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JP2008294545A - 投射型映像表示装置及び投射型映像表示システム - Google Patents

投射型映像表示装置及び投射型映像表示システム Download PDF

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JP2008294545A JP2007135523A JP2007135523A JP2008294545A JP 2008294545 A JP2008294545 A JP 2008294545A JP 2007135523 A JP2007135523 A JP 2007135523A JP 2007135523 A JP2007135523 A JP 2007135523A JP 2008294545 A JP2008294545 A JP 2008294545A
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Shinichi Hirai
信一 平井
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Funai Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】ユーザの手を煩わせずに投射映像の位置、大きさ、及びピントを自動的に、かつ精度よく調整可能で、スクリーンの種類が制限されないなど、様々な状況に適応可能な投射型映像表示装置及び投射型映像表示システムを提供する。
【解決手段】投射型映像表示装置において、所定の大きさの投射領域を有し、該投射領域の一部に第1マーク画像を設けられたスクリーン上に、投射映像が前記投射領域に合致(大きさ及び位置)して表示されたときに第1マーク画像と合致する第2マーク画像を有する映像を投射し、この第1マーク画像及び投射映像中の第2マーク画像を撮影し、撮影された第1マーク画像と第2マーク画像の大きさを比較(撮影画像の解析)することにより投射映像の大きさを調整するとともに、第1マーク画像と第2マーク画像の位置を比較することにより投射映像の投射位置を調整する。
【選択図】図4

Description

本発明は、投射レンズを介してスクリーンに投射された投射映像を撮影可能な撮影手段を備え、この撮影手段を利用して投射映像のピントや大きさ、及び位置を調整する投射型映像表示装置及び投射型映像表示システムに関する。
従来、光源から放射された光をDMD等の画像投影素子により変調し、光学レンズ(投射レンズ)を通してスクリーン上に投射することにより映像を表示する投射型プロジェクタが知られている。
この投射型プロジェクタにおいて、投射映像のピントを手動で調整するのはユーザにとって煩雑であるため、投射映像のピントを自動的に調整する、いわゆるオートフォーカス機能を備えるものが提供されている。例えば、プロジェクタ装置がスクリーンまでの距離を自動測定し、この測定値に基づき内部の制御処理によって投射レンズの位置を変位させることで自動的にピント調整する機能を備えたものが開発されている。
また、一般的な投射型プロジェクタでは、スクリーン上の所望の領域に投射映像が表示されるように、装置の向きや傾きを手動で調整して投射映像の位置が調整される。
また、本発明に関連する従来技術として、次のような技術が開示されている。
例えば、特許文献1には、スクリーン上に複数のポイントを貼り付けてこれらのポイントを撮像するとともに、この複数のポイントに基づき投射映像の大きさ等の補正を行う技術が開示されている。また、特許文献2には、スクリーンに複数のマークを配してこれを全方位カメラで撮像することでスクリーンの方向や距離を算出する技術が開示されている。
特開2006−098789号公報 特開2003−015218号公報
投射型プロジェクタにおいて、手動により投射映像の位置や大きさを調整したり、手動により投射映像のピントを調整したりするのはユーザにとって煩わしい作業である。また、上記先願技術のように、スクリーンと投射型プロジェクタ間の距離を自動測定してピント調整を行うものでは、正確な距離測定を行うためにスクリーンの種類が制限されるという課題がある。
