JP2008165030A - フォトニック結晶膜の製造方法およびそれから得られるフォトニック結晶膜。 - Google Patents
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Abstract
【課題】コア・シェル型粒子からフォトニック結晶膜を製造する方法であって、コア部で作る粒子結晶粒子間の間隙を埋めて、膜の強靱性をもたせると共に、塗膜という観点から各種膜特性を制御するようにする。
【解決手段】常温または加熱によっても変形や流動しない単分散のコア部を持ち、非架橋で常温または加熱によって流動性を持つシェル部を持つ単分散粒子でかつコア部とシェル部との屈折率の差が0.01以上である平均粒子径0.02〜2μmの粒子を膜状に規則正しく配列させて配列し、常温あるいは加熱することにより粒子のシェル部だけが流動化してコア部分がフォトニック結晶状態を保持した膜を形成する、ことを特徴とするフォトニック結晶膜の製造方法。
【選択図】図2
【解決手段】常温または加熱によっても変形や流動しない単分散のコア部を持ち、非架橋で常温または加熱によって流動性を持つシェル部を持つ単分散粒子でかつコア部とシェル部との屈折率の差が0.01以上である平均粒子径0.02〜2μmの粒子を膜状に規則正しく配列させて配列し、常温あるいは加熱することにより粒子のシェル部だけが流動化してコア部分がフォトニック結晶状態を保持した膜を形成する、ことを特徴とするフォトニック結晶膜の製造方法。
【選択図】図2
Description
本発明は、フォトニック結晶膜の製造方法およびそれから得られるフォトニック結晶膜に関する。
蝶の羽や玉虫のきらきらした構造色(「パール色」や「虹色」と記載している文献もある。)の輝きは、光の波長以下の大きさを持つ規則正しい周期的な構造から形成されることは既に知られており、そのような結晶はフォトニック結晶と呼ばれている。一般的にフォトニック結晶とは「屈折率が周期的に変化するナノ構造体であり、数100nm〜数μmの光の伝わり方がナノ構造で制御できるもの」と定義され、構造色として我々の目で認識される範囲に限定されるものではないが、そのような構造色の発色は例えば目に見える色の範囲であれば、非常に小さな粒径の樹脂粒子、例えば粒子径が0.15〜0.35μmの範囲にある粒子を規則正しく周期的に並べても発現することも知られている。
このような簡単な構成で綺麗な外観が得られるので、小さな粒子を製造することにより容易にしかも簡単に構造発色によるパール色の外観が得られる筈ではあるが、実際には簡単にパール色の外観を取り出すことは難しい。例えば、通常コロイド粒子による結晶構造作成では、液中で作成した結晶構造を取り出そうと乾燥すると、一応構造色の外観が得られるのであるが、結晶状態がちょっとした力で簡単に崩れてしまう。
コロイドが配列して結晶構造を作ったときにそれを固定化する方法としては、いくつかの方法が提案されてきた。例えば、粒子表面に反応性の官能基を持たせた配列後に反応させる方法、粒子をコア・シェル構造にして配列後に加熱融着させる方法、配列した粒子の間隙に樹脂を浸透させる方法、配列した粒子を膜状にしたうえから樹脂コーティングすることにより樹脂粒子間隙には空気が入ったまま固定する方法などが存在する。
特開2004−73123号公報(特許文献1)には、有機又は無機の球状粒子が、縦および横方向に規則的に整合されて粒子状積層物を形成し、その粒子状積層物は少なくも樹脂バインダーで係止され、粒子状積層物面は、可視光波長領域光の照射下に視感される垂直反射光色が構造色として有採光色を呈するカラーシートが開示されている。この特許文献1のカラーシートは樹脂粒子から構成されるフォトニック結晶膜であって、粒子間にバインダー樹脂を塗布又は噴霧させることで、固定化している。
特開2005−60654号公報(特許文献2)には、樹脂粒子サスペンジョンからグリーンシートを作成し、それを乾燥して、縦・横方向に規則的に配列する球状微細粒子の3次元粒子整合体を形成させ、次いでその表面および粒子間隙を満たすように重合性有機モノマー液、有機ポリマー液又は無機バインダー液のいずれかを塗布又は散布させた後、重合又は硬化させてなる球状微細粒子の3次元粒子整合体の製造方法を開示する。特許文献1および2両方とも、粒子結晶構造を形成した後、別に調製したモノマーやポリマー液を塗布あるいは噴霧する方法を用いており、塗布や噴霧時にフォトニック結晶構造が壊れることがある。また、形成されたフォトニック結晶構造の上から塗布や噴霧するので、粒子間に存在する空気がそのまま封入されたままになることが多い。
