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JP2007217368A - PGC−1α発現促進剤及びPGC−1α発現抑制剤、並びにそれらの使用方法 - Google Patents

PGC−1α発現促進剤及びPGC−1α発現抑制剤、並びにそれらの使用方法 Download PDF

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進司 三浦
Osamu Ezaki
治 江崎
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Abstract

【課題】選択的β受容体を介したPGC−1α発現促進剤とβ受容体を介したPGC−1α発現抑制剤、及びそれらの使用方法を提供すること。
【解決手段】β受容体を刺激する薬剤(クレンブテロール)を投与すると、骨格筋におけるPGC−1α mRNAの発現は促進され、その一方、β受容体を遮断する薬剤(プロプラノロール)を投与すると、運動刺激による骨格筋におけるPGC−1α mRNAの発現増加は抑制される。このように、β刺激剤を含有する薬剤は、PGC−1αの発現を促進させ、骨格筋のミトコンドリア数を増大させる一方、β遮断剤を含有する薬剤は、PGC−1αの発現増加を抑制させ、骨格筋のミトコンドリア数の増加を抑制させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、PGC−1α発現促進剤及びPGC−1α発現抑制剤、並びにそれらの使用方法に関する。
核内受容体コアクチベーターであるPGC−1α(Peroxisome proliferator activated receptor γ coactivator 1α)は、褐色脂肪組織、骨格筋、心臓、腎臓及び脳に発現し、ミトコンドリアの生合成に関与する(例えば、非特許文献1及び2参照)。
L6筋管細胞において、カフェインあるいはイオノマイシンによって細胞内のカルシウムイオン濃度を上昇させると、PGC−1α発現量は増大する。また、AMPK活性化剤として知られているAICAR(5-Aminoimidazole-4-Carboxamide Ribonucleoside)を投与すると、PGC−1α発現量は増大する。このように、Ca放出剤やAMPK活性化剤を筋細胞に加えるとPGC−1α発現量は増大するが、同時に、ミトコンドリアの酵素やGLUT4の濃度が上昇し、NRF−1やNRF−2のDNA結合活性も上昇する。これら一連の事象は、筋細胞が負荷運動に適応する際に観察される反応と非常に良く似ており、L6筋管細胞は、運動が筋肉のミトコンドリアで起こす適応反応の機構を研究する良いモデル系となっている(例えば、非特許文献3参照)。
一方、運動した際に骨格筋においてAMPK活性は増強することや、培養した骨格筋に対しAICARを投与すると、PGC−1α発現量は増大することなども知られていた(例えば、非特許文献4参照)。
これらの結果から、運動した際のPGC−1の発現増加は、AMPK活性の上昇を介していると考えられていた(例えば、非特許文献4参照)。
しかしながら、AMPKα1ノックアウトマウスあるいはAMPKα2ノックアウトマウスの骨格筋においても、野生型マウスと同様に、運動後にPGC−1α量は増加した(例えば、非特許文献5参照)。このことは、少なくとも、AMPK経路以外の経路によって、PGC−1αの発現が増強され得るということを示唆する。
Puigsever P, Wu Z, Park CW, Graves R, Wright M, and Spiegelman BM. A cold-unducible coactivator of nuclear receptors linked to adaptive thermogenesis. Cell 92: 829-839, 1998. Wu Z, Puigserver P, Andersson U, Zhang C, Adelmant G, Mootha V, Troy A, Cinti S, Lowell B, Scarpulla RC, and Spiegelman BM. Mechanisms controlling mitochondrial biogenesis and respiration through the thermogenic coactivator PGC-1. Cell 98: 115-124.1999. Ojuka EO, Proc Nutr Soc 63(2), 275-278 (2004). Terada S et al, Biochem Biophys Res Commun 296 (2), 350-4 (2002). Jorgensen et al. FASEB J 19, 1146-1148 (2005).