本発明は、ユーザの手を煩わせずに投射映像の位置、大きさ、及びピントを自動的に、かつ精度よく調整可能で、スクリーンの種類が制限されないなど、様々な状況に適応可能な投射型映像表示装置及び投射型映像表示システムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、映像の付加された投射光を、投射レンズを介して出射する投射手段と、前記投射手段により投射された投射映像を、撮影レンズを介して撮影する撮影手段と、前記投射映像の大きさを変更可能なズーム変更手段と、前記投射映像の投射位置を変更可能な投射位置変更手段と、前記ズーム変更手段及び前記投射位置変更手段を制御して、スクリーンに投射された投射映像の大きさ及び位置を調整する制御手段と、を備えた投射型映像表示装置において、所定の大きさの投射領域を有し、該投射領域の一部に第1マーク画像を設けられたスクリーン上に映像を投射させる場合に、前記制御手段は、前記投射映像が前記投射領域に合致して表示されたときに前記第1マーク画像と合致する第2マーク画像を有する映像を前記投射手段に投射させ、前記第1マーク画像及び投射映像中の前記第2マーク画像を前記撮影手段に撮影させ、前記撮影手段により取得された前記第1マーク画像と前記第2マーク画像の大きさを比較することにより投射映像の大きさを調整するとともに、前記第1マーク画像と前記第2マーク画像の位置を比較することにより投射映像の投射位置を調整することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の投射型映像表示装置において、前記投射映像のピントが合うように前記投射レンズのレンズ位置を変更可能なレンズ位置変更手段を備え、前記制御手段は、前記レンズ位置変更手段を制御して前記投射映像のピントを調整可能で、前記撮影手段により取得された前記第2マーク画像に基づいて投射映像のピントを調整した後、前記投射映像の大きさ及び位置を調整することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の投射型映像表示装置において、前記第1マーク画像及び前記第2マーク画像は、明るい部分と暗い部分とが交互に配置された図柄であり、前記制御手段は、前記撮影手段により取得された前記第2マーク画像について、前記明るい部分と暗い部分の面積を比較することにより投射映像のピントを調整し、前記撮影手段により取得された前記第1マーク画像と前記第2マーク画像の明るい部分又は暗い部分の面積を比較することにより投射映像の大きさを調整し、前記撮影手段により取得された前記第1マーク画像と前記第2マーク画像の明るい部分と暗い部分の境界点の座標を比較することにより、投射映像の位置を調整することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の投射型映像表示装置において、前記第1マーク画像は、前記投射領域の中心を挟んで対角線上に配置される2個のマーク画像を含んで構成され、前記第2マーク画像は、前記投射映像の中心を挟んで対角線上に配置される2個のマーク画像を含んで構成され、前記制御手段は、前記2個のマークのそれぞれについて、前記第1マーク画像と前記第2マーク画像を比較して前記投射映像の大きさ及び位置を調整することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の投射型映像表示装置において、前記制御手段は、前記2個のマークのそれぞれについて算出された調整値の中心値に基づいて前記投射映像の大きさ及び位置を調整することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、映像の付加された投射光を、投射レンズを介して出射する投射手段と、前記投射手段により投射された投射映像を、撮影レンズを介して撮影する撮影手段と、前記投射映像の大きさを変更可能なズーム変更手段と、前記投射映像の投射位置を変更可能な投射位置変更手段と、前記投射映像のピントが合うように前記投射レンズのレンズ位置を変更可能なレンズ位置変更手段と、前記ズーム変更手段、前記投射位置変更手段、及び前記レンズ位置変更手段を制御して、スクリーンに投射された投射映像の大きさ、位置、及びピントを調整する制御手段と、を備えた投射型映像表示装置において、所定の大きさの投射領域を有し、明るい部分と暗い部分とが交互に配置された図柄からなる2個の第1マーク画像を、前記投射領域の中心を挟んで対角線上に設けられたスクリーン上に、映像を投射させる場合に、前記制御手段は、前記投射映像が前記投射領域に合致して表示されたときに前記第1マーク画像と合致する第2マーク画像を有する映像を前記投射手段に投射させ、前記第1マーク画像及び投射映像中の前記第2マーク画像を前記撮影手段に撮影させ、前記撮影手段により取得された前記第2マーク画像について、前記明るい部分と暗い部分の面積を比較することにより投射映像のピントを調整した後、前記撮影手段により取得された前