特開2004−73123号公報
特開2005−60654号公報
本発明者等は、既に樹脂粒子をコア・シェル構造とし、シェル部に低温での接着性を持たせることにより、常温あるいは加熱で樹脂粒子同士を接着したフォトニック結晶膜を提案した。この方法によれば、粒子を配列させ乾燥すると同時に接着機能が発現するため、あらためて他の方法を加えずとも結晶膜として固定化することが可能となった。しかしながら、以下の問題点も存在した:
(a)粒子と粒子が図1に示すように接点でのみ接着しているので、できあがった膜が強度的にもろいものであった。
(b)上記(a)と同じ理由で、乾燥時にひび割れが入りやすかった。
(c)構造色として見える範囲においては、膜の隙間に空気が封入されている影響で、色目が白っぽいものとなってしまう。
(a)粒子と粒子が図1に示すように接点でのみ接着しているので、できあがった膜が強度的にもろいものであった。
(b)上記(a)と同じ理由で、乾燥時にひび割れが入りやすかった。
(c)構造色として見える範囲においては、膜の隙間に空気が封入されている影響で、色目が白っぽいものとなってしまう。
そこで、既に開発したコア・シェル構造の粒子のシェル部分を常温あるいは加熱することで流動化することにより、粒子間にできる間隙を埋めたフォトニック結晶膜が形成されることを見いだした。その場合、粒子形態を保持したままであるコア部と、膜状に流れ出したシェル部の屈折率が同じ、即ち0.01未満の差しかない場合は、フォトニック結晶膜の特徴である屈折率が周期的に変化するナノ構造体とは言い難い状態になってしまい、例えば可視の領域においては構造色が発揮されず、透明な膜になってしまうので、その屈折率の差を0.01以上とした。この様にして作成したフォトニック結晶膜は図2のように模式的表すことできる。
本発明は、コア・シェル構造の粒子を用いるフォトニック結晶膜を製造する方法を改良し、フォトニック結晶膜の形態保持性をより高くし、かつバリエーションに富んだ構造色を安定的に得ることを目的とする。
即ち、本発明は、常温または加熱によっても変形や流動しない単分散のコア部を持ち、非架橋で常温または加熱によって流動性を持つシェル部を持つ単分散粒子でかつコア部とシェル部との屈折率の差が0.01以上である平均粒子径0.02〜2μmの粒子を膜状に規則正しく配列させて配列し、常温あるいは加熱することにより粒子のシェル部だけが流動化してコア部分がフォトニック結晶状態を保持した膜を形成する、ことを特徴とするフォトニック結晶膜の製造方法を提供する。
前記粒子のシェル部は、粒子全体の30〜99重量%を占めるのが望ましい。
上記粒子は、好ましくはアクリル樹脂またはスチレンアクリル樹脂粒子である。
上記樹脂粒子は、好ましくは乳化重合またはソープフリー乳化重合で得られる。
上記樹脂粒子は、好ましくは二段重合法によって製造され、その際に連鎖移動剤を使用して、シェル分の分子量をコア部の分子量より少なくすることにより、常温で粒子間で融着できるようにする。
上記樹脂粒子は、好ましくはコア部が架橋している。
本発明はまた、上記フォトニック結晶膜の製造方法で得られたフォトニック結晶膜も提供する。
本発明は更に、常温または加熱によっても変形や流動しない単分散のコア部を持ち、非架橋で常温または加熱によって流動性を持つシェル部を持つ単分散粒子でかつコア部とシェル部との屈折率の差が0.01以上である平均粒子径0.02〜2μmの粒子の分散体を作成し、それを被塗物に塗装することによりフォトニック結晶膜を形成する方法を提供する。
本発明によれば、常温乾燥時または温度を上げた時点で粒子のシェル部が流動化して、膜形成するが、粒子のコア部は流動化されずに、そのまま残るので、コア部がフォトニック結晶膜の構造をコア粒子として保持したままとなる。この結晶構造を保持したフォトニック結晶膜は、光の屈折に基づいて虹のような発色が得られ、非常に優れた外観を与えることもあり、色材としての用途も考えられる。また、本発明では、フォトニック結晶膜が流動化した樹脂で埋め尽くされており、空洞部分や間隙部分に空気が存在したままにならず、膜の強靱性が増すと同時に、フォトニック結晶構造も安定化し、白っぽさのない構造色が得られる。
