JP2008064179A - 変速機のパーキング構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の停止状態を確実に維持することができる変速機のパーキング構造を提供する。
【解決手段】変速機の出力が伝達され、ハウジング(56)に軸受(60)を介して回転自在に支持された出力軸(16)と、軸受をハウジングに固定させる軸受固定部材(62)と、軸受固定部材に設けられたパーキングギヤ(74)と、パーキングギヤを回動可能に狭持し、軸受固定部材に連結されるカバー部材(88)と、変速機内のギヤを変速させるシフト装置(44)と、出力軸上にてパーキングギヤの近傍に配設され、シフト装置によりパーキング位置が選択された場合には、パーキングギヤに噛合して出力軸を回転不能にさせるシンクロ装置(98)と、シンクロ装置とパーキングギヤとが噛合する際に、パーキングギヤを軸受固定部材に対して所定量回動可能にする回動許容手段(66,80,84,86,90)とを具備する。
【選択図】図3
【解決手段】変速機の出力が伝達され、ハウジング(56)に軸受(60)を介して回転自在に支持された出力軸(16)と、軸受をハウジングに固定させる軸受固定部材(62)と、軸受固定部材に設けられたパーキングギヤ(74)と、パーキングギヤを回動可能に狭持し、軸受固定部材に連結されるカバー部材(88)と、変速機内のギヤを変速させるシフト装置(44)と、出力軸上にてパーキングギヤの近傍に配設され、シフト装置によりパーキング位置が選択された場合には、パーキングギヤに噛合して出力軸を回転不能にさせるシンクロ装置(98)と、シンクロ装置とパーキングギヤとが噛合する際に、パーキングギヤを軸受固定部材に対して所定量回動可能にする回動許容手段(66,80,84,86,90)とを具備する。
【選択図】図3
Description
本発明は、変速機のパーキング構造に係り、詳しくは、車両の停止状態を維持可能な変速機のパーキング構造に関する。
この種のパーキング構造は、センターブレーキとは別個に配設される安全機構である。
詳しくは、変速機のカウンターシャフトにはパーキングギヤが設けられており、シフト装置によりパーキング位置が選択された場合には、揺動するパーキングポールがパーキングギヤに噛合してカウンターシャフトを回転不能にする(例えば、特許文献1参照)。これにより、仮に運転者がセンターブレーキを入れ忘れても、許容重量の範囲内にて車両の停止状態が維持可能となる。
特開2001−280495号公報
詳しくは、変速機のカウンターシャフトにはパーキングギヤが設けられており、シフト装置によりパーキング位置が選択された場合には、揺動するパーキングポールがパーキングギヤに噛合してカウンターシャフトを回転不能にする(例えば、特許文献1参照)。これにより、仮に運転者がセンターブレーキを入れ忘れても、許容重量の範囲内にて車両の停止状態が維持可能となる。
ところで、上記従来の技術では、カウンターシャフトにパーキングギヤを設けていることから、カウンターシャフトを延長する必要があるし、変速機にはパーキングポールやパーキングギヤを設けるためのスペースが別途必要になるとの問題がある。
また、パーキングポールを揺動させるための機構が、駆動ギヤを作動させるための変速機構とは別個に存在する点にも留意しなければならない。作動機構の増加や部品点数の増加は構造の簡略化を妨げるからである。
また、パーキングポールを揺動させるための機構が、駆動ギヤを作動させるための変速機構とは別個に存在する点にも留意しなければならない。作動機構の増加や部品点数の増加は構造の簡略化を妨げるからである。
更に、上記従来の技術はパーキングポールがパーキングギヤに噛合するワンウェイクラッチの機構であるが、パーキングギヤの停止位置によっては、パーキングポールとパーキングギヤとの噛合が実施困難になる点にも留意しなければならない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、車両の停止状態を確実に維持することができる変速機のパーキング構造を提供することを目的とする。