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JP2008160136A - 電子部品撮像方法および電子部品装着装置 - Google Patents

電子部品撮像方法および電子部品装着装置 Download PDF

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JP2008160136A JP2007338566A JP2007338566A JP2008160136A JP 2008160136 A JP2008160136 A JP 2008160136A JP 2007338566 A JP2007338566 A JP 2007338566A JP 2007338566 A JP2007338566 A JP 2007338566A JP 2008160136 A JP2008160136 A JP 2008160136A
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Abstract

【課題】撮像手段による電子部品の画像認識を安定よくかつ確実に行なうことができ、照明手段の低コスト化と長寿命化を達成させることができる物品撮像方法および電子部品装着装置を提供する。
【解決手段】数値制御による各駆動手段によりX,Y,Z方向への任意の移動とθ方向への任意の回転を行なう電子部品吸着部材によって、電子部品を吸着保持して供給部から取り出し、装着部の位置決めされた基板上の所定位置に装着するまでの途中において、発光ダイオードからなる照明手段により停止状態または移動状態にある電子部品を照明して、この照明時の電子部品を撮像手段により撮像して画像情報を得る電子部品撮像方法にあって、前記照明手段は、複数段の発光ダイオードによるストロボ照明であり、複数段の発光ダイオードは、それぞれ個別に閃光させる場合と、同時に閃光させる場合とを前記電子部品の種類に応じて選択的に行なう構成。
【選択図】 図1

Description

本発明は、撮像手段による電子部品の画像認識を安定よくかつ確実に行なうことができ、しかも、電子部品の高速処理を行なうことができる電子部品撮像方法および電子部品装着装置に関する。
従来、電子部品の組み立てや装着を行なう業界にあって、CCDカメラを用いた画像認識によって測定値を得ることが知られているもので、この測定手段は電子部品装着装置に組み込まれている。
この電子部品装着装置にあっては、精度の高い電子部品装着を行なうために、電子部品が吸着ノズルに吸着保持されて装着部へ移動する間に、該電子部品をCCDカメラにより撮像して、取り込んだその画像情報を電気信号に変換し、画像処理して測定値を得ていた。
そして、この測定値に基づいて、電子部品の移動中に、装着位置を補正して該電子部品はプリント基板に装着されていた。
このCCDカメラによる電子部品の撮像は、誤差の少ない高い精度の画像を得るためには、所定以上の光量を有する照明装置を用いることが必要であって、一般的には、ストロボによる閃光やハロゲンランプによる連続点灯等の手段が使用されていた。
しかし、これらストロボやハロゲンランプは、その寿命が短く、電子部品装着装置にあって連続した長時間に対し、継続した安定光量が得られないもので、やむなく頻繁にその電球を交換する必要があった。
特に、ハロゲンランプは、高価であると共に、その構成上、照明装置全体が大型化して、比較的各機構が密集する電子部品装着装置にあっては、その設置スペースにゆとりがないものでこの装置は十分に利用できない。
一方、電子部品の撮像に使用される従来のCCDカメラは、そのカメラにシャッター機能を有しない場合、移動中の電子部品bを撮像すると、図11(a)に示すように、丸1における電子部品bは、丸2に示すように奇数部(ODD)の走査線を露光した後、丸3に示すように偶数部(EVEN)の走査線を露光するため、時間的な画像ブレを生じて、丸4に示すように、フレーム画像がブレてしまう欠点を有するものであった。