記第1マーク画像と前記2第2マーク画像の明るい部分又は暗い部分の面積を比較することにより投射映像の大きさを調整するとともに、前記撮影手段により取得された前記第1マーク画像と前記第2マーク画像の明るい部分と暗い部分の境界点の座標を比較することにより投射映像の位置を調整することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、映像の付加された投射光を、投射レンズを介して出射する投射手段と、前記投射手段により投射された投射映像を、撮影レンズを介して撮影する撮影手段と、前記投射映像の大きさを変更可能なズーム変更手段と、前記投射映像の投射位置を変更可能な投射位置変更手段と、前記ズーム変更手段及び前記投射位置変更手段を制御して、スクリーンに投射された投射映像の大きさ及び位置を調整する制御手段と、を備えた投射型映像表示装置と、所定の大きさの投射領域を有し、該投射領域の一部に第1マーク画像を設けられたスクリーンと、を備えて構成される投射型映像表示システムにおいて、前記制御手段は、前記投射映像が前記投射領域に合致して表示されたときに前記第1マーク画像と合致する第2マーク画像を有する映像を前記投射手段に投射させ、前記第1マーク画像及び投射映像中の前記第2マーク画像を前記撮影手段に撮影させ、前記撮影手段により取得された前記第1マーク画像と前記第2マーク画像の大きさを比較することにより投射映像の大きさを調整するとともに、前記第1マーク画像と前記第2マーク画像の位置を比較することにより投射映像の投射位置を調整することを特徴とする。
本発明によれば、ユーザの手を煩わせずに投射映像の位置、大きさ、及びピントを自動的に、かつ精度よく調整可能で、スクリーンの種類が制限されないなど、様々な状況に適応可能な投射型映像表示装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態である投射型プロジェクタの外観斜視図である。図1に示すように、本実施形態に係る投射型プロジェクタ100は、直方体状の本体ケース110の前面右側に、投射レンズ15と撮影レンズ21が配置されている。
投射レンズ15は、後述するDMD等の光変調素子で形成された光像をスクリーン等の対象に投射するためのものであり、焦点位置(レンズ位置)を任意に変更できる。
撮影レンズ21は、投射レンズ15により投射された投射映像を撮影するためのものであり、投射レンズ15同様に焦点位置(レンズ位置)を任意に変更できる。なお、本実施形態では、焦点深度(被写界深度)の十分に大きい撮影レンズを用いることで、容易に投射映像(スクリーン面)にピントが合うようにしている。
また、本体ケース110の上面には各種操作キーを備えた操作部5が配設され、本体ケース110の背面には図示しない映像入出力端子やACアダプタ接続部が配設される。
図2は、本実施形態の投射型プロジェクタ100の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の投射型プロジェクタ100は、映像の付加された光をスクリーン上に投射して映像表示を行う装置であり、投射部1と、撮影部2と、レンズ駆動部3と、映像入力部4と、操作部5と、制御部6と、を備えて構成される。
投射手段としての投射部1は、投射用信号処理部11と、光源ランプ12と、カラーホイール13と、DMD(Digital Micromirror Device)14と、投射レンズ15と、ズームレンズ16と、を備えて構成される。
具体的には、投射用信号処理部11は、映像入力部4からの映像データに基づいて投射用の映像信号を生成する。光源ランプ12は、例えば、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ、白熱灯、ハロゲンランプ等の光源ランプであり、より高輝度、高効率な光源ランプが望ましい。カラーホイール13は、光源ランプ12からの投射光を、R(赤)、G(緑)、B(青)の何れかの単色光に切り換える回転式の分割カラーフィルタである。カラーホイール13には、図示しない同期回路が接続されており、この同期回路によりカラーホイール13は回転制御される。DMD14は、例えば、数十万〜数百万個のマイクロミラーが敷き詰められたIC(Integrated Circuit)を備えた略矩形状の光学デバイスであり、映像入力部4からの映像データに基づいて光をドット単位で反射して、映像の付加された投射光を生成する。投射レンズ15及びズームレンズ16は、DMD14によって変調された光(光学像)をスクリーンに拡大投影する。
