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JP2007330558A - 分光眼底測定装置及びその測定方法 - Google Patents

分光眼底測定装置及びその測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】分光眼底画像から各部位を分光特性に基づいて容易かつ精度良く特定できる分光眼底測定装置及びその測定方法を提供する。
【解決手段】本発明の分光眼底画像測定装置1は、照明光学系10と、波長の異なる一連の分光眼底画像を撮像する受光光学系20と、分光眼底画像を加工処理する画像処理部7と、記憶部7Aと、表示部7Bとを備え、画像処理部7は、一連の分光眼底画像について、各部位の位置を合わせるように補正する位置補正部72と、位置補正部72で補正された一連の分光眼底画像に基づいて分光眼底画像上の各部位の分光特性を算出する画像解析部73を有し、記憶部7Aは、各部位の分光特性を各特定部位の標準分光特性と共に記憶し、画像処理部7は、各部位の分光特性を各特定部位の標準波長特性と比較することにより、各部位を特定部位対応にグループ化する第1のグループ化部74Aを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、分光眼底測定装置及び測定方法に関する。特に、分光眼底画像を取得し、分光特性の異なる部位の特定を容易にしたり、分光特性を考慮して各部位が鮮明となる画像の形成を行いうる分光眼底測定装置及び測定方法に関する。
眼の診断において眼底観察の重要性は疑うまでもない。現在、眼底カメラのカラー眼底像、蛍光造影像などにより眼底を診断して異常所見が見つけ出されている。眼底での酸素飽和度や、網膜内に分布する物質の成分を画像解析で定量的に測定できれば、網膜細部の機能が分かる可能性があり、臨床的にも大いに役立つと考えられている。また、分光分析により、網膜内の物質の分光分布が分かれば、分光画像から網膜内の成分分析ができる可能性がある。
しかしながら、これまで行われてきた多くの研究は本格的な分光画像計測とは言えない。本格的な画像計測とは、(a)高画質の画像を得ることが可能、(b)分光画像を広い波長帯にわたって高波長解析度で計測可能、という要件を満たしていることが必要と考える。このような画像計測法のことをハイパースペクトラルイメージング(Hyperspectral Imaging)と呼ぶことがある。液晶波長可変フィルタの登場により、比較的容易に分光画像の取得が行えるようになった。波長の異なる多数の分光画像を用いることにより、物質の分光特性を詳細に検討することができ、また、種々の既知の分光分布を持つ成分の抽出を行うこともできる。
眼底画像中の各部位を特定する技術として、眼底画像中の赤味成分と、緑味成分から、網膜動脈と網膜静脈を識別する方法が開示されている。また、波長分割手段により眼底からの反射光束のうち、600nm以上の波長領域において少なくとも2つの波長領域の光束に波長分割し、眼底撮像手段により波長分割された眼底像をそれぞれ独立に撮像し、表示手段により複数の眼底像を異なる色の画像として重ね合わせて1枚のカラー画像として表示する技術が開示されている。(特許文献1,2参照)
特開2001−145604号公報(段落0024〜0091、図1〜図20) 特開平8−701045号公報(段落0011〜0032、図1〜図13)
ハイパースペクトラルイメージングは、注目のテクノロジーであり、眼底の分光画像の取得も行えるようになっているが、取得される波長毎の分光画像の光量変化が激しく、正確な解析を行うことが困難であった。また、人に負担なく適用できる光量でのハイパースペクトラル分光がこれまで実現されていない。
最近、液晶波長可変フィルタが開発され、一般にも販売され、分光イメージングに使用できるようになってきた。これを応用すると、網膜のハイパースペクトラルイメージングが簡単に実現できるようになった。しかしながら、液晶波長可変フィルタの波長可変時間、カメラの露光時間などの制約により、波長範囲500nmから720nmまで10nm毎に撮影するには、約20秒の時間がかかる。この間、眼と装置のアライメントが変化するため、各分光画像間には撮像された同一部位に位置ずれが生じるという問題があった。
発明者達は、特願2004−352093において、時間変化による眼と装置のアライメントの変化が生じても、各分光画像間の同一部位の位置ずれを解消できる分光眼底画像データ測定装置及び測定方法を提案した。しかしながら、なお、容易かつ精度良く分光眼底画像から分光特性の異なる各部位の特定を容易にしたり、各部位が鮮明となる画像の形成を行いうる分光眼底測定装置及びその測定方法の提供が望まれていた。
本発明は、分光眼底画像から各部位を分光特性に基づいて容易かつ精度良く特定できる分光眼底測定装置及びその測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の分光眼底画像測定装置1は、例えば図1に示すように、眼底を照明する照明光源11を含む照明光学系10と、照明された眼底からの波長可変の反射光束を受光し、波長の異なる一連の分光眼底画像を撮像する受光光学系20と、分光眼底画像を加工処理する画像処理部7と、分光眼底画像を記憶する記憶部7Aとを備え、画像処理部7は、受光光学系20で撮像された一連の分光眼底画像について、各部位の位置を合わせるように補正する位置補正部72と、位置補正部72で補正された一連の分光眼底画像に基づいて分光眼底画像上の各部位の分光特性を算出する画像解析部73とを有し、記憶部7Aは、各部位の分光特性を各特定部位の標準分光特性と共に記憶し、画像処理部7は、各部位の分光特性を各特定部位の標準波長特性と比較することにより、各部位を特定部位対応にグループ化する第1のグループ化部74Aを有する。
ここにおいて、波長の異なる一連の分光眼底画像とは、典型的には同一の被検眼に対して所定の波長範囲で順次波長を増加又は減少して連続的に撮影された一群の分光眼底画像をいうが、撮影順序が変更されたり、多少の撮影条件の変動があっても良い。また、加工処理とは、分光眼底画像間の位置合わせ補正、射影変換等の変換処理、ノイズ除去・エッジ検出等のフィルタ処理、膨張細線化処理などの画像を加工する処理をいう。また、グループ化するとは、典型的には各部位を特定部位別にグループ化することをいうが、健康異常等の標準分光特性と少し異なる分光特性を示す部位を別にグループ化しても良く、その他のグループを設けていずれの特定部位の標準分光特性とも異なる分光特性を示す部位をまとめてその他のグループとしても良い。また、特定部位とは、網膜動脈、網膜静脈、視神経乳頭、脈絡膜、黄斑等の眼底画像において特徴的な部位をいう。このように構成すると、分光眼底画像から各部位を分光特性に基づいて容易かつ高度良く特定できる分光眼底測定装置を提供できる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の分光眼底測定装置において、第1のグループ化部74Aは、特定部位を網膜動脈、網膜静脈、黄斑、視神経乳頭等としてグループ化する。