また、シャッター機能を有する通常のカメラにより、移動中の電子部品bを撮像した場合でも、図11(b)に示すように、丸1における電子部品bは、丸2に示すように奇数部(ODD)の走査線しか露光しないため、丸3に示すように偶数部(EVEN)の露光はなく、丸4に示すように、解像度が半分の画像になってしまうものであるため、いずれの場合においても正確な電子部品bの画像情報を得ることができなかった。
更に、従来のCCDカメラでのビデオ信号出力は単線であって、図12(a)に示すように、奇数部(ODD)のビデオ信号を出力した後に、偶数部(EVEN)のビデオ信号を出力していたため、図12(b)に示すように、複線でビデオ信号出力が可能なカメラと比べて、ビデオ信号出力時間が二倍必要となる。
そのため、電子部品bの画像認識のための時間が長くなり、電子部品bの装着タクト時間を短縮させて、電子部品装着装置全体の稼働を高速化させる大きな目的が達成されない。等の様々な問題点を有するものであった。
本発明は前記した問題点を解決するためになされたもので、発光ダイオードからなる照明手段により停止状態または移動状態にある電子部品を瞬間的に照明して、この照明時の電子部品を撮像手段により撮像して画像情報を得るものであって、照明手段による照明は、複数段の発光ダイオードによるストロボ照明であり、複数段の発光ダイオードは、それぞれ個別に閃光させる場合と、同時に閃光させる場合とを前記電子部品の種類に応じて選択的に行なうことにより、撮像手段による電子部品の画像認識を安定よくかつ確実に行なうことができる電子部品撮像方法および電子部品装着装置を提供することを目的としている。
前記した目的を達成するための本発明の手段は、数値制御による各駆動手段によりX,Y,Z方向への任意の移動とθ方向への任意の回転を行なう電子部品吸着部材によって、電子部品を吸着保持して供給部から取り出し、装着部の位置決めされた基板上の所定位置に装着するまでの途中において、発光ダイオードからなる照明手段により停止状態または移動状態にある電子部品を照明して、この照明時の電子部品を撮像手段により撮像して画像情報を得る電子部品撮像方法にあって、前記照明手段は、複数色の発光ダイオードによるストロボ照明であり、複数色の発光ダイオードは、それぞれ個別に閃光させる場合と、同時に閃光させる場合とを前記電子部品の種類に応じて選択的に行なう電子部品撮像方法にある。
また、複数色の発光ダイオードは、青色発光ダイオードとその他の色の発光ダイオードからなる。また、青色発光ダイオードとその他の色の発光ダイオードとは、それぞれ個別に閃光させる場合と、同時に閃光させる場合とを選択的に行なう。
そして、前後方向に移動する進退体と、左右方向に移動する可動体と、電子部品の供給部と装着部とを移動する上下動可能な吸着ノズルと、電子部品を照明する発光ダイオードからなる照明手段と、照明時の電子部品を撮像する撮像手段とを備えた電子部品装着装置であって、前記照明手段は、複数色の発光ダイオードによるストロボ照明であり、複数色の発光ダイオードは、それぞれ個別に閃光させる場合と、同時に閃光させる場合とを前記電子部品の種類に応じて選択的に行なう電子部品装着装置の構成にある。
また、複数色の発光ダイオードは、青色発光ダイオードとその他の色の発光ダイオードからなる。また、青色発光ダイオードとその他の色の発光ダイオードとは、それぞれ個別に閃光させる場合と、同時に閃光させる場合とを選択的に行なう。
前述したように本発明は、照明手段に発光ダイオードを用いることで、該照明手段の寿命も長くなり、照明手段自体の構成をコンパクトに製作できて、取付スペースの狭いところでも対応する。
特に、前記した照明手段を用いることによって撮像手段の電子部品の画像撮像は、この撮像手段が電子部品の下方を移動中において、すなわち、撮像手段が停止することなく一連の連続した移動状態の中でその作業を行なうことができるもので、画像読取工程が大幅に時間短縮され、吸着ノズルに吸着保持された電子部品の画像処理における位置計測の際の撮像工程が大幅に高速化される。
前記撮像手段による電子部品の撮像および画像処理による位置計測は、吸着ノズルが供給部において電子部品を吸着保持してから、機体内の実装部へ移動する過程において全て終了するため、電子部品の装着時間の大幅な短縮化の目的が達成される。
