JP2008101496A - 排気系熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】不要な熱を回収することを防止することができる排気系熱交換器を得る。
【解決手段】排気系熱交換器10は、シェル26内に設けられ、該シェル26内の空間を排気ガスと冷却水との熱交換を行わせるための熱交換流路30と、熱交換流路30をバイパスするためのバイパス流路22とに隔てる隔壁28を備える。また、排気系熱交換器10は、バイパス流路22を流れる排気ガスを隔壁28から離間する方向に案内するように機能するバルブ46及びガスガイド50を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】排気系熱交換器10は、シェル26内に設けられ、該シェル26内の空間を排気ガスと冷却水との熱交換を行わせるための熱交換流路30と、熱交換流路30をバイパスするためのバイパス流路22とに隔てる隔壁28を備える。また、排気系熱交換器10は、バイパス流路22を流れる排気ガスを隔壁28から離間する方向に案内するように機能するバルブ46及びガスガイド50を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば自動車等の排気ガスと冷却液等の冷媒との熱交換を行って排気熱を回収するための排気系熱交換器に関する。
排気ガス通路と、該排気ガス流路とは隔壁を介して隔てられた分岐流路と、ヒートポンプを構成し前記分岐流路内に配設された受熱端(熱交換器)と、隔壁の上流端に位置する回動軸廻りに回動して排気ガス通路を開放しつつ分岐流路を閉止する状態及び分岐流路を開放しつつ排気ガス流路を閉止する状態とを選択的に取り得るミックスドアと、を備えた自動車用暖房装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平3−118210号公報
しかしながら、上記の如き従来の技術では、排気ガス流路と分岐流路とは、隔壁によって隔てられているのみであるので、排気ガス流路に排気ガスを流通させた場合に、排気ガスの熱が隔壁を介して分岐流路すなわちヒートポンプの受熱端に伝わってしまい、余分な熱を回収し易い問題があった。
本発明は、上記事実を考慮して、不要な熱を回収することを防止することができる排気系熱交換器を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る排気系熱交換器は、シェルと、前記シェル内に設けられ、排気ガスと冷媒との熱交換を行わせるための熱交換流路と、前記熱交換流路をバイパスするためのバイパス流路とを隔てる隔壁と、前記シェル内の前記バイパス流路側で、該バイパス流路を流れる排気ガスを前記隔壁から離間する方向に案内するように設けられたガイド部と、を備えている。
請求項1記載の排気系熱交換器では、シェル内の熱交換流路を流れる排気ガスは冷媒と熱交換することで排気熱が冷媒に回収され、シェル内のバイパス流路を流れる排気ガスは冷媒とは熱交換されず下流(シェル外)に排出される。ここで、バイパス流路にはガイド部が設けられているため、バイパス流路を流れるガスは、ガイド部によって隔壁から離間する方向に案内され(剥離し)て隔壁に付着することが抑制される。このため、排気ガスから隔壁を介して熱交換流路に伝熱されることが抑制され、熱交換流路側において余分な熱を回収してしまうことが防止される。
このように、請求項1記載の排気系熱交換器では、不要な熱を回収することを防止することができる。
請求項2記載の発明に係る排気系熱交換器は、シェルと、平板状に形成されて前記シェル内に設けられ、排気ガスと冷媒との熱交換を行わせるための熱交換流路と、前記熱交換流路をバイパスするためのバイパス流路とを隔てる隔壁と、バイパス流路内における前記隔壁側に設けられ、排気ガスの流れ方向の下流側に向かうほど前記隔壁から離間するように傾斜した姿勢を取り得るガイド部と、を備えている。
