[MH]
調製例18:(3S)−3−({[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例11について述べたのと同様の方法によって、(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルおよび1−(トリフルオロメチル)シクロプロパンカルボン酸を使用して調製して、所望の生成物5.7g(86%)を褐色の固体として生成した。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:1.25(m,3H)、1.45(s,9H)、1.90(m,1H)、2.12(m,1H)、3.18(m,1H)、3.36〜3.64(m,4H)、4.35(m,1H);MS APCIm/z323[MH]
調製例19:(3S)−3−({[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メチル}アミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、窒素中の還流させた塩化アンモニウム飽和水溶液(50ml)およびメタノール(50ml)を使用してボラン複合体を加水分解したことを除き、調製例12について述べたのと同様の方法によって、調製例18に記載のアミドを使用して調製して、所望の生成物2.7g(49%)を泡沫として生成した。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:0.79(s,2H)、0.94(s,2H)、1.24(m,1H)、1.45(s,9H)、1.71(m,1H)、2.04(m,1H)、2.82(q,2H)、3.07(m,1H)、3.28(m,1H)、3.45(m,2H);MS APCIm/z309[MH]
調製例20:(3S)−3−{(シクロブチルメチル)[2−(メチルチオ)ベンゾイル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

0.250g(0.98mmol、1当量)の(3S)−3−[(シクロブチルメチル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(調製例8)を5mlのトルエンに溶解させた。次いで、0.24g(1.3mmol、1.3当量)の塩化2−(メチルチオ)ベンゾイルを加えた後、0.27ml(1.96mmol、2当量)のトリエチルアミンを加えた。溶液を室温で18時間攪拌し、次いで疎水性の膜で濾過した。生成物を、ペンタンからペンタン:酢酸エチル(体積で50:50)へと変化する勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、0.30g(76%)の表題化合物を油状物として得た。
HNMR(400MHz、CDCl)δ:1.43(ブロードs,9H)、1.7〜2.2(m,7H)、2.2〜2.4(m,1H)、2.44(s,3H)、2.6〜2.9(m,1H)、2.9〜3.85(m,6H)、3.85〜4.15、4.45〜4.7(多重線,1H)7.1〜7.3(m,2H)、7.3〜7.4(m,2H);MS APCI+m/z405[MH]、349[MH−イソブチレン]、305[MH−BOC]
調製例21:(3S)−3−[s−ブチル(2−フェノキシベンゾイル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例43について述べたのと同様の方法によって、調製例9について述べたアミンおよび塩化2−フェノキシベンゾイル(Tetrahedron(1988年)、第44巻(18)、5857〜60ページ)を使用して調製して、所望の生成物420mg(84%)を無色の油状物として生成した。
MS APCIm/z439[MH]
調製例22:(3S)−3−アニリノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(4g、21.5mmol)のトルエン(86ml)溶液に、窒素中にて室温で1,1’−ビナフタレン−2,2’−ジイルビス(ジフェニルホスフィン)(1.34g、2.2mmol)を加えた。反応混合物に、ナトリウムt−ブトキシド(1.9g、25.8mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(984mg、1.1mmol)を加えた。反応液を100℃で24時間攪拌した後、減圧下での蒸発によって溶媒を除去した。得られる残渣を最少量のジクロロメタンに溶解させ、ジクロロメタン:メタノール:アンモニア(体積で99:1:0.1)を溶離液とするシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、不純な生成物を生成した。酢酸エチル:ペンタン(体積で0:100)から酢酸エチル:ペンタン(体積で20:80)へと変化する溶媒勾配を使用してクロマトグラフィーによる精製の過程を繰り返して、表題化合物(3.2g)を淡褐色の固体として生成した。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:1.45(s,9H)、1.88(m,1H)、2.18(m,1H)、3.25(m,1H)、3.46(m,2H)、3.63〜4.08(m,3H)、6.61(d,2H)、6.73(t,1H)、7.18(t,2H);MS APCIm/z263[MH]
調製例23:(3S)−3−(イソプロピルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

8.5g(45.6mmol、1当量)の(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル、30mlのアセトン、および150mlのエタノールを混合した。次いで2gの10%パラジウム担持炭素を加え、反応混合物を415kPa(約60psi)の水素中にて室温で18時間かけて水素化した。次いで窒素雰囲気中にて混合物をCelite(登録商標)で濾過し、減圧下で溶媒を除去した。50mlのトルエンを加え、減圧下で溶媒を除去して、10.4g(100%)の表題生成物を得た。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:1.05(m,6H)、1.42(s,9H)、1.65〜1.90(b,2H)、2.10(m,1H)、1.80〜3.1(m,2H)3.15〜3.80(m,4H);LCMS ELSD−APCIm/z229[MH]
調製例24:(3S)−3−{シクロペンチル[2−(メチルチオ)ベンゾイル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

2−(メチルチオ)安息香酸(192mg、1.14mmol)のジクロロメタン(3ml)溶液に、塩化オキサリル(0.25ml、2.85mmol)およびジメチルホルムアミド(0.005ml)を加えた。反応混合物を室温で0.75時間攪拌し、次いで溶媒を真空中で除去した。酸塩化物をトルエンに再溶解し、(3S)−3−(シクロペンチルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(223mg、0.876mmol)(調製例29)およびトリエチルアミン(0.25ml、1.75mmol)のトルエン(3ml)溶液に滴下した。反応混合物を室温で18時間攪拌し、次いで65℃で4時間加熱した。次いで溶液を疎水性のカートリッジで濾過し、溶媒を真空中で除去した。粗製材料を、ISCO(登録商標)シリカカートリッジを使用し、0〜100%の酢酸エチル:ペンタンの勾配で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製した。表題化合物を無色のゴム質(289mg、0.71mmol、81%)として得た。
HNMR(400MHz、CDCl):δ0.83〜1.40(m,6H)、1.45(s,9H)、1.50〜2.15(m,5H)、2.46(s,3H)、2.86〜4.07(m,5H)、7.09(d,1H)、7.18(m,1H)、7.31(m,2H);LCMSm/zELSD−APCI405[MH]
調製例25:(3S)−3−[(シクロブチルメチル)(2−フェノキシベンゾイル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

0.30g(1.18mmol、1当量)の(3S)−3−[(シクロブチルメチル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(調製例8)を5mlの塩化メチレンに溶解させた。次いで、0.35g(1.5mmol、1.27当量)の塩化2−フェノキシベンゾイル(Tetrahedron(1988年)、第44巻(18)、5857〜60ページ)および0.33mL(2.36mmol、2当量)のトリエチルアミンを加えた。後処理の後、減圧下で溶媒を除去し、ペンタン:酢酸エチル(体積で4:1)からペンタン:酢酸エチル(体積で1:1)へと変化する勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって残渣を精製して、0.411g(77%)の表題化合物をゴム質として得た。
HNMR(400MHz、CDCl)δ:1.46(m,9H)、1.76(m,3H)、1.93(m,4H)、2.30〜2.50、2.58(多重線,1H)、3.04〜3.36(m,4H)、3.36〜3.70(m,3H)、4.28、4.35〜4.55(多重線,1H)、6.95(m,3H)、7.10(m,2H)、7.30(m,4H);LCMS ELSD−APCIm/z395[MH−イソブチレン]、351[MH−BOC]
調製例26:(3S)−3−[(2,2−ジメチルプロピル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(5g、26.8mmol)のエタノール(100ml)溶液に、トリメチルアセトアルデヒド(2.54g、29.5mmol)および10%パラジウム担持炭素(600mg)を加えた。反応混合物を415kPa(約60psi)の水素中にて室温で18時間攪拌した。次いでArbocel(登録商標)で濾過し、真空中で溶媒を蒸発させた。粗製材料を、ジクロロメタン:メタノール:0.880アンモニア(98:2:0.2〜95:5:0.5)を溶離液とするシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって精製した。表題化合物を赤/褐色の油状物(6.56g、25.5mmol、95%)として得た。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:0.90(s,9H)、1.46(s,9H)、1.70(m,1H)、2.02(m,1H)、2.35(t,2H)、3.07(m,1H)、3.29(m,2H)、3.47(m,2H);LRMSm/zELSD−APCI257[MH]
調製例27:(3S)−3−(ホルミルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

ペンタフルオロフェノール(5.92g、32.2mmol)のジエチルエーテル(54ml)溶液に、0℃で攪拌しながら、ギ酸(1.78g、38.7mmol)およびN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(6.64g、32.2mmol)を加えた。反応混合物を0℃で2時間攪拌した。得られる沈殿を濾過によって除去し、濾液を真空中で濃縮した。残渣をジクロロメタンに再溶解し、(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(3g、16.1mmol)のジクロロメタン(80ml)溶液に滴下した。反応混合物を室温で18時間攪拌し、その後溶媒を真空中で除去した。粗生成物を、ISCO(登録商標)シリカカートリッジを使用し、0〜10%のジクロロメタン:メタノールの勾配で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製した。表題化合物を褐色のゴム質(2.29g、10.7mmol、66%)として単離した。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:1.45(s,9H)、1.62〜1.99(m,1H)、2.16(m,1H)、3.12〜3.33(m,1H)、3.33〜3.54(m,2H)、3.61(q,1H)、4.53(m,1H)、5.80〜6.05(m,1H)、8.15(s,1H);LRMSm/zELSD−APCI215[MH]
調製例28:(3S)−3−(メチルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

(3S)−3−(ホルミルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(2.29g、10.7mmol)(調製例27からのもの)のテトラヒドロフラン(35ml)溶液に、0℃で攪拌しながら、ボランの1Mテトラヒドロフラン溶液(32ml、32mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌し、次いでメタノール(10ml)で失活させ、真空中で濃縮した。得られる白色固体をメタノール(30ml)に再溶解し、18時間加熱還流した。溶媒を真空中で蒸発させて、表題化合物を淡黄色の油状物(2.45、12.2mmol、100%)として得た。
HNMR(400MHz、CDCl):δ1.45(s,9H)、1.47〜1.77(m,2H)、1.71(m,1H)、2.03(m,1H)、2.43(s,3H)、3.04〜3.26(m,1H)、3.29〜3.58(m,2H);LRMSm/zELSD−APCI201[MH]
調製例29:(3S)−3−(シクロペンチルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

メタノール:トルエン3:1(600ml:200ml)の混合物中の(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(26.6g、143mmol)に、シクロペンタノン(12.7ml、143mmol)を加え、反応混合物を窒素中にて室温で1.5時間攪拌した。次いで、反応混合物を蒸発にかけて50mlとし、メタノール:トルエン3:1(600ml:200ml)と3回共沸させ、真空中で濃縮した。次いでこれをメタノール(250ml)に溶かし、0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(7.5g、200.2mmol)を少量ずつ加えた。反応が完了した後、水(50ml)を加え、溶媒を蒸発させた。残渣をさらに多くの水(150ml)で希釈し、ジクロロメタン(250ml)で3回抽出した。有機層を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、表題化合物をゴム質、36.1g(99.4%)として得た。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:1.18(brs,1H)、1.28(m,2H)、1.44(s,9H)、1.52(m,2H)、1.67(m,3H)、1.83(m,2H)、2.05(m,1H)、2.98(m,1H)、3.08(m,1H)、3.30(m,2H)、3.45(m,1H)、3.58(m,1H);MS APCIm/z255[MH]
調製例30:(3S)−3−(シクロヘキシルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

(3S)−3−(シクロヘキシルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルは、調製例29について述べたのと同様の方法によって、(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルおよびシクロヘキサノンを使用して調製して、所望の生成物5.9g(82%)を得た。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:1.09(m,2H)、1.24(m,3H)、1.45(s,9H)、1.62(m,2H)、1.72(m,2H)、1.88(m,2H)、2.06(m,1H)、2.48(m,1H)、3.01(m,1H)、3.30(m,1H)、3.45(m,2H)、3.55〜3.62(m,1H);MS APCIm/z269[MH]
調製例31:(3S)−3−(シクロブチルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