すなわち、投射部1では、光源ランプ12から照射された光はカラーホイール13によりR、G、Bの何れかの単色光に切り換えられ、この単色光はDMD14により変調され、変調された光学像が投射レンズ15及びズームレンズ16によってスクリーンに拡大投影されることとなる。
撮影手段としての撮影部2は、撮影レンズ21と、イメージセンサ22と、撮影用信号処理部23と、を備えて構成される。
具体的には、撮影レンズ21は、投射部1によりスクリーンに投射された投射映像を取り込む。イメージセンサ22は、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子で構成され、撮影レンズ21により取り込まれた映像を撮像する。撮影用信号処理部23は、イメージセンサ22から出力されるアナログ映像信号をディジタル化し、映像データを生成する。
すなわち、撮影部2では、撮影レンズ21を介して取り込まれた入射光に基づく映像が、イメージセンサ22により撮像され、撮影用信号処理部23によりデータ化されることとなる。
レンズ駆動部3は、投射映像のピントを調整する際、投射レンズ15の位置を変位させる(レンズ位置変更手段)。また、投射映像の大きさを変更する際、ズームレンズ16の位置を変位させる(ズーム変更手段)。また、投射映像の投射位置を変更する際、投射レンズ15及びズームレンズ16の位置を変位させる(投射位置変更手段)。
映像入力部4は、例えば、パーソナルコンピュータ等の画像出力機器と電気的に接続されており、スクリーンに投射する映像の映像データを入力する信号処理を行う。操作部5は、装置電源のオン/オフや映像の投射処理に関する複数の操作キーを有し、ユーザからの操作指令を入力可能とする。
制御部6は、例えば、CPU(Central Processing Unit)61、RAM(Random Access Memory)62、ROM(Read Only Memory)63等を備えて構成され、投射型プロジェクタ100の各部を制御する。
CPU61は、ROM63に格納された処理プログラム等を読み出して、RAM62に展開して実行することにより、投射型プロジェクタ100全体の制御を行う。
RAM62は、CPU61により実行された処理プログラム等を、RAM62内のプログラム格納領域に展開するとともに、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果等をデータ格納領域に格納する。
ROM63は、例えば、半導体メモリ等で構成され、処理プログラムやデータ等が予め記憶されている。ROM63には、例えば、映像入力部4から入力された映像データに基づく映像をスクリーンに投射させるための投射プログラム63A、投射映像のピントを調整するためのピント調整プログラム63B、投射映像の大きさを調整するためのズーム調整プログラム63C、投射映像の投射位置を調整するための投射位置調整プログラム63D等が格納されている。
本実施形態の投射型プロジェクタ100によれば、特定のスクリーン上に映像を投射させる場合に、自動的に、投射映像のピント、大きさ、投射位置を調整することができる。特定のスクリーンとは、例えば、所定の大きさ(例えば、アスペクト比16:9や4:3)の投射領域を有し、この投射領域の一部にマーク画像(第1マーク画像)を設けられたスクリーンである。
ここで、スクリーン上の第1マーク画像は、貼着や印刷、その他の適当な方法によって形成することができるが、望ましくは位置が容易に変更できない形態で形成されるようにする。
また、第1マーク画像としては、例えば、白い部分(明るい部分)と黒い部分(暗い部分)とが交互に配置された円形のマークを利用する。白い部分と黒い部分は、それぞれ、円の中心角を複数分割(例えば、4等分)し、且つ円の半径を複数分割(例えば、ほぼ二等分)したそれぞれの範囲に交互に配置され、白い部分のトータルの面積と、黒い部分のトータルの面積とが等しくされているものとする。
以下に、投射型プロジェクタ100における、投射映像の各種調整処理について説明する。
図3は、投射型プロジェクタ100のCPU61により実行される投射制御処理の一例について示したフローチャートである。また、図4はピント調整処理の一例を示すフローチャート、図5はズーム調整処理の一例を示すフローチャート、図6は位置調整処理の一例を示すフローチャートである。
図3において、ステップS1では、投射部1にマーク画像(第2マーク画像)を含む映像を投射させる。このとき、投射部1による投射映像(例えば、アスペクト比16:9)が、スクリーン上の前記投射領域(例えば、アスペクト比16:9)に合致して表示されたときに、前記第1マーク画像と合致する第2マーク画像を有する映像をスクリーンに投射する。つまり、第2マーク画像も、第1マーク画像と同様に、白い部分と黒い部分とが交互に配置された円形のマークである。この第1マーク画像に対応する第2マーク画像の画像データ又は第2マーク画像を含む映像の画像データは、例えば、ROM63に予め格納されている。