そこで、本発明は、筋細胞における運動によるPGC−1αの発現量の増加の機構を解明することにより、新規PGC−1α発現促進剤や新規PGC−1α発現抑制剤を見出し、それらの使用方法を提供することを目的とする。
以上の目的に鑑み、本発明者らは、筋細胞における運動によるPGC−1αの発現量の増加の機構を解明すべく鋭意努力した結果、以下の実施例に示す通り、選択的β刺激剤及びβ遮断剤の投与によって、骨格筋におけるPGC−1αの発現量が変化することを見出し、新たなβ受容体シグナル伝達系を明らかにした。
すなわち、本発明にかかるPGC−1α発現促進剤は、β刺激剤を有効成分として含有する。ここで、前記β刺激剤は、例えば、クレンブテロール又はクレンブテロール化合物であることが好ましい。
また、前記促進剤は、骨格筋におけるPGC−1αの発現を促進させることを特徴とする。
さらに、前記促進剤は、PGC−1αの低発現量に起因する疾病の予防・治療に用いられることを特徴とする。ここで、前記疾病は、例えば、肥満又は糖尿病であることを特徴とする。
また、本発明にかかるPGC−1α発現抑制剤は、β遮断剤を有効成分として含有する。ここで、前記β遮断剤が、例えば、プロプラノロール又はプロプラノロール化合物であることが好ましい。
また、前記抑制剤は、骨格筋におけるPGC−1αの発現を抑制させることを特徴とする。
さらに、前記抑制剤は、PGC−1αの高発現量に起因する疾病の予防・治療に用いられることを特徴とする。
また、本発明にかかるPCG−1αの発現を促進させる方法は、β受容体−PGC−1αのシグナル伝達系を有する培養細胞、培養組織、又は培養器官においてPCG−1αの発現を促進させる方法であって、前記培養細胞、前記培養組織、又は前記培養器官におけるβ受容体を刺激することを特徴とする。ここで、前記培養細胞、前記培養組織、又は前記培養器官は、骨格筋由来であることが好ましい。
さらに、本発明にかかるPCG−1αの発現を促進する方法は、ヒト又はヒト以外の脊椎動物においてPCG−1αの発現を促進する方法であって、前記脊椎動物内のβ受容体を刺激することを特徴とする。
ここで、前記方法は、例えば、クレンブテロール又はクレンブテロール化合物を投与することにより、β受容体を刺激することが好ましい。
また、前記方法は、骨格筋におけるPGC−1αの発現を促進させることを特徴とする。
さらに、前記方法は、PGC−1αの低発現量に起因する疾病の予防・治療に用いられることを特徴とする。ここで、前記疾病は、例えば、肥満又は糖尿病である。
また、本発明にかかるPCG−1αの発現を抑制する方法は、β受容体−PGC−1αのシグナル伝達系を有する培養細胞、培養組織、又は培養器官においてPCG−1αの発現を抑制する方法であって、前記培養細胞、前記培養組織、又は前記培養器官におけるβ受容体を遮断することを特徴とする。ここで、前記培養細胞、前記培養組織、又は前記培養器官は、骨格筋由来であることが好ましい。
さらに、本発明にかかるPCG−1αの発現を抑制する方法は、ヒト又はヒト以外の脊椎動物においてPCG−1αの発現を抑制する方法であって、前記脊椎動物内のβ受容体を遮断することを特徴とする。
ここで、前記方法は、例えば、プロプラノロール又はプロプラノロール化合物を投与することにより、β受容体を遮断することが好ましい。
また、前記方法は、骨格筋におけるPCG−1αの発現を抑制させることを特徴とする。
さらに、前記方法は、PGC−1αの高発現量に起因する疾病の予防・治療に用いられることを特徴とする。
本発明によって、選択的β受容体を介したPGC−1α発現促進剤とβ受容体を介したPGC−1α発現抑制剤、及びそれらの使用方法を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態において実施例を挙げながら具体的かつ詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施の形態及び実施例に特に説明がない場合には、J. Sambrook, E. F. Fritsch & T. Maniatis (Ed.), Molecular cloning, a laboratory manual (3rd edition), Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, New York (2001); F. M. Ausubel, R. Brent, R. E. Kingston, D. D. Moore, J.G. Seidman, J. A. Smith, K. Struhl (Ed.), Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons Ltd.