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JP2007229899A - ドリル - Google Patents

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Katsuyuki Suzuki
克征 鈴木
Koichiro Naruge
康一郎 成毛
Nobuyuki Matsuda
信行 松田
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Abstract

【課題】ドリルが被切削材に食い付く際に発生する切屑によって加工穴入口周辺に擦過痕が発生することを防止できるドリルを提供する。
【解決手段】軸線O回りに回転されるドリル本体10の先端側に設けられた切刃部の外周に、後端側に向けて延びる切屑排出溝20が形成され、この切屑排出溝20のドリル回転方向T前方側を向く壁面21と前記切刃部の先端逃げ面との交差稜線部に切刃が形成されたドリルにおいて、軸線O方向に直交する断面における溝幅比W1/W2が、0.3から0.6の範囲内に設定されるとともに、切屑排出溝20の溝底部22の曲率半径Rが、ドリル外径Dに対して、0.1×Dから0.25×Dの範囲内に設定されていることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

この発明は、被切削材に対して加工穴を形成する穴あけ加工に用いられるドリルに関するものである。
従来、このようなドリルとしては、軸線回りに回転されるドリル本体の先端側に切刃部が形成され、この切刃部の外周に後端側に向けて延びる一対の切屑排出溝が形成され、これら切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と切刃部の先端逃げ面との交差稜線部に切刃が形成されたドリルが知られている。
このようなドリルでは、ドリル本体が軸線回りに回転されるとともに軸線方向に送りを与えられ、被切削材に押し当てられることにより、被切削材を切刃にて切削して所定の内径の加工穴を形成するものである。
このような構成とされたドリルでの切削加工時において、切削時に発生する切屑が加工穴の内部に堆積した場合には、切屑によって切削抵抗が増大してドリルが折損したり、切屑が切刃に溶着して切削加工ができなくなったり、切屑によって加工穴の内壁面が傷つけられたりするといった様々なトラブルが発生することが知られている。
そこで、従来のドリルにおいては、加工穴からの切屑排出を促進させるために、切刃部外周面に形成された切屑排出溝の溝幅W1を大きくして、軸線に直交する断面における切屑排出溝の溝幅W1と切屑排出溝以外の部分の幅W2との比率、つまり、溝幅比W1/W2を大きくしており、例えば特許文献1に開示されているドリルでは、溝幅比W1/W2が0.9から1.3とされている。
特開平10−76414号公報
しかしながら、このように溝幅比を大きくした従来のドリルにおいては、被切削材にドリルが食い付いた際における切屑が分断されずに長くなる傾向にあり、この長い切屑がドリルとともに回転して加工穴入口周辺に擦過痕を生じることがあった。この場合、擦過痕によって被切削材の面粗さが粗くなり、この加工穴にボルト等を締め込んだ際にボルトを十分に締め付けることができなくなったり、被切削材の表面状態が悪くなって美観が損なわれたりすることがあった。このため、加工穴を形成した後に被切削材の表面を研磨するなどの処置が必要となることがあった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたものであって、ドリルが被切削材に食い付く際に発生する切屑によって加工穴入口周辺に擦過痕が発生することを防止できるドリルを提供することを目的とする。
