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JP2008190388A - 電磁弁駆動装置及び燃料噴射制御装置 - Google Patents

電磁弁駆動装置及び燃料噴射制御装置 Download PDF

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JP2008190388A JP2007024339A JP2007024339A JP2008190388A JP 2008190388 A JP2008190388 A JP 2008190388A JP 2007024339 A JP2007024339 A JP 2007024339A JP 2007024339 A JP2007024339 A JP 2007024339A JP 2008190388 A JP2008190388 A JP 2008190388A
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Abstract

【課題】電磁弁駆動装置において、コンデンサの充電電圧が規定電圧に達していない状態で、そのコンデンサから電磁弁のコイルへの放電が行われる場合でも、電磁弁の作動開始タイミングが遅れないようにする。
【解決手段】マイコンによりエンジンの運転情報に基づき出力される噴射指令信号がハイになると、その噴射指令信号に対応するインジェクタ(INJ)のコイルへコンデンサから放電して、そのインジェクタを開弁させる燃料噴射制御装置において、多段噴射や多重噴射により、コンデンサの充電電圧Vcが充電目標の規定電圧よりも低い状態で、コンデンサからインジェクタコイルへの放電が実施される場合には、噴射指令信号がハイになるタイミング(コンデンサの放電開始タイミング)を早める補正を行って、インジェクタの開弁ポイントが、Vc=規定電圧の状態で燃料噴射を行った場合の開弁ポイントとほぼ同じタイミングとなるようにする。
【選択図】図5

Description

本発明は、電磁弁を駆動する装置に関し、特に、電源電圧よりも高電圧の電気エネルギーを電磁弁のコイルに放電して、その電磁弁の作動応答性を向上させるようにした装置に関する。
従来より、例えば車両に搭載された内燃機関の各気筒にそれぞれ燃料を噴射供給するインジェクタ(燃料噴射弁)としては、コイルへの通電により開弁する電磁弁が使用されている。そして、このようなインジェクタを駆動して燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置は、コイルへの通電(通電開始タイミング及び通電時間)を制御することにより、内燃機関への燃料噴射時期及び燃料噴射量を制御している。
また、こうした燃料噴射制御装置としては、昇圧回路により電源電圧を昇圧して放電用コンデンサを充電すると共に、コイルに通電すべき駆動期間の開始時には、その放電用コンデンサに蓄積しておいた高電圧の電気エネルギーをインジェクタのコイルに放電して規定の大電流(いわゆるピーク電流)を流すことにより、そのインジェクタを速やかに開弁状態へ移行させ、その後は、駆動期間が終了するまで、コイルに一定電流を流して、インジェクタを開弁状態に保持するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2001−15332号公報 特開2002−180878号公報
ところで、この種の燃料噴射制御装置では、各気筒の1行程において複数回燃料を噴射する、いわゆる多段噴射を実施する場合がある。また、複数の気筒へ同時期に燃料を噴射する、いわゆる多重噴射(オーバーラップ噴射とも呼ばれる)を実施する場合もある。
そして、この種の燃料噴射制御装置において、放電用コンデンサは、昇圧回路によって目標の規定電圧に充電されるが、多段噴射や多重噴射が実施される場合には、図8に示すように、放電用コンデンサが比較的短い間隔で連続的に放電されることとなるため、その放電用コンデンサの充電期間が確保できずに(即ち、充電が間に合わずに)、充電電圧が目標の規定電圧(図8の例では、65±3V)よりも低い状態で、インジェクタのコイル(以下、インジェクタコイルともいう)への放電が実施される可能性がある。また、多段噴射や多重噴射が実施される場合に限らず、エンジン回転数が非常に高くなった場合にも、放電用コンデンサの充電が間に合わずに充電電圧が目標の規定電圧より低い状態でインジェクタコイルへの放電が実施される可能性がある。
尚、図8の1〜3段目は、放電用コンデンサからインジェクタコイルへの放電が3回連続して行われた場合(換言すれば、燃料噴射が3回連続して行われた場合)の、各回におけるインジェクタコイルの電流(以下、INJ電流という)を例示している。また、この例において、INJ電流は、ピーク電流の目標値(11±1A)に達した後、通電開始時から一定時間が経過したタイミングが到来するまでは、第1の一定電流に制御され、その後、通電終了時までは、第1の一定電流よりも低い第2の一定電流に制御されている。
ここで、放電用コンデンサの充電が間に合わずにその充電電圧が低下すると、電流の供給能力が低下するため、インジェクタコイルへの通電開始時からINJ電流がピーク電流の目標値に到達するまでの時間が長くなり、その分、インジェクタの開弁応答性が低下することとなる。
更に図9を用い、燃料噴射制御上の問題点に掘り下げて説明する。
まず、図9において、最上段に示す「駆動信号」は、インジェクタコイルに電流を流すための駆動回路へマイコン等の制御部から出力される噴射指令信号である。そして、駆動回路は、その駆動信号がローからハイになると、その駆動信号に対応するインジェクタのコイルへ放電用コンデンサから放電させ、INJ電流がピーク電流の目標値になると、以後、駆動信号がローになるまでの間、INJ電流を第1の一定電流と第2の一定電流とに段階的に制御する。
ここで、この例において、インジェクタの開弁ポイント(開弁を開始するタイミング)は、INJ電流がピーク電流の目標値の半分に到達した時点である。
そして、前述したように、放電用コンデンサの充電電圧の低下は、INJ電流がピーク電流の目標値へ到達するまでの時間遅れを招くため、INJ電流がピーク電流の目標値の半分に到達するまでの時間遅れも招くこととなり、延いては、駆動信号がハイになってからインジェクタが開弁するまでの遅れを招くこととなる。
つまり、放電用コンデンサの充電電圧が規定電圧よりも低くなると、インジェクタの開弁ポイントが図9に示す「開弁遅れ時間Tdelay」だけ遅れることとなる。尚、図9における「回路の遅れ」とは、駆動信号がハイになってから駆動回路によって放電用コンデンサからインジェクタコイルへの放電が開始されるまでの遅れであり、この「回路の遅れ」は、放電用コンデンサの充電電圧には関係なく一定である。
そして、このようにインジェクタの開弁ポイントが遅れると、インジェクタが開弁している時間が短くなり、その結果、燃料の吐出量が、正規状態を100%とすると、その100%よりも少なくなってしまう。
特に、近年、自動車においては、市場の要求及び法規制ともに低燃費へと拍車がかかり、希薄な燃料での燃焼を制御する要求が高まっている。このため、微少で高精度な燃料噴射の制御が必要となっており、インジェクタの開弁遅れによる噴射量への影響を無視できなくなっている。
