JP2008243966A - 電子部品が実装されたプリント基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子部品が埋め込まれたプリント基板において電子部品の熱放散を効率的に行うように改良した、電子部品が実装されたプリント基板及びその製造方法を提供することを解決すべき課題とする。
【解決手段】片面に配線パターン層である銅層3を形成された第1絶縁基板1に、電子部品埋め込み用穴21が形成された第2絶縁基板2が積層されている。電子部品4ははんだボール5が銅層3に当接するようにフェイスダウン状態で電子部品埋め込み用穴21に配設されている。電子部品埋め込み用穴21の側面と電子部品4との間に銀ペースト材7が設置されており、電子部品埋め込み用穴21の底部にはアンダーフィル材6が設置されている。電子部品4のはんだボール5が設置された面の反対側には銅箔8が接合されている。銅箔8は銀ペースト材7とも接合され、電子部品4からの熱は銅箔8を介して放熱される。
【選択図】図1
【解決手段】片面に配線パターン層である銅層3を形成された第1絶縁基板1に、電子部品埋め込み用穴21が形成された第2絶縁基板2が積層されている。電子部品4ははんだボール5が銅層3に当接するようにフェイスダウン状態で電子部品埋め込み用穴21に配設されている。電子部品埋め込み用穴21の側面と電子部品4との間に銀ペースト材7が設置されており、電子部品埋め込み用穴21の底部にはアンダーフィル材6が設置されている。電子部品4のはんだボール5が設置された面の反対側には銅箔8が接合されている。銅箔8は銀ペースト材7とも接合され、電子部品4からの熱は銅箔8を介して放熱される。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子部品が埋め込まれたプリント基板において電子部品の熱放散を効率的に行うように改良した電子部品が実装されたプリント基板及びその製造方法に関するものである。
電子部品を実装するプリント基板において近年高密度実装のために基板内部に電子部品を埋め込んだ構造のプリント基板が開発されている。従来の基板内部に電子部品を埋め込んでいないプリント基板では、主に絶縁された基板の表面に電子部品が配置される。近年開発されている上記電子部品が埋め込まれたプリント基板の場合、電子部品は基板に形成された穴内に設置されている。
上記電子部品が埋め込まれたプリント基板にLSIのような大きなエネルギーを消費し結果として部品自身が発熱するような発熱部品を使用する場合、電子部品が埋め込まれたプリント基板の発熱部品の熱は、電子部品が埋め込まれていないプリント基板の発熱部品の熱と比べて著しく外部に放熱されにくい。熱が外部に放熱されにくいと、LSI等の電子部品を含めプリント基板そのものの温度も上昇し、電子部品、基板共に厳しい環境におかれることになる。
このような基板に埋め込まれた電子部品の熱を逃がすために様々な構造が提案されている。特許文献1には、第1の絶縁層と第2の絶縁層とが積層され、第1の絶縁層の上面に回路上面パターン層、第2の絶縁層の下面に回路下面パターン層が形成され、第1の絶縁層にザグリ穴が第1の絶縁層の表面から内方に第2の絶縁層にまで及ぶように形成されているプリント回路基板が開示されている。ザグリ穴の内壁面には熱伝導率50W/(m・K)以上の熱伝導体膜が形成されている。発熱部品はザグリ穴にフェイスアップ状態で配置され、回路上面パターン層にワイヤを用いて接続されている。
発熱部品で発生した熱は、ザグリ穴の底面部分の熱伝導体膜に達し、熱伝導体膜から第2の絶縁層を経て、回路下面パターン層へと伝達し、空気中又は、接続される機器の筐体、へと放散される。
また特許文献2には多層プリント配線板が記載されている。多層プリント配線板は積層板と、この間に設けられたプリプレグと、電子部品搭載用凹部と、スルーホールとを有する。電子部品搭載用凹部は、ザグリを行うことによって形成する。電子部品搭載用凹部には、底面にめっき層が環状に露出しており、このめっき層は内部導体回路を介してスルーホールに形成されためっき層に接続している。
そして,上記電子部品搭載用凹部には電子部品がフェイスアップ状態で配置されリード線で積層板の上部に形成された回路に接続されている。引用文献2に示す多層プリント配線板において、電子部品の発生熱は、電子部品搭載用凹部の底面に露出しためっき層より内部導体回路を介してスルーホールのめっき層に伝熱され、外部へ放出される。
