JP2008103953A - Surface acoustic wave element chip - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、圧電基板にすだれ状電極と反射器とを設けた共振型の弾性表面波素子片に係り、特にすだれ状電極が弾性表面波の伝播方向に2以上形成してある弾性表面波フィルタ用の弾性表面波素子片に関する。 The present invention relates to a resonance-type surface acoustic wave element provided with interdigital electrodes and reflectors on a piezoelectric substrate, and more particularly to a surface acoustic wave filter in which interdigital electrodes are formed in two or more directions in the propagation direction of surface acoustic waves. The present invention relates to a surface acoustic wave element piece.
弾性表面波フィルタなどの弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)デバイスは、小型で量産性に優れ、安価に製造することができるところから、携帯電話機などの通信機器に広く採用されている。弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波素子片には、圧電基板の表面に一対のすだれ状電極を弾性表面波の伝播方向に沿って適宜の間隔を置いて配置したトランスバーサル型がよく知られている。ところが、トランスバーサル型の弾性表面波素子片は、一方のすだれ状電極において励振して伝播する弾性表面波を他方のすだれ状電極で受信するようになっており、受信する弾性表面波のエネルギーが小さい。このため、トランスバーサル型弾性表面波素子片は、比較的広帯域のフィルタを形成できるが、挿入損失が大きくなる欠点がある。そこで、一対のすだれ状電極の外側に格子状の反射器を配置した共振型の弾性表面波素子片が用いられることも多い。この共振型弾性表面波素子片は、一対の反射器が伝播してくる弾性表面波をすだれ状電極側に反射し、弾性表面波のエネルギーを一対の反射器間に閉じ込める。このため、共振型弾性表面波素子片は、挿入損失を小さくすることができる。 Surface acoustic wave (SAW) devices such as surface acoustic wave filters are widely used in communication devices such as mobile phones because they are small, have excellent mass productivity, and can be manufactured at low cost. As the surface acoustic wave element pieces constituting the surface acoustic wave filter, a transversal type in which a pair of interdigital electrodes are arranged on the surface of the piezoelectric substrate at an appropriate interval along the propagation direction of the surface acoustic wave is well known. ing. However, the transversal type surface acoustic wave element piece receives the surface acoustic wave that is excited and propagated in one interdigital electrode, and the other interdigital electrode receives the energy of the received surface acoustic wave. small. For this reason, the transversal type surface acoustic wave element piece can form a relatively wide band filter, but has a drawback of increasing insertion loss. Therefore, a resonant surface acoustic wave element piece in which a lattice-like reflector is disposed outside the pair of interdigital electrodes is often used. This resonant surface acoustic wave element piece reflects the surface acoustic wave propagated by the pair of reflectors toward the interdigital electrode, and confines the energy of the surface acoustic wave between the pair of reflectors. For this reason, the resonant surface acoustic wave element piece can reduce the insertion loss.
図22は、従来の通常の共振型弾性表面波素子片の一例を模式的に示した平面図である。図22において、弾性表面波素子片10は、圧電基板12の中央部に一対のIDT(Interdigital Transducer)14、16が設けてある。圧電基板12は、例えば水晶やタンタル酸リチウム(LiTaO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)などの圧電体からなり、平面視矩形状に形成してある。一対のIDT14、16は、圧電基板12の弾性表面波の伝播方向に沿って配置してある。IDT14は、一対の櫛型電極18(18a、18b)からなっていて、櫛型電極の櫛歯に相当する電極指20(20a、20b)が噛み合うように配置されてすだれ状をなしている。そして、電極指20aと電極指20bとは、対応するバスバー24(24a、24b)に一端が接続してある。他方のIDT16は、一対の櫛型電極22(22a、22b)からなっていて、IDT14と同様に、電極指20が相互に噛み合うように配置してある。これらの電極指20は、櫛型電極18と同様に、一端が対応するバスバー24に接続してある。
FIG. 22 is a plan view schematically showing an example of a conventional ordinary resonant surface acoustic wave element piece. In FIG. 22, the surface acoustic
IDT14、16の弾性表面波の伝播方向外側には、IDT14、16を挟んで一対の反射器26(26a、26b)が設けてある。各反射器26は、電極指20と平行に形成した複数の導体ストリップ28から形成されていて格子状をなしている。反射器26の開口幅Bは、IDT14、16の電極交差部30、32、すなわち電極指20a、26bが形成する弾性表面波の伝播方向の重なり部である電極交差部30,32の幅Wより広くしてある。そして、反射器26の開口幅Bは、IDT14、16の導波路の幅W0、すなわちバスバー24a、24b間の幅とほぼ同じにしてある。
A pair of reflectors 26 (26a, 26b) are provided outside the
このような弾性表面波素子片10は、図22に示したように、バスバー24がワイヤボンディング部を兼ねていて、バスバー24にボンディングワイヤ34が接合される。なお、バスバー24にボンディングワイヤ34を接合しない場合、電極指20の長手方向となるバスバー24の外側に、バスバー24と電気的に接続した200μm×200μm程度のボンディングパッド(ワイヤボンディング部)を形成する。そして、このボンディングパッドにボンディングワイヤ34を接合するようにしている。また、一対のIDT14、16のいずれか一方(例えば、IDT14)は、入力側となっていて、櫛型電極18a、18bとの間にボンディングワイヤ34を介して信号電圧が印加され、圧電基板12の表層部に所定周波数の弾性波(弾性表面波)を励振する。他方のIDT16は、出力側となっていて、圧電基板12を伝播してきた弾性表面波の振幅に比例した電圧を得ることができる。このようになっている弾性表面波素子片10は、RFフィルタ、デュープレクサ、IFフィルタ等に利用されている。
In such a surface acoustic
ところが、上記のような弾性表面波素子片10は、IDT14、16に形成された導波路の幅W0がIDT14によって励起された弾性表面波の波長λに対して充分に広く(長く)ない場合、導波路を伝播できる弾性表面波の導波モードの数が限られる。これらの伝播できる導波モードは、スプリアスの原因となる。図23と図24は、弾性表面波素子片10の周波数応答特性を示したものである。
However, in the surface acoustic