撮像手段は、光像入射手段によって間接的に映し出される電子部品の画像を撮像するので、撮像手段の高さ方向の寸法を小さくすることができ、Z軸の移動距離を短くすることができる。したがって、電子部品の装着時間の短縮が可能となる。
照明手段は、青色発光ダイオードを含む複数色の発光ダイオードによる構成のストロボ照明であることにより、異なる着色からなる複数の電子部品種に対して、良好なその画像情報を得ることができる。
照明手段における青色発光ダイオードは、電子部品吸着部材に保持された電子部品の側面方向から光を照射可能な位置に配設させることにより、正面からの照射だけではこの青色発光ダイオードの発する光が届きにくい構成の電子部品に対しても照明することができる。
撮像手段は、視覚センサへの光像入射前に、所定領域の波長を遮断するフィルターを設けることにより、電子部品の照明にあって、外乱光を遮断することができる。等の格別な効果を奏するものである。
次に、本発明に関する電子部品撮像方法および電子部品装着装置の実施の一例を図面に基づいて説明する。
図2および図6においてAは、本発明実施例の電子部品撮像方法を採用した電子部品撮像装置で、撮像手段1と照明手段2とからなる検出手段3と、制御手段4とによるものであって、図1および図3に示される電子部品装着装置Wの適所に装備される。
なお、この電子部品装着装置Wは、図1に示すように、チップ部品やIC部品等の電子部品bを、その供給部mより受け取って装着部nへ移送し、該装着部nにおけるプリント基板c上に対して所定箇所へ所定の電子部品bを装着する。
その装着位置は、慣用のコンピュータ等による制御手段4へ入力したあらかじめ定められたプログラムにしたがって得られるもので、X軸およびY軸方向へ任意に移動する装着ヘッド5を備えており、その装着ヘッド5は、Z軸方向へ任意に移動し、かつ、任意のθ角(回転角)が得られる電子部品吸着部材である吸着ノズル6を備えている。
なお、前記した電子部品bの供給部mは、図1に示すように、トレーに多数の電子部品bが載置されたものや、同図において仮想線で示すように、所定並列で多数並べ設けたテープフィーダM等が用いられるもので、これらが機体7に設けられる。
そして、その詳細な構成は、機体7へ取り付けて進退手段8により前後方向(Y軸)へ任意に移動する進退体9と、この進退体9に取り付けて移動手段10により左右方向(X軸)へ任意に移動する可動体11と、この可動体11へ係合した装着ヘッド5に昇降手段12により昇降自在に吸着ノズル6を取り付けてあると共に、回転手段13により縦軸方向を中心として任意のθ角(回転角)を回転自在としてあるもので、それぞれの駆動のための手段8および10,12,13は数値制御可能なサーボモータ等により高精度で作動される。
なお、この装着ヘッド5は、電子部品bの上面を吸着する吸着ノズル式や、その外周を把持するチャッキング式等が付設されているもので、単ヘッドであってもかまわないが、図1に示すように、複数ヘッドに構成すれば、電子部品bの装着効率等が向上する。
そして、可動体11または装着ヘッド5には、電子部品撮像装置Aにおいて、検出手段3における撮像手段1および照明手段2が、一方向(往復も含む)へ、すなわち、複数ヘッドの場合は、可動体11に対して数値制御可能なサーボモータ等により制御される往復手段14により、取付体15を介して装着ヘッド5の並列方向に平行移動可能に取り付けられている。
この撮像手段1は、装着ヘッド5により、機体7における供給部mから取り出された電子部品bの吸着姿勢を撮像・計測するもので、視覚センサ16と、光像入射手段17とにより構成される。
このうち、視覚センサ16は、取付体15の一側に取り付けられ、装着ヘッド5に保持された電子部品bに対して側方に配設されるもので、CCD(電荷結合素子)を用いた電子カメラを用いて、光映像信号を電気信号に変換し、電子部品bの画像情報を得るものであって、このCCDカメラにシャッター機能を備えていれば、後記する照明手段2によって外乱光の悪影響を低く抑えることができるもので、その電子シャッタースピードは、カメラの設定により任意に変換し得るものであるが、1/60〜1/100,000秒程度の範囲に露光時間が制御されるものであり、好ましくは、1/1,000〜1/10,000秒程度が適当である。
