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JP2007233220A - 液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法 Download PDF

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JP2007233220A
JP2007233220A JP2006057315A JP2006057315A JP2007233220A JP 2007233220 A JP2007233220 A JP 2007233220A JP 2006057315 A JP2006057315 A JP 2006057315A JP 2006057315 A JP2006057315 A JP 2006057315A JP 2007233220 A JP2007233220 A JP 2007233220A
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Abstract

【課題】コストを軽減したり、表示品質を向上させたりしやすくすることができる液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】透明基板17の第1面17aに互いに仕切られて形成された複数の画素領域13と、画素領域13ごとに互いに仕切られて配置された液晶23r、23g及び23bと、液晶23r、23g及び23bを画素領域13ごとに個別に駆動する画素電極と、を備え、液晶23r、23g及び23bは、それぞれ反射する光の波長域が異なることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法に関する。
従来、カラー表示をする表示デバイス(表示装置)において、赤色用の不揮発性かつ反射型液晶を用いた表示シートと、緑色用の不揮発性かつ反射型液晶を用いた表示シートと、青色用の不揮発性かつ反射型液晶を用いた表示シートとを積層した構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−99221号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来例では、赤色用、緑色用及び青色用のそれぞれの表示シートごとに、これら赤色用、緑色用及び青色用の各表示シートを個別に駆動するための表示駆動ドライバが必要となる。このことは、表示させる色の種類に応じた個数の表示駆動ドライバが必要であることを意味し、この表示駆動ドライバにかかるコストを軽減することが困難であったり、表示させる色ごとに表示駆動ドライバを制御しなければならないため、表示駆動にかかる処理を軽減することが困難であったりするという未解決の課題がある。
また、上記特許文献1に記載された従来例では、赤色用、緑色用及び青色用のそれぞれの表示シートを積層した構成であるため、これら赤色用、緑色用及び青色用の各表示シートを積層する際に、表示シート同士間で、高い精度で画素同士の位置を合わせなければならない。これは、表示シート同士間での画素同士の位置ずれが大きくなると、カラー表示における色の再現性が低くなってしまい、表示品質が損なわれてしまうからである。つまり、上記の従来例では、画素が細かくなるほど、表示シート同士間での画素同士の位置ずれが発生しやすくなり、表示品質を向上させることが困難であるとともに、各表示シートの積層にかかるコストを軽減することが困難であるという未解決の課題がある。
本発明は、これらの未解決の課題に着目してなされたものであり、コストを軽減したり、表示品質を向上させたりしやすくすることができる液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
第1の発明における記録装置は、基板の一の面に互いに仕切られて形成された複数の画素領域と、各前記複数の画素領域ごとに、互いに仕切られて配置された液晶と、該液晶を前記複数の画素領域ごとに個別に駆動する画素電極と、を備え、前記液晶は、前記画素領域の複数個単位を一組とする複数組の画素領域群のそれぞれにおいて、前記複数個単位の前記画素領域ごとに性質が異なることを特徴とする。
この液晶表示装置では、基板の一の面に複数の画素領域が、互いに仕切られて形成されているとともに、複数個単位の画素領域で構成される一組の画素領域群において、これら複数個単位の画素領域ごとに性質が異なる液晶を備えている。そして、性質が異なる各液晶は、画素電極によって各画素領域ごとに個別に駆動される。これにより、異なる性質を有する液晶ごとに個別の駆動ドライバを設けることなく、各液晶を駆動することができるため、コストの軽減が図られる。