請求項2記載の排気系熱交換器では、シェル内のバイパス流路を流れる排気ガスは冷媒とは熱交換されず下流(シェル外)に排出される。ここで、バイパス流路の隔壁側にはガイド部が設けられているため、このガイド部が排気ガス流れ方向の下流側ほど該隔壁から離間するように傾斜した姿勢を取る状態では、排気ガスの流れは、ガイド部に案内されて隔壁から離間するように流れて(剥離して)隔壁に付着することが抑制される。このため、排気ガスから隔壁を介して熱交換流路に伝熱されることが抑制され、熱交換流路側において余分な熱を回収してしまうことが防止される。
このように、請求項2記載の排気系熱交換器では、不要な熱を回収することを防止することができる。なお、ガイド部は、例えばシェル26に固定されて常に隔壁に対し傾斜した姿勢を取る構成としても良く、所定の場合のみ隔壁に対し傾斜した姿勢を取る可動部材として構成しても良い。また、ガイド部は、排気ガス流れ方向及びバイパス流路内における隔壁からの離間方向のそれぞれの直交方向の少なくとも中央部(流量が多い部分)に設けられていることが好ましく、該直交方向の略全長に渡り延在することが一層好ましい。
請求項3記載の発明に係る排気系熱交換器は、請求項1又は請求項2記載の排気系熱交換器において、前記ガイド部は、前記排気ガスの流れ方向に沿って複数設けられている。
請求項3記載の排気系熱交換器では、上流側のガイド部によって隔壁から離間(剥離)した排気ガスは、下流側のガイド部によって再度剥離され、排気ガスが隔壁に付着(再度付着しようと)することを効果的に抑制することができる。
請求項4記載の発明に係る排気系熱交換器は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の排気系熱交換器において、前記バイパス流路を開閉するためのバルブをさらに備え、前記バルブは、前記バイパス流路を開放する姿勢で前記ガイド部として機能する。
請求項4記載の排気系熱交換器では、バルブがバイパス流路を閉止する状態で、排気ガスは主に熱交換流路を流れ、バルブがバイパス流路を開放する状態で、排気ガスは主にバイパス流路を流れる。バルブは、バイパス流路を開放する姿勢でガイド部として機能するため、換言すれば、排気ガスをバイパス流路に流さない場合には該バイパス流路を閉止するバルブが、排気ガスをバイパス流路に流す際には該排気ガスのガイド部として機能するため、該バルブに代えて別部材のガイド部を設ける必要がなく、部品点数の削減が図られる。
請求項5記載の発明に係る排気系熱交換器は、請求項4記載の排気系熱交換器において、前記隔壁は、平板状に形成されており、前記バルブは、前記隔壁側に配置された回動軸廻りに回動して前記バイパス流路を開閉するようになっており、該バイパス流路を開放する姿勢が前記隔壁に対し所定角度傾斜する姿勢とされている。
請求項5記載の排気系熱交換器では、バルブは、回動軸側を排気ガス流れ方向の上流側又は下流側として隔壁に対し傾斜した姿勢で、ガイド部として機能する。ここで、隔壁が平板状であるため、この平板状の隔壁に沿った軸廻りに回動するバルブ(1枚のバルブ)の回動軸を隔壁に近接して配置することができる。
請求項6記載の発明に係る排気系熱交換器は、請求項4又は請求項5記載の排気系熱交換器において、前記バルブが前記バイパス流路を閉止する姿勢を取る場合に前記熱交換流路を開放し、前記バルブが前記バイパス流路を開放する姿勢を取る場合に前記熱交換流路を閉止する他のバルブをさらに備えた。
請求項6記載の排気系熱交換器では、バルブがバイパス流路を閉止する状態では、他のバルブが熱交換流路を開放するので、排気ガスは(殆ど)熱交換流路を流れる。一方、バルブがバイパス流路を開放する状態で、他のバルブが熱交換流路を閉止するので、排気ガスは(殆ど)バイパス流路を流れる。これにより、バルブがバイパス流路を開放する状態で熱交換流路に排気ガスが流れ込むことが防止され、不要な熱を回収することを一層効果的に防止することができる。