この得られた画像信号は、後記する制御手段4に接続された画像処理手段4aに送られて、あらかじめ入力された定められた数値と比較演算されて、電子部品bの所望の認識がなされる。
なお、前記した画像認識にあっては、吸着ノズル6に吸着保持された電子部品bの全体のサイズや全体の前後左右方向の位置,電子部品bの回転角(θ角),リードピッチ,リード曲がり,リード本数等の各チェックを行なうもので、位置補正の結果、制御手段4により電子部品bが定められた正しい位置に合致するようにする。
前記した光像入射手段17は、視覚センサ16に対応して取付体15の他側に配設され、装着ヘッド5の電子部品bの真下において、この取付体15の移動軌跡上に取り付けられているもので、プリズムや表面蒸着ミラーを用いるものであり、該光射面は、視覚センサ16と吸着ノズル6に吸着された電子部品bの下面へそれぞれ対応している。
この光像入射手段17によって間接的に映し出される電子部品bの画像を撮像することにより、撮像手段1の高さ方向の寸法を短くすることができて、電子部品装着装置W全体をコンパクトに製作できる。
この光像入射手段17において、表面蒸着ミラーを用いた場合には、プリズムに比べて安価で場所を取らない利点があり、プリズムを用いた場合には、表面蒸着ミラーより反射率が高くより鮮明な画質が得られる。
また、該光像入射手段17は、図4(a)に示すように、一個設けることで視覚センサ16の露光方向は水平となり、図4(b)に示すように、二個設けることで視覚センサ16の露光方向は垂直となる。
前記した検出手段3における照明手段2は、停止状態または移動状態にある電子部品bを瞬間的(閃光状)に照明して、撮像手段1による電子部品bの撮像精度を可及的に向上させるもので、一個または多数個群からなる発光ダイオードを用いるものであって、図2R>2および図3に示すように、方形状や円環状の中空枠状に形成して、撮像手段1における光像入射手段17の上部へ取付部材18により固着してある。
一般的に、静止状態にある電子部品bに対して走行する照明手段2付きの撮像手段1により、該電子部品bを検出する場合、あるいは、静止状態にある照明手段2付きの撮像手段1に対して走行する電子部品bを検出する場合には、いずれも走行時の検出のため、シャッター機能を有する撮像手段1を用いるが、この場合、従来の照明装置では、測定に十分な画像を得るための必要な光量が得られない。
本発明実施例は、この不具合に着眼したものであって、すなわち、前記した発光ダイオードの閃光時間は、撮像手段1の電子シャッタースピードによる露光時間以内に閃光するもので、この閃光時間を調整することにより該照明手段2の光量調整が可能となる。
また、発光ダイオードの光量は、該発光ダイオードに流れる電流値が大きい程光量が多く得られるが、通常、10〜20mA(定格電流値であって、それぞれの発光ダイオードによって異なる。)の電流しか流れない。
しかし、発光ダイオードにおける閃光時間のデューティ比(1サイクル中の信号期間の比率)が1/10以下であれば、同じ発光ダイオードに対して100mA程度までの電流を流すことが可能となり、通常(定格電流値における)発光時の10倍程度の光量が得られることとなる。
すなわち、図5において丸1に示すように、発光ダイオードの閃光が、その非閃光時と同一サイクルであると、デューティ比が1/2となって、次の閃光のための間合いがきわめて短くなり、発光ダイオードに対して定格電流値以下の電流しか流すことができず、したがって、定格電流値による光量以上の光量は得られない。
しかし、図5において丸2,丸3に示すように、所定の間隔で発光ダイオードが閃光するように設定すれば、そのデューティ比は1/10,1/24となって、一回の発光ダイオードの閃光に対して、該発光ダイオードを連続点灯した場合の定格電流値以上の電流を、すなわち、定格電流値の10倍程度の電流を瞬間的に流すことができるもので、この発光ダイオードを連続点灯した場合の光量より大きな光量で閃光することになる。
なお、前記したデューティ比は、図5に示される丸4において、「パルス幅f/繰り返し周期g」により求められるもので、この発光ダイオードに流されるパルス許容順電流eは、パルス幅fやデューティ比などの駆動条件によってその許容値が異なるものであって、定められた特性図により求められる。
