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JP2008239619A - 末梢血行改善組成物 - Google Patents

末梢血行改善組成物 Download PDF

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JP2008239619A
JP2008239619A JP2008048861A JP2008048861A JP2008239619A JP 2008239619 A JP2008239619 A JP 2008239619A JP 2008048861 A JP2008048861 A JP 2008048861A JP 2008048861 A JP2008048861 A JP 2008048861A JP 2008239619 A JP2008239619 A JP 2008239619A
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acid
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peripheral blood
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lignan
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JP2008048861A
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Jiro Takahashi
二郎 高橋
Eiji Yamashita
栄次 山下
Shiro Oki
史郎 大木
Wataru Miki
渉 幹
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Fuji Chemical Industries Co Ltd
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Fuji Chemical Industries Co Ltd
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Abstract

【課題】
血圧への影響がなく、末梢血管において効率的に血行を増加させることのできる末梢血行改善用組成物を提供すること。
【解決手段】
本発明により、アスタキサンチンとリグニンを含有す末梢血行改善用組成物であって、1日の投与量がアスタキサンチン0.01〜20mg、リグニン0.1〜1000mgとなる量に含有する前記末梢血行増加用組成物を提供する。また、前記末梢血行増加用組成物を含有する食品または飼料を提供する
【選択図】 図1

Description

本発明は、キサントフィルおよびリグナンを有効成分として末梢血行障害の改善効果を有する組成物に関する。さらに詳しくは、アスタキサンチンを含有するヘマトコッカス藻から得られた抽出物及びアマニリグナンを含有するアマニ抽出物を有効成分とする末梢血行障害の改善効果を有する組成物に関する。また、末梢血行害改善組成物を含有する医薬品および食品、機能性食品に関する。
近年、社会変化の高速化、飽食と運動不足の原因による生活習慣の変化やストレスの増加が問題視されてきており、高血圧、高血糖、血中の中性脂肪やコレステロールの増加などのメタボリックシンドロームや、眼精疲労、ストレスによる首や肩のこりや痛み、腰痛、冷え性などの血行障害が増加してきている。これらは生命存在や重大な障害とならないまでも、生活一円に障害となりQOL(生活の質)の低下や症状の重い場合はしびれや不眠などをまねいている。
特に、産業における業務のオートメーション化は急速な速度で進み、事務的処理の殆どはコンピューターが使用され、システムエンジニアやプログラマーのようなコンピューター作業を専門に従事する職種以外にも多くの人が長時間使用するようになってきた。業務でコンピューター機器の使用している労働者の7割以上が身体的疲労・自覚症状を訴え、そのうちの半数が首・肩のこり・痛みを訴えていると言われており、現代人のQOLの低下を招く重要な問題となっている。
これまで、末梢血行の改善方法として、適度な運動や効用成分の摂取などが行われてきた。効用成分を有するものとして、トコフェロール、ポリフェノール、キトサン、イチョウ葉エキス、CoQ10、葉酸などが末梢血行の改善に効果があると用いられてきた。しかし、大量の摂取や定期的な摂取が必要など末梢血行の改善効果は満足のいくものではなかった。
キサントフィルは、天然、広く分布する黄色〜赤色色素であり、食品、化粧品の色素として用いられている。特に、アスタキサンチンは、抗酸化能力が高くビタミンEの約1000倍の抗酸化能力があることから、生体内の抗酸化剤や眼の調節機能改善、メタボリックシンドローム改善、老化緩和、血流改善の効果があること(特許文献1)、抗ストレス効果を有すること(特許文献2)などの効果が知られている。
リグナンは、フェニルプロパン単位の縮合物のうち、低分子のものであり、アマ種子に含まれるセコイソラリシレシノール配糖体(SDG)、ゴマ種子に含まれるセサミンなどである。これらは、エストロゲンと同様の効果、ガン抑制作用、抗炎症効果、活性酸素の消去効果(特許文献3)などが知られている。
これまでキサントフィルやリグナンは食験豊かで長期に渡って副作用がなく安全であり、それぞれ単独では末梢血行の改善効果を有していることが知られてはいたが、キサントフィルとリグナンを含有する組成物は、それぞれ単独で投与するよりも優れた末梢血行の改善効果を有していることは知られていない。
日本国特再WO02/094253号公報 日本国特開平第9−124470号公報 日本国特開平第9−208461号公報