図23は、弾性表面波素子片10の周波数に対する挿入損失を示したものである。図23の横軸は周波数であって、中心周波数F0に対する偏差をMHzで示している。図23の縦軸は、挿入損失をdBで示している。なお、中心周波数F0は、約100MHzである。また、図24は、群遅延時間応答特性を示したもので、横軸が図23と同様に示した周波数、縦軸が遅延時間をμsecで示した。なお、用いた弾性表面波素子片10は、電極交差部30、32の交差幅が700μmであって、電極交差部30、32からバスバー24までの距離が約10μmである。そして、図23、24に示した符号PBは、弾性表面波素子片10を用いてフィルタを形成したときの通過帯域を示している。
FIG. 23 shows the insertion loss with respect to the frequency of the surface acoustic
この弾性表面波素子片10は、図23にAで示されているように、通過帯域PB内であって中心周波数F0近傍に損失の大きなディップを生ずる。そして、図24に示したように、このディップを生ずる周波数においては、近傍の周波数より伝達時間が約0.4μsec遅くなっている。
As indicated by A in FIG. 23, the surface acoustic
そこで特許文献1、2には、電極指の長手方向外側にグレーティング領域を形成し、実質的に導波路の幅を拡げ、スプリアス(ディップ)の改善を図っている。図25は、そのような弾性表面波素子片を模式的に示した平面図である。図25において、弾性表面波素子片40は、2つのIDT42、44が弾性表面波の伝播方向に沿って設けてある。これらのIDT42、44は、それぞれが一対の櫛型電極46(46a、46b)、48(48a、48b)からなっている。各櫛型電極46、48は、電極指20によって電極交差部30、32を形成している。さらに、櫛型電極46、48は、電極指20の長手方向の側方にグレーティング部50(50a、50b)と、グレーティング部50の外側に設けたバスバー24とを有する。電極指20、グレーティング部50およびバスバー24は、一体に形成してある。他の構成は、前記の弾性表面波素子片10とほぼ同様である。
Therefore, in
この弾性表面波素子片40は、IDT42、44の導波路が電極指20を設けた領域とグレーティング部50とによって形成される。そして、反射器24の開口幅Bが電極交差部30、32の幅(交差幅)Wより大きくしてあって、導波路の幅W0にほぼ等しくしてある。また、バスバー24には、ボンディングワイヤ34が接合される。
The surface acoustic
このように形成した弾性表面波素子片40は、反射器24の開口幅BがIDT42、44の導波路の幅W0とほぼ等しく形成してある。このため、IDT42、44に閉じ込められる高次横モードのパターンと反射器24に閉じ込められる高次横モードのパターンとが同じとなり、高次横モードに基づくスプリアスが発生する。そこで、特許文献3では、反射器の開口幅Bを電極交差部の交差幅Wの70%以下と小さくし、高次横モードの一部を反射しないようにして、高次横モードに基づくスプリアスを低減するようにしている。
特許文献1、2に記載のように、電極指の長手方向側方にグレーティング部を形成すると、確かに実質的に導波路を拡げて中心周波数近傍のディップを抑制することができる。しかし、グレーティング部を設けた場合、図25に示したように、グレーティング部50の外側に、ボンディングワイヤ34を接合するための太いバスバー24を設けなければならない。このバスバー24は、ボンディングワイヤ34を確実に接合できるように、150〜200μm程度の幅(太さ)を必要とする。このため、近年、強く要求されている小型化への対応が困難を極める。また、顧客の仕様などによりチップサイズ(圧電基板12の寸法)が決められている場合、バスバー24を設けることが困難となる。
As described in
一方、特許文献3に記載されているように、反射器26の開口幅Bを電極指20の電極交差部30、32の交差幅Wより狭くすると、高次横モードに基づくスプリアスを低減できる。しかし、反射器26の開口幅Bを電極指20の電極交差部30、32の交差幅Wより狭くすると、反射器26は、電極交差部30において励振した弾性表面波の一部のみしか反射しない。すなわち、電極交差部30で励振したエネルギーの一部をロスすることになり、挿入損失を増大させ、クリスタルインピーダンスが高くなる。
On the other hand, as described in
本発明は、前記従来技術の欠点を解消するためになされたもので、中心周波数近傍におけるディップを低減しつつ小型化を図れるようにすることを目的としている。
また、本発明は、挿入損失を小さくすることを目的としている。
The present invention has been made to solve the above-mentioned drawbacks of the prior art, and aims to reduce the size while reducing the dip in the vicinity of the center frequency.
Another object of the present invention is to reduce the insertion loss.
上記の目的を達成するために、本発明に係る弾性表面波素子片は、圧電体に、弾性表面波の伝播方向に沿って形成した少なくとも2つのすだれ状電極と前記2つのすだれ状電極を挟んで配置した反射器とを備えた弾性表面波素子片であって、前記すだれ状電極を構成する一対の櫛型電極の電極交差部を形成する複数の電極指の長手方向側方にグレーティング部を形成するとともに、前記グレーティング部または前記弾性表面波の伝播方向の前記グレーティング部と対応した位置に前記電極交差部と電気的に接続したワイヤボンディング部を設けた、ことを特徴としている。 In order to achieve the above object, a surface acoustic wave element according to the present invention sandwiches at least two interdigital electrodes formed along a propagation direction of a surface acoustic wave and the two interdigital electrodes in a piezoelectric body. A surface acoustic wave element including a reflector disposed in the above, and a grating portion on a side in a longitudinal direction of a plurality of electrode fingers forming an electrode intersection portion of a pair of comb electrodes constituting the interdigital electrode A wire bonding portion electrically connected to the electrode crossing portion is provided at a position corresponding to the grating portion or the grating portion in the propagation direction of the surface acoustic wave.
このようになっている本発明は、電極指の長手方向側方にグレーティング部を形成したことにより、実質的に導波路を拡げることができる。したがって、導波路の幅が狭いことにより生ずる中心周波数の近傍のディップを低減することができる。しかも、グレーティング部の一部、または弾性表面波の伝播方向のグレーティング部と対応した位置にワイヤボンディング部を設けることにより、ボンディングワイヤを接合するための幅の広いバスバーを省略することができる。したがって、弾性表面波素子片を小さくすることができ、弾性表面波デバイスの小型化を図ることができる。 In the present invention as described above, the waveguide can be substantially expanded by forming the grating portion on the side of the electrode finger in the longitudinal direction. Therefore, the dip in the vicinity of the center frequency caused by the narrow width of the waveguide can be reduced. In addition, by providing the wire bonding portion at a position corresponding to a part of the grating portion or the grating portion in the propagation direction of the surface acoustic wave, a wide bus bar for bonding the bonding wires can be omitted. Therefore, the surface acoustic wave element piece can be reduced, and the surface acoustic wave device can be downsized.
