JP2008295206A - ベアリングレスモータ及びベアリングレスモータ制御システム - Google Patents
ベアリングレスモータ及びベアリングレスモータ制御システム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ブラシレスDCモータの永久磁石の磁界を精度良く調整しつつ半径方向位置調整を行い、かつ省スペースで安定した制御が行え、支持力を増加したベアリングレスモータ及びベアリングレスモータ制御システムを提供する。
【解決手段】1本の固定子歯に電動機巻線と支持巻線をともに巻くと支持巻線の巻数に限界がある。そこで、支持力を増加するため、固定子の寸法は維持したまま、支持巻線の巻数を増加した電動機/支持巻線交互の巻線配置を提案する。三相電動機巻線311は、固定子歯209の1本おきに、すなわち90°毎4箇所の固定子歯209に巻かれている。a1、a2、b1、b2、c1、c2は支持巻線である。三相電動機巻線311と交互になるように三相電動機巻線311が巻かれていない固定子歯209に対し巻かれている。
【選択図】図15
【解決手段】1本の固定子歯に電動機巻線と支持巻線をともに巻くと支持巻線の巻数に限界がある。そこで、支持力を増加するため、固定子の寸法は維持したまま、支持巻線の巻数を増加した電動機/支持巻線交互の巻線配置を提案する。三相電動機巻線311は、固定子歯209の1本おきに、すなわち90°毎4箇所の固定子歯209に巻かれている。a1、a2、b1、b2、c1、c2は支持巻線である。三相電動機巻線311と交互になるように三相電動機巻線311が巻かれていない固定子歯209に対し巻かれている。
【選択図】図15
Description
本発明はベアリングレスモータ及びベアリングレスモータ制御システムに係わり、特にブラシレスDCモータの永久磁石の磁界を精度良く調整しつつ半径方向位置調整を行い、かつ省スペースで安定した制御が行え、支持力を増加したベアリングレスモータ及びベアリングレスモータ制御システムに関する。
ポンプや家電、情報機器などのドライブ装置として、ブラシレスDCモータが多く用いられている。その軸受にはセラミック製のものやオイル軸受が用いられているが、更に低振動、長寿命の要求がある。
そこで発明者はすでに、ブラシレスDCモータをベアリングレス化(非特許文献1、2を参照)し、構造や磁気支持力の発生原理、磁気支持制御法を提案した(非特許文献3、4、5を参照)。ここに、ベアリングレスモータはモータと磁気軸受の機能を一体化した電磁機械である。
そこで発明者はすでに、ブラシレスDCモータをベアリングレス化(非特許文献1、2を参照)し、構造や磁気支持力の発生原理、磁気支持制御法を提案した(非特許文献3、4、5を参照)。ここに、ベアリングレスモータはモータと磁気軸受の機能を一体化した電磁機械である。
Magnetic Bearings and Bearingless Drives, Akira Chiba, Tadashi Fukao, Osamu Ichikawa, Masahide Oshima, Masatsugu Takemoto, and David G Dorrell, Newnes Publishers, due for publication in March 2005.
「ベアリングレスドライブ」,平成14年電気学会産業応用部門大会講演論文集Vol.1,シンポジウムS1,pp.3-28,2002@鹿児島大学.
大島政英・福澤剛志:「DCブラシレス構造ベアリングレスモータの磁気支持力の発生原理と解析」,平成18年電気学会全国大会講演論文集[5], 5-075, pp.93-94, 2006.
Masahide Ooshima, "A Magnetic Suspension Control Strategy of Bearingless Motors with 2-phase Brushless DC Structure," Proceedings of the Tenth International Symposium on Magnetic Bearings, CDROM, 2006.
Masahide Ooshima, "Analyses of Suspension Force in a Bearingless Motors with Brushless DC Structure," Proceedings of the 2006 International Conference on Electrical Machines and Systems, CDROM, 2006.
ところで、ブラシレスDC構造のベアリングレスモータでは、磁束密度をアンバランスにするギャップの領域が限られているために、全節巻のベアリングレスモータに比べ支持力が小さい。支持力を増加するためにスロット面積を広げ、巻線の巻数を増やすとモータの外径が増し大型になる。
本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたもので、ブラシレスDCモータの永久磁石の磁界を精度良く調整しつつ半径方向位置調整を行い、かつ省スペースで安定した制御が行え、支持力を増加したベアリングレスモータ及びベアリングレスモータ制御システムを提供することを目的とする。
このため本発明(請求項1)はベアリングレスモータの発明であって、複数の固定子歯に捲回された電動機巻線と、該電動機巻線の励磁によりトルクを発生する所定の極数の磁極と、該磁極を有する回転子と、前記固定子歯の内の複数に対し前記電動機巻線と対となって捲回された磁気支持巻線と、前記回転子の回転角を抽出する回転角抽出手段と、該回転角抽出手段で抽出した回転角に応じて励磁する磁気支持巻線を切り換える切換手段と、該切換手段で切り換えられた磁気支持巻線の励磁により前記磁極との間に半径方向の力を生じさせるベアリングレスモータであって、電動機巻線と磁気支持巻線が対となって捲回された固定子歯と電動機巻線のみが捲回された固定子歯とが周状に交互に均等配置されたことを特徴とする。