尚、放電用コンデンサの容量を大きくすることにより、充電電圧の低下を防止することも考えられるが、その手法では、装置の低コスト化及び小型化を妨げてしまう。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、電磁弁駆動装置において、コンデンサの充電電圧が規定電圧に達していない状態で、そのコンデンサから電磁弁のコイルへの放電が行われる場合でも、電磁弁の作動開始タイミングが遅れないようにすることを目的としている。
上記目的を達成するためになされた請求項1の電磁弁駆動装置は、1つ又は複数の電磁弁のコイルに供給する電気エネルギーが蓄積されるコンデンサと、そのコンデンサを、それの充電電圧が規定電圧となるように充電する充電手段と、前記コンデンサから電磁弁のコイルへの放電開始タイミングを設定する設定手段とを備えており、設定手段により設定された放電開始タイミングが到来すると、その放電開始タイミングに該当する電磁弁のコイルにコンデンサから放電させて、その電磁弁を作動させる。
ここで特に、請求項1の電磁弁駆動装置において、コンデンサの充電電圧が規定電圧に到達していない状態で、そのコンデンサから電磁弁のコイルへの放電が行われる場合には、補正手段が、その放電のために設定手段により設定された放電開始タイミングを、それよりも早いタイミングに補正する。すると、その放電開始タイミングが補正された分、電磁弁の作動開始タイミングが早くなる。
このため、コンデンサの充電電圧が規定電圧に達していない状態で、そのコンデンサから電磁弁のコイルへの放電が行われる場合でも、電磁弁の作動開始タイミングが遅れないようにすることができる。
ところで、請求項1の電磁弁駆動装置は、具体的には請求項2のように構成することができる。即ち、請求項2の電磁弁駆動装置では、設定手段により設定された放電開始タイミングが、コンデンサの充電電圧が規定電圧に到達していない充電不足状態のタイミングであるか否かを、判定手段が判定する。そして、補正手段が、判定手段により前記充電不足状態のタイミングであると判定された放電開始タイミングを、それよりも早いタイミングに補正する。
そして、この請求項2の電磁弁駆動装置によれば、請求項1の電磁弁駆動装置について述べた効果を確実に達成することができる。
また特に、補正手段は、請求項3に記載のように、判定手段により充電不足状態のタイミングであると判定された放電開始タイミングを、その放電開始タイミングの回のコンデンサからの放電による電磁弁の作動開始タイミングが、コンデンサの充電電圧が規定電圧になっている状態で放電が行われたと仮定した場合の作動開始タイミングと同じになるように、補正するよう構成すれば良い。
具体的には、コンデンサから電磁弁のコイルへの放電を開始してから、そのコイルに流れる電流が、電磁弁を作動状態へと移行させることの可能な電流値となるまでに要する時間を、作動開始所要時間と呼ぶことにすると、コンデンサの充電電圧の規定電圧からの低下分が分かれば、その作動開始所要時間の増加分(即ち、電磁弁の作動開始遅れ時間)を算出することができる。また、コンデンサの充電電圧の低下分は、実測により求めることができ、或いは、上記規定電圧、コンデンサからコイルに放電させる放電電流の目標値、及びコイルの電気的特性(抵抗とインダクタンス)に基づき計算によって求めることもできる。そして、このように算出される作動開始所要時間の増加分だけ、放電開始タイミングを早めるように補正すれば良い。
一方、請求項4の電磁弁駆動装置では、請求項1〜3の電磁弁駆動装置において、補正手段は、放電開始タイミングの補正時間を予め記憶しており、その記憶している補正時間だけ前記放電開始タイミングを補正するように構成されている。つまり、予め計算しておいた上記作動開始所要時間の増加分を、補正時間として記憶させておくのである。
そして、この構成によれば、放電開始タイミングの補正時間を毎回計算する必要がなく、演算処理負荷を低減することができる。
また、請求項5の電磁弁駆動装置では、請求項1〜3の電磁弁駆動装置において、補正手段は、コンデンサの放電前の充電電圧を検出して、その検出値に基づき放電開始タイミングの補正時間を算出し、その算出した補正時間だけ前記放電開始タイミングを補正するように構成されている。つまり、コンデンサの充電電圧を検出し、その検出値を用いて上記作動開始所要時間の増加分を補正時間として計算するのである。
そして、この構成によれば、演算処理を行う必要があるものの、電磁弁の作動開始遅れを精度良く補償することができる。
次に、請求項6の電磁弁駆動装置も、1つ又は複数の電磁弁のコイルに供給する電気エネルギーが蓄積されるコンデンサと、そのコンデンサを、それの充電電圧が規定電圧となるように充電する充電手段と、前記コンデンサから電磁弁のコイルへの放電開始タイミングを設定する設定手段とを備えており、設定手段により設定された放電開始タイミングが到来すると、その放電開始タイミングに該当する電磁弁のコイルにコンデンサから放電させて、その電磁弁を作動させる。
そして、請求項6の電磁弁駆動装置では、補正手段が、コンデンサの放電前の充電電圧を検出し、その検出値に基づき、設定手段により設定された放電開始タイミングを補正する。
この電磁弁駆動装置によれば、コンデンサの放電前の充電電圧が規定電圧から変動しても、電磁弁の作動開始タイミングがずれてしまうことを防止することができるようになる。
ここで、請求項1〜6の電磁弁駆動装置において、請求項7に記載のように、電磁弁がコイルへの通電により開弁作動して内燃機関に燃料を噴射するインジェクタであれば、コンデンサの容量を大きくしなくても、インジェクタの開弁ポイント(換言すれば、燃料噴射開始タイミング)のずれを抑制することができ、延いては、高精度の燃料噴射時間制御が可能となる。
次に、請求項8の燃料噴射制御装置は、1つ又は複数のインジェクタのコイルに供給する電気エネルギーが蓄積されるコンデンサと、そのコンデンサを、それの充電電圧が規定電圧となるように充電する充電手段と、前記コンデンサからインジェクタのコイルへの放電開始タイミングを設定する設定手段とを備えており、設定手段により設定された放電開始タイミングが到来すると、その放電開始タイミングに該当するインジェクタのコイルにコンデンサから放電させて、そのインジェクタを開弁させる。
そして、この請求項8の燃料噴射制御装置では、連続して複数回燃料噴射する場合の2回目以降の燃料噴射においては、設定手段により設定される放電開始タイミングを、それよりも早いタイミングに補正するようになっている。
このような燃料噴射制御装置によれば、連続して複数回燃料噴射する場合の2回目以降の燃料噴射において、コンデンサの充電が間に合わずに、その充電電圧が上記規定電圧より低くなっても、インジェクタの開弁タイミングが遅れないようにすることができ、延いては、高精度の燃料噴射時間制御が可能となる。
以下に、本発明が適用された実施形態の電磁弁駆動装置としての燃料噴射制御装置について説明する。
[第1実施形態]
まず図1は、第1実施形態の燃料噴射制御装置(以下、ECUという)の構成を表す構成図である。
