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JP2007225033A - ボールねじ - Google Patents

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JP2007225033A
JP2007225033A JP2006047049A JP2006047049A JP2007225033A JP 2007225033 A JP2007225033 A JP 2007225033A JP 2006047049 A JP2006047049 A JP 2006047049A JP 2006047049 A JP2006047049 A JP 2006047049A JP 2007225033 A JP2007225033 A JP 2007225033A
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Japan
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nut
grease
seal
spiral groove
ball screw
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JP2006047049A
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Tsutomu Okubo
努 大久保
Toshiharu Kajita
敏治 梶田
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Abstract

【課題】射出成形機等の大型機械で使用されるボールねじの潤滑を、グリースを用いて長期に渡って良好に行うことができるようにする。
【解決手段】ナット1の軸方向中央部に、外周面から径方向に沿って螺旋溝13に至る貫通穴14を形成する。シール3を、ナット1の凹部11a,12aに嵌まる外周側の縁部31と、ねじ軸2の螺旋溝21に嵌まる内周側の突起32とで構成する。シール3の縁部31に、軸方向に貫通する穴を設け、この穴とナット1の凹部11a,12aとの間を、グリースの排出口とする。貫通穴14からナット1とねじ軸2との間にグリースを供給することにより、矢印で示すグリースの流れが生じる。
【選択図】図1

Description

この発明は、グリースの供給口および排出口を有するボールねじに関する。
近年、射出成形機等の大型機械において、駆動部の回転運動を直線運動に変換する機構として、油圧に代えてボールねじが使用されるようになってきた。この用途では、ボールねじに大きな荷重がかかるため、ボールねじの良好な潤滑を長期に渡って確保する必要がある。
下記の特許文献1には、射出成形機で使用するボールねじの潤滑剤としてグリースではなく潤滑油を使用し、給油源からボールねじに自動的に給油してボールねじ内部を移動させた後に回収し、循環させることが記載されている。この例では、ねじ軸とナットの間をリング状のシールで密封して両者の間に潤滑室を形成し、この潤滑室に至る油供給口と油排出口を、ナットのフランジ部以外の部分を貫通する穴として設けている。
リング状のシールは、ねじ軸の螺旋溝に嵌まる突起と、ナットの内面に嵌まる縁部とからなる。そして、このシールは、ボールねじに対して、前記縁部をナットの軸方向両端(一方はフランジ部)に設けた凹部に内嵌させ、前記突起をねじ軸の螺旋溝に外嵌させた状態で取り付けられている。
特許文献1の方法では、射出成形機で使用されるボールねじの潤滑を、グリースでなく潤滑油で行っているが、現実的にはグリースで行うことが求められている。従来のボールねじのグリース潤滑法では、ナットのフランジ部に設けた給脂口からグリースを入れ、グリースが漏れないようにねじ軸とナットの間をシールで密封し、ナット内に保持されたグリースで潤滑を行っている。
特開2003−220638号公報
射出成形機等の大型機械で使用されるボールねじをグリースで潤滑するために、自動給脂装置により一定時間毎に新しいグリースを供給する方法で、ねじ軸とナットの間がシールで密封されていると、古いグリースが排出され難い状態となる。そのため、古いグリースがナット内に残り、供給された新しいグリースに混じって、新しいグリースの性能を十分に発揮することができない。グリースを排出し易くするために最初からシールを付けないと、ねじ軸上の異物がナットに侵入し易くなる。