本発明はインナーロータ型とアウターロータ型のいずれに対しても適用可能である。磁気支持巻線は、電動機巻線と対となるように捲回されているので、磁束の漏れが少なく、直接的に磁極の磁界に作用することができる。このため、極めて精度の高い制御が行える。支持巻線の配設数に比べ三相電動機巻線の極数を増やしたので、トルクを増大させることができる。以上により、簡易な構成でトルクの大きなベアリングレスモータを実現できる。
また、本発明(請求項2)はベアリングレスモータの発明であって、複数の固定子歯に捲回された電動機巻線と、該電動機巻線の励磁によりトルクを発生する所定の極数の磁極と、該磁極を有する回転子と、前記固定子歯の内の複数に対し捲回された電動機巻線と、前記固定子歯の内の複数に対し捲回された磁気支持巻線と、前記回転子の回転角を抽出する回転角抽出手段と、該回転角抽出手段で抽出した回転角に応じて励磁する磁気支持巻線を切り換える切換手段と、該切換手段で切り換えられた磁気支持巻線の励磁により前記磁極との間に半径方向の力を生じさせるベアリングレスモータであって、前記各固定子歯に対し電動機巻線と磁気支持巻線とが短節集中巻きで周状に交互に配設されたことを特徴とする。
1本の固定子歯に電動機巻線と支持巻線がともに巻かれる場合には、支持巻線の巻数に限界が生ずる。そこで、各固定子歯に対し電動機巻線と磁気支持巻線とを周状に交互に配設する。このことにより、磁気支持巻線をスロットに対し一杯になるまで捲回することができる。以上により、固定子の寸法は維持したまま、支持力を増加できる。
更に、本発明(請求項3)ベアリングレスモータの発明であっては、複数の固定子歯に捲回された電動機巻線と、該電動機巻線の励磁によりトルクを発生する所定の極数の磁極と、該磁極を有する回転子と、前記固定子歯の内の複数に対し前記電動機巻線と対となって捲回された磁気支持巻線と、前記回転子の回転角を抽出する回転角抽出手段と、該回転角抽出手段で抽出した回転角に応じて励磁する磁気支持巻線を切り換える切換手段と、該切換手段で切り換えられた磁気支持巻線の励磁により前記磁極との間に半径方向の力を生じさせるベアリングレスモータであって、電動機巻線と磁気支持巻線が対となって捲回された固定子歯と磁気支持巻線のみが捲回された固定子歯とが周状に交互に均等配置されたことを特徴とする。
請求項2のように各固定子歯に対し電動機巻線と磁気支持巻線とを周状に交互に配設することで、固定子の寸法は維持したまま、支持力を増加できる。しかしながら、この状態においても電動機巻線のみが捲回されたスロットには空きスペースが存在する。このため、この空きスペースを利用して磁気支持巻線を追加する。以上により、一層支持力を増加できる。
更に、本発明(請求項4)はベアリングレスモータの発明であって、複数の固定子歯に捲回された電動機巻線と、該電動機巻線の励磁によりトルクを発生する所定の極数の磁極と、該磁極を有する回転子と、前記固定子歯の内の複数に対し前記電動機巻線と対となって捲回された磁気支持巻線と、前記回転子の回転角を抽出する回転角抽出手段と、該回転角抽出手段で抽出した回転角に応じて励磁する磁気支持巻線を切り換える切換手段と、該切換手段で切り換えられた磁気支持巻線の励磁により前記磁極との間に半径方向の力を生じさせるベアリングレスモータであって、前記磁気支持巻線は周状に対となって均等配置され、前記磁極の回転に伴い生ずる磁気支持巻線の誘起電圧が、前記対となった磁気支持巻線において互いにキャンセルされるように前記磁極の極性及び前記磁気支持巻線の捲回方向が設定されることで該誘起電圧の総和が零となることを特徴とする。
このことにより、磁気支持巻線に流れる電流は磁極による磁界に影響されず、安定に軸支持できる。
更に、本発明(請求項5)はベアリングレスモータの発明であって、前記磁気支持巻線は互いに直交されて一つの相が形成され、かつ該相は回転方向に向けて少なくとも一つ備えられており、前記切換手段による切り換えが、該相単位に行われることを特徴とする。
以上により、簡易な構成で制御の容易なベアリングレスモータを実現できる。
更に、本発明(請求項6)はベアリングレスモータの発明であって、前記磁気支持巻線各相の起磁力の方向に座標軸を形成し、該座標軸がx軸及びy軸に一致しないとき、x軸及びy軸方向の力の指令値を該相に作用する力となるように座標変換されることを特徴とする。
以上により、x方向やy方向の力の制御が安定し、かつリップルが少ない制御が行える。
更に、本発明(請求項7)はベアリングレスモータの発明であって、前記切換手段による磁気支持巻線の励磁の切り換えは、前記固定子歯の歯頭部の全体が前記同一の磁極の面内に含まれている間中には該磁気支持巻線に対する励磁が継続され、前記回転子の回転により該歯頭部が異なる磁極に対峙する前に切り換えられることを特徴とする。
固定子歯の歯頭部の全体がずっと同一の磁極の面内に含まれた形で回転子が移動しており、磁極による歯頭部に向かう磁界の磁性は一様で、この回転角度範囲内で変化することはない。従って、安定した精度の高い制御が容易に行える。
更に、本発明(請求項8)はベアリングレスモータの発明であって、前記磁気支持巻線の励磁が、励磁の行われていない電動機巻線に対とされている磁気支持巻線に対し行われることを特徴とする。
電動機巻線は励磁されていない状態にあるので、磁極と磁気支持巻線間の磁束に影響を及ぼすことはない。このため、極めて精度の高い制御が行える。
更に、本発明(請求項9)はベアリングレスモータの発明であって、前記固定子、電動機巻線、磁極、回転子がブラシレスDCモータを形成することを特徴とする。
