JP2007304297A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シリコンウェーハとガラス基体とを貼り合わせた後に、シリコンウェーハに第1レーザ光線を照射してシリコンウェーハ内部に第1変質層を形成した後に、シリコンウェーハ表面に第1溝部を形成する。また、ガラス基体に第2レーザ光線を照射してガラス基体内部に第2変質層を形成した後に、ガラス基体表面に第2溝部を形成する。その後、第1溝部に沿ってシリコンウェーハを分割加工すると共に、第2溝部に沿ってガラス基体を分割加工する。
【選択図】図1
Description
そして、ハカマが生じると、駆動回路基体及びガラス基体の分割寸法精度が悪くなり、そのために分割しろを小さくすることができずに製造歩留りの低下を招いてしまう。また、ハカマが駆動回路基板に設けられたフレキシブル基板と接続するための外部端子領域までせり出してきた場合には、ハカマとフレキシブル基板との干渉が液晶表示装置を駆動する際のショート不良の原因となることもある。
なお、配向膜や配線層の加工を行わない様にするために、パルスレーザ光線の出力を低下させたり、パルスレーザ光線によって加工する領域を配向膜や配線層から遠い領域のみに限定したりことによる対応も考えられる。しかし、この様な場合には、パルスレーザ光線を照射して変質層を形成した後に非常に大きな外力を加える必要が生じてしまい、外力を加えた際に駆動回路基体やガラス基体の割れが発生する恐れがあるために分割予定線に沿って安定して分割加工を行うことが困難となる。
従って、パルスレーザ光線分割方法による対応は必ずしも妥当であるとは言い難い。
以下、パルスレーザ光線分割方法を行なうことで加工屑が混入したり配線がショートしたりする点について詳細に説明を行なう。
液晶表示装置を構成する駆動回路基板やガラス基板の内側面には、駆動回路基板とガラス基板との間隙に保持される液晶分子群を一定方向に配列させるための配向膜が成膜されている。そして、一般に駆動回路基体やガラス基体が加工される(変質層が形成される)エネルギー強度よりも配向膜が加工されるエネルギー強度は低いために、駆動回路基体やガラス基体を加工するために駆動回路基体やガラス基体の内部に焦点を合わせてパルスレーザ光線を照射した際に意図せずに配向膜が加工されることがある。
具体的には、図7(a)中符合Aで示す分割予定線で駆動回路基体300を分割加工すべくパルスレーザ光線の焦点を駆動回路基体の内部に合わせて照射した際に、図7(b)中符合Bで示す領域の駆動回路基体に形成された配向膜301が加工されることがある(図7(b)参照。)。同様に、図7(a)中符合Aで示す分割予定線でガラス基体302を分割加工すべくパルスレーザ光線の焦点をガラス基体の内部に合わせて照射した際に、図7(c)中符合Cで示す領域のガラス基体に形成された配向膜303が加工されることがある(図7(c)参照。)。
そして、配向膜がパルスレーザ光線によって加工される際に発生する加工屑が、駆動回路基板とガラス基板とを貼り合せたシール材304の開口部(液晶注入口)305近傍に付着した場合には、液晶注入を行なう際に液晶材料に混じって加工屑が取り込まれてしまう(図7(d)参照。)。
ここで、加工屑が取り込まれると、液晶表示装置を駆動させて画像を表示する際に駆動回路基板とガラス基板とをショートさせてしまって、意図せずに明るく輝いてしまう現象(以下、「輝点不良」と称する。)が発生し、上記した様に、液晶表示装置の品質低下及び製造歩留りの低下を招くこととなる。
液晶表示装置を構成する駆動回路基体の内側面には、液晶画素を駆動するための配線層306が形成されている。そして、一般に駆動回路基体やガラス基体が加工される(変質層が形成される)エネルギー強度よりも配線層が加工されるエネルギー強度は低いために、駆動回路基体やガラス基体を加工するために駆動回路基体やガラス基体の内部に焦点を合わせてパルスレーザ光線を照射した際に意図せずに配線層が加工されることがある。
具体的には、図8(a)中符合Eで示す分割予定線でガラス基体を分割加工すべくパルスレーザ光線の焦点をガラス基体の内部に合わせて照射した際に、図8(b)中符合Fで示す領域の駆動回路基体に形成された配線層が加工されることがある(図8(b)参照。)。
そして、配線層がパルスレーザ光線によって加工されると、配線のショートが生じてしまい、上記した様に、液晶表示装置の品質低下及び製造歩留りの低下を招くこととなる。
図1は本発明を適用した反射型液晶表示装置の製造方法を説明するための模式図であり、本発明を適用した反射型液晶表示装置の製造方法では、先ず、シリコンウェーハ1に複数の駆動回路基板を形成し、各駆動回路基板に対応する液晶配向膜形成或いは液晶配向膜形成及び液晶配向処理を行なうと共に、ガラス基体2に複数のガラス基板を形成し、各ガラス基板に対応する液晶配向膜形成或いは液晶配向膜形成及び液晶配向処理を行なった後に、シリコンウェーハに設けられた駆動回路基板とガラス基体に設けられたガラス基板とが所定の間隙を介して対面配置する様に、シール材を介してシリコンウェーハとガラス基体とを貼り合わせる(図1(a)参照。)。
即ち、第2変質層を形成する際に、ガラス基体に成膜された配向膜(図示せず)も意図せずに加工がなされ、その際に生じる加工屑が駆動回路基板上に付着することになるが、ガラス基体の分割予定ラインと駆動回路基体の分割予定ラインとが同位置である場合には、図3(a)で示す様に、駆動回路基板上に付着した加工屑が液晶注入口近傍に位置することとなり、液晶注入時に加工屑が混入してしまう。一方、ガラス基体の分割予定ラインを駆動回路基体の分割予定ラインよりも液晶注入口から遠い位置に設定した場合には、図3(b)で示す様に、加工屑は隣りの駆動回路基板上に付着することとなり、加工屑が液晶注入口近傍に位置しないために、液晶注入時に加工屑が混入することは少ない。従って、本実施例では、ガラス基体の分割予定ラインを駆動回路基体の分割予定ラインよりも液晶注入口から遠い位置としている。