例えば、本実施例において使用した発光ダイオード(株式会社東芝社製,品名TLRA125)の場合も、発光ダイオードの閃光時間であるパルス幅fと繰り返し周期gとの適切な設定から、該デューティ比も当然1/10以下になるように定められてある。
なお、前記した照明手段2における発光ダイオードは、青色や赤色,緑色,橙色,白色等に発光するものを用いるものであって、このうち、特に、青色および赤色が撮像手段1の照明用に好ましい。
そして、この照明手段2の構成は、青色の発光ダイオードのみからなる場合、更に、青色の発光ダイオードと前記したその他の複数色からなる発光ダイオードとの組み合わせによる場合とがあるもので、この場合、青色発光ダイオードとその他の色の発光ダイオードとは、それぞれ個別に閃光させる場合と、同時に閃光させる場合とを選択的に行なうことができる。
この照明手段2において発光ダイオードの色の選択は、例えば、装着処理する電子部品bの種類によるものである。
例えば、電子部品bがBGAやμBGAの場合は電極部が銀色で、インタポーザ表面部にある配線パターン色は金色またはオレンジ色であって赤色波長に近いため、この電子部品bの撮像照明に、赤色発光ダイオードを使用すると、前記電子部品bの配線部も反射し、測定したい前記電極部の画像と配線部と混在した画像となり、電子部品bの位置決め計測に支障を来す。
しかし、赤色と補色関係にある青色の発光ダイオードを使用して電子部品bの全体を閃光することで、配線部がこの青色を吸収して反射しないから、光を反射する電極部の画像情報の高精度な取得が可能となる。
また、基部の地が黒色でその適所に金色の端子を植設させてある電子部品bの場合の撮像の照明に、青色発光ダイオードを使用すると、基部の地と端子部ともに照射された光が吸収されて検出不良となるため、赤色の発光ダイオードを使用して閃光することで、該端子部の光の反射が行なわれ画像を認識することができる。
更に、照明手段2における青色発光ダイオードは、電子部品吸着部材である吸着ノズル6に吸着保持された電子部品bの側面方向から光を照射可能な位置に配設させるもので、図6に示すように、電子部品bに最も近い位置に青色発光ダイオード2aを配設し、その下方位置に、青色発光ダイオード2a以外の色、例えば、赤色発光ダイオード2bを配設する。
これにより、BGA等の突起電極部を有する電子部品bの場合、この電極部の突起が低いときでも、青色発光ダイオード2aの照射する光量が減少することなく十分に得られて、明確な画像情報が得られる。
また、青色発光ダイオード2aと赤色発光ダイオード2bとを使用する照明手段2を用いる場合、前記した撮像手段1にあって、視覚センサ16への光像入射前に、すなわち、電子部品bと視覚センサ16との間に、所定領域の波長を遮断するフィルター20を配設してある。
すなわち、このフィルター20は、青色と赤色の波長だけを透過する特性を有する、マゼンタフィルター(例えば、日本真空光学社製商品名ダイクロイックフィルター)であって、このマゼンタフィルター20により、例えば、波長が480〜620nmの領域のもの、つまり、青色と赤色以外の波長の光を遮断することができるもので、例えば、電子部品装着工場内における室内照明用の蛍光灯等の他の光(外乱光)を遮断することができて、電子部品bの画像情報の測定に際して一層の精度の向上となる。
なお、制御手段4は、撮像手段1の検出信号を受けて、あらかじめ定められたデータに基づいて演算し、前記各手段8,10,12,13あるいは往復手段14を個別に任意に制御するもので、慣用のコンピュータが用いられる。
また、撮像手段1の撮像位置および照明手段2の閃光位置(撮像位置と同位置)を規制する位置検出部材21が設けられているものであって、例えば、光電管や近接スイッチ等の適宜なものが使用されるもので、可動体11へ、各装着ヘッド5に対応させて、それぞれ撮像手段1の撮像位置すなわち照明手段2の閃光位置に検出子22を取り付け、この検出子22に対応する検出体23を取付体15に設けてある。