以上説明したように本発明に係る排気系熱交換器は、不要な熱を回収することを防止することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る排気系熱交換器10について、図1及び図2に基づいて説明する。なお、以下の説明で、単に上流・下流の語を用いるときは、排気ガスの流れ方向の上流・下流を示すものとする。また、各図に示す矢印UP、矢印LOは、重力方向(車体上下方向)の上側、下側をそれぞれ示すものとする。
図2には、排気系熱交換器10が適用された排気熱回収システム18の概略全体構成が模式的なフロー図にて示されている。この図に示される如く、排気熱回収システム18は、自動車の内燃機関であるエンジン12の排気ガスが有する熱をエンジン冷却水との熱交換によって回収し、暖房やエンジン12の暖機促進等に利用する装置である。
エンジン12には、排気ガスを導出する排気経路を構成する排気管14が接続されている。排気管14による排気ガスの排出経路上には、上流側から順に触媒コンバータ16、排気系熱交換器10、メインマフラ20が配設されている。触媒コンバータ16は、内蔵した触媒16Aによって通過する排気ガスを浄化するように構成されている。消音器としてのメインマフラ20は、排気ガスを大気中に排出するのに伴って生じる排気音を低減するように構成されている。
排気系熱交換器10は、排気ガスとエンジン冷却水のとの熱交換によって排気ガスの熱をエンジン冷却水に回収させる構成とされている。また、この排気系熱交換器10内には、排気ガスのバイパス流路22、該バイパス流路22を開閉するためのバルブ装置24が配設されており、排気ガスがエンジン冷却水との熱交換を行う排気熱回収モードと、排気ガスがバイパス流路22を通過するノーマルモードとを切り替え得る構成とされている。以下、具体的に説明する。
図1(A)及び図1(B)に示される如く、排気系熱交換器10は、円筒状に形成されたシェル26と、シェル26内の空間を2つの空間に区画する(仕切る)隔壁28とを有して構成されている。シェル26内における隔壁28に対する一方側の空間は、排気ガスとエンジン冷却水との熱交換を行わせるための熱交換流路30とされており、シェル26内における隔壁28に対する他方側の空間は、排気ガスが熱交換流路30をバイパスするための上記バイパス流路22とされている。この実施形態では、隔壁28は略矩形平板状に形成されており、バイパス流路22流路断面積が熱交換流路30の流路断面積よりも広くなるように、隔壁28の軸線に対し平行にかつオフセットして配置されている。
また、シェル26は、排気管14よりも大径とされており、その上流端26Aには、下流側に向けて連続的に流路断面積が拡がるテーパ状を成すコニカル管32の下流端32Aが気密に接合されている。同様に、シェル26の下流端26Bには、下流側に向けて流路断面積が連続的に狭まるテーパ上を成すコニカル管34の上流端34Aが気密に接合されている。コニカル管32の上流端32B、コニカル管34の下流端34Bは、それぞれ排気管14に接続されている。
コニカル管32の内側空間は、バイパス流路22と熱交換流路30とが分岐する分岐ヘッダを構成し(分岐ヘッダとして機能し)、コニカル管34の内側空間は、バイパス流路22と熱交換流路30とが合流する合流空間を構成している。
熱交換流路30には、冷却水管36が配設されており、排気系熱交換器10におけるエンジン冷却水の流通路である冷却水熱交換路38を構成している。図1(B)に示される如く、冷却水熱交換路38(冷却水管36)は、排気ガス流れ方向に一致する排気ガス流れ方向との直角断面視で、隔壁28の延在方向に長手の略扁平矩形状に形成されている。図1では図示を省略するが、冷却水管36には、それぞれシェル26を貫通した冷却水入口パイプ40、冷却水出口パイプ42(図2参照)が、それぞれの内部を冷却水熱交換路38と連通するように接続されている。
以上により、排気系熱交換器10は、熱交換流路30を流れる排気ガスと冷却水熱交換路38を流れるエンジン冷却水との熱交換を行う構成とされている。この実施形態では、上記の通りバイパス流路22を開閉するバルブ装置24を有することで、排気熱回収モードにおいて排気熱を回収し、ノーマルモードにおいて排気熱を回収しないように構成されている。