更に、本発明(請求項10)はベアリングレスモータ制御システムの発明であって、請求項1〜9に記載のベアリングレスモータを制御するベアリングレスモータ制御システムであって、前記回転子の半径方向の位置を検出する半径方向位置検出手段と、該半径方向位置検出手段で検出した位置と位置指令値との間の偏差を算出する偏差算出手段と、該偏差算出手段で算出された偏差を補償する補償手段と、該補償手段の出力信号を座標変換して各磁気支持巻線方向の力の指令値を求める座標変換手段と、該座標変換手段で求めた力の指令値に基づき前記選択された相を構成する磁気支持巻線の電流を調整する電流調整手段とを備えて構成した。
以上説明したように本発明によれば、ベアリングレスモータにおいて、各固定子歯に対し電動機巻線と磁気支持巻線とを短節集中巻きで周状に交互に配設したので、磁気支持巻線をスロットに対し一杯になるまで捲回することができる。以上により、固定子の寸法は維持したまま、支持力を増加できる。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の第1実施形態であるDCブラシレス構造ベアリングレスモータの横断面図を図1に示す。図1のDCブラシレス構造ベアリングレスモータ10において、回転子1は8極アウターロータ型である。しかしながら、本発明はインナーロータ型に対しても適用可能である。鉄心3の内側には永久磁石5が配置されている。そしてそれぞれの永久磁石5は、回転角度方向に向けて45°毎に磁極が切り換わる。なお、鉄心がなく永久磁石だけの構造でも適用できる。
図1中のN、Sは鉄心3に面する側の永久磁石5の極性を表している。固定子鉄心7は12スロット構造である。固定子歯9に巻かれた巻線のうち、外側のU、V、Wで表記された巻線は三相電動機巻線11であり、各相それぞれ4つの固定子歯9に集中して巻かれている。また、この三相電動機巻線11の内側には磁気支持巻線13が捲回されている。そして、例えば磁気支持巻線13a1はシャフト15を挟んで対峙する固定子歯9に対し直列接続となるように捲回されている。固定子歯9は断面T字状に形成され、固定子歯9の歯頭部9aは、それぞれ回転角度方向に向けて−15°〜+15°の範囲内に渡り突設されている。
また、磁気支持巻線13a1と磁気支持巻線13a2とは、それぞれの発生する起磁力が互いに直交する方向となるように配置されている。磁気支持巻線13a2も磁気支持巻線13a1と同様に、シャフト15を挟んで対峙する固定子歯9に対し直列接続となるように捲回されている。ここに、磁気支持巻線13a1と磁気支持巻線13a2を一つの相とし、a相巻線と定義する。更に、磁気支持巻線13b1、13b2、13c1、13c2も同様に配置されている。ここに、磁気支持巻線13b1、13b2を一つの相とし、b相巻線と定義し、磁気支持巻線13c1、13c2を一つの相とし、c相巻線と定義する。なお、電動機巻線の配置、トルクの発生原理は従来のブラシレスDCモータと同様なので説明を省略する。
次に、本発明の第1実施形態の動作を説明する。
図2及び図3に基づき磁気支持力の発生原理を示す。12スロット8極構造では、ベアリングレスSRモータの原理を応用して軸支持できる。図4に回転角度φと磁気支持電流との関係を、また図5に回転角度φと電動機電流との関係を示す。但し、図4は、x軸正方向に力Fxを発生させる場合について例示したものである。y軸方向についての動作は同様なので説明を省略する(以下、同旨)。なお、図2、図3は、それぞれ回転角度φ=22.5°、0°の場合を例に示す。図中、三相電動機巻線11は省略している。
シャフト15を挟んで左右の磁気支持巻線(例えば磁気支持巻線13a1等)には、それぞれ回転子磁極により電圧が誘起されるが、その誘起電圧は磁極の極性や巻線を巻く方向から、互いにキャンセルされ、磁気支持巻線13の誘起電圧の総和は零になる。すなわち、磁気支持巻線電流は磁極による磁界に影響されず、安定に軸支持できる。
図2及び図3に基づき磁気支持力の発生原理を示す。12スロット8極構造では、ベアリングレスSRモータの原理を応用して軸支持できる。図4に回転角度φと磁気支持電流との関係を、また図5に回転角度φと電動機電流との関係を示す。但し、図4は、x軸正方向に力Fxを発生させる場合について例示したものである。y軸方向についての動作は同様なので説明を省略する(以下、同旨)。なお、図2、図3は、それぞれ回転角度φ=22.5°、0°の場合を例に示す。図中、三相電動機巻線11は省略している。
シャフト15を挟んで左右の磁気支持巻線(例えば磁気支持巻線13a1等)には、それぞれ回転子磁極により電圧が誘起されるが、その誘起電圧は磁極の極性や巻線を巻く方向から、互いにキャンセルされ、磁気支持巻線13の誘起電圧の総和は零になる。すなわち、磁気支持巻線電流は磁極による磁界に影響されず、安定に軸支持できる。
まず、回転子1の回転角度φが22.5°の場合について説明する。回転角度φ=22.5°のとき、図5よりU相の三相電動機巻線11を流れる電流はゼロであり、U相の三相電動機巻線11は励磁されていない状態にある。このとき、図2に示したようにU相の三相電動機巻線11と同一の固定子歯9に捲回された磁気支持巻線13a1に対し正方向に電流ia1を流し励磁すると、永久磁石5の界磁磁束(太い矢印)に加えて支持磁束(細い矢印)が発生する。すると磁束密度がギャップ21では減少し、ギャップ23では増加してアンバランスになりx軸正方向に力Fxが発生する。
なお、この場合に、U相の三相電動機巻線11は励磁されていない状態にあるので、永久磁石5と磁気支持巻線13a1間の磁束に影響を及ぼすことはない。このように、回転角度φ=22.5°を含む回転角度15°から30°までの範囲においては、固定子歯9の歯頭部9a1、9a7の全体がずっと同一の永久磁石5A、5Eと対峙し、かつこの永久磁石5A、5Eの面内に含まれた形で回転子1が移動しており、永久磁石5A、5Eによる歯頭部9a1、9a7に向かう磁界の磁性は一様で、この回転角度範囲内で変化することはない。従って、安定した精度の高い制御が容易に行える。
