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JP2008026520A - クリーニング装置および画像形成装置 - Google Patents

クリーニング装置および画像形成装置 Download PDF

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JP2008026520A JP2006197828A JP2006197828A JP2008026520A JP 2008026520 A JP2008026520 A JP 2008026520A JP 2006197828 A JP2006197828 A JP 2006197828A JP 2006197828 A JP2006197828 A JP 2006197828A JP 2008026520 A JP2008026520 A JP 2008026520A
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Tomoharu Nishikawa
智晴 西川
Shigetaka Yoshida
成隆 吉田
Masayasu Haga
正安 芳賀
Yasuaki Koda
泰明 供田
Tomo Kitada
朋 北田
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Abstract

【課題】像担持体の表面に残留した未転写トナーを、機械的ストレスを極力与えないように回収できるクリーニング装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】クリーニング装置16に、像担持体4に接触して設けられるとともに該接触部において像担持体4の表面に付着したトナーを掻き取るクリーニング部材70と、クリーニング部材70によって掻き取られたトナーを受けるトナー受け面77を備えた長尺の搬送部材72と、搬送部材72をその長さ方向に沿って往復移動させるように搬送部材72に振動を与える加振手段80とを設け、加振手段80による振動によって搬送部材72をその長さ方向に沿って往復移動させることで、トナー受け面77上のトナーが、搬送部材72の長さ方向の一端から他端へ向かう方向へ搬送されるように構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ又はこれらの機能を複合的に備えた複合機等の画像形成装置、及び画像形成装置が備える感光体や中間転写ベルト等の像担持体の表面を清掃するためのクリーニング装置に関する。
電子写真方式のカラー画像形成装置では、静電潜像にトナーが付着することで静電潜像担持体の表面に形成されたトナー像が、中間転写ベルトに転写(一次転写)され、中間転写ベルトに転写されたトナー像が、用紙等の記録媒体に転写(二次転写)される技術が提案されている。このような画像形成装置において、転写されずに静電潜像担持体または中間転写ベルトの表面に残留したトナー(以下、「未転写トナー」という。)をクリーニング装置により除去して、その表面の清掃を行う技術が提案されている。
クリーニング装置としては、例えば特許文献1に開示されているように、静電潜像担持体または中間転写ベルトの表面に接触して設けられ、その表面上のトナーを掻き取るクリーニング部材と、掻き取られたトナーをトナー回収ボックス等に向けて搬送する搬送部材と、クリーニング部材や搬送部材等の部材を収容するハウジングを備えたものが提案されている。
特開2006−139153号公報
特許文献1の技術では、搬送部材が、トナーの搬送経路を形成するパイプと、該パイプに収容された螺旋羽根を備え、螺旋羽根を回転させることで、パイプ内のトナーが搬送される。
しかし、特許文献1の技術では、螺旋羽根の回転により、トナーが機械的なストレスを受けながら搬送されることにより、トナーの劣化が進行することから、回収したトナーをリサイクルに利用できない恐れがあった。
そこで、本発明は、像担持体の表面に残留した未転写トナーを、機械的ストレスを極力与えないように回収できるクリーニング装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るクリーニング装置は、
像担持体に接触して設けられ、該接触部において上記像担持体の表面に付着したトナーを掻き取るクリーニング部材と、
該クリーニング部材によって掻き取られたトナーを受けるトナー受け面を備えた長尺の搬送部材と、
該搬送部材をその長さ方向に沿って往復移動させるように上記搬送部材に振動を与える加振手段とを備え、
