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JP2008140500A - 光ディスク記録再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】DVD+Rの光ディスクにおいて、RSATの記録に失敗した場合でも、ディスク全域の検索を行うことなく、短時間でRSATが指定でき、過去に記録されたタイトルの復帰が可能となる光ディスク記録再生装置を提供する。
【解決手段】DVD+Rの光ディスクに対して情報を記録する場合、一つタイトルの記録終了時にRSATが記録され、RSATの記録失敗時に前回のRSATが記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報がリードイン内に保存される。再生する際のローディング時に、リードイン内に過去のRSATアドレス情報が保存されているかが確認され、保存されていれば、RSATアドレス情報が取得される。規定の位置に最新のRSATが見つからなかった場合で、且つ前記取得されたRSATアドレス情報が有る場合に、過去のRSATを用いてDVD+Rの光ディスクに対する再生が開始される。
【選択図】図3

Description

本発明は、光ディスクに情報を記録したり、光ディスクに記録された情報を再生したりする光ディスク記録再生装置に関し、特に、DVD+Rの光ディスクに対する記録制御および再生制御に関する。
近年、テレビ番組や映画等のような大量の映像音声データなどの情報を記録することができる光ディスクであるDVD(デジタル・バーサタイル・ディスク)が普及している。DVDの種類としては、メーカ側で情報が記録され、ユーザ側では書き換えができないDVD−ROM、ユーザ側で情報を1回だけ記録できるDVD−RやDVD+R、ユーザ側で規定回数書き換え可能なDVD−RWやDVD+RWなどが知られている。これらのDVDに記録された情報は、光ディスク再生装置(DVDプレイヤ)、または光ディスク記録再生装置(DVDレコーダ)で再生可能であり、DVD−R、DVD+R、DVD−RW、DVD+RWへの情報の記録は、光ディスク記録再生装置(DVDレコーダ)で可能である。
ここでは、それらの種類の光ディスクのうち、DVD+Rの光ディスクに対する記録および再生について説明することにする。従来の光ディスク記録再生装置が行うDVD+Rの光ディスクに対する記録および再生の制御は、次のようにして行われる。
先ず、従来の光ディスク記録装置が行うDVD+Rの光ディスクに対する記録制御について説明する。DVD+Rの光ディスクが装置に挿入されて、ローディング(ディスク情報を読み出すマウント処理)されることにより、光ディスクがDVD+Rの光ディスクであると判定される。この後、リモコンの記録キーの操作、または記録予約(録画予約)による記録開始時刻に応答して、+VRモードでDVD+Rの光ディスクに対する記録が開始される。
このようにして、光ディスクに対する記録が開始され、最初に記録される情報が、タイトルT1として光ディスクのデータ領域に記録され、このタイトルT1の記録が終了すると、タイトルT1の後に、このタイトルT1のタイトル情報を示すRSAT(リザーブド・スペース・アロケーション・テーブル;Reserved Space Allocation Table)が記録される。また、次に記録される情報が、タイトルT2として光ディスクのデータ領域に記録され、このタイトルT2の記録が終了すると、タイトルT2の後に、このタイトルT2のタイトル情報を示すRSATが記録される。更に、次に記録される情報が、タイトルT3として光ディスクのデータ領域に記録され、このタイトルT3の記録が終了すると、タイトルT3の後に、このタイトルT3のタイトル情報を示すRSATが記録される。
次に、従来の光ディスク記録装置が行うDVD+Rの光ディスクに対する再生制御について説明する。
先ず、DVD+Rの光ディスクが装置に挿入されて、ローディングされることにより、光ディスクがDVD+Rの光ディスクであると判定され、この光ディスクに記録されているタイトルのリストが再生リストとしてディスプレイ装置に表示される。そして、ユーザが、リモコンを操作して、再生リストから再生を希望するタイトルを選択・決定すると、光ディスク記録再生装置は、当該タイトルのRSATを読み出し、このRSATに基づいてファイルシステムおよび制御情報などの解析を行って、当該タイトルの再生を行う。
特開2002−312940号公報 特開2006−107622号公報
従来の光ディスク記録再生装置では、前述したような記録制御によりDVD+Rの光ディスクにタイトルを記録したり、また、前述したような再生制御によりにDVD+Rの光ディスクに記録されたタイトルを再生したりするが、DVD+Rの光ディスクへの或るタイトルの記録が終了して、或るタイトルに対するRSATの記録を失敗した場合、その或るタイトルの再生ができなくなることは勿論であるが、過去に記録したRSATの位置を検索する方法が無いため、或るタイトルよりも過去に記録された全てのRSATが取得できず、全タイトルの再生が不可になるという課題があった。