図1に示すように、本実施形態のECU100は、車両に搭載された多気筒(この例では4気筒)エンジンの各気筒#1〜#4に燃料を噴射供給する4個のインジェクタ101,102,103,104を駆動するものであり、詳しくは、その各インジェクタ101〜104のコイル101a,102a,103a,104aへの通電開始タイミング及び通電時間を制御することにより、各気筒#1〜#4への燃料噴射時期及び燃料噴射量を制御する。尚、インジェクタ101〜104は、常閉式の電磁弁により構成されており、各コイル101a〜104aに通電されると開弁して燃料噴射を行う。また、コイル101a〜104aへの通電が遮断されると閉弁して燃料噴射を停止する。
ここで、本実施形態では、全4気筒分のインジェクタ101〜104を2気筒ずつ2つのグループに分け、インジェクタ101,104を第1グループとして、それらのコイル101a,104aの上流側の一端をECU100のコモン端子COM1に接続し、インジェクタ102,103を第2グループとして、それらのコイル102a,103aの上流側の一端をECU100のコモン端子COM2に接続している。尚、各グループは、同時に駆動されることがないインジェクタ同士で構成している。
各コイル101a〜104aの下流側の端部は、ECU100の端子INJ1,INJ2,INJ3,INJ4を介してトランジスタT10,T20,T30,T40の一方の出力端子にそれぞれ接続されている。そして、それら各トランジスタT10〜T40の他方の出力端子は、インジェクタの各グループ毎に電流検出抵抗R10,R20を介してグランドラインに接続されている(接地されている)。このため、トランジスタT10,T40を介してインジェクタ101,104のコイル101a,104aに流れる電流が、電流検出抵抗R10に生じる電圧として検出され、トランジスタT20,T30を介してインジェクタ102,103のコイル102a,103aに流れる電流が、電流検出抵抗R20に生じる電圧として検出される。尚、この例において、ECU100内にスイッチング素子として設けられているトランジスタは、全てMOSFETである。
また、ECU100には、上記トランジスタT10〜T40及び電流検出抵抗R10,R20に加えて、トランジスタT11,T12,T21,T22と、ダイオードD11,D12,D21,D22と、コンデンサ(放電用コンデンサ)C10と、電源電圧としての車載バッテリの電圧(バッテリ電圧)VBを昇圧して、その電圧VBよりも高い電圧を生成しコンデンサC10を充電する充電回路(昇圧回路)50と、上記各トランジスタ及び充電回路50を制御する駆動制御回路120と、CPU、ROM、RAMなどからなる周知のマイコン(マイクロコンピュータ)130とが備えられている。
マイコン130は、エンジン回転数Ne、アクセル開度ACC、エンジン水温THWなど、各種センサにて検出されるエンジンの運転情報に基づいて、各気筒#1〜#4毎の噴射指令信号TQ1〜TQ4を生成して駆動制御回路120に出力する。この噴射指令信号TQ1〜TQ4は、その信号のレベルがハイの間だけインジェクタ101〜104のコイル101a〜104aに通電する(つまり、インジェクタ101〜104を開弁させる)、という意味を持っている。そして、駆動制御回路120は、マイコン130からの各噴射指令信号TQ1〜TQ4を、トランジスタT10〜T40のうち、その噴射指令信号に対応する気筒のインジェクタを駆動するためのトランジスタのゲートに出力する。例えば、噴射指令信号TQ1はトランジスタT10のゲートへ出力され、噴射指令信号TQ2はトランジスタT20のゲートへ出力される。
一方、充電回路50は、インダクタL00と、トランジスタT00と、トランジスタT00を駆動する充電制御回路110とを備えている。インダクタL00は、一端がバッテリ電圧VBの供給される電源ラインLpに接続され、他端がトランジスタT00の一方の出力端子に接続されている。また、トランジスタT00の他方の出力端子とグランドラインとの間には、電流検出用の抵抗R00が接続されている。そして、トランジスタT00のゲート端子には充電制御回路110が接続され、この充電制御回路110の出力に応じてトランジスタT00がオン/オフされる。
更に、インダクタL00とトランジスタT00との接続点に、逆流防止用のダイオードD13を介してコンデンサC10の一端(正極側端子)が接続されている。そして、コンデンサC10の他端(負極側端子)は、トランジスタT00と抵抗R00との接続点に接続されている。
この充電回路50においては、トランジスタT00がオン/オフされると、インダクタL00とトランジスタT00との接続点に、バッテリ電圧VBよりも高いフライバック電圧(逆起電圧)が発生し、そのフライバック電圧によりダイオードD13を通じてコンデンサC10が充電される。これにより、コンデンサC10がバッテリ電圧VBよりも高い電圧に充電される。そして、充電制御回路110は、駆動制御回路120からの充電許可信号がアクティブレベル(例えばハイレベル)になると、トランジスタT00をオン/オフさせるが、その際に、コンデンサC10の正極側端子の電圧(コンデンサC10の充電電圧であり、以下、コンデンサ電圧ともいう)Vcをモニタして、コンデンサ電圧Vcが予め設定された目標の規定電圧(充電目標電圧であり、本実施形態では65V)になるか、上記充電許可信号が非アクティブレベルになると、トランジスタT00をオフのままにして、コンデンサC10の充電を止める。
また、ECU100において、トランジスタT12は、コンデンサC10からコモン端子COM1に接続されているコイル101a,104aへ放電させるために設けられており、そのトランジスタT12がオンされると、コンデンサC10の正極側端子(高電圧側の端子)がコモン端子COM1に接続される。
同様に、トランジスタT22は、コンデンサC10からコモン端子COM2に接続されているコイル102a,103aへ放電させるために設けられており、そのトランジスタT22がオンされると、コンデンサC10の正極側端子がコモン端子COM2に接続される。
更に、ECU100において、トランジスタT11は、コモン端子COM1に接続されたコイル101a,104aに一定の電流を流すために設けられており、トランジスタT10,T40の何れかがオンされている状態で、そのトランジスタT11がオンされると、トランジスタT10,T40のうちでオンされている方に接続されているコイル(101a又は104a)に、電源ラインLpから逆流防止用のダイオードD11を介して電流が流れる。そして、ダイオードD12は、コイル101a、104aに対する定電流制御のための帰還ダイオードであり、トランジスタT10,T40の何れかがオンされている状態でトランジスタT11がオンからオフされた時に、コイル101a,104aに電流を還流させるものである。
同様に、トランジスタT21は、コモン端子COM2に接続されたコイル102a,103aに一定の電流を流すために設けられており、トランジスタT20,T30の何れかがオンされている状態で、そのトランジスタT21がオンされると、トランジスタT20,T30のうちでオンされている方に接続されているコイル(102a又は103a)に、電源ラインLpから逆流防止用のダイオードD21を介して電流が流れる。そして、ダイオードD22は、コイル102a、103aに対する定電流制御のための帰還ダイオードであり、トランジスタT20,T30の何れかがオンされている状態でトランジスタT21がオンからオフされた時に、コイル102a,103aに電流を還流させるものである。
