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JP2008175119A - インジェクタ制御装置 - Google Patents

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JP2008175119A
JP2008175119A JP2007008651A JP2007008651A JP2008175119A JP 2008175119 A JP2008175119 A JP 2008175119A JP 2007008651 A JP2007008651 A JP 2007008651A JP 2007008651 A JP2007008651 A JP 2007008651A JP 2008175119 A JP2008175119 A JP 2008175119A
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injector
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Toshinori Kuzuma
俊徳 葛間
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Nikki Co Ltd
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Abstract

【課題】燃料噴射システムにおけるインジェクタ制御について、インジェクタの制御性を損なうことなく過大な電磁吸引力の発生を回避可能として、高いインジェクタの耐久性を確保できるようにする。
【解決手段】ソレノイド21の電磁吸引力でインジェクタ21Aを開弁させ燃料噴射信号のON/OFFを切換えながら開閉制御するインジェクタ制御装置10Aにおいて、インジェクタ20Aの開弁完了を検出する開弁検出手段である振動検出器22からの開弁検出信号が入力され、燃料噴射信号の出力時から開弁検出信号を検知するまでの開弁遅延時間を算出する開弁遅延時間算出手段と、開弁遅延時間を目標とする開弁遅延時間に調整するための調整手段とを備えており、且つ、確実な開弁動作を確保しつつ目標とする開弁遅延時間を実現するために最低限必要な電圧印可時間とする方向で制御を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射システムにおいてインジェクタ(燃料噴射弁)を開閉制御して的確な燃料噴射を実現するためのインジェクタ制御装置に関するものである。
従来、図4に示すような周知の内燃機関用燃料噴射システム1Bにおいて、エンジンの運転状態等を検知しているインジェクタ制御装置10Bについて、オープンループ制御方式等でソレノイド21を内蔵するインジェクタ20BをON/OFF操作を行うことにより、電磁的に開閉制御を行って的確な燃料噴射及び最適な燃料噴射量の実現を図っている。
このような制御方式では、図3に示した波形図のように、燃料噴射信号をハイサイド(ON側)とローサイド(OFF側)との間で切り替えることにより、ソレノイド印可電圧・ソレノイド駆動電流を制御しながら、インジェクタの開弁・閉弁操作を実行して、所望のデューティー比を実現している。
ところが、この燃料供給システム1Bにおいて、バッテリ30の電圧値が低下している場合には、インジェクタのソレノイドへの印可電圧が低くなることで弁体吸引力が低下し、インジェクタの開弁動作が不充分となって開閉制御が困難となり、所望の燃料供給量が実現できない場合がある。
そこで、特開2001−317394号公報や特開2002−295293号公報に記載されているように、所定レベルの弁体吸引力を確保するために、検知したバッテリ電圧値をパラメータとして制御を行うことが知られている。即ち、バッテリ電圧の低下前と同等の吸引力を得るためにはソレノイドへ供給する電圧時間を長くする必要があるが、検知したバッテリ電圧に応じて予定した吸引力を実現するように、ソレノイドへの電圧供給時間を変更するように制御するようにしたものである。
しかしながら、インジェクタの開弁方向に作用する力であるソレノイドの吸引力は、印可電圧値の変動の他に種々の原因によっても変動することが知られている。例えば、ソレノイドは高温時に電流が流れにくく低温時に電流が流れやすい温度特性を有しており、また、インジェクタを構成する部品の劣化等、経年変化によっても変動し、さらに、個々のインジェクタにおける作動バルブのセットストローク量の不一致等、製造時の性能バラツキなどがその原因とされている。
そのため、インジェクタ制御においてこのような変動分を考慮して最悪の条件下でも少なくともインジェクタが開弁するように電圧印可時間を決定しているのが通常である。従って、実際の必要量を超える電圧印可量となっており、余分な電力消費に繋がることに加え、ソレノイドに過大な電磁吸引力を発生させることがインジェクタに余分な負荷をかける結果となっており、構成部品の劣化や摩耗量増加等を招いてその耐久性を大きく損なう原因となっていた。