但し、RSATの記録に失敗した場合、光ディスクの全域検索により、過去に記録されたRSATを探し出すことが可能であるが、この場合、光ディスクの内周側から順にデータを読み出して、再生を希望するタイトルが見つかるまで、所定のセクタ単位のデータの読み出し処理と、このデータが目的とするタイトル情報のデータであるかの1セクタ単位または1ECC単位での比較処理とを何回も繰り返さなければならないので、検索時間が非常に多くかかり、現実的ではなく、全タイトルが再生不可となる。
なお、特許文献1の従来技術では、データ記録済み領域の位置情報を記録の度に更新しながらメモリ上に保持し、保持しているメモリ上の位置情報と、ディスク媒体上のデータ記録済み領域の位置情報との比較を行い、両者が不一致と判断されたときには、メモリ上の位置情報を、追記型ディスク媒体上に記録することにより、記録管理領域の記録に失敗したときでも復旧を可能にしている。しかし、この従来技術は、DVD+Rの光ディスクへの或るタイトルの記録が終了して、或るタイトルに対するRSATの記録を失敗した場合、過去に記録された全てのRSATが取得できず、このため全タイトルの再生が不可になるというDVD+Rの光ディスク独自の課題を解決できるものではない。
特許文献2の従来技術では、DVD−Rディスクのリードインからリードアウトに向かって順に録画の区画を形成し、区画の後の区画に映像情報を記録する際に、ECCエラーが発生した場合は、第1の履歴情報および第2の履歴情報のうち、読み取り可能で正常な最新の履歴情報を前記区画の後の区画の末尾に書き移すようにしているが、この従来技術も、DVD+Rの光ディスクへの或るタイトルの記録が終了して、或るタイトルに対するRSATの記録を失敗した場合、過去に記録された全てのRSATが取得できず、このため全タイトルの再生が不可になるというDVD+Rの光ディスク独自の課題を解決できるものではない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、DVD+Rの光ディスクにおいて、RSATの記録に失敗した場合でも、ディスク全域の検索を行うことなく、短時間でRSATが指定でき、過去に記録されたタイトルの復帰が可能となる光ディスク記録再生装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、挿入された光ディスクがDVD+Rの光ディスクであり、このDVD+Rの光ディスクに対して情報を記録する場合、一つタイトルの記録終了時にRSAT(リザーブド・スペース・アロケーション・テーブル)を記録させるRSAT記録手段と、RSATの記録失敗時に前回のRSATが記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報をリードイン内に保存させるRSATアドレス情報保存手段とを有する記録制御部を備えると共に、DVD+Rの光ディスクが挿入されてローディング時に、前記リードイン内に過去のRSATアドレス情報が保存されているか否かを判定するRSATアドレス情報保存判定手段と、前記RSATアドレス情報が保存されていると判定されたときに、前記RSATアドレス情報を取得するRSATアドレス情報取得手段と、前記RSATアドレス情報が保存されていないと判定されたとき、または前記RSATアドレス情報が取得されたときに、規定の位置に最新のRSATが有るか否かの検索を行う最新RSAT検索手段と、前記規定の位置に最新のRSATが見つかった場合、当該RSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生動作を行わせるためのファイルシステムおよび制御情報の解析を行って再生を開始させる第1の再生制御手段と、前記規定の位置に最新のRSATが見つからなかった場合、前記取得されたRSATアドレス情報が有るか無いかを判定するRSATアドレス情報有無判定手段と、前記取得されたRSATアドレス情報が有ると判定されたときに、過去のRSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生動作を行わせるためのファイルシステムおよび制御情報の解析を行って再生を開始させる第2の再生制御手段とを有する再生制御部を備えたことを特徴とする光ディスク記録再生装置を提供する。
この構成において、DVD+Rの光ディスクに対してタイトルの記録を行い、当該タイトルの記録が終了したとき、RSAT記録手段は、当該タイトルの後に、RSATを記録させる。ここで、もしRSATの記録が失敗すると、RSATアドレス情報保存手段は、前回のRSATのRSATアドレス情報をリードイン内に保存させる。このように、前回のRSATアドレス情報をリードイン内に保存させることにより、当該タイトルに対するRSATの記録が失敗した場合でも、リードイン内に保存されている前回のRSATアドレス情報により、前回のRSATが記録されている位置が分かり、全タイトル再生付加状態を回避させることが可能になる。
そして、前記DVD+Rの光ディスクに対する再生制御については、次のように行われる。RSATアドレス情報保存判定手段は、ローディング時に、リードイン内に過去のRSATアドレス情報が保存されているか否かを判定する。過去のRSATアドレス情報が保存されていると判定されたとき、RSATアドレス情報取得手段は、過去のRSATアドレス情報を取得する。