バルブ装置24は、図1(A)に示される如く、隔壁28(の板厚部分)を横切るようにして配置された回動軸44を有する。すなわち、回動軸44は、排気ガス流れ方向及び隔壁28に対する接離方向のそれぞれに略直交する方向を軸線方向とするように配置されている。また、バルブ装置24は、回動軸44と一体回転可能に設けられ、該回動軸44廻りの回動によって、バイパス流路22を開放するバイパス開放姿勢(図1(A)の実線参照)と、バイパス流路22を閉止する閉止姿勢(図1(A)の想像線参照)とを取り得るバイパス開閉用バルブ46を有している。バイパス開閉用バルブ46は、周縁がシェル26の内縁形状に対応した円弧状を成す平板状に形成されており、開放姿勢において、下流側に向かうほど隔壁28から離間するように該隔壁28に対し所定角度だけ傾斜した姿勢を取る構成とされている。すなわち、バイパス開閉用バルブ46は、その開放姿勢において、本発明におけるガイド部として機能する構成とされている。
さらに、この実施形態におけるバルブ装置24は、回動軸44と一体回転可能に設けられ、該回動軸44廻りの回動によって、熱交換流路30を開放するバイパス開放姿勢(図1(A)の想像線参照)と、熱交換流路30を閉止する閉止姿勢(図1(A)の実線参照)とを取り得る熱交換流路開閉用バルブ48を有している。熱交換流路開閉用バルブ48は、バイパス開閉用バルブ46が開放姿勢に位置する場合に閉止姿勢を取り、バイパス開閉用バルブ46が閉止姿勢を取る場合に開放姿勢を取る構成とされている。
排気熱回収システム18では、排気系熱交換器10のバルブ装置24は、例えば、図示しない制御装置としてのECUによって制御され、通常はスプリング等の付勢力でバイパス流路22を開放すると共に熱交換流路30を閉止し、エンジン12の暖機促進要求がされた場合やエンジン冷却水温が低いときに暖房要求がされた場合などに、バイパス流路22を閉止すると共に熱交換流路30を開放するよう構成することができる。また例えば、バルブ装置24は、後述するヒータ温水路54等に配設されたサーモスタット等により、ECUによる制御なしで、エンジン冷却水温が所定温度以下の場合に自動的に作動するように構成することができる。なお、バイパス開閉用バルブ46を上記した付勢力によって開放姿勢に保持する(それ以上の隔壁28側への回動を禁止する)ストッパを設けても良い。
また、排気系熱交換器10は、バイパス流路22内におけるバルブ装置24の下流側に配置されたガイド部としてのガスガイド50を備えている。ガスガイド50は、排気ガス流れ方向及び隔壁28に対する接離方向のそれぞれに略直交する方向に沿って長手の平板状に形成され、隔壁28に近接して配置されると共に、上流端50Aよりも下流端50Bが隔壁28から離間するように傾斜した姿勢で、図1(B)に示される如く長手方向両端がシェル26に保持されている。すなわち、ガスガイド50は、最も隔壁28に近接する上流端50Aを含め、全体として隔壁28に対し非接触とされている。
この実施形態では、開放姿勢を取るバイパス開閉用バルブ46は、バイパス流路22の上流端から下流側に向かう排気ガスが隔壁28から遠ざかるように流れる排気ガス流(剥離)を生成するためのガイド部材として機能する構成とされている。そして、ガスガイド50は、開放姿勢を取るバイパス開閉用バルブ46を通過した排気ガスを再度隔壁28から遠ざけるよう排気ガス流を生成するためのガイド部材として機能する構成とされている。なお、開放姿勢を取るバイパス開閉用バルブ46の隔壁28に対する傾斜角、ガスガイド50の排気ガス流れ方向における配置及び隔壁28に対する傾斜角(及び設置数)は、バイパス流路22の径(流動抵抗係数)及び熱回収を抑制したいエンジン12の運転条件(排気ガス流量)に応じて最適値に設定される。熱回収を抑制したいエンジン12の運転条件としては、例えば、ラジエータ負荷の大きい高出力発生時(加速時や登坂時等)や常用回転数での運転時等として適宜設定することができる。