該加振手段により上記搬送部材に振動を与えることで、上記トナー受け面上のトナーが、上記搬送部材の長さ方向の一端から他端へ向かう方向へ搬送されるように構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記のクリーニング装置を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、クリーニング部材によって像担持体の表面から掻き取られた後、搬送部材のトナー受け面で受けられたトナーが、加振手段による振動によって搬送部材がその長さ方向に沿って往復移動することで、搬送部材の長さ方向の一端から他端へ向かう方向へ搬送される構成となっているため、機械的なストレスをほとんど与えることなくトナーを搬送できる。したがって、搬送に伴うトナーの劣化を防止して、回収したトナーを確実にリサイクルすることができる。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置2の概略構成を示す。ただし、本発明の特徴部分を明確にすることで発明の理解を容易にするために、画像形成装置の筐体は図面から除かれている。
画像形成装置2は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又はそれらの機能を複合的に備えた複合機等の電子写真式画像形成装置である。現在、電子写真方式の画像形成装置として種々の形態のものが提案されているが、図示する画像形成装置は所謂タンデム方式のカラー画像形成装置である。ただし、本発明は、この種の画像形成装置にのみ適用が限定されるものでなく、他の形態の画像形成装置、例えば、所謂4サイクル方式のカラー画像形成装置、又は一つの現像装置しか備えていないモノクロ画像形成装置にも等しく適用できる。
画像形成装置2は、無端状の中間転写ベルト30を有する。本実施形態では、中間転写ベルト30は図面の右側と左側にそれぞれ配置された一対のローラ32,34に巻回されている。ローラ32又は34は、図示しないモータに駆動連結されており、モータの駆動に基づいて該モータに連結された一方のローラが回転し、ベルト30とこれに接する他方のローラが図中反時計回り方向に回転するようにしてある。
図中右側に配置されているローラ32に支持されているベルト部分の外側には、二次転写ローラ40とクリーニング部材42が設けてある。二次転写ローラ40は、ベルト外周面に接触しており、その接触部(ニップ部)が二次転写領域41を形成している。クリーニング部材42はベルト30を介してローラ32に圧接しており、その接触部が未転写トナー回収領域43を形成している。
図上右側のローラ32から図上左側のローラ34に移動するベルト部分の上には、図上右側から左側に向かって順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の現像剤をそれぞれ用いて対応する色のトナー像を作成する4つの作像部3(3Y,3M,3C,3K)が、中間転写ベルト30に沿って配置されている。
各作像部3は、静電潜像担持体として円筒状の感光体4を有する。感光体4の周囲には、その回転方向(図中時計回り方向)に沿って順に、帯電器8、露光装置10、現像装置18、一次転写ローラ14、および感光体クリーニング装置16が配置されており、一次転写ローラ14は無端状中間転写ベルト30の内側に配置されている。感光体クリーニング装置16の詳細な構成は後述する。
画像形成装置2の下部には、給紙装置として給紙カセット44が着脱可能に配置されている。給紙カセット44内に積載収容された用紙(記録媒体)は、給紙カセット44の近傍に配置された給紙ローラ52の回転によって最上部のものから1枚ずつ搬送路50に送り出されるようになっている。
搬送路50は、給紙カセット44から、給紙ローラ対52のニップ部、二次転写領域41、定着ローラ対56のニップ部、および排紙ローラ対60のニップ部を通って、画像形成装置2の上部に設けられた排紙部61まで延びている。
画像形成装置2は、装置2内の雰囲気温度を検知するための温度センサ22と、装置2内の相対湿度を検知するための湿度センサ24と、装置2内の温湿環境に応じて後述する加振手段80の圧電素子82に印加される電圧の大きさを制御する制御部20(請求の範囲における制御手段に対応。)を備えている。
カラーモードにおける画像形成動作の一例について簡単に説明する。先ず、各作像部3では、所定の周速度で回転駆動されている感光体4の外周面が帯電器8により帯電される。次に、帯電された感光体4の外周面には、画像情報に応じた光が露光装置10から投射され、静電潜像が形成される。続いて、静電潜像は、現像装置18から供給される現像剤のトナーにより顕在化される。このようにして感光体4上に形成された各色のトナー像は、感光体4の回転により一次転写領域に達すると、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順で、感光体4から中間転写ベルト30上へ転写(一次転写)されて重ねられる。
中間転写ベルト30に転写されることなく感光体4上に残留している未転写トナーは、感光体4とクリーニング装置16が備えるクリーニング部材42との接触部に達すると、クリーニング部材42で掻き取られ、感光体4の外周面から除去される。
重ね合わされた4色のトナー像は、中間転写ベルト30によって二次転写領域41に搬送される。一方、そのタイミングに合わせて、給紙カセット44に収容された用紙が、二次転写領域41に搬送される。そして、4色のトナー像が、二次転写領域41において中間転写ベルト30から用紙に転写(二次転写)される。4色のトナー像が転写された用紙は、搬送路50のさらに下流側へ搬送され、定着ローラ56によってトナー像が用紙に定着された後、排紙ローラ60によって排紙部61に送り出される。二次転写領域41を通過した中間転写ベルト30は、クリーニング部材42で清掃される。その後、各感光体4及び中間転写ベルト30の回転駆動が停止される。