図7は、投射部1により第2マーク画像を有する映像をスクリーンに投射した状態の一例を示す説明図である。図7では、投射映像の大きさがスクリーンの投射領域Sに対して小さく、投射位置が投射領域Sの右下方にずれている場合を示している。
本実施形態では、スクリーン上に予め配置されている第1マーク画像TM1a,TM1bと、投射映像である第2マーク画像TM2a,TM2bとを比較することにより各種調整を行う。
次いで、図3のステップS2では、投射映像のピントを合わせるためのピント調整処理を行う。具体的には、図4のフローチャートに従ってピント調整処理を実行する。
図4において、ステップS21では、スクリーンSに投射された第2マーク画像TM2a、TM2bを含む映像を、撮影レンズ21を介して取り込んで、取り込んだ映像をイメージセンサ22で撮像し、撮像した映像の中から第2マーク画像TM2a、TM2bが表示された部分の抽出および第2マーク画像TM2a、TM2bの認識を行う。
ステップS22では、イメージセンサ22により撮像された映像データから、第2マーク画像TM2a、TM2bのそれぞれについて、白部分(明るい部分)の面積と黒部分(暗い部分)の面積を算出し、これらの面積比を演算する。
ステップS23では、演算された面積比(白黒比率)がほぼ50:50になっているか否かを判定し、ほぼ50:50である場合には、投射映像のピントが合った状態になっていると判断して、ピント調整処理を終了する。つまり、スクリーンの状態等によっては、演算された面積比がちょうど50:50になるようにピントを調整することは困難であるため、面積比が所定の範囲内にある場合に投射映像のピントが合っているとみなすようにしている。
一方、ステップS23で第2マーク画像TM2a、TM2bの白黒比率が50:50から所定量外れていると判定した場合は、レンズ駆動部3を制御して、投射レンズ15の位置を所定量だけ変位させる(ステップS24)。そして、ステップS22〜S24の処理を繰り返すことで、投射映像Iのピントを調整する。
ここで、投射型プロジェクタ100からの投射光の光軸とスクリーンSが正確に直交するように設置されている場合は、第2マーク画像TM2a、TM2bの一方についてのみピント調整を行うだけで足りる。一方、投射型プロジェクタ100からの投射光の光軸とスクリーンSが直交していない場合(例えば、一方の第2マーク画像TM2aのピントがあった状態において、他方の第2マーク画像TM2bのピントが合わない場合)は、一方の第2マーク画像TM2aのピントが合うレンズ位置(調整値)と、他方の第2マーク画像TM2bのピントが合うレンズ位置(調整値)の中間位置に投射レンズ15の位置を合わせるようにする。これにより、投射映像のほぼ中心においてピントが合うこととなるので、投射映像の全体としての視認性が向上する。
このようにして投射映像のピントを調整した後、図3のステップS3では、投射映像の大きさをスクリーンの投射領域の大きさに合わせるためのズーム調整処理を行う。具体的には、図5のフローチャートに従ってズーム調整処理を実行する。
図5において、ステップS31では、スクリーンSに投射された第2マーク画像TM2a、TM2b、及びスクリーンに予め形成されている第1マーク画像TM1a,TM1bを含む映像を、撮影レンズ21を介して取り込み、取り込んだ映像をイメージセンサ22で撮像し、撮像した映像の中から第1マーク画像TM1a,TM1b、及び第2マーク画像TM2a、TM2bが表示された部分の抽出およびマーク画像TM2a、TM2bの認識を行う。なお、4つのマーク画像TM1a,TM1b,TM2a,TM2bを一度の撮影で取り込む必要はなく、それぞれのマーク画像を個々に撮影して、抽出・認識させるようにしてもよい。
ステップS32では、イメージセンサ22により撮像された映像データから、第1マーク画像TM1a、TM1bと、それに対応する第2マーク画像TM2a、TM2bの大きさをそれぞれ比較する。例えば、第1マーク画像TM1a,TM1bと第2マーク画像TM2a,TM2bについて、それぞれ黒部分又は白部分の面積を算出する。
そして、算出された面積がほぼ同じとなるようにズーム倍率を決定し(ステップS33)、決定されたズーム倍率に基づいてレンズ駆動部3を制御して、ズームレンズを所定量変位させる(ステップS34)。