また、図2に示される如く、排気熱回収システム18は、エンジン冷却水の熱を暖房用に回収するフロントヒータコア51、リヤヒータコア52、及びエンジン冷却水をフロントヒータコア51、リヤヒータコア52に循環させる冷却水循環路54を備えている。フロントヒータコア51とリヤヒータコア52とは、並列に配置されている。そして、冷却水循環路54におけるリヤヒータコア52の下流側に排気系熱交換器10が配置されている。すなわち、冷却水循環路54におけるリヤヒータコア52側に冷却水入口パイプ40が配置されると共に、冷却水循環路54におけるエンジン12の上流側に冷却水出口パイプ42が配置されている。
この実施形態では、排気系熱交換器10は、エンジン冷却水の系統においては、フロントヒータコア51に対し並列でかつリヤヒータコア52に対し直列に配置されている。なお、図2に示される構成に代えて、例えば、フロントヒータコア51及びリヤヒータコア52をエンジン12の下流で分岐すると共に排気系熱交換器10(冷却水入口パイプ40)の上流で合流する並列配置としても良く、図3の構成に対しフロントヒータコア51とリヤヒータコア52との配置を入れ替えた構成としても良く、フロントヒータコア51及びリヤヒータコア52をエンジン12の下流で分岐すると共に排気系熱交換器10(冷却水出口パイプ42)の下流で合流する並列配置としても良く、フロントヒータコア51及びリヤヒータコア52をエンジン12と排気系熱交換器10(冷却水入口パイプ40)との間に直列に配置しても良い。
次に、第1の実施形態の作用を説明する。
上記構成の排気熱回収システム18では、エンジン12の始動直後のようにエンジン冷却水温が低い場合には、例えば暖房要求やエンジン12の暖機促進要求に基づいてECUがバルブ装置24を駆動し又はサーモスタットによってバルブ装置24を閉駆動し、バイパス開閉用バルブ46を閉止姿勢にする。これにより、熱交換流路開閉用バルブ48は開放姿勢を取り、バイパス流路22が閉止されると共に熱交換流路30が開放された排気熱回収モードが選択される。すると、エンジン12の排気ガスはバイパス流路22を流れず、排気系熱交換器10の熱交換流路30に導入される。熱交換流路30に導入された排気ガスは、冷却水熱交換路38を流れるエンジン冷却水との間で熱交換を行い、エンジン冷却水を加熱させる。これにより、暖房が促進され又はエンジン12の暖機が促進される。
一方、エンジン冷却水温が上昇して閾値を超えると、ECU又はサーモスタットはバルブ装置24を作動してバイパス開閉用バルブ46を開放姿勢に切り替える。これにより、熱交換流路開閉用バルブ48は閉止姿勢を取り、熱交換流路30が閉止されると共にバイパス流路22が開放されたノーマルモードが選択される。すると、排気ガスは主にバイパス流路22を流通する。
ここで、排気系熱交換器10では、ノーマルモードにおいては、閉止姿勢を取るバイパス開閉用バルブ46によって、バイパス流路22を流れる排気ガスは、隔壁28から離間する方向に案内され(剥離し)、主流部分が隔壁28とは接触しないので、隔壁28を経由して熱交換流路30に伝熱することが抑制される(隔壁28近傍の流速が下がることで熱伝達率が低下する、と把握することもできる)。
また、排気系熱交換器10では、バイパス開閉用バルブ46の下流にガスガイド50が設けられているため、バイパス開閉用バルブ46によって隔壁28から遠ざけられた排気ガス流(の主流)が隔壁28側に向かっても、ガスガイド50によって再び隔壁28から離間する方向に案内され、排気ガス流の主流と隔壁28との接触が効果的に抑制される。すなわち、ガスガイド50によって排気ガスの隔壁28への再付着(バイパス開閉用バルブ46によって隔壁28から離間したガス流、バイパス開閉用バルブ46の下流において再び隔壁28に向かい接触すること)が抑制される。
これにより、排気系熱交換器10では、バイパス流路22における下流側部分においても隔壁28を経由して熱交換流路30に伝熱することが抑制される。また、ガスガイド50は隔壁28に非接触であるため、排気ガスからガスガイド50に伝えられた熱が該ガスガイド50から隔壁28に直接的に伝達されることが防止される。