また、各画素領域が基板の一の面に形成されているため、性質が異なる液晶同士を積層する場合に比較して、積層される画素領域同士の位置合わせが不要であり、位置合わせにかかるコストを低減することができるのみならず、画素領域が細かくなっても表示品質を向上しやすくすることが可能となる。
第2の発明は、第1の発明において、前記液晶は、一組の前記画素領域群における前記複数個単位の前記画素領域ごとに、それぞれ異なる波長域の光を反射する性質を有していることを特徴とする。
この液晶表示装置では、一組の画素領域群における画素領域ごとの液晶がそれぞれ異なる波長域の光を反射するため、画素領域ごとの液晶に応じた種類の色を表示することが可能となる。
第3の発明は、第2の発明において、前記液晶は、一組の前記画素領域群における前記複数個単位の前記画素領域ごとに、それぞれ異なる波長域の光を反射するコレステリック液晶を含んでいることを特徴とする。
この液晶表示装置では、一組の画素領域群における画素領域ごとに異なる波長域の光が反射されるため、画素領域ごとに異なる複数種類の色を表示することが可能となる。
第4の発明は、第3の発明において、前記異なる波長域の前記光は、それぞれ、赤色、緑色及び青色であることを特徴とする。
この液晶表示装置では、一組の画素領域群における画素領域ごとに、それぞれ赤色、緑色及び青色の光が反射されるため、これらの光のそれぞれの反射及び透過を制御することにより、カラー表示を行うことが可能となる。
第5の発明は、第2乃至第4のいずれか一の発明において、前記画素領域ごとに配置された前記液晶を透過した光を吸収する光吸収層を、さらに備えることを特徴とする。
この液晶表示装置では、液晶を透過した光が光吸収層に吸収されるため、高いコントラストを有する表示が可能となる。
第6の発明は、第1の発明において、前記液晶は、一組の前記画素領域群における前記複数個単位の前記画素領域ごとに、それぞれ異なる波長域の光を吸収する性質を有していることを特徴とする。
この液晶表示装置では、一組の画素領域群における画素領域ごとの液晶がそれぞれ異なる波長域の光を吸収するため、画素領域ごとの液晶に応じた種類の色を表示することが可能となる。
第7の発明は、第6の発明において、前記液晶は、一組の前記画素領域群における前記複数個単位の前記画素領域ごとに、それぞれ異なる波長域の光を吸収するゲストホスト液晶を含んでいることを特徴とする。
この液晶表示装置では、一組の画素領域群における画素領域ごとに異なる波長域の光が吸収されるため、画素領域ごとに異なる複数種類の色を表示することが可能となる。
第8の発明は、第7の発明において、前記異なる波長域の前記光は、それぞれ、赤色、緑色及び青色であることを特徴とする。
この液晶表示装置では、一組の画素領域群における画素領域ごとに、それぞれ赤色、緑色及び青色の光が吸収されるため、これらの光のそれぞれの吸収及び透過を制御することにより、カラー表示を行うことが可能となる。
第9の発明は、第1乃至第8のいずれか一の発明において、前記液晶は、ポリマー構造を有することを特徴とする。
この液晶表示装置では、液晶がポリマー構造を有しているため、各画素領域での表示状態を保ちつつ、可撓性のある液晶表示装置を構成することが可能となる。
第10の発明における液晶表示装置の製造方法は、基板の一の面に画素領域を仕切る隔壁を形成して複数の前記画素領域を形成する工程と、前記画素領域の複数個単位を一組とする複数組の画素領域群のそれぞれにおいて、前記複数個単位の前記画素領域ごとに、それぞれ性質が異なる液晶を含む液状体を液滴として吐出して、各前記画素領域に液晶を配置する工程と、を有することを特徴とする。
この液晶表示装置の製造方法では、一組の画素領域群における複数個単位の画素領域ごとに、それぞれ性質が異なる液晶を含む液状体を液滴として吐出して、各画素領域に液晶を配置するようになっている。これにより、複数個単位の画素領域で構成される一組の画素領域群において、これら複数個単位の画素領域ごとに性質が異なる液晶を備えた液晶表示装置を製造することが可能となる。
第11の発明は、第10の発明において、前記液晶を配置する工程では、前記液状体をインクジェット法で前記液滴として吐出することを特徴とする。