このように構成すると、眼底画像上の各部位を主要な部位に分類できる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の分光眼底測定装置において、画像処理部7は、特定部位対応にグループ化された部位を集めて特定部位画像を形成する特定部位画像形成部76Aを有する。
このように構成すると、分光分析を用いて各特定部位に関する眼底画像を効率的に形成できる。
上記課題を解決するために、請求項4に記載の分光眼底測定装置は、例えば図12に示すように、眼底を照明する照明光源11を含む照明光学系10と、照明された眼底からの波長可変の反射光束を受光し、波長の異なる一連の分光眼底画像を撮像する受光光学系20と、分光眼底画像を加工処理する画像処理部7と、分光眼底画像を記憶する記憶部7Aとを備え、画像処理部7は、受光光学系20で撮像された一連の分光眼底画像について、各部位の位置を合わせるように補正する位置補正部72と、位置補正部72で補正された一連の分光眼底画像に基づいて、主成分分析法により形成された各主成分画像を各特定部位眼底画像と見なして、分光眼底画像上の各部位を特定部位対応にグループ化する第2のグループ化部75Aとを有する。
ここにおいて、特定部位対応にグループ化するとは、典型的には各部位を特定部位別にグループ化することをいうが、健康異常等の標準分光特性と少し異なる分光特性を示す部位を別にグループ化しても良く、その他のグループを設けていずれの特定部位の標準分光特性とも異なる分光特性を示す部位をまとめてその他のグループとしても良い。このように構成すると、分光眼底画像から各部位を主成分分析に基づいて容易かつ精度良く特定できる分光眼底測定装置を提供できる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の分光眼底の測定装置において、前記第2のグループ化部75Aは、脈絡膜血管像、網膜動脈像、網膜静脈像、網膜血管像をそれぞれ第2主成分画像から第5主成分画像のいずれか1つに対応するとみなしてグループ化する。
このように構成すると、眼底画像上の各部位を主要な部位に分類できる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載の分光眼底測定装置において、例えば図1に示すように、分光眼底画像を表示する表示部7Bを備え、画像処理部7は、位置補正部72で補正された一連の分光眼底画像に基づいて分光眼底画像上の各部位の分光特性を算出する画像解析部73を有し、記憶部7Aは、各部位の分光特性を各特定部位の標準分光特性と共に記憶し、表示部7Bは、操作者が表示された分光眼底画像上の部位を指定すると、前記記憶部に記憶された指定された部位の分光特性を表示する。
このように構成すると、主成分分析で形成された眼底画像について対応する特定部位を人目で確認してグループ化できる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項3又は請求項6のいずれか1項に記載の分光眼底測定装置において、分光眼底画像を表示する表示部7Bを備え、画像解析部73は、位置補正部72で補正された一連の分光眼底画像に基づいて各部位の輝度とその背景の輝度とのコントラストを算出し、記憶部7Aは、各部位のコントラストを記憶し、表示部7Bは、操作者が表示された分光眼底画像上の部位を指定すると、記憶部7Aに記憶された指定された部位のコントラストを表示する。
このように構成すると、コントラストから特定部位を人目で確認してグループ化できる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項3乃至請求項7のいずれか1項に記載の分光眼底測定装置において、画像処理部7は、各特定部位画像を合成して合成眼底画像を形成する画像合成部78を有する。
このように構成すると、複数の特定部位を鮮明に表示した眼底画像を形成できる。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の分光眼底測定装置において、照明光源11の照明光波長が可変である又は照明光学系10若しくは受光光学系20が波長選択フィルタ32を有する。
ここにおいて、照明光学系10が波長選択フィルタ32を有する場合は、例えば分光特性補正フィルタ13に代えて波長選択フィルタ32が用いられる。このように構成すると、波長を例えば10nm間隔の一連の撮影画像を得ることができる。
上記課題を解決するために、請求項10に記載の分光眼底画像測定方法は、例えば図4に示すように、所定の波長範囲の光束を発光する照明用光源11からの光束により動物の被検眼の眼底を照明する工程(S001)と、照明された眼底からの波長可変の反射光束を受光して、波長の異なる一連の動物の分光眼底画像を撮像する工程(S002)と、分光眼底画像を加工処理する画像処理工程と、分光眼底画像を記憶する記憶工程(S004)とを備え、画像処理工程は、受光光学系20で撮像された一連の分光眼底画像について、各部位の位置を合わせるように補正する位置補正工程(S003)と、位置補正工程で補正された一連の分光眼底画像に基づいて分光眼底画像上の各部位の分光特性を算出する画像解析工程(S005)を有し、記憶工程は、さらに各部位の分光特性を各特定部位の標準分光特性と共に記憶し(S006)、画像処理工程は、各部位の分光特性を各特定部位の標準波長特性と比較することにより、各部位を特定部位対応にグループ化する第1のグループ化工程(S007)を有する。
このように構成すると、分光眼底画像から各部位を分光特性に基づいて容易かつ精度良く特定できる分光眼底測定方法を提供できる。
上記課題を解決するために、請求項11に記載の分光眼底画像測定方法は、例えば図13に示すように、所定の波長範囲の光束を発光する照明用光源11からの光束により動物の被検眼の眼底を照明する工程(S001)と、照明された眼底からの波長可変の反射光束を受光して、波長の異なる一連の動物の分光眼底画像を撮像する工程(S002)と、分光眼底画像を加工処理する画像処理工程と、分光眼底画像を記憶する記憶工程(S004)とを備え、画像処理工程は、受光光学系20で撮像された一連の分光眼底画像について、各部位の位置を合わせるように補正する位置補正工程(S003)と、位置補正工程で補正された一連の分光眼底画像に基づいて主成分分析法により形成された各主成分画像を各特定部位対応眼底画像と見なして、分光眼底画像上の各部位を特定部位対応にグループ化する第2のグループ化工程(S007A)とを有する。
このように構成すると、分光眼底画像から各部位を主成分分析に基づいて容易かつ精度良く特定できる分光眼底測定方法を提供できる。