次に、回転子1の回転角度φが0°の場合について説明する。回転角度φ=0°のとき、図5よりV相の三相電動機巻線11を流れる電流はゼロであり、V相の三相電動機巻線11は励磁されていない状態にある。このとき、図3に示したようにV相の三相電動機巻線11と同一の固定子歯9に捲回された磁気支持巻線13b1、b2に対しそれぞれ負方向へ電流を流し励磁する。すると力Fb1、Fb2が発生し、その合力によりx軸正方向に力Fxと大きさが等しくなるように支持電流の大きさを決定する。このように、回転角度φ=0°を含む回転角度0°から15°までの範囲においては、固定子歯9の歯頭部9a2、9a5、9a8、9a11の全体がずっと同一の永久磁石5B、5D、5F、5Hと対峙し、かつこの永久磁石5B、5D、5F、5Hの面内に含まれており、永久磁石5B、5D、5F、5Hによる磁界の磁性は一様で、この回転角度範囲内で変化することはない。従って、安定した制御が容易に行える。
このように、12スロット、8極構造のブラシレスDCモータでは、回転角度φが、15°≦φ<30°、60°≦φ<75°の区間において、a相巻線を励磁して半径方向に磁気支持力を発生する。同様に0°≦φ<15°、45°≦φ<60°の区間においてb相(b1、b2)巻線、30°≦φ<45°、75°≦φ<90°の区間においてc相(c1、c2)巻線を励磁し、力を発生する。
なお、本発明は、4nスロット(支持巻線n相)に適用可能である。なお、回転子極数は従来のブラシレスDCモータの原理でトルクを発生できる極数であれば良く、何種類か考えられる。例えば、上記以外にも4スロット(支持巻線一相)に対し、回転子極数が例えば4極、あるいは、8スロット(支持巻線二相)に対し回転子極数が例えば6極などに適用可能である。
上記した通り、回転角度により励磁する相を決定するが、多相構造であっても、高速回転時など慣性の力が大きい場合には少なくとも一相分で力を発生できる。例えば、本実施形態では、a相、b相、c相の3相構造であるが、このうち、a相だけの制御であっても制御可能である。但し、リップル等の点からは3相制御された方が望ましい。
次に、図6を基にDCブラシレス構造ベアリングレスモータの制御方法について説明する。
図6において、DCブラシレス構造ベアリングレスモータ10の回転子1の回転角度を回転角度センサ31で抽出する。そして、この回転角度センサ31で抽出した回転角度に基づき電動機電流制御回路33にて電動機電流iU、iV、iWが演算された後、電動機電流駆動回路34で増幅された形で三相電動機巻線11に流される。
一方、回転角度センサ31で抽出した回転角度は、磁気支持巻線電流制御回路35にも入力されるようになっている。
図6において、DCブラシレス構造ベアリングレスモータ10の回転子1の回転角度を回転角度センサ31で抽出する。そして、この回転角度センサ31で抽出した回転角度に基づき電動機電流制御回路33にて電動機電流iU、iV、iWが演算された後、電動機電流駆動回路34で増幅された形で三相電動機巻線11に流される。
一方、回転角度センサ31で抽出した回転角度は、磁気支持巻線電流制御回路35にも入力されるようになっている。
また、ギャップセンサ37で回転子1のx軸方向の変位を検出し、x方向変位指令値39との間での偏差Δxが減算器41にて算出される。そして、この偏差Δxは補償回路43にてPID補償されることで力の指令値Fx *が演算される。
一方、ギャップセンサ47でy軸方向の変位を検出し、y方向変位指令値49との間での偏差Δyが減算器51にて算出される。この偏差Δyは補償回路53にてPID補償されることで力の指令値Fy *が演算される。
そして、回転角度センサ31で抽出した回転角度φが、15°≦φ<30°、60°≦φ<75°の区間において、a相巻線(a1、a2)を励磁して半径方向に磁気支持力を発生する。このとき、数1に基づき磁気支持巻線電流制御回路35において支持巻線電流ia1、ia2が調整される。調整された電流は、磁気支持巻線電流駆動回路36で増幅された後、磁気支持巻線13に流される。但し、Kは比例定数とする。
同様に、0°≦φ<15°、45°≦φ<60°の区間においてb相(b1、b2)巻線を励磁して半径方向に磁気支持力を発生する。このとき、数2に基づき磁気支持巻線電流制御回路35において支持巻線電流ib1、ib2が制御される。この際、力の指令値Fx *、Fy *をb相(b1、b2)巻線の起磁力方向になるように座標変換された上で電流値が演算される。演算された電流は、磁気支持巻線電流駆動回路36で増幅された後、磁気支持巻線13に流される。
更に、30°≦φ<45°、75°≦φ<90°の区間においてc相(c1、c2)巻線を励磁して半径方向に磁気支持力を発生する。このとき、数3に基づき磁気支持巻線電流制御回路35において支持巻線電流ic1、ic2が制御される。この際、力の指令値Fx *、Fy *をc相(c1、c2)巻線の起磁力方向になるように座標変換された上で電流値が演算される。演算された電流は、磁気支持巻線電流駆動回路36で増幅された後、磁気支持巻線13に流される。
なお、減算器41、51、補償回路43、53、磁気支持巻線電流制御回路35、電動機電流制御回路33は、DSP(Digital Signal Processor) やCPUにてディジタル演算処理が可能である。
以上により、簡易な構成でベアリングレスモータを実現できる。磁気支持巻線13は、三相電動機巻線11と同一の固定子歯9に捲回されているので、磁束の漏れが少なく、直接的に永久磁石5の磁界に作用することができる。また、磁気支持巻線13の励磁は、三相電動機巻線11の励磁がされていない固定子歯について行われる。このため、極めて精度の高い制御が行える。