本発明により得られる膜は、樹脂バインダーのフイルム(膜)の中にフィラーとしての単分散粒子が規則正しく配列している状態である。このことから見れば、バインダー樹脂による塗料中にフィラーとして単分散粒子を混合分散して塗膜化すれば、同じ組成のものはできるのではあるが塗料としてフィラー粒子同士の凝集を100%完全に防止してバインダー樹脂中に分散させることは実質不可能であり、また成膜時においては、フィラーの沈降分離や凝集などで不均一部分がどうしても発生してしまうため、このような混合物の塗料系では、粒子がきれいに配列することは不可能であり、フォトニック結晶として有効な膜を作ることは不可能であった。
それに比べ、本発明の製造方法は、フィラー粒子の周りにバインダー樹脂がついている形なのでフィラー粒子同士の凝集はあり得なく、また、フィラー粒子1個に対してバインダー樹脂の量が一定に割り当てられているので、どのような単位体積においてもフィラーとバインダーの体積比は一定である。すなわち、どちらか一方が偏って多いとか少ない状態の部分は膜中に存在し得ないのである。このような理由から本発明で用いる粒子はフォトニック結晶を作製するのには有効な材料であるといえる。
また、本発明の製造方法で得られた膜については、シェル部の樹脂による塗膜中にコア部の粒子がフィラーとして入ってる形であり、シェル部の樹脂は水性の塗料と同じ特性を持たすことが可能であるため、一般の塗料と同じように膜特性を制御することが可能となる。例えば、堅い膜であるとか、柔軟性の有る膜であるとか、かなりの自由度を持って設計が可能となる。また、シェル部の樹脂に適当な官能基を付与し、その反応により膜特性を向上させる事なども可能である。例えば、バインダー樹脂中に酸とエポキシ基を付与しておき、120℃で30分焼き付けると硬化反応で膜強度は向上する。
光学デバイスへの適応を考えると、欠陥のない完全な単結晶膜が求められ、結晶構造形成プロセスの一層の研究開発が必要であるが、構造色としての発色を求める場合は膜中に多少の欠陥が存在しても膜中の一定ブロックにおいて結晶構造が形成されて、それが集合していれば十分に発色機能は発現されるものである。
本発明の粒子は、粒子径0.02〜2μm、好ましくは0.05〜1μmであって、常温または加熱によっても変形や流動しない単分散のコア部を持ち、非架橋で常温または加熱によって流動性を持つシェル部を持つ単分散粒子である。粒子のシェル部は、常温または加熱で流動化して、コア粒子の間の空隙を埋めて、粒子のコア部がフォトニック結晶膜の構造を呈する粒子として作用する。また、本発明では、粒子のコア部とシェル部とが、屈折率において0.01以上、好ましく0.03以上、より好ましくは0.05以上である必要がある。屈折率が0.01未満であると、得られた粒子の膜がフォトニック結晶膜として、作用せずにほぼ同一樹脂から得られる均一膜と同等になり、パール色発色がえられない。尚、現在までに知られている物質の屈折率は、最大で2.7ぐらいであり、基準となる空気(又は真空)の屈折率が1.0であることから、屈折率の差は最大でも約1.7である。
本明細書中において、「単分散粒子」とは、粒子径が同一またはほぼ同一である粒子であり、その変動係数が50%以下、好ましくは30%以下、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下の、粒径の分布が非常に小さい粒子を意味する。粒径にばらつきがあると、フォトニック結晶としての光学特性が得られなかったり、光学特性が弱くなったりする傾向にある。なお、変動係数は、(粒子直径の標準偏差)÷(平均粒子直径)×100(%)で表される。
本発明で用いる粒子は、常温または加熱によっても変形や流動しない単分散のコア部を持ち、非架橋で常温または加熱によって流動性を持つシェル部を持つ単分散粒子であれば、特に限定されず、コア部は無機粒子であっても、有機樹脂粒子あってもよい。無機粒子の例としては、各種金属酸化物の粒子が挙げられる。金属酸化物の無機粒子としては、例えば酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウムまたは酸化アンチモンなどの無機粒子が挙げられる。無機粒子も有効であるが、製造上、有機系の樹脂粒子が好ましい。樹脂粒子としては、特に限定的ではないが、ソープフリー乳化重合や通常の乳化重合で得られるアクリル樹脂やスチレン樹脂が好ましい。シェル部は非架橋で常温または加熱によって流動性を持つものであるので、有機樹脂からなるものであることから、樹脂粒子は後述のように、両者をソープフリー乳化重合や通常の乳化重合で一体に形成するのが好ましい。
