JP2008238121A - 透過膜の阻止率向上方法、阻止率向上透過膜、透過膜処理方法および装置 - Google Patents
透過膜の阻止率向上方法、阻止率向上透過膜、透過膜処理方法および装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 阻止率向上剤15を透過膜モジュール1の1次側3へ供給し、阻止率向上剤を透過膜2に付着させて透過膜2の阻止率を向上させた後、阻止率向上剤よりも重量平均分子量が大きい高分子を含む第1の固定化剤16を供給し、阻止率向上剤処理を行った透過膜に付着させ、さらに第1の固定化剤とは異なるイオン性の高分子を含む第2の固定化剤17を供給して付着させる固定化剤処理を交互に1回以上行って阻止率向上剤処理効果を持続させる。
【選択図】図1
Description
(1) 透過膜に阻止率向上剤を接触させて透過膜の阻止率を向上させる阻止率向上剤処理を行った後、
阻止率向上剤処理を行った透過膜に、阻止率向上剤よりも重量平均分子量が大きい高分子を含む第1の固定化剤と、阻止率向上剤よりも重量平均分子量が大きく、第1の固定化剤とは異なるイオン性の高分子を含む第2の固定化剤とを交互に1回以上接触させて固定化剤処理を行う
ことを特徴とする透過膜の阻止率向上方法。
(2) 阻止率向上剤がカチオン性またはアニオン性である上記(1)記載の方法。
(3) 阻止率向上剤がポリアルキレングリコール鎖を有する化合物である上記(1)または(2)記載の方法。
(4) 阻止率向上剤がカチオン性の場合、第1の固定化剤がアニオン性、第2の固定化剤がカチオン性であり、阻止率向上剤がアニオン性の場合、第1の固定化剤がカチオン性、第2の固定化剤がアニオン性である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の方法。
(5) 上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の方法により得られる透過膜。
(6) 上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の方法により得られる透過膜に被処理液を透過させて透過膜処理を行う透過膜処理方法。
(7) 上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の方法により得られる透過膜を用い、透過膜に被処理液を透過させて透過膜処理を行う透過膜処理装置。
(8) 1次側に被処理液を通液し、2次側から透過液を取り出す透過膜モジュールと、
モジュールの1次側に有機物を主成分とする阻止率向上剤を通液して、阻止率向上剤処理を行う阻止率向上剤処理装置と、
モジュールの1次側に、阻止率向上剤よりも重量平均分子量が大きい高分子を含む第1の固定化剤と、阻止率向上剤よりも重量平均分子量が大きく、第1の固定化剤とは異なるイオン性の高分子を含む第2の固定化剤とを交互に1回以上通液して固定化剤処理を行う固定化剤処理装置と
を含む透過膜装置。
本発明において重量平均分子量は、高分子やポリアルキレングリコール鎖を有する化合物などの化合物の水溶液をゲル浸透クロマトグラフィーにより分析し、得られたクロマトグラムからポリエチレンオキシド標準品の分子量に換算することにより求めることができる。ポリエチレンオキシド標準品が入手し得ない高分子量の領域においては、光散乱法、超遠心法などにより重量平均分子量を求めることができる。
NaSO3−(OCXH−CYH)q−(OCH2CH2)pO(CXH−CYHO)q−SO3Na・・・[2]
H(OCH2CH2)p−O−SO3Na・・・[3]
NaSO3−(OCH2CH2)q−O−SO3Na・・・[4]
(式[1]〜式[4]において、X、Yはそれぞれ独立にHまたはCH2OH、pはそれぞれ独立に50〜150、qはそれぞれ独立に1〜100である。)
トレーサー物質の濃度は、塩化ナトリウムなどの無機強電解質の場合は、1〜500mg/Lであることが好ましく、10〜100mg/Lであることがより好ましい。その他のホウ酸などの無微弱電解質や、イソプロピルアルコールなどの水溶性有機物の場合は、1〜5000mg/Lであることが好ましく、5〜1000mg/Lであることがより好ましい。
本発明の透過膜は、上記の阻止率向上方法により得られる透過膜であり、阻止率向上剤による透過膜の阻止率の向上効果が高く、かつその高い状態を長く維持することができる。
阻止率(%)=〔1−(溶質の透過液濃度×2)/(溶質の供給液濃度+溶質の濃縮液濃度)〕×100
重量平均分子量4,000のポリエチレングリコール1mmol/L、2,3−エポキシ−1−プロパノール100mmol/Lおよび亜硫酸ナトリウム100mmol/Lの水溶液を、温度80℃で20分間還流することにより合成したスルホン化ポリエチレングリコール0.1mg/L水溶液を、日東電工(株)製超低圧芳香族ポリアミド型RO膜「ES−20」の新品膜モジュールに圧力0.75MPaで、濃縮水および透過水をともに給水タンクに戻す全循環処理で20時間通水し、ついで重量平均分子量300万のポリビニルアミジン0.1mg/L水溶液を20時間、重量平均分子量100万のポリスチレンスルホン酸0.1mg/L水溶液を20時間ずつ通水した。ポリビニルアミジン水溶液、ポリスチレンスルホン酸水溶液の通水処理は交互に3回繰り返した。また各工程の間には超純水によるリンスを0.5時間行った。
処理を終了したRO膜をRO膜装置にセットし、圧力0.75MPa、ブライン水量を1m3/hとして、1000mg/LのIPA(イソプロピルアルコール)水溶液を通水し、定期的に透過水流量、供給水、濃縮水、透過水のTOC濃度を測定し、フラックスとIPAの阻止率を算出した。