以上により、簡易な構成でベアリングレスモータを実現できる。磁気支持巻線13は、三相電動機巻線11と同一の固定子歯9に捲回されているので、磁束の漏れが少なく、直接的に永久磁石5の磁界に作用することができる。また、磁気支持巻線13の励磁は、三相電動機巻線11の励磁がされていない固定子歯について行われる。このため、極めて精度の高い制御が行える。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態であるDCブラシレス構造ベアリングレスモータ200の横断面図を図7に示す。本発明の第2実施形態は、第1実施形態に対し支持巻線の数は同じで三相電動機巻線の極数を増やしたものである。
図7のDCブラシレス構造ベアリングレスモータ200において、回転子201は16極インナーロータ型であり、鉄心203の外側に永久磁石205が貼り付けてある。しかしながら、本発明はアウターロータ型に対しても適用可能である。
図7中のN、S は鉄心203に面する側の永久磁石205の極性を表している。固定子鉄心207は24スロット構造である。固定子歯209に巻かれた巻線のうち、内側のU、V、W で表記された巻線211は三相電動機巻線であり、各相それぞれ8つの歯に短節巻で巻かれている。また、この三相電動機巻線211の外側には磁気支持巻線213である巻線a1、a2、b1、b2、c1、c2が捲回されている。そして、巻線a1が発生する起磁力と直交する方向に起磁力が発生するように巻線a2が配置されている。b1とb2、また、c1とc2も同様に配置されている。
次に、本発明の第2実施形態の動作を説明する。
第2実施形態において、磁気支持巻線213に対し電流が流される際には、同じ固定子歯209に巻かれた三相電動機巻線211の巻線には電流は流されない。この点は、第1実施形態と同じなので説明を省略する。
第2実施形態において、磁気支持巻線213に対し電流が流される際には、同じ固定子歯209に巻かれた三相電動機巻線211の巻線には電流は流されない。この点は、第1実施形態と同じなので説明を省略する。
24スロット16極ブラシレスDC構造ベアリングレスモータでは、図8のようにa12、b12及びc12相を定義し、回転角度によって1つの相を選択し、支持力を発生する。以下に相の定義と支持力の発生原理について詳細を述べる。
図7に示した磁気支持巻線213の巻線a1、a2の起磁力の方向をそれぞれa1、a2軸とすると、a1、a2軸は互いに直交する。図8に示したようにa1、a2軸方向に起磁力を発生する相をa12相と定義する。同様に図9に示す巻線b1、b2の起磁力方向の直交二軸からなる相をb12相、図10に示す巻線c1、c2の直交二軸からなる相をc12相とそれぞれ定義する。a1、a2軸は図7に示したx、y軸と一致している。また、b1、b2軸はx、y軸を回転子の回転方向へ60°回転した位置にあり、c1、c2軸はx、y軸を回転子の回転方向へ120°回転した位置にある。
図11及び図12に磁気支持力の発生原理を示す。図11及び図12はそれぞれ回転角度φ=7.5°のときと、φ=0°のときを示していて、ともにx軸正方向に力を発生している。図11に示すように回転角度φが7.5°のときはa12相を選択し、磁気支持巻線213の巻線a1に正方向に電流を流す。すると、永久磁石205の界磁磁束(太い矢印)に加えて、支持磁束(細い矢印)が発生する。その結果、左右のギャップで磁束密度が不平衡になりx軸正方向に力Fx12が発生する。
回転角度φが0°のときは、b12相を選択し、図12に示すように磁気支持巻線213の巻線b1、b2にそれぞれ正方向、負方向へ電流を流す。すると図のようにギャップ磁束密度が不平衡になり、b1、b2軸方向へそれぞれ力Fb1、Fb2が発生する。支持巻線電流を調整してFb1とFb2の合力により、上で記したφ=7.5°のときに巻線a1を励磁した際に発生する力Fx12に等しい力をx軸正方向に発生することができる。
同様にc12相を選択し支持巻線c1、c2を励磁して支持力を発生することができる。以上のように回転角度によりa12、b12、c12相から相を1つ選択し、励磁する支持巻線を決定して磁気支持力を発生する。
次に、図13を基にDCブラシレス構造ベアリングレスモータ200の制御方法について説明する。なお、図6と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
電動機制御系では、従来のブラシレスDCモータと同様に回転角度センサ31により回転角度φを検出し、φと電流ピーク指令値IM *から電動機電流制御回路33において電流指令値iu *、iv *、iw *を決定する。電動機電流駆動回路34では、指令値に追従するように電流を制御する。
電動機制御系では、従来のブラシレスDCモータと同様に回転角度センサ31により回転角度φを検出し、φと電流ピーク指令値IM *から電動機電流制御回路33において電流指令値iu *、iv *、iw *を決定する。電動機電流駆動回路34では、指令値に追従するように電流を制御する。