この課題を解決するために、この発明は、軸線回りに回転されるドリル本体の先端側に設けられた切刃部の外周に、後端側に向けて延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記切刃部の先端逃げ面との交差稜線部に切刃が形成されたドリルにおいて、前記軸線方向に直交する断面における溝幅比W1/W2が、0.3から0.6の範囲内に設定されるとともに、前記切屑排出溝の溝底部の曲率半径Rが、ドリル外径Dに対して、0.1×Dから0.25×Dの範囲内に設定されていることを特徴としている。
この構成のドリルにおいては、溝幅比W1/W2が0.6以下と小さく、かつ、切屑排出溝の溝底部、つまり、切屑排出溝のドリル本体径方向外側を向く壁面部分の曲率半径Rが、ドリル外径Dに対して0.25×D以下と小さくされているので、この切屑排出溝内に案内された切屑が、小さな曲率半径Rでカールさせられることになり、切屑を短く分断することができる。したがって、被切削材にドリルが食い付く際に発生した切屑が長く延びたままドリルとともに回転することを防止でき、加工穴入口周辺での擦過痕の発生を防止できる。
また、切屑が短く分断されるとともに溝幅比W1/W2が0.3以上とされて溝幅W1が最低限確保されているので、切屑をドリル後端側へと排出することができ、切屑詰まりに起因するトラブルの発生を防止することができる。また、溝底部の曲率半径Rが0.1×D以上とされているので、切屑がこの曲率半径に確実に案内されることになり、切屑詰まりを防止して良好に切削加工することができる。
さらに、溝幅比W1/W2が小さくドリルの剛性を確保することができるので、ドリルを高速回転させた際の振動を防止して加工穴を精度良く形成することができる。
なお、このような作用効果を確実に奏功せしめるためには、前記溝幅比W1/W2を0.4から0.5の範囲内に設定することが好ましく、前記溝底の曲率半径Rを0.15×Dから0.2×Dの範囲内に設定することが好ましい。
ここで、前記切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く壁面の曲率半径R1と、ドリル回転方向後方側を向く壁面の曲率半径R2とを、R1>R2の関係となるように構成することにより、切刃によって生成されて切屑排出溝内に案内された切屑をドリル回転方向後方側を向く壁面において強制的にカールさせることができ、確実に切屑を短く分断することができる。
さらに、前記切屑排出溝のねじれ角θを15°≦θ≦35°の範囲内に設定することが好ましい。つまり、切屑排出溝のねじれ角θを15°以上とすることにより、加工穴の底部で発生する切屑の排出が促進されて穴あけ加工を良好に行うことができるとともに、前記ねじれ角θを35°以下とすることにより、軸線に直交する断面においてドリル本体を切り欠く部分が少なくなり、ドリル本体の剛性を向上させることができる。
本発明によれば、ドリルが被切削材に食い付く際に発生する切屑によって加工穴入口周辺に擦過痕が発生することを防止できるドリルを提供することができる。
本発明の実施の形態であるドリルについて、添付した図面を用いて説明する。図1から図3に本発明の実施の形態であるドリルを示す。
このドリルのドリル本体10は、図1に示すように、軸線Oを中心とした概略円柱状に形成されており、ドリル本体10後端側(図1において上側)部分が工作機械の回転軸に把持されるシャンク部11とされるとともに、ドリル本体10先端側(図1において下側)が切刃部12とされている。
切刃部12の外周には、先端逃げ面13から軸線O方向の後端側に向かうにしたがいドリル回転方向T後方側にねじれる一対の切屑排出溝20、20が軸線Oに対して180°回転対称に形成されている。この切屑排出溝20は、ドリル回転方向T前方側を向く壁面21とドリル本体10径方向外側を向く溝底部22とドリル回転方向T後方側を向く壁面23とを有している。
また、これら切屑排出溝20、20のドリル回転方向T前方側を向く壁面21、21と先端逃げ面13との交差稜線部にそれぞれ切刃15、15が形成されている。