(3S)−3−(シクロブチルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルは、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製したことを除き、調製例29について述べたのと同様の方法によって、(3S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸t−ブチルおよびシクロブタノン(15当量:最初に加えた10当量、第2の水の共沸除去前に加えた5当量)を使用して調製して、表題化合物542mg(28%)を得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:1.45(s,9H)、1.70(m,3H)、1.81(m,3H)、2.05(m,1H)、2.21(m,2H)、3.03(m,1H)、3.26(m,2H)、3.47(m,2H);MS APCIm/z241[MH]
調製例32:5−フルオロ−2−フェノキシベンゾニトリル
Figure 2008523137

フェノール(791mg、8.4mmol)を30mlのN,N−ジメチルホルムアミドに溶かした溶液に、炭酸カリウム(2.90g、21mmol)を加えた。反応混合物を室温で15分間攪拌し、次いで2,5−ジフルオロベンゾニトリル(973mg、7mmol)を加えた。得られる混合物を18時間かけて100℃に加熱し、その後これを室温に冷ました。次いでこれを真空中で濃縮した。得られる残渣を酢酸エチル(50ml)で希釈し、次いで水(2×100ml)および1M水酸化ナトリウム溶液(100ml)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発にかけて、表題化合物を黄色の油状物、1.449g、97%として得た。
HNMR(400MHz、CDCl)δ:6.87(q,1H)、7.05(d,2H)、7.21(m,2H)、7.33〜7.43(m,3H);LRMS APCI+m/z214[MH]
調製例33:5−フルオロ−2−フェノキシ安息香酸
Figure 2008523137

エタノール(16ml)中の、調製例32について述べた化合物(1.45g、6.80mmol)に、6M水酸化ナトリウム溶液(16ml)を加えた。得られる混合物を18時間還流させ、室温に冷まし、次いで氷上で冷却し、6M塩酸水溶液でゆっくりと酸性化した。白色の沈殿を濾過によって収集し、水で洗浄し、減圧下で乾燥させて、表題化合物1.46g、93%を得た。
HNMR(400MHz、CDOD)δ:6.90(d,2H)、7.04(m,2H)、7.31(m,3H)、7.60(dd,1H);MS APCI−m/z231[M−H]
調製例34:2−(エチルチオ)安息香酸
Figure 2008523137

エタノール(10ml)中の2−メルカプト安息香酸(1g、6.4mmol)に1M水酸化ナトリウム溶液(10ml)を加えた後、ヨードエタン(1g、6.4mmol)を加えた。反応混合物を72時間攪拌し、次いでエタノールを減圧下で蒸発させた。反応混合物を氷浴で冷却し、2N塩酸水溶液でpH1に酸性化した。沈殿を濾過によって収集し、水で洗浄し、減圧下で乾燥させて、表題化合物1.09g、98%を得た。
HNMR(400MHz、CDOD)δ:1.32(t,3H)、2.9(q,2H)、7.13(t,1H)、7.38(d,1H)、7.43(t,1H)、7.88(d,1H);MS APCI−m/z181[M−H]
調製例35:1−ブロモ−2−(1,1−ジフルオロエチル)ベンゼン
Figure 2008523137

三フッ化ビス(2−メトキシエチル)アミノ硫黄(Deoxo Fluor)(16.0g、72.40mmol、1.5当量)と4滴のメタノールの混合物に、2−ブロモアセトフェノン(9.60g、48.26mmol、1当量)を滴下した。加え終えたなら、反応混合物を窒素雰囲気中に置き、18時間かけて70℃に加熱した。次いで、溶液を100mlの水に滴下し、得られる混合物を150mlのエーテルで2回抽出した。エーテル相を合わせて水で2回、炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、10%クエン酸水溶液で1回、ブラインで1回洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を除去し、6.70g(63%)の表題化合物を無色の油状物(スチレン誘導体を不純物として含む)として得、これをそれ以上精製せずに次のステップで使用した。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:2.05(t,3H)、7.25(m,1H)、7.35(m,1H)、7.60(m,2H)。
調製例36:2−(1,1−ジフルオロ−エチル)−安息香酸
Figure 2008523137

調製例35に記載の化合物(4.00g、18.1mmol、1当量)を40mlのテトラヒドロフランに溶解させた。溶液を−78℃に冷却し、次いで2Mのシクロヘキサン中ブチルリチウム(10.8ml、21.7mmol、1.2当量)を滴下した。溶液を−78℃で30分間攪拌し、二酸化炭素を溶液にバブルした。次いで、反応混合物を−78℃で1時間攪拌し、その後室温に到達するようにした。減圧下で溶媒を除去し、次いで水(20ml)および1N水酸化ナトリウム(20ml)を加えた。次いで溶液をヘキサン(20ml)で2回洗浄した。ヘキサン相を合わせて、1N水酸化ナトリウム(10ml)で2回抽出し直した。水相を合わせて2N塩化水素水溶液で酸性化し、エーテルで抽出した。エーテル相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を除去した。得られる残渣を、塩化メチレンから塩化メチレン:メタノール:アンモニア(体積で100:10:1)へと変化する勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1.90g(56%)の表題化合物を得たが、これは、少量のスチレン誘導体およびペンタン酸を含んでいた。
生成物(1.0g、5.37mmol、1当量)をアセトニトリル(30ml)に溶解させ、溶液を0℃に冷却した。三塩化ルテニウム(0.11g、0.54mmol、0.1当量)および過ヨウ素酸ナトリウム(0.46g、2.15mmol、0.4当量)を加えた。次いで溶液を0℃で3時間攪拌し、その後減圧下で溶媒を除去した。2N塩化水素水溶液(15ml)を加え、混合物を酢酸エチル(50ml)で3回抽出した。酢酸エチル相を合わせて2N塩化水素水溶液(3×5ml)で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を除去して、1.2gの暗色の油状物を得た。この油状物を、塩化メチレンから塩化メチレン:メタノール:アンモニア(体積で100:10:1)へと変化する勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、400mgの表題化合物を得た。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:2.10(t,3H)、7.50(m,1H)、7.60(m,2H)、7.75(m,1H)、11.0(b,1H);LCMS ELSD−APCIm/z185[M−H]
調製例37:塩化2−(1,1−ジフルオロエチル)ベンゾイル
Figure 2008523137
調製例36に記載の化合物(0.44g、2.36mmol、1当量)をジクロロメタン(30ml)に溶解させ、塩化オキサリル(1.0g、7.87mmol、3.3当量)を加えた。溶液を室温で1時間攪拌し、その後減圧下で溶媒を除去して、0.44g(92%)の表題化合物を油状物として得た。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:2.0(t,3H)、7.60(m,3H)、7.80(m,1H)
調製例38:2−(2−シクロプロピルフェニル)−4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール
Figure 2008523137

2−(2’−メトキシフェニル)−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン(5.8g、28.33mmol)をテトラヒドロフラン(34ml)に溶かした冷却(0℃)溶液に、0.5Mの臭化シクロプロピルマグネシウムのテトラヒドロフラン(170ml、85mmol)溶液を加えた。反応混合物を室温に温め、72時間攪拌した。次いでこれを塩化アンモニウムの飽和水溶液(100ml)で失活させ、真空中でテトラヒドロフランを蒸発させた。残渣をジエチルエーテル(3×100ml)で抽出し、有機抽出物を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発にかけた。粗製材料を、SCO(登録商標)シリカカートリッジを使用し、0〜20%の酢酸エチル:ペンタンの勾配で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製した。表題化合物を白色固体(4.5g、20.9mmol、74%)として得た。
HNMR(400MHz、CDCl):δ0.67(m,2H)、0.96(m,2H)、1.41(s,6H)、2.63(m,1H)、4.10(s,2H)、6.96(d,1H)、7.16(t,1H)、7.31(t,1H)、7.65(d,1H)。
調製例39:2−(2−シクロプロピルフェニル)−3,4,4−トリメチル−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール−3−イウム
Figure 2008523137

調製例38に記載の化合物(3.94g、18.3mmol)のアセトン(32ml)溶液に、ヨードメタン(9.1ml、146.4mmol)を加え、反応混合物を18時間加熱還流した。次いで溶媒を真空中で除去し、残渣をエーテル(3×40ml)で摩砕した。表題化合物を淡黄色の固体(5.9g、16.4mmol、90%)として得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:0.81(m,2H)、1.12(m,2H)、1.73(s,6H)、1.94(m,1H)、3.31(m,3H)、5.05(s,2H)、7.31(d,1H)、7.47(t,1H)、7.68(m,2H)。
調製例40:2−シクロプロピル安息香酸
Figure 2008523137

調製例39に記載の化合物(5.9g、16.5mmol)のメタノール(67ml)溶液に、20%の水酸化ナトリウム水溶液(70ml)を加え、反応混合物を3時間加熱還流し、次いで室温でさらに18時間攪拌した。溶液を0℃に冷却し、濃塩化水素水溶液(30ml)でpH1に酸性化した。真空中でメタノールを蒸発させ、残渣をジエチルエーテル(3×100ml)で抽出した。有機層を合わせて硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発にかけた。表題化合物を淡黄色の固体(2.65g、16.3mmol、99%)として得た。
HNMR(400MHz、CDCl):δ0.74(m,2H)、1.05(m,2H)、2.80(m,1H)、7.05(d,1H)、7.24(t,1H)、7.45(t,1H)、7.98(d,1H);LRMSm/zELSD−APCI161[MH]
調製例41:2−(2−シクロブチルフェニル)−4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール
Figure 2008523137

表題化合物は、2−(2−メトキシフェニル)−4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール(3.60g、18.4mmol、1当量)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に、0℃でテトラヒドロフラン(50ml)中の塩化シクロブチルマグネシウム(55mmol、3当量)を加えて、調製例38について述べたように調製し、後処理の後、4.27gの未精製の表題化合物を得、これを次のステップでそのまま使用した。
HNMR(400MHz、CDCl)δ:1.4(s,6H)、1.75〜1.87(m,1H)、1.94〜2.07(m,1H)、2.07〜2.19(m,2H)、2.31〜2.41(m,2H)、4.09(s,2H)、4.12〜4.2(m,1H)、7.17〜7.23(mのt,1H)、7.34〜7.43(m,2H)、7.64(d,1H);MS APCI+230[MH]
調製例42:2−シクロブチル安息香酸
Figure 2008523137

調製例41に記載の未精製の化合物(4.13g)を、ジオキサン(30ml)と6N塩化水素水溶液(30ml)の混合物に溶解させた。反応が完了するまで溶液を還流させた。次いで減圧下で溶媒を除去し、混合物をエーテル(70ml)で2回抽出した。エーテル相を合わせて硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、表題化合物を褐色の固体(3.06g、97%)として得た。
HNMR(CD3OD、400MHz)δ:1.75〜1.85(m,1H)、1.95〜2.17(m,3H)、2.35〜2.43(m,2H)、4.2(五重線,1H)、7.23(t,1H)、7.4〜7.5(m,2H)、7.72(m,1H);MS APCIm/z175[M−H]
調製例43:(3S)−3−[エチル(2−フェノキシベンゾイル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

調製例2に記載のアミン(525mg、2.4mmol)およびトリエチルアミン(641μl、4.6mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液を、塩化2−フェノキシベンゾイル(Tetrahedron(1988年)、第44巻(18)、5857〜60ページ)(803mg、3.5mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液に加え、反応混合物を室温で18時間攪拌した。次いで溶液を減圧下で蒸発にかけた。得られる残渣をエーテル(40ml)に再溶解し、10%のクエン酸溶液(50ml)、次いで2M水酸化ナトリウム溶液(50ml)で洗浄した。有機溶液を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られる残渣を、ジクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(100:0:0〜98:1.8:0.2)の溶離勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物、943mg、93%を得た。
HNMR(CDOD、400MHz):1.03〜1.19(m,3H)、1.42(2xs,9H)、1.90〜2.34(m,2H)、3.08〜3.62(m,6H)、4.22〜4.34、4.55〜4.62(2xm,1H)、6.92〜7.02(m,3H)、7.11〜7.26(m,2H)、7.35〜7.43(m,4H)。
調製例44:(3S)−3−[イソブチル(2−フェノキシベンゾイル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