次に、駆動制御回路120の基本動作について説明する。
〈第1の基本動作〉
まず、前述したように、駆動制御回路120は、マイコン130からの各噴射指令信号TQ1〜TQ4を、各トランジスタT10〜T40のゲートへそれぞれ出力する。
〈第2の基本動作〉
また、駆動制御回路120は、コンデンサC10からコイル101a〜104aへ放電させない期間(つまり、トランジスタT12,T22をオフさせている期間)中に、上記充電制御回路110への充電許可信号をアクティブレベルにして充電回路50を作動させ、コンデンサC10を、コンデンサ電圧Vcが目標の規定電圧(充電目標電圧)になるまで充電させる(図2の4段目〜6段目参照)。
〈第3の基本動作〉
そして、駆動制御回路120は、マイコン130からの噴射指令信号TQ1〜TQ4のうち、第1グループに対応する噴射指令信号TQ1,TQ4の何れかがローからハイになると、それと同時にトランジスタT12をオンさせる。尚、以下では、ハイになった噴射指令信号の符号として「TQx」を用いる。
すると、図2に示すように、トランジスタT10,T40のうち、噴射指令信号TQxに対応する方がオンすると共に、コンデンサ電圧Vcがコモン端子COM1に印加されて、コンデンサC10に充電されていたエネルギーが噴射指令信号TQxに対応するインジェクタのコイルに放出され、これにより、そのコイルへの通電が開始される。そして、このとき、コイルにはコンデンサC10からの放電により大きな電流が流れ、その電流により、噴射指令信号TQxに対応するインジェクタが開弁することとなる。尚、図2における「ICOM1」とは、コモン端子COM1に流れる電流であり、この図2の場合には、噴射指令信号TQxに対応するインジェクタのコイルに流れる電流(INJ電流)である。
更に、駆動制御回路120は、トランジスタT12をオンした後において、INJ電流を抵抗R10に生じる電圧により検出し、図2に示すように、そのINJ電流がピーク電流の目標値ip(本実施形態では11A)になると、トランジスタT12をオフさせる。
〈第4の基本動作〉
駆動制御回路120は、上記第3の基本動作でトランジスタT12をオフした後も、INJ電流を抵抗R10に生じる電圧により検出する。そして、噴射指令信号TQxがハイからローになるまでの間、INJ電流の検出値が上記目標値ipよりも小さい一定電流となるように、トランジスタT11のオン/オフ制御を行う。
具体的に説明すると、駆動制御回路120は、図2に示すように、噴射指令信号TQxがハイになっている間、コイルに一定電流を流すための定電流制御として、INJ電流が下側しきい値icL以下であればトランジスタT11をオンさせ、INJ電流が上側しきい値icH以上になるとトランジスタT11をオフさせる、という制御を行う。このため、INJ電流が上記目標値ipから低下して下側しきい値icL以下になると、以後は、トランジスタT11のオン/オフが繰り返されて、INJ電流の平均値が、上側しきい値icHと下側しきい値icLとのほぼ中間の一定電流に制御されることとなる。
尚、図2では、説明を簡略化するため、下側しきい値icL及び上側しきい値icHが常に一定であって、INJ電流を1種類の一定電流に制御する場合を例示しているが、実際には、前述した図8のように、コイルへの通電開始時から一定時間が経過するまでの期間は、INJ電流を第1の一定電流に制御し、その後、噴射指令信号TQxがローになるまで(即ち、通電終了時まで)は、INJ電流を第1の一定電流よりも低い第2の一定電流に制御する。つまり、コイルへの通電開始時から一定時間が経過するまでの期間と、その後、噴射指令信号TQxがローになるまでの期間とで、下側しきい値icL及び上側しきい値icHを変更するようになっている。
このような定電流制御により、トランジスタT12のオフ後は、電源ラインLpから、トランジスタT11及びダイオードD11を介して、噴射指令信号TQxに対応する第1グループのインジェクタのコイルに一定電流を流し、そのインジェクタを開弁状態に保持するのである。また、図2に示すように、その後、噴射指令信号TQxがハイからローになると、トランジスタT10,T40のうち、その噴射指令信号TQxに対応する方がオフすると共に、駆動制御回路120がトランジスタT11をオフ状態に保持する。すると、コイルへの通電が停止してインジェクタが閉弁し、そのインジェクタによる燃料噴射が終了される。
〈第5の基本動作〉
また、駆動制御回路120は、トランジスタT22についても、前述した第3の基本動作と同様の制御動作を行う。
即ち、駆動制御回路120は、マイコン130からの噴射指令信号TQ1〜TQ4のうち、第2グループに対応する噴射指令信号TQ2,TQ3の何れかがローからハイになると、それと同時にトランジスタT22をオンさせる。すると、トランジスタT20,T30のうち、ハイになった噴射指令信号TQxに対応する方がオンすると共に、コンデンサ電圧Vcがコモン端子COM2に印加されて、コンデンサC10に充電されていたエネルギーが噴射指令信号TQxに対応するインジェクタのコイルに放出され、そのインジェクタが開弁することとなる。そして、駆動制御回路120は、トランジスタT22をオンした後において、INJ電流を抵抗R20に生じる電圧により検出し、そのINJ電流が目標値ipになると、トランジスタT22をオフさせる。
〈第6の基本動作〉
更に、駆動制御回路120は、トランジスタT21についても、前述した第4の基本動作と同様の制御動作を行う。
即ち、駆動制御回路120は、上記第5の基本動作でトランジスタT22をオフした後も、INJ電流を抵抗R20に生じる電圧により検出する。そして、噴射指令信号TQxがハイからローになるまでの間、INJ電流の検出値が上記目標値ipよりも小さい一定電流となるように、トランジスタT21のオン/オフ制御を行う。そして、このような定電流制御により、トランジスタT22のオフ後は、電源ラインLpからトランジスタT21及びダイオードD21を介して、噴射指令信号TQxに対応する第2グループのインジェクタのコイルに一定電流を流し、そのインジェクタを開弁状態に保持する。
ところで、本実施形態では、前述した多段噴射又は多重噴射を実施する場合がある。そして、多段噴射又は多重噴射を実施する際において、噴射開始間隔(即ち、コンデンサC10からの放電を開始する間隔)が規定時間未満となる場合には、前回の燃料噴射のためのコンデンサC10の放電が終了した後も、駆動制御回路120から充電制御回路110への充電許可信号が非アクティブレベルのままとなり、コンデンサC10の充電が実施されることなく、次の燃料噴射のためのコンデンサC10の放電が行われるようになっている。その理由は、噴射開始間隔が極短いと、回路の動作遅れにより、コンデンサC10の放電中だけ充電回路50による充電を停止するという切替制御を確実に行うことができず、コンデンサC10の放電中にも充電回路50による充電が行われてしまう可能性があるためであり、その可能性を確実に回避するために、コンデンサC10の充電を継続して停止するようにしている。
このため、多段噴射又は多重噴射が実施される際においては、コンデンサ電圧Vcが規定電圧(充電目標電圧=65V)よりも低い充電不足の状態で、コンデンサC10からインジェクタコイルへの放電が実施される可能性がある。すると、「発明が解決しようとする課題」の欄で述べたように、インジェクタの開弁遅れが発生して燃料の吐出量が設計上の想定値よりも減少してしまう。