前記RSATアドレス情報が保存されていないと判定されたとき、または前記RSATアドレス情報が取得されたときに、最新RSAT検索手段は、規定の位置に最新のRSATが有るか否かの検索を行う。前記規定の位置に最新のRSATが見つかった場合、第1の再生制御手段は、当該RSATを用いてDVD+Rの光ディスク11に対する再生動作を行わせるためのファイルシステムおよび制御情報の解析を行い、再生を開始させる。
前記規定の位置に最新のRSATが見つからなかった場合、RSATアドレス情報有無判定手段は、前記取得されたRSATアドレス情報が有るか無いかを判定する。前記取得されたRSATアドレス情報が有ると判定されたときには、第2の再生制御手段は、過去のRSATを用いてファイルシステムおよび制御情報の解析を行い、再生を開始させる。
この構成によれば、DVD+Rの光ディスクにおいて、RSATの記録失敗時に前回のRSATが記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報をリードイン内に保存させておくことにより、RSATの記録に失敗した場合でも、前回のRSATの位置が容易に分かり、これにより、ディスク全域の検索を行うことなく、短時間でRSATが指定でき、過去に記録されたタイトルの復帰が可能となり、再生不可状態を回避することができる。
請求項2の発明は、挿入された光ディスクがDVD+Rの光ディスクであり、このDVD+Rの光ディスクに対して情報を記録する場合、一つタイトルの記録終了時にRSAT(リザーブド・スペース・アロケーション・テーブル)を記録させ、RSATの記録失敗時に前回のRSATが記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報をリードイン内に保存させる記録制御部と、DVD+Rの光ディスクが挿入されてローディング時に、前記リードイン内に過去のRSATアドレス情報が保存されているかを確認し、保存されていれば、前記RSATアドレス情報を取得しておき、前記RSATアドレス情報が保存されていない場合、または前記RSATアドレス情報を取得しておいた場合で、且つ規定の位置に最新のRSATが見つかった場合に、当該RSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生を開始させ、前記規定の位置に最新のRSATが見つからなかった場合で、且つ前記取得されたRSATアドレス情報が有る場合に、過去のRSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生を開始させる再生制御部を備えたことを特徴とする光ディスク記録再生装置を提供する。
この構成において、DVD+Rの光ディスクに対して情報を記録する場合、一つタイトルの記録終了時にRSATが記録され、RSATの記録失敗時に前回のRSATが記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報がリードイン内に保存される。
DVD+Rの光ディスクが挿入されてローディング時に、リードイン内に過去のRSATアドレス情報が保存されているかが確認され、保存されていれば、前記RSATアドレス情報が取得される。前記RSATアドレス情報が保存されていない場合、または前記RSATアドレス情報が取得された場合で、且つ規定の位置に最新のRSATが見つかった場合に、当該RSATを用いてDVD+Rの光ディスクに対する再生が開始される。前記規定の位置に最新のRSATが見つからなかった場合で、且つ前記取得されたRSATアドレス情報が有る場合に、過去のRSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生が開始される。
この構成によれば、DVD+Rの光ディスクにおいて、RSATの記録失敗時に前回のRSATが記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報をリードイン内に保存させておくことにより、RSATの記録に失敗した場合でも、前回のRSATの位置が容易に分かり、これにより、ディスク全域の検索を行うことなく、短時間でRSATが指定でき、過去に記録されたタイトルの復帰が可能となり、再生不可状態を回避することができる。