以下、クリーニング装置16の構成を詳細に説明する。
図2と図3に示すように、クリーニング装置16は、感光体4に接触して設けられるとともに該接触部において感光体4上のトナーを掻き取るクリーニング部材70と、クリーニング部材70によって掻き取られたトナーを受けるトナー受け面77を備えた長尺の搬送部材72と、搬送部材72をその長さ方向に沿って往復移動させるように搬送部材72に振動を与える加振手段80と、それらの部材を収容するハウジング66を備えている。
クリーニング部材70としては、例えば、感光体4の長さ方向に長い板状のクリーニングブレードが用いられ、その幅方向の一端が感光体4の外周面に接触するようにして、幅方向の他端部が取付部材68を介してハウジング66に取り付けられている。クリーニング部材70の素材としては、例えばウレタン樹脂または複合ウレタン樹脂(ウレタン樹脂にフッ素微粒子等の滑材を分散させたもの)等が用いられる。
ただし、クリーニング部材70はブレードに限るものでなく、その他のクリーニング部材(例えば、固定ブラシ、回転ブラシ、ローラ)を使用することもできる。
搬送部材72は、略水平に配置された74水平部と、水平部74の幅方向両端から立ち上がる一対の立ち上がり部75,76を備えている。
トナー受け面77は、水平部74の上面により構成されている。搬送部材72は、クリーニング部材70によって感光体4の外周面から掻き取られたトナーをトナー受け面77で確実に受けることができる位置に配置されている。
水平部74の幅と立ち上がり部75,76の高さは、画像形成装置本体の大きさによって変化するが、水平部74の幅は、感光体4から掻き取られたトナーをトナー受け面77で確実に受けることができる大きさに設定され、立ち上がり部75,76の高さは、トナー受け面77で受けたトナーがこぼれ落ちない大きさに設定される。具体的に、水平部74の幅は例えば5mm以上15mm以下とすることが好ましく、立ち上がり部75,76の高さは例えば2mm以上10mm以下とすることが好ましい。
図3に示すように、搬送部材72の長さ方向両端部は、ハウジング66に取り付けられた支持部材86によって支持されている。支持部材86は、搬送部材72を挿通させるための開口部88を備え、開口部88の内壁の下側部分に搬送部材72を載置することで、搬送部材72が、その長さ方向に沿って摺動可能な状態で支持部材86に支持される。
トナー受け面77上のトナーは、加振手段80による振動によって搬送部材72が長さ方向に沿って往復移動することで、搬送部材72の長さ方向の一端側から他端側へ向かう方向(図中右方向)へ搬送される。このようにしてトナー受け面77上で搬送されるトナーは、水平部74の長さ方向他端部に形成された開口部78に達すると、この開口部78から自由落下し、搬送部材72とトナー回収ボックス90とを接続する接続パイプ92を通って、トナー回収ボックス90へ導かれる。
図4に示すように、トナー受け面77は、微視的には多数の凹凸を備えている。トナー受け面77の凹凸形状は、トナー99の搬送方向(図中右方向)に向かって徐々に高くなる表面部分が緩やかな傾斜であるとともに、トナー99の搬送方向に向かって徐々に低くなる表面部分が急傾斜であることが好ましい。これにより、トナー受け面77上のトナー99は、トナー搬送方向への移動が容易となるとともに、トナー搬送方向に対して反対方向への移動が困難となるため、トナーの搬送性が向上する。
トナー受け面77の表面粗さRa(μm)は、トナー99の平均粒径をd(μm)としたときに、下記の式(2)を満たす大きさとすることが好ましい。
Figure 2008026520
トナー受け面77の表面粗さRaが0.1μmより小さいと、トナー99とトナー受け面77との間の摩擦力が著しく小さくなるため、搬送部材72をその長さ方向に往復移動させても、トナー99がトナー受け面77上を滑ってしまい、トナー99の搬送性が悪くなる。逆に、トナー受け面77の表面粗さRaが(d×1/4)μmよりも大きいと、トナー99がトナー受け面77の凹部に引っかかりやすいため、やはりトナー99の搬送性が悪くなる。これに対して、トナー受け面77の表面粗さRaを上記の式(2)を満たす大きさとすることで、トナー99を良好に搬送することができる。したがって、トナー受け面77の上にトナー99が蓄積されて搬送部材72からこぼれ落ちることを防止でき、トナー99がこぼれることに起因する装置内部の汚れを防止できる。トナー受け面77の表面粗さRaの大きさは、サンドブラスト法又はその他の方法により制御することができる。
搬送部材72は、導電性を有する素材からなり、その具体的な素材としては、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス、導電性を有するプラスチック等が用いられる。なお、搬送部材72に絶縁性の素材を用いると、トナー受け面77にトナーが付着しやすくなり、搬送性が悪くなる。