ここで示す加工深さと膜加工幅との関係から、0.5W〜2W出力のパルスレーザ光線を利用する場合には、膜加工幅は最大で120μm程度であることが分かるため、本実施例ではガラス基体の分割予定ラインを駆動回路基体の分割予定ラインよりも液晶注入口から遠い位置に約80μmずらしている。
これに対して、本実施例では、ガラス基体側から1064nmの波長のパルスレーザ光線をシリコンウェーハの分割予定ラインに沿って照射しているために、シリコンウェーハのバックグラインド処理は不要となる。
従って、駆動回路基体及びガラス基体の分割寸法精度が向上し、分割しろを小さくすることができるために製造歩留りの向上が実現する。また、ハカマとフレキシブル基板との干渉によるショート不良等の低減を図ることができる。
2 ガラス基体
3 保護テープ
5 第1変質層
6 第1溝部
7 第2変質層
8 第2溝部
9 シール材の開口部(液晶注入口)
10 配向膜
11 駆動回路基板
12 ガラス基板
15 シール材
Claims (4)
- 複数の第1の基板が形成された第1の基体と、複数の第2の基板が形成された第2の基体とを貼り合せた後に、前記第1の基体に対して透過性を有する第1レーザ光線を前記第1の基体の分割予定線に沿って照射することで、前記第1の基体の内部領域に第1変質層を形成する工程と、
前記第1変質層を形成した後に、前記第1の基体の分割予定線に沿って同第1の基体の表面領域に第1溝部を形成する工程と、
前記第1溝部を形成した後に、前記第1変質層に沿って前記第1の基体を分割する工程とを備える
ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 前記第1の基体と前記第2の基体とを貼り合せた後に、前記第2の基体に対して透過性を有する第2レーザ光線を前記第2の基体の分割予定線に沿って照射することで、前記第2の基体の内部領域に第2変質層を形成する工程と、
前記第2変質層を形成した後に、前記第2の基体の分割予定線に沿って同第2の基体の表面領域に第2溝部を形成する工程と、
前記第2溝部を形成した後に、前記第2変質層に沿って前記第2の基体を分割する工程とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。 - 複数の駆動回路基板が形成された第1の基体と、複数の透明基板が形成された第2の基体とを貼り合せる工程と、
前記第1の基体に対して透過性を有する第1レーザ光線を前記第2の基体側から前記第1の基体の分割予定線に沿って照射することで、前記第1の基体の内部領域に第1変質層を形成する工程と、
前記第1変質層を形成した後に、前記第1の基体の分割予定線に沿って同第1の基体の表面領域に第1溝部を形成する工程と、
前記第2の基体に対して透過性を有する第2レーザ光線を前記第2の基体側から前記第2の基体の分割予定線に沿って照射することで、前記第2の基体の内部領域に第2変質層を形成する工程と、
前記第2変質層を形成した後に、前記第2の基体の分割予定線に沿って同第2の基体の表面領域に第2溝部を形成する工程と、
前記第1溝部を形成した後に、前記第1変質層に沿って前記第1の基体を分割する工程と、
前記第2溝部を形成した後に、前記第2変質層に沿って前記第2の基体を分割する工程とを備える
ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 前記第2の基体の表面に保護テープを貼り合わせ、該保護テープを貼り合わせた状態で前記第1レーザ光線及び前記第2レーザ光線を照射する
ことを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2006132060A JP2007304297A (ja) | 2006-05-11 | 2006-05-11 | 液晶表示装置の製造方法 |
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JP2006132060A Pending JP2007304297A (ja) | 2006-05-11 | 2006-05-11 | 液晶表示装置の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012522384A (ja) * | 2009-03-27 | 2012-09-20 | エレクトロ サイエンティフィック インダストリーズ インコーポレーテッド | ガラス基板上のチップスケールパッケージのレーザ個別化のための方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003076120A1 (en) * | 2002-03-12 | 2003-09-18 | Hamamatsu Photonics K.K. | Laser processing method |
JP2005116844A (ja) * | 2003-10-09 | 2005-04-28 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 半導体装置の製造方法 |
JP2005202286A (ja) * | 2004-01-19 | 2005-07-28 | Seiko Epson Corp | 電気光学装置の製造方法 |
-
2006
- 2006-05-11 JP JP2006132060A patent/JP2007304297A/ja active Pending
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