そこで次に、この問題を解決するためにマイコン130が実施する処理の内容について説明する。
まず、マイコン130には、各気筒#1〜#4について噴射指令信号TQ1〜TQ4を出力するための信号出力用タイマが設けられている。そして、マイコン130は、燃料噴射を実施するための処理として、次に実施する燃料噴射の噴射時間と噴射終了タイミングとを算出し、その算出した噴射時間と噴射終了タイミングとを、その燃料噴射を行う気筒に対応した信号出力用タイマにセットする、といった処理を行う。
そして更に、信号出力用タイマは、セットされた噴射終了タイミングから噴射時間だけ前のタイミングになると、自己に該当する気筒の噴射指令信号の出力レベルをハイにし、その後、噴射時間が経過して噴射終了タイミングになると、噴射指令信号の出力レベルをローに戻すように構成されている。
よって、本実施形態では、噴射終了タイミングから噴射時間だけ前のタイミングが、コンデンサC10から何れかのインジェクタコイルへの放電開始タイミングとなり、マイコン130は、その放電開始タイミングを、噴射終了タイミング及び噴射時間というかたちで設定している。
こうした前提の元、マイコン130は、燃料噴射を実施する直前毎に、図3の噴射タイミング設定処理を実行しており、その噴射タイミング設定処理では、まずS110にて、次に実施する燃料噴射の噴射時間Tinjと噴射終了タイミングとをエンジンの運転情報に基づき算出する。
そして、次のS120にて、次に実施する燃料噴射が無充電時噴射であるか否かを判定する。尚、無充電時噴射とは、前回の燃料噴射のためのコンデンサC10の放電が終了した後、コンデンサC10の充電回路50による充電が行われることなく実施される燃料噴射のことであり、換言すれば、コンデンサ電圧Vcが規定電圧(充電目標電圧)よりも低い状態で実施される燃料噴射である。そして、このS120では、前回のS110で算出された噴射時間Tinj及び噴射終了タイミングで規定される前回のコンデンサC10からの放電開始タイミングと、今回のS110で算出された噴射時間Tinj及び噴射終了タイミングで規定される今回のコンデンサC10からの放電開始タイミングとの間隔が、前述の規定時間未満か否かを判定し、規定時間未満であれば、この場合、前述したようにコンデンサC10の充電が実施されないため、次の燃料噴射が無充電時噴射であると判定する。
そして、このS120にて、次の燃料噴射が無充電時噴射であると判定した場合(換言すれば、今回のコンデンサC10からの放電開始タイミングが、コンデンサ電圧Vcが規定電圧に達していない状態のタイミングである場合)には、S130に進み、次の燃料噴射が、連続した無充電時噴射の何回目であるかを判別する。
尚、ここで判別する回数(何回目)は、無充電時噴射ではない燃料噴射(即ち、コンデンサC10が規定電圧にまで充電された状態で実施された燃料噴射)の次の無充電時噴射を、1回目として数えた場合の回数である。このため、互いの噴射開始間隔が規定時間未満となる複数回の燃料噴射が実施される場合、そのうちの2回目の燃料噴射が1回目の無充電時噴射となり、3回目の燃料噴射が2回目の無充電時噴射となる。
次にS140にて、無充電時噴射におけるインジェクタの開弁遅れを補償するための補正時間Tdを、S130で判別した回数に応じた値に設定し、その後、S160へ進む。尚、補正時間Tdは、噴射時間Tinjの補正値である。また、マイコン130に備えられたROM等の不揮発性メモリ(図示省略)には、予め、無充電時噴射の回数に対応した補正時間がそれぞれ記憶されており、S140では、その不揮発性メモリに記憶されている補正時間の中から、S130で判別した回数に対応する補正時間を選択して、実際に用いる補正時間Tdとして設定する。
一方、上記S120にて、次の燃料噴射が無充電時噴射ではないと判定した場合には、S150に移行して、補正時間Tdを0に設定し、その後、S160へ進む。
S160では、今回S110で算出した噴射時間Tinjと、現在設定されている補正時間Tdとを加算した時間Tを求める。そして、続くS170にて、S160で算出した時間T(=Tinj+Td)を、噴射時間として、次の燃料噴射の実施対象気筒に対応した信号出力用タイマにセットすると共に、その信号出力用タイマに、S110で算出した噴射終了タイミングをセットする。そして、その後、当該噴射タイミング設定処理を終了する。
このため、S150の処理が実行された場合には、S110で算出された噴射終了タイミングから、同じくS110で算出された噴射時間Tinjだけ前のタイミングで、次の燃料噴射の実施対象気筒に対応した噴射指令信号がハイになるが、S140の処理が実行された場合には、S110で算出された噴射終了タイミングから、同じくS110で算出された噴射時間Tinjに上記S140で設定された補正時間Tdを加えた時間Tだけ前のタイミングで、次の燃料噴射の実施対象気筒に対応した噴射指令信号がハイになる。つまり、噴射指令信号がハイになるタイミングが、補正時間Tdだけ早くなる。
次に、上記S140で不揮発性メモリから選択される補正時間Tdが、どのように算出されているかについて説明する。
インジェクタコイルの抵抗値R及びインダクタンスLは既知であり、コンデンサC10の静電容量Co、コンデンサC10の目標充電電圧、及びピーク電流の目標値ipも既知である。そして、燃料噴射を1回実施すると、コンデンサC10の充電電圧Vcは低下するが、その電圧低下量は、上記既知の値から計算することができる。尚、ここでは、R=1.5Ω、L=1.6mH、Co=330μFであるとする。
まず、コンデンサC10からインジェクタコイルへの放電電流をiとし、その放電電流iの最大値(最終収束値)をIとすると、下記の式1が成立し、その式1を変形すると、下記の式2となる。尚、式2は、放電電流iと時間tとの関係を表す。
Figure 2008190388
また、Iは下記の式3で表される。尚、式3におけるVcは、コンデンサC10の放電前の充電電圧である。
I=Vc/R …式3
そして、この式3を式2に代入すると、放電電流iと時間tとの関係は、式4のようになる。
Figure 2008190388
ここで、コンデンサC10の目標充電電圧は65Vであるため、無充電時噴射ではない燃料噴射の場合、コンデンサC10の放電前の充電電圧は65Vとなる。
このため、式4において、Vc=65Vとし、i=ip=11Aとすると、「t=−0.0016/1.5×ln{1−(11/(65/1.5))}=312.3μs」となる。つまり、無充電時噴射ではない燃料噴射の場合、コンデンサC10からインジェクタコイルへの放電電流iがピーク電流の目標値ip(=11A)に到達するまでの時間tp(図4(A)参照)は、312.3μsとなる。
また、11Aは、11c/s(クーロン/秒)であるため、コンデンサC10の放電電流iが目標値ip(=11A)となるまでの放電電荷量Qpは、図4(A)に示す放電電流の面積が三角形であると近似することにより、下記の式5で表すことができる。
Qp=11×tp×(1/2) …式5
更に、燃料噴射を1回実施することによる充電電圧Vcの低下量Vdownは、Q=CVの関係から、下記の式6で表すことができる。
Vdown=Qp/Co …式6
