JP2007230355A - タイヤ状態検出システムおよびその誘導給電方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】従来の電池を電力源とするタイヤ空気圧・温度検出装置の新しい電力源を、タイヤ60の外部に設置する外部アンテナ90と、タイヤ60のバルブ70内部に設けた内部アンテナとを用いて、所定の周波数帯域を有する電磁波で電力送受信によって代用する。前記周波数帯域を有する電磁波は、タイヤ60の物理的な構造と電気的な構造によく整合させれば、タイヤ60とホイール53の間の空間内に、タイヤ60の最大直径を含む平面に略垂直な方向に磁界成分が分布する。前記内部アンテナの最大磁界受信方向に合わせれば、タイヤ60が回転するときも、どの位置に停止するときも、略安定した電力が受信可能である。
【選択図】図1
Description
タイヤ10は、リング状のゴム部分11を有し、このゴム部分11の内側に、タイヤ10をホイール3に装着するときに引っ掛ける引っ掛け部分12が形成されている。ゴム部分11内には、強度を高めるためにスチル材等で形成された金属ワイヤまたは金属メッシュからなる補強部材13が埋設されている。補強部材13の断面13aは、切断しなければ図6に示すようなループ状のワイヤがみられる。タイヤメーカによって補強部材13の配置の仕方は様々あるが、図6では一番簡単な配置が示されている。
図1(A)、(B)は、本発明の実施例1を示すタイヤ状態検出システムの説明図であり、同図(A)は実施例1のタイヤ状態検出システムを備えた自動車の車輪構造およびアンテナ系統を示す外観図、同図(B)は同図(A)のタイヤ状態検出システム中のタイヤ空気圧・温度検出装置を備えた車輪の断面と外部アンテナであるソレノイド状アンテナを示す図である。
E=-dΦ/dt (1)
本実施例1の特徴は、タイヤ状態検出システムにおいて、従来のボタン電池26を取り除いたタイヤ空気圧・温度検出装置80の電源の役割を担う給電アンテナに関する誘電給電方法にあるので、アンテナの説明を中心にして、他の誘導給電動作に関わらない部分の説明はなるべく省略する。
本実施例1によれば、従来電池で動作するタイヤ空気圧・温度検出装置に対して外部から電力を供給する構成にしたので、次の(1)〜(4)のような効果が挙げられる。
現段階では、従来電池で動作するタイヤ内空気圧および温度の検出装置と同様、タイヤ内空気圧および温度に関する情報をドライバに提供することであるが、データの細かさおよび正確さは前者と比べてはるかに信頼性は高く、将来の自動車の自動運転にまで応用される可能性がある。
図7は、本発明の実施例2を示すタイヤ状態検出システムの要部の説明図であり、実施例1を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例2の動作は、実施例1の動作とまったく同じであるので、簡単に説明する。
高周波電源102から並列に各伝送路100−1,100−2を介して各小型円形アンテナ90−1,90−2へ高周波電力が給電され、各小型円形アンテナ90−1,90−2から、タイヤ60の回転軸に略並行し、タイヤ60のゴム部分に交流磁界H1,H1がそれぞれ放射される。タイヤ60のゴム部分中に、ループ状やソレノイド状またはメッシュ状の金属ワイヤからなる補強部材63が埋設されているので、その補強部材63に誘導電流が流れ、これによってタイヤ60とホイール53間の空間に交流磁界H1,H2が発生する。
本実施例2は、原理的に実施例1と同じであるが、更に特性を改良するために小型円形アンテナ90−1,・・・の数を増やすことで、タイヤ60とホイール53の間の空間に発生する同相の交流磁界H2の発生源が増え、これにより、交流磁界H2の強度が安定し、ばらつきが抑制される結果になる。したがって、本実施例2は、小型円形アンテナ90−1,・・・の数を増やすことで少々のコスト高になるが、性能的には実施例1と比べてかなり優れていると言える。
本実施例2の利用形態は、実施例1の利用形態と同じである。