請求項3の発明では、請求項2の発明において、前記記録制御部は、挿入された光ディスクがDVD+Rの光ディスクであり、このDVD+Rの光ディスクに対して情報を記録する場合、一つタイトルの記録終了時にRSAT(リザーブド・スペース・アロケーション・テーブル)を記録させるRSAT記録手段と、RSATの記録失敗時に前回のRSATが記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報をリードイン内に保存させるRSATアドレス情報保存手段とを有し、前記再生制御部は、DVD+Rの光ディスクが挿入されてローディング時に、前記リードイン内に過去のRSATアドレス情報が保存されているか否かを判定するRSATアドレス情報保存判定手段と、前記RSATアドレス情報が保存されていると判定されたときに、前記RSATアドレス情報を取得するRSATアドレス情報取得手段と、前記RSATアドレス情報が保存されていないと判定されたとき、または前記RSATアドレス情報が取得されたときに、規定の位置に最新のRSATが有るか否かの検索を行う最新RSAT検索手段と、前記規定の位置に最新のRSATが見つかった場合、当該RSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生動作を行わせるためのファイルシステムおよび制御情報の解析を行って再生を開始させる第1の再生制御手段と、前記規定の位置に最新のRSATが見つからなかった場合、前記取得されたRSATアドレス情報が有るか無いかを判定するRSATアドレス情報有無判定手段と、前記取得されたRSATアドレス情報が有ると判定されたときに、過去のRSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生動作を行わせるためのファイルシステムおよび制御情報の解析を行って再生を開始させる第2の再生制御手段とを有することを特徴とする。
したがって、前記記録制御部は、RSAT記録処理およびRSATアドレス情報保存処理を実現でき、これにより、DVD+Rの光ディスクにおいて、RSATの記録失敗時に前回のRSATが記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報をリードイン内に保存させておくことが可能になる。
また、前記再生制御部は、RSATアドレス情報保存判定処理、RSATアドレス情報取得処理、最新RSAT検索処理、第1の再生制御処理、RSATアドレス情報有無判定処理、および第2の再生制御処理を実現でき、これにより、RSATの記録に失敗した場合でも、前回のRSATの位置が容易に分かり、ディスク全域の検索を行うことなく、短時間でRSATが指定でき、過去に記録されたタイトルの復帰が可能となる。
以上のように本発明によれば、DVD+Rの光ディスクにおいて、RSATの記録失敗時に前回のRSATが記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報をリードイン内に保存させておくことにより、RSATの記録に失敗した場合でも、前回のRSATの位置が容易に分かり、これにより、ディスク全域の検索を行うことなく、短時間でRSATが指定でき、過去に記録されたタイトルの復帰が可能となり、再生不可状態を回避することができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施形態に係る光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図である。この光ディスク記録再生装置は、ディスクドライブ装置1と上位装置2から構成されている。
ディスクドライブ装置1は、挿入された光ディスク(DVDやCD)11を回転させるスピンドルモータ12と、光ディスク11に対して光学的に情報を書き込んだり読み出したりする光ピックアップ13と、スピンドルモータ12および光ピックアップを駆動して光ディスク11に対して情報を記録したり光ディスク11に記録された情報を再生したりする記録再生部14と、この装置内の各構成要素を制御するフロントエンドプロセッサ15と、このフロントエンドプロセッサ15の処理に必要なプログラムやデータを記憶した領域、記録データや再生データのバッファ領域、および記録再生部14で使用できるデータに変換する際の中間バッファとして使用される領域などを有するメモリ16と、上位装置2に対してデータの送受信を行うインターフェイス17とを備えている。
上位装置2は、この装置内の各構成要素を制御するバックエンドプロセッサ21と、このバックエンドプロセッサ21の処理に必要なデータなどを格納するメモリ22と、ディスクドライブ装置1に対してデータの送受信を行うインターフェイス23と、外部に対してデータの入出力の制御を行ってメモリ22上のバッファ領域に対してデータの書きこみ/読み出しを行うデータ入出力制御部24と、上位装置2に対する操作指示や操作内容表示などを行う操作制御部25と、電圧の変動を監視し規定電圧以下になったときに停電が発生したと判断し電源が規定電圧を超えたときに電源復帰を行う電源制御部26と、複数の各種操作キーを有するリモコン3からの赤外線などの光操作信号を受光して電気信号の操作信号に変換して操作制御部25に入力する受光部27と、光ディスク記録再生装置の前面パネルに設けられ複数の基本的な操作キーを有する本体操作部28と、前面パネルに設けられ操作内容や動作状態を表示させる表示部29とを備えている。
上位装置2は、図示しないテレビチューナや外部接続端子からの映像音声データを、データ入出力制御部24より入力し、ディスクドライブ装置1を介して光ディスク11に記録し、また、ディスクドライブ装置1を介して光ディスク11から再生した映像音声信号を、図示じないテレビジョン受像機などのモニタ装置に出力するように構成されており、メモリ22に予め記憶されたプログラムをバックエンドプロセッサ21で実行させることで、光ディスク記録再生装置としての動作を行っている。メモリ22は、プログラムが記憶されるROM領域と、映像データの圧縮/伸張で用いるバッファ領域と、プログラム動作に必要な変数が一時的に格納されるRAM領域と、タイマ予約で必要となる情報や停電時に変数保持のために内部電池などでバックアップされた不揮発性RAM領域とから構成される。