したがって、前記のように構成される本発明実施例の電子部品撮像方法および電子部品装着装置Wは、以下に述べる作用を奏する。
プリント基板c上には、電子部品bがそれぞれ所定箇所へ所定個数が装着されるもので、この作業にあっては、これら設定値や動作順序等があらかじめ、制御手段4へ定められた各データをプログラムしてある。
そして、その電子部品bの装着は、各駆動手段である進退手段8および移動手段10,昇降手段12,回転手段13を操作して、電子部品bの供給部mへ装着ヘッド5を移動させて該電子部品bを吸着保持する。
すると、装着ヘッド5に取り付けられている往復手段14が作動して、取付体15に具備された該撮像手段1が照明手段2と共に、装着ヘッド5に対して左右方向(図3において矢印p方向)へ移動する。
そして、位置検出部材21における検出体23が撮像手段1の撮像位置である検出子22に対応すると、該撮像位置に達したことを検知し、トリガー信号を発して、照明手段2における発光ダイオードに給電されると共に、視覚センサ16の電子シャッターが作動し、光像入射手段17を介して視覚センサ16によって画像を取り込み、画像処理手段4aおよび制御手段4へ送信する。
このとき、発光ダイオードの閃光時間は、視覚センサ16の露光時間内で閃光するように設定されている。
特に、照明手段2による照明は、その複数個からなる発光ダイオードに対して、該発光ダイオードを連続点灯した場合のこの発光ダイオードの定格電流値以上の電流が瞬間的に供給され、これによって、この発光ダイオードを連続点灯した場合のこの発光ダイオードの持つ定格電流値の光量より多い光量を得ることができるので、電子部品bを撮像するための十分な照明がなされる。
更に、照明手段2に青色と赤色の発光ダイオードを用いることにより、被撮像物である電子部品bの着色状態と関係なく、希望する画像情報を得ることができる。
しかも、前記した青色と赤色の発光ダイオードを、それぞれの発光ダイオードを単独に閃光させたり、あるいは、同時に同調閃光させたりすることができるもので、画像処理する電子部品bの種類等に応じて適宜選択的に複数種の発光ダイオードの閃光操作を行なうことができる。
また、この青色発光ダイオードを、吸着ノズル6に吸着保持された電子部品bの側面方向から閃光を照射できるように配設させる、すなわち、図6に示すように、電子部品bに最も近い位置に青色発光ダイオード2aを配設し、その下方位置に、例えば、赤色発光ダイオード2bを配設することにより、BGA等の突起が低い電極部を有する電子部品bの場合であっても、この電子部品bに対する青色発光ダイオード2aの照射する光量が減少させることなく十分に得ることができて、電子部品bの明確な画像情報が得られる。
このように、青色発光ダイオードと赤色発光ダイオードによる閃光により電子部品bの良好な画像情報が得られるものであるが、更に、この処理を確実に行なうためには、視覚センサ16への光像入射前にマゼンタフィルター20を設けることでより精度が向上する。
これにより、発光ダイオードが発する青色と赤色の波長だけを透過して電子部品bの画像をより鮮明に認識することができ、しかも、電子部品装着作業の工場にあって、特に室内照明では緑色波長を含む蛍光灯等が多く、視覚センサー16であるCCDカメラの感度波長も緑色が高いので、この緑色波長をマゼンタフィルター20により遮断することで、外乱光の影響を減少させることができる。
なお、撮像手段1の撮像動作は、該撮像手段1が停止状態または移動状態のどちらの状態であっても構わないものであるが、停止することのない移動状態であれば、その分時間的ロスがなく、高速の電子部品bの装着が可能となる。
更には、撮像手段1が、その都度、吸着保持されている電子部品bに対応して停止すると、慣性力等の作用により往復手段14や撮像手段1等に振動が発生するため、この振動の静鎮時間(そのままであると画像ブレを生ずる)が必要となるが、撮像手段1が停止することのない移動状態であれば、振動の発生が解消されて待機時間が全くなくなり、一層の電子部品bの装着時間の短縮が計れる。
これに伴って、制御手段4においては前記計測による信号とあらかじめ入力したデータとに基づいて演算が行なわれ、この電子部品bの画像情報処理を行なって補正数値を得る。