非架橋で常温または加熱によって流動性を持つシェル部は、粒子全体の30〜99重量%を占めることが必要である。シェル部の量が30重量%未満であると、コア粒子間の間隙を埋めることができない。シェル部の量が99重量%を越えると、コア粒子間の間隔がひらきすぎて、フォトニック結晶構造が維持できなくなる。シェル部の粒子全体に占める割合の下限は、上述のように30重量%が一般的であるが、好ましくは40重量%、より好ましくは50重量%である。上限は、99重量%が一般的であるが、好ましくは90重量%、より好ましくは80重量%である。
本発明の樹脂粒子は乳化重合またはソープフリー乳化重合で得られるアクリル樹脂またはスチレンアクリル樹脂が好ましい。このような樹脂粒子では、乳化重合やソープフリー乳化重合が容易だからである。本発明の樹脂粒子のシェル部は常温あるいは加熱で流動化し、粒子間の間隙をある程度埋める性能を有することが必要である。一方、シェル部とは逆に、コア部は変形を防止するために、ガラス転移温度を高めに設定する必要があり、具体的には50℃以上のガラス転移温度を有するのが好ましい。また、樹脂の変形を防止して真球を保持するためには、樹脂粒子をより硬くするために架橋構造を採るのが好ましい。架橋構造を採るのが好ましいが、通常の乾燥作業環境で軟化や変形が起こらなければ、それで良く、特に限定されるものではない。
本発明の樹脂粒子を製造するために用いられるモノマーは、通常当業者に公知のモノマーが用いられるが、具体的にはスチレン、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、メチル(メタ)アクリルアミド;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート等のハロゲン化(メタ)アクリレートなどの重合性化合物が挙げられる。また、前述において架橋性を有するモノマーをコアの製造に用いてもよいのであり、その例としてはエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、(1−メチルエチリデン)ビス(4,1−フェニレンオキシ−2,1−エタンジイル)ジアクリレートなどの1分子中2以上の重合性基を有する化合物を用いる。
粒子の製造
本発明の樹脂粒子をソープフリー乳化重合による二段重合で得るには、例えば窒素を充填させた反応容器に蒸留水を仕込み、必要に応じて加熱、攪拌しながら、モノマー組成物を加え、モノマー組成物を蒸留水に十分に分散させる。次に攪拌を続けながら重合開始剤を添加して重合させる。重合の進行に従って粒子が形成される。重合温度は重合開始剤を使用した場合には、一般に60〜90℃に設定される。本発明においてはシェル部を所定の最低造膜温度にするために、モノマー組成を途中で変化させて添加させる。従って、通常は最初に添加するモノマー組成は、上記の2つ以上の重合性基を有するモノマーと通常のモノマーを添加してコア部を作成し、その後シェル部のモノマー組成を添加することにより形成するのが一般的である。すなわち、最初に使用するモノマー組成(コア部形成)によって、作成される樹脂成分はTgが50℃より高く、また場合によっては架橋しているのが一般的である。後半に使用するモノマー組成(シェル部形成)によって作成される樹脂成分はいわゆる水性樹脂塗料の特性を有することが必要である。具体的には、常温あるいは加熱によって水分(具体的には、粒子合成時に使用した溶媒)が蒸発した時点で、粒子同士が流動化(融着)して空気を含まないフィルムを形成する必要があるが、乾燥工程の都合で若干の気泡(空気)が残ったとしても、後の加熱工程を付加することにより気泡を追い出すことができれば特に問題は無い。上記のような条件を満足するモノマーを選択すると同時に各モノマーの屈折率よりコア部とシェル部の屈折率の間に0.01以上の差をつけて設計することが必須である。反応終了後、粒子のエマルションを取り出し、回収する。