などの標準的なプロトコール集に記載の方法、あるいはそれを修飾したり、改変した方法を用いる。また、市販の試薬キットや測定装置を用いる場合には、特に説明が無い場合、それらに添付のプロトコールを用いる。
なお、本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的な実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図ならびに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々に修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
===薬理作用===
β受容体が薬剤の投与等によって刺激されると、GTP結合蛋白(Gs)が活性化され、この活性化によりアデニレートシクラーゼが活性化され、この活性化によりプロテインキナーゼAが活性化され、この活性化によりcAMP応答配列結合蛋白質(CREB)が活性化され、その結果、β作用が発現する(Gonzalez GA, and Montminy MR. Cyclic AMP stimulates somatostatin gene transcription by phosphorylation of CREB at serine 133. Cell 59: 675-680, 1989.)。
以下の実施例に示す通り、β受容体を刺激する薬剤(クレンブテロール)を投与すると、骨格筋におけるPGC−1α mRNAの発現は促進され、その一方、β受容体を遮断する薬剤(プロプラノロール)を投与すると、運動刺激により増加する骨格筋におけるPGC−1α mRNAの発現は抑制された。また、PGC−1αトランスジェニックマウスでは、ミトコンドリアの増加と、筋肉の赤化が認められた(Lin J et al., Nature 418, 797-801, 2002, Miura S et al., J. Biol . Chem., 278, 31385-31390, 2003)。ここで、PGC−1αは、上述の通り、ミトコンドリアの生合成に関与する転写因子である。従って、β刺激剤を含有する薬剤は、PGC−1αの発現を促進させ(ここでは、β受容体−PGC−1αのシグナル伝達系とよぶ)、骨格筋のミトコンドリア数を増大させ、一方、β遮断剤を含有する薬剤は、PGC−1αの発現増加を抑制させ(ここでは、β受容体−PGC−1αのシグナル伝達系とよぶ)、骨格筋のミトコンドリア数の増加を抑制させることができる。
===β刺激剤を含有する薬剤の有用性===
一般に、肥満の原因の一つとして、運動不足(エネルギー消費の不足)が知られている。従って、本発明のβ刺激剤を含有する薬剤は、骨格筋のミトコンドリア数を増大させて、体内のエネルギー消費量を増大させ、肥満を予防・治療することができる。
また、糖尿病(主として、2型糖尿病(NIDDM;non-insulin-dependent daiabetes mellitus))の予防・治療方法の一つとして、運動療法がある。また、身体トレーニングの継続は、2型糖尿病によって低下している筋肉を中心とした末梢組織のインスリン感受性を改善するといわれている。従って、本発明のβ刺激剤を含有する薬剤は、骨格筋のミトコンドリア数を増大させて、体内のエネルギー消費量を増大させ、かつ、末梢組織のインスリン感受性を改善させることにより、糖尿病を予防・治療することができる。また、高血圧、動脈硬化、高脂血症などの生活習慣病においても、軽度から中程度の身体トレーニングが必要とされているので、本発明のβ刺激剤を含有する薬剤は、これらの疾患の予防・治療においても有用である。