特開2001−317394号公報 特開2002−295293号公報
本発明は、上記のような問題点を解決しようとするものであり、燃料噴射システムにおけるインジェクタ制御について、インジェクタの制御性を損なうことなく過大な電磁吸引力の発生を回避可能として、高いインジェクタの耐久性を確保できるようにすることを課題とする。
そこで、本発明は、内燃機関の燃料噴射システムに配設され電圧印可によるソレノイドの電磁吸引力でインジェクタを開弁させるとともに燃料噴射信号のON/OFFを切換えながらインジェクタを開閉制御するインジェクタ制御装置において、インジェクタの開弁完了を検出する開弁検出手段からの開弁検出信号が入力され、燃料噴射信号の出力時から開弁検出信号を検知するまでの開弁遅延時間を算出するための開弁遅延時間算出手段と、この開弁遅延時間を目標とする開弁遅延時間に調整するための調整手段とを備えており、且つ、確実な開弁動作を確保しつつ目標とする開弁遅延時間を実現するために最低限必要な電圧印可時間とする方向で制御を実行することを特徴とする。
燃料噴射信号の出力から開弁終了までに要する時間である開弁遅延時間は、バッテリ電圧値の低下以外に、ソレノイドの温度やインジェクタの経年変化、インジェクタ製造時の性能バラツキ等によっても変動するが、これらの変動要因があっても検知した開弁遅延時間を基に最適な開弁遅延時間に調整する制御としたことでインジェクタの制御性(弁体の応答性・正確性)が維持されるとともに、この目標とする開弁遅延時間を実現する必要最小限の電圧印可時間とするように制御するようにしたことで、過大な電磁吸引力の発生を回避してインジェクタの耐久性を確保しやすいものとすることができる。
また、この場合、その調整手段は、開弁検出時間を逐次検知し逐次算出した開弁遅延時間により、フィードバック的に電圧印可時間を逐次修正して開弁遅延時間を調整するものとすれば、的確な開弁遅延時間をスムースに実現し易い。
更に、その開弁検出信号を出力する開弁検出手段は、インジェクタに付設されて開弁完了時の振動を検出する振動検出手段であるものとすれば、比較的簡易な構成で開弁を確実に検知できるものとなる。この場合において、振動検出手段が付設され、このインジェクタ制御装置に接続されて開閉制御されるとともに開弁検出信号を出力するインジェクタとして提供するものとすれば、上述したシステムを容易に実現することができる。
検知した開弁検出信号を基に開弁遅延時間を求め、的確な開弁遅延時間を実現するための必要最小限の電圧印可時間で制御するものとした本発明によると、インジェクタの制御性を損なうことなく過大な電磁吸引力の発生を回避可能として、高いインジェクタの耐久性を確保できる。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本実施の形態のインジェクタ制御装置10Aを配置した燃料噴射システム1Aの簡略化した配置図を示したものであり、燃料噴射システム1Aには、内燃機関に燃料を噴射するインジェクタ20Aと、インジェクタ20Aに電気的に接続され、その弁体を電磁的に吸引するソレノイド21にバッテリ30からの駆動電圧を印可することで開弁させてインジェクタ制御(燃料噴射制御)を行うインジェクタ制御装置10Aが配置されている。
インジェクタ制御装置10Aは、種々の検出信号や駆動電力が入力されるインターフェース11とこれに接続されるとともにインジェクタ20Aに接続されているマイコン12とを備えている。このインジェクタ制御装置10Aは、他のエンジン制御等の種々の機能を備えた電子制御ユニット(ECU)が、以下に詳述するインジェクタ制御方法を実行するための制御プログラムが格納されてなるインジェクタ制御装置を兼ねたものであってもよい。
そして、このインジェクタ制御装置10Aに接続され、その駆動制御が行われるインジェクタ20Aに、開弁検出手段としての振動検出器22が付設され、その検出信号がインジェクタ制御装置10Aに入力されるようになっている点が、本発明におけるバード面での特徴部分となっている。この振動検出器22は、弁軸基端側の可動鉄心が励磁したソレノイドに吸引されて移動し開弁完了時にストッパに衝突した際に発生する所定周波数の特有の振動を検出して出力するものである。
一方、このインジェクタ制御装置10Aが実行するインジェクタ制御方法において、以下に詳述する部分が本発明におけるソフト面の特徴部分である。即ち、従来例においては検知したバッテリ電圧値を基にインジェクタ20Bを開弁させる所定の吸着力を得るために必要な電圧印可時間を決定するのみであり、他の変動要因に対応するために電圧印可時間を必要以上に設定したことでインジェクタ20Bに過大な負荷を与えていた点が問題であった。