本発明の樹脂粒子をソープフリー乳化重合による二段重合で得るには、例えば窒素を充填させた反応容器に蒸留水を仕込み、必要に応じて加熱、攪拌しながら、モノマー組成物を加え、モノマー組成物を蒸留水に十分に分散させる。次に攪拌を続けながら重合開始剤を添加して重合させる。重合の進行に従って粒子が形成される。重合温度は重合開始剤を使用した場合には、一般に60〜90℃に設定される。本発明においてはシェル部を所定の最低造膜温度にするために、モノマー組成を途中で変化させて添加させる。従って、通常は最初に添加するモノマー組成は、上記の2つ以上の重合性基を有するモノマーと通常のモノマーを添加してコア部を作成し、その後シェル部のモノマー組成を添加することにより形成するのが一般的である。すなわち、最初に使用するモノマー組成(コア部形成)によって、作成される樹脂成分はTgが50℃より高く、また場合によっては架橋しているのが一般的である。後半に使用するモノマー組成(シェル部形成)によって作成される樹脂成分はいわゆる水性樹脂塗料の特性を有することが必要である。具体的には、常温あるいは加熱によって水分(具体的には、粒子合成時に使用した溶媒)が蒸発した時点で、粒子同士が流動化(融着)して空気を含まないフィルムを形成する必要があるが、乾燥工程の都合で若干の気泡(空気)が残ったとしても、後の加熱工程を付加することにより気泡を追い出すことができれば特に問題は無い。上記のような条件を満足するモノマーを選択すると同時に各モノマーの屈折率よりコア部とシェル部の屈折率の間に0.01以上の差をつけて設計することが必須である。反応終了後、粒子のエマルションを取り出し、回収する。
本発明の樹脂粒子を乳化重合で、製造する場合は、上記製法において、乳化剤を用いて重合することにより行われる。使用し得る乳化剤の例としては、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデシルポリオキシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレンエーテル等が挙げられる。乳化剤は、目的とする粒子の大きさに応じて最適な使用量が決定されるものである。
重合開始剤としては、公知の重合開始剤を使用できる。例えば、ベンゾインペルオキシド、クメンハイドロペルオキシド、パラメンタンハイドロペルオキシド、ラウロイルペルオキシドなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ペルオキソ二硫酸カリウム等のペルオキソ硫酸塩、過酸化水素−硫酸鉄や過硫酸カリウム−亜硫酸ナトリウム等のレドックス系触媒が挙げられる。重合開始剤は、モノマー組成物全量に対して0.01〜10質量%、中でも0.05〜5質量%の範囲で使用することが好ましい。また、シェル部作成時においては、必要に応じてモノマーと同時に連鎖移動剤を添加して分子量を低下させることで、より接着性を向上させることも可能である。連鎖移動剤としては、塩化銅(II)、3−クロロベンゼンチオール、アクロレインオキシム、チオグリコール酸オクチル等が挙げられる。
フォトニック結晶膜
上記重合により得られたエマルジョンを自然乾燥もしくは必要に応じて加熱すれば粒子が配列した状態のフォトニック結晶膜が形成される。粒子のシェル部は乾燥あるいは加熱により、流動化して粒子コア部配列構造膜においてコア粒子間隙をシェルの樹脂で埋め尽くされたものが得られる。コア粒子は平面上に一層に規則正しく並んだ粒子層が何層にも重なった、多層の膜として得られる。しかしながら、非常に希薄な液を乾燥または必要に応じて加熱することで、一層だけの結晶構造を作成することも可能である。必要であれば乾燥は温度を上げる、あるいは湿度を下げる、または真空にするなどの方法により乾燥を促進してもよい。加熱する場合は、フォトニック結晶膜を壊さない程度の温度で行う必要があり、具体的には0〜200℃、より好ましくは20〜150℃、より好ましくは40〜120℃である。
上記重合により得られたエマルジョンを自然乾燥もしくは必要に応じて加熱すれば粒子が配列した状態のフォトニック結晶膜が形成される。粒子のシェル部は乾燥あるいは加熱により、流動化して粒子コア部配列構造膜においてコア粒子間隙をシェルの樹脂で埋め尽くされたものが得られる。コア粒子は平面上に一層に規則正しく並んだ粒子層が何層にも重なった、多層の膜として得られる。しかしながら、非常に希薄な液を乾燥または必要に応じて加熱することで、一層だけの結晶構造を作成することも可能である。必要であれば乾燥は温度を上げる、あるいは湿度を下げる、または真空にするなどの方法により乾燥を促進してもよい。加熱する場合は、フォトニック結晶膜を壊さない程度の温度で行う必要があり、具体的には0〜200℃、より好ましくは20〜150℃、より好ましくは40〜120℃である。