さらに、β受容体は、毛様体筋(β)、洞房結節(β)、心房筋(β)、房室結節(β)、ヒス束・プルキンエ線維(β)、心室筋(β)、冠状血管(α<β)、骨格筋の血管(α<β)、肺血管(α<β)、内臓血管(α>β)、腎血管(α>β、β)、全身の血管(α、β)、気管支筋(β)、気管支泌腺(α、β)、胃の運動・緊張(α、β)、腸の運動・緊張(α、β、β)、胆管(β)、排尿筋(β)、妊娠子宮(弛緩時のみ)(β)、非妊娠子宮(β)、脾臓被膜(α>β)、肝臓(β)、膵臓β細胞(α、β)、脂肪細胞(α、β)、唾液腺(α、β)等にも発現している。従って、本発明のβ刺激剤を含有する薬剤は、β受容体を発現する器官においてもミトコンドリア数を増大させ、エネルギーを産生させることができる。例えば、ミトコンドリア病(例えば、慢性進行性外眼筋麻痺症候群、メラス、マーフ、Leigh(リー)脳症)は、筋力低下、筋萎縮等の骨格筋の症状だけでなく、知能低下、痙攣、ミオクローヌス、小脳失調、難聴、外眼筋麻痺などの神経症状を有する疾患で、ミトコンドリアDNAの変異が発症の原因の一つと考えられている。しかし、正常なミトコンドリアが存在している場合は、本発明のβ刺激剤を含有する薬剤を投与することによって、ミトコンドリア数を増大させることができるので、本剤はミトコンドリア病を罹患する患者においても有用であると考えられる。
なお、β刺激剤を含有する薬剤を投与した場合、β作用である毛様体筋(β)の弛緩、冠状血管(α<β)の拡張、骨格筋の血管(α<β)の拡張、肺血管(α<β)の拡張、内臓血管(α>β)の収縮、腎血管(α>β、β)の収縮、全身の血管(α、β)収縮・拡張、気管支筋(β)の弛緩、気管支泌腺(α、β)分泌抑制・分泌促進、胃の運動・緊張(α、β)の減少、腸の運動・緊張(α、β、β)の減少、胆管(β)の弛緩、排尿筋(β)の弛緩、妊娠子宮(弛緩時のみ)(β)の弛緩、非妊娠子宮(β)の弛緩、脾臓被膜(α>β)の収縮、肝臓(β)におけるグリコーゲン分解促進・ブドウ糖新生、膵臓β細胞(α、β)における分泌減少・分泌増加、唾液腺(α、β)における粘稠促進等の作用も有することが予測される。
また、β刺激剤として知られているサルブタモール、テルブタリン、トリメトキノール、プロカテロール等もクレンブテロールと同様の作用機序を有するため、これらの薬剤を投与しても、本発明の薬剤と同様な効果を得ることができる。
===β遮断剤を含有する薬剤の有用性===
上述の通り、β遮断剤を含有する薬剤は、PGC−1αの発現を抑制して、運動等の交感神経系刺激による骨格筋のミトコンドリア数増加を抑制させることができる。従って、本発明のβ遮断剤を含有する薬剤は、PGC−1α量に起因する疾病、又は骨格筋におけるエネルギー消費量を減少させたい疾患の予防・治療等に有用である。なお、本発明のβ遮断剤を含有する薬剤を投与した場合、毛様体筋(β)の収縮、洞房結節(β)における心拍数減少、心房筋(β)における収縮力減少、房室結節(β)の自動性と伝導速度の減少、ヒス束・プルキンエ線維(β)の自動性と伝導速度の減少、心室筋(β)の収縮力減少、冠状血管(α<β)の収縮、骨格筋の血管(α<β)の収縮、肺血管(α<β)の収縮、内臓血管(α>β)の拡張、腎血管(α>β、β)の拡張、全身の血管(α、β)の収縮・拡張、気管支筋(β)の収縮、気管支泌腺(α、β)における分泌促進・分泌抑制、胃の運動・収縮(α、β)の増加、腸の運動・収縮(α、β、β)の増加、胆管(β)の収縮、排尿筋(β)の収縮、妊娠子宮(弛緩時のみ)(β)の収縮、非妊娠子宮(β)の収縮、脾臓被膜(α>β)の弛緩、肝臓(β)におけるグリコーゲン分解抑制・ブドウ糖新生抑制、膵臓β細胞(α、β)における分泌増加・分泌減少、脂肪細胞(α、β)における脂肪分解抑制・血中への脂肪酸の遊離抑制、唾液腺(α、β)における粘稠抑制等の作用も有することが予測される。
また、β遮断剤として知られているアルプレノロール、オクスプレノロール、ピンドロール、ブフェトロール、ブプラノロール、インデノロール、カルテオロール、ブクモロール、チモロール、ナドロール等もプロプラノロールと同様の作用機序を有するため、これらの薬剤を投与しても、本発明の薬剤と同様な効果を得ることができる。
===上記薬剤の製造及び投与方法===
本発明のβ刺激剤を含有する薬剤は、β受容体を刺激できる化合物を含有していれば限定されない。また、本発明のβ遮断剤を含有する薬剤は、β受容体を遮断することができる化合物を含有していれば限定されない。