本発明者らは、末梢血行障害改善物質を探索した結果、キサントフィルとリグナンを配合した組成物が優れた末梢血行障害改善する作用があることを見いだした。本発明は、かかる知見に基づき完成されたものであり、キサントフィルとリグナンを有効成分とする末梢血行障害組成物、並びにその末梢血行障害組成物を含有する医薬品、飲食物を提供するものである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究した結果、キサントフィル、リグナンを含有する組成物が顕著な末梢血行障害改善を有することを見出した。本発明は係る知見に基づくものである。
本発明の末梢血行障害改善組成物を医薬品、食品などの形態で摂取することによって、末梢血行障害を起こしている部位の血行を改善することができ、この末梢血行改善によって肩こりなどの筋緊張障害を改善し、生活の質を向上させることができる。
本発明において、キサントフィルとは、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、ルテイン、クリプトキサンチン、ツナキサンチン、サルモキサンチン、パラシロキサンチン、ビオラキサンチン、アンテラキサンチン、ククルビタキサンチン、ディアトキサンチン、アロキサンチン、ペクテノール、ペクテノロン、マクトラキサンチン、カプサンチン、カプサンチノール、フコキサンチン、フコキサンチノール、ペリジニン、ハロシンチアキサンチン、アマロウシアキサンチン、カンタキサンチン、エキネノン、ロドキサンチン、ビキシン、ノルビキシンなどであり、好ましくはアスタキサンチン、クリプトキサンチン、ゼアキサンチン、ルテイン、カンタキサンチン、カプサンチン、フコキサンチンであり、特に好ましくはアスタキサンチンである。これらのキサントフィルは、植物、動物、微生物などの天然物から抽出されたものや化学合成品を用いることができる。天然物からの物質を抽出物は、その原料種類、産地および製造方法は特に限定されない。
本発明の記載で、特に記載がない限り、キサントフィルはキサントフィルおよび/またはそのエステル体を含む。さらに、キサントフィルのエステルにはモノエステル体および/またはジエステル体を含む。
本発明のキサントフィルとしては、キサントフィルの遊離体、モノエステル体、ジエステル体の少なくとも一種を用いることができる。ジエステル体は2つの水酸基がエステル結合により保護されているため化学的および物理的に遊離体やモノエステル体よりも安定性が高く本発明の組成物中で酸化分解されにくい。しかし、腸内で酵素によりまたは、生体中に取り込まれると生体内酵素により速やかにキサントフィルに加水分解され、効果を示すものと考えられている。
キサントフィルのモノエステルとしては、低級または高級飽和脂肪酸、あるいは低級または高級不飽和脂肪酸によりエステル化されたエステル類をあげることができる。前記低級または高級飽和脂肪酸、あるいは低級または高級不飽和脂肪酸の具体例としては、酢酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、パルミトオレイン酸、へブタデカン酸、エライジン酸、リシノール酸、ベトロセリン酸、バクセン酸、エレオステアリン酸、プニシン酸、リカン酸、パリナリン酸、ガドール酸、5−エイコセン酸、5−ドコセン酸、セトール酸、エルシン酸、5,13−ドコサジエン酸、セラコール酸、デセン酸、ステリング酸、ドデセン酸、オレイン酸、ステアリン酸、エイコサオペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸などをあげることができる。また、カロテノイドのジエステルとしては前記脂肪酸からなる群から選択される同一または異種の脂肪酸によりエステル化されたジエステル類をあげることができる。
さらに、キサントフィルのモノエステルとしては、グリシン、アラニンなどのアミノ酸;酢酸、クエン酸などの一価または多価カルボン酸;リン酸、硫酸などの無機酸;グルコシドなどの糖;グリセロ糖脂肪酸、スフィンゴ糖脂肪酸などの糖脂肪酸;グリセロ脂肪酸などの脂肪酸;グリセロリン酸などによりエステル化されたモノエステル類をあげることができる。なお、考えられ得る場合は前記モノエステル類の塩も含む。脂肪酸の誘導体としては、上記脂肪酸のリン脂質型、アルコール型、エーテル型、ショ糖エステル型、ポリグリセリンエステル型があげられる。
キサントフィルのジエステルとしては、前記低級飽和脂肪酸、高級飽和脂肪酸、低級不飽和脂肪酸、高級不飽和脂肪酸、アミノ酸、一価または多価カルボン酸、無機酸、糖、糖脂肪酸、脂肪酸およびグリセロリン酸からなる群から選択される同一または異種の酸によりエステル化されたジエステル類をあげることができる。なお、考えられ得る場合は前記ジエステル類の塩も含む。グリセロリン酸のジエステルとしては、グリセロリン酸の飽和脂肪酸エステル類、または高級不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸または飽和脂肪酸から選択される脂肪酸類を含有するグリセロリン酸エステル類などをあげることができる。
アスタキサンチンとは、天然物由来のものまたは合成により得られるものを意味する。天然物由来のものとしては、例えば、緑藻ヘマトコッカスなどの微細藻類、赤色酵母ファフィアなどの酵母類、エビ、オキアミ、カニなどの甲殻類の甲殻、イカ、タコなどの頭足類の内臓、種々の魚介類の皮やヒレ、ナツザキフクジュソウなどのAdonis属植物の花弁、Paracoccus sp. N81106、Brevundimonas sp. SD212、Erythrobacter sp. PC6などのα−プロテオバクテリア類、Gordonia sp. KANMONKAZ-1129などの放線菌、Schizochytriuym sp. KH105などのラビリンチュラ類(特にヤブレツボカビ科)やアスタキサンチン産生遺伝子組み換え生物体などから得られるものをあげることができる。天然からの抽出物および化学合成品は市販されており、入手は容易である。