そして、無充電時噴射ではない燃料噴射の場合、コンデンサC10の放電電荷量Qpは、式5に「tp=312.3μs」を代入することにより、「Qp=0.00172クーロン」と算出され、更に、そのQpを式6に代入することにより、充電電圧Vcの低下量Vdownは、「Vdown=0.00172/330μF=5.2V」と算出される。
このため、無充電時噴射ではない燃料噴射の次の、1回目の無充電時噴射においては、コンデンサC10の充電電圧Vcが65Vから5.2V低下した59.8Vとなり、その状態でインジェクタコイルへの放電が行われることとなる。
また、本実施形態において、インジェクタの開弁ポイントは、INJ電流がipの半分(=ip/2=5.5A)に到達した時点である。
このため、無充電時噴射ではない燃料噴射の場合、コンデンサC10の放電開始時からインジェクタの開弁ポイントまでの開弁開始所要時間to0(図4(B)参照)は、式4において、Vc=65Vとし、i=5.5Aとすると、「to0=−0.0016/1.5×ln{1−(5.5/(65/1.5))}=144.8μs」となる。
また、1回目の無充電時噴射の場合には、コンデンサC10の充電電圧Vcが5.2V低下して59.8Vとなるため、コンデンサC10の放電開始時からインジェクタの開弁ポイントまでの開弁開始所要時間to1(図4(B)参照)は、式4において、Vc=59.8Vとし、i=5.5Aとすると、「to1=−0.0016/1.5×ln{1−(5.5/(59.8/1.5))}=158.4μs」となる。
よって、図4(B)に示すように、1回目の無充電時噴射の場合には、無充電時噴射ではない燃料噴射の場合と比べると、「to1−to0=13.6μs」だけ開弁ポイントが遅れることなり、その遅れ時間だけ実際の燃料噴射時間が短くなる。
また次に、1回目の無充電時噴射の場合、コンデンサC10からインジェクタコイルへの放電電流iがピーク電流の目標値ip(=11A)に到達するまでの時間tpは、式4において、Vc=59.8Vとし、i=ip=11Aとすることにより、344.4μsと算出される。
そして、1回目の無充電時噴射による充電電圧Vcの低下量Vdownは、式5及び式6に、tp=344.4μsを代入することにより、5.7Vと算出される。
このため、2回目の無充電時噴射においては、コンデンサC10の充電電圧Vcが59.8Vから5.7V低下した54.1V(=65V−5.2V−5.7V)となり、その状態でインジェクタコイルへの放電が行われることとなる。
よって、2回目の無充電時噴射の場合、コンデンサC10の放電開始時からインジェクタの開弁ポイントまでの開弁開始所要時間to2は、式4において、Vc=54.1Vとし、i=5.5Aとすると、176.5μsとなり、無充電時噴射ではない燃料噴射の場合と比べると、「to2−to0=31.7μs」だけ開弁ポイントが遅れることなる。
また、3回目以降の無充電時噴射についても、1回目及び2回目の無充電時噴射についての手順と同様の手順により、開弁ポイントの遅れ時間(開弁開始所要時間の増加分)を算出することができる。
そこで、本実施形態では、連続する各回の無充電時噴射について、上記の手順により開弁ポイントの遅れ時間を算出しておき、その遅れ時間の算出値を各回の無充電時噴射に対応する補正時間として不揮発性メモリに予め記憶するようにしている。よって、例えば、1回目の無充電時噴射に対応する補正時間としては、前述の13.6μs(=to1−to0)が記憶され、2回目の無充電時噴射に対応する補正時間としては、前述の31.7μs(=to2−to0)が記憶される。
以上のような本実施形態のECU100では、多段噴射又は多重噴射に起因して無充電時噴射が行われる場合には、S130〜S170の処理により、噴射終了タイミングを終了基準とした噴射時間Tinjに補正時間Tdが加算される。その結果、図5の点線で示すように、補正時間Tdの分だけ、噴射指令信号のハイレベルへの変化タイミング(即ち、コンデンサC10からインジェクタコイルへの放電開始タイミング)が早くなり、その分、インジェクタの開弁ポイントが早くなる。そして、こうした補正により、無充電時噴射におけるインジェクタの開弁ポイントが、コンデンサC10の充電電圧Vcが規定電圧になっている状態で燃料噴射を行った場合の開弁ポイントとほぼ同じタイミングになる。
よって、本実施形態のECU100によれば、コンデンサC10の容量を大きくしなくても、無充電時噴射におけるインジェクタの開弁ポイントが遅れないようにすることができ、燃料噴射時間(即ち、燃料噴射量)を高精度に制御することが可能となる。
また、本実施形態では、予め算出した補正時間を不揮発性メモリに記憶させておき、マイコン130はその不揮発性メモリ内の補正時間を使用するようになっているため、マイコン130の演算処理負荷を低減することができる。
尚、本実施形態では、充電回路50が充電手段に相当し、S110及びS170の処理が設定手段に相当し、S120の処理が判定手段に相当し、S130,S140及びS160の処理が補正手段に相当している。
一方、上記実施形態では、多段噴射又は多重噴射を実施する際において、噴射開始間隔が規定時間未満になると無充電時噴射となり、その無充電時噴射について、インジェクタコイルへの放電開始タイミングを補正するようにしていた。尚、こうした補正が行われる燃料噴射としては、同一気筒の多段噴射における2段目以降(2回目以降の燃料噴射)や、多重噴射によって異グループのある気筒の燃料噴射に続いて即座に他の気筒の燃料噴射が開始された場合の、後の方の燃料噴射である。
ここで、上記規定時間の値によるが、エンジン回転数が高くなって、異なる気筒の1段目の燃料噴射同士の開始間隔が規定時間未満となり、その場合にも、後の方の燃料噴射が無充電時噴射となる構成の場合には、上記実施形態の手法により、その後の方の燃料噴射についても、インジェクタコイルへの放電開始タイミングが補正されることとなり、燃料噴射量が少なくなってしまうことが防止されることとなる。
また、このため、多段噴射や多重噴射を考慮しないのであれば、図3のS120では、エンジン回転数が、異気筒の燃料噴射同士の開始間隔が規定時間未満となる規定回転数以上であるか否かを判定し、規定回転数以上ならばS130へ進むように変形することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態のECUについて説明する。尚、ハードウェア構成は第1実施形態と同じであるため、符号も第1実施形態と同じものを用いる。
第2実施形態のECU100は、第1実施形態と比較すると、マイコン130が図3の処理に代えて、図6の噴射タイミング設定処理を実行する点が異なっている。
更に、マイコン130に備えられたROM等の不揮発性メモリ(図示省略)には、図7のようなデータマップが記憶されている。このデータマップは、コンデンサC10の充電電圧Vcと、インジェクタの開弁ポイントの遅れ時間との関係を示したものである。
ここで、第1実施形態で説明したように、コンデンサC10の充電電圧Vcが分かれば、式4に、その充電電圧Vcと、i=5.5Aとを代入することにより、その充電電圧Vcでインジェクタコイルへ放電した場合の開弁開始所要時間to(前述のto1やto2)を計算することができる。更に、その開弁開始所要時間toから、充電電圧Vcが規定電圧である場合の開弁開始所要時間to0(=144.8μs)を引けば、Vc=規定電圧の場合と比べた開弁ポイントの遅れ時間が求められる。そこで、図7のデータマップは、こうした手順の演算により設定されている。
