JP2008286989A - 情報表示用パネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間の空間に少なくとも1種類以上の粒子からなり互いに光学的反射率および帯電特性が異なる表示媒体を少なくとも2種類以上封入し、前記2枚の基板の双方に直交配置したライン電極で形成される対電極間に電位差を与えることにより表示媒体に電界を付与し、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示するドットマトリクス型表示方式の長方形の表示部を有する情報表示用パネルにおいて、表示面側基板に設けるライン電極を、透明材料で形成するとともに長方形の表示部表示エリアの短辺と平行な方向に設け、背面側基板に設けるライン電極を、金属材料で形成するとともに長方形の表示部表示エリアの長辺と平行な方向に設ける。
【選択図】図5
Description
本発明は、特に、A7サイズ(105mm×74mm)〜B3サイズ(515mm×364mm)の情報表示用パネルにおいて、A7〜B3相当の長方形の表示部表示エリアを有する情報表示用パネルの他、アスペクト比(縦横比)が大きな長方形の表示部表示エリアを有する情報表示用パネルに関するものである。
上述した情報表示用パネルでは、2枚の基板の各々に、互いに直交するライン電極を設けてドットマトリクス型表示方式でパッシブ駆動を行っている。
上記の問題は、金属に比べると電気抵抗が高いITO等の透明電極において、長さが257mm(B5サイズの長辺方向に相当する)よりも長くなると顕著になるため、電子ペーパーの標準サイズとしてニーズの高い、A5、B5、A4、B4、A3、B3サイズのように、配置するITO等の、金属に比べると電気抵抗が高い透明ライン電極の長さが257mm以上の長方形の表示領域を有するドットマトリックス型表示方式の情報表示用パネルにおいて起こりやすく、低価格に抑えたい電子ペーパーに必要とされるパッシブ駆動方式において課題となっていた。
図5(a)は、背面側基板1に、ライン電極5を、背面側基板1の長辺と平行な方向に配置する。点線で囲んだ四角部分が表示エリアであり、表示エリアの外側にライン電極5から延長した引き出し線部10がある。ライン電極5および引き出し線部10は電気抵抗が小さい金属材料で形成する。
図5(b)は、表示面側基板2に、透明ライン電極6を、表示面側基板2の短辺と平行な方向に配置する。点線で囲んだ四角部分が表示エリアであり、表示エリアの外側に透明ライン電極6から延長した引き出し線部10がある。透明ライン電極6は酸化インジウム錫(ITO)等の透明導電材料で形成し、引き出し線部10は透明導電材料より電気抵抗が小さい金属材料で形成する。
図5(c)は、背面側基板1と表示面側基板2とを貼り合わせた情報表示用パネルを表示面側から見た様子を示す。各ライン電極5、6のそれぞれからの引き出し線部10は、ライン電極間に電圧を印加するための電源に接続するため、電源接続用部材11、例えばフレキシブル回路基板(FPC)などに接続されている。
表示面側基板2に設ける透明ライン電極6を短辺と平行な方向に配置することで、透明ライン電極6の全長が短くなり、電源接続用部材11に近い対電極間に印加される電圧と、電源接続用部材11から遠い対電極間に印加される電圧との差を小さくすることができる。その結果、特に標準サイズではA7〜B3サイズの情報表示用パネルの表示エリア全面にわたって印加される電圧にムラがなくなり、画像品質が良好になる。
一方、背面側基板に設けるライン電極は、銅、アルミニウム、銀、ニッケル、金、クロム、ネオジウムおよびそれらを主成分とする合金(例えば、ネオジウムクロム合金(Nd−Cr))等の金属材料を用いて形成することができる。
図6(a)は、図4(a)と同じ構成である。
図6(b)は、表示面側基板2に、透明ライン電極6および透明ライン電極6の中央に金属細線14を、表示面側基板2の短辺と平行な方向に配置する。点線で囲んだ四角部分が表示エリアであり、表示エリアの外側に金属細線14を延長している。透明ライン電極6はITO等の透明導電材料で形成し、金属細線14は透明導電材料より電気抵抗が小さい金属材料で形成する。金属細線の幅を10〜20μmの範囲とすることによって、透明電極中に配置された金属細線は事実上見えなくすることができる。また、金属細線の配置を等間隔としないでわずかにずらすことにより、モアレの発生を防ぐことができるので好ましい。