また、請求項12に記載の発明は、請求項10又は請求項11に記載の分光眼底測定方法において、例えば図4又は図13に示すように、画像処理工程は、第1のグループ化工程(S007)又は第2のグループ化工程(S007A)によりグループ化された各部位を集めて、各特定部位画像を形成する特定部位画像形成工程(S008)と、各特定部位画像を合成して、合成眼底画像を形成する画像合成工程(S010)とを有する。
このように構成すると、分光分析又は主成分分析を用いて各特定部位に関する眼底画像を効率的に形成できる。
本発明によれば、本発明は、分光眼底画像から各部位を分光特性に基づいて容易かつ精度良く特定できる分光眼底測定装置及びその測定方法を提供できる。
以下、図面に基き本発明の実施の形態について説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1に、本発明の実施の形態における分光眼底画像データ測定装置1の光学系概要例を示す。図において、分光眼底画像データ測定装置1は、眼底カメラ部2、トップハウジング部3、画像処理部7、記憶部7A、表示部7B、制御部8に大別される。眼底カメラ部2は、被検眼Eの眼底Fを照明するための照明光学系10、眼底Fからの反射光束を受光して撮像部4の受光面に眼底像を形成する受光光学系20の前段部、検眼者が眼底Fを観察するファインダー光学系60等を備える。トップハウジング部3は、分光眼底画像を撮像する撮像部4と、照射光の眼底Fへの照射位置をアライメントするためのアライメント光学系50(ただし、光源51は眼底カメラ部2に設けられる)と、眼底カメラ部2から受光した反射光束を整波してカメラリレー部6に導くリレー光学部5と、リレー光学部5経由後の反射光束を撮像部4等の各種受光手段に伝達するカメラリレー部6とから構成され、リレー光学部5、カメラリレー部6、撮像部4とにわたる受光光学系20の後段部を備える。また、カメラリレー部6の上部の拡張部9はモニタTVやハードコピー等の各種受光手段を受光光学系20に接続して拡張的に使用できる部分である。
眼底カメラ部2において、照明光学系10は、照明光源としてのハロゲンランプ11、コンデンサーレンズ12、分光特性補正フィルタ13、絞り板14、反射鏡15、リレーレンズ16、ビームスプリッター41を照射光軸上に順次配置してなる。ここで、ハロゲンランプ11は、広範な波長範囲の光束を発光し、コンデンサーレンズ12の前側焦点位置付近に配置されている。また、絞り板14はビームスプリッター41と共役となるように配置されている。
照明光学系10は、さらに、ビームスプリッター41からの反射光束を対物レンズ42を通して被検眼Eの眼底Fを照明する。このビームスプリッター41と被検眼Eの間は、照明光学系10と受光光学系20との共通光学系40をなしている。
受光光学系20は、眼底カメラ部2内において、被検眼Eを通る反射光軸上に、対物レンズ42、ビームスプリッター41、アイリス絞り板21、合焦レンズ22、結像レンズ23、反射鏡24、切り替えミラー25を順次配置してなり、トップハウジング部3の受光光学系に接続される。アイリス絞り板21は被検眼Eの前眼部と共役な位置に配置されている。分光画像取得時は切り替えミラー25は例えばソレノイドのようにして光路から取り除かれる。
アライメント光学系50は、照射光の眼底Fへの照射位置をアライメントするためのものであり、ダイクロイックミラー52、結像レンズ53、モニタ用カメラ54を有し、アライメント光源51(眼底カメラ部2に設けられる)からの光を眼へ投影したときの反射光を見る。アライメント光源51の波長は、近赤外(例えば940nm)とすることで、可視域での分光画像に影響を与えることなく分光画像取得中もアライメントが行える。ダイクロイックミラー52は、可視光(例えば750nm以下)を透過し、長波長側を反射させる。モニタ用カメラ54には例えばCCDカメラを使用できる。ファインダー光学系60は、検眼者が眼底Fを肉眼で観察するためのものである。なお、ダイクロイックミラー31を切り替えミラーにして分光画像取得時以外は例えばソレノイドのようにして光路から取り除くことにより拡張部でのカラー眼底観察が可能となる。
トップハウジング部3において、受光光学系20は、被検眼Eからの反射光軸上にリレー光学部5が配置され、リレー光学部5により眼底Fから反射光束がカメラリレー部6に導入される。カメラリレー部6内では、反射光軸上にダイクロイックミラー31が配置され、ダイクロイックミラー31は、可視光(例えば750nm以下)を反射し、長波長側を透過させる。ダイクロイックミラー31からの反射光束は撮像部4に導かれる。撮像部4では、ダイクロイックミラー31からの反射光軸上に、液晶波長可変フィルタ32、結像レンズ33、受光面を有するCCDカメラ34が配置されている。また、受光面は眼底像が形成されるように、被検眼Eの眼底Fと共役となるように配置されている。結像レンズ33は液晶波長可変フィルタ32からの射出光をCCDカメラにリレーするためのレンズである。液晶波長可変フィルタ32を用いると、可視光領域で任意の波長を容易に選択できるので、分光特性の解析が容易になる。かかる構成により受光光学系は、照明された眼底からの波長可変の反射光束を受光し、波長の異なる一連の分光眼底画像を撮像できる。
画像処理部7は、CCDカメラ34で撮像された一連の分光眼底画像を取得する撮影画像取得部71、一連の分光眼底画像について各部位の位置を合わせるように補正する位置補正部72、位置補正部72で補正された一連の分光眼底画像に基づいて、分光眼底画像上の各部位の分光特性及び各部位の輝度とその背景の輝度とのコントラストを算出する画像解析部73、各部位の分光特性を各特定部位の標準波長特性と比較することにより、各部位を特定部位対応にグループ化する第1のグループ化部74A、グループ化された各部位を特定部位対応に集めて特定部位画像を形成する特定部位画像形成部76A、眼底画像に対してフィルタ処理、ラベリング処理、膨張細線化処理等の加工処理を行う加工処理部77、各特定部位画像を合成して合成眼底画像を形成する画像合成部78とを有し、画像位置合わせ補正フロー、眼底画像解析フロー、グループ化フロー、特定部位画像形成フロー、画像加工処理フロー等のプログラムを格納する。
記憶部7Aは撮像、補正された一連の分光眼底画像、集合、合成、加工処理された眼底画像など種々の眼底画像、一連の分光眼底画像に基づいて算出された分光特性、コントラスト等を記憶する。表示部7Bは上記種々の眼底画像、分光特性、コントラスト等を画面に表示する。
制御部8は、分光眼底画像データを測定するために、眼底カメラ部2、トップハウジング部3、画像処理部7、記憶部7A、表示部7Bの動作、データや信号の流れ等、分光眼底画像測定装置1全体を制御する。また、CCDカメラ34の露光を制御する露光制御部81、液晶波長可変フィルタ32の透過波長等を制御する波長制御部82を有し、分光眼底像取得フロー、CCDカメラ露光時間設定フローのプログラムを格納する。なお、画像処理部7及び制御部8は通常のパーソナルコンピュータで実現できる。