図8は、本発明の実施例3を示すタイヤ状態検出システムの要部の説明図であり、実施例1、2を示す図1、図7中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例3の基本的な動作は、本実施例1と同じであるが、2個の同じ小型円形アンテナ90−1,90−2を用いてタイヤ60のゴム部分を挟むような形に配置されているところが異なる。
本実施例3は、原理的に実施例1と同じであるが、更に特性を改良するために、リーダアンテナである小型円形アンテナ80−1,・・・の数を2個に増やすことで、誘導された交流磁界H2は、実施例1の交流磁界H2や実施例2の交流磁界H2より強度が強いから、バルブ70内に収納されたソレノイド状アンテナ86と両小型円形アンテナ90−1,90−2との結合度(S21)は理論的に約3dB上昇することになる。本実施例3は、小型円形アンテナ90−1,・・・の数を2個に増やすことで、少々のコスト高になるが、性能的には実施例1と比べてかなり優れている。したがって、本実施例3はタイヤ空気圧・温度検出装置80の高性能化に貢献するものといえる。
本実施例3の利用形態は、実施例1の利用形態と同じである。
図9は、本発明の実施例4を示すタイヤ状態検出システムの要部の説明図であり、実施例3を示す図8中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例4の基本的な動作は、実施例3と同じであるが、小型円形アンテナ90−1と90−2は、本実施例3のような並列接続ではなく、互いに直列に接続され、さらに小型円形アンテナ90−2だけは整合回路を通して高周波電源102と接続されている。
本実施例4は、原理的に実施例3と同じであるが、小型円形アンテナ90−1と90−2は互いに直列に高周波電源102と接続されているため、必要な整合回路は二つではなく一つだけで済む。
本実施例4の利用形態は、実施例1の利用形態と同じである。
図10(A)、(B)および図11は、本発明の実施例5を示すタイヤ状態検出システムの要部の説明図であり、図10(A)は断面円形のソレノイド型アンテナとタイヤの断面図、図10(B)は断面方形のソレノイド型アンテナの外観図、および図11は円弧状のソレノイド型アンテナの外観図である。これらの図10、図11において、実施例1を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例5の動作は、本実施例1の動作と略同じであるので、簡単に説明する。
高周波電源102から伝送路100を介してソレノイド型アンテナ90A(又は90B)へ高周波電力が給電されと、このソレノイド型アンテナ90A(または90B)の両端から、タイヤ60の回転軸に略並行し、タイヤ60のゴム部分に交流磁界H1が放射される。タイヤ60のゴム部分中に補強部材63が埋設されているので、この補強部材63に誘導電流が流れて、これによってタイヤ60とホイール53間の空間に交流磁界H2が発生する。
本実施例5において、ソレノイド型アンテナ90A又は90Bは、中心軸がタイヤ60の回転軸と略並行になるように配置し、図10(A)、図11に示すようにタイヤ60の真上にあるように見えるが、必ずしも真上でなくてもタイヤハウスの形状によって取り付けやすいところに取り付ければよい。
本実施例5の利用形態は、実施例1〜4と同じであるが、車種、タイヤハウスの形状、タイヤの電気的な特性等で、実施例1のように小型円形アンテナ90をタイヤ60の側面から取り付けられない場合、タイヤ外周面の真上または任意の位置に取り付ける方法を提供するものである。
図12は、本発明の実施例6を示すタイヤ状態検出システムにおけるソレノイド型アンテナとタイヤの断面図であり、実施例5を示す図10中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例6の動作は、実施例5の動作と略同じであるので、簡単に説明する。
高周波電源102から伝送路100を介して弧状のソレノイド型アンテナ90A又は90Bに高周波電力が給電されと、このソレノイド型アンテナ90A又は90Bの両端から、タイヤ60の回転軸に略並行し、タイヤ60のゴム部分に交流磁界H1が放射される。タイヤ60のゴム部分中に埋設された補強部材63に誘導電流が流れ、これによってタイヤ60とホイール53間の空間に交流磁界H2が発生する。