このようにして、図1,図3に示すように4ヘッド式の場合には、残りの3へッド5に対して同様の工程を経て、各装着ヘッド5に取り付けられた吸着ノズル6に吸着保持された電子部品bの撮像位置において撮像手段1が停止することなく、一連の連続動作によって、画像処理手段4および制御手段4において補正処理が行われる。
これらの作業は、吸着ノズル6が供給部mにおいて電子部品bを吸着保持してから、機体7内の装着部nへ移動する過程において全て終了し、該装着部nに到達したときには、直ちにプリント基板cへの電子部品bの装着が行なえるため、電子部品bの装着時間にロスが全くない。
次に、この電子部品装着装置Wにおける撮像手段1に、前記において詳述したフルフレームで撮像可能なシャッター機能を備えたカメラ(視覚センサ16)を用いた場合の作用を、図7に示すブロック図および図8,9に示すフローチャート図を参照して説明する。
まず、電子部品装着装置Wが稼働を開始すると、制御手段4の信号により各駆動手段8,10,12,13が作動して、取付体15に設けた複数の装着ヘッド5群が供給部mへ移動し、希望する電子部品bをその吸着ノズル6により吸着保持する。
このとき、複数の吸着ノズル6に対しては、その全て、または必要箇所において、あるいは必要個数の吸着ノズル6に電子部品bが吸着保持される。
すると、装着ヘッド5は、供給部mから装着部nへそのXY軸方向へ移動するもので、該装着ヘッド5に取り付けられている往復手段14が作動して、取付体15に具備された該撮像手段1が照明手段2と共に、装着ヘッド5に対して左右方向(図3において矢印p方向)へ移動する。
そして、位置検出部材21における検出体23が撮像手段1の撮像位置である検出子22に対応すると、該撮像位置に達したことを検知し、このとき、外部からの画像取り込みタイミングに合わせたトリガー信号がランダムシャッター発生回路に入力される(割り込み処理)。
このランダムシャッター発生回路では、トリガー信号の入力により同期信号発生回路の一部の信号をリセットして、外部トリガー信号に同期して再スタートをかける。
このとき、照明手段2における発光ダイオードに給電されると共に、視覚センサ16(CCDカメラ)のシャッターが作動し、光像入射手段17を介して視覚センサ16がフルフレームの画像情報を取り込むもので、同期信号発生回路ではCCDカメラの駆動に必要な垂直同期信号や水平同期信号が作り出されてタイミング発生回路に送られる。
そして、CCDドライバーで作り出された信号はCCDカメラ(視覚センサ16)へ送信され、該CCDカメラにおいてODD(奇数フィールド)とEVEN(偶数フィールド)とが同時に出力されて、電子部品bの全画素の読み出しがなされ、ビデオアンプおよびビデオ信号処理回路を経て、それぞれのODDビデオ信号,EVENビデオ信号が同時に出力されて、画像処理手段4aおよび制御手段4へ送信される。
なお、図7において、CCDの読み出しタイミング信号は、CCDカメラ16から出力されたビデオ信号を読み出すタイミング、またはその期間を示す信号であり、また、クロック信号は、CCDカメラ16から出力されたビデオ信号を読み出す信号の元となる同期信号である。
制御手段4では、前記の工程により撮像手段1により得られた電子部品bの画像情報に基づいて、あらかじめ、この制御手段4に入力されている電子部品bの装着情報と比較演算し、その結果、位置ズレがある場合は、その補正量を電子部品装着装置Wにおける各手段8,10,12,13等を数値制御して、吸着ノズル6に吸着保持されている電子部品bの保持状態を修正し、定められた装着部nの基板cの装着位置に達するまでに、その全ての補正作業を終了させる。
この撮像手段1の電子部品bの画像撮像は、該撮像手段1が往復手段14により電子部品bの下方を移動する間において、すなわち、撮像手段1が停止することなく一連の連続した移動状態の中で、その撮像作業を行なうことができるもので、画像読取工程が大幅に短縮されると共に、前記した照明手段2との協動による相乗効果により、吸着ノズルに吸着保持された電子部品bの画像処理における位置計測の際の撮像工程が大幅に高速化され、その結果、電子部品bの装着タクト時間の大幅な短縮化の目的が達成される。