次に、本実施の形態における分光眼底測定装置の光学系の分光特性について説明する。分光特性の解析には、主に波長領域430〜950nmが使用され、この範囲でできるだけ均一な分光特性が望まれる。CCDカメラ34、液晶波長可変フィルタ32、補正フィルタ13、ハロゲンランプ11により受光強度がCCDカメラ34のダイナミックレンジ内に入るように調整可能である(特願2004−352093号公報参照)。分光方式として分散型分光方式を採用した。分散型以外の分光方式としてはフーリエ分光型が挙げられるが、干渉方式を使用するフーリエ分光型では網膜の画像のノイズが懸念され、分散型分光方式を採用した。なお、フーリエ分光型は瞬間分光が可能であり、光量的にも有利なことがあるので、これを採用しても良い。照明光源11としてハロゲンランプを使用したのは、可視光領域から近赤外領域を含む広範な波長範囲の光を発光し、また、分光を時系列で行うのに10秒程度の連続点灯が必要なためと、CCDの進歩によりフラッシュを使用しなくても画像が取得できるようになったためである。
CCDカメラ34は可視光から近赤外領域まで幅広い波長に感度があり、例えば130万画素(1344×1024)の高精細画像を得られ、高速(約8フレーム/秒)、低ノイズの読み出しが可能である。また、制御部8の露光制御部81によりCCD撮影画像の受光光量を一定に保つために、CCDカメラ34の露光時間が調整される。なお、CCD撮影画像のコントラストが充分でない場合に、眼底照明光源11の照明光量を増加させたり、CCDカメラ34での露光時間を長くしたりすることなどにより、コントラストを改善しても良い
図2に液晶波長可変フィルタ32のバンドパス特性の例を示す。横軸に波長(nm)を、縦軸に透過率(%)を示す。液晶波長可変フィルタ32は、液晶への印加電圧を変化させることにより、透過波長を400〜720nmの範囲で選択可能である。図には、透過中心波長を10nmずつ変化させたときの透過光の変化の様子を示す。透過光の波長幅は約20nmであり、透過光量のピーク値は波長の増加に伴い、ほぼ単調に増加している。
図3に液晶波長可変フィルタ32の波長選択方法の例を示す。出力される波長幅を狭める為に厚さの異なる波長板の組み合わせを数段(図の例では6段)重ねて、20nmの波長幅を実現している。図3(a)に液晶波長可変フィルタ32を構成する6段の各液晶チューナブルフィルタ(LCTF)のフィルタ特性を重ねて示す。図3(b)に6段のLCTFを重ねた液晶波長可変フィルタ32のフィルタ特性を示す。両者共横軸は波長(nm)、縦軸は透過率を示す。各LCTFへの印加電圧を変化することにより透過中心波長を任意に高速で変更でき、任意の波長成分の光を取り出すことができる。
なお、液晶波長可変フィルタ32は、入射光の偏光方向に影響されるので偏光した光を使用するときは、入射光の偏光角に対応したアライメントが必要である。この場合、液晶波長可変フィルタ32からの射出光は、入射光と垂直な偏光方向が維持される。
〔分光眼底測定方法の処理フロー〕
図4に本実施の形態における分光眼底測定方法の処理フロー例を示す。まず、被検眼の眼底を照明用光源11で照明する(S001:被検眼照明工程)。撮影画像取得部71で、照明光の眼底からの反射光束を受光して、所定の波長範囲で波長可変フィルタ32の透過波長を変化させて、分光眼底画像の撮影画像を撮像する(S002:撮像工程)。撮影画像の取得は例えば短波長側から順次行なう。次に、位置補正部72で、撮影された一連の分光眼底画像間で各部位の位置を合わせるように補正を行なう(S003:位置補正工程)。補正された一連の分光眼底画像は撮影された一連の分光眼底画像と共に記憶部7Aに記憶される(S004:第1の記憶工程)。次に、補正された一連の分光眼底画像に基づいて分光眼底画像上の各部位の分光特性を算出し(S005:分光特性解析工程)、各特定部位の標準分光特性と共に記憶部7Aび記憶する(S006:第2の記憶工程)。次に、補正された一連の分光眼底画像に基づいて各部位をグループ化する(S007:グループ化工程)。グループ化の方法として、(a)分光特性を観測する方法、(b)主成分分析を利用する方法等がある。すなわち、分光特性が似通った部位(相関関係がある部位)をグループ化する。本実施の形態では分光特性を観測する方法を採用する、すなわち、各部位の分光特性を各特定部位の標準波長特性と比較することにより、各部位を特定部位対応にグループ化する。次に、グループ化された各部位を集めて各特定部位画像を形成する(S008:特定部位画像形成工程)。次に、加工処理部77で、各特定部位画像について、ノイズ除去等の加工処理を行なう(S009:加工処理工程)。次に、画像合成部78で、特定部位毎に加工処理された眼底画像を合成して、高コントラストの合成眼底画像を形成する(S010:画像合成工程)。形成された高コントラストの合成眼底画像は記憶部7Aに記憶され(S011:第3の記憶工程)、表示部7Bに表示される(S012:表示工程)。
[位置補正(レジストレーション)]
測定される被験者は、医療現場では患者であり、できるだけ快適に測定を受けられるほうがよい。本実施の形態では、通常の眼底カメラ測定に比して測定時間は多少長いが、フラッシュ光の強い光を患者の眼底にあてることなく、測定が可能である。しかしながら、患者にとっては快適な測定でも、20秒間の間には眼球運動などの影響で、眼底像がある程度動いてしまうおそれがある。そこで発明者達は、波長の異なる一連の分光眼底画像について、位置合わせするための技術(レジストレーション技術)を開発した。これにより、眼と眼底カメラのアライメント状態に変化が生じても、分光解析が可能になった(特願2004−352093号公報参照)。
図5に分光眼底画像位置合わせフローの例を示す。図4のステップS003に該当する。一連の分光眼底画像取得には、液晶可変フィルタ32の波長可変時間、CCDカメラ34の露光時間等により、500nmから720nmまでの10nm毎の撮影には、現在20秒程度かかっている。その間に被検眼Eと眼底カメラ部2とのアライメントずれ、固視ずれなどが生じて、取得される分光眼底画像の位置がずれ、CCDカメラ34の受光面上の同じ座標に対応する眼底画像上の位置が異なってしまう場合が多い。そこで、この位置ずれを補正する必要があり、一連の分光眼底画像間の位置合わせ処理により補正を行なう。また、分光眼底画像は波長の変化に応じて変化し、波長の変化が大きくなると見た目でも分光画像の変化を認識できる。このため、離れた波長間では、眼底画像の同じ部位の対応が取りにくくなる。そこで、本実施の形態では、まず取得された最も短波長側の画像とその次に短波長の画像で位置あわせを行い、次に今回位置あわせに使用した短波長側から2番目の画像と3番目の画像の位置あわせを行うというように、いわば、しりとり式の組み合わせで位置合わせを行い、誤差を軽減したアライメントエラー補正を行うこととした。この画像の位置あわせは画像処理部7の位置補正部72で行われる。