本発明は、シールを付けながらグリースを排出し易くすることで、射出成形機等の大型機械で使用されるボールねじの潤滑を、グリースを用いて長期に渡って良好に行うことができるようにすることを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、ナットの軸方向両端に、ねじ軸の螺旋溝に嵌まる突起とナットの内面に嵌まる縁部とからなるリング状のシールを備えたボールねじにおいて、グリースの供給口を、ナットの外周面から螺旋溝に至る貫通穴として設け、グリースの排出口を、シールの前記縁部に設けたことを特徴とするボールねじを提供する。
このボールねじによれば、前記供給口からナット内に供給されたグリースが、ナットの軸方向端部に配置されたシールに設けたグリースの排出口から排出される。
本発明はまた、ナットの軸方向両端に、ねじ軸の螺旋溝に嵌まる突起とナットの内面に嵌まる縁部とからなるリング状のシールを備えたボールねじにおいて、グリースの供給口を、ナットの外周面から螺旋溝に至る貫通穴として設け、シールの前記突起を、ねじ軸の螺旋溝の幅方向でナットの内側となる部分が切り取られた形状にしたことを特徴とするボールねじを提供する。
このボールねじによれば、前記供給口からナット内に供給されたグリースが、ねじ軸のナットに対する相対的な回転に伴って、シールの前記突起の切り取り面とねじ軸の螺旋溝との間の空間に入り、この空間から外部に排出される。
本発明はまた、ナットの軸方向両端に、ねじ軸の螺旋溝に嵌まる突起とナットの内面に嵌まる縁部とからなるリング状のシールを備えたボールねじにおいて、グリースの供給口を、ナットの外周面から螺旋溝に至る貫通穴として設け、グリースの排出口を、ナットの軸方向端部を貫通する穴として設けたことを特徴とするボールねじを提供する。
このボールねじによれば、前記供給口からナット内に供給されたグリースが、ナットの軸方向端部に設けたグリースの排出口から排出される。
本発明のボールねじによれば、グリースが、ナットの外周面から螺旋溝に至る貫通穴として設けた供給口から供給され、ナットの軸方向端部からまたは前記端部に配置されたシールから排出されるため、射出成形機等の大型機械で使用されるボールねじであっても、その潤滑を、グリースを用いて長期に渡って良好に行うことができるようになる。その結果、射出成形機等の大型機械で使用されるボールねじの寿命を向上することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は第1実施形態のボールねじを示す図である。図1において、ボールねじを構成するボールおよびボール循環チューブは省略され、ナット1が軸線を含む面での断面にされているが、ねじ軸2は断面にされていない。
ナット1は、軸方向一端にフランジ部11を備え、その内面に設けた凹部11aと、軸方向他端の内面に設けた凹部12aに、リング状のシール3が取り付けられている。ナット1の内周面には、これらの凹部11a,12aと逃げ部11bを除いた範囲に螺旋溝13が形成されている。この螺旋溝13は、対向しているねじ軸2の螺旋溝21との間にボール転動路を形成する。例えば、図1に2点鎖線で示すように、3本の循環チューブ10を設けることで、3列の軌道Kが形成される。
ナット1の軸方向中央部には、外周面から径方向に沿って螺旋溝13に至る貫通穴14が形成されている。この貫通穴14のナット外周側は、グリース供給管4の先端部を螺合する螺合部14aとなっている。
シール3は、ナット1の凹部11a,12aに嵌まる外周側の縁部31と、ねじ軸2の螺旋溝21に嵌まる内周側の突起32とからなる。このシール3は、例えば、合成樹脂(ポリエチレン、ナイロン等)やエラストマーの射出成形または切削加工で作製される。図2は、シール3の突起32とねじ軸2の螺旋溝21との嵌め合い部分を示す断面図である。この図に示すように、シール3の突起32はねじ軸2の螺旋溝21に接触してはいないが、両者の隙間は狭く、このシール3は、ねじ軸2上の異物がボールねじの内部に侵入することを防止でき、シール3の突起32とねじ軸2の間からグリースが排出され難い構造となっている。
この実施形態では、図3(a)のシール3をナット1の凹部11a,12aに取り付けてある。図3(a)のシール3では、縁部31の外周面の7カ所に、軸方向断面が半円となる凹部33が形成されている。凹部33は、シール3をなすリングの径方向を示す基準線Aの位置に1対2個、この基準線Aより上に2個、下に3個設けてある。図1のボールねじでは、図3(a)のシール3が、基準線Aを上下方向に合わせて配置されている。このシール3の縁部31の凹部33とナット1の凹部11a,12aとで、グリースの排出口が形成されている。