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、車両の停止状態を確実に維持することができる変速機のパーキング構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成すべく、請求項1記載の変速機のパーキング構造は、変速機の出力が伝達され、ハウジングに軸受を介して回転自在に支持された出力軸と、軸受をハウジングに固定させる軸受固定部材と、軸受固定部材に設けられたパーキングギヤと、パーキングギヤを回動可能に狭持し、軸受固定部材に連結されるカバー部材と、変速機内のギヤを変速させるシフト装置と、出力軸上にてパーキングギヤの近傍に配設され、シフト装置によりパーキング位置が選択された場合には、パーキングギヤに噛合して出力軸を回転不能にさせるシンクロ装置と、シンクロ装置とパーキングギヤとが噛合する際に、パーキングギヤを軸受固定部材に対して所定量回動可能にする回動許容手段とを具備することを特徴としている。
また、請求項2記載の発明では、回動許容手段は、軸受固定部材に形成され、パーキングギヤに内嵌する膨出部、及び膨出部の外周縁にて軸心に向けて形成された切り欠き部と、パーキングギヤに形成され、切り欠き部内に向けて突出する突出部と、切り欠き部と突出部との間に配置され、パーキングギヤを軸受固定部材に対して所定量回動させる弾性部材とを含むことを特徴としている。
更に、請求項3記載の発明では、回動許容手段は、パーキングギヤに形成され、弾性部材の変位に基づいて移動する凸部と、カバー部材に形成され、その両端面にて凸部の移動を規制する凹部とを含むことを特徴としている。
従って、請求項1記載の本発明の変速機のパーキング構造によれば、回動許容手段が、シンクロ装置とパーキングギヤとの噛合の際に、パーキングギヤを軸受固定部材に対して所定量回動可能にすることから、シンクロ装置とパーキングギヤとが如何なる位置にあってもシンクロ装置とパーキングギヤとの噛合が実施可能となり、車両の停止状態が維持可能となる。
また、パーキングギヤが軸受固定部材に配設されており、シフト装置がパーキング位置を選択した場合には、シンクロ装置がパーキングギヤに噛合して出力軸を機械的にロックするので、カウンターシャフトの延長が不要になる。そして、このシンクロ装置は、変速機内のギヤを変速させるシフト装置によって作動されることから、変速機構をパーキングギヤの作動機構に流用可能となる。この結果、従来に比してパーキング構造の簡略化及び変速機の省スペース化が可能となる。
また、請求項2記載の発明によれば、シンクロ装置とパーキングギヤとの噛合の際には、弾性部材の変位に基づいてパーキングギヤが軸受固定部材に対して所定量回動されるので、仮にシンクロ装置とパーキングギヤとが噛合し難い位置に対峙されていても、この位置関係が瞬時に回避され、シンクロ装置とパーキングギヤとの噛合が確実に実施される。
更に、請求項3記載の発明によれば、シンクロ装置とパーキングギヤとが噛合した後には、凸部と凹部との当接によってパーキングギヤの移動が規制される。よって、車両の停止状態は、弾性部材ではなく、凸部と凹部との当接にて維持される。この結果、弾性部材に作用する力が小さくて済み、従来に比してパーキング構造の簡略化及び省スペース化がより一層可能となる。
更に、請求項3記載の発明によれば、シンクロ装置とパーキングギヤとが噛合した後には、凸部と凹部との当接によってパーキングギヤの移動が規制される。よって、車両の停止状態は、弾性部材ではなく、凸部と凹部との当接にて維持される。この結果、弾性部材に作用する力が小さくて済み、従来に比してパーキング構造の簡略化及び省スペース化がより一層可能となる。
以下、図面により本発明の実施形態について説明する。
図1は本実施例のパーキング構造が適用される変速機1の断面図である。当該変速機1は、トランスミッション部2、リア部4及びセンターブレーキ部6から構成され、図示しないエンジンからの動力はクラッチを介してトランスミッション部2に伝達される。
トランスミッション部2はクラッチハウジング8及び変速機ケース14を備え、ハウジング8はエンジン側に向けて拡径されており、その内部にはドライブピニオン(入力軸)10が延びている。このピニオン10はベアリング12によってハウジング8に回転自在に支持されている。
図1は本実施例のパーキング構造が適用される変速機1の断面図である。当該変速機1は、トランスミッション部2、リア部4及びセンターブレーキ部6から構成され、図示しないエンジンからの動力はクラッチを介してトランスミッション部2に伝達される。
トランスミッション部2はクラッチハウジング8及び変速機ケース14を備え、ハウジング8はエンジン側に向けて拡径されており、その内部にはドライブピニオン(入力軸)10が延びている。このピニオン10はベアリング12によってハウジング8に回転自在に支持されている。