まず、取得開始波長(最短波長)λ0の撮影眼底画像を読み込み、これを基準画像とする(ステップS301)。次に、画像位置合わせ回数nを1に設定する(ステップS302)。位置合わせ対象の撮影眼底画像(基準画像の次に短波長の画像であり、取得波長λnの画像という)を読み込み、これを補正前画像とする(ステップS303)。次に、基準画像と補正前画像との画像位置合わせを行ない、画像位置合わせして位置の補正をした補正前画像を新たな基準画像とする(ステップS304)。未補正の画像が残っていれば(ステップS305でNO)、nをインクリメントし(ステップS306)、次の取得波長λnの撮影眼底画像を読み込み(ステップS303)、全ての撮影眼底画像に対して補正を行なわれるまで(ステップS305でYES)画像位置合わせを繰り返す。なお、このフローでの撮影眼底画像の読み込みは、画像処理部7で既にCCDカメラ34から撮影画像取得部71を介して記憶部7Aに読み込んだ画像を位置補正部72に再読み込みするものでも良い。また、この分光眼底画像位置合わせフローは、ループ処理を含めプログラム制御可能である。プログラムは画像処理部7に格納され、位置補正部72で画像位置合わせが実行される。
図6に画像位置あわせフローの例を示す。主として図5のステップS304に該当する。撮像部4の受光面からの信号に基づき異なる時間に取得した前記照明された眼底の2つの分光眼底画像(基準画像と補正前画像(隣接する波長で撮影された画像))を読み込む(ステップS401)(図5のステップS301〜S303に該当し、ステップS402以後のステップは図5のステップS304に該当する)。次に、画像合わせのマッチング点として複数の特徴点(特徴があり識別性が高い点、線状の場合もある)を2画像から選択する(ステップS402)。次に、対応するマッチング点の位置を探索する(ステップS403)。探索には例えば最小二乗法(LSM:Least Squares Matching)を用いる。
最小二乗法とは、テンプレートの位置と形状を固定し、マッチングウィンドウとテンプレートとの濃淡の差の二乗和が最小になるようにマッチングウィンドウの位置と形状を変化させてマッチングを行う(相関をとる)方法である。マッチングウィンドウの位置と形状を変化するために、アフィン変換又はヘルマート変換を選択可能である。これらについて変換係数を変えて濃淡の差を演算し、最も適切な係数を求める(ステップS404)。次に、求められた変換係数を用いて補正前画像の変換を行なう(ステップS405)。この場合、線形補間法又はバイキュービック補間法を選択可能である。
バイキュービック法(bicubic法)とは、3次補間法と呼ばれている画像の補間方式である。一般のスキャナでは1次補間法(2点を通る直線上にある画素を参照して計算する)や最近傍法(ニアレストネイバー法)で計算させている機種が多いが、バイキュービック法は情報の損失が最も少なく、写真画などでは滑らかで自然な画像が得られる。ただし、複雑な演算を行なうため処理に時間がかかる。また、線形補間法とは、最近傍法が周りの1つの画素のみから値を決定しているのに対し、周りの最も近い4つの画素から値を設定する手法なので、最近傍法に比して補間精度が高い。
次に、変換された補正前画像をファイルに保存する(ステップS406)。保存された画像は新たな基準画像として、次の画像位置合わせに供される。保存形式は、例えば、BMP形式、JPG形式を使用でき、生データとして出力しても良い。
〔画像解析〕
レジストレーションにより位置合わせできた画像は、分光的に比較可能である。本実施の形態では、一連の分光眼底画像に基づいて各部位の分光特性を分析し、各特定部位について鮮明な波長範囲を定めるのに役立て、また、各部位が特定部位に属するかを確認できることとした。また、一連の分光眼底画像に基づいて各部位の輝度とその背景の輝度とのコントラストを算出し、コントラスト最大の画像の選定に寄与することとした。
図7にハイパースペクトル画像、すなわち各波長における分光眼底画像の例を示す。図7のように、レジストレーションされた画像を波長順にならべ、画像の平面内のある画素を指定して、波長ごとの反射光の変化を知ることができる。その波長の異なる一連の分光眼底画像に基づく分光特性は、その眼底内各部位の構造的、物質的な特徴に関する情報を含んでいる。500nm〜720nmの範囲で10nm毎に撮影されている。550nm〜600nmは網膜動静脈が比較的鮮明に表れる領域であり網膜動静脈検出域と、620nm〜690nmは視神経乳頭が比較的鮮明に表れる領域であり視神経乳頭検出域と、660nm〜720nmは脈絡脈が比較的鮮明に表れる領域であり脈絡膜検出域という。これらの領域は夫々の特定部位に関して鮮明な画像が得られる領域であるが、コントラストを測定して定めても良く、視覚を通して経験的に定めても良い。したがって、網膜動静脈を観測したい場合は550nm〜600nmの画面をすれば良い。また、視神経乳頭を観測したい場合は620nm〜690nmの画面を表示すれば良い。また、脈絡膜を抽出したい場合は660nm〜720nmの画面をすれば良い。網膜動静脈、乳頭視神経、脈絡膜等の各特定部位に応じて分光特性が異なることがわかる。
図8に各特定部位の分光特性例を示す。横軸は波長(nm)、縦軸は受光強度である。図は視神経乳頭、網膜動脈、網膜静脈、黄斑の分光特性を示す。この中で受光強度は視神経乳頭が抜群に高く、網膜動脈、網膜静脈、黄斑は比較的低いが、この順に高くなっている。また、眼底の反射では、おおよそ600nmよりも短い波長では網膜のみが観察されるが、600nmよりも長い波長であれば脈絡膜の反射も観察できる。例えば、630nmや780nmで眼底を撮影すると脈絡膜血管の像が得られる。また、図8に示すように、同一部位については同様な分光特性を示すので、分光特性の差異から各特定部位を同定可能である。また、各特定部位について鮮明な画像を得られる波長範囲が異なる。言い替えれば観察波長を適当に選んで画像を観察することにより、例えば、脈絡膜内の血管か、網膜内の血管かを、それぞれ、判別することができる。
[グループ化]
図9は特定部位のグループ化を説明する図である。グループ化とは、得られた分光眼底像から各部位の波長特性を求め、この分光特性に似通った部位をグループ化し、部位を特定するものである。本実施の形態では、各部位の分光特性を各特定部位の標準波長特性と比較することにより、各部位を特定部位対応にグループ化する。グループ化処理は第1のグループ化部74Aで自動的に行なわれる。ここでは網膜動静脈と視神経乳頭の例を示す。このうち、中央から左側の非常に明るい楕円形の部分が視神経乳頭に該当し、その部分から放射状に延びている細長い線状の部位が網膜動静脈に該当する。