この液晶表示装置の製造方法では、インクジェット法で液晶を含む液状体を吐出して、各画素領域に液晶を配置するようになっているため、画素領域が細かくなっても、画素領域ごとに安定した量の液晶を配置することができ、表示品質を向上させやすくすることができる液晶表示装置を製造することが可能となる。
第12の発明は、第10又は第11の発明において、前記液晶を配置する工程では、前記液状体を加熱しながら、当該液状体を前記液滴として吐出することを特徴とする。
この液晶表示装置の製造方法では、加熱した液状体を液滴として吐出するようになっているため、加熱によって粘性が低減した状態で液状体を吐出することが可能となる。これにより、画素領域ごとに吐出する液状体の量を安定させやすくすることが可能となる。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態における液晶表示装置1は、分解斜視図である図1(a)に示すように、液晶基板3と、対向基板5と、シール材7と、液晶を駆動する駆動ドライバ9とを備えている。なお、この図1(a)では、構成をわかりやすく示すため、後述する隔壁11によって仕切られた領域である画素領域13を誇張して、且つ個数を減じて図示した。また、本実施形態の液晶表示装置1では、平面図である図1(b)に示すように、環状に設けられているシール材7の内側の領域を表示領域15と呼ぶ。
ここで、上記の各構成について詳細を説明する。
液晶基板3は、図1(a)中のA−A断面図である図2に示すように、可視光を透過可能な透明基板17と、隔壁11と、走査電極19と、配向膜21と、液晶23r、23g及び23bと、各走査電極19から延びて駆動ドライバ9に電気的に接続される引出し電極25と、可視光を吸収する光吸収層27とを備えている。
透明基板17は、ガラスや樹脂などから形成されている。
隔壁11は、図2に示すように、透明基板17の第1面17aに形成されており、例えば、ポリイミドやアクリルなどの可視光を透過可能な材料で形成されている。
走査電極19は、透明基板17の第1面17aに形成されており、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)などの可視光を透過可能で導電性を有する材料で形成されている。
配向膜21は、各画素領域13内で各走査電極19上に形成されており、例えば、ポリイミドなどの可視光を透過可能な材料で形成されている。
液晶23r、23g及び23bは、それぞれ、分子が一定のピッチで周期的にねじれた構造を有するコレステリック液晶で構成されている。このコレステリック液晶は、分子のねじれピッチと等しい波長の光を反射する性質を有している。
液晶23rは、赤色の光の波長を中心とした所定の波長域の光を反射する。液晶23gは、緑色の光の波長を中心とした所定の波長域の光を反射する。液晶23bは、青色の光の波長を中心とした所定の波長域の光を反射する。
これらの液晶23r、23g及び23bは、図2に示すように、X方向に沿って連続して並ぶ3個の画素領域13で構成される一組の画素領域群29において、液晶23r、23g及び23bのそれぞれが、各画素領域13内に配置されている。つまり、一組の画素領域群29においては、液晶23rが配置されている画素領域13と、液晶23gが配置されている画素領域13と、液晶23bが配置されている画素領域13とが、X方向に連続して並んでいる。
シール材7は、例えば、エポキシ系の接着剤で構成され、図2に示すように、透明基板17の第1面17aに形成されている。なお、ここでは、説明の便宜上、図2において、シール材7が液晶基板3側に設けられているように図示して説明したが、対向基板5側に設けられてもよい。つまり、シール材7は、液晶基板3と対向基板5との間に挟持されて、これら液晶基板3及び対向基板5をつなぎ留めるものであるからである。
このシール材7は、図1(a)に示すように、環状に形成されている。そして、この環状のシール材7の内側に、図1(a)に示すように、隔壁11が格子状に形成されることによって、画素領域13が仕切られている。
ここで、表示領域15の最外側に位置する画素領域13は、図1(a)に示すように、隔壁11及びシール材7によって囲まれている。そして、配向膜21は、各画素領域13内の走査電極19上に形成されている。各液晶23r、23g及び23bは、各画素領域13内の配向膜21上に配置されている。
また、表示領域15内には、図1(a)に示すように、画素領域群29が、X方向及びこのX方向とは平面視で直交するY方向のそれぞれに沿って複数組ずつ並んでいる。なお、図1(a)では、X方向に3組の画素領域群29が並び、Y方向に8組の画素領域群29が並んでいる状態を示している。