β刺激剤を含有する薬剤及びβ遮断剤を含有する薬剤に用いられ得る薬学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質を用いてもよく、例えば固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤及び崩壊剤、あるいは液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤及び無痛化剤等を含有してもよい。さらに必要に応じて、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を適宜、適量含有してもよい。また、剤形としては、経口剤は、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、シロップ剤、徐放性錠・カプセル・顆粒剤、カシュー剤、咀嚼錠剤又はドロップ剤等が、注射剤は、例えば、溶液性注射剤、乳濁性注射剤、又は固形注射剤等が挙げられる。
なお、本発明の薬剤の投与量は、年齢、体重、適応症又は投与・摂取経路によって異なるが、上記作用が発揮でき、かつ、生じる副作用が許容し得る範囲内であれば特に限定されない。
投与方法としては、例えば、ヒト又はヒト以外の脊椎動物において、対象疾病に起因する細胞、組織、又は器官におけるPGC−1αの発現量を測定し、PGC−1αの発現量が所定値以下である場合には、本発明のβ刺激剤を有効成分として含有する薬剤を投与する。一方、PGC−1αの発現量が所定値以上である場合には、本発明のβ遮断剤を有効成分として含有する薬剤を投与する。ここで、「所定値」とは、例えば、一般的にPGC−1αの発現量が健常人より高いと判断される値や、医療従事者によって定めた基準値等が考えられる。なお、PGC−1αは、細胞、組織、又は器官を採取し、PCR法、サザンブロット法、ノーザンブロット法等によって測定することができる。また、対象疾患の原因と考えられる細胞、組織、又は器官におけるミトコンドリア数を測定し、この数を測定することによって本剤を投与してもよい。
投与対象となる細胞、組織、又は器官は、β受容体−PGC−1αのシグナル伝達系又はβ受容体−PGC−1αのシグナル伝達系を有するものであれば何でもよい。そのような、β受容体−PGC−1αのシグナル伝達系を有する細胞、組織、又は器官のエネルギー産生量を増大させるために、β受容体−PGC−1αのシグナル伝達系を有する培養細胞、培養組織、又は培養器官等に本発明のβ刺激剤を有効成分として含有する薬剤を投与してもよい。一方、β受容体−PGC−1αのシグナル伝達系を有する細胞、組織、又は器官のエネルギー産生量を減少させるためには、β受容体−PGC−1αのシグナル伝達系を有する培養細胞、培養組織、又は培養器官等に本発明のβ遮断剤を有効成分として含有する薬剤を投与すればよい。なお、細胞、組織、又は器官でβ受容体−PGC−1αのシグナル伝達系を有するかどうかは、β刺激剤を投与し、PGC−1α量を測定することで、容易に同定できる。また、細胞、組織、又は器官でβ受容体−PGC−1αのシグナル伝達系を有するかどうかは、β遮断剤を投与し、PGC−1α量を測定することで、容易に同定できる。
以下に、本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、これらの実施例は、本発明を説明するためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<実施例1:プロプラノロールによるPGC−1α mRNAの発現の阻害>
(1)試料の調製
運動によって増加したPGC−1αの発現が、プロプラノロール(β受容体アンタゴニスト)によって阻害されるかどうかを調べるために、以下の実験を行った。なお、実験には、10週齢のC57BL/6J雌マウス(日本エスエルシー株式会社)を用いた。これらのマウスは、明暗サイクルを12時間とし、ケージ(温度22℃)にて、ガイドライン(国立健康・栄養研究所動物実験指針及びNIH動物実験指針(NIH公表番号85-23,1985:http://grants1.nih.gov/grants/onlaw/references/phspol.htm))に従って飼育した。