N−メチルモルホリン(417mg、4.13mmol)および調製例3について述べた化合物(500mg、2.06mmol)のトルエン(40ml)溶液に、塩化2−フェノキシベンゾイル(Tetrahedron(1988年)、第44巻(18)、5857〜60ページ)(576mg、2.48mmol)を加えた。4−(ジメチルアミノ)ピリジン(100mg、0.82mmol)を加え、反応混合物を60℃で18時間攪拌した。混合物を冷却し、10%のクエン酸溶液(3×15ml)、次いで1M水酸化ナトリウム(3×15ml)および水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、ジクロロメタン:メタノール(体積で100:0〜95:5)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題生成物(770mg、85%)を得た。
HNMR(CDOD、400MHz):0.74〜0.83(m,2.5H)、0.89〜0.93(m,3.5H)、1.42〜1.44(m,9H)、1.82〜2.15、2.18〜2.29(2xm,3H)、3.03〜3.20(m,2H)、3.26(m,1H)、3.43〜3.61(m,3H)、4.17〜4.37(m,1H)、6.92〜6.98(m,2H)、7.04(m,1H)、7.14(m,1H)、7.23(m,1H)、7.35〜7.42(m,4H);MS APCIm/z439[MH]
調製例45:(3S)−3−{[2−(エチルチオ)ベンゾイル](イソブチル)アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例11について述べたのと同様の方法を使用し、トルエン(5ml)中の(3S)−3−(イソブチルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(0.24g)(調製例3)、調製例34に記載の化合物(0.34g、2.0mmol、2当量)、2,4,6−トリプロピル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリホスフィナン2,4,6−三酸化物(酢酸エチル中50%、1.3ml、2.0mmol、2当量)、およびトリエチルアミン(558μL、4.0mmol、4当量)を使用して調製した。後処理の後、減圧下で溶媒を除去し、得られる残渣を、塩化メチレンから塩化メチレン:メタノール:アンモニア(体積で100:10:1)へと変化する勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を油状物(0.40g、98%)として得た。
LCMS ELSD−APCIm/z429[MNa]
調製例46:(3S)−3−{(シクロプロピルメチル)[2−(エチルチオ)ベンゾイル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例11について述べたのと同様の方法を使用し、トルエン(5ml)中の(3S)−3−[(シクロプロピルメチル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(0.24g、1.0mmol、1当量)、2−(エチルチオ)安息香酸(2.0mmol、2当量)(調製例34)、2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスフィナン2,4,6−三酸化物(T3P)(酢酸エチル中50%、1.3ml、2.0mmol、2当量)、およびトリエチルアミン(558μl、4.0mmol、4当量)を使用して調製した。後処理の後、減圧下で溶媒を除去し、得られる残渣を、塩化メチレンから塩化メチレン:メタノール:アンモニア(体積で100:10:1)へと変化する勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を油状物(0.38g、93%)として得た。
LCMS ELSD−APCIm/z349[MH−イソブチレン]、427[MNa]
調製例47:(3S)−3−[(2−シクロペンチルベンゾイル)(シクロプロピルメチル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例49について述べたのと同様の方法を使用し、溶媒としての塩化メチレン(3ml)、(3S)−3−[(シクロプロピルメチル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(0.12g、0.48mmol、1当量)(調製例13)、2−シクロペンチル−安息香酸(0.53mmol、1.1当量)(Journal of Medicinal Chemistry(1964年)、第7巻(3)、251〜5ページ)、およびトリエチルアミン(0.133mL、0.96mmol、2当量)を使用して調製した。反応が完了した後、塩化メチレン(30ml)を加え、溶液を2N水酸化ナトリウム水溶液(50ml)で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を除去し、残渣を、塩化メチレンから塩化メチレン:メタノール:アンモニア(体積で100:10:1)へと変化する勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を油状物(0.052g、26%)として得た。
LCMS ELSD−APCIm/z413[MH]
調製例48:(3S)−3−{シクロヘキシル[2−(メチルチオ)ベンゾイル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例11について述べたのと同様の方法を使用し、トルエン(5ml)中の(3S)−3−(シクロヘキシルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(0.268g、1.0mmol、1当量)(調製例30)、市販の2−(メチルチオ)安息香酸(0.336g、2.0mmol、2当量)、2,4,6−三酸化2,4,6−トリプロピル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリホスフィナン(酢酸エチル中50%、1.3ml、2.0mmol、2当量)、およびトリエチルアミン(558mL、4.0mmol、4当量)を使用して調製した。後処理の後、減圧下で溶媒を除去し、得られる残渣を、塩化メチレンから塩化メチレン:メタノール:アンモニア(体積で100:10:1)へと変化する勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を透明な油状物(0.102g、24%)として得た。
LCMS ELSD−APCIm/z363[MH−イソブチレン]、419[MH]
調製例49:(3S)−3−[(5−フルオロ−2−フェノキシベンゾイル)(プロピル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

ジクロロメタン(3ml)中の、調製例33に記載のカルボン酸(237mg、1.02mmol)に、塩化オキサリル(0.22ml、2.56mmol)、次いでN,N−ジメチルホルムアミド(5ml、0.05mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌し、次いで溶媒を蒸発させた。得られる残渣をトルエンに溶解させ、調製例6に記載のアミン(179mg、0.786mmol)およびトリエチルアミン(0.22ml、1.57mmol)のトルエン(3ml)溶液に加えた。反応混合物を室温で72時間攪拌した後、65℃で4時間攪拌した。溶液を疎水性のカートリッジで濾過し、真空中で溶媒を除去した。粗製材料を、ISCO(登録商標)シリカゲルカートリッジを使用し、ペンタン:酢酸エチル(100:0〜0:100)の勾配で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物166mg、48%を得た。
HNMR(400MHz、CDCl)δ:0.74(t,1H)、0.88(t,2H)、1.45(s,9H)、1.47〜1.71(m,2H)、1.88〜2.14(m,2H)、2.96〜3.41(m,4H)、3.41〜3.69(m,2H)、4.27、4.67(2m,1H)、6.93(m,3H)、7.06(m,3H)、7.31(t,2H);MS APCI+m/z387[MH−イソブチレン]、343[MH−BOC]
調製例50:(3S)−3−[(2−フェノキシベンゾイル)(プロピル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例6に記載の化合物と塩化2−フェノキシベンゾイルとから、酢酸エチル:ペンタンをカラム溶離液として使用したことを除き、調製例43について述べたのと同様の手順に従って、83%の収率で無色のゴム質として調製した。
HNMR(CDCl、400MHz):0.70、0.89(2xt,3H)、1.44(2xs,9H)、1.50〜1.72(m,1H)、1.86〜2.10(m,2H)、3.01〜3.36(m,5H)、3.42〜3.68(m,2H)、4.26、4.74(2xm,1H)、6.91(d,1H)、6.98(d,2H)、7.07〜7.18(m,2H)、7.29〜7.34(m,4H);LCMS ELSD−APCIm/z447[MNa]
調製例51:(3S)−3−[シクロブチル(2−フェノキシベンゾイル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例31に記載の化合物と塩化2−フェノキシベンゾイルとから、酢酸エチル:ペンタンをカラム溶離液として使用したことを除き、調製例43について述べたのと同様の手順に従って、68%の収率で透明な油状物として調製した。
HNMR(CDCl、400MHz):1.44(2xs,9H)、1.92〜2.00(m,2H)、2.09〜2.20(m,3H)、2.48(m,1H)、2.83(m,1H)、3.13(m,1H)、3.30(m,1H)、3.47〜3.64(m,2H)、3.86(m,1H)、4.05(m,1H)、4.23(m,1H)、6.92〜6.96(m,3H)、7.07(m,1H)、7.17(m,1H)、7.29〜7.34(m,4H);MS APCIm/z437[MH]
調製例52:(3S)−3−[シクロペンチル(2−フェノキシベンゾイル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例29に記載の化合物と塩化2−フェノキシベンゾイルとから、化合物をカラムクロマトグラフィーによって精製しなかったことを除き、調製例43について述べたのと同様の手順に従って調製した。
MS APCIm/z451[MH]
調製例53:(3S)−3−{イソブチル[(2−フェノキシピリジン−3−イル)カルボニル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

調製例3に記載の化合物(400mg、1.65mmol)およびN−メチルモルホリン(333mg、3.30mmol)のトルエン(30ml)溶液に、塩化2−フェノキシピリジン−3−カルボニル(463mg、1.98mmol)を加え、反応混合物を60℃で18時間攪拌した。4−(ジメチルアミノ)ピリジン(50mg、0.4mmol)、追加の塩化2−フェノキシピリジン−3−カルボニル(192mg、0.83mmol)、およびN−メチルモルホリン(167mg、1.65mmol)を加え、反応混合物を60℃でさらに24時間攪拌した。次いでこれを10%クエン酸溶液(3回)、1M水酸化ナトリウム溶液(3回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られる残渣を、ジクロロメタン:メタノール(100:0〜98:2)の溶離勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物540mgを得た。
HNMR(CDOD、400MHz):0.82、0.98(2xm,6H)、1.42(s,9H)、1.82〜2.60(m,3H)、3.03〜3.38(m,3H)、3.42〜3.75(m,3H)、4.30〜4.40(m,1H)、7.12(m,2H)、7.20(m,2H)、7.40(m,2H)、7.82(m,1H)、8.18(m,1H);MS APCI+m/z462[MNa]
調製例54:(3S)−3−{(シクロブチルメチル)[2−(エチルチオ)ベンゾイル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

調製例8に記載のアミン(300mg、1.18mmol)のトルエン(5ml)溶液に、室温で、調製例34に記載の化合物(236mg、1.3mmol)を加えた。次いで、トリエチルアミン(0.5ml、3.54mmol)を加えた後、2,4,6−三酸化2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスフィナン(酢酸エチル中50%w/w、2.3ml、3.54mmol)を加えた。反応混合物を50℃で72時間攪拌し、その後これを室温に冷まし、20%炭酸カリウム水溶液および10%クエン酸で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物を、ペンタン:酢酸エチル(体積で80:20〜50:50)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題生成物495mgを得た。
MS APCIm/z419[MH]319[MH−Boc]
調製例55:(3S)−3−{[(1−メチルシクロブチル)メチル][2−(メチルチオ)ベンゾイル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137
表題化合物は、調製例43について述べたのと同様の方法によって、調製例12に記載のアミンおよび塩化2−(メチルチオ)ベンゾイルを使用して調製して、所望の生成物246mg(59%)を無色の油状物として生成した。
MS APCIm/z419[MH]
調製例56:(3S)−3−{[(1−メチルシクロブチル)メチル][2−(エチルチオ)ベンゾイル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例49について述べたのと同様の方法によって、調製例12について述べたアミンおよび2−(エチルチオ)安息香酸(調製例34)を使用して調製して、所望の生成物263mg(61%)を無色の油状物として生成した。
MS APCIm/z433[MH]
調製例57:(3S)−3−{[2−(エチルチオ)ベンゾイル][(1−メチルシクロプロピル)メチル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例49について述べたのと同様の方法によって、調製例17に記載のアミンおよび2−(エチルチオ)安息香酸(調製例34)を使用して調製して、所望の生成物362mg(73%)を無色の油状物として生成した。MS APCIm/z419[MH]
調製例58:(3S)−3−{(シクロブチルメチル)[2−(イソプロピルチオ)ベンゾイル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