さらに、排気系熱交換器10では、バイパス開閉用バルブ46によるバイパス流路22の開放時には、熱交換流路開閉用バルブ48により熱交換流路30が閉止されているため、ノーマルモードにおいて熱交換流路30に排気ガスが流入することが防止又は著しく抑制される。このため、ノーマルモードにおいて熱交換流路30に排気ガス(熱量)が持ち込まれることが防止される。
これらにより、排気系熱交換器10では、排気熱をエンジン冷却水に回収する必要のないノーマルモードの選択状態において、エンジン冷却水に不要な熱が回収されてしまうことが防止される。これにより、例えばエンジン12の高負荷運転時などでのラジエータの負荷が軽減される。さらに、バイパス開閉用バルブ46、ガスガイド50は、平板状部材を隔壁28に対し所定角度だけ傾斜させて機能を果たすため、排気ガスの排出に伴う背圧の上昇を抑制することができる。
またここで、排気系熱交換器10では、バイパス流路22を開閉するためのバイパス開閉用バルブ46が、その開放姿勢で排気ガス流を隔壁28から遠ざけるガイド部として機能するため、熱交換流路開閉用バルブ48と別体で上流側のエアガイドを設ける構成と比較して部品点数の削減が図られる。また、バイパス開閉用バルブ46と熱交換流路開閉用バルブ48とが連動(この実施形態では、一体的に回動)するため、簡単な構造で、上記各種効果を実現することができた。
次いで、本発明の第2の実施形態に係る排気系熱交換器60について、図3に基づいて説明する。なお、上記第1の実施形態と基本的に同一の部品・部分については上記第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図3には、排気系熱交換器60が図1(A)に対応する断面図が示されている。この図に示される如く、排気系熱交換器60は、バルブ装置24に代えてバルブ装置62を備える点で、第1の実施形態に係る排気系熱交換器10とは異なる。
バルブ装置62は、図3に示される如く、バイパス流路22の上流端よりも下流側に入り込んだ部分で隔壁28から離間して位置する回動軸64を有する。回動軸64は、排気ガス流れ方向及び隔壁28に対する接離方向のそれぞれに略直交する方向を軸線方向とするように配置されている。また、バルブ装置62は、回動軸64と一体回転可能に設けられ、該回動軸44廻りの回動によって、バイパス流路22を開放するバイパス開放姿勢(図3の実線参照)と、バイパス流路22を閉止する閉止姿勢(図3の想像線参照)とを取り得るバイパス開閉用バルブ66を有している。バイパス開閉用バルブ66は、回動軸64の両側に延在すると共に周縁がシェル26の内縁形状に対応した円弧状を成す平板状に形成されており、開放姿勢において、下流側に向かうほど隔壁28から離間するように該隔壁28に対し所定角度だけ傾斜した姿勢を取る構成とされている。すなわち、バイパス開閉用バルブ46は、その開放姿勢において、本発明におけるガイド部として機能する構成とされている。
さらに、この実施形態におけるバルブ装置62は、バイパス開閉用バルブ66における回動軸64から最も離間した側の円弧状縁部から延設され、回動軸64廻りの回動によって、熱交換流路30を開放するバイパス開放姿勢(図3の想像線参照)と、熱交換流路30を閉止する閉止姿勢(図3の実線参照)とを取り得る熱交換流路開閉用バルブ68を有している。熱交換流路開閉用バルブ68は、バイパス開閉用バルブ66が開放姿勢に位置する場合に開放姿勢を取り、バイパス開閉用バルブ66が閉止姿勢を取る場合に開放姿勢を取る構成とされている。
このバルブ装置62は、バルブ装置24と同様にECUの制御又はサーモスタットにより動作する構成とされている。排気系熱交換器60の他の構成は、排気系熱交換器10の対応する構成と同じである。
したがって、第2の実施形態に係る排気系熱交換器60によっても、第1の実施形態と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。