アスタキサンチンは、3,3'−ジヒドロキシ−β,β−カロテン−4,4'−ジオンであり、立体異性体を有する。具体的には、(3R,3'R)−アスタキサンチン、(3R,3'S)−アスタキサンチンおよび(3S,3'S)−アスタキサンチンの3種の立体異性体が知られているが、本発明にはそのいずれも用いることができる。本発明はこれらアスタキサンチン異性体のモノエステルおよびジエステルを含む。
本発明において、アスタキサンチンの脂肪酸エステルは、天然物由来のものまたは合成により得られるもののいずれも用いることができるが、体内での吸収からアスタキサンチンエステルが各種の油脂に溶解した天然物由来が好ましい。天然物由来には、例えば、オキアミ抽出物、ファフィア酵母抽出物、ヘマトコッカス藻抽出物があるが、特に好ましいのはアスタキサンチンの安定性とアスタキサンチンのエステルの種類によりヘマトコッカス藻抽出物である。
アスタキサンチンの脂肪酸エステルは突然変異原性が観察されず、安全性が高い化合物であることが知られて、食品添加物として広く用いられている(高橋二郎ほか:ヘマトコッカス藻アスタキサンチンの毒性試験―Ames試験、ラット単回投与毒性試験、ラット90日反復経口投与性毒性試験―,臨床医薬,20:867−881,2004)。
ヘマトコッカス藻は、ボルボックス目クラミドモナス科に属する緑藻類であり、通常は緑藻であるためクロロフィル含量が高く緑色であり、2本の鞭毛によって水中を遊泳しているが、栄養源欠乏や温度変化等の飢餓条件では休眠胞子を形成し、アスタキサンチン含量が高くなり赤い球形となる。本発明においては、いずれの状態でのヘマトコッカスを用いることができるが、アスタキサンチンを多く含有した休眠胞子となったヘマトコッカスを用いるのが好ましい。また、ヘマトコッカス属に属する緑藻類では、例えば、ヘマトコッカス・プルビイアリス(Haematococcus pluvialis)が好ましい。
ヘマトコッカス緑藻類の培養方法としては、異種微生物の混入・繁殖がなく、その他の夾雑物の混入が少ない密閉型の培養方法が好ましく、例えば、一部解放型のドーム形状、円錐形状または円筒形状の培養装置と装置内で移動自在のガス吐出装置を有する培養基を用いて培養する方法(国際公開第99/50384号公報)や、密閉型の培養装置に光源を入れ内部から光を照射して培養する方法、平板状の培養槽やチューブ型の培養層を用いる方法が適している。
本発明のヘマトコッカス藻から抽出物を得る方法としては、ヘマトコッカス藻を乾燥粉砕した後アセトンやアルコールなどの有機溶媒で抽出する方法、ヘマトコッカス藻を有機溶媒に懸濁させて粉砕し同時に抽出する方法、二酸化炭素などを用いる超臨界抽出する方法などで行うことができる。
超臨界抽出法は、常法によって行うことができ、例えば、広瀬(Ind Eng Chem Res、2006、45(10)、3652-3657、Extraction of Astaxanthin from Haematococcus pluvialis Using Supercritical CO2 and Ethanol as Entrainer)らの方法で行うことができる。
前記培養物または前記甲殻類から有機溶媒を用いて抽出および精製する方法については種々の方法が知られている。例えば、アスタキサンチンおよびそのエステルは油溶性物質であることから、アスタキサンチンを含有する天然物からアセトン、アルコール、酢酸エチル、ベンゼン、クロロホルムなどの油溶性有機溶媒でアスタキサンチン含有成分を抽出することができる。また、二酸化炭素や水などを用い超臨界抽出を行うこともできる。抽出後、常法に従って溶媒を除去してモノエステル型のアスタキサンチンとジエステル型のアスタキサンチンの混合濃縮物を得ることができる。得られた濃縮物は、所望により分離カラムやリパーゼ分解によりさらに精製することができる。
前記のドーム型培養装置や密閉型の培養装置で培養したヘマトコッカス藻を乾燥させ、粉砕後にアセトンで抽出または、アセトン中で粉砕と抽出を同時に行ったのち、アセトンを除去してアスタキサンチン抽出する製法(特開2006−70114)が、空気に触れることがないことからアスタキサンチンの酸化がほとんどなく、夾雑物が少なく、すなわち本発明の効果を阻害する物質が少なく、アスタキサンチンとトリグリセリドを純度良く多く含むことができ好適である。
本発明において、リグナンとは、フェニルプロパン単位の酸化的縮合物質のうち、低分子量のもの及びそれらの誘導体であり、抗酸化能を有するものであり、一般式(1)の構造を有するリグナンを用いることができる。一般式(1)の構造を有するリグナンのうち、キサントフィルとの効果が好ましいものとしては一般式(2)、一般式(3)及び一般式(4)で表されるリグナンが挙げられる。
Figure 2008239619
[式中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、水酸基又は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基又はRとR、RとRが−CH−O−CH−で結合していること、RとRはそれぞれ水素原子、水酸基、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基、グルコース、ガラクトース及びフルクトースからなる群から選ばれる1種又は2種以上の糖が1〜3個グリコシド結合した前記糖鎖残基或いはRとR又はRとRは共通の酸素原子で結合していること、RとRはそれぞれ独立して水素原子、水酸基又は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基、RとR10はそれぞれ独立して水素原子、水酸基又は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基を示す。]
Figure 2008239619
[式中、R、R、R、R、R及びRは前記に同じ]
Figure 2008239619
[式中、R、R、R、R、R、R及びR10は前記に同じ]
Figure 2008239619