変速機ケース14はハウジング8の縮径部分に接合され、その内部にはメーンシャフト(出力軸)16がピニオン10と同軸上に延びている。シャフト16はベアリング17によってケース14に回転自在に支持される。また、シャフト16の適宜位置には5thギヤ18及び4thギヤ20が対峙して配置され、これらギヤ18,20の間にはシングルコーンタイプのシンクロナイザー22が配設されている。更に、ギヤ18の近傍には3rdギヤ24及び2ndギヤ26が、並びにギヤ26の近傍には1stギヤ30及びRevギヤ32がそれぞれ対峙してシャフト16に配置されており、これらギヤ24,26の間、並びにギヤ30,32の間にもシンクロナイザー28,34がそれぞれ配設されている。
一方、ケース14内にはカウンターシャフト36がシャフト16に並設されている。シャフト36の両端はベアリング37,38によって変速機ケース14に回転自在に支持されており、シャフト36は上記ギヤ18等に噛合して目的の変速を得る。なお、シャフト36の適宜位置にはノンバックラッシュ機構を構成してアイドル騒音を低減させるサブギヤ40や、リバースアイドラギヤ42が配置されている。
また、ケース14には目的のギヤを選択するギヤシフトユニット(シフト装置)44が設置されている。詳しくは、本実施例のギヤシフトユニット44は、図2にも示される如くシャフト16の上方に配置された5本のシフトレール46の他、このレール46の軸線方向への移動に伴って移動するシフトフォーク48や図示しない矩形状の反転レバーに設置された平板50,52を有しており、ユニット44によるギヤの選択に応じて目的の変速が実行される。
次に、リア部4はエクステンションハウジング(ハウジング)56を備えており、このハウジング56はケース14側に向けて拡径され、ケース14の端部に接合されている。なお、ハウジング56はケース14と一体的に形成されていても良い。
また、ハウジング56の内部にはメーンシャフト16が延びており、シャフト16はベアリング60によってハウジング56に回転自在に支持されている。このベアリング60の端面は環状のベアリングリテーナ(軸受固定部材)62に当接されており、このベアリング60はハウジング56に固定されている。
また、ハウジング56の内部にはメーンシャフト16が延びており、シャフト16はベアリング60によってハウジング56に回転自在に支持されている。このベアリング60の端面は環状のベアリングリテーナ(軸受固定部材)62に当接されており、このベアリング60はハウジング56に固定されている。
そして、リテーナ62には本実施例のパーキングギヤ74が配設されており、このパーキングギヤ74はリテーナ62とプレート(カバー部材)88とで狭持され、シンクロナイザー(シンクロ装置)98とパーキングギヤ74とが噛合する際に、パーキングギヤ74をリテーナ62に対して所定量だけ回動可能に構成されている。
より具体的には、図2や図3に示されるように、まず、リテーナ62は、その四隅が4つのボルト72でハウジング56に固定されており、リテーナ62の中央部分にはケース14に向けて膨出する環状の膨出部64が設けられている。そして、膨出部64の外周部分には膨出部64の軸心に向けて切り欠き部(回動許容手段)66が形成され、この切り欠き部66は上下両端面を有し、上記軸心に向けて周方向に所定の深さを有して形成されている。なお、膨出部64の端面68には6つのボルト96を受容する孔70が穿設されている。
より具体的には、図2や図3に示されるように、まず、リテーナ62は、その四隅が4つのボルト72でハウジング56に固定されており、リテーナ62の中央部分にはケース14に向けて膨出する環状の膨出部64が設けられている。そして、膨出部64の外周部分には膨出部64の軸心に向けて切り欠き部(回動許容手段)66が形成され、この切り欠き部66は上下両端面を有し、上記軸心に向けて周方向に所定の深さを有して形成されている。なお、膨出部64の端面68には6つのボルト96を受容する孔70が穿設されている。