この実施形態のボールねじによれば、ナット1の貫通穴14の螺合部14aにグリース供給管4の先端部を螺合し、この貫通穴14からナット1とねじ軸2との間にグリースを供給することにより、図1に矢印で示すグリースの流れが生じる。そして、シール3の凹部33とナット1の凹部11a,12aとで形成されたグリースの排出口から、外部にグリースが排出される。
図3(a)のシール3に代えて、図3(b)〜(d)に示すシール3A〜3Cも使用できる。図3(b)のシール3Aでは、縁部31が歯車のような形状になっていて、歯溝に相当する凹部34が、外周面の8カ所に等間隔で形成されている。このシール3Aをナット1の凹部11a,12aに嵌めることで、シール3Aの凹部34とナット1の凹部11a,12aにより、グリースの排出口が形成される。
図3(c)のシール3Bでは、縁部31の外周面が三カ所(図3の左右と下側)で円弧面でなく平面35となっている。このシール3Bをナット1の凹部11a,12aに嵌めることで、このシール3Bの平面35とナット1の凹部11a,12aにより、グリースの排出口が形成される。
図3(d)のシール3Cでは、縁部31の8カ所に、シール3をなすリングと同心の円に沿って等間隔で、軸方向に貫通する円穴36を開けている。このシール3Cをナット1の凹部11a,12aに嵌めることで、この円穴36がグリースの排出口となる。
図3(a)のシール3と図3(c)のシール3Bは、この図の上下方向を保持してナット1に取り付けることで、形成されるグリースの排出口の面積が上側よりも下側で大きくなる。そのため、軸方向を水平に合わせる姿勢でボールねじを配置した場合に、重力の作用でグリースが排出され易くなる。
なお、図4に示すように、シール3のナット1の外側に露出する面にカバー5を取り付けることで、グリース排出口から出たグリースが、ナット1の外側のねじ軸2に付着することを防止できる。
また、この実施形態のシール3,3A〜3Cに対して、シールを径方向で切断する切欠き(すり割り)を設けることで、温度上昇による膨張でシールがねじ軸へ押しつけられることが防止できる。
[第2実施形態]
図5は第2実施形態のボールねじを示す図である。図5において、ボールねじを構成するボールおよびボール循環チューブは省略され、ナット1が軸線を含む面での断面にされているが、ねじ軸2は断面にされていない。
ナット1は、軸方向一端にフランジ部11を備え、その内面に設けた凹部11aと、軸方向他端の内面に設けた凹部12aに、リング状のシール6が取り付けられている。ナット1の内周面には、これらの凹部11a,12aと逃げ部11bを除いた範囲に螺旋溝13が形成されている。この螺旋溝13は、対向しているねじ軸2の螺旋溝21との間にボール転動路を形成する。
ナット1の軸方向中央部には、外周面から径方向に沿って螺旋溝13に至る貫通穴14が形成されている。この貫通穴14のナット外周側は、グリース供給管4の先端部を螺合する螺合部14aとなっている。
シール6は、ナット1の凹部11a,12aに嵌まる外周側の縁部61と、ねじ軸2の螺旋溝21に嵌まる内周側の突起62とからなる。このシール6は、例えば、合成樹脂(ポリエチレン、ナイロン等)やエラストマーの射出成形または切削加工で作製される。図6は、シール6の突起62とねじ軸2の螺旋溝21との嵌め合い部分を示す断面図である。
この図に示すように、シール6の突起62は、ねじ軸2の螺旋溝21aの幅方向でナットの内側となる部分が切り取られて、切り取り面63となっている。この切り取り面63と対向するねじ軸2の螺旋溝21aに空間Bが形成される。これにより、ねじ軸2のナット1に対する相対的な回転に伴って、ナット1内から空間Bに入ったグリースが外部に排出され易い構造となっている。
突起62の切り取り面63が形成されていない側は、図2と同じ形状であり、これにより、このシール6は、ねじ軸2上の異物がボールねじの内部に侵入することを防止できる構造となっている。
この実施形態のボールねじによれば、ナット1の貫通穴14の螺合部14aにグリース供給管4の先端部を螺合し、この貫通穴14からナット1とねじ軸2との間にグリースを供給することにより、図5に矢印で示すグリースの流れが生じる。そして、ねじ軸2のナット1に対する相対的な回転に伴って、軸方向両端の前記空間Bにグリースが入り、この空間から外部にグリースが排出される。
[第3実施形態]
図7は第3実施形態のボールねじを示す図である。図7において、ボールねじを構成するボールおよびボール循環チューブは省略され、ナット1が軸線を含む面での断面にされているが、ねじ軸2は断面にされていない。