ここで、切屑排出溝20のドリル回転方向T前方側を向く壁面21の先端側では、ドリル回転方向T後方側に凹むような凹曲面21Aとこの凹曲面21Aの外周端に連なりドリル回転方向T前方側に向けて凸となる凸曲面21Bとで構成されており、これによりドリル回転方向T前方側を向く壁面21と先端逃げ面13との交差稜線部に形成された切刃15は、ドリル回転方向T後方側に凹むような凹曲線状をなすとともに、外周端部分ではドリル回転方向T前方側に向けて突出する凸曲線状をなしている。ここで、本実施形態では、切刃15の外周端におけるラジアルレーキ角が−8°に設定され、切屑排出溝20の外周端部分のラジアルレーキ角は概略0°に設定されている。
切刃部12の先端逃げ面13は、図2に示すように、切屑排出溝20、20が交差することによって切刃15、15がドリル回転方向T前方側の稜線部に形成された第1逃げ面13A、13Aと、これら第1逃げ面13A、13Aのドリル回転方向T後方側に連なる第2逃げ面13B、13Bとから構成された多段面状をなしていて、切刃15、15には、ドリル回転方向T後方側に向かうにしたがい多段的に大きくなるような逃げが与えられている。本実施形態では、第1逃げ面13Aがなす逃げ角が7°とされ、第2逃げ面13Bがなす逃げ角が25°とされている。
さらに、この先端逃げ面13はドリル本体10径方向外側に向かうにしたがい漸次切刃部12の後端側に向かうように傾斜させられており、切刃15、15に所定の先端角αが付されるようになっている。なお、本実施形態においては、前記先端角αは、α=135°に設定されている。
また、切刃部12には、切刃部12後端側に向かうにしたがい外径が漸次小さくなるようにバックテーパが設けられており、本実施形態においては、バックテーパ量は0.3/100から0.35/100とされている。
また、切刃部12先端には、切屑排出溝20の溝底部22及びドリル回転方向T後方側を向く壁面23と先端逃げ面13(第1逃げ面13A及び第2逃げ面13B)との交差稜線部分を、軸線Oに交差して切刃部12の後端側に向かうにしたがい切屑排出溝20の内側に向けて切り欠くようにしてシンニング部16が形成されている。
したがって、切刃15の内周端側には、このシンニング部16と第1逃げ面13Aとの交差稜線部に形成されて軸線Oに向けて直線状に延びるシンニング切刃17に連接されている。
ここで、切刃部12における一対の切屑排出溝20、20を除く外周面、すなわちこのドリルにおけるランド部30は、軸線Oに直交する断面において、図2に示すように、切屑排出溝20のドリル回転方向T前方側を向く壁面21の外周側稜線部に交差して、軸線Oを中心とした略円弧状をなすマージン部31と、このマージン部31のドリル回転方向T後方側に連なり、マージン部31がなす円弧よりも一段小さい外径を有する軸線Oを中心とした略円弧状をなす二番取り面32とから構成されており、二番取り面32のドリル回転方向T後方側端、つまり、切屑排出溝20のドリル回転方向T後方側を向く壁面の外周端部分がヒール部33とされている。
また、これらマージン部31と二番取り面32とは、切屑排出溝20と同様に、先端逃げ面13に交差する部分から軸線O方向の後端側に向かうにしたがいドリル回転方向T後方側にねじれるようにして形成されている。
そして、切刃部12においては、図3に示すように、切屑排出溝20の溝幅W1は、ランド部30のランド幅W2よりも小さくされており、具体的には、軸線Oに直交する断面における切屑排出溝20の溝幅W1とランド部30のランド幅W2との比率である溝幅比W1/W2が、0.3≦W1/W2≦0.6の範囲内に設定され、より好ましくは0.4≦W1/W2≦0.5の範囲内に設定されている。なお、本実施形態では、溝幅比W1/W2=0.48とされている。
さらに、切屑排出溝20は、前述のように、ドリル回転方向T前方側を向く壁面21とドリル本体径方向外側を向く溝底部22とドリル回転方向T後方側を向く壁面23とを有しており、軸線Oに直交する断面において、前記溝底部22がなす凹曲線の曲率半径Rは、ドリル外径Dに対して、0.1×D≦R≦0.25×Dの範囲内に設定され、より好ましくは0.15×D≦R≦0.2×D設定されている。なお、本実施形態では、曲率半径R=0.15×Dとされている。
また、軸線Oに直交する断面において、ドリル回転方向T前方側を向く壁面21がなす凹曲線の曲率半径R1は、ドリル回転方向T後方側を向く壁面23がなす凹曲線の曲率半径R2に対して、R1>R2となる関係を有している。