光吸収層27は、図2に示すように、透明基板17の第2面17bに形成されており、例えば、カーボンブラックなどの可視光を吸収可能な材料を含んで形成されている。
対向基板5は、図1(a)中のC−C断面図である図3に示すように、可視光を透過可能な透明基板41と、信号電極43と、配向膜45とを備えている。
透明基板41は、ガラスや樹脂などから形成されている。
信号電極43は、図3に示すように、透明基板41の第1面41aに形成されており、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)などの可視光を透過可能で導電性を有する材料で形成されている。なお、各信号電極43は、図示しない配線を介して駆動ドライバ9に接続されている。
配向膜45は、図3に示すように、透明基板41の第1面41a側で各信号電極43を覆うように形成されており、例えば、ポリイミドなどの可視光を透過可能な材料で形成されている。
ここで、液晶基板3の各走査電極19と、対向基板5の各信号電極43との配置方向について説明する。
各走査電極19は、図4に示すように、Y方向に沿って延びている。また、各信号電極43は、X方向に沿って延びている。つまり、これら各走査電極19と各信号電極43とは、互いに交差して延びている。なお、この図4では、配置方向をわかりやすく示すため、3本の走査電極19と、3本の信号電極43と、これら各3本の走査電極19及び信号電極43間に位置する3組の画素領域群29とを図示した。また、各画素領域13に、配置される各液晶23r、23g及び23bに対応した反射光の色を、R(赤)、G(緑)及びB(青)として記載した。
ここで、液晶表示装置1では、Y方向に沿って1列に並ぶ複数の画素領域13は、液晶23r、23g及び23bのうちのいずれか1種類が配置される。つまり、液晶表示装置1における表示領域15内には、Rの画素領域列、Gの画素領域列及びBの画素領域列が、この順でX方向に沿って並列している。なお、画素領域群29は、画素領域列とは直交する方向、すなわちX方向に沿って並ぶR、G及びBの一組の画素領域13によって構成されている。
そして、1本の走査電極19は、図4に示すように、R、G及びBのうちのいずれか1種類の画素領域列に対向し、1本の信号電極43は、X方向に沿って並ぶ複数組の画素領域群29に対向している。このように、各走査電極19と各信号電極43とは、互いに交差して、且つ各画素領域13を介して対向している。
これにより、隔壁11によって仕切られた領域であると定義される画素領域13は、平面視で各走査電極19と各信号電極43とが重なる領域であるとも定義される。そして、本実施形態の液晶表示装置1では、一対の走査電極19及び信号電極43において、1個の画素領域13内で互いに対向する部分を画素電極と呼ぶ。
駆動ドライバ9は、各走査電極19及び各信号電極43にパルス電圧を印加して、各液晶23r、23g及び23bを、画素領域13ごとに個別に駆動する。各走査電極19及び各信号電極43にパルス電圧が印加されると、互いに対向する一対の走査電極19及び信号電極43間、すなわち画素電極間の電位差がパルス的に変化する。
各液晶23r、23g及び23bは、画素電極間の電位差がパルス的に変化するたびに、プレーナー状態、フォーカルコニック状態及びホメオトロピック状態の3つの状態を経由して、これらの状態が循環的に変化する。そして、各液晶23r、23g及び23bは、プレーナー状態のときに、対向基板5の透明基板41を介して入射した入射光に対して、R、G及びBの各色の光を反射し、フォーカルコニック状態のときに、入射光を透過する。
フォーカルコニック状態のときに、各液晶23r、23g及び23bを透過した入射光は、液晶基板3の光吸収層27で吸収される。このとき、表示領域15を対向基板5側から目視すると、黒色が表示される。また、1組の画素領域群29における液晶23r、23g及び23bがプレーナー状態のとき、この画素領域群29を対向基板5側から目視すると、白色が表示される。すなわち、液晶表示装置1では、各液晶23r、23g及び23bの状態を選択的に変化させることによって、黒色及び白色を含むカラー表示が可能となっている。
ここで、液晶表示装置1の製造方法について説明する。
液晶表示装置1の製造は、液晶基板3を製造する工程と、対向基板5を製造する工程と、液晶表示装置1を組み立てる工程とに大別される。ここでは、液晶表示装置1の製造方法を、これらの工程ごとに説明する。