カチオン性固定化剤、アニオン性固定化剤の処理回数を1回ずつのみ実施した以外は実施例1と同様の処理を行ったRO膜をRO膜装置にセットし、圧力0.75MPa、ブライン水量を1m3/hとして、1000mg/LのIPA水溶液を通水し、定期的に透過水流量、供給水、濃縮水、透通水のTOC濃度を測定し、フラックスとIPAの阻止率を算出した。
阻止率向上剤、カチオン性固定化剤、アニオン性固定化剤のそれぞれの水溶液に、NaCl濃度が2000ppmになるようにNaClを添加した水溶液を用いて処理した以外は実施例1と同様の処理を行ったRO膜をRO膜装置にセットし、圧力0.75MPa、ブライン水量を1m3/hとして、1000mg/LのIPA水溶液を通水し、定期的に透過水流量、供給水、濃縮水、透過水のTOC濃度を測定し、フラックスとIPAの阻止率を算出した。
重量平均分子量4,000のポリエチレングリコール1mmol/L、2,3−エポキシ−1−プロパノール100mmol/Lおよび亜硫酸ナトリウム100mmol/Lの水溶液を、温度80℃で20分間還流することにより合成したスルホン化ポリエチレングリコール0.1mg/L水溶液を、日東電工(株)製超低圧芳香族ポリアミド型RO膜「ES−20」の新品膜モジュールに、圧力0.75MPa、濃縮水、透過水ともに給水タンクに戻す全循環処理で20時間通水した。処理を終了したRO膜をRO膜装置にセットし、圧力0.75MPa、ブライン水量を1m3/hとして、1000mg/LのIPA水溶液を通水し、定期的に透過水流量、供給水、濃縮水、透通水のTOC濃度を測定し、フラックスとIPAの阻止率を算出した。
RO装置に充填する膜を日東電工(株)製超低圧芳香族ポリアミド型RO膜「ES−20」の新品膜モジュールを使用し、この膜に阻止率向上固定化処理を行わないこと以外は実施例1と同条件で前述のIPA溶液を通水し、RO装置のフラックスとIPA阻止率を算出した。
2 RO膜
3 1次側
4 2次側
11 被処理水タンク
12 処理水タンク
13 アルカリ性洗浄液タンク
14 酸性洗浄液タンク
15 阻止率向上剤水溶液タンク
16 第1固定化剤水溶液タンク
17 第2固定化剤水溶液タンク
18 電解質溶液タンク
Claims (8)
- 透過膜に阻止率向上剤を接触させて透過膜の阻止率を向上させる阻止率向上剤処理を行った後、
阻止率向上剤処理を行った透過膜に、阻止率向上剤よりも重量平均分子量が大きい高分子を含む第1の固定化剤と、阻止率向上剤よりも重量平均分子量が大きく、第1の固定化剤とは異なるイオン性の高分子を含む第2の固定化剤とを交互に1回以上接触させて固定化剤処理を行う
ことを特徴とする透過膜の阻止率向上方法。 - 阻止率向上剤がカチオン性またはアニオン性である請求項1記載の方法。
- 阻止率向上剤がポリアルキレングリコール鎖を有する化合物である請求項1または2記載の方法。
- 阻止率向上剤がカチオン性の場合、第1の固定化剤がアニオン性、第2の固定化剤がカチオン性であり、阻止率向上剤がアニオン性の場合、第1の固定化剤がカチオン性、第2の固定化剤がアニオン性である請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の方法により得られる透過膜。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の方法により得られる透過膜に被処理液を透過させて透過膜処理を行う透過膜処理方法。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の方法により得られる透過膜を用い、透過膜に被処理液を透過させて透過膜処理を行う透過膜処理装置。
- 1次側に被処理液を通液し、2次側から透過液を取り出す透過膜モジュールと、
モジュールの1次側に有機物を主成分とする阻止率向上剤を通液して、阻止率向上剤処理を行う阻止率向上剤処理装置と、
モジュールの1次側に、阻止率向上剤よりも重量平均分子量が大きい高分子を含む第1の固定化剤と、阻止率向上剤よりも重量平均分子量が大きく、第1の固定化剤とは異なるイオン性の高分子を含む第2の固定化剤とを交互に1回以上通液して固定化剤処理を行う固定化剤処理装置と
を含む透過膜装置。
Priority Applications (1)
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JP2007085735A JP2008238121A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | 透過膜の阻止率向上方法、阻止率向上透過膜、透過膜処理方法および装置 |
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JP2020144066A (ja) * | 2019-03-08 | 2020-09-10 | オルガノ株式会社 | 尿素の定量方法及び分析装置 |
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JPS50151786A (ja) * | 1974-05-29 | 1975-12-05 | ||
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JP2006110520A (ja) * | 2004-10-18 | 2006-04-27 | Kurita Water Ind Ltd | 透過膜の阻止率向上剤、阻止率向上方法、透過膜及び水処理方法 |
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2007
- 2007-03-28 JP JP2007085735A patent/JP2008238121A/ja active Pending
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