また、この膨出部64は環状のパーキングギヤ74に内嵌し、このパーキングギヤ74の外周縁の適宜位置には16枚の歯76が形成されている。一方、パーキングギヤ74の内周部分にはその軸心から離間する方向に嵌合凹部78が形成されており、嵌合凹部78には上記軸心に向けて突出する突出部としてのピース(回動許容手段)80が嵌合される。また、嵌合凹部78は上記切り欠き部66に対応する位置に形成されており、ピース80は切り欠き部66の略中央位置に配設される。そして、突出したピース80の上端面と切り欠き部66の上端面との間、及びピース80の下端面と切り欠き部66の下端面との間に弾性部材(回動許容手段)86,86がそれぞれ配置される結果、これら弾性部材86はリテーナ62とパーキングギヤ74とで支持される。
次いで、このパーキングギヤ74の端面82にはケース14に向けて突出する凸部(回動許容手段)84が設けられており、この凸部84は、ケース14に向けて周方向に所定の高さを有して形成され、弾性部材86の変位に基づいて時針周り或いは反時針周りに回動する。一方、パーキングギヤ74の端面82及び膨出部64の端面68は、凸部84の回動を許容すべく環状のプレート88に当接されている。つまり、プレート88の端面92側から孔94及び上記孔70に挿入されたボルト96により、リテーナ62とプレート88とは固定されているが、本実施例のパーキングギヤ74はリテーナ62とプレート88とで回動可能に狭持されている。
また、このプレート88の外周の一部分にはその軸心に向けて凹部(回動許容手段)90が形成されている。この凹部90は上記凸部84に対応する位置に形成されており、凹部90の周方向長さは凸部84の周方向長さよりも歯76の1ピッチに相当する角度分だけ大きく構成されている。そして、凸部84の右端面は凹部90の右端面に、凸部84の左端面は凹部90の左端面にそれぞれ当接可能となり、これらの当接により、パーキングギヤ74の移動が規制される。
ところで、メーンシャフト16上にてプレート88の近傍には、シンクロナイザー98が配設されている。このシンクロナイザー98はシャフト16にスプライン結合されたシンクロナイザーハブ100を備えており、このハブ100の外周はシンクロナイザースリーブ108に噛合可能に構成されている。より詳しくは、図4に示されるように、このハブ100の外周には複数個のシフティングプランジャー102が設けられ、プランジャー102はプランジャースプリング104によってスリーブ108の内溝に向けて押圧付勢されている。また、ハブ100とプランジャー102のパーキングギヤ74側の側面には、該プランジャー102のスラスト方向の動きを規制するスラストワッシャ103とスナップリング105を備えている。
一方、スリーブ108の外周側は段付きのピース112に係合されており、このピース112はシンクロナイザー98を囲繞する図示しないリングや、このリングを更に囲繞する矩形状の反転レバー110に連結されている。当該リングと反転レバー110の側面部分とは図示しないピースを介して連結されている。また、反転レバー110の上面部分には平板111が設けられ、この平板111は上述したレール46の軸線方向への移動に伴って移動する。なお、本実施例ではフォーク48や平板50,52,111を有する反転レバーが混在しているが、フォークのみ、或いはレバーのみで構成されていても良い。
再び図1に戻り、メーンシャフト16の先端部分にはセンターブレーキ部6が配設されている。このセンターブレーキ部6はシャフト16の先端に向けて開口するカバー116を有し、その内部にはカムシャフト124やシュー126が配置されている。また、このシュー126はフランジ122に外嵌し、更に、ブレーキドラム118に覆われており、ドラム118はロックナット120で固定されている。そして、運転者がカムシャフトレバー128を引くと、カムシャフト124が回動してシュー126を押し広げる結果、シュー126がドラム118に圧着して図示しないプロペラシャフトを固定する。
ここで、まず、図4に示されたニュートラル位置では、プランジャー102がスリーブ108の内溝に係合している。
続いて、ギヤシフトユニット44によるパーキング位置の選択によって、平板111がパーキングギヤ74から離間する方向に向けて移動すると、反転レバー110がその上面部分を中心として傾動し、図5に示されるように、その側面部分がパーキングギヤ74に近づく方向に向けて回動する。同時に、ピース112もまたパーキングギヤ74に近づく方向に向けて移動し、スリーブ108はパーキングギヤ74に向けて移動する。具体的には、プランジャー102とスリーブ108の内溝との係合が解かれ、スリーブ108はスプリング104の付勢力に抗してプランジャー102をハブ100に向けて押圧する。