特開2006−216674号公報
特許第2681292号公報
基板内に埋め込まれていない電子部品の場合、電子部品は基板の表面に設置され、電子部品の熱は直接基板外部に放熱される。また一般的に電子部品がモールド樹脂のような封止材に封入されていても電子部品の熱はモールド樹脂を介して外部に放熱される。
基板内に埋め込まれた電子部品の場合は、電子部品は基板内に形成された穴に配置され、電子部品の熱は基板内にこもる。例えば一般的なモールド樹脂の熱伝導率は2〜4W/m・Kであるのに対し、一般的な基板であるガラスエポキシ基板(FR4基板)の熱伝導率が0.38W/m・Kと一桁低い熱伝導特性を示す。
上記特許文献1及び上記特許文献2において電子部品は基板に形成された穴にフェイスアップ状態で配置されている。そのため電子部品の熱は電子部品が設置された基板に形成された穴の壁面を通じて基板内部に伝熱されていく。上記特許文献1では、電子部品の熱は設置された穴の壁面の熱伝導体膜から第1絶縁層であるガラスエポキシ基板を介して回路下面パターン層へと熱が伝達され、回路下面パターン層で放熱される構造となっている。この場合熱伝導率の低いガラスエポキシ基板を通して伝熱させるため、発熱部品の熱が回路下面パターン層にうまく到達されないことも懸念される。
また上記特許文献2では、電子部品の発生熱は、電子部品搭載用凹部の底面に露出しためっき層より内部導体回路を介してスルーホールのめっき層に伝熱され,外部へ放出される。この場合基板の内部にある内部導体回路を介して熱が伝達されるため、やはり基板内部に熱がこもる恐れがある。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、電子部品が埋め込まれたプリント基板において電子部品の熱放散を効率的に行うように改良した電子部品が実装されたプリント基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
そこで、本発明者等はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、フェイスダウン状態の電子部品を基板に埋め込み、電子部品の配線部材を有する所定面の反対側に放熱部材を接合させることにより埋め込まれた電子部品の熱を効率よく放熱させることができることを発見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の電子部品が実装されたプリント基板は、片面に配線パターン層を有する第1絶縁基板と、電子部品埋め込み用穴を形成する貫通孔を有し、前記第1絶縁基板の前記配線パターン層に積層一体化された第2絶縁基板と、所定面に複数の配線部材を有し、前記電子部品埋め込み用穴の底面において前記第1絶縁基板の前記配線パターン層と前記配線部材とが接合するように前記第2絶縁基板の前記電子部品埋め込み用穴にフェイスダウン状態で配設された電子部品と、前記電子部品の前記配線部材を有する前記所定面の反対側に接合された放熱部材と、を有することを特徴とする。
フェイスダウン状態で埋め込まれた電子部品の配線部材を有する所定面の反対側に放熱部材を接合させる。放熱部材は基板外側に面し、外気と接しているので、電子部品の熱は電子部品の配線部材を有する所定面の反対側から放熱部材を介して直接外気に放熱される。そのため基板内部に電子部品の熱がこもりにくく、放熱効率に優れている。
このような本発明の電子部品を実装されたプリント基板は、第1絶縁基板と第2絶縁基板と電子部品と放熱部材とで構成される。
第1絶縁基板及び第2絶縁基板は絶縁性基板であれば特に限定されない。例えばガラス樹脂複合基板、セラミックス基板、絶縁型金属基板、ガラス基板、樹脂基板を用いることが出来る。第1絶縁基板には配線パターン層が形成される。配線パターン層は、一般的な配線パターンを形成された層であればよく、銅箔のような導体金属層をパターニングすることで形成される。
電子部品は、特に限定されないが、パッケージに入れず直に基板に実装する半導体素子等のベアチップであるとより有効である。電子部品には、配線部材が設置されている。配線部材は電子部品の接続端子と基板上の配線パターン層とを電気的に接合する部材である。本発明で用いられる電子部品はフェイスダウン状態で実装される電子部品である。そのため本発明に用いられる配線部材は、絶縁基板にフェイスダウン状態で配設されるのに適する配線部材であれば特に限定されない。