まず、液晶基板3を製造する工程を説明する。なお、この液晶基板3を製造する工程では、前述した透明基板17は、図5(a)に示すように、マザー基板17Mの状態で、以下の各構成が形成されていく。しかし、ここでは、説明の便宜上、透明基板17という表現とマザー基板17Mという表現とを適宜使い分けて説明していく。なお、図5(a)に示すマザー基板17MにおけるX方向及びY方向は、図5(a)中のD部を拡大した図である図5(b)に示すように、前述した液晶基板3における透明基板17のX方向及びY方向に一致している。
液晶基板3を製造する工程では、まず、透明基板17の第1面17aに、スパッタリング技術や蒸着技術を活用して、第1面17aを覆うITOの膜を形成する。
次いで、ITOの膜を覆うようにレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィ技術を活用して、レジスト膜からレジストパターンを形成する。
次いで、レジストパターンに基づいてITOの膜をエッチングしてから、レジストパターンを剥離して、図6(a)に示すように、透明基板17の第1面17aに走査電極19及び引出し電極25を形成する。
次いで、走査電極19を覆うように感光性のポリイミドを塗布してから、フォトリソグラフィ技術を活用して、このポリイミドを格子状にパターニングし、表示領域15内に隔壁11を形成する。
次いで、平面視での表示領域15の輪郭形状に沿って隔壁11を囲むように、エポキシ系の接着剤をディスペンスで線状に描画して塗布し、図6(b)に示すように、シール材7を形成する。なお、隔壁11の形成とシール材7の形成とは、いずれが先でもよいが、隔壁11を形成する際のフォトリソグラフィ工程で、シール材7が溶出してしまったり、硬化してしまったりすることを避けることができるという点から、すなわちシール材7の劣化を避けることができるという点から、隔壁11を形成した後にシール材7を形成することが好ましい。
次いで、図6(c)に示すように、各画素領域13内に後述する液滴吐出ヘッド51からポリイミドなどの樹脂材料を含む液状体を液滴47として吐出し、各画素領域13内に配向膜21を形成する。なお、液状体を液滴吐出ヘッド51から液滴47として吐出する技術は、インクジェット技術と呼ばれるものである。つまり、ここでは、インクジェット法で配向膜21を形成する。
ここで、液滴吐出ヘッド51及びこの液滴吐出ヘッド51を備える液滴吐出装置について説明する。
液滴吐出ヘッド51は、斜視図である図7に示すように、ノズルプレート53と、振動板55と、複数の圧電素子57と、複数の隔壁部59とを備えている。ノズルプレート53には、液状体を液滴47として吐出する複数個のノズル61が、図中X方向に沿って所定間隔で形成されている。また、振動板55には、図示しない外部タンクから供給される液状体の受け口となる孔63が形成されている。
複数の隔壁部59は、X方向に沿って所定間隔で並び、ノズルプレート53と振動板55とに挟まれている。また、ノズルプレート53と振動板55との間には、孔63に連通し、孔63を介して液状体が充填される液たまり65が形成されている。そして、X方向に隣り合う隔壁部59同士間には、供給路67を介して液たまり65に連通するキャビティ69が形成されている。なお、各ノズル61は、各キャビティ69に連通している。
上記の構成を有する液滴吐出ヘッド51は、圧電素子57が駆動されると、キャビティ69内の液状体を、各ノズル61から液滴47として吐出する。
この液滴吐出ヘッド51を備える液滴吐出装置81は、斜視図である図8(a)に示すように、マザー基板17Mが載置されるステージ83と、ステージ83をY方向に往復動可能に支持する基台85と、液滴吐出ヘッド51を支持するキャリジ87と、基台85及びステージ83をX方向にまたいで設けられ、キャリジ87をX方向に往復動可能に支持するフレーム89とを、さらに備えている。
この液滴吐出装置81は、ステージ83に載置されたマザー基板17Mとキャリジ87に支持されている液滴吐出ヘッド51とを、X方向及びY方向のそれぞれの方向に相対移動させながら、液滴吐出ヘッド51の各ノズル61から各画素領域13に液滴47を吐出可能に構成されている。なお、液滴吐出ヘッド51のノズルプレート53とマザー基板17Mとの間には、所定量の隙間があけられている。
この液滴吐出装置81を用いて、液滴吐出ヘッド51から液滴47を吐出し、図6(c)に示すように、各画素領域13内に配向膜21を形成する。