[式中、R、R、R、R、R及びR10は前記に同じ]
リグナンとしては、例えば、セコイソラリシレシノール、セコイソラリシレシノール・グルコシド(SDG)、マタイレシノール、ラリシレシノール、イソラリシレシノール、ノルジヒドログアイアレチン酸、ピノレシノール、オリビール、エンテロラクトン、エンテロジオール、ピノジノール、P−1、セサミノール、セサモリールなどの誘導体であり、例えば、セサミノール(テトラヒドロ−1−〔6−ヒドロキシ−3,4−(メチレンジオキシ)フェニル〕−4−〔3,4−(メチレンジオキシ)フェニル〕−1H,3H−フロ〔3,4−C〕フラン)、P−1(テトラヒドロ−1−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−4−〔3,4−(メチレンジオキシ)フェニル〕−1H,3H−フロ〔3,4−C〕フラン)、セサモリノール(テトラヒドロ−1−〔3−メトキシ−4−ヒドロキシフェノキシ〕−4−〔3,4−(メチレンジオキシ)フェニル〕−1H,3H−フロ〔3,4−C〕フラン)、ピノレジノール(テトラヒドロ−1,4−ジ(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−1H,3H−フロ〔3,4−C〕フラン)等のフェノール性リグナンである。
特に、アマニ抽出物に含まれるセコイソラリシレシノール及びセコイソラリシレシノール・グルコシド(SDG)が好ましい。
誘導体としては、糖類の結合体などがあげられる。また、これらを含む天然物を用いることができ、アマニ抽出物、ゴマ抽出物などがあげられ、リグナンの含有率が高いことから、アマニ抽出物(アマニリグナン)が好ましい。
本発明の末梢血行改善組成物における、キサントフィル、リグナンの配合割合は、それぞれが消去する活性酸素種や抗酸化対象の親水性や親油性によって適宜選ぶことができ、それぞれ遊離体換算で1:0.01〜100の割合で配合することができ、好ましくは1:0.1〜10である。本発明の抗酸化剤は、配合対象の全量に対して、0.001〜99.9重量%の範囲で配合することができ、好ましくは0.01〜90重量%である。
本発明の末梢血行改善組成物を用いる場合は、通常の飲食品、化粧品、医薬品の形態で用いることができる。以下、キサントフィル、リグナンの具体例として、それぞれアスタキサンチン、アマニリグナンついて述べるが、これらに限定されるものではない。
本発明の末梢血行改善組成物の医薬品に用いられるアスタキサンチンの量は、アスタキサンチン遊離体換算量で、成人では1日あたり、0.01〜100mg、好ましくは0.1〜20mgの服用量で経口投与又は非経口投与で行う。投与量は、投与される患者の年齢、体重、症状の程度、投与形態によって異なる。本発明の医薬品におけるアスタキサンチン量は0.01〜99重量%、好ましくは0.1〜90重量%の量で含有させることができる。
本発明の末梢血行改善組成物の医薬品に用いられるアマニリグナンの量は、成人では1日あたり、0.1〜1000mg、好ましくは1〜100mgの服用量で経口投与又は非経口投与で行う。投与量は、投与される患者の年齢、体重、性別、症状の程度、投与形態によって異なる。本発明の医薬品におけるアマニリグナンの量は0.01〜99重量%、好ましくは0.1〜90重量%の量で含有させることができる。
本発明の薬効効果を補助するため、補助効果を有する物質を添加することができる。例えば、ビタミンA類;カロテノイド類(キサントフィル除く);ビタミンB類;ビタミンC類;ビタミンD類、ビタミンE類;トコトリエノール類;グルタチオン及びこれらの誘導体並びにこれらの塩;カテキン、アントシアニン、タンニン、ルチン、イソフラボン、クロロゲン酸、エラグ酸、クルクミン、クマリンなどのポリフェノール類(リグナン除く);リノール酸、α−又はγ−リノレイン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、イワシ酸、ドコサヘキサエン酸及びその誘導体並びにそれらの塩;コラーゲン、エラスチン、フィブロネクチン、ケラチンから選ばれるタンパク質及びそれらの誘導体並びに加水分解物;アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンなどのアミノ酸及びこれらの誘導体及びその塩類並びにペプチド;グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、サリチル酸などのα−ヒドロキシ酸及びそれらの誘導体並びにそれらの塩;血清除蛋白、脾臓、胎盤、鶏冠、ローヤルゼリー、酵母、乳酸菌、ビフィズス菌、霊芝、ニンジン、センブリ、ローズマリー、オウバク、ニンニク、ヒノキチオール、セファランチン、アロエ、サルビア、アルニカ、カミツレ、シラカバ、オトギリソウ、ユーカリ、ムクロジ、センプクカ、ケイケットウ、サンペンズ、ソウハクヒ、トウキ、イブキトラノオ、クララ、サンザシ、シラユリ、ホップ、ノイバラ、ヨクイニン、ドクダミ、海藻、納豆、レモングラス、ハイビスカスなどの天然物並びにそれらの抽出物;アデノシン三リン酸、アデノシン二リン酸、アデノシン一リン酸などのアデニル酸誘導体;鉄、バナジウム、モリブデン、マンガン、銅、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、セレン、ヨウ素などのミネラル類;マンニトール、キシリトール、グルコサミンなどの単糖類;ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ケラタン硫酸、グリコーゲン、キチン、キトサンなどの多糖類;デオキシリボ核酸、リボ核酸などの核酸類;その他のグリチルリチン酸、グアニン、ムチン、ユビキノン、α−リポ酸、オクタコサノール、アリシン、アリインなど、並びにそれらの混合物からなる群から1種又は2種以上選択することができる。これらの成分は、医薬品全量に対して一般には0.01〜90重量%、好ましくは0.1〜50重量%配合され、一種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の末梢血行改善組成物は、生体内及び皮膚表面上で良好な末梢血行改善効果があることから、血行、特に末梢の血行の悪化が原因といわれている首・肩のこり、腰痛、関節痛、冷え症、不定愁訴、更年期障害、疲労、筋肉疲労、眼精疲労などの改善・予防用の効果がある。特に、筋肉の過緊張に関係する首・肩のこり、腰痛、関節痛、冷え症に効果がある。本発明の組成物を配合した薬剤、化粧品、飲食物、飼料はこれらの効果を有することができる。本発明の効果において、改善効果とは、発症している症状の改善・治療だけではなく、発症しやすい環境や体質で事前に摂取することによって予防することも含む。