本実施例6では、弧状のソレノイド型アンテナ90A又は90Bが、図12に示すようにタイヤ外周面の幅方向表面に沿うように曲げ延ばされ、タイヤ60の真上にあるように見えるが、必ずしも真上でなくてもタイヤハウスの形状によって取り付けやすいところに取り付ければよい。
本実施例6の利用形態は、実施例5の利用形態と同じであるが、弧状のソレノイド型アンテナ90A又は90Bの形状とタイヤハウスの形状がほぼ適合するので、本実施例5より取り付けやすく、タイヤ外周面の真上または任意の位置から簡単に取り付ける方法を提供するものである。
図13は、本発明の実施例7を示すタイヤ状態検出システムにおけるソレノイド型アンテナとタイヤの断面図であり、実施例5を示す図10中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例7の動作は、実施例5の動作と略同じであるので、簡単に説明する。
高周波電源102から伝送路100を介してソレノイド型アンテナ90A又は90Bに高周波電力が給電されると、このソレノイド型アンテナ90Aまたは90Bの両端から、タイヤ60の回転軸に略並行する交流磁界H1が放射される。本実施例7では棒状のコア93が存在するから、ソレノイド型アンテナ90A又は90Bの両端から放射される交流磁界H1がすぐに発散せずに、タイヤ60のゴム部分の狭い領域に集中する。タイヤ60のゴム部分中に補強部材63が埋設されているので、この補強部材63に、棒状のコア93がないときより強い誘導電流が流れて、これによってタイヤ60とホイール53間の空間にも、棒状のコア93がないときより強い交流磁界H2が発生する。
本実施例7によれば、アンテナ90,90−1,90−2,90A,90Bに挿入した棒状のコア93の集磁力効果で、本実施例1〜6におけるバルブ70内のソレノイド状アンテナ86の両端子により強い起電力が発生し、より多くのセンサを作動させることができ、より多くのタイヤ内に関する情報をドライバに提供することができる。したがって、本実施例7はタイヤ空気圧・温度検出装置80の高性能化に貢献するものといえる。
本実施例7の利用形態は、実施例1〜6のそれぞれの利用形態と同じである。
図14は、本発明の実施例8を示すタイヤ状態検出システムにおけるソレノイド型アンテナとタイヤの断面図であり、実施例5を示す図10中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例8の動作は、実施例5の動作と略同じであるので、簡単に説明する。
高周波電源102から伝送路100を介してソレノイド型アンテナ90Aまたは90Bに高周波電力が給電されと、このソレノイド形アンテナ90Aまたは90Bの両端面94a,94bから、タイヤ60の回転軸に略並行する交流磁界H1が放射される。本実施例8ではC字形のコア94が存在するから、ソレノイド型アンテナ90Aまたは90Bの両端から放射される交流磁界H1の磁気力線が、ほぼすべてC字形のコア94の中を通って両端面94a,94bから放射される。
本実施例8によれば、C字形のコア94を設けたので、タイヤ60とホイール53間の空間に強力な交流磁界H2が発生する。これにより、バルブ70内のソレノイド状アンテナ86の両端子により強い起電力が発生し、より多くのセンサを作動させることができ、より多くのタイヤ内に関する情報をドライバに提供することができる。したがって、本実施例8は、タイヤ空気圧・温度検出装置80の高性能化に貢献するものといえる。
本実施例8の利用形態は、実施例1の利用形態と同じであるが、車種、タイヤハウスの形状またタイヤ60の電気的な特性等で、実施例1のように小型円形アンテナ90をタイヤ60の側面から取り付けられない場合、タイヤハウスの適当な位置に取り付け、C字形のコア94の端面94aと94bだけをタイヤ60の両側面に近いところに導いて、タイヤ60とホイール53間の空間に強力な交流磁界H2を発生させることが可能になる。結果的に、タイヤ空気圧・温度検出装置80に強力な動作電力を供給することが可能になり、将来的には車体に姿勢制御に必要なジャイロや多くのセンサを作動させることができ、より多くのタイヤ内に関する情報をドライバに提供することができる。