また、複数の装着ヘッド5からなる場合は、図10に示すように、撮像手段1の全移動工程hにおいて、その待機位置から移動終了位置への往復手段14による移動は、移動量ゼロの状態から加速され、所定の速度に達したら等速度でNO1の装着ヘッド5からNO4の装着ヘッド5へと撮像工程を行ないつつ移動するもので、撮像が終了すれば減速の後、吸着ノズル6による電子部品bの装着動作の妨げとならない位置に停止する。
このとき、撮像手段1は直ちに往路におけるスタート位置に戻ってもよいが、次の電子部品bの吸着保持の動作に対応して、移動終了位置すなわち待機位置から復路の移動終了位置へ、前記工程を行いつつ移動してもよい。
本発明に関する電子部品撮像方法を採用した電子部品装着装置の実施の一例を示す概略の平面図である。 図1における装置の概略的な側面図である。 図1における装置の概略的な斜視図である。 図1における装置の撮像手段の光像入射手段の各例を示す説明図である。 図1における装置の照明手段のデューティ比の各例を示す説明図である。 図1における装置の検出手段部を概念的に示す説明図である。 図1における装置の撮像手段の撮像工程を示すブロック図である。 図1における装置の撮像手段の撮像工程の撮像開始を示すフローチャート図である。 図1における装置の撮像手段の撮像工程を示すフローチャート図である。 図1における装置の撮像手段の撮像工程を示すその動作の説明図である。 本発明に関する電子部品撮像方法における撮像手段にフルフレームシャッターカメラを用いた場合の説明図である。 図11における撮像手段のビデオ信号の出力状態を示す説明図で、(a)は従来例を、(b)は本発明実施例をそれぞれ示す。
符号の説明
W 電子部品装着装置
b 電子部品
c プリント基板
m 供給部
n 実装部
1 撮像手段
2 照明手段
2a 青色発光ダイオード
2b 赤色発光ダイオード
3 検出手段
8,10,12,13 駆動手段
16 視覚センサー
17 光像入射手段
20 フィルター

Claims (6)

  1. 数値制御による各駆動手段によりX,Y,Z方向への任意の移動とθ方向への任意の回転を行なう電子部品吸着部材によって、電子部品を吸着保持して供給部から取り出し、装着部の位置決めされた基板上の所定位置に装着するまでの途中において、発光ダイオードからなる照明手段により停止状態または移動状態にある電子部品を照明して、この照明時の電子部品を撮像手段により撮像して画像情報を得る電子部品撮像方法にあって、
    前記照明手段は、複数色の発光ダイオードによるストロボ照明であり、複数色の発光ダイオードは、それぞれ個別に閃光させる場合と、同時に閃光させる場合とを前記電子部品の種類に応じて選択的に行なうことを特徴とする電子部品撮像方法。
  2. 前記複数色の発光ダイオードは、青色発光ダイオードとその他の色の発光ダイオードからなることを特徴とする請求項1に記載の電子部品撮像方法。
  3. 前記青色発光ダイオードとその他の色の発光ダイオードとは、それぞれ個別に閃光させる場合と、同時に閃光させる場合とを選択的に行なうことを特徴とする請求項2に記載の電子部品撮像方法。
  4. 前後方向に移動する進退体と、左右方向に移動する可動体と、電子部品の供給部と装着部とを移動する上下動可能な吸着ノズルと、電子部品を照明する発光ダイオードからなる照明手段と、照明時の電子部品を撮像する撮像手段とを備えた電子部品装着装置であって、
    前記照明手段は、複数色の発光ダイオードによるストロボ照明であり、複数色の発光ダイオードは、それぞれ個別に閃光させる場合と、同時に閃光させる場合とを前記電子部品の種類に応じて選択的に行なうことを特徴とする電子部品装着装置。
  5. 前記複数色の発光ダイオードは、青色発光ダイオードとその他の色の発光ダイオードからなることを特徴とする請求項4に記載の電子部品装着装置。
  6. 前記青色発光ダイオードとその他の色の発光ダイオードとは、それぞれ個別に閃光させる場合と、同時に閃光させる場合とを選択的に行なうことを特徴とする請求項5に記載の電子部品装着装置。
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