続いて、ギヤシフトユニット44によるパーキング位置の選択によって、平板111がパーキングギヤ74から離間する方向に向けて移動すると、反転レバー110がその上面部分を中心として傾動し、図5に示されるように、その側面部分がパーキングギヤ74に近づく方向に向けて回動する。同時に、ピース112もまたパーキングギヤ74に近づく方向に向けて移動し、スリーブ108はパーキングギヤ74に向けて移動する。具体的には、プランジャー102とスリーブ108の内溝との係合が解かれ、スリーブ108はスプリング104の付勢力に抗してプランジャー102をハブ100に向けて押圧する。
ここで、仮にスリーブ108とパーキングギヤ74の歯76とが噛合し難い位置に対峙する、換言すれば、スリーブ108が歯76に対峙して隣り合う歯76と歯76との間に配置されない場合であったとしても、切り欠き部66内にて上下方向に配置された弾性部材86,86の付勢力によりピース80が押圧され、パーキングギヤ74はリテーナ62に対して時針周り或いは反時針周りのいずれかの方向に回動する。しかも、その回動量は、凸部84が凹部90の端面に当接することにより決定され、スリーブ108は隣り合う歯76と歯76との間に直ちに配置される。そして、スリーブ108と歯76とを噛合させると、ハブ100とパーキングギヤ74とが固定され、メーンシャフト16が固定される。
以上のように、本実施例は、パーキングギヤ74をリテーナ62に完全に固定するのではなく、パーキングギヤ74に対し、時針周り或いは反時針周りの回動方向両側に自由度を設ける点に着目したものである。
そして、本実施例によれば、シンクロナイザー98とパーキングギヤ74との噛合の際に、パーキングギヤ74をリテーナ62に対して所定量回動可能にすることから、シンクロナイザー98とパーキングギヤ74とが如何なる位置にあってもシンクロナイザー98とパーキングギヤ74との噛合が実施可能となり、車両の停止状態が維持可能となる。
そして、本実施例によれば、シンクロナイザー98とパーキングギヤ74との噛合の際に、パーキングギヤ74をリテーナ62に対して所定量回動可能にすることから、シンクロナイザー98とパーキングギヤ74とが如何なる位置にあってもシンクロナイザー98とパーキングギヤ74との噛合が実施可能となり、車両の停止状態が維持可能となる。
更に、パーキングギヤ74が、カウンターシャフト36上ではなく、メーンシャフト16上に配設されており、ギヤシフトユニット44がパーキング位置を選択した場合には、シンクロナイザー98がパーキングギヤ74に噛合してシャフト16を機械的にロックするので、カウンターシャフト36の延長が不要になる。そして、このシンクロナイザー98は、変速機1内のギヤを変速させるギヤシフトユニット44によって作動されることから、変速機構をパーキングギヤ74の作動機構に流用可能となる。この結果、従来に比してパーキング構造の簡略化及び変速機の省スペース化が図られる。
また、シンクロナイザー98とパーキングギヤ74との噛合の際には、弾性部材86の変位に基づいてパーキングギヤ74がリテーナ62に対して所定量回動されるので、仮にシンクロナイザー98とパーキングギヤ74とが噛合し難い位置に対峙されていても、パーキングギヤ74は噛合し易い位置に移動し、噛合し難い位置関係が瞬時に回避され、これらの噛合が確実に実施される。
更に、シンクロナイザー98とパーキングギヤ74とが噛合した後には、凸部84と凹部90との当接によってパーキングギヤ74の移動が規制される。よって、車両の停止状態は、弾性部材86ではなく、凸部84と凹部90との当接にて維持される。この結果、弾性部材86に作用する力が小さくて済み、従来に比してパーキング構造の簡略化及び省スペース化がより一層可能となる。
以上で本発明の一実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
例えば、上記実施例では切り欠き部66がリテーナ62に形成され、ピース80がパーキングギヤ74に配置されているが、必ずしもこの形態に限定されるものではなく、切り欠き部66がパーキングギヤ74に形成され、ピース80がリテーナ62に配置されていても良い。また、凹部90がパーキングギヤ74に形成され、凸部84がカバー部材88に形成されていても良く、これらいずれの場合にも、上記と同様に車両の停止状態を確実に維持できるとの効果を奏する。