塩化2−(イソプロピルチオ)ベンゾイル(322mg、1.5mmol)(調製例49について述べたのと同様の方法によって、対応する酸から調製したもの、JACS(1949年)、第71巻4062〜6ページ)のジクロロメタン(2ml)溶液を、(3S)−3−[(シクロブチルメチル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(調製例8)(254mg、1.0mmol)およびトリエチルアミン(0.279ml、0.2mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液に加え、反応混合物を室温で20時間攪拌した。次いでこれをジクロロメタン(30ml)で希釈し、2M水酸化ナトリウム(60ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次いで溶媒を蒸発させた。粗製材料を、100%のジクロロメタンから99:1:0.1ジクロロメタン:メタノール:アンモニアへの勾配で溶離するシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって精製した。表題化合物を透明な油状物(219mg、0.51mmol、51%)として得た。
LRMSm/zELSD−APCI455[MNa]
調製例59:(3S)−3−[(2−フェノキシベンゾイル)(フェニル)アミノ]ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例43について述べたのと同様の方法によって、調製例22に記載のアミンおよび塩化2−フェノキシベンゾイル(Tetrahedron(1988年)、第44巻(18)、5857〜60ページ)を使用して調製して、所望の生成物563mg(98%)を無色の油状物として生成した。
HNMR(CDCl、400MHz)δ:1.40(s,9H)、1.83(m,1H)、2.14(m,1H)、3.06〜3.31(m,3H)、3.76(m,1H)、5.31(m,1H)、6.56(d,1H)、6.86(t,1H)、6.94(d,2H)、7.01(t,1H)、7.15(m,7H)、7.33(t,2H);MS APCIm/z459[MH]
調製例60:(3S)−3−{シクロペンチル[2−(エチルチオ)ベンゾイル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

2−(エチルチオ)安息香酸(208mg、1.14mmol)(調製例34)のジクロロメタン(3ml)溶液に、塩化オキサリル(0.25ml、2.85mmol)およびジメチルホルムアミド(0.005ml)を加えた。反応混合物を室温で0.75時間攪拌し、次いで真空中で溶媒を除去した。酸塩化物をトルエンに再溶解し、(3S)−3−(シクロペンチルアミノ)ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル(223mg、0.876mmol)(調製例29)およびトリエチルアミン(0.25ml、1.75mmol)のトルエン(3ml)溶液に滴下した。次いで反応混合物を室温で18時間攪拌した後、65℃で4時間加熱した。次いで溶液を疎水性のカートリッジで濾過し、真空中で溶媒を除去した。粗製材料を、ISCO(登録商標)シリカカートリッジを使用し、0〜100%の酢酸エチル:ペンタンの勾配で溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製した。表題化合物を無色のゴム質(224mg、0.53mmol、60%)として得た。
HNMR(400MHz、CDCl):δ0.83〜1.38(m,9H)、1.45(s,9H)、1.50〜2.54(m,4H)、2.81〜3.01(m,2H)、3.02〜4.07(m,6H)、7.11(d,1H)、7.21(t,1H)、7.29(t,1H)、7.37(d,1H);LCMSm/zELSD−APCI419[MH]
調製例61:(3S)−3−{(シクロブチルメチル)[2−(1,1−ジフルオロエチル)ベンゾイル]アミノ}ピロリジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 2008523137

塩化2−(1,1−ジフルオロ−エチル)−ベンゾイル(0.38g、1.31mmol、1当量)(調製例37)、調製例8に記載の化合物(0.66g、2.58mmol、1.2当量)、およびトリエチルアミン(0.33g、3.23mmol、1.5当量)を塩化メチレン(30ml)中に混合した。室温で5時間攪拌した後、減圧下で溶媒を除去した。得られる残渣を酢酸エチルに溶解させ、溶液をクエン酸の10%水溶液で3回、ブラインで2回洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を除去し、残渣を、塩化メチレンから塩化メチレン:メタノール:アンモニア(体積で100:10:1)へと変化する勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を油状物(620mg、68%)として得た。
LCMS ELSD−APCIm/z423[MH]
(実施例1)
N−エチル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

調製例43に記載の化合物(943mg、2.30mmol)のジクロロメタン(10ml)溶液に塩化水素(1,4−ジオキサン中4M、12ml、48mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。次いで溶液を減圧下での蒸発にかけ、残渣をエーテル(20ml)で摩砕し、混合物を真空中での蒸発にかけて、表題化合物を白色の泡沫として得た。
HNMR(CDOD、400MHz):1.18(t,3H)、2.04〜2.20、2.38〜2.57(2xm,2H)、3.16〜3.25(m,1H)、3.30〜3.52(m,3H)、3.63〜3.79(m,2H)、4.22〜4.35(m,1H)、6.94〜7.02(m,3H)、7.16(m,1H)、7.22(m,1H)、7.31〜7.45(m,4H);MS APCI+m/z311[MH]
(実施例2)
N−イソブチル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド
Figure 2008523137
調製例44に記載の化合物(768mg、1.75mmol)を窒素中でジクロロメタン(10ml)に溶解させ、0℃でトリフルオロ酢酸(10ml)を滴下した。反応混合物を室温で3時間攪拌し、その後溶液を蒸発にかけ、トルエンと共沸させ、真空中で濃縮した。得られる残渣を酢酸エチルに溶かし、1M水酸化ナトリウム溶液(3×20mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、表題生成物(542mg、91%)を得た。
HNMR(CDOD、400MHz):0.78、0.82、0.92(3xd,6H)、1.79〜1.98(m,2H)、2.18(m,1H)、2.66〜2.78(m,1.5H)、2.83〜3.07(m,2H)、3.13〜3.28(m,2H)、3.42(m,0.5H)、3.94(m,0.5H)、4.28(m,0.5H)、6.91〜6.98(m,2H)、7.03(m,1H)、7.13(m,1H)、7.22(m,1H)、7.33〜7.43(m,4H);MS APCIm/z339[MH]
(実施例3)
N−シクロブチル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

調製例51に記載の化合物(504mg、1.15mmol)を4M塩化水素の1,4−ジオキサン溶液(5ml)に溶解させた。反応混合物を室温で20分間攪拌し、その後これを真空中で濃縮した。得られる残渣をトルエンおよびエーテルと共沸させ、次いでこれをエーテルで摩砕して、表題生成物(366mg、85%)を白色固体として得た。
HNMR(CDOD、400MHz):1.55(m,1H)、1.70(m,1H)、1.86〜2.06(m,1H)、2.02(m,1H)、2.14〜2.23(m,4H)、2.37(m,0.5H)、3.04(m,0.5H)、3.16(m,1H)、3.46(m,0.5H)、3.67(m,1H)、3.76(m,0.5H)、4.28(m,1H)、4.58(m,1H)、6.95(d,2H)、7.02(d,1H)、7.11(m,1H)、7.26(m,1H)、7.32〜7.38(m,3H)、7.47(t,1H);MS APCIm/z337[MH]
(実施例4)
N−シクロペンチル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

調製例52に記載の化合物(530mg、1.18mmol)に塩化水素(1,4−ジオキサン中4M、10ml、40mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間攪拌した。次いでこれを減圧下で濃縮し、得られる残渣をトルエンと共沸させた。粗生成物をジクロロメタンと20%炭酸カリウム溶液とに分配し、層を分離し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発にかけた。粗生成物を、ジクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(100:0:0〜80:20:2)の溶離勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。生成物を2Mのエーテル中塩化水素で処理して、表題化合物を白色の泡沫、235mg、52%として得た。
HNMR(CDOD、400MHz):1.42〜1.63(m,4H)、1.68〜1.81(m,3H)、1.88(m,1H)、2.10(m,0.5H)、2.33(m,0.5H)、2.46(m,1H)、3.11〜3.36(m,1.5H)、3.34〜3.49(m,1H)、3.65〜3.80(m,1.5H)、4.04(m,1H)、4.23(m,1H)、6.96〜6.99(m,3H)、7.12(m,1H)、7.25(t,1H)、7.33〜7.46(m,4H);LCMS ELSD−APCIm/z351[MH]
(実施例5)
2−フェノキシ−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例50に記載の化合物から、実施例3について述べたのと同様の方法によって調製して、表題生成物(294mg、83%)を得た。
HNMR(CDOD、400MHz):0.79(t,3H)、1.52〜1.66(m,2H)、2.02〜2.18、2.37〜2.55(2xm,2H)、3.11〜3.30(m,4H)、3.41〜3.50、3.62〜3.79(2xm,2H)、4.26(m,1H)、6.95〜7.00(m,3H)、7.14(t,1H)、7.24(t,1H)、7.34〜7.46(m,4H);LCMS ELSD−APCIm/z325[MH]
(実施例6)
N−イソブチル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ニコチンアミド
Figure 2008523137

調製例53に記載の化合物(540mg、1.23mmol)の氷冷ジクロロメタン(15ml)溶液にトリフルオロ酢酸(1ml)を加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。次いで1M水酸化ナトリウム溶液(3回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発にかけて、表題化合物380mg、91%を得た。
HNMR(CDOD、400MHz):0.82、0.99(2xm,6H)、1.81〜2.35(m,3H)、2.70〜2.98(m,2H)、3.00〜3.18(m,2H)、3.19〜3.38、3.42〜52(2xm,2H)、4.00〜4.10、4.21〜4.30(2xm,1H)、7.11(m,2H)、7.20(m,2H)、7.40(m,2H)、7.80(m,1H)、8.17(m,1H);MS APCI+m/z340[MH]
(実施例7)
5−フルオロ−2−フェノキシ−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例49に記載の化合物から、実施例3について述べたのと同様の方法によって調製して、表題生成物116mg、82%を得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:0.81(t,3H)、1.60(m,2H)、2.01(m,1H)、2.29〜2.55(m,1H)、3.06〜3.29(m,3H)、3.36〜3.81(m,3H)、4.24(m,1H)、6.94〜7.06(m,3H)、7.13(m,1H)、7.22(m,2H)、7.35(t,2H);LCMS ELSD−APCIm/z343[MH]
(実施例8)
N−(シクロブチルメチル)−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例54に記載の化合物から、実施例3について述べたのと同様の方法によって調製して、表題生成物(249mg)を得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:1.30(t,3H)、1.55(m,2H)、1.66(m,1H)、1.86(m,1H)、1.99(m,2H)、2.55(m,3H)、3.02(m,2H)、3.22(m,3H)、3.48(m,1H)、3.78(m,2H)、4.27(m,1H)、7.25〜7.35(m,2H)、7.44(m,1H)、7.51(m,1H);MS APCIm/z319[MH]
(実施例9)
N−[(1−メチルシクロブチル)メチル]−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

表題化合物は、実施例3について述べたのと同様の方法によって、調製例55に記載の保護されたアミンを使用して調製して、所望の生成物196mg(93%)を白色固体として生成した。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:1.11(s,3H)、1.50〜1.75(m,3H)、1.78〜2.05(m,3H)、2.54(m,5H)、3.15〜3.39(m,3H)、3.51(m,1H)、3.80(m,2H)、4.30(m,1H)、7.25(m,2H)、7.43(m,2H);MS APCIm/z319[MH]
(実施例10)
2−(エチルチオ)−N−[(1−メチルシクロブチル)メチル]−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

表題化合物は、実施例3について述べたのと同様の方法によって、調製例56に記載の保護されたアミンを使用して調製して、所望の生成物216mg(96%)を白色固体として生成した。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:1.11(s,3H)、1.29(t,3H)、1.44〜1.84(m,4H)、1.86〜2.11(m,2H)、2.46〜2.67(m,2H)、3.01(m,2H)、3.10〜3.40(m,3H)、3.51(m,1H)、3.81(m,2H)、4.29(m,1H)、7.29(m,2H)、7.42(m,1H)、7.46(m,1H);MS APCIm/z333[MH]
(実施例11)
2−(エチルチオ)−N−[(1−メチルシクロプロピル)メチル]−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