磁気支持制御系では、ギャップセンサ37、47によりx、y軸方向の回転子位置を検出し、指令値39、49との誤差を補償回路43、53により増幅して、力の指令値Fx *、Fy *を決定する。力の指令値Fx *、Fy *と回転角度センサ31で検出した回転角度φから、電流指令値生成器251において、次のように支持電流指令値ia1 *、ia2 *、ib1 *、ib2 *、ic1 *、ic2 *を決定する(Masahide Ooshima, "Analyses of Suspension Force in a Bearingless Motors with Brushless DC Structure," Proceedings of the 2006 International Conference on Electrical Machines and Systems, CDROM, 2006.、及び、M. Takemoto, A. Chiba and T. Fukao, “A Method of Determining the Advanced Angle of Square-Wave Currents in a Bearingless Switched Reluctance Motor,” IEEE Trans. on IA., Vol. 37, No. 6, pp.1702-1709, November/December, , 2001.参照)。
回転角度が0°≦φ<7.5°と22.5°≦φ<30°のとき、b12相を選択し、図9よりb1、b2軸はx、y軸から60°回転しているので、巻線b1、b2の電流指令値ib1 *、ib2 *は数4より決定される。
決定された電流は、磁気支持巻線電流駆動回路253で増幅された後、磁気支持巻線213に流される。ここでKは比例定数である。
次に回転角度が7.5°≦φ<15°と30°≦φ<37.5°のときはa12相を選択する。a1、a2軸はそれぞれx、y軸に一致しているので、巻線a1、a2の電流指令値ia1 *、ia2 *は数5より決定される。
最後に回転角度が15°≦φ<22.5°と37.5°≦φ<45°のときはc12相を選択する。c1、c2軸はx、y軸から120°回転しているので、巻線c1、c2の電流指令値ic1 *、ic2 *は数6より決定される。
図14に各支持巻線の電流指令値の一周期分(0°〜45°)のタイミングチャートを示す。例として定格電流2.3Aとし、x軸正方向に支持力を発生している場合を示した。以下45°周期で同様のパターンで相を選択し、支持電流を流して安定に軸支持できる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本発明の第3実施形態であるDCブラシレス構造ベアリングレスモータ300の横断面図を図15に示す。なお、図7と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。本発明の第3実施形態は、第2実施形態の巻線配置では1本の固定子歯に電動機巻線と支持巻線がともに巻かれている固定子歯があり、支持巻線の巻数に限界がある。そこで、支持力を増加するため、固定子の寸法は維持したまま、支持巻線の巻数を増加した電動機/支持巻線交互の巻線配置を提案するものである。
図15のDCブラシレス構造ベアリングレスモータ300において、U、V、W で表記された巻線は三相電動機巻線である。図7では三相電動機巻線211が24本すべての固定子歯209に巻いてあり、各相45°毎8箇所の固定子歯209に巻いてあった。図15では、三相電動機巻線311は、固定子歯209の1本おきに、すなわち90°毎4箇所の固定子歯209に巻かれている。
ここで、トルクを不変にするためには、図7の配置に比べ、固定子歯209の1本あたりの巻数を倍にする必要がある。また、図15中のa1、a2、b1、b2、c1、c2は支持巻線である。その配置は図7と同じであり、三相電動機巻線311と交互になるように三相電動機巻線311が巻かれていない固定子歯209に対し巻かれている。
かかる構成において、図7のように三相電動機巻線211を全固定子歯209に巻いた配置に比べ、三相電動機巻線311と磁気支持巻線213を交互に配置することにより磁気支持巻線213の巻数を増加でき、支持力を増加できる。すなわち、すべてのスロットで占積率を等しくすることによりスロットを効率よく利用することができる。また、同じ固定子歯209に2種類の巻線を巻くことがないため、配線ミスも減る。
電動機電流制御は第2実施形態の場合と同様である。磁気支持制御も第2実施形態と同様であり、図8〜図10に示した3平面を利用して、図13の制御システムにより磁気支持することができる。
次に、有限要素法により磁気支持力を求め、図15に示した電動機/支持交互の巻線配置が図7に示した電動機巻線を全固定子歯に巻いた配置に比べ、支持力がいかに増加するかを確認する。図16はモデルの諸元である。図16のように電動機/支持巻線を交互に巻いた場合の固定子歯1本あたりの電動機巻線は図7の配置の倍にして48巻である。図15の交互配置では図7の電動機巻線領域に磁気支持巻線213を巻くことができ、合計120(=96+24)巻になる。解析には電磁界解析ソフトJMAG−Studio(Ver.8.4、(株)日本総研ソリューションズ、)を用い、支持力の発生方向はx軸正方向とした。図17に解析結果を示す。図15のように電動機/支持巻線を交互に巻くことにより図7の配置に比べ支持力が23%増加していることが分かる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本発明の第4実施形態であるDCブラシレス構造ベアリングレスモータ400の横断面図を図18に示す。なお、図15と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。本発明の第4実施形態は、図15に示した巻線配置の三相電動機巻線311の巻かれた固定子歯209に、新たに磁気支持巻線213を加え巻いた構造である。
巻線a3、a4、b3、b4、c3、c4は追加された磁気支持巻線213であり、1本の固定子歯209に集中して巻かれている。巻線a3、a4は巻線a1、a2と同じ回転角度区間で励磁し、合力により支持力の増加を図るようになっている。また、同様にして巻線b3、b4は巻線b1、b2と、巻線c3、c4は巻線c1、c2とそれぞれ同じ回転角度区間で励磁し支持力を増加するようになっている。