バックエンドプロセッサ21は、挿入された光ディスク11がDVD+Rの光ディスクであり、このDVD+Rの光ディスクに対して情報を記録する場合、一つタイトルの記録終了時に当該光ディスクの記録方式が+VRモードであることなどを示すファイルシステムや当該光ディスクに記録されたタイトルを制御するための制御情報などのタイトル情報を示すRSATを当該タイトルの後ろの領域に記録させるRSAT記録手段と、RSATの記録失敗時に前回のRSATが記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報をリードイン内に保存させるRSATアドレス情報保存手段とを有する記録制御部211の機能を備えている。
また、バックエンドプロセッサ21は、DVD+Rの光ディスクが挿入されてローディング時に、前記リードイン内に過去のRSATアドレス情報が保存されているか否かを判定するRSATアドレス情報保存判定手段と、前記RSATアドレス情報が保存されていると判定されたときに、前記RSATアドレス情報を取得してメモリ22に格納するRSATアドレス情報取得手段と、前記RSATアドレス情報が保存されていないと判定されたとき、または前記RSATアドレス情報が取得されたときに、規定の位置に最新のRSATが有るか否かの検索を行う最新RSAT検索手段と、前記規定の位置に最新のRSATが見つかった場合、当該RSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生動作を行わせるためのファイルシステムおよび制御情報の解析を行って再生を開始させる第1の再生制御手段と、前記規定の位置に最新のRSATが見つからなかった場合、前記取得されたRSATアドレス情報が有るか無いかを判定するRSATアドレス情報有無判定手段と、前記取得されたRSATアドレス情報が有ると判定されたときに、過去のRSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生動作を行わせるためのファイルシステムおよび制御情報の解析を行って再生を開始させる第2の再生制御手段とを有する再生制御部212の機能を備えている。
図2は本実施形態においてDVD+Rの光ディスクに対する記録制御を説明するためのフローチャートである。図3は本実施形態における記録制御においてRSATアドレス情報の記録処理を説明するためのDVD+Rの光ディスクのデータ構造図である。以下、図1〜図3を参照してDVD+Rの光ディスクに対する記録制御について説明する。
先ず、ユーザがリモコン3のトレイ開閉キーを操作すると、上位装置2のバックエンドプロセッサ21は、ディスクドライブ装置1のフロントエンドプロセッサ15に対してトレイオープンコマンドを発行する。これにより、フロントエンドプロセッサ15は、図示しないトレイ駆動機構を駆動させてトレイをオープンさせる。そして、ユーザが光ディスク11をトレイに載置し、再びトレイ開閉キーを操作すると、バックエンドプロセッサ21は、フロントエンドプロセッサ15に対してトレイクローズコマンドを発行する。これにより、フロントエンドプロセッサ15は、トレイ駆動機構を駆動させてトレイをクローズさせ、光ディスク11が挿入されたことを検知する(ステップS1)。
次に、フロントエンドプロセッサ15は、スピンドルモータ12を駆動させることにより、光ディスク11を少しの時間だけ回転させ、ローディング(ディスク情報を読み出すマウント処理)を行い(ステップS2)、挿入されている光ディスク11がDVD+Rの光ディスクであるか否かをディスク情報により判定する(ステップS3)。光ディスク11がDVD+Rの光ディスクではないと判定され、記録指示された場合には、他の光ディスクとしての記録制御を行うが(ステップS11)、光ディスク11がDVD+Rの光ディスクであると判定されたときは、以下の処理を行う。
即ち、バックエンドプロセッサ21は、リモコン3の記録キーの操作、または記録予約(録画予約)による記録開始時刻に応答して記録指示されたことを検知し(ステップS4)、フロントエンドプロッセッサ15に対して記録コマンドを発行する。これにより、フロントエンドプロセッサ15は、記録再生部14を+VRモードで記録動作させ、データ入出力制御部24、インターフェイス23およびインターフェイス17を介して入力された映像音声データを、DVD+Rの光ディスク11に対して記録を開始させる(ステップS5)。