表題化合物は、実施例3について述べたのと同様の方法によって、調製例57に記載の保護されたアミンを使用して調製して、所望の生成物280mg(92%)を白色固体として生成した。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:0.17〜0.68(m,4H)、0.99(s,3H)、1.29(t,3H)、2.59(m,2H)、3.02(m,3H)、3.27(m,2H)、3.55(m,1H)、3.84(m,2H)、4.50(m,1H)、7.30(m,2H)、7.47(m,2H);MS APCIm/z319[MH]
(実施例12)
N−(s−ブチル)−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

表題化合物は、実施例3に記載のものと同様の方法によって、調製例21について述べた保護されたアミンを使用して調製して、所望の生成物329mg(100%)を泡沫として生成した。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:0.80(q,2H)、0.88(m,1H)、1.17(m,1H)、1.24(t,2H)、1.45〜1.70(m,2H)、2.10〜2.55(m,3H)、3.40(m,1H)、3.55〜3.80(m,3H)、4.26(m,1H)、6.80(m,1H)、7.00(m,2H)、7.15(m,1H)、7.22(m,1H)、7.36(m,4H);MS APCIm/z339[MH]
(実施例13)
N−(シクロブチルメチル)−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

実施例17について述べたのと同様の方法を使用して、調製例25に記載の化合物(0.411g、0.9mmol、1当量)から、表題化合物が泡沫(0.300g、85%)として得られた。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:1.45〜1.75(m,3H)、1.80〜2.13(m,4H)、2.27〜2.65(m,2H)、3.05〜3.30(m,4H MeOHピークを伴う)、3.40(m,1H)、3.55〜3.80(m,1H)、4.18(m,1H)、6.99(m,3H)、7.15(t,1H)、7.27(t,1H)、7.43(多重線、4H);LCMS APCI+m/z351(MH)
(実施例14)
2−フェノキシ−N−フェニル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

表題化合物は、実施例3について述べたのと同様の方法によって、調製例59に記載の保護されたアミンを使用して調製して、所望の生成物429mg(69%)を白色のゴム質として生成した。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:2.29(m,1H)、2.48(m,1H)、3.27(m,1H)、3.62(m,3H)、4.83(m,1H)、6.57(d,1H)、6.88(d,2H)、6.98(t,1H)、7.15(t,2H)、7.22(m,5H)、7.35(m,3H);MS APCIm/z359[MH]
(実施例15)
N−(シクロブチルメチル)−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

調製例20に記載の化合物(0.30g、0.75mmol、1当量)を、4Nの塩化水素(3ml)の入ったジオキサンに溶解させた。溶液を室温で1時間攪拌し、次いで減圧下で溶媒を蒸発させた。得られる残渣をトルエンに溶解させ、次いで減圧下で溶媒を除去し、表題化合物を泡沫(0.24g、95%)として得た。
HNMR(CD3OD、400MHz)δ:1.50〜1.76(多重線,3H)、1.85(m,1H)、1.99(m,2H)、2.43〜2.70(多重線,6H)、3.22(m,3H)、3.50(m,1H)、3.78(m,2H)、4.26(m,1H)、7.07〜7.33(m,2Hプラストルエン)、7.43(m,2H);LCMS APCI+m/z305[MH]
(実施例16)
N−(シクロブチルメチル)−2−(1,1−ジフルオロエチル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

調製例61に記載の化合物(0.58g、1.37mmol、1eq)を塩化メチレン(20ml)に溶解させ、0℃に冷却した。トリフルオロ酢酸(20ml)を加え、溶液を0℃で3時間攪拌した。次いで減圧下で溶媒を除去し、残渣を酢酸エチル(30ml)に再溶解した。この溶液を1N水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を除去し、残渣を、塩化メチレンから塩化メチレン:メタノール:アンモニア(体積で100:10:1)へと変化する勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を油状物(240mg、54%)として得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:1.50(m,1H)、1.60〜2.30(m,11H)、2.50〜3.10(m,5H)、3.40(m,1H)、4.0(m,1H)、7.25(m,1H)、7.50〜7.60(m,3H);LCMS ELSD−APCIm/z323[MH]
(実施例17)
2−(エチルチオ)−N−イソブチル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

調製例45に記載の化合物(0.40g、0.98mmol、1eq)を塩化メチレン(5ml)に溶解させた。4Nのジオキサン中塩化水素(4.9ml、19.6mmol、20当量)を加え、溶液を室温で3時間攪拌した。次いで減圧下で溶媒を除去し、エーテル(30ml)を加え、次いで溶液を蒸発乾燥して、表題化合物を白色の泡沫(0.33g、97%)として得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:0.79(t,6H)、1.27(t,3H)、1.86(m,1H)、2.43〜2.69(b,2H)、2.80〜3.06(b,3H)、3.06〜3.27(m,2H)、3.52(t,1H)、3.81(m,2H)、4.33(m,1H)、7.28(m,2H)、7.44(t,1H)、7.49(d,1H);LCMS ELSD−APCIm/z307[MH]
(実施例18)
N−(シクロプロピルメチル)−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例46に記載の化合物(0.38g、0.9mmol、1当量)から、実施例17について述べたのと同様の方法によって調製して、表題生成物を泡沫(0.28g、87%)として得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:0.12(b,2H)、0.51(b,2H)、0.96(b,1H)、1.26(t,3H)、2.42〜2.64(b,2H)、2.90〜3.17(b,4H)、3.26(q,1H)、3.75(m,1H)、3.82(m,2H)、4.43(m,1H)、7.29(m,2H)、7.43(t,1H)、7.50(d,1H);LCMS ELSD−APCIm/z305[MH]
(実施例19)
2−シクロペンチル−N−(シクロプロピルメチル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例47に記載の化合物(0.05g、0.12mmol、1当量)から、実施例17について述べたのと同様の方法によって調製して、表題生成物を泡沫(0.038g、87%)として得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:0.11(m,2H)、0.55(m,2H)、0.89(m,1H)、1.48〜1.79(m,4H)、1.80〜1.96(m,2H)、1.98〜2.14(m,2H)、2.47(m,1H)、2.62(m,1H)、2.90〜3.31(m,4H)、3.43(m,1H)、3.63〜3.88(m,2H)、4.44(m,1H)、7.15〜7.29(m,2H)、7.41(m,2H);LCMS ELSD−APCIm/z313[MH]
(実施例20)
N−シクロヘキシル−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

表題化合物は、調製例48に記載の化合物(0.102g、0.24mmol、1当量)から、実施例17について述べたのと同様の方法によって調製して、表題生成物を泡沫(0.073g、84%)として得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:0.82〜1.19(m,3H)、1.23〜1.37(m,1H)、1.45〜1.84(m,5H)、1.86〜2.02(m,1H)、2.40〜2.60(m,4H)、3.20(m,2H)、3.45(q,1H)、3.55〜3.68(m,1H)、3.71(m,1H)、3.81(m,1H)、4.42(m,1H)、7.20(m,1H)、7.28(t,1H)、7.39〜7.53(m,2H);LCMS ELSD−APCIm/z319[MH]
(実施例21)
N−(シクロブチルメチル)−2−(イソプロピルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

調製例58に記載の化合物(219mg、0.51mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液に、4M塩化水素のジオキサン溶液(2.5ml、10.2mmol)を加え、得られる混合物を室温で3時間攪拌した。次いで溶媒を蒸発させて、表題化合物を塩酸塩(183mg、0.50mmol、100%)として得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:1.25(d,6H)、1.36〜1.73(m,3H)、1.74〜2.09(m,3H)、2.31〜2.63(m,2H)、3.07〜3.30(m,4H)、3.51(m,2H)、3.63〜3.84(m,2H)、4.26(m,1H)、7.29(b,1H)、7.35(t,1H)、7.44(t,1H)、7.53(d,1H);LRMSm/zELSD−APCI333[MH]
(実施例22)
N−シクロペンチル−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

調製例60に記載の化合物(224mg、0.53mmol)を4Mのジオキサン中塩化水素(3ml)に溶かした溶液を室温で2時間攪拌した。次いで溶媒を蒸発させ、得られる残渣をトルエン(2×10ml)、ジクロロメタン(2×10ml)、およびジエチルエーテル(10ml)と共沸させて、表題化合物(169mg、0.47mmol、88%)を得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:1.28(t,3H)、1.33〜1.81(m,7H)、1.91(m,1H)、2.40〜2.67(m,2H)、3.00(m,2H)、3.24(m,1H)、3.51(m,1H)、3.69〜3.87(m,3H)、4.29(m,1H)、7.22(m,1H)、7.31(t,1H)、7.43(t,1H)、7.51(m,1H);LRMSm/zELSD−APCI319[MH]
(実施例23)
N−シクロペンチル−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド塩酸塩
Figure 2008523137