図15(A)、(B)は、本発明の実施例9を示すタイヤ状態検出システムの要部の説明図であり、同図(A)はリング状アンテナの概略の平面図、および同図(B)はリング状アンテナとタイヤの断面図であり、実施例1を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
実施例1と同様に、高周波電源102から高周波電力が出力されると、これがコンデンサ91,92からなる整合回路を介してリング状アンテナ90Cへ供給される。高周波電力の給電を受けたリング状アンテナ90Cは、タイヤ60の回転軸に略並行し、交流磁界H1を放射する。タイヤ60のゴム部分中の補強部材63に誘導電流が流れ、これによってタイヤ60とホイール53間の空間に誘導的に交流磁界H2が発生する。
本実施例9に用いたリング状アンテナ90Cは、タイヤ60と略同じ中心軸になるように配置されているから、タイヤ60とホイール53間の空間における誘導交流磁界H2の強度は、タイヤ60の中心軸からの距離が同じであれば略同じである。すなわち、タイヤ60とホイール53間の空間における誘導交流磁界H2の強度は軸対称で、極めて安定な磁気エネルギーがバルブ70内のタイヤ空気圧・温度検出装置80に供給されることになる。
本実施例9の利用形態も、実施例1〜8の利用形態と同様であるが、タイヤ中心軸と略同じ中心軸を有するリング状あるいはループ状のアンテナ90Cを使用するので、タイヤ60の回転によって移動するバルブ70の位置とほとんど関係なく安定で、かつ強力な高周波電力を給電できる。そのため、将来的には車体に姿勢制御に必要なジャイロや多くのセンサを作動させることができ、より多くのタイヤ内に関する情報をドライバに提供することができる。
本発明は、図示の実施例1〜9や利用形態に限定されず、種々の変形が可能である。この変形例しては、例えば、次の(a)〜(c)のようなものがある。
60 タイヤ
63 補強部材
70 バルブ
80 タイヤ空気圧・温度検出装置
82 空気圧センサ
83 温度センサ
86 ソレノイド状アンテナ
90,90−1,90−2,90A,90B
ソレノイド状アンテナ(小型円形アンテナ)
90C リング状アンテナ
91,92 コンデンサ
101 送受信器
102 高周波電源
103 表示装置
Claims (18)
- 内部に導電性の補強部材が設けられたタイヤと、
前記タイヤの外側の近傍に取り付けられ、前記タイヤに対して電磁波を放射して前記補強部材に誘導交流を発生させる外部アンテナと、
前記タイヤ側に取り付けられ、前記タイヤ内の空間において前記補強部材に発生した前記誘導交流により生じる交流磁界を受信して受信信号を出力する内部アンテナと、
前記タイヤ側に取り付けられ、前記受信信号を直流電力に変換して電源電力を出力する電源手段と、
前記タイヤ側に取り付けられ、前記電源電力により動作し、前記タイヤ内の所定の状態を検出してこの検出信号を前記内部アンテナおよび前記補強部材を介して前記外部アンテナへ電磁波で送信させる検出手段と、
を備えたことを特徴とするタイヤ状態検出システム。 - 空気出し入れ口を有するバルブが取り付けられたホイールと、
内部に導電性の補強部材が設けられ、前記ホイールに装着されたタイヤと、
前記タイヤの外側の近傍に取り付けられ、前記タイヤの回転軸に対して略平行な交流磁界成分を有する電磁波を放射して前記交流磁界成分により前記補強部材に誘導交流を発生させる外部アンテナと、
前記バルブに取り付けられ、前記外部アンテナによって給電された前記交流磁界成分と、前記タイヤと前記ホイールとの間の空間において前記補強部材に発生した前記誘導交流により生じる二次交流磁界と、を受信して受信信号を出力する内部アンテナと、
前記バルブに取り付けられ、前記受信信号を直流電力に変換して電源電力を出力する電源手段と、
前記バルブに取り付けられ、前記電源電力により動作し、前記タイヤ内の所定の状態を検出してこの検出信号を前記内部アンテナおよび前記補強部材を介して前記外部アンテナへ電磁波で送信させる検出手段と、
を備えたことを特徴とするタイヤ状態検出システム。 - 内部に導電性の補強部材が設けられたタイヤと、