コア粒子は、単にランダムに配列するのではなく、結晶性を有するように配列させていく必要がある。配列する方法は特に限定的ではなく、例えば所定の枠内にエマルジョンを導入して静置状態で乾燥させるとその枠内に細密充填した形でコア粒子が配列される。そのような方法で十分である。また必要であれば、塗料一般で行われる塗装法である、ハケ、バーコーター、スプレー、スピンコーター、電着などを用いた塗布による膜作成を行うことも可能である。その場合は、粒子分散体(または分散液)をそれぞれの塗装方法に適した塗料形態とするために、分散媒を考慮したり粘度や固形分濃度を調節する必要がある。
出来上がったフォトニック結晶膜は必要に応じて、クリヤー塗料を塗装することにより膜全体の強度をアップすることができる。勿論、前述の乾燥もしくは加熱時に本発明の特徴であるシェル部が流動化して結晶構造を保持することはできるのであるが、表面及び裏面にクリヤー塗料を塗ることにより膜全体の強度が更に向上する。使用するクリヤー塗料は、一般に用いられている常温乾燥型の水性エマルション塗料が好適である。溶剤型塗料を用いた場合には、粒子が溶けたり、変形したりする恐れがあるので、通常は水性エマルション塗料が一般的に用いられる。
必要に応じて、クリヤー塗料を塗装した後、あるいは所定温度に昇温して焼付けなどを行ってもよい。温度は、母体粒子がその形態を崩さない程度の温度にまで加熱することが可能である。
この様にしてできたフォトニック結晶膜は、粒子(即ち、コア粒子)が規則正しく配列した結晶構造を有しているため、光の波長によって干渉や散乱などの光学物理的現象が起こり、いわゆる「構造色」、「構造発色」現象で発色する。発色する色は、用いた母体粒子の粒子径に依存し、例えば0.2μmの粒子だと青っぽく見え、0.3μmの粒子だと赤っぽく見える。また、「構造色」あるいは「構造発色」の特徴としては、見る角度によっても色相が変化する。例えば、正面から見て緑でも、45°の角度から見ると青く見えるような現象も存在する。
本発明の実施例によりさらに詳細に説明する。本発明はこれら実施例に限定されるものと解してはならない。
実施例1
1リットルの丸底コルベンに、純水400重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.02重量部を仕込み、攪拌しながら80℃に加温した。次いで、開始剤として過硫酸カリウム0.3重量部を用い、モノマーとしてスチレン40重量部、n−ブチルアクリレート10重量部の混合液をコア部として100分かけて滴下し、終了後30分間エージングした。その後、メチルメタクリレート25重量部、n−ブチルアクリレート25重量部、および連鎖移動剤のチオグリコール酸オクチル0.2重量部の混合液をシェル部として100分かけて滴下した。
1リットルの丸底コルベンに、純水400重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.02重量部を仕込み、攪拌しながら80℃に加温した。次いで、開始剤として過硫酸カリウム0.3重量部を用い、モノマーとしてスチレン40重量部、n−ブチルアクリレート10重量部の混合液をコア部として100分かけて滴下し、終了後30分間エージングした。その後、メチルメタクリレート25重量部、n−ブチルアクリレート25重量部、および連鎖移動剤のチオグリコール酸オクチル0.2重量部の混合液をシェル部として100分かけて滴下した。
その後2時間エージングし冷却し、エマルジョン(A)を得た。樹脂粒子の粒子径は0.23μmで単分散であった。1段目(コア部)の屈折率は1.54で、2段目(シェル部)の屈折率は1.45であった。シェル部は樹脂粒子全体の50重量%である。
比較例1
1リットルの丸底コルベンに、純水400重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.02重量部を仕込み、攪拌しながら80℃に加温した。次いで、開始剤として過硫酸カリウム0.3重量部を用い、モノマーとしてメチルメタクリレート40重量部、n−ブチルアクリレート10重量部の混合液をコア部として100分かけて滴下し、終了後30分間エージングした。その後、メチルメタクリレート25重量部、n−ブチルアクリレート25重量部、および連鎖移動剤のチオグリコール酸オクチル0.2重量部の混合液をシェル部として100分かけて滴下した。
1リットルの丸底コルベンに、純水400重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.02重量部を仕込み、攪拌しながら80℃に加温した。次いで、開始剤として過硫酸カリウム0.3重量部を用い、モノマーとしてメチルメタクリレート40重量部、n−ブチルアクリレート10重量部の混合液をコア部として100分かけて滴下し、終了後30分間エージングした。その後、メチルメタクリレート25重量部、n−ブチルアクリレート25重量部、および連鎖移動剤のチオグリコール酸オクチル0.2重量部の混合液をシェル部として100分かけて滴下した。