調製例24に記載の化合物(289mg、0.71mmol)を4Mのジオキサン中塩化水素(3ml)に溶かした溶液を室温で2時間攪拌した。次いで溶媒を蒸発させ、得られる残渣をトルエン(2×10ml)、ジクロロメタン(2×10ml)、およびジエチルエーテル(10ml)と共沸させて、表題化合物(216mg、0.63mmol、88%)を得た。
HNMR(CDOD、400MHz)δ:1.34〜1.81(m,7H)、1.83〜1.99(m,1H)、2.40〜2.66(m,2H)、2.50(s,3H)、3.25(m,1H)、3.52(m,1H)、3.69〜3.87(m,3H)、4.30(m,1H)、7.21(m,1H)、7.28(m,1H)、7.46(m,2H);LRMSm/zELSD−APCI305[MH]
(実施例24)
以下の化合物はすべて、記載の生物活性アッセイを使用して試験したとき、NRI Kiおよび/またはSRI Kiが200nM未満であった。
N−(シクロプロピルメチル)−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z337[MH])、
N−[(1−メチルシクロプロピル)メチル]−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z351[MH])、
N−シクロヘキシル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z365[MH])、
2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ベンズアミド(MS APCI+m/z367[MH])、
2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]−N−{[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メチル}ベンズアミド(MS APCI+m/z405[MH])、
N−シクロブチル−2−(ジフルオロメトキシ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z311[MH])、
2−(ジフルオロメトキシ)−N−[(1−メチルシクロプロピル)メチル]−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z325[MH])、
N−シクロブチル−3−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z337[MH])、
2−ベンジル−N−イソブチル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z337[MH])、
N−シクロブチル−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z291[MH])、
N−メチル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z297[MH])、
N−シクロブチル−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z305[MH])、
N−シクロブチル−2−シクロペンチル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z313[MH])、
2−シクロブチル−N−シクロペンチル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z313[MH])、
2−シクロブチル−N−(2,2−ジメチルプロピル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z315[MH])、
N,2−ジシクロペンチル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z327[MH])、
2−シクロペンチル−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z301[MH])、
2−シクロペンチル−N−(2,2−ジメチルプロピル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z329[MH])、
N−イソプロピル−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z325[MH])、
N−(シクロブチルメチル)−2−シクロプロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z299[MH])、
N−(シクロプロピルメチル)−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z291[MH])、
2−シクロブチル−N−(シクロプロピルメチル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z299[MH])、
2−シクロプロピル−N−(2,2−ジメチルプロピル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(LC/MS APCI+m/z301[MH])、
N−イソブチル−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z293[MH])、
N−(シクロブチルメチル)−2−シクロペンチル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z327[MH])、
2−シクロブチル−N−(シクロブチルメチル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z313[MH])、
N−(シクロブチルメチル)−2−(ジフルオロメトキシ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MA APCI+m/z325[MH])、
N−(シクロペンチルメチル)−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z319[MH])、
N−(シクロペンチルメチル)−2−シクロプロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z313[MH])、
2−(メチルチオ)−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z279[MH])、
N−(2,2−ジメチルプロピル)−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z321[MH])、
2−(エチルチオ)−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z293[MH])、
N−(シクロプロピルメチル)−2−(イソプロピルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z319[MH])、
2−(メチルチオ)−N−フェニル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z313[MH])、
3−フルオロ−2−フェノキシ−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z343[MH])、
2−(エチルチオ)−N−フェニル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z327[MH])、
N−(s−ブチル)−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z307[MH])、
N−(シクロブチルメチル)−2−フェノキシ−N−[(3R)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z351[MH])、
N−エチル−2−(4−フルオロフェノキシ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(LC/MS APCI+m/z329[MH])、
N−エチル−5−フルオロ−2−フェノキシ−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(LC/MS APCI+m/z329[MH])、
2−(4−フルオロフェノキシ)−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI m/z343[MH])、
N−(2−シクロプロピルエチル)−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z305[MH])、
N−(2−シクロプロピルエチル)−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z319[MH])、
N−[(1−メチルシクロプロピル)メチル]−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z305[MH])、
N−シクロヘキシル−2−(エチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z333[MH])、
N−(2,2−ジメチルプロピル)−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z307[MH])、
N−シクロペンチル−2−シクロプロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(LC/MS APCI+m/z299[MH])、
N−(s−ブチル)−2−(メチルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z293[MH])、
N−シクロプロピル−2−フェノキシ−N−ピロリジン−3−イルベンズアミド(MS APCI+m/z323[MH])、
2−(4−クロロフェノキシ)−N−プロピル−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z359[MH])、
N−シクロブチル−2−(フェニルチオ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS ES+m/z353[MH])、
N−(シクロブチルメチル)−2−(シクロプロピルメトキシ)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]ベンズアミド(MS APCI+m/z329[MH])。
例示した化合物のNRI KiおよびSRI Kiは、以下で記載するとおりに決定した。結果の抜粋を以下の表1で述べる。例示した化合物はすべて、NRI Kiおよび/またはSRI Kiが200nM未満であった。
Figure 2008523137
生物活性
化合物の生物活性は、シンチレーション近接アッセイ(SPA)技術を使用して、化合物が、選択的放射性リガンドの結合をヒトセロトニンおよびノルアドレナリントランスポーター(それぞれSERTおよびNET)の箇所で阻害する能力によって試験する。SPA結合は、SERTまたはNET(hSERT、hNET)をコードするヒトcDNAを発現させる細胞系から調製した細胞の膜標品を使用し、放射性リガンドのH−シタロプラムおよびH−ニソキセチンを用いて実施する。
i)細胞培養方法
標準の細胞培養技術を使用して、5%CO存在下の37℃の加湿雰囲気中にて、それぞれのトランスポーターを発現するヒト胚腎細胞(HEK−293)を225cm容フラスコ中の50mLの増殖培地(組成については「培地および緩衝液」を参照されたい)で連続的な培養物として維持する。細胞は、90%の集密度の単層から1:3〜1:4の比で継代培養する。
細胞の収穫については、増殖培地を単層から除去し、解離の徴候を示すまで細胞を細胞解離液(Sigma)と共にインキュベートする。その後細胞をフラスコの底部から叩き出し、遠心分離によってペレットにして、さらなる使用の前に保存しておく(−80℃で凍結させる)。
ii)細胞の膜標品
細胞ペレットを氷上で解凍し、ボルテックスミキサーを使用して、パック細胞容積1mL当たり3mLの膜標品緩衝液(組成については「培地および緩衝液」を参照されたい)に再懸濁して、細胞ペレットを分散させる。
氷上で10分間インキュベートした後、懸濁液を、手持ち式のホモジナイザーを使用して、それぞれ10秒間の間隔を挟んで4回ホモジナイズする。次いでホモジネートを1075×gで20分間、4℃で遠心分離する。
次いで上清を収集し、保持しておく。その後、最初の細胞および核ペレット(P1)を、上で言及した条件を使用して、再度ホモジナイズし、遠心分離し、上清を収集し、最初の回転から保持しておいたものと共にプールする。
プールされた上清を35000×gで30分間、4℃で遠心分離し、上清を廃棄する。次いでペレット(P2)をもとのパック細胞容積1mL当たり1mLの膜標品緩衝液に再懸濁する。次いでタンパク質濃度を測定し、膜懸濁液を最後に一定分量の固化体積で凍結させ、アッセイで使用する前に−80℃で保存した。
iii)アッセイ方法
A.個々の膜バッチに最適なアッセイ条件の決定
各トランスポーターごとに異なる特定のSPAビーズタイプ、すなわち、コムギ胚芽凝集素でコートされたケイ酸イットリウム(YSi WGA)SPAビーズをhSERTアッセイに、WGAでコートされたポリビニルトルエン(PVT WGA)SPAビーズをhNETアッセイに使用する。使用する各膜バッチについて、ビーズおよび膜の最適な濃度を決定する。
各トランスポーターに特異的なトリチウム標識された放射性リガンド(hSERT用にH−シタロプラムおよびhNET用にH−ニソキセチン)を使用する。放射性リガンド枯渇の概算を得るために、アッセイの遊離放射性リガンド濃度を、合計の遊離放射性リガンド濃度の百分率として示す。アッセイにおける両方のトランスポーターの放射性リガンド枯渇を30%未満として、結合に利用できる十分な放射性リガンドを確保する。そのリガンド枯渇値は、新たな膜バッチを使用するときの最適なアッセイ条件の選択にも使用する。
特異的放射性リガンドのそれぞれのトランスポーターに対する親和性を、各膜バッチについて、選択されたタンパク質濃度およびビーズ濃度で測定する。これは、K、すなわち、トランスポーター結合部位の50%が占有された遊離放射性リガンド濃度を測定することで実現される。
膜バッチでの放射性リガンドの平均Kは、3件の別々のアッセイの最小値のデータから決定する。この平均Kは次いで、ChengおよびPrussoffによって決定された方法を使用して研究された、化合物のK値の測定を可能にするようにプロファイルされた膜バッチを使用するすべてのアッセイに使用する(Cheng YCおよびPrusoff WH、「Relationship between the inhibition constant(K)and the concentration of inhibitor which causes 50% inhibition of an enzymatic reaction」、Biochem Pharmacol 1973年、第22巻:2099〜3108ページ)。
B.アッセイプロトコル
ビーズ/膜複合体の調製
必要な量の膜を氷上で解凍し、所定の体積のアッセイ緩衝液中ビーズ懸濁液に加える。次いでビーズを、ビーズ1mg当たりの所定のタンパク質量を振盪機に載せて4℃で2時間インキュベートして予め結合させる。
その後、ビーズ/膜複合体を865×gで5分間遠沈した。得られるペレットをアッセイ緩衝液に再懸濁し、次いでこの回転/洗浄ステップを繰り返す。次いでこの最終ペレットを、最終アッセイに必要となる特定の濃度でアッセイ緩衝液に再懸濁した。
リガンドの調製
一定分量の[H]放射性リガンド保存物をアッセイ緩衝液に希釈して、平衡解離定数(K)値未満の所定の最終のアッセイ濃度を得る。
化合物プレートの調製
すべての試験化合物は、乾燥試料から、100%のジメチルスルホキシド(DMSO)中4mMの濃度で調製する。化合物を384ウェルプレート中で0.75%のddHO中DMSOに希釈して適切な試験濃度を得て、最終体積を20μLとする。
同体積のアッセイ緩衝液をプレートの特定のウェルに加えて、その後合計放射性リガンド結合を測定できるようにする。さらに、各トランスポーターアッセイに特異的な高濃度の化合物20μLをその後所定のウェルに加えて、非特異的な結合(NSB)を測定する。hSERTにはフルオキセチン(10μMの最終アッセイ濃度)、hNETにはデシプラミン(40μMの最終アッセイ濃度)を使用する。
個々のトランスポーターアッセイそれぞれについて、調製した20μLの特定の放射性リガンドを(化合物溶液を含む)最終アッセイプレートの各ウェルに加える。その後、20μLの対応するビーズ/膜複合体を最終アッセイプレートの各ウェルに加え、懸濁液を確実に十分に混合した。次いでプレートを密封し、室温で1時間振盪しながらインキュベートする。その後プレートを読みの前に暗順応させながらさらに6時間インキュベートする。
C.データ解析
プレート当たりのアッセイウィンドウ(特異的結合)は、全結合量の読みの平均から(1分当たりの数値、またはcpmでの)平均のNSBの読みを差し引いて算出する。その後、(平均NSBを差し引いた)ウェル当たりのcpmの読みをプレートウィンドウの百分率として表して、トランスポーターに結合した放射性リガンドの量を決定する。
これらの値を、試験した化合物の濃度に対してプロットし、4パラメータロジスティック方程式およびフリーフィッティングパラメータを使用してS字形の阻害濃度効果曲線をデータに適合させて、IC50値(神経伝達物質トランスポーターの箇所で特異的結合の50%を阻害するのに必要な化合物濃度)を得た。
次いで、Cheng−Prusoffの式を使用してIC50値から阻害性の解離定数(K)値を算出する。
試験した化合物の個々のKi値を測定した後、全体としての幾何平均を95%信頼区間およびn値(nは、個々のK値の合計数)と合わせて算出する。
iv)培地および緩衝液
hSERT細胞増殖培地
DMEM、10%(w/v)透析FCS
2mMのL−グルタミン(200mM保存物から希釈)
25mMのHEPES(1M保存物から希釈)
250μg/mLのジェネテシン
hNET細胞増殖培地
DMEM、10%(w/v)のFCS
2mMのL−グルタミン(200mM保存物から希釈)
25mMのHEPES(1M保存物から希釈)
250μg/mLのジェネテシン
膜標品緩衝液
20mMのHEPES(1M保存物からddHOで希釈)、室温でpH7.4、4℃で保存。使用前に、完全プロテアーゼ阻害剤の錠剤を緩衝液50mL当たり1個溶解させる。
アッセイ緩衝液(1.5倍の最終アッセイ濃度)
30mMのHEPES(1M保存物からddHOで希釈)および180mMのNaCl(5M保存物からddHOで希釈)、室温でpH7.4、4℃で保存。
化合物は、疼痛モデルなどの特定の疾患モデルにおいても以下のとおり試験することができる。