例えば配線部材は、はんだボール、ボール状金属製バンプ又はボール状導電樹脂製バンプであるとより好ましい。上記したボール状の配線部材を使用することにより、より細密な配線パターン層に対応することが出来る。はんだボールに用いられるはんだ材は、一般的に用いられるはんだ材であれば特に限定されない。より好ましくは鉛フリーはんだが良い。金属製バンプとしては金バンプ又は銅バンプが用いることが出来る。表面に金又は銅がめっきされているバンプでも良い。導電樹脂製バンプとしては金属の微粒子やフレークを添加された樹脂で形成されたものを用いることが出来る。
放熱部材は、熱を帯びた物質の熱を熱伝導によって伝熱し、表面から空気などに放熱する部材である。放熱部材は良熱伝熱性材料によって形成されたものであれば特に限定されない。より好ましくは放熱部材として良熱伝導性箔、良熱伝導性板、良熱伝導性構造物、或いはそれらの組み合わせたものを用いることが出来る。良熱伝導性箔或いは良熱伝導性板としては、例えば銅箔や銅板などを用いることが出来る。良熱伝導性構造物としては例えばヒートシンクやヒートパイプなどを用いることが出来る。またそのような銅箔などの良熱伝導性箔や銅板などの良熱伝導性板にヒートシンクなどの良熱伝導性構造物を組み合わせたものを用いることができる。組み合わせたものを用いる場合、良熱伝導性箔や良伝熱性板よりも良熱伝熱性構造物は小さくすることが出来、電子部品の大きさより小さい良熱伝導性構造物を用いることも出来る。
また本発明の電子部品が実装されたプリント基板は、前記電子部品埋め込み用穴の側面と前記電子部品の側面との間で前記電子部品の側面及び前記放熱部材と接するように設けられた良熱伝導材と、複数の前記配線部材間の隙間に埋められ、前記第1絶縁基板と前記電子部品とを接合させるように、かつ前記良熱伝導材と接するように設けられた絶縁性接合材と、を更に有してもよい。
このような構成をとれば、電子部品の側面の熱は良熱伝導材を介して放熱部材に伝達され、放熱部材から外部へ放熱されることが出来る。また電子部品の配線部材が設置された面は絶縁性接合材によって配線部材間の隙間を埋められ、また絶縁性接合材によって第1絶縁基板に接合されている。従って配線部材を有する面から伝熱する熱は絶縁性接合材を介して電子部品の側面に接している良熱伝導材を介して放熱部材に伝達され基板外部に放熱されることが出来る。またさらに良熱伝導材は電子部品と放熱部材との間の隙間にも設けられていても良い。
このような構成の電子部品が実装されたプリント基板は、更に良熱伝導材と絶縁性接合材とを有する。良熱伝導材は、良熱伝導性物質で形成されていればよい。例えば熱伝導性のよい無機系フィラーを樹脂に充填したもの、アルミ、銅、銀などの良熱伝導性金属を充填したペースト材又は金属単体等が用いることが出来る。特に良熱伝導材は良熱伝導性金属を含有するペースト材であることがより好ましい。良熱伝導性金属としては銀や銅が好ましい。ペースト材とはペースト状の粘度を有する材料であれば特に限定されない。例えば樹脂ペースト材が使用できる。このようなペースト材を用いることで、良熱伝導材はより簡単に電子部品埋め込み用穴の側面と前記電子部品の側面との間に設けられ、前記電子部品の側面及び前記放熱部材と接するようにすることが出来る。
絶縁性接合材は複数の配線部材同士及び他の配線とが電気的に接触して接触不良を起こさないように配線部材同士及び他の配線との間を絶縁するものである。また電子部品と第1絶縁基板とを接合する役割も持つ。絶縁性接合材はフェイスダウン状態で電子部品を接続するフリップチップ接続技術で用いられる絶縁性の接合材であれば特に限定されない。絶縁性接合材としてエポキシ樹脂系、エポキシシリコーン樹脂系或いはウレタン樹脂系のアンダーフィル材を用いることが出来る。
また本発明の電子部品が実装されたプリント基板において、前記放熱部材は、前記電子部品の前記配線部材を有する前記所定面の反対側の少なくとも全面に当接接合された、良熱伝導性箔、良熱伝導性板、良熱伝導性構造物、或いはそれらの組み合わせたものであることができる。