その後2時間エージングし冷却し、エマルジョン(B)を得た。樹脂粒子の粒子径は0.21μmで単分散であった。1段目(コア部)の屈折率は1.45で、2段目(シェル部)の屈折率は1.45であった。シェル部は樹脂粒子全体の50重量%である。
比較例2
1リットルの丸底コルベンに、純水400重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.02重量部を仕込み、攪拌しながら80℃に加温した。次いで、開始剤として過硫酸カリウム0.3重量部を用い、モノマーとしてメチルメタクリレート65重量部、n−ブチルアクリレート10重量部の混合液をコア部として100分かけて滴下し、終了後30分間エージングした。その後、メチルメタクリレート15重量部、n−ブチルアクリレート10重量部、および連鎖移動剤のチオグリコール酸オクチル0.1重量部の混合液をシェル部として100分かけて滴下した。
1リットルの丸底コルベンに、純水400重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.02重量部を仕込み、攪拌しながら80℃に加温した。次いで、開始剤として過硫酸カリウム0.3重量部を用い、モノマーとしてメチルメタクリレート65重量部、n−ブチルアクリレート10重量部の混合液をコア部として100分かけて滴下し、終了後30分間エージングした。その後、メチルメタクリレート15重量部、n−ブチルアクリレート10重量部、および連鎖移動剤のチオグリコール酸オクチル0.1重量部の混合液をシェル部として100分かけて滴下した。
その後2時間エージングし冷却し、エマルジョン(C)を得た。樹脂粒子の粒子径は0.22μmで単分散であった。1段目(コア部)と2段目(シェル部)の屈折率は共に1.45であった。シェル部は樹脂粒子全体の25重量%である。
屈折率の測定
屈折率の測定は、アッベ式屈折率計を用いて行った。コア部の屈折率は、重合1段目で終了させた測定用の粒子サンプルを別途作成して、屈折率測定を行った。シェル部も、別途シェル部配合のみで重合を行い測定用サンプルを作成し、屈折率測定を行った。
屈折率の測定は、アッベ式屈折率計を用いて行った。コア部の屈折率は、重合1段目で終了させた測定用の粒子サンプルを別途作成して、屈折率測定を行った。シェル部も、別途シェル部配合のみで重合を行い測定用サンプルを作成し、屈折率測定を行った。
粒子積層構造性発色膜の形成
得られたエマルジョン(A)、(B)および(C)を、直径9cmのシャーレに20g入れて、室温で静止した状態で乾燥させた。得られたフィルムについて観察した結果は以下の通りであった。
得られたエマルジョン(A)、(B)および(C)を、直径9cmのシャーレに20g入れて、室温で静止した状態で乾燥させた。得られたフィルムについて観察した結果は以下の通りであった。
実施例1で得られたフィルムは、ひび割れはなく、透明感のあるフィルムが得られ、透かしてみるとやや黄色く見えた。表面を角度を変えて観ると、青や緑の光沢のある反射光が観察された。フィルムの裏を黒く塗りつぶすと、やや青みがかった緑色の構造色を示した。フィルム自体を電子顕微鏡で観察すると、フィルムの中にコア粒子が規則正しく配列しているのが観察された。フィルムの表面と断面のSEM写真をそれぞれ図3および図4に示す。また、表面の拡大写真を図5に示す。図3〜5から明らかなように、コア粒子間に隙間は無く、樹脂で埋めつくされていることが解る。
比較例1で得られたフィルムは、ひび割れはなく、完全に透明なフィルムであり、フィルムの裏を黒く塗りつぶしても、構造色を示さず、黒色になっただけである。屈折率の差が樹脂粒子コア部とシェル部の間になく、構造発色しない膜であることがわかる。フィルム自体を電子顕微鏡で観察すると、実施例1で得られたものと同様にフィルムの中にコア粒子が規則正しく配列しているのが観察された。