神経因性疼痛
神経因性疼痛の治療における化合物の活性は、以下の試験プロトコルに従って測定することができる。
動物:オスのSprague Dawleyラットを適切にサイズ分けされた群に収容する。すべての動物を12時間の明/暗サイクル(07時00分に明かりをつける)に置き、食物および水は自由に与える。すべての実験は、治療について知らない観察者によって、Home Office Animals(Scientific Procedures)Act 1986年に従って実施する。
神経因性疼痛の絞扼性神経損傷(CCI)ラットモデル
坐骨神経のCCIは、BennettおよびXieによって以前から記載されているとおりに行う(Bennett GJ、Xie YK、「A peripheral mononeuropathy in rat that produces disorders of pain sensation like those seen in man」、Pain:第33巻:87〜107ページ、1988年)。動物を2%のイソフルラン/O2混合物で麻酔する。右後部大腿を剪毛し、1%ヨウ素で拭く。次いで動物を手順を経る間恒温性のブランケットに移し、外科手術中はノーズコーンを介して麻酔を維持する。皮膚を大腿骨のラインに沿って切開する。大腿二頭筋の鈍的切開によって大腿の中央で普通の坐骨神経をさらす。坐骨の三分岐の近位にある約7mmの神経を、神経の下に鉗子を挿入し、神経を大腿の外に穏やかに引き上げることによって外す。鉗子を使用して縫合糸を神経の下をくぐらせて引っ張り、わずかな抵抗が感じられるまで一重結びで結び、次いで二重結びする。神経の周りに約1mmの間隔を空けて4本の結紮糸(4−0絹糸)が緩く結ばれるまでこの手順を繰り返す。切込みを幾層かに閉じ、傷を局所用の抗生物質で処理する。
ラットのストレプトゾシン(STZ)誘発される糖尿病ニューロパチー
糖尿病は、新たに0.9%の無菌生理食塩水に溶解させたストレプトゾトシン(50mg/kg)の1回の腹腔内投与によって誘発する。ストレプトゾトシン注射は、3週間以内に、少なくとも7週間持続する再現性のある力学的な異痛症を誘発する(ChenおよびPan、(Chen SRおよびPan HL、「Hypersensitivity of Spinothalamic Tract Neurons Associated With Diabetic Neuropathic Pain in Rats」、J Neurophysiol第87巻:2726〜2733ページ、2002年)。
静的および動的な異痛症の評価
静的な異痛症
異痛症の評価の前に、動物をワイヤー底面の試験ケージに慣らす。静的な異痛症は、後足の足底表面にvon Frey毛(Stoelting、米イリノイ州Wood Dale)を弱い力から順に適用する(0.6、1、1.4、2、4、6、8、10、15、および26グラム)ことによって評価する。各von Frey毛は、最大で6秒間、または引っ込め応答が起こるまで足に適用する。Frey毛に対する引っ込め応答が一度確立したならば、引っ込め動作を生じたものより下のフィラメントから出発し、その後引っ込め動作が起こらなくなるまで残りのフィラメントで強い力から順に足を試験し直す。最大の力である26gは、応答を誘発するだけでなく足を持ち上げ、したがってカットオフポイントとなった。各動物の両方の後足をこの方法で試験する。応答を誘発するのに必要な最小の力の量を、足引っ込め動作閾値(PWT)としてグラムで記録する。静的な異痛症は、無処置のラットでは無害な4gまたは4g未満の刺激に動物が応答すれば存在すると定義される(Field MJ、Bramwell S、Hughes J、Singh L、「Detection of static and dynamic components of mechanical allodynia in rat models of neuropathic pain:are they signalled by distinct primary sensory neurones?」、Pain、1999年、第83巻:303〜11ページ)。
動的な異痛症
動的な異痛症は、後足の足底表面を綿棒で軽く打って評価する。一般の運動活性を記録するのを避けるために、活発でない完全に慣らされたラットでこの手順を踏むように注意する。各時点で少なくとも2回計り、その平均が足引っ込め動作待ち時間(PWL)となる。15秒以内に反応が示されない場合、手順を終了し、動物をこの引っ込め動作時間に割り当てる。痛み引っ込め応答はしばしば、繰り返される尻込み動作または足舐め動作を伴う。動的な異痛症は、打ち始めてから8秒以内に動物が綿刺激に応答するならば存在するとみなされる(Fieldら、1999年)。
侵害受容性疼痛
侵害受容性疼痛の治療における化合物の活性は、以下の試験プロトコルに従って測定することができる。
ホットプレート
実験手順:オスのSprague Dawleyラットを55±5℃に保ったホットプレート(Ugo Basile、伊)に置く。動物を熱板上に配置してから、前足または後足を舐める動作、身震い、または表面から飛び上がる動きのいずれかが出現するまでの時間を測定する。基線の測定を行い、薬物投与後に動物を再評価する。熱板待ち時間のカットオフ時間は、組織損傷を防ぐために20秒に設定する。
卵巣子宮摘出術(OVX)
実験手順:メスのSprague Dawleyラットを麻酔チャンバーに入れ、2%イソフルランO混合物で麻酔する。外科手術中はノーズコーンを介して麻酔を維持する。OVXは、白線での正中切開(長さ2cm)によって実施し、その間動物は加温ブランケット上に置く。卵巣の間膜と子宮頸部を、シングルクランプ技術を使用して5−0絹糸で結紮する。次いで卵巣および子宮を取り出す。4箇所の単純断続縫合を使用して腹壁を閉じ、4個の創傷クリップを使用して皮膚を閉じる。手術後直ちに動物を個々の樹脂ガラスチャンバーに入れる。動物が麻酔薬から回復した後、30分ごとに2回ずつ様々な時点で腹部の体位を記録する。得点が付く体位は、円背の位置、後肢の内向きの動作に関連する腹筋収縮、身体の伸び、および床への下腹部の押し付けである。これらの挙動はそれぞれ、1体位として得点が付く。
ブレンナン
実験手順:オスのSprague Dawleyラットを麻酔チャンバーに入れ、2%イソフルオランO混合物で麻酔する。外科手術中は、ノーズコーンを介して麻酔を維持する。右後足の足底面を50%エタノールで清掃する。足の足底面の皮膚および筋膜を通る1cm長さの縦方向の切開を、11番の刃で、踵の縁から0.5cmのところから始め、つま先へと伸ばしながら行う。鉗子を使用して足底の筋肉を持ち上げ、縦方向に切開し、筋起始点および着点は無傷のままとする。緩い圧力で止血後、より合わされた絹糸の2箇所の単純縫合によって皮膚を閉じる。
モノヨード酢酸(MIA)誘発OAモデル
オスの6週齢Sprague−Dawley(SD、日本エスエルシーまたは日本チャールスリバー)ラットをペントバルビタールで麻酔する。注射部位を剪毛し、70%エタノールで清掃する。29G針を使用して、右膝関節に25μlのMIA溶液または生理食塩水を注射する。MIA注射してから7、14、19、および20日後に、ラットを訓練して、ストレスをかけずに体重負荷(WB)を測定する。MIA注射から21日後に、各後足の2本へのWBを測定し、WBの不足を計算する。WB不足値を「予備値」と定める。予備値および予備予備値を考慮して実験群を均等に準備する。試験化合物または媒体を投与した後、各後足の2本へのWBを測定した。
癌性疼痛モデル
これらの実験では、オスの成体C3H/HeNマウス(日本エスエルシー、静岡県)を使用する。National Institutes of Healthの指針に従って、マウスを22℃に保った飼育器に12時間交替の明暗サイクルで収容し、食物および水を自由に与えた。使用する肉腫注射プロトコルは、記載されている。イソフルラン(2%)の吸入によって全身麻酔を誘導した後、Moraハサミを使用して、膝蓋の上に重なる皮膚で表面の切開を行う。次いで膝蓋の間膜を切開し、遠位大腿の関節丘を露出させる。30ゲージの針を、顆間の切込みのレベルで、髄質の管に挿入して、最初のコア経路を作る。最初のコアを作った後、29ゲージの針を使用して、骨への最終の経路を作る。次いで歯科用高速エアーハンドピース中の半円形のバードリルを使用して0.5mmのくぼみを作り、歯科用樹脂充填物の機械的な保持として役立てる。次いで、20μlのα−最小必須培地(Sigma、偽の注射)または1×10個の2472骨融解性肉腫細胞を含む20μlの培地(American Type Culture Collection、メリーランド州ロックヴィル、肉腫注射)を、29ゲージの針および.25ccのシリンジを使用して注射する。骨外への細胞の漏出を防ぐために、注射部位を歯科用の樹脂で閉じた後、濾過した水で十二分に洗浄する。傷の閉鎖は、自動創傷クリップを使用して実現する(Becton Dickinson、米カリフォルニア州San Jose)。創傷クリップは、挙動試験の障害とならないように5日目に取り除く。
静的および動的な異痛症の評価
静的な異痛症
異痛症評価の前に、動物をワイヤー底面の試験ケージに慣らす。静的な異痛症は、後足の足底表面にvon Frey毛(Stoelting、米イリノイ州Wood Dale)を弱い力から順に適用する(0.6、1、1.4、2、4、6、8、10、15、および26グラム)ことによって評価する。各von Frey毛は、最大で6秒間、または引っ込め応答が起こるまで足に適用する。一度von Frey毛に対する引っ込め応答が確立すれば、引っ込め動作を生じるものより下のフィラメントから出発し、その後引っ込め動作が起こらなくなるまで残りのフィラメントで強い力から順に足を試験し直す。最大の力である26gは、応答を誘発するだけでなく足を持ち上げ、したがってカットオフポイントとなる。各動物の両方の後足をこの方法で試験する。応答を誘発するのに必要な最少の力の量を、足引っ込め動作閾値(PWT)としてグラムで記録する。静的な異痛症は、無処置のラットでは無害な4gまたは4g未満の刺激に動物が応答すれば存在すると定義される(Field MJ、Bramwell S、Hughes J、Singh L、「Detection of static and dynamic components of mechanical allodynia in rat models of neuropathic pain:are they signalled by distinct primary sensory neurones?」、Pain、1999年、第83巻:303〜11ページ)。
動的な異痛症
動的な異痛症は、後足の足底表面を綿棒で軽く打って評価する。一般の運動活性が記録されるのを避けるために、活発でない完全に慣らされたラットでこの手順を踏むように注意する。各時点で少なくとも2回計り、その平均が足引っ込め動作待ち時間(PWL)となる。15秒以内に反応が示されない場合、手順を終了し、この引っ込め動作時間に動物を割り当てる。痛み引っ込め応答はしばしば、繰り返される尻込み動作または足舐め動作を伴う。動的な異痛症は、打ち始めてから8秒以内に動物が綿刺激に応答するならば存在するとみなされる(Fieldら、1999年)。
放射熱足引っ込め動作
実験手順:ラット足底試験(Ugo Basile、伊)を使用し、Hargreavesら、1988年の変法に従って、熱による足引っ込め動作を評価する。ラットを、高架式のガラステーブル上の3個の個々のパースペックス箱からなる装置に慣らす。可動式の放射熱源をテーブルの下に配置し、後足に焦点を合わせ、足引っ込め動作待ち時間(PWL)を記録する。組織損傷を防ぐために、自動のカットオフポイントを22.5秒とする。PWLを各動物の両方の後足について2〜3回記録し、その平均が、右および左後足の基線となる。約10秒のPWLを示すように装置を較正する。
体重負荷
実験手順:「インキャパシタンステスター」(Linton Instruments、英ノーフォーク、Diss)を使用する体量負荷試験で動物の過敏性を調べる。ラットを、その前肢をパースペックスの坂の上に載せて配置し、後足の各々の下にある力変換器によって後肢の重量分布を測定した。各動物を装置に入れ、後足によってかけられる重量負荷を書き留める。反対側の(正常な)足から同側の(傷害のある)足を差し引いて体重負荷の差異を算出し、これを生データとする。
炎症性疼痛
炎症性疼痛の治療における化合物の活性は、以下の試験プロトコルに従って測定することができる。
CFAによって誘発されるラットの体重負荷の不足
オスの7週齢SDラットを一晩絶食させた。CFA(300μgの結核菌H37 RA(Difco Laboratories)の入った100μLの流動パラフィン(和光))をラットの右後足蹠に注射する。CFAを投与してから2日後、(同側の)左肢と(反対側の)右肢との後足の重量分布の変化を、Lintonインキャパスタンステスター(Linton Instrumentation、UK)を使用して、痛みの指標として測定する。0.1%のMC(和光)に懸濁させた試験化合物を、体重100g当たり1mLの体積で経口投与する。各動物を装置に入れ、薬物投与してから1、2、および4時間時間前に後足によってかけられる重量負荷を測定する。
カラゲニンによって誘発されるラットの力学的な痛覚過敏
オスの4週齢SDラットを一晩絶食させる。λカラゲニン(1%w/v生理食塩水溶液0.1ml、 逗子化学)を足底内注射して痛覚過敏を誘発する。カラゲニンを注射してから5.5時間後に試験化合物(0.1%メチルセルロース1ml/体重100g)を経口的に与える。カラゲニンを注射してから3.5、4.5、6.5、および7.5時間後にanalgesimeter(Ugo Basile)によって足引っ込め動作閾値(グラム)を測定する(Randall L.O.およびSelitto I.J.、Arch.Int.Pharmacodyn、第111巻、409〜419ページ、1957年)。
カラゲナンによって誘発されるラットの温熱性痛覚過敏(CITH)
温熱性痛覚過敏は、Hargreavesら(1988年)によって修正された方法に従うラット足底試験(Ugo Basile、伊Comerio)を使用して評価する。簡潔に述べると、ラットを、ガラステーブル上の3個の個々のパースペックスボックスからなる装置に慣らす。テーブルの下に可動式の放射熱源を配置し、所望の足に焦点を合わせる。足引っ込め動作待ち時間(PWL)を各動物の両方の後足について3回記録し、その平均を左および右後足の基線とする。無処置のラットで約10秒のPWLが得られるように装置を較正する。足底帯域の組織損傷を防ぐために、22.5秒のカットオフを守る。λカラゲナンを右後足に足底内注射し(100μl、20mg/ml)、投与してから2時間後にPWTの基線記録を取る。
内臓痛
内臓痛の治療における化合物の活性は、以下の試験プロトコルに従って測定することができる。
化合物が内臓の障害の治療に有効であるかどうかを判定するには、いくつかのモデルが利用できる。これらのモデルには、LPSモデル(Eutamene Hら、J Pharmacol Exp Ther、2000年、第295巻(1):162〜7ページ)、TNBSモデル(Diop L.ら、Gastroenterology、1999年、116、4(2):A986ページ)、IBDモデル(Clemett D、Markham A、Drugs、2000年4月、第59巻(4):929〜56ページ)、膵臓痛モデル(Isla AM、Hosp Med、2000年6月、第61巻(6):386〜9ページ)、および内臓の非消化性疼痛モデル(Boucher Mら、J Urol、2000年7月、第164巻(1):203〜8ページ)が含まれる。
TNBSによって誘発されるラットの慢性内臓異痛症
この覚醒ラットの結腸膨張実験モデルでは、トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)を近位大腸に予め注射すると内臓痛閾値が低下した。
材料および方法:オスのスプラーグドーリーラットを使用する。調節された環境(20±1℃、50±5%の湿度、8:00am〜8:00pmに明かりをつける)中に、ケージ当たり3匹で動物を収容する。0日目、麻酔下(ケタミン80mg/kg腹腔内、アセプロマジン12mg/kg腹腔内)に、TNBS(50mg/kg、エタノール中30%)または対照ラットでは生理食塩水(1.5ml/kg)の近位大腸壁(盲腸から1cm)への注射を行う。外科手術後は、動物を個々にポリプロピレンケージに収容し、調節された環境(20±1℃、50±5%の湿度、8:00a.m.〜8:00p.m.に明かりをつける)に7日間置く。TNBSを投与してから7日後、風船(長さ5〜6cm)を肛門の側に挿入し、カテーテルをテープで尾の付け根に留めて位置(風船の先端部が肛門から5cm)を保つ。試験化合物の経口投与を実施してから1時間後、結腸の膨張サイクルに入る。すなわち、0mmHgから75mmHgまでの5mmHg(0.667kPa)のステップによって、各膨張ステップを30秒間持続させながら風船を段々に膨らませる。各サイクルの結腸膨張は、標準の圧調節器によって制御する。閾値(mmHg)は、最初に腹部の収縮を生じた圧力に相当し、膨張サイクルはそこで中止する。結腸の閾値は、同じ動物で4サイクルの膨張を履行した後に測定する。
LPSによって誘発されるラットの直腸過敏性
細菌のリポ多糖(LPS)の腹腔内投与は、覚醒ラットにおいて直腸の痛覚過敏を誘発することが示されている。
材料および方法:筋電図検査に向けて動物の外科的な準備を行う。すなわち、ラットをアセプロマジン(0.6mg/kg)およびケタミン(120mg/kg)の腹腔内投与によって麻酔する。3本ずつの3群の電極を、鼠径靭帯のすぐ上位の外腹斜筋系に移植する。電極を頸部の背に露出させ、皮膚に取り付けられたガラス管によって保護する。動物を個々にポリプロピレンケージに収容し、温度制御された部屋(21℃)に置く。食物(UAR固形飼料、Epinay、仏)および水は自由に提供する。
電気筋運動記録の記録は、手術してから5日後に始める。脳波計機器(Mini VIII Alvar、仏パリ)を用い、低周波の信号(<3Hz)を除去するための短い時定数(0.03秒)および3.6cm/分の紙速度を使用して、腹部横紋筋の電気的な活性を記録する。スパイクバーストを腹部の収縮の指標として記録する。
膨張手順:風船の損傷を防ぐために、ラットを、そこで移動し、逃げ、または向きを変えることができないプラスチックトンネル(直径6cm×長さ25cm)に入れる。実験中のストレス反応を最小限に抑えるために、直腸を膨張させる前に4日間かけて動物をこの手順に慣れさせる。膨張に使用する風船は、動脈塞栓摘出術カテーテル(Fogarty、Edwards Laboratories Inc.)である。直腸の膨張は、風船(直径2mm×長さ2cm)を肛門から1cmのところの直腸に挿入し、尾の付け根のところにカテーテルを固定して行う。カテーテルは、0から1.2mlまでの0.4mlずつのステップによって、各ステップの膨張を5分間持続させながら、微温水で段々に膨らませる。起こり得る漏れを検出するために、風船に導入される水の体積を、膨張期間の終わりにシリンジで完全に除去して点検する。