前記タイヤの外側の近傍に取り付けられ、前記タイヤに対して電力用電磁波を放射すると共に信号用電磁波を受信する外部アンテナと、
前記タイヤ側に取り付けられ、前記外部アンテナから放射された前記電力用電磁波を前記補強部材を介して受信すると共に、前記信号用電磁波を前記補強部材を介して前記外部アンテナへ送信する内部アンテナと、
を備えたタイヤ状態検出システムにおける誘導給電方法であって、
前記外部アンテナから、前記タイヤの回転軸に対して略平行な交流磁界成分を有する電磁波を放射して、前記交流磁界成分により前記補強部材に誘導交流を発生させ、さらに、前記誘導交流によって前記タイヤと前記ホイールとの間の空間に二次交流磁界を発生させ、
前記外部アンテナによって給電された前記交流磁界成分と前記二次交流磁界とを前記内部アンテナに受信させて受信信号を出力させ、
前記受信信号を前記電源電力に変換することを特徴とする誘導給電方法。 - 内部に導電性の補強部材が設けられたタイヤと、
前記タイヤの外側の近傍に取り付けられ、前記タイヤに対して電力用電磁波を放射すると共に信号用電磁波を受信する外部アンテナと、
前記タイヤ側に取り付けられ、前記外部アンテナから放射された前記電力用電磁波を前記補強部材を介して受信すると共に、前記信号用電磁波を前記補強部材を介して前記外部アンテナへ送信する内部アンテナと、
前記タイヤ側に取り付けられ、電源電力により動作し、前記タイヤ内の所定の状態を検出してこの検出信号を前記内部アンテナおよび前記補強部材を介して前記外部アンテナへ電磁波で送信させる検出手段と、
を備えたタイヤ状態検出システムにおける誘導給電方法であって、
前記外部アンテナから、前記タイヤの回転軸に対して略平行な交流磁界成分を有する電磁波を放射して、前記交流磁界成分により前記補強部材に誘導交流を発生させ、さらに、前記誘導交流によって前記タイヤと前記ホイールとの間の空間に二次交流磁界を発生させ、
前記外部アンテナによって給電された前記交流磁界成分と前記二次交流磁界とを前記内部アンテナに受信させて受信信号を出力させ、
前記受信信号を前記電源電力に変換して前記検出手段へ供給することを特徴とする誘導給電方法。 - 空気出し入れ口を有するバルブが取り付けられたホイールと、
内部に導電性の補強部材が設けられ、前記ホイールに装着されたタイヤと、
前記タイヤの外側の近傍に取り付けられ、前記タイヤに対して電力用電磁波を放射すると共に信号用電磁波を受信する外部アンテナと、
前記バルブに取り付けられ、前記外部アンテナから放射された前記電力用電磁波を前記補強部材を介して受信すると共に、前記信号用電磁波を前記補強部材を介して前記外部アンテナへ送信する内部アンテナと、
前記バルブに取り付けられ、電源電力により動作し、前記タイヤ内の所定の状態を検出してこの検出信号を前記内部アンテナおよび前記補強部材を介して前記外部アンテナへ電磁波で送信させる検出手段と、
を備えたタイヤ状態検出システムにおける誘導給電方法であって、
前記外部アンテナから、前記タイヤの回転軸に対して略平行な交流磁界成分を有する電磁波を放射して、前記交流磁界成分により前記補強部材に誘導交流を発生させ、さらに、前記誘導交流によって前記タイヤと前記ホイールとの間の空間に二次交流磁界を発生させ、
前記外部アンテナによって給電された前記交流磁界成分と前記二次交流磁界とを前記内部アンテナに受信させて受信信号を出力させ、
前記受信信号を前記電源電力に変換して前記検出手段へ供給することを特徴とする誘導給電方法。 - 請求項5記載の誘導給電方法において、
前記外部アンテナは、絶縁皮膜を有する導体線で巻かれた複数ターンのソレノイド状をした小型円形アンテナ構造であって、
高周波電源から高周波電力の供給を受け、前記中心軸および前記タイヤの回転軸方向に対して前記交流磁界成分を放射する構造であることを特徴とする誘導給電方法。 - 前記請求項6記載の誘導給電方法において、
前記外部アンテナは、2個有し、前記2個の外部アンテナは、前記タイヤの回転軸を円の中心として円周上互いに略90°以上の角度で離れた位置に設置され、
前記2個の外部アンテナの前記各二次交流磁界により生じた前記電源電力が前記検出手段へ供給されることを特徴とする誘導給電方法。 - 請求項7記載の誘導給電方法において、