まず、分光眼底像を正方形のエリアに区切り、各エリアにおける部位の分光特性を記憶部7Aに記憶された特定部位(網膜動静脈、視神経乳頭、脈絡膜等)の標準分光特性と比較し、マッチングすれば当該特定部位としてグループ化する。図9の例ではエリアにより網膜動静脈、視神経乳頭にグループ化され、一部のエリアでは2つのグループにグループ化される。およそマッチングするが健康異常等の標準分光特性と少し異なる分光特性を示す部位は、当該特定部位に近いが異常のあるグループとしてグループ化する。マッチングする特定部位がない場合はその他のグループとしてグループ化する。なお、その他のグループをパターンによりさらに細かくグループ化しても良い。各部位はその特徴を手がかりに検出することも可能である。例えば網膜動静脈血管は線状で輝度が低いという特徴、視神経乳頭は楕円形であるという特徴、脈絡膜血管は線状で輝度が高いという特徴があり、これらの特徴を拠り所に抽出できる。検出順序は、画像処理的に検出し易い視神経乳頭、そこから線状に派生する網膜動静脈血管、脈絡膜血管の順に検出すると良い。
次に、各エリアでのコントラスト
(Imax−Imin)/(Imax+Imin
(Imax:輝度の最大値、Imin:輝度の最小値)
を各波長で算出し、対象とするもの(網膜動静脈、視神経乳頭、脈絡膜等)の波長域の中で最もコントラストが高いものを各エリア毎に求める。すなわち、網膜動静脈の場合には550nm〜600nmの網膜動静脈検出域から最大のコントラストを示す抽出画像を、視神経乳頭の場合は620nm〜690nmの視神経乳頭検出域から最大のコントラストを示す抽出画像を、脈絡膜の場合は660nm〜720nmの脈絡膜検出域から最大のコントラストを示す抽出画像をエリア毎に選択しておく。そして、測定対象の部位がこれらの特定部位であると判断された場合に、これら最大のコントラストを示す抽出画像が表示される。
次に、特定部位画像形成部76Aでグループ化された部位を各グループ毎に連結し、各特定部位画像を形成する。当該特定部位に近いが異常のあるグループも同時に連結されるが、異なる色などで識別できるようにする。
次に、加工処理部77において、連結された特定部位画像についてノイズ除去等の加工処理を行なう。
〔加工処理〕
図10に加工処理の流れを、図11に加工処理過程における画像例を示す。加工処理は図4のS009に該当する。まず、各特定部位の連結画像を検出用画像とする(図11(a))。ここでは網膜動静脈を検出対象とする。まず、平均値フィルタを適用し(S501)、次いでラプラシアンガウシアンフィルタを適用する(S502)(図11(b))。平均値フィルタは周囲の画素を含めて平均化し、ノイズを除去するオペレータ、ラプラシアンガウシアンフィルタはコントラストが鮮明なエッジを抽出し、ガウス関数を適用してなだらかに処理することによりノイズを除去するオペレータである。次に、ラベリング処理により連続する同じ特性を有する部位に1つの番号を付与して識別し(S503)、膨張処理により点を膨らませ(S504)、細線化処理により線を細くしてノイズを除去する(S505)(図11(c))。次に、ラベル付け、すなわち番号付けした各部位について属性を付し、ここではカラー表示する(S506)(図11(d))。次に網膜動静脈の線幅を測定する(S507)。線幅は健康状態或は病状の尺度を表すものとして用いられる。このように特定部位に対して連結された連結画像に加工処理を行い、ノイズ除去した鮮明な眼底画像を形成する。
次に、図4に戻り、画像合成部78において、選択された各特定部位に対して加工処理された眼底画像を合成して、高コントラスト眼底画像を形成する(S010)。高コントラスト眼底画像は各特定部位に対応してカラーが付され、記憶部7Aに記憶され(S101)、表示部7Bでカラー表示される(S012)。
以上説明したように、本実施の形態によれば、分光眼底画像から各部位を分光特性に基づいて容易かつ精度良く特定できる分光眼底測定装置及びその測定方法を提供できる。
〔第2の実施の形態〕
第1の実施の形態では、各部位の分光特性を各特定部位の標準波長特性と比較することにより、各部位を特定部位対応にグループ化する例を説明したが、第2の実施の形態では、位置補正部で補正された一連の分光眼底画像に基づいて、主成分分析法により形成された各主成分画像を各特定部位対応眼底画像と見なして、分光眼底画像上の各部位を特定部位対応にグループ化する。
図12に第2の実施の形態における分光眼底画像測定装置の構成例を示す。第1の実施の形態とはグループ化のみが異なり、図1における第1のグループ化部74Aが第2のグループ化部75Aに代わっている点、主成分分析で特定部位画像が形成されるので、特定部位画像形成部76が省略可能である点が相違する。グループ化は第2のグループ化部75Aで自動的に行なわれる。
図13に第2の実施の形態における分光眼底画像データ測定方法のフローの例を示す。第1の実施の形態の図4における第1のグループ化工程(S007)が第2のグループ化工程(S007A)に代わっている点、図4において特定部位形成部で行なわれた特定部位画像形成工程(S008)が第2のグループ化部で行なわれる点が異なる。その他の点は第1の実施の工程と同様であり、同様の効果を奏する。
[主成分分析]
本実施の形態では、分光眼底画像上の各部位の相関を探す方法として、主成分分析を適用する。すなわち、波長特性が共通する各特定部位に対応するデータが第n次の主成分データに反映されると考えられる。以下に主成分分析の、数学的な基本部分を紹介する。
もとのベクトル(ここでは便宜上標準得点にしている)と新しく主成分となるfの相関を最大化するようなaを求める。



であり、zは平均1、分散1に標準化された標準得点である。また、Z’はZの転置行列を表わし、ω’はωの転置行列を表わす。
また、

であり、ωは重みベクトルである。
また、

sfはfの標準偏差である。

の最大化は、下記の固有値問題を解くことに帰結される。
得られた固有ベクトルが主成分を、固有値が主成分の寄与率をあらわす。
[主成分分析の画像への適用]
N行M列の画像がK波長分あるとする。すべて、上で述べたレジストレーションが完了しているものとする。
まず、ある波長(k)の画像について、通常の2事変配列、N×Mで表されているとする。これを1次元の列ベクトルに変換する。下記のそのアルゴリズムを、分かりやすい仮想言語で示す。

次に解析する波長に対応するすべての画像を使って、下記のような2次元配列を作る。


上記の配列は、通常

になる。そこで、計算上の工夫として、波長間の相関をとるのでなく、画像間の相関をとることにする。
この配列が主成分分析のZと対応する。ここでは、たとえば、列ベクトルの標準化を行っておく(平均値を引いて、標準偏差で割る/標準偏差で割らない場合もある)。
[分析結果]
分析結果としては、主成分に対応する画像と、その成分の寄与率が出力される。
図14に各主成分の寄与率の例を示す。第1主成分の寄与は約90%で大きく、第2主成分から第5主成分は5%以下で、次第に小さくなり、第6主成分からはほぼ0%である。このように、第2〜第5主成分からは何らかの相関するものが抽出されうる。