次いで、図6(d)に示すように、液滴吐出ヘッド51からコレステリック液晶を含む液状体を、前述したインクジェット法で液滴49として吐出し、各画素領域13内に各液晶23r、23g及び23bを配置する。なお、液晶23rを含む液滴49を吐出する液滴吐出ヘッド51と、液晶23gを含む液滴49を吐出する液滴吐出ヘッド51と、液晶23bを含む液滴49を吐出する液滴吐出ヘッド51と、を液滴吐出装置81に並設しておけば、1つの液滴吐出装置81で、1枚のマザー基板17Mにいちどきに、液晶23r、23g及び23bを配置することが可能となる。
ここで、液滴吐出装置81は、図8(a)中のE−E断面図である図8(b)に示すように、コレステリック液晶を含む液状体を加熱するヒータ91が、液滴吐出ヘッド51の側面を囲むように設けられている。
このヒータ91は、液滴吐出装置81を用いて各液晶23r、23g及び23bを各画素領域13内に配置する際に、コレステリック液晶を含む液状体を所定の温度範囲に保つ。これは、コレステリック液晶を含む液状体を、ノズル61から液滴49として吐出可能な粘度に保つためである。
次に、対向基板5を製造する工程について説明する。
対向基板5を製造する工程では、まず、透明基板41の第1面41aに、スパッタリング技術や蒸着技術を活用して、第1面41aを覆うITOの膜を形成する。
次いで、ITOの膜を覆うようにレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィ技術を活用して、レジスト膜からレジストパターンを形成する。
次いで、レジストパターンに基づいてITOの膜をエッチングしてから、レジストパターンを剥離して、図9(a)に示すように、透明基板41の第1面41aに信号電極43を形成する。
次いで、信号電極43を覆うようにポリイミドを、インクジェット法やフレキソ印刷法などで塗布して、図9(b)に示すように、配向膜45を形成する。
なお、前述した液晶基板3を製造する工程で形成したシール材7については、対向基板5を製造する工程で、透明基板41に形成するようにしてもよい。また、この対向基板5を製造する工程においても、透明基板41は、マザー基板の状態で上記の各構成が形成される。
次に、液晶表示装置1を組み立てる工程について説明する。
液晶表示装置1を組み立てる工程では、まず、図10(a)に示すように、マザー基板17Mの状態で各液晶23r、23g及び23bが配置された透明基板17と、マザー基板41Mの状態で配向膜45が形成された透明基板41とを、第1面17a及び41a同士が向き合うように、且つ走査電極19と信号電極43とが交差するように、重ね合わせる。そして、透明基板41をシール材7に加熱溶着する。
次いで、図10(b)に示すように、透明基板17の第2面17bに光吸収層27を形成する。なお、この光吸収層27の形成については、前述した液晶基板3を製造する工程で実施するようにしてもよい。
次いで、マザー基板17M及びマザー基板41Mを、それぞれの分割ラインBLに沿って分割し、図10(c)に示すように、これらマザー基板17M及びマザー基板41Mのそれぞれから、透明基板17及び透明基板41のそれぞれを切り出す。
次いで、図10(d)に示すように、引出し電極25に駆動ドライバ9を電気的に接続して、液晶表示装置1が完成する。
なお、本実施形態において、透明基板17が基板に対応し、透明基板17の第1面17aが一の面に対応し、走査電極19及び信号電極43において、1個の画素領域13内で互いに対向する部分が画素電極に対応している。
本実施形態の液晶表示装置1では、透明基板17の第1面17aに複数の画素領域13が、互いに仕切られて形成されているとともに、R、G及びBの3個の画素領域13で構成される一組の画素領域群29において、これら3個の画素領域13ごとに異なる波長域の光を反射するという性質を有する液晶23r、23g及び23bを備えている。そして、これらの性質が異なる各液晶23r、23g及び23bは、一対の画素電極によって各画素領域13ごとに個別に駆動される。
これにより、カラーフィルタを用いることなく、黒色及び白色を含むカラー表示が可能となる。また、異なる性質を有する液晶23r、23g及び23bごとに個別の駆動ドライバ9を設けることなく、各液晶23r、23g及び23bを駆動することができるため、コストの軽減が図られる。
また、液晶表示装置1では、各画素領域13が透明基板17の第1面17aに形成されているため、性質が異なる液晶23r、23g及び23b同士を積層する場合に比較して、積層される画素領域13同士の位置合わせが不要であり、位置合わせにかかるコストを低減することができるのみならず、画素領域13が細かくなっても表示品質を向上することが可能となる。
また、液晶表示装置1では、各画素領域13を仕切る隔壁11が、可視光を透過可能な材料で形成されているため、表示領域15における開口率を高めることが可能となる。