尚、充電電圧Vcが規定電圧(=65V)よりも高い場合には、Vc=規定電圧の場合よりも開弁開始所要時間toが短くなり(開弁ポイントが早くなり)、上記の手順で算出される開弁ポイントの遅れ時間は、負の値となる。そして、本実施形態では、充電電圧Vcが規定電圧より高い場合の負の遅れ時間も、データマップに設定している。一方、こうしたデータマップは、計算ではなく、実験によって値を設定するようにしても良い。
次に、図6の噴射タイミング設定処理について説明する。
マイコン130が図6の噴射タイミング設定処理を開始すると、まずS310にて、図3のS110と同様に、次に実施する燃料噴射の噴射時間Tinjと噴射終了タイミングとを算出する。
そして、続くS320にて、コンデンサC10の充電電圧Vcを検出する。尚、図1には示していないが、ECU100には、充電電圧Vcを分圧してマイコン130に入力させる分圧抵抗が設けられており、マイコン130は、その分圧抵抗で分圧された電圧を、当該マイコン130に内蔵されたA/D変換器によりA/D変換することにより、充電電圧Vcを検出する。
次にS330にて、図7のデータマップから、S320で検出した充電電圧Vcに対応する遅れ時間を算出し、その算出値を補正時間Tdとして設定する。そして、次のS340にて、上記S310で算出した噴射時間Tinjと、S330で設定した補正時間Tdとを加算した時間Tを求める。
そして、続くS350にて、S340で算出した時間T(=Tinj+Td)を、噴射時間として、次の燃料噴射の実施対象気筒に対応した信号出力用タイマにセットすると共に、その信号出力用タイマに、S310で算出した噴射終了タイミングをセットする。そして、その後、当該噴射タイミング設定処理を終了する。
以上のような第2実施形態のECU100によっても、第1実施形態のECU100と同様の効果が得られる。
多段噴射又は多重噴射が実施される際に、放電開始時のコンデンサC10の充電電圧Vcが規定電圧より低くなっても、S320〜S350の処理によりコンデンサC10の放電開始タイミングが早められ、インジェクタの開弁ポイントが、Vc=規定電圧の状態で燃料噴射を行った場合の開弁ポイントとほぼ同じタイミングになるからである。
更に、本第2実施形態のECU100では、充電回路50のばらつき等により、コンデンサC10の充電電圧Vcが規定電圧より高くなった場合には、S320〜S350の処理により、噴射時間が短くなるように補正されて、コンデンサC10の放電開始タイミングが遅くなり、この場合にも、インジェクタの開弁ポイントが、Vc=規定電圧の状態で燃料噴射を行った場合の開弁ポイントとほぼ同じタイミングになる。
つまり、本第2実施形態のECU100によれば、コンデンサC10の放電前の充電電圧Vcが規定電圧から高/低の何れに変動しても、インジェクタの開弁タイミングを補償することができる。
尚、本第2実施形態では、S310及びS350の処理が設定手段に相当し、S320〜S340の処理が補正手段に相当している。
[第1実施形態の変形例]
〈第1変形例〉
第1実施形態において、図3のS140で選択されて設定される補正時間Tdは、無充電時噴射となる1つ前の燃料噴射が実施される場合の充電電圧Vcが、規定電圧(=65V)であることを前提に計算された値であり、その場合の充電電圧Vcが規定電圧からずれていれば、その分、補正時間Tdにも誤差が生じることとなる。
そこで、無充電時噴射となる1つ前の燃料噴射(例えば、多段噴射の場合には、最初の燃料噴射)が実施される直前時の充電電圧Vcを検出するようにし、その検出値と規定電圧との差分に応じて、S140で選択した補正時間Tdを補正し、その補正した補正時間TdをS160で用いるように構成すれば、無充電時噴射の場合のインジェクタの開弁遅れを一層精度良く補償することができるようになる。
〈第2変形例〉
一方、既述したように、コンデンサC10の充電電圧Vcが分かれば、Vc=規定電圧の場合と比べた開弁ポイントの遅れ時間を算出することができる。
そこで、第1実施形態において、予め補正時間Tdを計算して不揮発性メモリに記憶させておくのではなく、図3のS120にて、次に実施する燃料噴射が無充電時噴射であると判定した場合には、S130及びS140の処理に代えて、充電電圧Vcを検出すると共に、その検出した充電電圧Vcから、Vc=規定電圧の場合と比べた開弁ポイントの遅れ時間を算出し、その算出値を、S160で用いる補正時間Tdとして設定するように構成しても良い。そして、このように構成しても、無充電時噴射の場合のインジェクタの開弁遅れを一層精度良く補償することができるようになる。
[第2実施形態の変形例]
第2実施形態において、図7のようなデータマップを予め設けるのではなく、図6のS330では、充電電圧Vcの検出値から、Vc=規定電圧の場合と比べた開弁ポイントの遅れ時間を直接算出するように構成しても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、第1実施形態では、連続する燃料噴射の開始間隔が規定時間未満となる場合には、コンデンサC10の充電を実施せずに次の燃料噴射を行うようになっており、そのような無充電時噴射について、インジェクタコイルへの放電開始タイミングを補正するようにしていたが、本発明は、そのような構成に限定されるものではない。
つまり、噴射開始間隔が規定時間未満である場合にコンデンサC10の充電を禁止する機能が無く、コンデンサC10の放電期間中だけ、駆動制御回路120から充電制御回路110への充電許可信号が非アクティブレベルに設定される構成に対しても、本発明は適用することができる。
具体的に説明すると、まず、前述したように、コンデンサC10の充電電圧Vcが規定電圧(=65V)になっている状態で燃料噴射が1回実施されると、充電電圧Vcは5.2V減少して59.8Vになるが、コンデンサC10を、その59.8Vから65Vまで充電するのに要する時間をTchgとし、連続する燃料噴射の開始間隔をTintとすると、下記の式7が成立するならば、後の方の燃料噴射を開始するまでに、充電電圧Vcを規定電圧にまで戻すことができないということになる。尚、式7における「tp」は、図4(A)に示した時間であり、充電電圧Vcが規定電圧になっている状態で燃料噴射を行った場合のコンデンサC10の放電時間である。
Tint<(tp+Tchg) …式7
そこで、前述した第1実施形態の第2変形例を更に変形し、図3のS120では、前の燃料噴射と次の燃料噴射とについて式7の条件が成立しているか否かを判定して、その条件が成立していると判定した場合には、S130及びS140の処理に代えて、充電電圧Vcを検出すると共に、その検出した充電電圧Vcから、Vc=規定電圧の場合と比べた開弁ポイントの遅れ時間を算出し、その算出値を、S160で用いる補正時間Tdとして設定するように構成すれば良い。
また、本発明の手法は、同一グループの異気筒の燃料噴射同士が重なるように近づく場合についても適用することができる。例えば、図1において、同一グループの第1気筒#1と第4気筒#4との燃料噴射同士が重なるように近づいたとすると、後の方の燃料噴射では、コンデンサC10が2つのインジェクタコイル101a,104aを介して放電されることとなり、第1実施形態で述べた演算式そのものは使用できないが、2つのインジェクタコイルを並列接続した抵抗値とインダクタンスを前述した演算式に投入すれば、補正時間(開弁ポイントの遅れ時間)を算出することができる。