図15に主成分に対応する画像を示す。第1主成分PC1(図示しない)には基本的な網膜の形状が画像として現れる。図15(a)の第2主成分PC2には脈絡膜血管が現れている。図15(b)の第3主成分PC3には網膜静脈が現れている。また、図15(c)の第5主成分PC5には網膜血管の全体が現れている。このように、各主成分に眼底画像上の特定部位が反映されていることが分る。このような場合に、網膜血管の全体の成分から網膜静脈成分を除くことにより、網膜動脈成分を得ることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、分光眼底画像から各部位を分光特性に基づいて容易かつ精度良く特定できる分光眼底測定装置及びその測定方法を提供できる。
〔第3の実施の形態〕
第1の実施の形態は分光眼底像を比較的小さいエリアに区切って分光特性を採取し、比較する例を説明したが、第3の実施の形態では網膜動静脈など長い部位では、繋がった1本の脈について分光特性を採取し、比較する例を示す。この場合には、比較する部位の大きさが変わるだけであり、第1の実施の形態と本質的に異なるところはない。比較する部位の数が少なくなった分精度は劣るが、早い処理が可能である。
〔第4の実施の形態〕
第1の実施の形態では、各部位の分光特性を特定部位の標準分光特性と比較して自動的にグループ化する例を説明したが、第4の実施の形態ではマニュアルでグループ化する例を示す。この場合、画像解析部73は補正された一連の分光眼底画像に基づいて分光眼底画像上の各部位の分光特性を算出し、記憶部7Aは各部位の分光特性を各特定部位の標準分光特性と共に記憶する。操作者が部位を指定すると当該部位における分光特性が表示される。操作者はこの分光特性を各特定部位の標準分光特性と比較して当該特定部位であることを確認し、当該特定部位としてグループ化できる。また、画像解析部73は補正された一連の分光眼底画像に基づいて各部位の輝度とその背景の輝度とのコントラストを算出し、記憶部7Aは各部位のコントラストを記憶する。操作者が部位を指定すると当該部位におけるコントラストが表示される。操作者はコントラストを見ながら特定部位形成画像を形成する際にコントラストの大きい画像を選択できる。その他の点では第1の実施の形態と同様であり、同様の効果を奏する。
〔第5の実施の形態〕
第2の実施の形態では、自動的に主成分分析を行いグループ化する例を説明したが、第5の実施の形態ではマニュアルでグループ化する例を示す。マニュアルで主成分分析結果を表示させて、さらに、第4の実施の形態と同様に各部位の分光特性及びコントラストを表示させ、操作者が確認の上、グループ化するものである。操作者は目で確認しながらグループ化できる。その他の点では第2の実施の形態と同様であり、同様の効果を奏する。
〔第6の実施の形態〕
第1の実施の形態、第2の実施の形態ではグループ化の後に加工処理によりノイズ除去を行なう例を説明したが、第7の実施の形態では各補正画像について加工処理を行なう。この場合、多数の画像について加工処理を行うことになるが、分光分析や主成分分析に処するデータはノイズ除去され、分光分析や主成分分析の信頼度が向上する。その他の点では第1の実施の形態、第2の実施の形態と同様である。
〔第7の実施の形態〕
第1の実施の形態、第2の実施の形態では一連の分光眼底画像を1組取得する例を説明したが、第7の実施の形態では2組取得し、画像の位置合わせを補完し合う。すなわち、20秒の撮影中には分光眼底画像が動くことがあるので、一方の組で比較的大きく動いた場合には、まず他方の組の動きが小さい画像で位置合わせを行ない、次いで一方の組の画像をこれに合わせるように変換する。これにより、位置合わせを確実化できる。その他の点では第1の実施の形態、第2の実施の形態と同様である。
また、本発明は、以上の実施の形態に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとしても実現可能である。プログラムは制御部8の内蔵メモリに蓄積して使用してもよく、システム内外の記憶装置に蓄積して使用してもよく、インターネットからダウンロードして使用しても良い。また、当該プログラムを記録した記録媒体としても実現可能である。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態に種々変更を加えられることは明白である。
例えば、以上の実施の形態では、特定部位画像を表示部に表示する例を示したが、第2の実施の形態のように、自動的に特定部位画像を形成する場合には、必ずしも分光眼底画像を表示部に表示する必要はない。また、本実施の形態におけるステップの順序を入れ替えることも可能である。例えば分光眼底像を取得する場合、分光測定波長範囲の全ての波長の分光眼底像を取得した後に、一括して眼底像の保存を行なっても良く、各波長の分光眼底像を取得した直後に各眼底像を保存しても良い。また、順次、CCDカメラから分光眼底画像(補正前画像)を読み込みながら、画像位置合わせを行なっても良く、撮影画像取得部で一旦CCDカメラから全ての分光眼底画像を読み込み、順次、記憶部に蓄積された分光眼底画像(補正前画像)を位置補正部に再読み込みしながら、撮影画像間の位置合わせを行なっても良い。
また、分光眼底像取得フロー、CCDカメラ露光時間設定フローのプログラムを制御部に格納し、分光網膜像位置合わせフロー、分光網膜画像解析フロー等のプログラムを画像処理部に格納する例を説明したが、制御部がこれら全てのプログラムを保持して画像処理部を含む分光眼底測定装置全体を制御しても良く、また、制御部がこれらのプログラムを外付けの記録装置やCDROM等から読み込んで分光眼底測定装置を制御しても良い。また、分光眼底画像の取得を10nm間隔に限られず、例えば2.5nm間隔、25nm間隔としても良い。
本発明は、分光眼底画像の測定に利用される。
第1の実施の形態における分光眼底画像測定装置の構成例を示す図である。 液晶波長可変フィルタのバンドパス特性の例を示す図である。 液晶波長可変フィルタの波長選択方法の例を示す図である。 第1の実施の形態における分光眼底画像データ測定方法のフローの例を示す図である。 分光網膜像位置合わせフローの例を示す図である。 画像位置あわせフローの例を示す図である。 分光眼底画像のハイパースペクトル画像の例を示す図である。 各特定部位の分光特性例を示す図である。 網膜動静脈と視神経乳頭の眼底画像の例を示す図である。 画像処理の流れを示す図である。 画像処理過程における画像例を示す図である。 第2の実施の形態における分光眼底画像測定装置の構成例を示す図である。 第2の実施の形態における分光眼底画像データ測定方法のフローの例を示す図である。 各主成分の寄与率例を示す図である。 主成分に対応する画像例を示す図である。
符号の説明
1 分光眼底画像測定装置
2 眼底カメラ部
3 トップハウジング部
4 撮像部
5 リレー光学部
6 カメラリレー部
7 画像処理部
7A 記憶部
7B 表示部
8 制御部
9 拡張部
10 照明光学系
11 照明光源(ハロゲンランプ)
12 コンデンサーレンズ
13 分光特性補正フィルタ
14 絞り板
15 反射鏡
16 リレーレンズ
20 受光光学系
21 アイリス絞り板
22 合焦レンズ
23 結像レンズ
24 反射鏡
25 切り替えミラー