グレーティング部は、電極指と平行な複数のグリッドを有する。グレーティング部に電極指と平行な複数のグリッドを設けると、グレーティング部を導波路として有効に機能させることができる。複数のグリッドは、電極指と対応していなくともよい。複数のグリッドは、ショートバーによって相互に連結する。これにより、オーミック抵抗を小さくすることができ、挿入損失を小さくできる。 The grating part has a plurality of grids parallel to the electrode fingers. If the grating part is provided with a plurality of grids parallel to the electrode fingers, the grating part can effectively function as a waveguide. The plurality of grids may not correspond to the electrode fingers. The plurality of grids are connected to each other by a short bar. Thereby, ohmic resistance can be made small and insertion loss can be made small.
グリッド部は、電極指と一体に形成し、ワイヤボンディング部を、グレーティング部に隣接する反射器側の端部にしてよい。グレーティング部にワイヤボンディング部を設ける場合、グレーティング部の隣接する反射器側の端部に設けることが望ましい。グレーティング部の長手方向中央などにワイヤボンディング部を設けると、グレーティング部が形成する導波路がワイヤボンディング部によって分断されるため好ましくない。 The grid part may be formed integrally with the electrode finger, and the wire bonding part may be an end part on the reflector side adjacent to the grating part. When providing a wire bonding part in a grating part, providing in the edge part by the side of the reflector which adjoins a grating part is desirable. Providing a wire bonding part at the center in the longitudinal direction of the grating part is not preferable because the waveguide formed by the grating part is divided by the wire bonding part.
すだれ状電極を形成している一対の櫛型電極は、少なくとも一方を隣接する反射器に接続し、反射器に接続した櫛型電極のワイヤボンディング部を反射器に設けることができる。すだれ状電極が形成する導波路がワイヤボンディング部によって影響を受けることがない。また、反射器は、櫛型電極を形成している電極指の長手方向に2つの反射部に分割され、一対の櫛型電極は、それぞれ対応する反射部に接続されるとともに、ワイヤボンディング部を反射部に設けることができる。これにより、反射部(反射器)を介して一対の櫛型電極間に電圧を印加したり、一対の櫛型電極間に生ずる弾性表面波の振幅に対応した電圧を得ることができる。 At least one of the pair of comb electrodes forming the interdigital electrode can be connected to an adjacent reflector, and the wire bonding portion of the comb electrode connected to the reflector can be provided in the reflector. The waveguide formed by the interdigital electrode is not affected by the wire bonding portion. The reflector is divided into two reflecting portions in the longitudinal direction of the electrode fingers forming the comb-shaped electrode, and the pair of comb-shaped electrodes are connected to the corresponding reflecting portions, and the wire bonding portion is It can be provided in the reflection part. As a result, a voltage can be applied between the pair of comb electrodes via the reflector (reflector), or a voltage corresponding to the amplitude of the surface acoustic wave generated between the pair of comb electrodes can be obtained.
グレーティング部は、圧電基板のグレーティング部に沿った端縁まで延在させてもよい。グレーティング部を圧電基板の端部まで設けることにより、さらに小型化を図ることができる。この場合、グレーティング部にグリッドを相互に接続する複数のショートバーを設けたとき、最外側のショートバーは、予め定めた寸法だけ圧電基板の端縁より内側に形成するとよい。圧電体ウエハを切断して個々の弾性表面波素子片にする場合、一般にダイヤモンドブレードを使用するが、ウエハの切断部が欠ける場合がある。このため、最外側のショートバーを、弾性表面波素子片を形成する圧電基板の端より予め定めた寸法、例えば10μmだけ内側に形成することにより、圧電基板の欠けによるショートバーの断線が防げ、オーミック抵抗の増大を防ぐことができる。 The grating portion may extend to an edge along the grating portion of the piezoelectric substrate. By providing the grating part to the end of the piezoelectric substrate, it is possible to further reduce the size. In this case, when a plurality of short bars connecting the grids to each other are provided in the grating portion, the outermost short bar may be formed inside the edge of the piezoelectric substrate by a predetermined dimension. When a piezoelectric wafer is cut into individual surface acoustic wave element pieces, a diamond blade is generally used, but the cut portion of the wafer may be missing. For this reason, by forming the outermost short bar on the inner side by a predetermined dimension, for example, 10 μm from the end of the piezoelectric substrate forming the surface acoustic wave element piece, it is possible to prevent disconnection of the short bar due to chipping of the piezoelectric substrate, An increase in ohmic resistance can be prevented.