かかる構成において、図19、図20、図21に新たに定義する相を示す。図19に示すように巻線a3、a4の起磁力の方向をa3、a4軸とすると、a3、a4軸は互いに直交する。a3、a4軸方向に起磁力を発生する相をa34相と定義する。a3、a4軸は図8に示したa1、a2軸(x、y軸)から回転子の回転方向へ45°に回転した位置にある。同様に図20に示す巻線b3、b4の起磁力の方向をb3、b4軸とし、b3、b4軸からなる相をb34相、また、図21に示す巻線c3、c4の起磁力の方向をc3、c4軸とし、c3、c4軸からなる相をc34相と定義する。
b3、b4軸はx、y軸から回転子の回転方向へ105°回転した位置に、またc3、c4軸は165°回転した位置になる。a12相に加えa34相も利用、すなわち巻線a1、a2に加え、巻線a3、a4も同時に励磁して支持力の増加を図る。同様にb12相に加えb34相(巻線b1〜4励磁)を、またc12相に加えc34相(巻線c1〜4励磁)を使って支持力を増加する。
次に、磁気支持力の発生原理を示す。ここでは例として図22、図23に回転角度φ=7.5°と0°のときをそれぞれ示す。
まず回転角度7.5°のとき、図11で述べたように巻線a1を励磁するとx軸正方向に力Fx12が発生する。加えて支持巻線a3、a4にそれぞれ正、負方向へ電流を流し励磁する。すると同様の原理より力Fa3、Fa4が発生する、その合力によりx軸正方向に力Fx34が発生する。このFx34とFx12の合力により軸支持する。
次に回転角度φ=0°のとき、図12で述べたように、巻線b1、b2を励磁するとx軸正方向に力Fx12が発生する。加えて支持巻線b3、b4にも同じく負方向へ電流を流し励磁する。すると同様の原理よりFb3、Fb4が発生する。その合力によりx軸正方向に力Fx34が発生する。このFx34とFx12の合力により軸支持する。
巻線c1、c2、c3、c4も同様に励磁するとそれぞれの巻線起磁力の方向に力を発生し、合力によりx軸正方向へ力を発生することができる。すなわち、回転角度に応じて相を選択し、励磁する支持巻線の相と電流の方向を制御することにより任意の支持力を発生できる。
次に、第4実施形態であるDCブラシレス構造ベアリングレスモータ400の制御方法について説明する。図24に支持巻線全歯巻配置の制御システム構成を示す。磁気支持制御系の電流指令値生成器261以外は図13と同様である。電流指令値生成器261のia1 *、ia2 *、ib1 *、ib2 *、ic1 *、ic2 *は図13で説明したように、回転角度により数4〜数6により決定される。新たに追加したia3 *、ia4 *、ib3 *、ib4 *、ic3 *、ic4 *は次のように決定される。
回転角度が0°≦φ<7.5°、22.5°≦φ<30°のとき、b34相を選択し、図20よりb3、b4軸はx、y軸から105°回転しているので、数7のようになる。
また、回転角度が7.5°≦φ<15°、30°≦φ<37.5°のとき、a34相を選択し、a3、a4軸はx、y軸から45°回転しているので、数8のようになる。
最後に回転角度が15°≦φ<22.5°、37.5°≦φ<45°のとき、c34相を選択し、c3、c4軸はx、y軸から165°回転しているので、数9のようになる。
図25に支持巻線の電流のタイミングチャートの一例を示す。定格電流2.3Aとし、x軸正方向に支持力を発生した場合であり、一周期分(0°〜45°)を示した。
次に、有限要素法により磁気支持力を求め、支持力の増加を確認する。図26に支持巻線を全固定子歯に巻いた巻線配置モデルの諸元を示す。
電動機巻線、支持巻線の巻数以外は図16のモデルに等しい。磁気支持巻線213の巻線a3、a4、b3、b4、c3、c4は三相電動機巻線311が巻かれた固定子歯209に巻くため、それらの巻数は固定子歯1本あたりの最大巻数120から三相電動機巻線311の巻数48を引いて72巻とした。解析結果を図27に示す。
電動機巻線、支持巻線の巻数以外は図16のモデルに等しい。磁気支持巻線213の巻線a3、a4、b3、b4、c3、c4は三相電動機巻線311が巻かれた固定子歯209に巻くため、それらの巻数は固定子歯1本あたりの最大巻数120から三相電動機巻線311の巻数48を引いて72巻とした。解析結果を図27に示す。
第4実施形態の支持巻線全歯巻は、図15に示した第3実施形態である電動機/支持巻線交互に配置した場合より63%程度の支持力の増加が確認できた。また、第2実施形態である図7の巻線配置に比べ約2倍に増加した。第4実施形態の支持巻線全歯配置では、三相電動機巻線311と磁気支持巻線213の巻線a3、a4、b3、b4、c3、c4の割合を変えることにより、更に支持力を増加することも可能である。
1、201 回転子
3、203 鉄心
5、205 永久磁石
7、207 固定子鉄心
9、209 固定子歯
9a 歯頭部
10、200、300、400 DCブラシレス構造ベアリングレスモータ
11、211、311 三相電動機巻線
13、213 磁気支持巻線
15 シャフト
21、23、121、123 ギャップ
31 回転角度センサ
33 電動機電流制御回路
34 電動機電流駆動回路
35 磁気支持巻線電流制御回路
36、253 磁気支持巻線電流駆動回路
37、47 ギャップセンサ
39 x方向変位指令値
41、51 減算器
43、53 補償回路
49 y方向変位指令値
251、261 電流指令値生成器
3、203 鉄心
5、205 永久磁石
7、207 固定子鉄心
9、209 固定子歯
9a 歯頭部
10、200、300、400 DCブラシレス構造ベアリングレスモータ
11、211、311 三相電動機巻線
13、213 磁気支持巻線
15 シャフト
21、23、121、123 ギャップ
