JP2008233125A - 表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】書き込みパルスWSによる入力信号電圧Vsigの書き込みに先立って、当該信号電圧VsigよりもΔVだけ高い第2のオフセット電圧Vofs2を書き込むようにする。これにより、駆動トランジスタ22のゲート電位Vgが入力信号電圧Vsigを直接書き込む場合よりも早く信号電圧Vsigまで立ち上がり、入力信号電圧Vsigの書き込みを瞬時に完了させることができるために、入力信号電圧Vsigの書き込みが完了した状態で移動度補正を行うことができる。
【選択図】図11
Description
図2は、画素(画素回路)20の具体的な構成例を示す回路図である。図2に示すように、画素20は、デバイスに流れる電流値に応じて発光輝度が変化する電流駆動型の電気光学素子、例えば有機EL素子21を発光素子として有し、当該有機EL素子21に加えて、駆動トランジスタ22、書き込みトランジスタ23、保持容量24および補助容量25を有する構成となっている。
図3に、画素20の断面構造の一例を示す。図3に示すように、画素20は、駆動トランジスタ22、書き込みトランジスタ23等の画素回路が形成されたガラス基板201上に絶縁膜202およびウインド絶縁膜203が形成され、当該ウインド絶縁膜203の凹部203Aに有機EL素子21が設けられた構成となっている。
ここで、電源供給走査回路50は、書き込みトランジスタ23が導通した後で、水平駆動回路60が信号線33(33−1〜33−n)にオフセット電圧Vofsを供給している間に、電源供給線32の電位DSを第1電位Vccpと第2電位Viniとの間で切り替える。この電源供給線32の電位DSの切り替えにより、駆動トランジスタ22の閾値電圧Vthに相当する電圧が保持容量24に保持される。
図2に示した画素20は、上述した閾値補正機能に加えて、移動度補正機能を備えている。すなわち、水平駆動回路60が映像信号の信号電圧Vsigを信号線33(33−1〜33−n)に供給している期間で、かつ、書き込み走査回路40から出力される走査信号WS(WS1〜WSm)に応答して書き込みトランジスタ23が導通する期間、即ち移動度補正期間において、保持容量24に入力信号電圧Vsigを保持する際に、駆動トランジスタ22のドレイン−ソース間電流Idsの移動度μに対する依存性を打ち消す移動度補正が行われる。この移動度補正の具体的な原理および動作については後述する。
図2に示した画素20はさらにブートストラップ機能も備えている。すなわち、書き込み走査回路40は、保持容量24に入力信号電圧Vsigが保持された段階で走査線31(31−1〜31−m)に対する走査信号WS(WS1〜WSm)の供給を解除し、書き込みトランジスタ23を非導通状態にして駆動トランジスタ22のゲートを信号線33(33−1〜33−n)から電気的に切り離す。これにより、駆動トランジスタ22のゲート電位Vgがソース電位Vsの変動に連動するために、駆動トランジスタ22のゲート−ソース間電圧Vgsを一定に維持することができる。
次に、本実施形態に係る有機EL表示装置10の回路動作について、図4のタイミングチャートを基に、図5および図6の動作説明図を用いて説明する。なお、図5および図6の動作説明図では、図面の簡略化のために、書き込みトランジスタ23をスイッチのシンボルで図示している。また、有機EL素子21は寄生容量を持っており、当該寄生容量と補助容量25を合成容量Csubとして図示している。
図4のタイミングチャートにおいて、時刻t1以前は有機EL素子21が発光状態にある(発光期間)。この発光期間では、電源供給線32の電位DSが高電位Vccp(第1電位)にあり、図5(A)に示すように、電源供給線32から駆動トランジスタ22を通して有機EL素子21に駆動電流(ドレイン・ソース間電流)Idsが供給されるため、有機EL素子21が駆動電流Idsに応じた輝度で発光する。
そして、時刻t1になると線順次走査の新しいフィールドに入り、図5(B)に示すように、電源供給線32の電位DSが高電位Vccpから信号線33のオフセット電圧Vofsよりも十分に低い電位Vini(第2電位)に遷移すると、駆動トランジスタ22のソース電位Vsも低電位Viniに向けて下降を開始する。
次に、時刻t3で、図5(D)に示すように、電源供給線32の電位DSが低電位Viniから高電位Vccpに切り替わると、駆動トランジスタ22のソース電位Vsが上昇を開始する。やがて、駆動トランジスタ22のゲート−ソース間電圧Vgsが当該駆動トランジスタ22の閾値電圧Vthになり、当該閾値電圧Vthに相当する電圧が保持容量24に書き込まれる。
次に、時刻t5で、図6(B)に示すように、信号線33の電位がオフセット電圧Vofsから映像信号の信号電圧Vsigに切り替わる。続いて、時刻t6で、走査線31の電位WSが高電位側に遷移することで、図6(C)に示すように、書き込みトランジスタ23が導通状態になって映像信号の信号電圧Vsigをサンプリングする。