反射器の開口幅は、電極交差部の交差幅以上であって、電極交差部両側に形成したグレーティング部の外側端間の幅より狭くするとよい。反射器の開口幅を電極交差部の交差幅以上とすることにより、電極交差部で励振した弾性表面波の全部を反射でき、挿入損失の増大を防ぐことができる。しかも、反射器の開口幅が電極交差部両側に形成したグレーティング部の外側端間の幅より狭くしてあるため、すだれ状電極において閉じ込められる高次横モードの形状と、反射器において閉じ込められる高次横モードの形状とを大きく異ならせることができる。このため、反射器が反射する高次横モードとすだれ状電極に閉じ込められている高次横モードのモード変換が生じ、高次のモードほど大きく抑圧され、高次横モードによるスプリアスを低減することができる。反射器の開口幅が電極交差部両側に形成したグレーティング部の外側端間の幅より狭くした場合、ワイヤボンディング部は、反射器の側方に設けたグレーティング部に接続することができる。これにより、すだれ状電極によって形成されるIDTの実質的な導波路への影響をなくすことができる。しかも、反射器の開口幅が導波路の幅より狭い反射器の側方にワイヤボンディング部を設けているため、弾性表面波素子片の小型化を図ることができる。 The opening width of the reflector is preferably equal to or greater than the intersection width of the electrode intersection and smaller than the width between the outer ends of the grating portions formed on both sides of the electrode intersection. By setting the opening width of the reflector to be equal to or greater than the crossing width of the electrode crossing portion, it is possible to reflect all of the surface acoustic wave excited at the electrode crossing portion and to prevent an increase in insertion loss. Moreover, since the opening width of the reflector is narrower than the width between the outer edges of the grating portions formed on both sides of the electrode intersection, the shape of the higher-order transverse mode confined in the interdigital electrode and the height confined in the reflector are high. The shape of the next transverse mode can be greatly different. For this reason, mode conversion occurs between the higher-order transverse mode reflected by the reflector and the higher-order transverse mode confined in the interdigital electrode, and the higher-order mode is greatly suppressed and spurious due to the higher-order transverse mode is reduced. Can do. When the opening width of the reflector is narrower than the width between the outer ends of the grating portions formed on both sides of the electrode crossing portion, the wire bonding portion can be connected to the grating portion provided on the side of the reflector. Thereby, the influence on the substantial waveguide of IDT formed by the interdigital electrode can be eliminated. In addition, since the wire bonding portion is provided on the side of the reflector whose opening width is narrower than the width of the waveguide, the surface acoustic wave element can be downsized.
本発明に係る弾性表面波素子片の好ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細に説明する。なお、背景技術において説明した部分に対応する部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。 A preferred embodiment of a surface acoustic wave element according to the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. In addition, about the part corresponding to the part demonstrated in background art, the same code | symbol is attached | subjected and the description is abbreviate | omitted.
図1は、本発明の第1実施形態に係る弾性表面波素子片の平面図である。図1において、弾性表面波素子片52は、圧電基板12の中央部に、弾性表面波の伝播方向に沿って一対のIDT54、56を備えている。圧電基板12は、実施形態の場合、タンタル酸リチウム(LiTaO3)からなっている。もちろん、圧電基板12は、STカット水晶やニオブ酸リチウム(LiNbO3)などの他の圧電体であってもよい。
FIG. 1 is a plan view of a surface acoustic wave element according to a first embodiment of the present invention. In FIG. 1, the surface acoustic
各IDT54、56は、それぞれ一対の櫛型電極58(58a、58b)からなり、すだれ状に形成してある。すなわち、櫛型電極58は、電極交差部30、32を形成している複数の電極指20(20a、20b)と、電極指20の長手方向側方に設けたグレーティング部50(50a、50b)とからなっている。このグレーティング部50は、電極指20と同じ導電性金属材料、例えばアルミニウム、アルミニウムを主成分とするアルミ合金などからなり、フォトリソグラフィー技術などにより電極指20と同時に形成される。
Each
グレーティング部50は、実施形態の場合、幅(電極指20の長手方向に沿った寸法)が125μmであり、複数のグリッド60と複数のショートバー62とを有する。グリッド60は、電極指20に対応して設けてあり、電極指20と平行に形成してある。ショートバー62は、グリッド60に直交して形成してあり、グレーティング部50のオーミック抵抗を低減するように、各グリッド60を相互に連結している。ショートバー62は、細いほうが望ましい。しかし、ショートバー62は、グレーティング部50のオーミック抵抗による挿入損失の増大など、弾性表面波デバイスの特性の劣化を考慮して、適宜の太さと本数に設定される。例えば、ショートバー62の太さ(幅)は、20μm以下、または電極指20の幅以下に設定される。
In the embodiment, the
弾性表面波素子片52は、IDT54、56の外側に、IDT54、56を挟んで反射器64(64a、64b)が配置してある。反射器64は、電極指20に平行な複数の胴体ストリップ28から形成してある。そして、反射器64は、各導体ストリップ28の、IDT54、56のグレーティング部50に対応した長手方向の端部が、複数のショートバー66によって相互に接続してある。また、弾性表面波素子片52は、各櫛型電極58のグレーティング部50の端部がボンディングワイヤ34を接合するワイヤボンディング部68となっている。すなわち、ワイヤボンディング部68は、各グレーティング50の隣接する反射器64側の端部にしてあって、ボンディングワイヤ34をグレーティング部50のグリッド60とショートバー62とに直接接合するようにしてある。
In the surface
このようになっている第1実施形態の弾性表面波素子片52は、電極指20の長手方向側方にグレーティング部50を形成したことにより、電極指20を長く形成しなくとも、IDT54、56の導波路の幅を実質的に広げることができる。したがって、IDTの導波路の幅が狭いことにより生じていた中心周波数の近傍のディップを低減(抑圧)することができる。そして、格子状のグレーティング部50にワイヤボンディング部68を設けているため、バスバーと異なり、ボンディングワイヤ34を接合する位置を容易に認識することができる。したがって、ボンディングワイヤ34を接合する位置のばらつきをなくすことができ、ボンディングワイヤ34の接合位置のばらつきに伴う弾性表面波デバイスの特性のばらつきを小さくできる。
In the surface acoustic
図2、3は、第1実施形態に係る弾性表面波素子片52の周波数応答特性を示したものである。
図2は、弾性表面波素子片52の周波数に対する挿入損失を示している。図2の横軸は、周波数であって、中心周波数F0に対する偏差をMHzで示している。図2の縦軸は、挿入損失をdBで示している。なお、中心周波数F0は、約100MHzである。また、図3は、群遅延時間応答特性を示したもので、横軸が図2と同様に示した周波数、縦軸が遅延時間をμsecで示した。なお、使用した弾性表面波素子片52は、電極交差部30、32の交差幅Wが700μm、電極交差部30、32とグレーティング部50との間隔dが約10μm、グレーティング部50の幅W1が125μmである。また、ショートバー62の太さ(幅)が5μmであって、ショートバー62の本数が2本である。
2 and 3 show frequency response characteristics of the surface acoustic
FIG. 2 shows the insertion loss with respect to the frequency of the surface acoustic
図2に示されているように、通過帯域PB内の中心周波数F0近傍におけるディップが、0.5dB程度であったものを0.1dB程度に大幅に改善することができる。また、図3に示してあるように、このディップを生じていた周波数の群遅延時間を、その近傍の周波数における遅延時間に比較して、0.01μsec程度の遅延時間偏差に改善することができた。 As shown in FIG. 2, the dip in the vicinity of the center frequency F0 in the passband PB can be greatly improved from about 0.5 dB to about 0.1 dB. Further, as shown in FIG. 3, the group delay time of the frequency where this dip has occurred can be improved to a delay time deviation of about 0.01 μsec as compared with the delay time at the frequency in the vicinity thereof. It was.