一方、多段噴射又は多重噴射により、連続して複数回燃料噴射する場合に、その2回目以降の各燃料噴射について、コンデンサC10の放電開始タイミングを、その連続噴射のパターンに応じて事前に設定された補正時間だけ早める、という処理が行われるように構成することもできる。
また、電磁弁としてのインジェクタは1つであっても良い。
実施形態のECU(燃料噴射制御装置)の構成を表す構成図である。 ECUの基本動作を説明するタイムチャートである。 第1実施形態の噴射タイミング設定処理を表すフローチャートである。 インジェクタの開弁ポイントの遅れ時間(補正時間)の算出手順を説明するための説明図である。 第1実施形態の作用を説明するための説明図である。 第2実施形態の噴射タイミング設定処理を表すフローチャートである。 コンデンサの充電電圧と、インジェクタの開弁ポイントの遅れ時間との関係を示すデータマップの説明図である。 課題を説明するための第1の説明図である。 課題を説明するための第2の説明図である。
符号の説明
100…ECU、101〜104…インジェクタ、101a〜104a…コイル、110…充電制御回路、120…駆動制御回路、130…マイコン、C10…コンデンサ、R00,R10,R20…電流検出抵抗、T00,T10,T11,T12,T20,T21,T22,T30,T40…トランジスタ、L00…インダクタ、50…充電回路

Claims (8)

  1. 1つ又は複数の電磁弁のコイルに供給する電気エネルギーが蓄積されるコンデンサと、
    前記コンデンサを、それの充電電圧が規定電圧となるように充電する充電手段と、
    前記コンデンサから前記電磁弁のコイルへの放電開始タイミングを設定する設定手段とを備え、
    前記設定手段により設定された放電開始タイミングが到来すると、その放電開始タイミングに該当する電磁弁のコイルに前記コンデンサから放電させて、その電磁弁を作動させるように構成された電磁弁駆動装置において、
    前記コンデンサの充電電圧が前記規定電圧に到達していない状態で前記コンデンサから前記電磁弁のコイルへの放電が行われる場合には、その放電のために前記設定手段により設定された放電開始タイミングを、それよりも早いタイミングに補正する補正手段を備えていること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置。
  2. 1つ又は複数の電磁弁のコイルに供給する電気エネルギーが蓄積されるコンデンサと、
    前記コンデンサを、それの充電電圧が規定電圧となるように充電する充電手段と、
    前記コンデンサから前記電磁弁のコイルへの放電開始タイミングを設定する設定手段とを備え、
    前記設定手段により設定された放電開始タイミングが到来すると、その放電開始タイミングに該当する電磁弁のコイルに前記コンデンサから放電させて、その電磁弁を作動させるように構成された電磁弁駆動装置において、
    前記設定手段により設定された放電開始タイミングが、前記コンデンサの充電電圧が前記規定電圧に到達していない充電不足状態のタイミングであるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記充電不足状態のタイミングであると判定された放電開始タイミングを、それよりも早いタイミングに補正する補正手段と、
    を備えていることを特徴とする電磁弁駆動装置。
  3. 請求項2に記載の電磁弁駆動装置において、
    前記補正手段は、前記判定手段により前記充電不足状態のタイミングであると判定された放電開始タイミングを、その放電開始タイミングの回の前記コンデンサからの放電による前記電磁弁の作動開始タイミングが、前記コンデンサの充電電圧が前記規定電圧になっている状態で放電が行われたと仮定した場合の作動開始タイミングと同じになるように、補正するよう構成されていること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の電磁弁駆動装置において、
    前記補正手段は、前記放電開始タイミングの補正時間を予め記憶しており、その記憶している補正時間だけ前記放電開始タイミングを補正するように構成されていること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置。
  5. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の電磁弁駆動装置において、
    前記補正手段は、前記コンデンサの放電前の充電電圧を検出して、その検出値に基づき前記放電開始タイミングの補正時間を算出し、その算出した補正時間だけ前記放電開始タイミングを補正するように構成されていること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置。
  6. 1つ又は複数の電磁弁のコイルに供給する電気エネルギーが蓄積されるコンデンサと、
    前記コンデンサを、それの充電電圧が規定電圧となるように充電する充電手段と、
    前記コンデンサから前記電磁弁のコイルへの放電開始タイミングを設定する設定手段とを備え、
    前記設定手段により設定された放電開始タイミングが到来すると、その放電開始タイミングに該当する電磁弁のコイルに前記コンデンサから放電させて、その電磁弁を作動させるように構成された電磁弁駆動装置において、
    前記コンデンサの放電前の充電電圧を検出し、その検出値に基づき、前記設定手段により設定された放電開始タイミングを補正する補正手段を備えていること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置。
  7. 請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載の電磁弁駆動装置において、
    前記電磁弁は、コイルへの通電により開弁作動して内燃機関に燃料を噴射するインジェクタであること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置。
  8. 1つ又は複数のインジェクタのコイルに供給する電気エネルギーが蓄積されるコンデンサと、
    前記コンデンサを、それの充電電圧が規定電圧となるように充電する充電手段と、
    前記コンデンサから前記インジェクタのコイルへの放電開始タイミングを設定する設定手段とを備え、
    前記設定手段により設定された放電開始タイミングが到来すると、その放電開始タイミングに該当するインジェクタのコイルに前記コンデンサから放電させて、そのインジェクタを開弁させるように構成された燃料噴射制御装置において、
    連続して複数回燃料噴射する場合の2回目以降の燃料噴射においては、前記設定手段により設定される放電開始タイミングを、それよりも早いタイミングに補正するように構成されていること、
    を特徴とする燃料噴射制御装置。
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