ここで、スクリーンの状態等によっては、一方の第2マーク画像TM2aの大きさが対応する第1マーク画像TM1aの大きさが同じになるようにズーム倍率を変化させた場合に、他方の第2マーク画像TM2bの大きさが対応する第1マーク画像TM1bの大きさと同じになるとは限らない。この場合は、一方のマーク画像TM1a、TM2aの大きさに基づいて決定されるズーム倍率(調整値)と、他方のマーク画像TM1b,TM2bの大きさに基づいて決定されるズーム倍率(調整値)の中間値を投射映像のズーム倍率とする。これにより、ズーム調整することに伴う投射映像のひずみを最小限に抑えられるので、投射映像の全体としての視認性が向上する。
なお、一方の第2マーク画像TM2aの大きさが対応する第1マーク画像TM1aの大きさが同じになるようにズーム倍率を変化させた場合に、他方の第2マーク画像TM2bの大きさが対応する第1マーク画像TM1bの大きさと同じになる場合は、投射映像をスクリーンの所望の投射位置に極めて高い精度で合致させることができることとなる。
図8は、ズーム調整処理を行った後の投射映像の一例を示す説明図である。すなわち、図7に示すように映像が投射された状態において、第1マーク画像TM1a,TM1bと第2マーク画像TM2a,TM2bの大きさが同じになるようにズーム調整処理を行うことにより、投射映像Iの全体の大きさと、スクリーンの投射領域Sが同じ大きさとなる。
このようにして投射映像の大きさを調整した後、図3のステップS4では、投射映像の投射位置をスクリーンの投射領域に合わせるための投射位置調整処理を行う。具体的には、図6のフローチャートに従って投射位置調整処理を実行する。
図6において、ステップS41では、スクリーンSに投射された第2マーク画像TM2a、TM2b、及びスクリーンに予め形成されている第1マーク画像TM1a,TM1bを含む映像を、撮影レンズ21を介して取り込み、取り込んだ映像をイメージセンサ22で撮像し、撮像した映像の中から第1マーク画像TM1a,TM1b、及び第2マーク画像TM2a、TM2bが表示された部分の抽出およびマーク画像TM2a、TM2bの認識を行う。
ステップS42では、イメージセンサ22により撮像された映像データから、第1マーク画像TM1a,TM1bと、それに対応する第2マーク画像TM2a、TM2bの中心座標を演算し、両者を比較する。
そして、演算された中心座標の差分に基づいて変位方向及び変位量を決定し(ステップS43)、これに基づいてレンズ駆動部3を制御してXY方向に投射レンズ15及びズームレンズ16を移動させる(ステップS44)。つまり、第1マーク画像TM1a,TM1bと第2マーク画像TM2a,TM2bの白部分(明るい部分)と黒部分(暗い部分)の境界点を比較することにより、投射映像の位置を調整する。
ここで、スクリーンの状態等によっては、一方の第2マーク画像TM2aの位置(中心座標)が対応する第1マーク画像TM1aの位置と合致するように投射位置を変化させた場合に、他方の第2マーク画像TM2bの位置が対応する第1マーク画像TM1bの位置と合致するとは限らない。この場合は、一方のマーク画像TM1a、TM2aの位置の差分に基づいて決定される変位量(調整値)と、他方のマーク画像TM1b,TM2bの位置の差分に基づいて決定される変位量(調整値)の中間値を、投射映像全体の変位量とする。これにより、投射映像の大きさがスクリーンの所望の投射領域の大きさと合致しない場合でも、投射映像は前記投射領域の中央に表示されることとなるので、投射映像の全体としての視認性が向上する。
なお、一方の第2マーク画像TM2aの位置が対応する第1マーク画像TM1aの位置と合致するように投射位置を変化させた場合に、他方の第2マーク画像TM2bの大きさが対応する第1マーク画像TM1bの大きさと合致する場合は、投射映像をスクリーンの所望の投射領域に極めて高い精度で合致させることができることとなる。
図9は、投射位置調整処理を行った後の投射映像の一例を示す説明図である。すなわち、図8に示すように映像が投射された状態において、第1マーク画像TM1a,TM1bと第2マーク画像TM2a,TM2bの位置に基づいて位置調整処理を行うことにより、投射映像Iの投射位置はスクリーンの投射領域Sに合致することとなる。
本実施形態の投射型プロジェクタ100によれば、ユーザの手を煩わせずに投射映像の位置、大きさ、及びピントを自動的に、かつ精度よく調整可能で、スクリーンの種類が制限されないなど、様々な状況に適応可能な投射型映像表示装置を提供することができる。
また、第2マーク画像TM2a,TM2bの撮影結果に基づいて投射映像のピントを調整した後で、投射映像の大きさと投射位置を調整するので、精度よく調整することができる。