しかも、図1に示した第1実施形態の弾性表面波素子片52は、グレーティング部50の一部をワイヤボンディング部68としてこの部分にボンディングワイヤ34を接合している。このため、ワイヤボンディングが可能な幅が200μm程度のバスバーを設けたり、専用のボンディングパッドを設ける必要がなく、弾性表面波素子片の小型化を図ることができる。また、ワイヤボンディング部68を、グレーティング部50に隣接する反射器64側の端部に設けたことにより、ワイヤボンディング部68の導波路に与える影響を小さくすることができる。すなわち、ワイヤボンディング部68をグレーティング部50の長手方向中央より、または隣接するグレーティング部側の端部に設けた場合、グレーティング部50が形成する導波路がワイヤボンディング部によって分断される。このため、一対のグレーティング部が連続した導波路として機能せず、通過帯域内に生ずるリップルを充分に改善することができない。
Moreover, the surface acoustic
ところで、発明者は、弾性表面波素子片52のグレーティング部50がフィルタの特性に与える影響について種々研究したところ、ショートバー62が大きく影響していることが判明した。図4、5は、弾性表面波素子片52におけるショートバー62の本数と周波数応答特性との関係を示したものである。図4は、ショートバー62の本数と群遅延時間偏差との関係を示したものである。図4の横軸はショートバー62の本数であり、縦軸はμsecを単位とした通過帯域内における群遅延時間の偏差、すなわち、最大遅延時間と最小遅延時間との差を示している。また、図5は、ショートバーの本数と通過帯域内における最大挿入損失との関係を示したものである。図5の横軸はショートバー62の本数であり、縦軸は通過帯域における最大挿入損失をdBで示している。
By the way, the inventor conducted various studies on the influence of the
なお、図4、5において、グレーティング部50の幅W1は125μmであり、ショートバー62の幅は5μmである。そして、グレーティング部50における複数のショートバー62の配置順は、グレーティング部50を幅方向に均等に分割するように配置した。図6は、ショートバー62の配置の方法を模式的に示したものである。図6(1)は、ショートバー62が1本の場合である。この場合、ショートバー62は、グレーティング部50の最も内側(電極交差部30より、または電極交差部32より)に配置した。また、図6(2)は、ショートバー62が2本の場合であって、ショートバー62をグレーティング部50の最も内側と最も外側に配置している。そして、図6(3)〜(5)は、ショートバー62の数をこの順に増加させたときのショートバー62の配置状態を示している。ショートバー62が6本以上の場合も同様である。
4 and 5, the width W1 of the
図4に示されているように、ショートバー62の本数が少なくなるほど遅延時間の偏差を小さくすることができる。しかし、太さ5μmのショートバー62の本数が3本より少なくなると、図5に示されているように、オーミック抵抗が大きくなって通過帯域内における最大挿入損失が増大する。なお、図4、図5における右端のデータは、グレーティング部50の全体をショートバー62で埋めた状態、すなわち幅125μmのグレーティング部50を幅125μmのバスバーで置き替えたときのデータである。
As shown in FIG. 4, the deviation of the delay time can be reduced as the number of the
図7、図8は、図4、図5をグレーティング率に換算したものである。すなわち、グレーティング部50における幅方向の凹凸率を示している。グレーティング部50におけるショートバー62による凸部と圧電基板12の表面からなる凹部とからなる凹凸における凹部の割合を示している。例えば、グレーティング部50の幅が125μmであって、ショートバー62の幅が5μmである場合グレーティング部50に2本のショートバー62を設けたとき(125−2×5)÷125=0.92となる。すなわち、この場合、グレーティング率は、0.92である。
7 and 8 are obtained by converting FIGS. 4 and 5 into grating rates. That is, the unevenness ratio in the width direction in the
図7は、図4を上記のグレーティング率に換算して示したものである。図8は、図5をグレーティング率に換算して示したものである。これらの図に示したように、グレーティング率が0.8以上であって、0.95より小さいことが望ましいことがわかる。なお、グレーティング率が1の場合、ショートバー62を設けないことを意味する。また、グレーティング率が0とは、グレーティング部50をバスバーによって置き替えた場合である。
FIG. 7 shows FIG. 4 converted to the above grating rate. FIG. 8 shows FIG. 5 converted into a grating rate. As shown in these figures, it is understood that the grating rate is preferably 0.8 or more and smaller than 0.95. When the grating rate is 1, it means that the
図9は、第2実施形態に係る弾性表面波素子片の平面図である。この実施形態に係る弾性表面波素子片70は、各櫛型電極58のグレーティング部50にワイヤボンディング部72が設けてある。ワイヤボンディング部72は、各グレーティング部50の隣接する反射器64側の端部に設けてある。そして、ワイヤボンディング部72は、グリッド60とショートバー62とで形成したグレーティング部50の升目がグレーティング部50を形成している金属膜、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金の薄膜によってグレーティング部50の升目が覆ってある。このようになっているワイヤボンディング部72は、ボンディングワイヤ34をより強固に接合することができ、弾性表面波素子片70を振動環境下において使用した場合においても接合剥離などを防げ、信頼性を向上することができる。
FIG. 9 is a plan view of the surface acoustic wave element according to the second embodiment. In the surface acoustic
図10は、第3実施形態に係る弾性表面波素子片の平面図である。第3実施形態に係る弾性表面波素子片74は、IDT54を構成している一方の櫛型電極58aが隣接する反射器64aに電気的に接続してある。すなわち、櫛型電極58aは、グレーティング部50aを構成している外側のショートバー62が反射器64a側に延ばされ、反射器64aに接続している。そして、この反射器64aのIDT54側の端部であって、グレーティング部50aと対応した位置にワイヤボンディング部72が形成してある。ワイヤボンディング部72は、導体ストリップ28と2本のショートバー66とによって形成した升目が、反射器64を形成している金属と同じ金属の薄膜によって埋めてある。このように形成した弾性表面波素子片74においても、前記と同様の効果を得ることができる。なお、反射器64は、IDT54、56を構成している同じ導電性金属膜からなり、IDT54、56と同時に形成される。
FIG. 10 is a plan view of the surface acoustic wave element according to the third embodiment. In the surface acoustic
ただし、弾性表面波素子片74は、反射器64aがIDT54を構成している櫛型電極58aに電気的に接続してあるため、反射器64aの分だけ浮遊容量(寄生容量)が大きくなる。そして、この浮遊容量がフィルタ特性を悪化させる可能性がある。このため、誘電率の大きな圧電体基板、例えばタンタル酸リチウムなどを用いて弾性表面波素子片を形成する場合、図10のようにIDTを反射器に接続する構造は、好ましくない。