例えば、上記実施例では切り欠き部66がリテーナ62に形成され、ピース80がパーキングギヤ74に配置されているが、必ずしもこの形態に限定されるものではなく、切り欠き部66がパーキングギヤ74に形成され、ピース80がリテーナ62に配置されていても良い。また、凹部90がパーキングギヤ74に形成され、凸部84がカバー部材88に形成されていても良く、これらいずれの場合にも、上記と同様に車両の停止状態を確実に維持できるとの効果を奏する。
1 変速機
16 メーンシャフト(出力軸)
44 ギヤシフトユニット(シフト装置)
56 エクステンションハウジング(ハウジング)
60 ベアリング(軸受)
62 ベアリングリテーナ(軸受固定部材)
64 膨出部
66 切り欠き部(回動許容手段)
74 パーキングギヤ
80 突出部(回動許容手段)
84 凸部(回動許容手段)
86 弾性部材(回動許容手段)
88 プレート(カバー部材)
90 凹部(回動許容手段)
98 シンクロナイザー(シンクロ装置)
16 メーンシャフト(出力軸)
44 ギヤシフトユニット(シフト装置)
56 エクステンションハウジング(ハウジング)
60 ベアリング(軸受)
62 ベアリングリテーナ(軸受固定部材)
64 膨出部
66 切り欠き部(回動許容手段)
74 パーキングギヤ
80 突出部(回動許容手段)
84 凸部(回動許容手段)
86 弾性部材(回動許容手段)
88 プレート(カバー部材)
90 凹部(回動許容手段)
98 シンクロナイザー(シンクロ装置)
Claims (3)
- 変速機の出力が伝達され、ハウジングに軸受を介して回転自在に支持された出力軸と、
前記軸受を前記ハウジングに固定させる軸受固定部材と、
該軸受固定部材に設けられたパーキングギヤと、
該パーキングギヤを回動可能に狭持し、前記軸受固定部材に連結されるカバー部材と、
前記変速機内のギヤを変速させるシフト装置と、
前記出力軸上にて前記パーキングギヤの近傍に配設され、前記シフト装置によりパーキング位置が選択された場合には、前記パーキングギヤに噛合して前記出力軸を回転不能にさせるシンクロ装置と、
該シンクロ装置と前記パーキングギヤとが噛合する際に、該パーキングギヤを前記軸受固定部材に対して所定量回動可能にする回動許容手段と
を具備することを特徴とする変速機のパーキング構造。 - 前記回動許容手段は、
前記軸受固定部材に形成され、前記パーキングギヤに内嵌する膨出部、及び該膨出部の外周縁にて軸心に向けて形成された切り欠き部と、
前記パーキングギヤに形成され、前記切り欠き部内に向けて突出する突出部と、
前記切り欠き部と前記突出部との間に配置され、前記パーキングギヤを前記軸受固定部材に対して所定量回動させる弾性部材と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の変速機のパーキング構造。 - 前記回動許容手段は、
前記パーキングギヤに形成され、前記弾性部材の変位に基づいて移動する凸部と、
前記カバー部材に形成され、その両端面にて前記凸部の移動を規制する凹部と
を含むことを特徴とする請求項2に記載の変速機のパーキング構造。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018204657A (ja) * | 2017-06-01 | 2018-12-27 | いすゞ自動車株式会社 | ギヤの支持構造 |
KR20200034184A (ko) * | 2018-09-21 | 2020-03-31 | 현대트랜시스 주식회사 | 수동변속기 주차 브레이크 장치 |
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2006
- 2006-09-06 JP JP2006241438A patent/JP2008064179A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018204657A (ja) * | 2017-06-01 | 2018-12-27 | いすゞ自動車株式会社 | ギヤの支持構造 |
KR20200034184A (ko) * | 2018-09-21 | 2020-03-31 | 현대트랜시스 주식회사 | 수동변속기 주차 브레이크 장치 |
KR102110331B1 (ko) * | 2018-09-21 | 2020-05-13 | 현대트랜시스 주식회사 | 수동변속기 주차 브레이크 장치 |
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