また、液晶表示装置1では、液晶23r、23g及び23bを透過した光が光吸収層27で吸収されるため、高いコントラストを有する表示が可能となる。
また、液晶表示装置1の製造方法では、配向膜21の材料となる樹脂材料を含む液状体や、コレステリック液晶を含む液状体をインクジェット法で、それぞれ液滴47及び液滴49として吐出し、各画素領域13に配向膜21を形成したり、液晶23r、23g及び23bを配置したりするようになっている。これにより、画素領域13が細かくなっても、画素領域13ごとに、安定した量の配向膜21を形成したり、安定した量の液晶23r、23g及び23bを配置することができ、液晶表示装置1の表示品質の向上が図られる。
また、液晶表示装置1の製造方法では、コレステリック液晶を含む液状体をインクジェット法で液滴49として吐出する際に、この液状体を所定の温度範囲に保った状態で吐出するようになっている。つまり、液状体を、ノズル61から液滴49として吐出可能な粘度に保つことが可能となる。従って、画素領域13ごとに吐出する液状体の量を安定させることが可能となり、液晶表示装置1における表示品質の一層の向上が図られる。
なお、本実施形態では、各液晶23r、23g及び23bを、それぞれ異なる波長域の光を反射するコレステリック液晶で構成したが、これに限定されず、それぞれ異なる波長域の光を吸収するゲストホスト液晶で構成してもよい。
この場合、液晶23rとして、赤色の光の波長を中心とした所定の波長域の光を吸収する色素が含まれたゲストホスト液晶を採用する。つまり、この液晶23rは、画素電極間に電圧が印加されたON状態のときに、入射光を透過させ、OFF状態のときに、入射光から赤色光を吸収してシアンの光を透過させる。
同様に、液晶23gとして、緑色の光の波長を中心とした所定の波長域の光を吸収する色素が含まれたゲストホスト液晶を採用し、液晶23bとして、青色の光の波長を中心とした所定の波長域の光を吸収する色素が含まれたゲストホスト液晶を採用する。すなわち、液晶23gは、ON状態のときに、入射光を透過させ、OFF状態のときに、入射光から緑色光を吸収してマゼンタの光を透過させる。液晶23bは、ON状態のときに、入射光を透過させ、OFF状態のときに、入射光から青色光を吸収してイエローの光を透過させる。
これらのゲストホスト液晶を採用する場合、走査電極19は、ITOではなく、光をよく反射するアルミニウムなどの材料で、且つ各液晶23r、23g及び23b側の面を粗したり、凹凸を設けたりして、形成される。すなわち、対向基板5の透明基板41から入射して各液晶23r、23g及び23bを透過した光は、走査電極19で反射して透明基板41から出て行く。
このとき、1組の画素領域群29における液晶23r、23g及び23bがON状態の場合、この画素領域群29を対向基板5側から目視すると、白色が表示される。また、1組の画素領域群29における液晶23r、23g及び23bがOFF状態の場合、この画素領域群29を対向基板5側から目視すると、黒色が表示される。従って、各液晶23r、23g及び23bのON状態とOFF状態とを制御することにより、黒色及び白色を含むカラー表示が可能となる。
このようにして、カラー表示が行われるため、ゲストホスト液晶を採用した液晶表示装置1では、液晶基板3における透明基板17の第2面17bに設けられる光吸収層27を省略することができる。
さらに、液晶23r、23g及び23bの分子構造を、ネットワークタイプやドロップレットタイプなどのポリマー構造とし、透明基板17及び透明基板41を可撓性のある材料で形成することにより、表示領域15での表示状態を保ちつつ、可撓性のある液晶表示装置1を構成することが可能となる。
また、本実施形態では、パッシブマトリクス表示を行う液晶表示装置1を例に説明したが、表示方式はこれに限定されず、TFT(Thin Film Transistor)やTFD(Thin Film Diode)などを備えるアクティブマトリクス表示を行うものにも適用可能である。
また、本実施形態では、配向膜21の材料となる樹脂材料を含む液状体や、コレステリック液晶を含む液状体をインクジェット法で、それぞれ液滴47及び液滴49として吐出し、各画素領域13に配向膜21を形成したり、液晶23r、23g及び23bを配置したりするようにしたが、液滴47及び液滴49の吐出はインクジェット法に限定されず、液滴47及び液滴49を形成して吐出できるものであれば、ピペットやディスペンサなどでもよい。