ここで、光ディスク11に記録される映像音声データが、例えば、図3に示すように、タイトルT1として光ディスク11のデータ領域に記録され、このタイトルT1の記録が終了したことを、フロントエンドプロセッサ15が検知すると(ステップS6)、これに応答して、バックエンドプロセッサ21の記録制御部211のRSAT記録手段は、フロントエンドプロッセッサ15に対してRSAT記録コマンドを発行し、これにより、フロントエンドプロセッサ15は、記録再生部14を制御して、光ディスク11のデータ領域に記録されたタイトルT1の後に、このタイトルT1のタイトル情報を示すRSAT(図3参照)を記録させ(ステップS7)、このRSATの記録が成功して(ステップS8)、タイトルT1の記録が終了した後、次の記録対象が無ければ本記録処理は終了する(ステップS10)。
次に、図3に示すように、タイトルT1の次にタイトルT2がDVD+Rの光ディスク11に記録される場合の記録制御について説明する。なお、DVD+Rの光ディスク11が装置に挿入されているものとする。したがって、ステップS4からの処理が開始される。
バックエンドプロセッサ21は、リモコン3の記録キーの操作、または記録予約(録画予約)による記録開始時刻に応答して記録指示されたことを検知し(ステップS4)、フロントエンドプロッセッサ15に対して記録コマンドを発行する(ステップS5)。これにより、フロントエンドプロセッサ15は、記録再生部14を記録動作させ、データ入出力制御部24、インターフェイス23およびインターフェイス17を介して入力された映像音声データを、DVD+Rの光ディスク11に対して記録を開始させる(ステップS5)。
ここで、光ディスク11に記録される映像音声データが、例えば、図3に示すように、タイトルT2として光ディスク11のデータ領域に記録され、このタイトルT2の記録が終了したことを、フロントエンドプロセッサ15が検知すると(ステップS6)、これに応答して、バックエンドプロセッサ21の記録制御部212のRSAT記録手段は、フロントエンドプロッセッサ15に対してRSAT記録コマンドを発行し、これにより、フロントエンドプロセッサ15は、記録再生部14を制御して、光ディスク11のデータ領域に記録されたタイトルT2の後に、このタイトルT2のタイトル情報を示すRSAT(図3参照)を記録させるが(ステップS7)、このRSATの記録が失敗すると(ステップS8)、この記録の失敗をバックエンドプロセッサ21に通知する。
この記録失敗の通知に応答して、バックエンドプロセッサ21のRSATアドレス情報保存手段は、RSATの記録失敗時に前回のRSAT(タイトルT1のRSAT)が記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報(前回のRSATアドレス情報)を光ディスク11のリードイン(Lead−in)内に保存させるための専用のRSATアドレス情報保存コマンドを発行する。そして、このRSATアドレス情報保存コマンドを受け取ったフロントエンドプロセッサ15は、記録再生部14を制御して、前回のRSATアドレス情報を光ディスク11のリードイン(Lead−in)内に保存させる(ステップS9)。リードイン(Lead−in)内には、当該光ディスク11をアクセスするのに必要なパラメータが記録されているが、その空き領域にRSATアドレス情報が保存される。
このように、前回のRSATアドレス情報を光ディスク11のリードイン(Lead−in)内に保存させることにより、当該タイトルに対するRSATの記録が失敗した場合でも、バックエンドプロセッサ21は、光ディスク11のリードイン(Lead−in)内に保存されている前回のRSATアドレス情報により、前回のRSATが記録されている光ディスク11のデータ領域上の位置が分かるので、全タイトル再生付加状態を回避させることが可能になる。
図4は本実施形態においてDVD+Rの光ディスクに対する再生制御を説明するためのフローチャートである。このフローチャートおよび図1、図3を参照してDVD+Rの光ディスクに対する再生制御について説明する。
先ず、ユーザがリモコン3のトレイ開閉キーを操作すると、上位装置2のバックエンドプロセッサ21は、ディスクドライブ装置1のフロントエンドプロセッサ15に対してトレイオープンコマンドを発行する。これにより、フロントエンドプロセッサ15は、トレイ駆動機構を駆動させてトレイをオープンさせる。そして、ユーザが光ディスク11をトレイに載置し、再びトレイ開閉キーを操作すると、バックエンドプロセッサ21は、フロントエンドプロセッサ15に対してトレイクローズコマンドを発行する。これにより、フロントエンドプロセッサ15は、図示しないトレイ駆動機構を駆動させてトレイをクローズさせ、光ディスク11が挿入されたことを検知する(ステップN1)。
次に、フロントエンドプロセッサ15は、スピンドルモータ12を駆動させることにより、光ディスク11を少しの時間だけ回転させ、ローディング(ディスク情報を読み出すマウント処理)を行い(ステップN2)、挿入されている光ディスク11がDVD+Rの光ディスクであるか否かをディスク情報により判定する(ステップN3)。光ディスク11がDVD+Rの光ディスクではないと判定されたときは、他の光ディスクとして解析・再生を行うが(ステップN11)、光ディスク11がDVD+Rの光ディスクであると判定されたときは、以下の処理を行う。