放熱部材は電子部品の配線部材を有する所定面の反対側の少なくとも全面に当接接合されていればよい。従って放熱部材は電子部品の配線部材を有する所定面の反対側の面積より大きくすることが出来る。例えば放熱部材は電子部品に接合され、更に連続して第2絶縁基板に接合されていてもよい。このように放熱部材の大きさを電子部品との接合面積より大きくすると放熱部材の外気に接している表面積を電子部品より大きくすることができる。そのため、電子部品より伝熱された熱を広範囲に伝熱して外気に放熱することが出来、効率がよい。
また本発明の電子部品が実装されたプリント基板において、前記第2絶縁基板に積層一体化され、前記放熱部材を収容する貫通孔を有する第3絶縁基板を更に有することもできる。第3絶縁基板は放熱部材を収容する貫通孔を有し、そのため放熱部材は外部と直接接する構造となる。このような第3絶縁基板を設けることにより、更なる回路の集積をすることが出来る。
また放熱部材が良熱伝導性箔或いは良熱伝導性板の時は、放熱部材は貫通孔に収容されかつ第2絶縁基板と第3絶縁基板との間にさらに延長されても良い。第2絶縁基板と第3絶縁基板との間に延長された良熱伝導性箔又は良熱伝導性板は、熱を良熱伝導性箔又は良熱伝導性板を介して設定された他の場所へ伝熱させることが出来る。例えば基板の側面へ又基板内に他に形成された放熱用穴などに伝熱されることも出来る。その場合更に放熱効率が良くなる。
第3絶縁基板としては第1絶縁基板及び第2絶縁基板と同様のものを用いることが出来る。又第3絶縁基板には更に配線パターン層が形成されていても良い。
また本発明の電子部品が実装されたプリント基板の製造方法は、片面に配線パターン層を有する第1絶縁基板を準備する第1絶縁基板準備工程と、電子部品埋め込み用穴を形成する貫通孔を形成された第2絶縁基板を準備する第2絶縁基板準備工程と、前記第1絶縁基板の前記配線パターン層を形成された面に前記2絶縁基板を積層一体化する第2絶縁基板積層一体化工程と、所定面に複数の配線部材を接合された電子部品を準備する電子部品準備工程と、前記電子部品埋め込み用穴の底面において前記配線部材が前記配線パターン層と当接するように前記電子部品埋め込み用穴内に前記電子部品を配設させ、前記電子部品を加圧加熱することによって前記配線部材と前記配線パターン層との接合を行う電子部品接合工程と、前記電子部品の前記配線部材を有する前記所定面の反対側に放熱部材を接合させる放熱部材接合工程と、を有することを特徴とする。
また本発明の電子部品が実装されたプリント基板の製造方法は、前記電子部品接合工程の前に、複数の前記配線部材間の隙間を埋め前記第1絶縁基板と前記電子部品とを接合させるために、前記電子部品埋め込み用穴に絶縁性接合材を設置する絶縁性接合材設置工程と、前記電子部品埋め込み用穴の側面と前記電子部品の側面との間に、前記電子部品の側面、前記放熱部材及び前記絶縁性接合材と接するように良熱伝導材を設置する良熱伝導材設置工程と、を更に有することが出来る。
また本発明の電子部品が実装されたプリント基板の製造方法は、前記放熱部材接合工程の後に、前記放熱部材を収容する貫通孔を有する第3絶縁基板を、前記第2絶縁基板に積層一体化する第3絶縁基板積層一体化工程とを更に有することが出来る。
上記のような製造方法を用いることによって本発明の電子部品が実装されたプリント基板が得られる。
次に好ましい実施形態を挙げ、図1〜図3を用いて本発明をより詳しく説明する。
図1は、本発明の電子部品が実装されたプリント基板の第一実施形態を示す構造説明図である。また図2は、本発明の電子部品が実装されたプリント基板の第二実施形態を示す構造説明図である。また図3は本発明の電子部品が実装されたプリント基板の第三実施形態を示す構造説明図である。
図1に本発明の電子部品が実装されたプリント基板の第一実施形態を示す。本発明の電子部品が実装されたプリント基板の第1実施形態は、第1絶縁基板1、配線パターン層にあたる銅層3、第2絶縁基板2、電子部品4、配線部材にあたるはんだボール5、放熱部材にあたる銅箔8、良熱伝導材にあたる銀ペースト材7及び絶縁性接合材にあたるアンダーフィル材6で構成される。