次に、時刻t7で走査線31の電位WSが低電位側に遷移することで、図6(D)に示すように、書き込みトランジスタ23が非導通状態となる。これにより、駆動トランジスタ22のゲートは信号線33から切り離される。これと同時に、ドレイン−ソース間電流Idsが有機EL素子21に流れ始めることにより、有機EL素子21のアノード電位はドレイン−ソース間電流Idsに応じて上昇する。
ここで、駆動トランジスタ22の閾値補正の原理について説明する。駆動トランジスタ22は、飽和領域で動作するように設計されているために定電流源として動作する。これにより、有機EL素子21には駆動トランジスタ22から、次式(1)で与えられる一定のドレイン・ソース間電流(駆動電流)Idsが供給される。
Ids=(1/2)・μ(W/L)Cox(Vgs−Vth)2 ……(1)
ここで、Wは駆動トランジスタ22のチャネル幅、Lはチャネル長、Coxは単位面積当たりのゲート容量である。
Ids=(1/2)・μ(W/L)Cox(Vsig−ΔV)2 ……(2)
で表される。
次に、駆動トランジスタ22の移動度補正の原理について説明する。図8に、駆動トランジスタ22の移動度μが相対的に大きい画素Aと、駆動トランジスタ22の移動度μが相対的に小さい画素Bとを比較した状態で特性カーブを示す。駆動トランジスタ22をポリシリコン薄膜トランジスタなどで構成した場合、画素Aや画素Bのように、画素間で移動度μがばらつくことは避けられない。
ここで、移動度補正における問題点について、図10のタイミングチャートを用いて説明する。
そこで、本実施形態では、書き込み走査回路40によって選択走査された画素行の各画素に対して、水平駆動回路60から映像信号の信号電圧(入力信号電圧)Vsigを供給するのに先立って、当該信号電圧Vsigよりも所定の電圧ΔVxだけ高い第2のオフセット電圧Vofs2を供給することにより、入力信号電圧Vsigの書き込みが完全に完了するまでの時間を短縮して、入力信号電圧Vsigの書き込みが完了した状態で移動度補正を行うようにし、画素間での移動度補正のばらつきを無くすことを特徴としている。
以上説明した本発明に係る表示装置は、図13〜図17に示す様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラなど、電子機器に入力された映像信号、若しくは、電子機器内で生成した映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。
Claims (5)
- 電気光学素子と、入力信号電圧をサンプリングして書き込む書き込みトランジスタと、前記書き込みトランジスタによって書き込まれた入力信号電圧を保持する保持容量と、前記保持容量に保持された入力信号電圧に基づいて前記電気光学素子を駆動する駆動トランジスタとを含む画素が行列状に配置されてなる画素アレイ部と、
前記画素アレイ部の各画素を行単位で選択走査する走査回路と、
前記走査回路によって選択走査された行の各画素に対して前記入力信号電圧を供給するとともに、前記入力信号電圧の供給に先立って当該入力信号電圧よりも高い電圧を供給する駆動回路と
を備えたことを特徴とする表示装置。 - 前記入力信号電圧よりも高い電圧は、当該入力信号電圧に応じた電圧である
ことを特徴とする請求項1記載の表示装置。 - 前記画素アレイ部の各画素は、前記書き込みトランジスタによる前記入力信号電圧の書き込み期間において、前記駆動トランジスタのドレイン−ソース間電流の移動度に対する依存性を打ち消す補正動作を行う
ことを特徴とする請求項1記載の表示装置。 - 電気光学素子と、入力信号電圧をサンプリングして書き込む書き込みトランジスタと、前記書き込みトランジスタによって書き込まれた入力信号電圧を保持する保持容量と、前記保持容量に保持された入力信号電圧に基づいて前記電気光学素子を駆動する駆動トランジスタとを含む画素が行列状に配置されてなる画素アレイ部と、
前記画素アレイ部の各画素を行単位で選択走査する走査回路とを備えた表示装置の駆動方法であって、
前記走査回路によって選択走査された行の各画素に対して前記入力信号電圧を供給するとともに、前記入力信号電圧の供給に先立って当該入力信号電圧よりも高い電圧を供給する
ことを特徴とする表示装置の駆動方法。 - 電気光学素子と、入力信号電圧をサンプリングして書き込む書き込みトランジスタと、前記書き込みトランジスタによって書き込まれた入力信号電圧を保持する保持容量と、前記保持容量に保持された入力信号電圧に基づいて前記電気光学素子を駆動する駆動トランジスタとを含む画素が行列状に配置されてなる画素アレイ部と、
前記画素アレイ部の各画素を行単位で選択走査する走査回路と、
前記走査回路によって選択走査された行の各画素に対して前記入力信号電圧を供給するとともに、前記入力信号電圧の供給に先立って当該入力信号電圧よりも高い電圧を供給する駆動回路と
を備えた表示装置を有することを特徴とする電子機器。
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