本発明の実施形態における液晶表示装置の分解斜視図及び平面図。 本発明の実施形態における液晶表示装置の液晶基板の図1(a)中のA−A断面図。 本発明の実施形態における液晶表示装置の対向基板の図1(a)中のC−C断面図。 本発明の実施形態における液晶表示装置の走査電極及び信号電極の配置方向を説明する図。 本発明の実施形態における液晶表示装置の透明基板のマザー基板を説明する平面図。 本発明の実施形態における液晶表示装置の液晶基板を製造する工程を説明する図。 本発明の実施形態における液晶表示装置の液晶基板を製造する工程で使用される液滴吐出ヘッドの構成を説明する斜視図。 本発明の実施形態における液晶表示装置の液晶基板を製造する工程で使用される液滴吐出装置の構成を説明する図。 本発明の実施形態における液晶表示装置の対向基板を製造する工程を説明する図。 本発明の実施形態における液晶表示装置を組み立てる工程を説明する図。
符号の説明
1…液晶表示装置、11…隔壁、13…画素領域、17…透明基板、17a…第1面、19…走査電極、23r,23g,23b…液晶、27…光吸収層、29…画素領域群、43…信号電極、47,49…液滴、51…液滴吐出ヘッド、81…液滴吐出装置。

Claims (12)

  1. 基板の一の面に互いに仕切られて形成された複数の画素領域と、各前記複数の画素領域ごとに、互いに仕切られて配置された液晶と、該液晶を前記複数の画素領域ごとに個別に駆動する画素電極と、を備え、
    前記液晶は、前記画素領域の複数個単位を一組とする複数組の画素領域群のそれぞれにおいて、前記複数個単位の前記画素領域ごとに性質が異なることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記液晶は、一組の前記画素領域群における前記複数個単位の前記画素領域ごとに、それぞれ異なる波長域の光を反射する性質を有していることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記液晶は、一組の前記画素領域群における前記複数個単位の前記画素領域ごとに、それぞれ異なる波長域の光を反射するコレステリック液晶を含んでいることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記異なる波長域の前記光は、それぞれ、赤色、緑色及び青色であることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記画素領域ごとに配置された前記液晶を透過した光を吸収する光吸収層を、さらに備えることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  6. 前記液晶は、一組の前記画素領域群における前記複数個単位の前記画素領域ごとに、それぞれ異なる波長域の光を吸収する性質を有していることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  7. 前記液晶は、一組の前記画素領域群における前記複数個単位の前記画素領域ごとに、それぞれ異なる波長域の光を吸収するゲストホスト液晶を含んでいることを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
  8. 前記異なる波長域の前記光は、それぞれ、赤色、緑色及び青色であることを特徴とする請求項7に記載の液晶表示装置。
  9. 前記液晶は、ポリマー構造を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  10. 基板の一の面に画素領域を仕切る隔壁を形成して複数の前記画素領域を形成する工程と、前記画素領域の複数個単位を一組とする複数組の画素領域群のそれぞれにおいて、前記複数個単位の前記画素領域ごとに、それぞれ性質が異なる液晶を含む液状体を液滴として吐出して、各前記画素領域に液晶を配置する工程と、を有することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  11. 前記液晶を配置する工程では、前記液状体をインクジェット法で前記液滴として吐出することを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置の製造方法。
  12. 前記液晶を配置する工程では、前記液状体を加熱しながら、当該液状体を前記液滴として吐出することを特徴とする請求項10又は11に記載の液晶表示装置の製造方法。
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