図1に示すように第1絶縁基板1の片面に銅層3が形成されている。銅層3が形成された第1絶縁基板1の面に銅層3を介して第2絶縁基板2が積層されている。第2絶縁基板2には、電子部品埋め込み用穴21が形成されている。第1絶縁基板1及び第2絶縁基板2には厚み約0.5mmのガラスエポキシ基板であるFR4基板を用いた。銅層3には厚みが30μm以上50μm以下の銅箔を用いた。電子部品4としては縦8mm、横8mm、高さ0.2mmのLSIのベアチップを用いた。
電子部品4には所定面に25個のはんだボール5が格子状に設置されており、はんだボール5が設置された側を下にして電子部品埋め込み用穴21に設置されている。はんだボール5は直径0.2mm以上0.4mm以下のSn−Ag系材料からなるはんだボールを用いた。
電子部品埋め込み用穴21の底部に当たる第1絶縁基板1上には、電子部品4に設置されたはんだボール5に当接するような形状に銅層3が形成されている。また電子部品埋め込み用穴21の内部には、電子部品4の各はんだボール5の隙間を埋め、電子部品4と第1絶縁基板1とが接合されるようにアンダーフィル材6が底から約0.2mmの高さまで充填されている。アンダーフィル材6としてエポキシ樹脂系のアンダーフィル材を用いた。このアンダーフィル材6は加熱により硬化される。
電子部品埋め込み用穴21の側面と電子部品4の側面との間には、良熱伝導材にあたる銀ペースト材7が設置されている。銀ペースト材7には銀を含んだエポキシ樹脂を用いた。銀ペースト材7も加熱硬化されている。
電子部品埋め込み用穴21に設置された電子部品4のはんだボール5が設置された面の反対側は第2絶縁基板2の上側表面とほぼ同一の高さとなっている。そして電子部品4のはんだボール5が設置された面の反対側と第2絶縁基板2の上側表面にまたがって放熱部材となる厚み70μmの銅箔8が接合されている。銅箔8は銀ペースト材7とも接合している。
このような構成の本発明の電子部品が実装されたプリント基板の第1実施形態における、電子部品4からの放熱の流れを説明する。電子部品4のはんだボール5の設置されている面の反対側は銅箔8に直接接合されている。また銅箔8との間に銀ペースト材7があっても良い。そのため電子部品4のはんだボール5の設置されている面の反対側の熱はそのまま又は銀ペースト7を介して銅箔8に伝熱され銅箔8の間を伝わって外気に向けて銅箔8の表面から放熱される。また電子部品4の側面からの熱は良熱伝導性の銀ペースト材7に伝わり、銀ペースト材7に接する銅箔8から同様に放熱される。銀ペースト材7に用いた銀エポキシ樹脂の熱伝導率は4W/m・K以上10W/m・K以下であるのでFR4基板の熱伝導率0.38W/m・Kに比べ一桁以上高い。銅箔8の熱伝導率は403W/m・Kと更に高いため、電子部品4の側面の熱は銀ペースト材7を介して熱の流れやすい銅箔8に流れていき、銅箔8から外気に放熱される。
電子部品4のはんだボール5の配置された面はアンダーフィル材6に接している。アンダーフィル材6は熱伝導率が0.5W/m・K位であり、熱が伝わりやすいとはいえない。しかしアンダーフィル材6に伝わった熱は銀ペースト材7に接する部分では銀ペースト材7を介して銅箔8に伝熱され放熱される。
従って、主に電子部品4のはんだボール5の設置されている面の反対側及び電子部品4の側面からの熱は銅箔8を介して放熱される。
ここで図1に示された電子部品が実装されたプリント基板の第1実施形態の製造方法について説明する。
まず片面に全面銅張りされた第1絶縁基板1にあたるガラスエポキシ基板(FR4基板)を用意する。次に銅張り部分にパターン形成を行い、銅層3を形成する。パターン形成方法は一般的なフォトリソグラフィを用いたマスク転写法で形成されればよい。
次に電子部品埋め込み用穴21を形成した第2絶縁基板2にあたるガラスエポキシ基板(FR4基板)を準備する。第1絶縁基板1及び第2絶縁基板2を配線パターン層となる銅層3の配線位置に注意して積層する。次に電子部品埋め込み用穴21の内部にアンダーフィル材6を底から約0.2mm高さになる程度流し込む。次に電子部品埋め込み用穴21の側面にスクリーン印刷で銀ペースト材7を塗布する。銀ペースト材7は電子部品4と電子部品埋め込み用穴21の側面とが充填される程度に2mm厚みで塗布される。
電子部品4にはあらかじめ25個(直径0.2mm以上0.4mm以下)のはんだボール5を格子形状に設置する。