図6(c)は、背面側基板1と表示面側基板2とを貼り合わせた情報表示用パネルを表示面側から見た様子を示す。各ライン電極5からの引き出し線部10および透明ライン電極6から延長している金属細線14は、ライン電極間に電圧を印加するための電源に接続するため、電源接続用部材11、例えばフレキシブル回路基板(FPC)などにそれぞれ接続されている。
表示面側基板2に設ける透明ライン電極6にさらに電気抵抗の小さい金属細線14を配置することで、ライン電極部分全体の電気抵抗を小さくし、電源接続用部材11に近い対電極間に印加される電圧と、電源接続用部材11から遠い対電極間に印加される電圧との差をさらに小さくすることができる。その結果、特に標準サイズではA7〜B3サイズの情報表示用パネルの表示エリア全面にわたって印加される電圧がより一定となり、画像品質がより均一になる。
図7(a)、(b)ともに、背面側基板に配置する金属製のライン電極5および引き出し線部10、並びに、表示面側基板に配置する透明導電部材からなる透明ライン電極6および金属製の引き出し線部10を示す。ライン電極5の幅をW1、透明ライン電極6の幅をW2とする。縦横2本のライン電極の交点部分(図7では斜線で示した部分)が1表示単位となるので、1表示単位の面積を小さくすると、高解像度の高画質にすることができる。
図7(a)は、ライン電極5の幅W1が透明ライン電極6の幅W2より小さく(W1<W2)、単位画素が長方形の例である。透明ライン電極6の幅W2が大きいことにより、透明ライン電極6の電気抵抗による電圧降下の影響が小さく、引き出し線部10に近い対電極間に印加される電圧と、引き出し線部10から遠い対電極間に印加される電圧との差を小さくすることができる。その結果、特に標準サイズではA7〜B3サイズの情報表示用パネルの表示エリア全面にわたって印加される電圧にムラがなくなり、画像品質が良好になる。
一方、図7(b)は、ライン電極5の幅をW1が透明ライン電極6の幅をW2より大きく(W1>W2)した単位画素が長方形の例である。この場合、図7(a)の例と画素数はほぼ同じであるが、透明ライン電極6の幅W2が小さいので、透明ライン電極6の電気抵抗が大きくなり、電圧降下の影響が大きくなる。
よって、図7(a)のように、背面側基板に設ける金属ライン電極5の幅W1を、表示面側基板に設ける透明ライン電極6の幅W2よりも小さくし、単位画素を長方形とすることが好適である。ここでは極端に小さな長方形の表示エリアにおいて説明したが、A規格、B規格の標準サイズの長方形の表示エリアでは短辺に平行な方向に並べる透明ライン電極幅を広くしたほうが、画素数も多くすることができるので高精彩となる点でも好ましい。
対向ライン電極の重なりで形成する長方形の単位画素の縦横アスペクト比(W2/W1)は1以上2以下とすることが好ましい。W2/W1が2より大きいと精彩度の点で問題が出てくることがある。W2/W1が1より小さいと本発明の目的でもある透明ライン電極全体の電気抵抗を小さくすることができなくなる。
また、対電極の交点部分で形成される長方形が隔壁に内接するか、もしくは、隔壁内側に納まるようにするのが好ましい。ここでは隔壁が形成するセルと、対電極が形成する単位画素とを対応させたが、対応させなくても良く、この場合、セル形状、セルの配置は任意であり、隔壁形状、配置も任意である。解像度の点からはセル形状と単位画素とを対応させるため長方形セルを格子状配置するのが好ましい。いずれにしても隔壁を設ける場合には、セルのコーナー部となる隔壁の接合部には丸みを形成することが好ましい。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法も好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
表示用粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
上記着色剤を配合して所望の色の表示用粒子を作製できる。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、表示媒体としての均一な移動が可能となる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行うことができる。
この空隙部分とは、例えば、図1(a)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板内側に設けた場合)、表示媒体3の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール剤、シール方法を施すことが肝要である。