本発明の末梢血行改善組成物の投与に加えて、針や灸、マッサージ、運動を行うことによって、末梢血行改善の効果を高めることができる。運動としては、屈伸、ラジオ体操、ヨガ、太極拳、ストレッチなどの運動が挙げられ、1週間に2〜4回で、1回当たり1分〜10分の軽度な運動を行えばよい。
本発明の末梢血行改善組成物を含む医薬品は、経口又は非経口で投与することができる。経口用の剤形としては、例えば、錠剤、口腔内速崩壊錠、カプセル、顆粒、細粒などの固形投薬形態、シロップ及び懸濁液のような液体投薬形態で投与される。非経口の剤形としては、注射剤、点眼剤、点鼻剤、貼付剤、軟膏剤、坐剤の形態で投与される。リピッド分散型の製剤は血中濃度の増加に有効である。なお、医薬品には医薬部外品も含まれる。
本発明の末梢血行改善組成物を含む医薬品は、一般製剤の製造に用いられる種々の添加剤を適当量含んでいてもよい。このような添加剤として、例えば賦形剤、結合剤、酸味料、発泡剤、人工甘味料、香料、滑沢剤、着色剤、安定化剤、pH調整剤、界面活性剤などが挙げられる。賦形剤としては、例えばトウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、コムギコデンプン、コメデンプン、部分アルファー化デンプン、アルファー化デンプン、有孔デンプン等のデンプン類、乳糖、ショ糖、ブドウ糖などの糖、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、マルチトールなどの糖アルコール、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ハイドロタルサイト、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、軽質無水ケイ酸などの無機化合物などがあげられる。結合剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム末、ゼラチン、プルランなどが挙げられる。崩壊剤としては、例えばデンプン、寒天、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、結晶セルロース、F−MELT(商標、富士化学工業(株)製)などがあげられる。酸味剤としては、例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸などがあげられる。発泡剤としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムなどが挙げられる。甘味料としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチンなどが挙げられる。香料としては、例えばレモン油、オレンジ油、メントールなどが挙げられる。滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウムなどが挙げられる。着色剤としては、例えば食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号などの食用色素、食用レーキ色素、三二酸化鉄などが挙げられる。安定化剤としては、エデト酸ナトリウム、トコフェロール、シクロデキストリン等が挙げられる。pH調整剤としては、クエン酸塩、リン酸塩、炭酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、酢酸塩、アミノ酸塩などが挙げられる。界面活性剤として、ポリソルベート80、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ナトリウムカルボキシルメチルセルロース、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、アラビアガム、粉末トラガントなどがあげられる。アスタキサンチンやトコトリエノールの吸収や製剤化を良くするためには粉末状態にすることができる。
シロップ、ドリンク剤、懸濁液、点眼剤、注射剤などの液剤は、有効成分を必要に応じてpH調製剤、緩衝剤、溶解剤、懸濁剤等、張化剤、安定化剤、防腐剤などの存在下、常法により製剤化することができる。懸濁剤としては、例えば、ポリソルベート80、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ナトリウムカルボキシルメチルセルロース、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、アラビアガム、粉末トラガントなどを挙げることができる。溶解剤としては、例えば、ポリソルベート80、水添ポリオキシエチレンヒマシ油、ニコチン酸アミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、マクロゴール、ヒマシ油脂肪酸エチルエステルなどを挙げることができる。安定化剤としては、例えば亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸ナトリウムなどを挙げることができる。防腐剤としては、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、ソルビン酸、フェノール、クレゾール、クロロクレゾールなどを挙げることができる。