はんだボール5が形成された面を下にしてはんだボール5と銅層3が当接するように電子部品4を電子部品埋め込み用穴21に設置する。その際、電子部品4のはんだボール5が配置された所定面の反対側から加圧加熱装置によって30秒、230℃の条件で加熱加圧を行うことによってはんだボール5を銅層3に接合する。その時アンダーフィル材6及び銀ペースト材7も同時に硬化し、電子部品4は電子部品埋め込み用穴21内に固定される。
次に厚み70μmの銅箔8を用意し、銅箔8を電子部品4のはんだボール5が配置された所定面の反対側と第2絶縁基板2の上面とに設置し130℃、1MPa、20〜30分の条件で熱処理後、170℃、2MPa、50分以上の条件で加熱接合する。銅箔8は銀ペースト材7にも接合されるようにする。このようにして本発明の電子部品が実装されたプリント基板の第1実施形態が得られた。
次に図2を用いて本発明の電子部品が実装されたプリント基板の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1絶縁基板1、配線パターン層にあたる銅層3、第2絶縁基板2、電子部品4、配線部材にあたるはんだボール5、放熱部材にあたる銅箔8及びヒートシンク9、良熱伝導材にあたる銀ペースト材7及び絶縁性接合材にあたるアンダーフィル材6で構成される。つまり第2実施形態は、第1実施形態の銅箔8にヒートシンク9を接合させた実施形態である。従って第1実施形態で説明したところ以外の部分を説明する。
図2に示すようにヒートシンク9は電子部品4の真上になるように銅箔8に接合されている。ヒートシンク9は放熱フィンを有し、銅箔8から伝熱された熱を更に放熱フィンから放熱出来る。ヒートシンク9として15mm×15mm×10mmの大きさのものを用いた。ヒートシンク9を用いることで銅箔8のみの時より更に放熱効率が向上した。
第2実施形態の製造方法は先に説明した第1実施形態の製造方法を行った後、電子部品4に当たる真上にヒートシンク9を60℃、0.07MPa、5秒の条件で熱接合させた。このようにして本発明の電子部品が実装されたプリント基板の第2実施形態が得られた。
次に図3を用いて本発明の電子部品が実装されたプリント基板の第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1絶縁基板1、配線パターン層にあたる銅層3、第2絶縁基板2、電子部品4、配線部材にあたるはんだボール5、放熱部材にあたる銅箔8及びヒートシンク9、良熱伝導材にあたる銀ペースト材7、絶縁性接合材にあたるアンダーフィル材6及び第3絶縁基板10で構成される。図3に示すように第3実施形態は第2実施形態の銅箔8の上に貫通孔101を有する第3絶縁基板10を更に積層させたものである。従って第2実施形態で説明したところ以外の部分を説明する。
図3に示すようにヒートシンク9がはいる大きさの縦16mm、横16mm、高さ約0.5mmの上から見た断面が矩形の貫通孔101を有する、第3絶縁基板10が銅箔8に積層されている。第3絶縁基板3は第1絶縁基板1及び第2絶縁基板2と同様の厚み約0.5mmのガラスエポキシ基板であるFR4を用いた。また図3に示すように第3絶縁基板10は銅箔8に接する面の反対側に他の配線パターン層となる銅層11が形成されている。
このような第3絶縁基板10を積層されることによりさらに回路の集積をすることが出来る。また図3に示すように銅箔8は第2絶縁基板2と第3絶縁基板3との間にも更に延長して延びており、銅箔8を通じて基板側面や他の放熱用穴を形成すればそちらからも放熱することが出来る。
第3実施形態の製造方法は先に説明した第2実施形態の製造方法を行った後、以下の手順で行った。まず上記した貫通孔101を形成し、片面に他の配線パターン層を形成した銅層11を有する第3絶縁基板3を準備する。そして第3絶縁基板3を銅箔8の上にヒートシンク9が貫通孔101に入るように位置決めして130℃、1MPa、20〜30分の条件で熱処理後、170℃、2MPa、50分以上の条件で加熱接合する。このようにして本発明の電子部品が実装されたプリント基板の第3実施形態が得られた。
なお本実施形態で示した電子部品が実装されたプリント基板の寸法、形状、熱処理条件等は特にこれに限定されず適宜変更出来る。
1、第1絶縁基板、2、第2絶縁基板、21、電子部品埋め込み用穴、3、銅層、
4、電子部品、5、はんだボール、6、アンダーフィル材、7、銀ペースト材、8、銅箔、9、ヒートシンク、10、第3絶縁基板、101、貫通孔、11銅層。