図2に戻って、搬送部材72は、電源104(請求の範囲における第2の電圧印加手段に対応。)に接続され、電源104により交流電圧が印加されるようになっている。なお、ハウジング66は、搬送部材72で搬送されるトナーがハウジング66に電気的に吸着されることを防止するために、アース接続されている。
クリーニング装置16によって感光体4の外周面から回収される各トナー粒子は、例えば図5に示すように、正極性または負極性の様々な量の電荷を帯びている。ここで、図5のグラフは、3000個の回収トナーの粒子について、各粒子の帯電量と粒径の測定値から換算した単位粒径当たりの帯電量q(μc)の分布を表したものである。各粒子の帯電量と粒径は、ホソカワミクロン社のイースパートアナライザにより測定した。
このように、回収されるトナーには、正極性に帯電した粒子と負極性に帯電した粒子が混在しているが、搬送部材72に交流電圧を印加することにより、正負いずれの極性に帯電したトナー粒子に対しても、トナー粒子と同極性の電圧が周期的に搬送部材72に印加されることとなるため、電気的な反発力により各粒子がトナー受け面77に付着し難くなり、トナーの搬送性を向上させることができる。
なお、搬送部材72に直流電圧を印加すると、その直流電圧と逆極性のトナーが、トナー受け面77に付着しやすくなり、搬送性が悪化する。
搬送部材72に印加する交流電圧のピークトゥピーク値Vp-p(最大電圧値と最小電圧値の差)は、200V以上800V以下とすることが好ましい。なぜなら、ピークトゥピーク値Vp-pが200V未満であると、凝集しているトナーが解砕されず搬送性が悪くなるためであり、逆に、ピークトゥピーク値Vp-pが800Vよりも大きいと、トナーの粉煙が発生しやすくなるためである。
交流電圧の周波数は、1KHz以上10KHz以下とすることが好ましい。これにより、トナー受け面77にトナーが付着しにくくなり、トナーを良好に搬送できるためである。
図3に戻って、加振手段80は、搬送部材72の長さ方向一端部に取り付けられた圧電素子82と、圧電素子82に電圧を印加する電源100(請求の範囲における第1の電圧印加手段に対応。)を備えている。圧電素子82と電源100は、制御回路102を介して接続されている。
圧電素子82は、圧電素子82に印加される電圧の大きさにほぼ比例して所定方向に伸び、印加される電圧がゼロであるときは元の寸法に戻る性質を有する。すなわち、圧電素子82に交流電圧を印加した場合、圧電素子82は、正または負の電圧が印加されたときに所定方向に伸び、その逆極性の電圧が印加されたときに所定方向に縮む。
したがって、圧電素子82の伸縮方向と搬送部材72の長さ方向を一致させるように、圧電素子82を搬送部材72の長さ方向一端部に取り付けることで、圧電素子82の伸縮によって、搬送部材72を長さ方向に沿って往復移動させることができる。実施形態では、圧電素子82が搬送部材72の長さ方向一端部に取り付けられているため、圧電素子82が伸長したときに搬送部材72がトナーの搬送方向(図中右方向)へ移動し、圧電素子82が収縮したときに搬送部材72がトナーの搬送方向と反対方向(図中左方向)へ移動する。
圧電素子82としては、種々のものを用いることができるが、具体的には、例えばモノモルフ型、バイモルフ型、または積層型の圧電素子が用いられる。
圧電素子82は、複数直列に接続して設けることが好ましく、これにより、搬送部材72が往復移動する幅を大きくすることができ、トナーの搬送性を向上させることができる。
圧電素子82には、交流電圧を印加することが好ましい。圧電素子82に交流電圧を印加すると、圧電素子82を伸長させる正極性または負極性の電圧と、圧電素子82を収縮させる負極性または正極性の電圧が、交互に圧電素子82に印加され、これにより圧電素子82が伸長と収縮を繰り返すため、搬送部材72を長さ方向に沿って往復移動させることができる。
ただし、圧電素子82には直流電圧を印加してもよく、その場合、制御回路102は、圧電素子82に正極性の電圧と負極性の電圧が交互に印加されるように構成する必要がある。
圧電素子82に交流電圧を印加する場合、圧電素子82に印加される電圧の大きさと周波数は、制御回路102によって制御可能となっている。圧電素子82に印加される電圧の大きさは、6V以上100V以下とすることが好ましい。周波数は、圧電素子の寸法や取付け状態によって決定されるが、共振周波数またはこれに近似する周波数に設定することが好ましく、これにより、低い電圧で大きな振動を得ることが可能となる。
また、圧電素子82に交流電圧を印加する場合、電圧の立ち上がり速度(電圧が最小電圧値から最大電圧値に変化する速度)と電圧の立ち下がり速度(電圧が最大電圧値から最小電圧値に変化する速度)を異ならせることが好ましい。例えば、圧電素子82に印加した電圧が最大電圧値であるときに圧電素子82が伸長し、最小電圧値であるときに圧電素子82が収縮する場合、電圧の立ち上がり速度を立ち下がり速度よりも大きくすることで、圧電素子82の伸長速度が収縮速度よりも大きくなるため、搬送部材72のトナーの搬送方向(図中右方向)への移動速度を搬送方向と反対方向(図中左方向)への移動速度よりも大きくすることができ、これによりトナーの搬送性を一層向上できる。