また、スクリーンSに貼着するマーク画像TM1a,TM1bは、予め所定の図柄として設定されているので、画像認識処理でこのマークを見つけることが容易となる。さらに、マーク画像TM1a,TM1bを明るい部分と暗い部分とを交互に配した図柄とすることで、画像解析処理によりピントのズレ量の確認や大きさの比較等の処理は極めて容易なものとなる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、マーク画像として円形のトンボマークを例示したが、例えば、チェッカーフラッグのように矩形状に明るい部分と暗い部分とを交互に配したマークとしても良いし、その他、種々のマークを用いることができる。
また、スクリーン上に設けるマーク画像の配置や個数も、上記実施形態のパターンに限られず、例えば、1個のマーク画像だけでも、ピント調整、ズーム調整、投射位置調整を容易にすることができる。さらに、3個以上の画像マークを設ければ(例えば、4個のマークを投射領域の四隅に設ける)、各種調整における精度をさらに向上することができる。その他、2個のマーク画像を中央上下に設けたりするなど、種々に変更可能である。
また、上記の実施形態では、DMDを用いた映像の投射方式を適用した例を示したが、例えば、反射型液晶素子を用いた方式を適用するなど、映像の投射方式は特に制限されるものでない。
また、ピント調整、ズーム調整、及び投射位置調整を行うのに、投射レンズ15とズームレンズ16そのものを変位させる構成を例示したが、投射型プロジェクタ100自体を前後/上下に移動させる機構を設け、それにより投射レンズとスクリーンとの相対位置を変化させるようにしても良い。
本発明の一実施形態である投射型プロジェクタの外観斜視図である。 本実施形態の投射型プロジェクタの概略構成を示すブロック図である。 投射型プロジェクタのCPUにより実行される投射制御処理の一例について示したフローチャートである。 ピント調整処理の一例を示すフローチャートである。 ズーム調整処理の一例を示すフローチャートである。 位置調整処理の一例を示すフローチャートである。 投射部1により第2マーク画像を有する映像をスクリーンに投射した状態の一例を示す説明図である。 ズーム調整処理を行った後の投射映像の一例を示す説明図である。 投射位置調整処理を行った後の投射映像の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 投射部
11 投射用信号処理部
12 光源ランプ
13 カラーホイール
14 DMD
15 投射レンズ
16 ズームレンズ
2 撮影部
21 撮影レンズ
22 イメージセンサ
23 撮影用信号処理部
3 レンズ駆動部
4 映像入力部
5 操作部
6 制御部
61 CPU
62 RAM
63 ROM
100 投射型プロジェクタ

Claims (7)

  1. 映像の付加された投射光を、投射レンズを介して出射する投射手段と、
    前記投射手段により投射された投射映像を、撮影レンズを介して撮影する撮影手段と、
    前記投射映像の大きさを変更可能なズーム変更手段と、
    前記投射映像の投射位置を変更可能な投射位置変更手段と、
    前記ズーム変更手段及び前記投射位置変更手段を制御して、スクリーンに投射された投射映像の大きさ及び位置を調整する制御手段と、を備えた投射型映像表示装置において、
    所定の大きさの投射領域を有し、該投射領域の一部に第1マーク画像を設けられたスクリーン上に映像を投射させる場合に、
    前記制御手段は、前記投射映像が前記投射領域に合致して表示されたときに前記第1マーク画像と合致する第2マーク画像を有する映像を前記投射手段に投射させ、
    前記第1マーク画像及び投射映像中の前記第2マーク画像を前記撮影手段に撮影させ、
    前記撮影手段により取得された前記第1マーク画像と前記第2マーク画像の大きさを比較することにより投射映像の大きさを調整するとともに、前記第1マーク画像と前記第2マーク画像の位置を比較することにより投射映像の投射位置を調整することを特徴とする投射型映像表示装置。
  2. 前記投射映像のピントが合うように前記投射レンズのレンズ位置を変更可能なレンズ位置変更手段を備え、
    前記制御手段は、前記レンズ位置変更手段を制御して前記投射映像のピントを調整可能で、前記撮影手段により取得された前記第2マーク画像に基づいて投射映像のピントを調整した後、前記投射映像の大きさ及び位置を調整することを特徴とする請求項1に記載の投射型映像表示装置。
  3. 前記第1マーク画像及び前記第2マーク画像は、明るい部分と暗い部分とが交互に配置された図柄であり、