皮膚外用剤の形態には、特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、化粧水、パック、分散液、洗浄料、メーキャップ化粧料、頭皮・毛髪用品等の化粧品や、軟膏剤、クリーム剤、外用液剤等の医薬品などとすることができる。上記成分以外に、通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば、美白剤、保湿剤、各種皮膚栄養成分、紫外線吸収剤、酸化防止剤、油性成分、界面活性剤、増粘剤、アルコール類、色剤、水、防腐剤、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。
本発明の組成物は、飲食品や飼料に配合して用いることができ、同様の効果を得ることができる。
飲食品としては、サプリメント、保健機能食、特別用途食品、健康食品、一般食品、飲料として用いることができ、摂取のしやすさや摂取量が決めやすいことから、サプリメント、保健機能食、特別用途食品が好ましく、前述医薬品と同様の形態、錠剤、口腔内速崩壊錠、カプセル、顆粒、細粒などの固形投与形態、シロップ及び懸濁液のような液体投与形態で摂取することができる。上記医薬品用製剤で用いる成分のうち、食品で使用可能なものを選択でき、その他に乳蛋白質、大豆蛋白質、卵アルブミン蛋白質など、又は、これらの分解物である卵白オリゴペプチド、大豆加水分解物、アミノ酸単体の混合物を併用することもできる。また、ドリンク形態で提供する場合は、栄養バランス、摂取時の風味を良くするためにアミノ酸、ビタミン類、ミネラル類などの栄養的添加物、甘味料、香辛料、香料及び色素などを配合してもよい。本発明の飲食物の形態は、これらに限定されるものではない。
本発明において、機能性食品とは、国や公共団体が許可・指定している医薬品的な効能を有する食品であり、例えば、栄養機能食品や特定保健用食品などの保健機能食品、特別用途食品などである。なお、状況や時代により名称や規程が変化するが、本質的に同じであるものは本発明に含まれる。
一般食品、すなわち飲食物の形態例としては、マーガリン、バター、バターソース、チーズ、生クリーム、ショートニング、ラード、アイスクリーム、ヨーグルト、乳製品、ソース肉製品、魚製品、漬け物、フライドポテト、ポテトチップス、スナック菓子、かきもち、ポップコーン、ふりかけ、チューインガム、チョコレート、プリン、ゼリー、グミキャンディー、キャンディー、ドロップ、キャラメル、パン、カステラ、ケーキ、ドーナッツ、ビスケット、クッキー、クラッカー、マカロニ、パスタ、ラーメン、蕎麦、うどん、サラダ油、インスタントスープ、ドレッシング、卵、マヨネーズ、みそなど、又は果汁飲料、清涼飲料、スポーツ飲料などの炭酸系飲料又は非炭酸系飲料など、茶、コーヒー、ココアなどの非アルコール又はリキュール、薬用酒などのアルコール飲料などの一般食品への添加例を挙げることができる。
飲食品では、アスタキサンチン及びリグナンを一般食品の原料と共に配合し、常法に従って加工製造することにより製造される。アスタキサンチン及びリグナンの配合量は食品の形態などにより異なり特に限定されるものではないが、一般にはアスタキサンチン及びリグナンの使用量は当業者が飲食物の種類に応じて適宜選択でき、前述の量を配合することができる。
本発明の抗酸化剤を飼料に配合した場合も、医薬品や飲食品と同様の効果を得ることができ、例えば、ラット、ウサギ、サル、犬、猫、豚、牛、羊、馬に投与することができる。
本発明の飼料は、固形製剤、固形、ペレット状、粒状、ビスケット状、練り状などの形態及びドライフード、セミドライフード(例えば、水分含有量10〜50重量%程度の飼料)、又は缶詰などのウェットフード(例えば、水分含有量が50〜80重量%程度の飼料)等に特に制限されない。従来の飼料製造の過程において適当な工程でアスタキサンチン及びリグナンを1種又は2種以上を飼料の材料に添加混合、又はアスタキサンチン及びリグナンを1種又は2種以上の水溶液を飼料にふりかけて製造することができる。本発明の飼料は、市販の飼料にアスタキサンチン及びトコトリエノール類を1種又は2種以上を添加混合したり、振りかけても作ることができる。また、人用の栄養補助食品と同様に、摂取が容易である錠剤、舌下錠、丸剤、散剤、粉剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤及び軟カプセルなどの固形製剤で製造することができる。
配合可能な原料としては、飼料として使用し得るものなら特に制限はないが、飼料の原料としては、飼料の種類に応じて、慣用の成分、例えば、魚粉、魚肉、魚介類、フィッシュミール、畜肉、肉粉、肉骨粉、血粉、フェザーミール、蚕蛹油粕、脱脂粉乳、動物性油脂(牛油、豚油、骨油など)、鶏卵類、乳類などの動物性原料;ビール酵母、トルラ酵母などの微生物;トウモロコシ、マイロ、小麦、大麦、ライ麦、エン麦、小麦粉、玄米、アワ、大豆、キナコ、キャッサバなどの穀類;アルファー化デンプン、デンプンなどのデンプン類;大豆油粕、脱皮大豆油粕、ナタネ油粕、ラッカセイ油粕、ヤシ油粕、ヒマワリ油粕、アマニ油粕、ゴマ油粕、サフラワー油粕、パーム核油粕、カポック油粕などの油粕類;米ヌカ、大麦ヌカ、ふすまなどのヌカ類;グルンフィード、グルテンミール、澱粉粕、精蜜、醤油粕、ビール粕、ビートパルプ、バガス、豆腐粕、麦芽根、ミカン皮、蜜柑ジュース粕などの製造粕類;アルファルファミール、チモシー乾草、藁などの繊維素;賦形剤、結合剤、崩壊剤、食塩、砂糖などの糖類、ビタミン類、アミノ酸類、ミネラル類などの成分を一種又は二種以上配合して使用することができる。