ただし、搬送部材72のトナーの搬送方向(図中右方向)への移動速度を搬送方向と反対方向(図中左方向)への移動速度よりも大きくするための構成は、上記のように圧電素子82に印加される電圧の立ち上がり速度と立ち下がり速度を異ならせる構成に限られない。例えば、搬送部材72の長さ方向一端部にバネ又はゴム等の弾性部材を取り付けて、この弾性部材の弾性力を利用することで、搬送部材72のトナー搬送方向(図中右方向)への移動速度を搬送方向と反対方向(図中左方向)への移動速度よりも大きくしてもよい。
圧電素子82に印加される電圧の大きさは、制御部20により画像形成装置2内の温湿環境に応じて制御される。
具体的に、制御部20は、温度センサ22により検知した雰囲気温度の情報と、湿度センサにより検知した相対湿度の情報に基づき、装置内の温湿環境が、通常環境、低温低湿環境、または高温高湿環境のいずれに属するかを判断し、それらの温湿環境に応じて予め設定された電圧値となるように、圧電素子82に印加される電圧の大きさを制御する。
低温低湿環境のときの電圧の大きさは、通常環境のときの電圧よりも低く設定することが好ましく、これにより、トナーの流動性が高い低温低湿環境において、必要以上の電圧を圧電素子82に印加することを防止できる。
一方、高温高湿環境のときの電圧の大きさは、通常環境のときの電圧よりも高く設定することが好ましく、これにより、トナーの流動性が低い高温高湿環境においても、トナーの流動性を十分に高めて、トナーを良好に搬送できる。
なお、通常環境のときの電圧値と低温低湿環境のときの電圧値の差、および通常環境のときの電圧値と高温高湿環境のときの電圧値の差は、通常環境のときの電圧値の10%以上30%以下の大きさに設定することが好ましい。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態においては、感光体の表面に付着したトナーを掻き取るクリーニング装置について説明したが、本発明は、感光体以外の像担持体(例えば中間転写ベルト)の表面に付着したトナーを掻き取るクリーニング装置にも等しく適用できる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係るクリーニング装置を示す断面図である。 図2に示すクリーニング装置の搬送部材と加振手段を示す図である。 搬送部材のトナー受け面を示す拡大断面図である。 回収トナーの帯電量分布を示すグラフである。
符号の説明
2 画像形成装置、
4 像担持体(感光体)、
16 クリーニング装置、
20 制御手段、
70 クリーニング部材、
72 搬送部材、
77 トナー受け面、
82 圧電素子、
100 第1の電圧印加手段(電源)、
104 第2の電圧印加手段(電源)。

Claims (6)

  1. 像担持体に接触して設けられ、該接触部において上記像担持体の表面に付着したトナーを掻き取るクリーニング部材と、
    該クリーニング部材によって掻き取られたトナーを受けるトナー受け面を備えた長尺の搬送部材と、
    該搬送部材をその長さ方向に沿って往復移動させるように上記搬送部材に振動を与える加振手段とを備え、
    該加振手段による上記振動によって上記搬送部材をその長さ方向に沿って往復移動させることで、上記トナー受け面上のトナーが、上記搬送部材の長さ方向の一端から他端へ向かう方向へ搬送されるように構成されていることを特徴とするクリーニング装置。
  2. 上記加振手段は、上記搬送部材の長さ方向一端部に取り付けられた圧電素子と、該圧電素子に電圧を印加する第1の電圧印加手段とを含むことを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
  3. 上記搬送部材は導電性を有する素材からなり、上記搬送部材に交流電圧を印加する第2の電圧印加手段を備えていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のクリーニング装置。
  4. 上記搬送部材により搬送するトナーの平均粒径をd(μm)とし、上記トナー受け面の表面粗さをRa(μm)としたときに、下記の式(1)を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクリーニング装置。
    Figure 2008026520
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のクリーニング装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項2〜4のいずれかに記載のクリーニング装置と、画像形成装置内の温湿環境に応じて上記圧電素子に印加される電圧の大きさを制御する制御手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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