対向する基板間セル内の気体中空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
以下の(1)〜(5)の工程によって、表2に示すサイズ(A7〜B3)の情報表示用パネルを製作し、べた画像をドットマトリックス表示させて画質を評価した。
(1)基板への隔壁(リブ)および電極パターンの形成工程
(2)基板への表示媒体の充填工程
(3)隔壁上の不要な表示媒体の除去工程
(4)隔壁への接着剤層形成工程
(5)2枚の基板の貼り合わせ工程
その後、ITO電極を形成した基板に、フォトレジスト法によって、線幅30μ高さ40μmの四角形格子状の隔壁パターンを、画素サイズ開口部をもって作製して隔壁付基板とした。
白色表示媒体(負帯電粒子からなる)と黒色表示媒体(正帯電粒子からなる)とを合わせて25vol%になるよう同容積量でセルに配置した後、2枚の基板を貼り合わせて各サイズの情報表示用パネルを得た。
3 表示媒体
3W 白色表示媒体
3Wa 表示用白色粒子
3B 黒色表示媒体
3Ba 表示用黒色粒子
4 隔壁
5、6 電極
8 絶縁液体
9 マイクロカプセル
10 引き出し線部
11 電源接続用部材
12 セル
14 金属細線
21 セル
21−1 第1のセル
21−2 第2のセル
21−3 第3のセル
22R 赤色カラーフィルター
22G 緑色カラーフィルター
22BL 青色カラーフィルター
40 基板間距離確保用部材
Claims (7)
- 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間の空間に少なくとも1種類以上の粒子からなり互いに光学的反射率および帯電特性が異なる表示媒体を少なくとも2種類以上封入し、前記2枚の基板の双方に直交配置したライン電極で形成される対電極間に電位差を与えることにより表示媒体に電界を付与し、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示するドットマトリクス型表示方式の長方形の表示部を有する情報表示用パネルにおいて、
表示面側基板に設けるライン電極を、透明導電材料で形成するとともに長方形の表示部表示エリアの短辺と平行な方向に設け、
背面側基板に設けるライン電極を、金属材料で形成するとともに長方形の表示部表示エリアの長辺と平行な方向に設ける
ことを特徴とする情報表示用パネル。 - 前記表示面側基板に設ける透明ライン電極の幅を、前記背面側基板に設ける金属ライン電極の幅よりも大きくし、単位画素が長方形となることを特徴とする請求項1に記載の情報表示用パネル。
- 長方形の表示部表示エリアの短辺の長さが、350mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の情報表示用パネル。
- 前記表示面側基板に設ける透明ライン電極と、前記透明ライン電極に電圧を印加するための電源とを接続するための引き出し線を金属材料で構成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報表示用パネル。
- 前記表示面側基板に設ける透明ライン電極を、透明電極と金属細線とにより構成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の情報表示用パネル。
- 前記表示面側基板に設ける透明ライン電極を、酸化インジウム錫、酸化インジウム、亜鉛ドープ酸化インジウム、アンチモン錫酸化物、導電性酸化錫、導電性酸化亜鉛、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンのうちのいずれかの透明導電材料により形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の情報表示用パネル。
- 前記背面側基板に設けるライン電極、前記表示面側基板に透明電極とともに設ける金属細線、およびライン電極に電圧を印加するための電源とライン電極とを接続する引き出し線を、銅、アルミニウム、銀、ニッケル、金、クロム、ネオジウムおよびこれらを主成分とする合金のうちのいずれかの金属材料により形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の情報表示用パネル。
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