固形製剤に配合可能な原料としては、前述の原料の他に、例えば、人の食品分野で一般的に用いられる担体と均一に混合して製造できる。具体的には、シュークロース、ソルビトール、フラクトース等の糖類、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、ゴマ油、菜種油、オリーブ油、大豆油などの油類、ストロベリー・フレーバー、ペッパーミントなどのフレーバー類などを使用して製造できる。また、散剤、丸剤、カプセル、軟カプセル、錠剤の形態で、ラクトース、グリコース、シュークロース、乳糖、マニトール、コーンスターチ、二酸化ケイ素などの賦形剤、デンプン、アルギン酸ソーダなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢剤、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、カゼインなどの結合剤、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、サポニン、レシチンなどの乳化剤、グアーガム、アルギン酸、カラギーナン、寒天、ペクチン、アラビアガム、結晶セルロースなどの増粘剤、グリセリンなどの可塑剤を用いて製造できる。錠剤型としては錠剤及び軟カプセルは摂取が容易であるので好ましい。
本発明をさらに詳細に説明にするために以下に実施例をあげるが、本発明がこの実施例のみに限定されないことはいうまでもない。
下記処方によりカプセル剤を調製し、事務作業者である33〜57歳の各群で男女24名をパネルとし、毎日、夕食直後に2粒、2−4週間に渡って摂取した。
[試料] ソフトカプセル剤
常法によりソフトカプセル剤皮100mg(ゼラチン75重量%、グリセリン25重量%)に下記成分からなるカプセル内容物200mgを混練してから充填し、1粒300mgのソフトカプセルを得た。なお、配合量は重量%である。アスタリールオイル50F〔富士化学工業(株)製〕はフリー体換算で5重量%のアスタキサンチンを含むヘマトコッカス藻抽出オイルから製造した抽出物である。アマニリグナン粉末はアマニリグナン(40重量%)とシクロデキストリン(60重量%)からなる粉末である。
[表1] ソフトカプセル内容物
Figure 2008239619
[実施例1] 血液流動性測定試験
摂取開始時と2週間の摂取投与終了後、各群の6人でMC−FAN〔マイクロ チャンネル アレイ フローアナライザー〕を用いて血液流動性を測定した。
(血液流動性測定方法)血液流動性はMC−FANを用いて測定した。この方法は、マイクロチップの細穴(6μmφ)を血液100μLが通過する時間を測定する方法である。詳細構造は後述する図1に示す。摂取前後に採血し血液流動性を測定した。
[表2] MC−FANによる血液流動性の測定
Figure 2008239619
アスタキサンチンまたはアマニリグナンを添加したことによって、血液の通過時間は短縮しているが、アスタキサンチンとアマニリグナンを添加したものはさらに血液通過時間が短縮しており、血液流動性の向上により血流改善することが伺えた。
[実施例2] 血流量の測定
摂取開始時と4週間の投与終了後、各群の6人でレーザードップラー法(インテグラル社製のレーザードップラー血流画像装置PeriScan PIM II)を用い、30分間安静後、右肩上部の同一部位における摂取前後の血流を測定した。
[表3] 血流量の変化
Figure 2008239619
アスタキサンチン、アマニリグナン、アスタキサンチンまたはアマニリグナンを添加することによって、いずれも血流量が増加しており、特にアスタキサンチンとアマニリグナンを投与したものは、さらに血流量が増加していることがわかる。
[実施例3] サーモグラフィによる皮膚表面温度の測定
摂取開始時と4週間の投与終了後、各群6人で日本アビオニクス社製のサーモグラフィNeo ThermoTVS-700を用い、温度調節室(温度22±2℃、湿度50±15RH%)にて15分間安静後、右肩上部の同一部位の表面温度を摂取前後で測定した。
[表4] サーモグラフィによる皮膚表面温度の変化(℃)
Figure 2008239619
アスタキサンチン、アマニリグナン、アスタキサンチンまたはアマニリグナンを添加することによって、いずれも皮膚表面温度が上昇しており、特にアスタキサンチンとアマニリグナンを投与したものは、さらに皮膚表面温度が上昇していることがわかる。
[実施例4] 筋硬度の測定
摂取開始時と4週間の投与終了後、各群6人でTRY-ALL社製の筋硬度計NEUTONE TDM-N1を用い、15分間安静後、右肩上部の同一部位の筋硬度を摂取前後で測定した。
[表5] 筋硬度の変化(tone)
Figure 2008239619
アスタキサンチン、アマニリグナン、アスタキサンチンまたはアマニリグナンを添加することによって、いずれも筋硬度の緩和が認められており、特にアスタキサンチンとアマニリグナンを投与したものは、さらに筋硬度が緩和していることがわかる。
[実施例5] ヒト臨床試験
4週間の投与終了後、肩こり、冷え性についてアンケートを行った。
[表6] 肩こり
Figure 2008239619
[表7] 冷え性
Figure 2008239619
表6〜7の結果より、アスタキサンチン、アマニリグナンを組み合わせることにより、単独投与するよりも相乗的に肩こり、冷え性が改善された。
[製造例1] 錠剤
常法に従って下記成分を下記組成比で均一に混合・打錠し、1粒400mgの錠剤とした。
アスタリールパウダー20F 25重量%
アマニリグナン粉末 25重量%
粉末セルロース 42重量%
還元麦芽水飴 17重量%
寒天 12重量%
二酸化ケイ素 1重量%
ショ糖脂肪酸エステル 3重量%
アスタリールパウダー20F〔富士化学工業(株)製〕はフリー体換算で2重量%のアスタキサンチンを含む粉末であり、アマニリグナン粉末はアマニリグナン40重量%を含む粉末である。
[製剤例2] ドリンク剤
下記成分を配合し、常法に従って、水を加えて10Lとし、ドリンク剤を調製した。
水溶性アスタキサンチン液 50g
アマニリグナン 4g
液糖 1000g
DL−酒石酸ナトリウム 1g
クエン酸 10g
ビタミンC 10g
ビタミンE 20g
シクロデキストリン 25g
塩化カリウム 2g