However, since the
なお、反射器64aに接続するショートバー62は、グレーティン部50aの内側のショートバー62のいずれであっても複数であってもよい。また、反射器64aに接続する櫛型電極は、櫛型電極58bであってもよい。さらに、IDT54の櫛型電極58a、58bのいずれか一方を反射器64aに接続するとともに、IDT56の櫛型電極58a、58bのいずれか一方を反射器64bに接続し、反射器64bにワイヤボンディング部を設けてもよい。
In addition, the
図11は、第4実施形態に係る弾性表面波素子片の平面図である。この実施形態の弾性表面波素子片76は、一方の反射器64aがIDT54、56の電極指20の長手方向、すなわち導体ストリップ28の長手方向中央において分割され、2つの反射部78(78a、78b)からなっている。この反射部78a、78b間のギャップgは、反射部78aと反射部78bとが電気的に分離されているとともに、圧電基板12を伝播してくる弾性表面波を反射するのに影響がない間隙である。他方の反射器64bは、前記実施形態と同様に一体に形成してある。
FIG. 11 is a plan view of a surface acoustic wave element according to the fourth embodiment. In the surface acoustic
そして、反射器64aを構成している反射部78のそれぞれには、IDT54を構成している一対の櫛型電極58a、58bの対応した櫛型電極のグレーティング部50が接続してある。さらに、各反射部78の端部には、ワイヤボンディング部72が設けてある。このワイヤボンディング部72は、隣接したIDT54の反対側の端部であって、弾性表面波の伝播方向におけるグレーティング部50と対応した位置に設けてある。他方のIDT56のためのワイヤボンディング部72は、前記実施形態と同様に、グレーティング部50の隣接した反射器64b側の端部に設けてある。
Each of the reflecting portions 78 constituting the
この構成においても、前記と同様の効果を得ることができる。なお、反射部78に設けたワイヤボンディング部72は、弾性表面波の伝播方向でグレーティング部50と対応した位置であれば、反射部78のどの位置に設けてもよい。また、反射器64aの分割位置は、導体ストリップ28の長手方向中央部でなくともよい。さらに、反射器64bについても2つの反射部に分割し、それぞれにIDT56の櫛型電極を接続してもよいことはもちろんである。
Even in this configuration, the same effect as described above can be obtained. Note that the
図12は、第5実施形態に係る弾性表面波素子片の平面図である。この弾性表面波素子片80は、IDT54、56のグレーティング部50が電極指20に対応したグリッド60と5本のショートバー62によって構成してある。また、反射器64は、グレーティング部50に対応した部分の導体ストリップ28が、ショートバー62と対応したショートバー66によって相互に連結されている。他の構成は、前記実施形態と同様である。なお、反射器64の端部は、グレーティング部50と同様に形成する必要はない。
FIG. 12 is a plan view of the surface acoustic wave element according to the fifth embodiment. In the surface acoustic
図13は、第6実施形態に係る弾性表面波素子片の平面図である。この実施形態に係る弾性表面波素子片82は、IDT54、56を構成している各櫛型電極58に形成したグレーティング部50が圧電基板12の端縁まで形成してある。すなわち、グレーティング部50aは、これに隣接したグレーティング部50aの長手方向に沿った端縁84まで延在している。グレーティング部50bも同様に、圧電基板12のグレーティング部50bに隣接して、グレーティング部50bに沿った端縁86まで延在している。そして、グレーティング部50を形成している最も外側のショートバー62がこれらの端縁84、86より所定の距離、例えば10μmだけ内側に形成してある。
FIG. 13 is a plan view of a surface acoustic wave element according to a sixth embodiment. In the surface acoustic
これは、複数の弾性表面波素子片を形成した圧電体ウエハを個々の弾性表面波素子片に分割する際、端縁84、86に欠けを生ずることがあるためである。最も外側のショートバー62を圧電基板12の端縁ぎりぎりに形成した場合、端縁84、86に欠けが生ずると、最も外側のショートバー62に切断部を生じ、グレーティング部50のオーミック抵抗が増大してフィルタの特性を悪化させるおそれがある。そこで、グレーティング部50の最も外側のショートバー62を端縁84、86より、予め定めた距離だけ内側に形成して、ショートバー62の断線を防ぎ、フィルタの特性が悪化するのを防止している。なお、反射器64も端縁84、86まで延在させて設けてあり、最も外側のショートバー66もグレーティング部50と同様に、端縁84、86より所定の距離だけ内側に形成してある。
This is because when the piezoelectric wafer on which the plurality of surface acoustic wave element pieces are formed is divided into individual surface acoustic wave element pieces, the
図14は、第7実施形態に係る弾性表面波素子片の圧電基板を省略した電極パターンを模式的に示したものである。この実施形態に係る弾性表面波素子片90は、IDT54、56のグレーティング部50が電極交差部30、32を形成する電極指20に電気的に接続されていない。すなわち、グレーティング部50は、電極指20との間に微小間隙を有し、電極指20と別体に形成してある。
FIG. 14 schematically shows an electrode pattern in which the piezoelectric substrate of the surface acoustic wave element according to the seventh embodiment is omitted. In the surface acoustic wave element piece 90 according to this embodiment, the
また、各反射器64a、64bは、導体ストリップ28の長手方向において反射部78a、78bに2分割してある。これらの反射部78には、IDT54、56を構成している櫛型電極58が電気的に接続してある。すなわち、櫛型電極58を構成している複数の電極指20は、一端がコネクティングバー92によって相互に接続してある。このコネクティングバー92は、例えば電極指20の幅の2〜3倍の幅に形成してあって、先端が隣接する反射部78側に延在され、対応する反射部78のショートバー66に接続してある。なお、本図に図示していないが、ワイヤボンディング部は、前記と同様に各反射部78のグレーティング部50と対応した位置に形成される。これにより、弾性表面波素子片90の小型化を図ることができる。
The
この実施形態における弾性表面波素子片90においてもグレーティング部50が導波路として機能し、中心周波数近傍のディップを低減することができる。ただし、弾性表面波素子片90は、電極指20が比較的細いコネクティングバー92によって反射部78に接続したため、電極指20がグレーティング部50に電気的に接続してある場合に比較してオーミック抵抗が大きくなり、挿入損失が大きくなるおそれがある。