31 ダイクロイックミラー
32 液晶波長可変フィルタ
33 結像レンズ
34 CCDカメラ
40 共通光学系
41 ビームスプリッター
42 対物レンズ
50 アライメント光学系
51 アライメント光源
52 ダイクロイックミラー
53 結像レンズ
54 モニタ用カメラ
60 ファインダー光学系
71 撮影画像取得部
72 位置補正部
73 画像解析部
74A 第1のグループ化部
75A 第2のグループ化部
76A 特定部位画像形成部
77 加工処理部
78 画像合成部
81 露光制御部
82 波長制御部
E 被検眼
F 眼底

Claims (12)

  1. 眼底を照明する照明光源を含む照明光学系と、
    照明された眼底からの波長可変の反射光束を受光し、波長の異なる一連の分光眼底画像を撮像する受光光学系と;
    前記分光眼底画像を加工処理する画像処理部と;
    前記分光眼底画像を記憶する記憶部とを備え;
    前記画像処理部は、前記受光光学系で撮像された一連の分光眼底画像について、各部位の位置を合わせるように補正する位置補正部と、前記位置補正部で補正された一連の分光眼底画像に基づいて前記分光眼底画像上の各部位の分光特性を算出する画像解析部とを有し;
    前記記憶部は、前記各部位の分光特性を各特定部位の標準分光特性と共に記憶し;
    前記画像処理部は、前記各部位の分光特性を前記各特定部位の標準波長特性と比較することにより、前記各部位を特定部位対応にグループ化する第1のグループ化部を有する;
    分光眼底測定装置。
  2. 前記第1のグループ化部は、前記特定部位を網膜動脈、網膜静脈、黄斑、視神経乳頭等としてグループ化する;
    請求項1に記載の分光眼底測定装置。
  3. 前記画像処理部は、前記特定部位対応にグループ化された部位を集めて特定部位画像を形成する特定部位眼底画像を形成する特定部位画像形成部を有する;
    請求項1又は請求項2に記載の分光眼底測定装置。
  4. 眼底を照明する照明光源を含む照明光学系と、
    照明された眼底からの波長可変の反射光束を受光し、波長の異なる一連の分光眼底画像を撮像する受光光学系と;
    前記分光眼底画像を加工処理する画像処理部と;
    前記分光眼底画像を記憶する記憶部とを備え;
    前記画像処理部は、前記受光光学系で撮像された一連の分光眼底画像について、各部位の位置を合わせるように補正する位置補正部と、前記位置補正部で補正された一連の分光眼底画像に基づいて、主成分分析法により形成された各主成分画像を各特定部位眼底画像と見なして、前記分光眼底画像上の各部位を特定部位対応にグループ化する第2のグループ化部とを有する;
    分光眼底測定装置。
  5. 前記第2のグループ化部は、脈絡膜血管像、網膜動脈像、網膜静脈像、網膜血管像をそれぞれ第2主成分画像から第5主成分画像のいずれか1つに対応するとみなしてグループ化する;
    請求項4に記載の分光眼底測定装置。
  6. 前記分光眼底画像を表示する表示部を備え;
    前記画像処理部は、前記位置補正部で補正された一連の分光眼底画像に基づいて前記分光眼底画像上の各部位の分光特性を算出する画像解析部を有し;
    前記記憶部は、前記各部位の分光特性を各特定部位の標準分光特性と共に記憶し;
    前記表示部は、操作者が表示された前記分光眼底画像上の部位を指定すると、前記記憶部に記憶された指定された部位の分光特性を表示する;
    請求項4又は請求項5に記載の分光眼底測定装置。
  7. 前記分光眼底画像を表示する表示部を備え;
    前記画像解析部は、前記位置補正部で補正された一連の分光眼底画像に基づいて前記各部位の輝度とその背景の輝度とのコントラストを算出し;
    前記記憶部は、前記各部位のコントラストを記憶し;
    前記表示部は、操作者が表示された前記分光眼底画像上の部位を指定すると、前記記憶部に記憶された指定された部位のコントラストを表示する;
    請求項1乃至請求項3又は請求項6のいずれか1項に記載の分光眼底測定装置。
  8. 前記画像処理部は、各特定部位画像を合成して合成眼底画像を形成する画像合成部を有する;
    請求項3乃至請求項7のいずれか1項に記載の分光眼底測定装置。
  9. 前記照明光源の照明光波長が可変である又は前記照明光学系若しくは前記受光光学系が波長選択フィルタを有する;
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の分光眼底測定装置。
  10. 所定の波長範囲の光束を発光する照明用光源からの光束により動物の被検眼の眼底を照明する工程と;
    照明された眼底からの波長可変の反射光束を受光して、波長の異なる一連の動物の分光眼底画像を撮像する工程と;
    前記分光眼底画像を加工処理する画像処理工程と;
    前記分光眼底画像を記憶する記憶工程とを備え;
    前記画像処理工程は、前記受光光学系で撮像された一連の分光眼底画像について、各部位の位置を合わせるように補正する位置補正工程と、前記位置補正工程で補正された一連の分光眼底画像に基づいて前記分光眼底画像上の各部位の分光特性を算出する画像解析工程を有し;
    前記記憶工程は、さらに前記各部位の分光特性を各特定部位の標準分光特性と共に記憶し;
    前記画像処理工程は、前記各部位の分光特性を前記各特定部位の標準波長特性と比較することにより、前記各部位を特定部位対応にグループ化する第1のグループ化工程を有する;
    分光眼底測定方法。
  11. 所定の波長範囲の光束を発光する照明用光源からの光束により動物の被検眼の眼底を照明する工程と;
    照明された眼底からの波長可変の反射光束を受光して、波長の異なる一連の動物の分光眼底画像を撮像する工程と;
    前記分光眼底画像を加工処理する画像処理工程と;
    前記分光眼底画像を記憶する記憶工程とを備え;
    前記画像処理工程は、前記受光光学系で撮像された一連の分光眼底画像について、各部位の位置を合わせるように補正する位置補正工程と、前記位置補正工程で補正された一連の分光眼底画像に基づいて主成分分析法により形成された各主成分画像を各特定部位対応眼底画像と見なして(すなわち、波長特性が共通する各特定部位に対応するデータが第n次の主成分データに反映されると見なして)、前記分光眼底画像上の各部位を前記特定部位対応にグループ化する第2のグループ化工程とを有する;
    分光眼底測定方法。
  12. 前記画像処理工程は、前記第1のグループ化工程又は前記第2のグループ化工程によりグループ化された各部位を集めて、各特定部位画像を形成する各特定部位画像を形成する特定部位画像形成工程と、前記各特定部位画像を合成して、合成眼底画像を形成する画像合成工程とを有する;
    請求項10又は請求項11に記載の分光眼底測定方法。


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