硫酸マグネシウム 1g
水溶性アスタキサンチン液〔富士化学工業(株)製〕はフリー体換算で0.5重量%のアスタキサンチンを含むヘマトコッカス藻抽出オイルを水溶液化したものである。
赤血球変形能の測定器〔マイクロ チャンネル アレイ フローアナライザー(MC−FAN)〕を示す。この図は、微細流路の構成するシリコン基板とガラスプレート(両者光学研磨)は圧着した状態である。
符号の説明
図1
M マイクロスコープ
GP ガラスプレート
SS シリコン基板
D スリットの高さ
W スリット巾
L 流路の長さ
l 流路の長さ

Claims (9)

  1. キサントフィル及びリグナンからなる末梢血行改善用組成物。
  2. リグナンが一般式(1)
    Figure 2008239619
    [式中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、水酸基、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基又はRとR、RとRが−CH−O−CH−で結合していること、RとRはそれぞれ水素原子、水酸基、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基、グルコース、ガラクトース及びフルクトースからなる群から選ばれる1種又は2種以上の糖が1〜3個グリコシド結合した前記糖鎖残基或いはRとR又はRとRは共通の酸素原子で結合していること、RとRはそれぞれ独立して水素原子、水酸基又は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基、RとR10はそれぞれ独立して水素原子、水酸基又は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基を示す。]
    で表される請求項1に記載の末梢血行改善用組成物。
  3. リグナンが一般式(2)
    Figure 2008239619
    [式中、R、R、R、R、R及びRは前記に同じ]
    で表される請求項1〜2のいずれか1項に記載の末梢血行改善用組成物。
  4. キサントフィルが0.01〜100mg、リグナンが0.1〜1000mgからなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の末梢血行改善用組成物。
  5. キサントフィルがアスタキサンチン、リグナンがアマニリグナンである請求項1〜4のいずれか1項に記載の末梢血行改善用組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物に、以下の群のいずれかの1種又は2種以上を含んでなる末梢血行改善用組成物;
    ビタミンA類;カロテノイド類(キサントフィル除く);ビタミンB類;ビタミンC類;ビタミンD類、ビタミンE類;トコトリエノール類;グルタチオン及びこれらの誘導体並びにこれらの塩;カテキン、アントシアニン、タンニン、ルチン、イソフラボン、クロロゲン酸、エラグ酸、クルクミン、クマリンなどのポリフェノール類(リグナン除く);リノール酸、α−又はγ−リノレイン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、イワシ酸、ドコサヘキサエン酸及びその誘導体並びにそれらの塩;コラーゲン、エラスチン、フィブロネクチン、ケラチンから選ばれるタンパク質及びそれらの誘導体並びに加水分解物;アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンなどのアミノ酸及びこれらの誘導体及びその塩類並びにペプチド;グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、サリチル酸などのα−ヒドロキシ酸及びそれらの誘導体並びにそれらの塩;血清除蛋白、脾臓、胎盤、鶏冠、ローヤルゼリー、酵母、乳酸菌、ビフィズス菌、霊芝、ニンジン、センブリ、ローズマリー、オウバク、ニンニク、ヒノキチオール、セファランチン、アロエ、サルビア、アルニカ、カミツレ、シラカバ、オトギリソウ、ユーカリ、ムクロジ、センプクカ、ケイケットウ、サンペンズ、ソウハクヒ、トウキ、イブキトラノオ、クララ、サンザシ、シラユリ、ホップ、ノイバラ、ヨクイニン、ドクダミ、海藻、納豆、レモングラス、ハイビスカスなどの天然物並びにそれらの抽出物;アデノシン三リン酸、アデノシン二リン酸、アデノシン一リン酸などのアデニル酸誘導体;鉄、バナジウム、モリブデン、マンガン、銅、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、セレン、ヨウ素などのミネラル類;マンニトール、キシリトール、グルコサミンなどの単糖類;ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ケラタン硫酸、グリコーゲン、キチン、キトサンなどの多糖類;デオキシリボ核酸、リボ核酸などの核酸類;その他のグリチルリチン酸、グアニン、ムチン、ユビキノン、α−リポ酸、オクタコサノール、アリシン、アリイン。
  7. 末梢血行改善効果により、首・肩のこり、腰痛、関節痛、冷え症、不定愁訴、更年期障害、疲労、筋肉疲労、眼精疲労を改善する請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 末梢における血行が低下した状態を改善するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の末梢血行改善用組成物を製造するためのキサントフィル及びリグナンの使用方法。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の末梢血行改善組成物を含有してなる医薬品、機能性食品、健康食品、飲食物。
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