これに対し、本実施の形態においては、バッテリ電圧値を検知して電圧印可時間を決定するだけではなく、振動検出器22で検知した開弁検出信号を用い、燃料噴射信号の出力時から開弁検出信号を検知するまでの開弁遅延時間を開弁遅延時間算出手段で算出し、この開弁遅延時間に基づいて目標とする的確な開弁遅延時間を実現するように調整する調整手段を備えており、且つ、的確な開弁遅延時間を実現しながら確実な開弁動作を確保できる必要最低限の電圧印可時間とする方向で制御を実行するものとした。
マイコン12には本実施の形態のインジェクタ制御方法を実行するための制御プログラムが記憶されており、マイコン12がこの制御プログラムにより上述の各手段を機能的に実現するものである。そして、その開弁遅延時間算出手段にはタイマ機能を備えており、燃料噴射信号の出力時と開弁検出信号の検知時を計測してこれらから開弁遅延時間を算出するようになっている。
そして、調整手段には、検知した実際の開弁遅延時間から、これを目標とする的確な開弁遅延時間に導くために、逐次検知した開弁検出信号とこれから算出した開弁遅延時間を用いて、目標とする開弁遅延時間に向かってフィードバック的に電圧印可時間を逐次修正することにより、開弁遅延時間を調整する。尚、この目標とする開弁遅延時間は、予め一定の数値を設定しておく場合の他、検知した種々のデータから所定の導出方法によりその条件化で最も適した開弁時間を目標値として設定するものとすれば、より的確な制御が実現可能となる。
本発明のソフト的な特徴部分について、図2のフローチャートと図3の各種信号のタイムチャート式の波形図を参照しながら更に詳細に説明する。先ず、インジェクタ制御装置10Aは、検知したバッテリ電圧を基に決定したソレノイド駆動電圧を印可する(A1)。すると、図3に示すように、インジェクタ20Aが開弁するまでに遅延時間が生じるものであるが、その開弁完了時を振動検出器で検出して検知する(A2)。
そして、インジェクタ制御装置10Aが、その開弁遅延時間算出手段により電圧を印可してから開弁完了までの遅延時間である開弁遅延時間を算出し(A3)、この開弁遅延時間から目標とする的確な開弁遅延時間を実現するために要する必要最小限の電圧印可時間を導出し(A4)、次回の燃料噴射信号の出力より調整した電圧印可時間で制御を行う(A5)。
このような制御とすることで、バッテリ電圧値の変動以外の変動要因があったとしても、的確な開弁遅延時間を実現する必要最低限の電圧印可時間を設定して正確なインジェクタ制御を実行することができる。また、このように必要最低限の電圧印可時間としたことで、ソレノイド21に過大な電磁吸引力を発生させることがないため、インジェクタ20Aの構成部品に過大な負荷をかけることが回避され、その劣化や摩耗等による耐久性の低下を防止することが可能となる。
以上のように、本発明により燃料噴射システムにおけるインジェクタ制御について、インジェクタの制御性を損なうことなく過大な電磁吸引力の発生を回避可能として、インジェクタの高い耐久性を確保できるようになった。
本発明における実施の形態のシステム配置図。 図1のインジェクタ制御装置の作用を説明するためのフローチャート。 本発明及び従来例に共通した各信号の波形図。 従来例のシステム配置図。
符号の説明
1A 燃料噴射システム、10A インジェクタ制御装置、11 インターフェース、12 マイコン、20A インジェクタ、21 ソレノイド、22 振動検出器、30 バッテリ

Claims (4)

  1. 内燃機関の燃料噴射システムに配設され電圧印可によるソレノイドの電磁吸引力でインジェクタを開弁させるとともに燃料噴射信号のON/OFFを切換えながら前記インジェクタを開閉制御するインジェクタ制御装置において、前記インジェクタの開弁完了を検出する開弁検出手段からの開弁検出信号が入力され、前記燃料噴射信号の出力時から前記開弁検出信号を検知するまでの開弁遅延時間を算出するための開弁遅延時間算出手段と、前記開弁遅延時間を目標とする前記開弁遅延時間に調整するための調整手段とを備えており、且つ、確実な開弁動作を確保しつつ前記目標とする開弁遅延時間を実現するために最低限必要な電圧印可時間により制御を実行することを特徴とするインジェクタ制御装置。
  2. 前記調整手段が、開弁検出信号を逐次検知し逐次算出した前記開弁遅延時間により、フィードバック的に前記電圧印可時間を逐次修正して前記開弁遅延時間を調整することを特徴とする請求項1に記載したインジェクタ制御装置。
  3. 前記開弁検出手段が、前記インジェクタに付設されて開弁完了時の振動を検出する振動検出手段であることを特徴とする請求項1または2に記載したインジェクタ制御装置。
  4. 前記振動検出手段が付設され、請求項3に記載したインジェクタ制御装置に接続されて開閉制御されるとともに開弁検出信号を出力するインジェクタ。
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