前記2個の外部アンテナは、前記タイヤの回転軸を円の中心として円周上互いに略対角な位置に配置されていることを特徴とする誘導給電方法。 - 請求項6記載の誘導給電方法において、
前記外部アンテナは、2個有し、前記2個の外部アンテナは、前記タイヤの回転軸と同じ方向で、かつ同じ中心軸を有するように前記タイヤの両側面側に配置され、前記各外部アンテナの放射する交流磁界の方向は同じになるように前記各外部アンテナに流れる交流の方向が調整され、
前記2個の外部アンテナの前記各二次交流磁界で生成された前記電源電力が前記検出手段へ供給されることを特徴とする誘導給電方法。 - 請求項3〜5のいずれか1項に記載の誘導給電方法において、
前記外部アンテナは、導体線で巻かれた複数ターンのソレノイド状をしており、
前記外部アンテナは、前記タイヤの外周面の真上または斜めに中心軸が前記タイヤの回転軸に並行になるように配置され、
前記外部アンテナは、高周波電源から高周波電力の供給を受けると前記ソレノイド状の中心軸方向に交流磁界を放射し、前記ソレノイド状の両端の交流磁界が発散し、周囲の空間に広がりながら、磁界成分の一部が前記タイヤの側面に略垂直に通過するようにしたことを特徴とする誘導給電方法。 - 請求項10記載の誘導給電方法において、
前記外部アンテナは、複数ターンに巻かれたソレノイドを横方向の寸法を延ばし、前記タイヤの外周面に沿って横方向に弧状に曲げた構造であることを特徴とする誘導給電方法。 - 請求項10または11記載の誘導給電方法において、
前記外部アンテナは、テープ状の導体箔を用いてソレノイド状に形成されていることを特徴とする誘導給電方法。 - 請求項3〜5、10〜12のいずれか1項に記載の誘導給電方法において、
前記外部アンテナは、ソレノイドにより形成され、前記ソレノイドの両端を前記タイヤ両側面方向に近づけるように前記ソレノイドを中心軸方向に曲げて、前記タイヤに対して略左右対称になるように配置され、
高周波電源から高周波電力の供給を受けると前記ソレノイドの中心軸方向に交流磁界を放射し、前記ソレノイドの両端の交流磁界が発散し、周囲の空間に広がりながら、磁界成分の一部が前記タイヤの側面に略垂直に通過するようにしたことを特徴とする誘導給電方法。 - 請求項3〜13のいずれか1項に記載の誘導給電方法において、
前記外部アンテナの中心軸に沿うように、軟鉄またはフェライトを主成分とする棒状のコアが設けられていることを特徴とする誘導給電方法。 - 請求項3〜5、10〜12のいずれか1項に記載の誘導給電方法において、
前記外部アンテナは、ソレノイドにより形成され、前記ソレノイドの中心軸に沿うように、軟鉄またはフェライトを主成分とするC字形のコアが設けられ、前記ソレノイドの導体線が前記コアに巻装されていることを特徴とする誘導給電方法。 - 請求項3〜5のいずれか1項に記載の誘導給電方法において、
前記外部アンテナは、導体線で巻かれた1ターンのループ状をなし、前記タイヤの回転軸と略同じ中心軸を有し、左右の前記タイヤの間で、前記タイヤ側面から所定の位置に配置され、
高周波電源から高周波電力の供給を受けると前記外部アンテナの導体線の周りに渦状交流磁界が発生し、前記渦状交流磁界成分の一部が前記タイヤの側面に略垂直に通過するようにしたことを特徴とする誘導給電方法。 - 請求項16記載の誘導給電方法において、
前記ループ状の外部アンテナは、1ターンのループ状またはリング状をしており、前記タイヤの回転軸と略同じ中心軸を有し、左右の前記タイヤの間で、前記タイヤ側面から所定の位置に配置され、
前記高周波電源から前記高周波電力の供給を受けると前記外部アンテナの導体線の周りに前記渦状交流磁界が発生し、前記タイヤの回転軸を中心とする前記タイヤ側面の円周上に同じ強度の交流磁界を照射し、前記交流磁界成分の一部が前記タイヤの側面に略垂直に通過するようにしたことを特徴とする誘導給電方法。 - 請求項3〜17のいずれか1項に記載の誘導給電方法において、
前記導電性の補強部材は、金属ワイヤまたは金属メッシュからなることを特徴とする誘導給電方法。
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