比較例2で得られたフィルムは、若干のひび割れがあり、やや透明感はあるものの全体として白っぽさが勝っていた。後述するように、粒子と粒子の間隙に空気が存在する空間があるため、その空気と粒子との屈折率の差により構造色を呈し、即ち、表面はパール状の光沢を示し、フィルムの裏側を黒く塗りつぶすと、青色の構造色を示したが、やはり白っぽさが目立った。フィルムに水を含浸させると白っぽさはなくなり、きれいな構造色を示した。フィルム自体を電子顕微鏡で観察すると、フィルムの中に母体粒子が規則正しく配列しているのが観察されるが、粒子と粒子の間隙に、空間が観察された。フィルムの表面と断面のSEM写真をそれぞれ図6および図7に示す。また、表面の拡大写真を図8に示す。図6〜8からも明らかであるが、コア粒子間に隙間が存在していることが確認できる。
実施例2
実施例1で得られたエマルジョン(A)を用い、濃縮し固形分濃度40重量%にすると共に少量の増粘剤を加え、ハケ塗り塗装に適した粘度のエマルジョンにし、ハケで隠蔽率試験紙(アート紙)に塗布したところ、数分後に乾燥し、塗膜が得られた。下地が黒の部分では緑色の発色があり、下地が白の部分では構造発色するが透明感のある膜ができあがっていた。
実施例1で得られたエマルジョン(A)を用い、濃縮し固形分濃度40重量%にすると共に少量の増粘剤を加え、ハケ塗り塗装に適した粘度のエマルジョンにし、ハケで隠蔽率試験紙(アート紙)に塗布したところ、数分後に乾燥し、塗膜が得られた。下地が黒の部分では緑色の発色があり、下地が白の部分では構造発色するが透明感のある膜ができあがっていた。
実施例3
実施例1と同じ方法で、コア部のスチレンの10重量部を、架橋モノマーであるエチレングリコールジメタクリレートに置き換えたエマルジョン(D)を作成し、粒子分散媒の水をPGMAC(プロピレングリコールメチルエーテルアセテート)に溶媒置換し、固形分15重量%の塗装用サンプルを作成し、スピンコーターでPETフィルムに塗布したところ、構造発色のある透明感のある膜が得られた。
実施例1と同じ方法で、コア部のスチレンの10重量部を、架橋モノマーであるエチレングリコールジメタクリレートに置き換えたエマルジョン(D)を作成し、粒子分散媒の水をPGMAC(プロピレングリコールメチルエーテルアセテート)に溶媒置換し、固形分15重量%の塗装用サンプルを作成し、スピンコーターでPETフィルムに塗布したところ、構造発色のある透明感のある膜が得られた。
また、エマルジョン(D)の粒子分散媒の水をMIBK(メチルイソブチルケトン)に溶媒置換したものをスプレーガンを用いて塗装したところ、同様に構造発色のある膜が得られた。
Claims (8)
- 常温または加熱によっても変形や流動しない単分散のコア部を持ち、非架橋で常温または加熱によって流動性を持つシェル部を持つ単分散粒子でかつコア部とシェル部との屈折率の差が0.01以上である平均粒子径0.02〜2μmの粒子を膜状に規則正しく配列させて配列し、常温あるいは加熱することにより粒子のシェル部だけが流動化してコア部分がフォトニック結晶状態を保持した膜を形成する、ことを特徴とするフォトニック結晶膜の製造方法。
- 前記シェル部が粒子全体の30〜99重量%を占める請求項1記載のフォトニック結晶膜の製造方法。
- 粒子がアクリル樹脂またはスチレンアクリル樹脂から形成される樹脂粒子である請求項1記載のフォトニック結晶膜の製造方法。
- 樹脂粒子が乳化重合またはソープフリー乳化重合で得られる請求項3記載のフォトニック結晶膜の製造方法。
- 樹脂粒子が二段重合法によって製造され、その際に連鎖移動剤を使用して、シェル分の分子量をコア部の分子量より小さくすることにより、常温または加熱により膜形成できるようにした請求項3記載のフォトニック結晶膜の製造方法。
- 樹脂粒子のコア部が架橋している請求項3記載のフォトニック結晶膜の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のフォトニック結晶膜の製造方法により製造されたフォトニック結晶膜。
- 常温または加熱によっても変形や流動しない単分散のコア部を持ち、非架橋で常温または加熱によって流動性を持つシェル部を持つ単分散粒子でかつコア部とシェル部との屈折率の差が0.01以上である平均粒子径0.02〜2μmの粒子の分散体を作成し、それを被塗物に塗装することによりフォトニック結晶膜を形成する方法。
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- 2006-12-28 JP JP2006355665A patent/JP2008165030A/ja active Pending
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