    前記制御手段は、前記撮影手段により取得された前記第2マーク画像について、前記明るい部分と暗い部分の面積を比較することにより投射映像のピントを調整し、
    前記撮影手段により取得された前記第1マーク画像と前記第2マーク画像の明るい部分又は暗い部分の面積を比較することにより投射映像の大きさを調整し、
    前記撮影手段により取得された前記第1マーク画像と前記第2マーク画像の明るい部分と暗い部分の境界点の座標を比較することにより、投射映像の位置を調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の投射型映像表示装置。
  4. 前記第1マーク画像は、前記投射領域の中心を挟んで対角線上に配置される2個のマーク画像を含んで構成され、
    前記第2マーク画像は、前記投射映像の中心を挟んで対角線上に配置される2個のマーク画像を含んで構成され、
    前記制御手段は、前記2個のマークのそれぞれについて、前記第1マーク画像と前記第2マーク画像を比較して前記投射映像の大きさ及び位置を調整することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の投射型映像表示装置。
  5. 前記制御手段は、前記2個のマークのそれぞれについて算出された調整値の中心値に基づいて前記投射映像の大きさ及び位置を調整することを特徴とする請求項4に記載の投射型映像表示装置。
  6. 映像の付加された投射光を、投射レンズを介して出射する投射手段と、
    前記投射手段により投射された投射映像を、撮影レンズを介して撮影する撮影手段と、
    前記投射映像の大きさを変更可能なズーム変更手段と、
    前記投射映像の投射位置を変更可能な投射位置変更手段と、
    前記投射映像のピントが合うように前記投射レンズのレンズ位置を変更可能なレンズ位置変更手段と、
    前記ズーム変更手段、前記投射位置変更手段、及び前記レンズ位置変更手段を制御して、スクリーンに投射された投射映像の大きさ、位置、及びピントを調整する制御手段と、を備えた投射型映像表示装置において、
    所定の大きさの投射領域を有し、明るい部分と暗い部分とが交互に配置された図柄からなる2個の第1マーク画像を、前記投射領域の中心を挟んで対角線上に設けられたスクリーン上に、映像を投射させる場合に、
    前記制御手段は、
    前記投射映像が前記投射領域に合致して表示されたときに前記第1マーク画像と合致する第2マーク画像を有する映像を前記投射手段に投射させ、
    前記第1マーク画像及び投射映像中の前記第2マーク画像を前記撮影手段に撮影させ、
    前記撮影手段により取得された前記第2マーク画像について、前記明るい部分と暗い部分の面積を比較することにより投射映像のピントを調整した後、
    前記撮影手段により取得された前記第1マーク画像と前記2第2マーク画像の明るい部分又は暗い部分の面積を比較することにより投射映像の大きさを調整するとともに、
    前記撮影手段により取得された前記第1マーク画像と前記第2マーク画像の明るい部分と暗い部分の境界点の座標を比較することにより投射映像の位置を調整することを特徴とする投射型映像表示装置。
  7. 映像の付加された投射光を、投射レンズを介して出射する投射手段と、前記投射手段により投射された投射映像を、撮影レンズを介して撮影する撮影手段と、前記投射映像の大きさを変更可能なズーム変更手段と、前記投射映像の投射位置を変更可能な投射位置変更手段と、前記ズーム変更手段及び前記投射位置変更手段を制御して、スクリーンに投射された投射映像の大きさ及び位置を調整する制御手段と、を備えた投射型映像表示装置と、
    所定の大きさの投射領域を有し、該投射領域の一部に第1マーク画像を設けられたスクリーンと、
    を備えて構成される投射型映像表示システムにおいて、
    前記制御手段は、
    前記投射映像が前記投射領域に合致して表示されたときに前記第1マーク画像と合致する第2マーク画像を有する映像を前記投射手段に投射させ、
    前記第1マーク画像及び投射映像中の前記第2マーク画像を前記撮影手段に撮影させ、
    前記撮影手段により取得された前記第1マーク画像と前記第2マーク画像の大きさを比較することにより投射映像の大きさを調整するとともに、前記第1マーク画像と前記第2マーク画像の位置を比較することにより投射映像の投射位置を調整することを特徴とする投射型映像表示システム。
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