Also in the surface acoustic wave element piece 90 in this embodiment, the
図15は、第8実施形態に係る弾性表面波素子片の電極パターンを示したものである。第8実施形態の弾性表面波素子片94は、グレーティング部50aのグリッド60が電極指20と対応していない位置に形成してある。すなわち、グレーティング部50aのグリッド60は、電極指20と対応した位置の中間に形成してある。ただし、グリッド60の本数は、電極指20の本数にほぼ等しくなっている。この実施形態においても中心周波数近傍のディップを低減することができる。なお、図15のグレーティング部50bに示したように、グリッド60の形成ピッチと電極指20の形成ピッチとを異ならせてもよい。
FIG. 15 shows an electrode pattern of the surface acoustic wave element according to the eighth embodiment. The surface acoustic
図16は、第9実施形態に係る弾性表面波素子片の電極パターンを示したものである。本実施形態に係る弾性表面波素子片96は、グレーティング部50を構成しているグリッド60の形成数が電極指20の形成数より少なくなっている。すなわち、グリッド60は、電極指20に対していわゆる間引きして形成してある。このようになっている弾性表面波素子片96は、グリッド60の形成数が電極指20の形成数と同じである場合に比較して、ディップの抑圧効果が低下するが、ディップを抑圧することができる。
FIG. 16 shows an electrode pattern of the surface acoustic wave element according to the ninth embodiment. In the surface acoustic
図17は、第10実施形態に係る弾性表面波素子片の平面図である。図17において、弾性表面波素子片100は、弾性表面波の伝播方向に沿って設けたIDT54、56を備えている。各IDT54、56は、電極指20の長手方向側方にグレーティング部50を有している。各グレーティング部50は、隣接する反射器64側の端部に、ワイヤボンディング部72が設けてある。前記したように各IDT54、56は、電極指20とグレーティング部50とが導波路を構成している。IDT54、56を挟んで設けられた反射器64は、開口幅BがIDT54、56の形成する導波路の幅W0より狭くしてある。しかし、反射器64の開口幅Bは、電極指20が形成する電極交差部30、32の交差幅Wより広くしてある。
FIG. 17 is a plan view of a surface acoustic wave element according to the tenth embodiment. In FIG. 17, the surface acoustic
このようになっている弾性表面波素子片100は、IDT54、56の導波路の幅W0と反射器64の開口幅Bとを大きく異ならせることができる。このため、IDT54、56において閉じ込められる高次横モードのパターンと、反射器64において閉じ込められる高次横モードのパターンとが大きく異なり、高次横モードに基づくスプリアスを抑圧することができる。しかも、反射器64の開口幅Bが電極交差部30、32の交差幅Wより広くしてある。したがって、電極交差部30において励振した弾性表面波のすべてを反射することができ、挿入損失を小さくすることができる。また、ワイヤボンディング部72をグレーティング部50に設けたことにより、弾性表面波素子片100の小型化を図ることができる。
In the surface
図18は、図17に示した第10実施形態に係る弾性表面波素子片100の周波数と挿入損失との関係を示したものである。図18の横軸は周波数であって、中心周波数F0に対する偏差をMHzで示した。図18の縦軸は、dBで示した挿入損失を示している。なお、弾性表面波100の電極交差幅W、導波路の幅W0および中心周波数F0は、前記と同じである。図18に示されているように、中心周波数F0近傍のディップが抑圧されていることがわかる。
FIG. 18 shows the relationship between the frequency and insertion loss of the surface
図19は、第11実施形態に係る弾性表面波素子片の平面図である。本実施形態の弾性表面波素子片102は、IDT54、56のグレーティング部50に設けたワイヤボンディング部68が金属膜によって形成されていない。すなわち、ワイヤボンディング部68は、グレーティング部50を形成しているグリッド60とショートバー62との所定位置にボンディングワイヤ34を直接接合するようにしてある。他の構成は、図17に示した第10実施形態の弾性表面波素子片100と同様である。
FIG. 19 is a plan view of a surface acoustic wave element according to an eleventh embodiment. In the surface acoustic
図20は、第12実施形態に係る弾性表面波素子片の平面図である。図20に示した弾性表面波素子片104は、反射器64の開口幅BがIDT54、56の電極交差部30、32の交差幅Wにほぼ等しく形成してある。また、反射器64は、弾性表面波の伝播方向と直交した方向の寸法がグレーティング部50a、50b間の寸法とほぼ等しくなっている。
FIG. 20 is a plan view of a surface acoustic wave element according to a twelfth embodiment. The surface acoustic
各グレーティング部50には、導電性金属薄膜により形成したワイヤボンディング部106が設けてある。これらのワイヤボンディング部106は、幅がグレーティング部50の幅寸方W1より狭くなっている。ワイヤボンディング部106は、弾性表面波の伝播方向であって、各グレーティング部50に隣接する反射器64側に突出して形成してある。すなわち、ワイヤボンディング部106は、反射器64の側方であって、グレーティング部50と対応した位置に設けてある。他の構成は、前記実施形態とほぼ同様である。
Each
図21は、第13実施形態に係る弾性表面波素子片の平面図である。図21において、弾性表面波素子片108は、各グレーティング部50に配線パターン110を介してワイヤボンディング部106が接続してある。ワイヤボンディング部106は、反射器64のIDT54、56から遠い端部の側方であって、グレーティング部50に対応した位置に設けてある。他の構成は、図20に示した弾性表面波素子104と同様である。
FIG. 21 is a plan view of a surface acoustic wave element according to a thirteenth embodiment. In FIG. 21, the surface acoustic
なお、前記各実施形態は、本発明の一態様であって、これらの実施形態に限定されるものではない。例えば、前記各実施形態においては、すだれ状電極であるIDTを弾性表面波の伝播方向に沿って2つ設けた場合について説明したが、3つ以上設けてもよい。 In addition, each said embodiment is one aspect | mode of this invention, Comprising: It is not limited to these embodiment. For example, in each of the embodiments described above, the case where two IDTs which are interdigital electrodes are provided along the propagation direction of the surface acoustic wave has been described, but three or more IDTs may be provided.