即ち、バックエンドプロセッサ21の再生制御部212のRSATアドレス情報保存判定手段は、前記ローディング時に、前記リードイン内に過去のRSATアドレス情報が保存されているかの確認のため、専用のRSATアドレス情報保存確認コマンドを発行し(ステップN4)、光ディスク11のリードイン内に過去のRSATアドレス情報が保存されているか否かを判定する(ステップN5)。フロントエンドプロセッサ15は、バックエンドプロセッサ21からの専用のRSATアドレス情報保存確認コマンドを受けて、記録再生部14を制御して、光ディスク11のリードイン内をアクセスして、リードイン内に過去のRSATアドレス情報が保存されているかを調べ、過去のRSATアドレス情報が保存されていれば、この事をバックエンドプロセッサ21に通知する。
これに応答して、バックエンドプロセッサ21の再生制御部212のRSATアドレス情報保存判定手段は、過去のRSATアドレス情報が保存されていると判定し(ステップN5)、バックエンドプロセッサ21の再生制御部21のRSATアドレス情報取得手段は、光ディスク11から記録再生部14を介して過去のRSATアドレス情報を取得し、このRSATアドレス情報を光ディスク11のデータ領域上の位置アドレスを示すデータXとしてメモリ22に格納する(ステップN6)。
そして、前記RSATアドレス情報が保存されていないと判定されたとき(ステップN5)、または前記RSATアドレス情報が取得されたときに(ステップN6)、バックエンドプロセッサ21の再生制御部212の最新RSAT検索手段は、規定の位置に最新のRSATが有るか否かの検索を行う(ステップN7)。前記規定の位置に最新のRSATが見つかった場合、バックエンドプロセッサ21の再生制御部212の第1の再生制御手段は、当該RSATを用いてDVD+Rの光ディスク11に対する再生動作を行わせるためのファイルシステムおよび制御情報の解析を行い(ステップN10)、再生を開始させるための再生開始コマンドを発行し、これに応答して、フロントエンドプロセッサ15は、記録再生部14を制御して、最新のRSATで、光ディスク11からタイトルの再生を開始させる。
前記規定の位置に最新のRSATが見つからなかった場合(ステップN7)、バックエンドプロセッサ21の再生制御部212のRSATアドレス情報有無判定手段は、前記取得されたRSATアドレス情報(データX)がメモリ22に有るか無いかを判定する(ステップN8)。RSATアドレス情報(データX)が無いと判定されたときは、ファイルシステムおよび制御情報の解析および再生が不可となり(ステップN12)、本処理は終了するが、前記取得されたRSATアドレス情報(データX)がメモリ22に有ると判定されたときには、バックエンドプロセッサ21の再生制御部212の第2の再生制御手段は、過去のRSATを用いてファイルシステムおよび制御情報の解析を行い(ステップN9)、再生を開始させるための再生開始コマンドを発行し、これに応答して、フロントエンドプロセッサ15は、記録再生部14を制御して、過去のRSATで光ディスク11からタイトルの再生を開始させる。
以上説明したように本実施形態によれば、DVD+Rの光ディスクにおいて、RSATの記録失敗時に前回のRSATが記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報をリードイン内に保存させておくことにより、RSATの記録に失敗した場合でも、前回のRSATの位置が容易に分かり、これにより、ディスク全域の検索を行うことなく、短時間でRSATが指定でき、過去に記録されたタイトルの復帰が可能となり、再生不可状態を回避することができる。
本発明は、DVD+Rの光ディスクに対して情報の記録/再生を行うことが可能なDVDレコーダなどの光ディスク記録再生装置における記録制御および再生制御に利用可能である。
本発明の一実施形態に係る光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図である。 前記実施形態においてDVD+Rの光ディスクに対する記録制御を説明するためのフローチャートである。図3は本実施形態における記録制御においてRSATアドレス情報の記録処理を説明するためのDVD+Rの光ディスクのデータ構造図である。 前記実施形態における記録制御においてRSATアドレス情報の記録処理を説明するためのDVD+Rの光ディスクのデータ構造図である。 前記実施形態においてDVD+Rの光ディスクに対する再生制御を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
11 光ディスク
211 記録制御部(RSAT記録手段、RSATアドレス情報保存手段)
212 再生制御部(RSATアドレス情報保存判定手段、RSATアドレス情報取得手段、最新RSAT検索手段、第1の再生制御手段、RSATアドレス情報有無判定手段、第2の再生制御手段)

Claims (3)

  1. 光ディスクに情報を記録したり、光ディスクに記録された情報を再生したりする光ディスク記録再生装置において、
    挿入された光ディスクがDVD+Rの光ディスクであり、このDVD+Rの光ディスクに対して情報を記録する場合、一つタイトルの記録終了時にRSAT(リザーブド・スペース・アロケーション・テーブル)を記録させるRSAT記録手段と、RSATの記録失敗時に前回のRSATが記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報をリードイン内に保存させるRSATアドレス情報保存手段とを有する記録制御部を備えると共に、