4、電子部品、5、はんだボール、6、アンダーフィル材、7、銀ペースト材、8、銅箔、9、ヒートシンク、10、第3絶縁基板、101、貫通孔、11銅層。
Claims (9)
- 片面に配線パターン層を有する第1絶縁基板と、
電子部品埋め込み用穴を形成する貫通孔を有し、前記第1絶縁基板の前記配線パターン層側に積層一体化された第2絶縁基板と、
所定面に複数の配線部材を有し、前記電子部品埋め込み用穴の底面において前記第1絶縁基板の前記配線パターン層と前記配線部材とが接合するように前記第2絶縁基板の前記電子部品埋め込み用穴にフェイスダウン状態で配設された電子部品と、
前記電子部品の前記配線部材を有する前記所定面の反対側に接合された放熱部材と、
を有することを特徴とする電子部品が実装されたプリント基板。 - 前記電子部品埋め込み用穴の側面と前記電子部品の側面との間で前記電子部品の側面及び前記放熱部材と接するように設けられた良熱伝導材と、
複数の前記配線部材間の隙間に埋められ、前記第1絶縁基板と前記電子部品とを接合させるように、かつ前記良熱伝導材と接するように設けられた絶縁性接合材と、
を更に有する請求項1に記載の電子部品が実装されたプリント基板。 - 前記放熱部材は、前記電子部品の前記配線部材を有する前記所定面の反対側の少なくとも全面に当接接合された、良熱伝導性箔、良熱伝導性板、良熱伝導性構造物、或いはそれらの組み合わせたものである請求項1又は2に記載の電子部品が実装されたプリント基板。
- 前記第2絶縁基板に積層一体化され、前記放熱部材を収容する貫通孔を有する第3絶縁基板を更に有する請求項1〜3のいずれかに記載の電子部品が実装されたプリント基板。
- 前記配線部材は、はんだボール、ボール状金属製バンプ又はボール状導電樹脂製バンプである請求項1〜4に記載の電子部品が実装されたプリント基板。
- 前記良熱伝導材は良熱伝導性金属を含有するペースト材である請求項2〜5に記載の電子部品が実装されたプリント基板。
- 片面に配線パターン層を有する第1絶縁基板を準備する第1絶縁基板準備工程と、
電子部品埋め込み用穴を形成する貫通孔を形成された第2絶縁基板を準備する第2絶縁基板準備工程と、
前記第1絶縁基板の前記配線パターン層を形成された面に前記2絶縁基板を積層一体化する第2絶縁基板積層一体化工程と、
所定面に複数の配線部材を接合された電子部品を準備する電子部品準備工程と、
前記電子部品埋め込み用穴の底面において前記配線部材が前記配線パターン層と当接するように前記電子部品埋め込み用穴内に前記電子部品を配設させ、前記電子部品を加圧加熱することによって前記配線部材と前記配線パターン層との接合を行う電子部品接合工程と、
前記電子部品の前記配線部材を有する前記所定面の反対側に放熱部材を接合させる放熱部材接合工程と、
を有することを特徴とする電子部品が実装されたプリント基板の製造方法。 - 前記電子部品接合工程の前に、複数の前記配線部材間の隙間を埋め前記第1絶縁基板と前記電子部品とを接合させるために、前記電子部品埋め込み用穴に絶縁性接合材を設置する絶縁性接合材設置工程と、
前記電子部品埋め込み用穴の側面と前記電子部品の側面との間に、前記電子部品の側面、前記放熱部材及び前記絶縁性接合材と接するように良熱伝導材を設置する良熱伝導材設置工程と、
を更に有する請求項7に記載の電子部品が実装されたプリント基板の製造方法。 - 前記放熱部材接合工程の後に、前記放熱部材を収容する貫通孔を有する第3絶縁基板を、前記第2絶縁基板に積層一体化する第3絶縁基板積層一体化工程とを更に有する請求項7または8に記載の電子部品が実装されたプリント基板の製造方法。
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JP2007079663A JP2008243966A (ja) | 2007-03-26 | 2007-03-26 | 電子部品が実装されたプリント基板及びその製造方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2007-03-26 JP JP2007079663A patent/JP2008243966A/ja active Pending
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