12………圧電基板、20a、20b………電極指、30、32………電極交差部、34………ボンディングワイヤ、50a、50b………グレーティング部、52………弾性表面波素子片、54、56………すだれ状電極(IDT)、58a、58b………櫛型電極、60………グリッド、62、66………ショートバー、64a、64b………反射器、68、72、106………ワイヤボンディング部、70、74………弾性表面波素子片、78a、78b………反射部、80、82………弾性表面波素子片、84、86………端縁、90、94、96………弾性表面波素子片、92………コネクティングバー、102、104、108………弾性表面波素子片。
12 ......... Piezoelectric substrate, 20a, 20b ......... Electrode fingers, 30, 32 ......... Electrode intersection, 34 ......... Bonding wire, 50a, 50b ......... Grating, 52 ......... Surface acoustic
Claims (10)
前記すだれ状電極を構成する一対の櫛型電極の電極交差部を形成する複数の電極指の長手方向側方にグレーティング部を形成するとともに、
前記グレーティング部または前記弾性表面波の伝播方向の前記グレーティング部と対応した位置に前記電極交差部と電気的に接続したワイヤボンディング部を設けた、
ことを特徴とする弾性表面波素子片。 A surface acoustic wave element comprising: a piezoelectric body including at least two interdigital electrodes formed along a propagation direction of the surface acoustic wave; and a reflector disposed between the two interdigital electrodes,
Forming a grating portion on the side in the longitudinal direction of a plurality of electrode fingers forming an electrode intersection of a pair of comb-shaped electrodes constituting the interdigital electrode;
A wire bonding portion electrically connected to the electrode intersection is provided at a position corresponding to the grating portion or the grating portion in the propagation direction of the surface acoustic wave.
A surface acoustic wave element.
前記グレーティング部は、前記電極指と平行な複数のグリッドを有することを特徴とする弾性表面波素子片。 The surface acoustic wave element piece according to claim 1,
The surface acoustic wave element piece, wherein the grating portion has a plurality of grids parallel to the electrode fingers.
前記グレーティング部は、前記複数のグリッドを相互に接続するショートバーを有していることを特徴とする弾性表面波素子片。 The surface acoustic wave element piece according to claim 2, wherein the grating portion includes a short bar that connects the plurality of grids to each other.
前記グリッド部は、前記電極指と一体に形成され、
前記ワイヤボンディング部は、前記グレーティング部に隣接する前記反射器側の端部である、
ことを特徴とする弾性表面波素子片。 In the surface acoustic wave element piece according to any one of claims 1 to 3,
The grid portion is formed integrally with the electrode fingers,
The wire bonding part is an end part on the reflector side adjacent to the grating part,
A surface acoustic wave element.
前記すだれ状電極を形成している前記一対の櫛型電極は、少なくとも一方が隣接する前記反射器に接続され、
前記反射器に接続した前記櫛型電極の前記ワイヤボンディング部が前記反射器に設けてある、
ことを特徴とする弾性表面波素子片。 In the surface acoustic wave element piece according to any one of claims 1 to 3,
The pair of comb electrodes forming the interdigital electrodes, at least one of which is connected to the adjacent reflector,
The wire bonding portion of the comb electrode connected to the reflector is provided in the reflector.
A surface acoustic wave element.
前記反射器は、前記櫛型電極を形成している前記電極指の長手方向に2つの反射部に分割され、
前記一対の櫛型電極は、それぞれ対応する前記反射部に接続されるとともに、前記ワイヤボンディング部が前記反射部に設けてある、
ことを特徴とする弾性表面波素子片。 In the surface acoustic wave element piece according to any one of claims 1 to 3,
The reflector is divided into two reflecting portions in the longitudinal direction of the electrode fingers forming the comb electrode,
The pair of comb-shaped electrodes are respectively connected to the corresponding reflective portions, and the wire bonding portions are provided in the reflective portions.
A surface acoustic wave element.
前記グレーティング部は、前記圧電基板の前記グレーティング部に沿った端縁まで延在していることを特徴とする弾性表面波素子片。 In the surface acoustic wave element according to any one of claims 1 to 6,
The surface acoustic wave element piece, wherein the grating portion extends to an edge along the grating portion of the piezoelectric substrate.
前記グレーティング部は、前記複数のグリッドを相互に接続する複数のショートバーを有し、
最外側の前記ショートバーが予め定めた寸法だけ前記端縁より内側に形成してある、
ことを特徴とする弾性表面波素子片。 The surface acoustic wave element piece according to claim 7,
The grating section has a plurality of short bars connecting the plurality of grids to each other,
The outermost short bar is formed inside the edge by a predetermined dimension.
A surface acoustic wave element.
前記反射器は、開口幅が前記電極交差部の交差幅以上であって、電極交差部両側に形成した前記グレーティング部の外側端間の幅より狭くしてあることを特徴とする弾性表面波素子片。 In the surface acoustic wave element according to any one of claims 1 to 4,
The surface acoustic wave device, wherein the reflector has an opening width that is equal to or greater than an intersection width of the electrode intersection portion and is narrower than a width between outer ends of the grating portions formed on both sides of the electrode intersection portion. Piece.
前記ワイヤボンディング部は、前記グレーティング部に接続されて、前記反射器の側方に設けてあることを特徴とする弾性表面波素子片。 The surface acoustic wave element piece according to claim 9,
The surface acoustic wave element piece, wherein the wire bonding portion is connected to the grating portion and provided on a side of the reflector.
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