Claims (22)

  1. 次式(I)の化合物
    Figure 2008523137
    ならびに薬学的および/または獣医学的に許容できるその誘導体
    [式中、
    は、H、C1〜6アルキル、−C(A)D、C3〜8シクロアルキル、アリール、het、アリール−C1〜4アルキル、またはhet−C1〜4アルキルであり、シクロアルキル、アリール、またはhet基は、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、OH、ハロ、CF、OCHF、OCF、SCF、ヒドロキシ−C1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜6アルキル、およびC1〜4アルキル−S−C1〜4アルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよく、
    Aは、SまたはOであり、
    Dは、H、C1〜6アルキル、アリール、het、アリール−C1〜4アルキル、またはhet−C1〜4アルキルであり、
    アリールは、出現するごとに、それぞれ独立にフェニル、ナフチル、アントラシル、またはフェナントリルを表し、
    hetは、出現するごとに、少なくとも1個のN、O、またはSヘテロ原子を含む芳香族または非芳香族の4、5、または6員複素環をそれぞれ独立に表し、5もしくは6員炭素環基、または少なくとも1個のN、O、もしくはSヘテロ原子を含む第2の4、5、もしくは6員複素環に縮合していてもよく、
    は、Bからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基でそれぞれが置換されているアリールまたはhetを表し、ただし、Rがハロで置換されているとき、ハロ以外のBからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の他の置換基でも置換されており、
    アリールは、フェニル、ナフチル、アントラシル、およびフェナントリルから選択され、
    hetは、少なくとも1個のN、O、またはSヘテロ原子を含む芳香族の5または6員複素環を表し、アリール基に縮合していてもよく、
    Bは、アリール、het、Oアリール、Ohet、Sアリール、Shet、SC1〜6アルキル、ハロゲン、CHF、OCHF、CFCF、CHCF、CFCH、アリール−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ、C3〜6シクロアルキル−O−C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル−C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、OC3〜6シクロアルキル、SC3〜6シクロアルキルを表し、アリールおよびhet基は、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C1〜6アルコキシ、OC3〜6シクロアルキル、ハロ、CN、OH、CF、CHF、OCF、OCHF、ヒドロキシC1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、SC1〜6アルキル、およびSCFから選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよく、
    アリールは、出現するごとに、それぞれ独立にフェニル、ナフチル、アントラシル、またはフェナントリルを表し、
    hetは、出現するごとに、少なくとも1個のN、O、またはSヘテロ原子を含む芳香族または非芳香族の4、5、または6員複素環をそれぞれ独立に表し、5もしくは6員炭素環基、または少なくとも1個のN、O、もしくはSヘテロ原子を含む第2の4、5、もしくは6員複素環に縮合していてもよく、
    nは1または2であり、ただし、nが1であるとき、mは0または1であり、nが2であるとき、mは0であり、mが0である場合、*はキラル中心を表し、
    は、H、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキル−C1〜6アルキル、アリール、het、アリール−C1〜4アルキル、またはhet−C1〜4アルキルであり、C3〜8シクロアルキル、アリール、またはhet基は、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、CN、OH、ハロ、CF、OCF、SCF、ヒドロキシ−C1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜6アルキル、およびC1〜4アルキル−S−C1〜4アルキルからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよく、
    アリールは、フェニル、ナフチル、アントラシル、またはフェナントリルを表し、
    hetは、少なくとも1個のN、O、またはSヘテロ原子を含む芳香族または非芳香族の4、5、または6員複素環を表し、5もしくは6員炭素環基、または少なくとも1個のN、O、もしくはSヘテロ原子を含む第2の4、5、もしくは6員複素環に縮合していてもよい]。
  2. がHである、請求項1に記載の化合物。
  3. mが0であり、*がRまたはS鏡像異性体を表す、請求項1または2に記載の化合物。
  4. *がS鏡像異性体を表す、請求項3に記載の化合物。
  5. が、Bからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の置換基でそれぞれが置換されているフェニル、ナフチル、ピリジニル、およびキノリニルから選択される、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  6. Bが、Oアリール、SC1〜6アルキル、Sアリール、C1〜4アルキル−アリール、ハロゲン、OCHF、CFCH、C3〜6シクロアルキル、およびC3〜6シクロアルキル−C1〜4アルキルオキシを表し、アリール基が、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C1〜6アルコキシ、OC3〜6シクロアルキル、ハロ、CN、OH、CF、CHF、OCF、OCHF、ヒドロキシC1〜6アルキル、C1〜4アルコキシ−C1〜4アルキル、SC1〜6アルキル、およびSCFからそれぞれ独立に選択される少なくとも1個の基でそれぞれ独立に置換されていてもよい、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  7. がH以外のものである、前記請求項のいずれかに記載の化合物。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容できる補助剤、希釈剤、もしくは担体とを含む医薬組成物。
  9. 医薬として使用するための、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
  10. 哺乳動物においてモノアミントランスポーター機能の調節が関係している障害を治療するための医薬の製造における、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  11. 哺乳動物においてセロトニンまたはノルアドレナリンの調節が関係している障害を治療するための医薬の製造における、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  12. セロトニンおよびノルアドレナリンの調節が関係している、請求項11に記載の使用。
  13. 哺乳動物において泌尿器障害、うつ病、疼痛、早漏、のぼせ、ADHD、または線維筋痛を治療するための医薬の製造における、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  14. 哺乳動物においてGSIやUSIなどの尿失禁を治療するための、請求項13に記載の化合物の使用。
  15. 哺乳動物において疼痛を治療するための、請求項13に記載の化合物の使用。
  16. その治療を必要とする患者に治療有効量の請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、モノアミントランスポーター機能の調節が関係している障害の治療方法。
  17. その治療を必要とする患者に治療有効量の請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、セロトニンまたはノルアドレナリンの調節が関係している障害の治療方法。
  18. セロトニンおよびノルアドレナリンの調節が関係している、請求項17に記載の方法。
  19. その治療を必要とする患者に治療有効量の請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、泌尿器障害、うつ病、疼痛、早漏、のぼせ、ADHD、または線維筋痛の治療方法。
  20. 泌尿器障害が、GSIやUSIなどの尿失禁である、請求項19に記載の方法。
  21. 疼痛を治療対象とする、請求項19に記載の方法。
  22. 次式(X)の化合物
    Figure 2008523137

    [式中、R、n、およびmは上で定義したとおりであり、YはRまたは保護基である]と、酸ハロゲン化物もしくはハロゲン化アシル:RCOX[式中、XはOHまたはハロである]または酸無水物とを反応させることと、必要でありまたは所望されるならば脱保護することとを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物の調製方法。
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