ナット1は、軸方向一端にフランジ部11を備え、その内面に設けた凹部11aと、軸方向他端の内面に設けた凹部12aに、リング状のシール7が取り付けられている。ナット1の内周面には、これらの凹部11a,12aと逃げ部11bを除いた範囲に螺旋溝13が形成されている。この螺旋溝13は、対向しているねじ軸2の螺旋溝21との間にボール転動路を形成する。
ナット1の軸方向中央部には、外周面から径方向に沿って螺旋溝13に至る貫通穴14が形成されている。この貫通穴14のナット外周側は、グリース供給管4の先端部を螺合する螺合部14aとなっている。ナット1の軸方向両端部には、シール7が取り付けられる凹部11a,12aよりも内側に、ナット1の内周面から径方向に沿って外周面に至る貫通穴15,16が形成されている。一方の貫通穴15はフランジ部11に形成されている。この貫通穴15,16がグリース排出口となっている。
シール7の縁部は、凹部11a,12aにぴったり嵌まる形状となっていて、第1実施形態のシール3のような、貫通穴や凹部を設けていない。シール7の突起は、第1実施形態のシール3の突起32と同様に、ねじ軸2の螺旋溝21に接触してはいないが、両者の隙間は狭く、ねじ軸2上の異物がボールねじの内部に侵入することを防止でき、シール7の突起とねじ軸2の間からグリースが排出され難い構造となっている。このシール7は従来技術で使用しているものと同じである。
この実施形態のボールねじによれば、ナット1の貫通穴14の螺合部14aにグリース供給管4の先端部を螺合し、この貫通穴14からナット1とねじ軸2との間にグリースを供給することにより、図7に矢印で示すグリースの流れが生じ、貫通穴15,16から外部にグリースが排出される。
なお、この実施形態では、グリースを供給するための貫通穴を軸方向中央部に設け、ナット1の二カ所に、グリースを排出するための貫通穴15,16を設けている。しかし、グリース供給口および排出口は、ボールねじの取り付け姿勢等に応じて適宜決定すればよい。例えば、ボールねじの取り付け姿勢が、軸方向を鉛直方向に合わせる姿勢である場合には、グリースを供給するための貫通穴を上側に配置される軸方向端部に設け、グリースを排出するための貫通穴を、下側に配置される軸方向端部の一カ所に設けてもよい。
また、第1実施形態のシール3の突起32に、第2実施形態のシール6の切り取り面63を形成してもよい。また、第3実施形態のボールねじで、従来のシール7に代えて、第1または第2実施形態のシール3,6を用いてもよい。また、グリース供給口は、ナットの円周方向または軸方向で2カ所以上に設けてもよい。
第1実施形態のボールねじを示す図である。 第1実施形態のボールねじにおいて、シールの突起とねじ軸の螺旋溝との嵌め合い部分を示す断面図である。 第1実施形態で使用可能なシールの例を示す正面図である。 第1実施形態で、シールにカバーを取り付けた状態を示す図である。 第2実施形態のボールねじを示す図である。 第2実施形態のボールねじにおいて、シールの突起とねじ軸の螺旋溝との嵌め合い部分を示す断面図である。 第3実施形態のボールねじを示す図である。
符号の説明
1 ナット
11 フランジ部
11a 凹部
12a 凹部
13 ナットの螺旋溝
14 貫通穴(グリースの供給口)
14a 螺合部
15 貫通穴(グリースの排出口)
16 貫通穴(グリースの排出口)
3 シール
31 シールの縁部
32 シールの突起
2 ねじ軸
21 螺旋溝
4 グリース供給管
5 カバー
6 シール
61 シールの縁部
62 シールの突起
63 シールの切り取り面
7 シール

Claims (3)

  1. ナットの軸方向両端に、ねじ軸の螺旋溝に嵌まる突起とナットの内面に嵌まる縁部とからなるリング状のシールを備えたボールねじにおいて、
    グリースの供給口を、ナットの外周面から螺旋溝に至る貫通穴として設け、
    グリースの排出口を、シールの前記縁部に設けたことを特徴とするボールねじ。
  2. ナットの軸方向両端に、ねじ軸の螺旋溝に嵌まる突起とナットの内面に嵌まる縁部とからなるリング状のシールを備えたボールねじにおいて、
    グリースの供給口を、ナットの外周面から螺旋溝に至る貫通穴として設け、
    シールの前記突起を、ねじ軸の螺旋溝の幅方向でナットの内側となる部分が切り取られた形状にしたことを特徴とするボールねじ。
  3. ナットの軸方向両端に、ねじ軸の螺旋溝に嵌まる突起とナットの内面に嵌まる縁部とからなるリング状のシールを備えたボールねじにおいて、
    グリースの供給口を、ナットの外周面から螺旋溝に至る貫通穴として設け、
    グリースの排出口を、ナットの軸方向端部を貫通する穴として設けたことを特徴とするボールねじ。
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