なお、上記した各実施形態では、隔壁28が平板状である例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、シェル26と同心円筒状の隔壁を有する構成としても良く、略反円筒状の熱交換流路30を形成する半円筒部分を含む隔壁を有する構成としても良い。また、シェル26が円筒形状であることに限定されることはなく、例えば、矩形状(正方形状も含む)断面のシェル26内にバイパス流路22と熱交換流路30とを形成する構成としても良い。
また、上記実施形態では、バルブ装置24、62がバイパス流路22の上流側に位置し、それらの下流にガスガイド50が配置された例を示したが、例えば、ガスガイド50のような固定式のガスガイドを上流側に配置すると共にバイパス開閉用バルブ46、66のようなバルブ兼用(可動式)ガスガイドを下流側に配置する構成としても良い。また例えば、すべてのガスガイドを固定式のガスガイドとすることも可能である。
10 排気系熱交換器
22 バイパス流路
26 シェル
28 隔壁
30 熱交換流路
44 回動軸
46 バイパス開閉用バルブ(バルブ、ガイド部)
48 熱交換流路開閉用バルブ(他のバルブ)
50 ガスガイド(ガイド部)
60 排気系熱交換器
64 回動軸
66 バイパス開閉用バルブ(バルブ、ガイド部)
68 熱交換流路開閉用バルブ(他のバルブ)
22 バイパス流路
26 シェル
28 隔壁
30 熱交換流路
44 回動軸
46 バイパス開閉用バルブ(バルブ、ガイド部)
48 熱交換流路開閉用バルブ(他のバルブ)
50 ガスガイド(ガイド部)
60 排気系熱交換器
64 回動軸
66 バイパス開閉用バルブ(バルブ、ガイド部)
68 熱交換流路開閉用バルブ(他のバルブ)
Claims (6)
- シェルと、
前記シェル内に設けられ、排気ガスと冷媒との熱交換を行わせるための熱交換流路と、前記熱交換流路をバイパスするためのバイパス流路とを隔てる隔壁と、
前記シェル内の前記バイパス流路側で、該バイパス流路を流れる排気ガスを前記隔壁から離間する方向に案内するように設けられたガイド部と、
を備えた排気系熱交換器。 - シェルと、
平板状に形成されて前記シェル内に設けられ、排気ガスと冷媒との熱交換を行わせるための熱交換流路と、前記熱交換流路をバイパスするためのバイパス流路とを隔てる隔壁と、
バイパス流路内における前記隔壁側に設けられ、排気ガスの流れ方向の下流側に向かうほど前記隔壁から離間するように傾斜した姿勢を取り得るガイド部と、
を備えた排気系熱交換器。 - 前記ガイド部は、前記排気ガスの流れ方向に沿って複数設けられている請求項1又は請求項2記載の排気系熱交換器。
- 前記バイパス流路を開閉するためのバルブをさらに備え、
前記バルブは、前記バイパス流路を開放する姿勢で前記ガイド部として機能する請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の排気系熱交換器。 - 前記隔壁は、平板状に形成されており、
前記バルブは、前記シェル内における前記隔壁側に配置された回動軸廻りに回動して前記バイパス流路を開閉するようになっており、該バイパス流路を開放する姿勢が前記隔壁に対し所定角度傾斜する姿勢とされている請求項4記載の排気系熱交換器。 - 前記バルブが前記バイパス流路を閉止する姿勢を取る場合に前記熱交換流路を開放し、前記バルブが前記バイパス流路を開放する姿勢を取る場合に前記熱交換流路を閉止する他のバルブをさらに備えた請求項4又は請求項5記載の排気系熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006283225A JP2008101496A (ja) | 2006-10-18 | 2006-10-18 | 排気系熱交換器 |
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Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2006
- 2006-10-18 JP JP2006283225A patent/JP2008101496A/ja active Pending
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