また、切屑排出溝20のねじれ角、つまり、軸線Oと切屑排出溝20の中心線とがなす角度θは、15°≦θ≦35°の範囲内に設定され、より好ましくは20°≦θ≦30°の範囲内に設定されている。なお、本実施形態では、ねじれ角θ=25°とされている。
また、本実施形態においては、ドリル本体10における切刃部12の表面、すなわち、切刃部12の外周面であるランド部30、先端逃げ面13、切屑排出溝20及びシンニング部16などの表面に対して、TiN、TiCN、TiAlNなどの硬質皮膜が被覆されている。
以上のような構成とされたドリルは、ドリル本体10の後端に形成されたシャンク部11が工作機械の回転軸に把持されて、軸線O回りに回転されるとともに、軸線O方向先端側に向けて送られて、被切削材に押し当てられ、被切削材に所定の内径の加工穴を形成するものである。また、本実施形態のドリルは、加工穴として、例えば板厚tがドリル外径Dに対してt=1×Dとされたフランジ部に貫通穴を形成する際に使用されるものであり、加工穴の穴深さLが、L=1×Dとされている。
この構成のドリルにおいては、溝幅比W1/W2が0.5とされて切屑排出溝20の溝幅W1が小さくされているとともに切屑排出溝20の溝底部22の曲率半径Rが、ドリル外径Dに対して0.15×Dと小さくされているので、切刃15によって生成されてこの切屑排出溝20内に案内された切屑が溝底部22がなす小さな曲率半径Rでカールさせられることになり、切屑を分断して短くすることができる。したがって、被切削材にドリルが食い付く際に発生する切屑の長さを短くして、切屑がドリルとともに回転することを防止でき、加工穴入口周辺での擦過痕の発生を防止できる。
また、切屑が短く分断されるとともに溝幅比W1/W2が0.5とされて切屑排出溝20の溝幅W1が確保されているので、切屑排出溝20を通じて切屑をドリル後端側へと排出することができ、切屑詰まりに起因するトラブルの発生を防止することができる。また、溝底部22の曲率半径Rが0.15×Dとされているので、切屑がこの溝底部22に案内されて確実に曲げられることになり、切屑が曲がらずに詰まってしまうことを防止でき、良好に切削加工することができる。なお、本実施形態においては、加工穴の穴深さLがドリル外径Dに対してL=1×Dとされているので、切屑が切屑排出溝を通過する距離が短く、切屑詰まりが発生するおそれが少ない。
さらに、前記溝幅比W1/W2が0.5と小さくドリルの剛性が確保されているので、ドリルを高速回転させた際の振動の発生を防止でき、加工穴を寸法精度良く形成することができる。
さらに、切屑排出溝20のドリル回転方向T前方側を向く壁面21の曲率半径R1が、切屑排出溝20のドリル回転方向T後方側を向く壁面23の曲率半径R2に対して、R1>R2の関係を有するように構成されているので、切刃15によって生成された切屑を切屑排出溝20のドリル回転方向T後方側を向く壁面23において強制的にカールさせることができ、確実に切屑を短く分断することができる。
さらに、切屑排出溝20のねじれ角θがθ=25°とされているので、加工穴の底部で発生する切屑を確実にドリル後端側へと排出して穴あけ加工を良好に行うことができるとともに、軸線Oに直交する断面においてドリル本体10を切り欠く部分が少なくなり、ドリル本体10の剛性を向上させることができ、ドリルを高速回転させた際の振動の発生を防止して、加工穴を寸法精度良く形成することができる。
また、本実施形態においては、切刃15の外周端部分が凸曲線状に形成されてそのラジアルレーキ角が−8°とされているので、この外周端部分での切れ味が良好であり、加工穴の内壁面と切刃15の外周端部分との摺動を防止して加工穴周辺に加工硬化層が形成されるのを防止できる。
また、ドリル本体10における切刃部12の表面に対して、TiN、TiCN、TiAlNなどの硬質皮膜が被覆されているので、耐摩耗性が向上してこのドリルの寿命延長を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、先端角や切刃の形状等は、本実施形態に限定されることはなく、任意の形状とすることができる。ただし、溝幅比W1/W2及び切屑排出溝の溝底部の曲率半径Rを本発明の範囲内に設定する必要がある。