31 回転角度センサ
33 電動機電流制御回路
34 電動機電流駆動回路
35 磁気支持巻線電流制御回路
36、253 磁気支持巻線電流駆動回路
37、47 ギャップセンサ
39 x方向変位指令値
41、51 減算器
43、53 補償回路
49 y方向変位指令値
251、261 電流指令値生成器
Claims (10)
- 複数の固定子歯に捲回された電動機巻線と、
該電動機巻線の励磁によりトルクを発生する所定の極数の磁極と、
該磁極を有する回転子と、
前記固定子歯の内の複数に対し前記電動機巻線と対となって捲回された磁気支持巻線と、
前記回転子の回転角を抽出する回転角抽出手段と、
該回転角抽出手段で抽出した回転角に応じて励磁する磁気支持巻線を切り換える切換手段と、
該切換手段で切り換えられた磁気支持巻線の励磁により前記磁極との間に半径方向の力を生じさせるベアリングレスモータであって、
電動機巻線と磁気支持巻線が対となって捲回された固定子歯と電動機巻線のみが捲回された固定子歯とが周状に交互に均等配置されたことを特徴とするベアリングレスモータ。 - 複数の固定子歯に捲回された電動機巻線と、
該電動機巻線の励磁によりトルクを発生する所定の極数の磁極と、
該磁極を有する回転子と、
前記固定子歯の内の複数に対し捲回された電動機巻線と、
前記固定子歯の内の複数に対し捲回された磁気支持巻線と、
前記回転子の回転角を抽出する回転角抽出手段と、
該回転角抽出手段で抽出した回転角に応じて励磁する磁気支持巻線を切り換える切換手段と、
該切換手段で切り換えられた磁気支持巻線の励磁により前記磁極との間に半径方向の力を生じさせるベアリングレスモータであって、
前記各固定子歯に対し電動機巻線と磁気支持巻線とが短節集中巻きで周状に交互に配設されたことを特徴とするベアリングレスモータ。 - 複数の固定子歯に捲回された電動機巻線と、
該電動機巻線の励磁によりトルクを発生する所定の極数の磁極と、
該磁極を有する回転子と、
前記固定子歯の内の複数に対し前記電動機巻線と対となって捲回された磁気支持巻線と、
前記回転子の回転角を抽出する回転角抽出手段と、
該回転角抽出手段で抽出した回転角に応じて励磁する磁気支持巻線を切り換える切換手段と、
該切換手段で切り換えられた磁気支持巻線の励磁により前記磁極との間に半径方向の力を生じさせるベアリングレスモータであって、
電動機巻線と磁気支持巻線が対となって捲回された固定子歯と磁気支持巻線のみが捲回された固定子歯とが周状に交互に均等配置されたことを特徴とするベアリングレスモータ。 - 複数の固定子歯に捲回された電動機巻線と、
該電動機巻線の励磁によりトルクを発生する所定の極数の磁極と、
該磁極を有する回転子と、
前記固定子歯の内の複数に対し前記電動機巻線と対となって捲回された磁気支持巻線と、
前記回転子の回転角を抽出する回転角抽出手段と、
該回転角抽出手段で抽出した回転角に応じて励磁する磁気支持巻線を切り換える切換手段と、
該切換手段で切り換えられた磁気支持巻線の励磁により前記磁極との間に半径方向の力を生じさせるベアリングレスモータであって、
前記磁気支持巻線は周状に対となって均等配置され、前記磁極の回転に伴い生ずる磁気支持巻線の誘起電圧が、前記対となった磁気支持巻線において互いにキャンセルされるように前記磁極の極性及び前記磁気支持巻線の捲回方向が設定されることで該誘起電圧の総和が零となることを特徴とするベアリングレスモータ。 - 前記磁気支持巻線は互いに直交されて一つの相が形成され、かつ該相は回転方向に向けて少なくとも一つ備えられており、
前記切換手段による切り換えが、該相単位に行われることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のベアリングレスモータ。 - 前記磁気支持巻線各相の起磁力の方向に座標軸を形成し、該座標軸がx軸及びy軸に一致しないとき、x軸及びy軸方向の力の指令値を該相に作用する力となるように座標変換されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のベアリングレスモータ。
- 前記切換手段による磁気支持巻線の励磁の切り換えは、前記固定子歯の歯頭部の全体が前記同一の磁極の面内に含まれている間中には該磁気支持巻線に対する励磁が継続され、前記回転子の回転により該歯頭部が異なる磁極に対峙する前に切り換えられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のベアリングレスモータ。
- 前記磁気支持巻線の励磁が、励磁の行われていない電動機巻線に対とされている磁気支持巻線に対し行われることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のベアリングレスモータ。
- 前記固定子、電動機巻線、磁極、回転子がブラシレスDCモータを形成することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のベアリングレスモータ。
- 請求項1〜9に記載のベアリングレスモータを制御するベアリングレスモータ制御システムであって、
前記回転子の半径方向の位置を検出する半径方向位置検出手段と、
該半径方向位置検出手段で検出した位置と位置指令値との間の偏差を算出する偏差算出手段と、
該偏差算出手段で算出された偏差を補償する補償手段と、
該補償手段の出力信号を座標変換して各磁気支持巻線方向の力の指令値を求める座標変換手段と、
該座標変換手段で求めた力の指令値に基づき前記選択された相を構成する磁気支持巻線の電流を調整する電流調整手段とを備えたことを特徴とするベアリングレスモータ制御システム。
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