    DVD+Rの光ディスクが挿入されてローディング時に、前記リードイン内に過去のRSATアドレス情報が保存されているか否かを判定するRSATアドレス情報保存判定手段と、前記RSATアドレス情報が保存されていると判定されたときに、前記RSATアドレス情報を取得するRSATアドレス情報取得手段と、前記RSATアドレス情報が保存されていないと判定されたとき、または前記RSATアドレス情報が取得されたときに、規定の位置に最新のRSATが有るか否かの検索を行う最新RSAT検索手段と、前記規定の位置に最新のRSATが見つかった場合、当該RSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生動作を行わせるためのファイルシステムおよび制御情報の解析を行って再生を開始させる第1の再生制御手段と、前記規定の位置に最新のRSATが見つからなかった場合、前記取得されたRSATアドレス情報が有るか無いかを判定するRSATアドレス情報有無判定手段と、前記取得されたRSATアドレス情報が有ると判定されたときに、過去のRSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生動作を行わせるためのファイルシステムおよび制御情報の解析を行って再生を開始させる第2の再生制御手段とを有する再生制御部を備えたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
  2. 光ディスクに情報を記録したり、光ディスクに記録された情報を再生したりする光ディスク記録再生装置において、
    挿入された光ディスクがDVD+Rの光ディスクであり、このDVD+Rの光ディスクに対して情報を記録する場合、一つタイトルの記録終了時にRSAT(リザーブド・スペース・アロケーション・テーブル)を記録させ、RSATの記録失敗時に前回のRSATが記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報をリードイン内に保存させる記録制御部と、
    DVD+Rの光ディスクが挿入されてローディング時に、前記リードイン内に過去のRSATアドレス情報が保存されているかを確認し、保存されていれば、前記RSATアドレス情報を取得しておき、前記RSATアドレス情報が保存されていない場合、または前記RSATアドレス情報を取得しておいた場合で、且つ規定の位置に最新のRSATが見つかった場合に、当該RSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生を開始させ、前記規定の位置に最新のRSATが見つからなかった場合で、且つ前記取得されたRSATアドレス情報が有る場合に、過去のRSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生を開始させる再生制御部を備えたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
  3. 前記記録制御部は、挿入された光ディスクがDVD+Rの光ディスクであり、このDVD+Rの光ディスクに対して情報を記録する場合、一つタイトルの記録終了時にRSAT(リザーブド・スペース・アロケーション・テーブル)を記録させるRSAT記録手段と、RSATの記録失敗時に前回のRSATが記録されているアドレスを示すRSATアドレス情報をリードイン内に保存させるRSATアドレス情報保存手段とを有し、
    前記再生制御部は、DVD+Rの光ディスクが挿入されてローディング時に、前記リードイン内に過去のRSATアドレス情報が保存されているか否かを判定するRSATアドレス情報保存判定手段と、前記RSATアドレス情報が保存されていると判定されたときに、前記RSATアドレス情報を取得するRSATアドレス情報取得手段と、前記RSATアドレス情報が保存されていないと判定されたとき、または前記RSATアドレス情報が取得されたときに、規定の位置に最新のRSATが有るか否かの検索を行う最新RSAT検索手段と、前記規定の位置に最新のRSATが見つかった場合、当該RSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生動作を行わせるためのファイルシステムおよび制御情報の解析を行って再生を開始させる第1の再生制御手段と、前記規定の位置に最新のRSATが見つからなかった場合、前記取得されたRSATアドレス情報が有るか無いかを判定するRSATアドレス情報有無判定手段と、前記取得されたRSATアドレス情報が有ると判定されたときに、過去のRSATを用いて前記DVD+Rの光ディスクに対する再生動作を行わせるためのファイルシステムおよび制御情報の解析を行って再生を開始させる第2の再生制御手段とを有することを特徴とする請求項2に記載の光ディスク記録再生装置。
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