また、本実施形態では、切刃部の表面にTiN、TiCN、TiAlNなどのセラミックスコーティングを被覆したものとして説明したが、これに限定されることはなく、これら硬質被膜が被覆されていなくてもよい。
さらに、穴深さLがドリル外径Dに対してL=1×Dとされた加工穴を形成するドリルとして説明したが、これに限定されることはなく、L>1×Dの深穴であってもよい。ただし、加工穴の穴深さLがL≦1×Dの場合には、切屑が切屑排出溝を通過する距離が短くなり切屑詰まりが発生するおそれが少なくなるため好ましい。
以下に、本発明の効果を確認すべく実施した比較実験の結果について説明する。この比較実験では、溝幅比W1/W2、切屑排出溝の溝底部の曲率半径Rを変更したドリル(ドリル外径14mm)を用いて、被切削材である炭素鋼板に深さ7mmの穴あけ加工を施して切屑長さ及び加工穴入口周辺の擦過痕の発生状況を評価した。また、加工穴入口及び穴出口での拡大代、つまり、穴の内径とドリル外径Dとの差を測定した。なお、切削条件は、切削速度73m/min,送り速度0.23mm/revとした。
実験結果を表1及び表2に示す。
Figure 2007229899
Figure 2007229899
表1に示すように、溝幅比W1/W2が大きく溝底部の曲率半径Rが大きな比較例1においては、切屑長さが90mmと長く加工穴入口周辺に大きな擦過痕が発生しているのが確認された。溝幅比W1/W2、前記曲率半径Rを比較的小さくした比較例2、3においても、切屑長さは70mmであり加工穴入口周辺に擦過痕が発生している。これにより、被切削材の加工穴付近の面粗さが粗くなっている。
一方、本発明例によれば、切屑長さが20mmと比較例1〜3に比べて顕著に短くなっており、加工穴入口周辺にも擦過痕は全く発生しておらず、被切削材の加工穴付近の面粗さも小さくなっている。
また、表2に示すように、比較例1〜3においては、穴の拡大代が大きく、ドリルを高速回転させた際の振れが大きくなることが確認された。これは、切屑排出溝の溝幅が大きくドリル剛性が不足しているためである。
一方、本発明例においては、穴の拡大代が小さく抑えられており、ドリルを高速回転させた際の振れが小さいことが確認された。
この実験結果から、溝幅比及び切屑排出溝の溝底部の曲率半径Rを本発明の範囲内に設定することにより、擦過痕の発生を確実に抑制できるとともに、加工穴を寸法精度良く形成することができることが確認された。
本発明の実施の形態であるドリルの側面図である。 図1におけるX方向矢視図である。 図1におけるY−Y断面図である。
符号の説明
10 ドリル本体
12 切刃部
13 先端逃げ面
15 切刃
20 切屑排出溝
21 ドリル回転方向前方側を向く壁面
22 溝底部
23 ドリル回転方向後方側を向く壁面

Claims (3)

  1. 軸線回りに回転されるドリル本体の先端側に設けられた切刃部の外周に、後端側に向けて延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記切刃部の先端逃げ面との交差稜線部に切刃が形成されたドリルにおいて、
    前記軸線方向に直交する断面における溝幅比W1/W2が、0.3から0.6の範囲内に設定されるとともに、
    前記切屑排出溝の溝底部の曲率半径Rが、ドリル外径Dに対して、0.1×Dから0.25×Dの範囲内に設定されていることを特徴とするドリル。
  2. 前記切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く壁面の曲率半径R1とドリル回転方向後方側を向く壁面の曲率半径R2とは、R1>R2の関係を有していることを特徴とする請求項1に記載のドリル。
  3. 前記切屑排出溝のねじれ角θが、15°≦θ≦35°の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のドリル。
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