まず、マウスに対してプロプラノロール(Sigma Chemical,st.Louis,MO)を皮下投与(マウスの体重(kg)あたり10mg)した。投与1時間後よりトレッドミル(15m/分)を用いて、上記のマウスに対して45分間走行させた。これらのマウスを経時的(トレッドミル走行終了から0時間後、3時間後、6時間後、9時間後)に屠殺し、腓腹筋を摘出した。摘出した腓腹筋は、以下に記載する「ノーザンブロット法」による解析に用いた。なお、プロプラノロールを投与せず、プロプラノロールと同量の生理食塩水を皮下投与したマウスをコントロールとして用いた。
(2)PGC−1α cDNAの作製
以下に記載する「ノーザンブロット法」を実施するために、上記の方法によって摘出した腓腹筋を用いて、PGC−1α cDNAを作製した。
TRIZOL(Invitrogen社)を用いて、上記の方法によって摘出した腓腹筋から総RNAを抽出した。次いで、Advantage One−Step RT−PCRキット(Clontech Lab.,Palo Alto,CA)を用い、フォワードプライマー(配列番号1:5’−ATGGCTTGGGACATGTGC−3’)、リバースプライマー(配列番号2:5’−TTACCTGCGCAAGCTTCTCT−3’)を用いて、抽出した1μgの総RNAから完全長PGC−1α cDNAを増幅した。
(3)ノーザンブロット法を用いたPGC−1αの定量
上記の方法によって摘出した腓腹筋におけるPGC−1αの発現量を定量するために、ノーザンブロット法を行った。なお、統計解析は、各群との比較についてはFisherの統計解析法(Statview 5.0,Abacus Concepts,Inc.,Berkeley,CA)によって、また、2群の比較についてはStudentのT検定によって行った。なお、p<0.05を有意差ありとした。
まず、TRIzol試薬(Invitrogen社)を用いて上記の方法によって摘出した腓腹筋から総RNAを単離した。グリオキサールとジメチルスルフォキシドを用いてこのRNAを変性させ、1%のアガロースゲルを用いて電気泳動(10μg/レーン)を行った。電気泳動後、ナイロンメンブレン(NEN,Boston,MA)にトランスファー(12時間)し、UV照射によりクロスリンクした。
プローブは、上述の「(2)PGC−1α cDNAの作製」に記載したPGC−1α cDNAを用いた。random prime labeling kit (Amersham Biosciences)により32P−dCTP(Amersham Biosciences, Tokyo, Japan)でラベルしたプローブを用いて、ハイブリダイゼーションを行った。メンブレンを洗浄後、イメージアナライザー(BAS 1800-II, Fuji Film, Tokyo, Japan)を用いて、各シグナルを定量した。
PGC−1αの発現を調べた結果を、図1Aに示す。プロプラノロールを投与しない群では、運動3時間後、6時間後、9時間後において、ポリアデニレーションシグナルを必要とする6.5kb、5kb、及び3kbの内因性のPGC−1α転写物の増加が認められた。特に、運動3時間後に、PGC−1αの発現が最も増加することが明らかになった(図1B)。また、運動直後は、PGC−1α転写物の増加は認められなかった。一方、プロプラノロールを投与した群は、全てにおいて運動刺激によるPGC−1αの発現量の増加が抑制された。
以上より、運動によって骨格筋のPGC−1α mRNAの量は増加するが、プロプラノロールを投与することによって、その増加量は抑制されることが明らかになった。
<実施例2:クレンブテロールによるPGC−1α mRNAの発現の増加>
(1)試料の調製
PGC−1αの発現が、β受容体アゴニストによって増強されるかどうかを調べるために、β受容体アゴニストであるクレンブテロールを用いて、以下の実験を行った。なお、以下の実験には、実施例1と同じマウスを用いた。
マウスに対してクレンブテロール(Sigma Chemical,st.Louis,MO)を、マウスの体重(kg)あたり0.01mg、0.1mg、1mg又は5mgずつ皮下投与した。これらのマウスを4時間後に屠殺し、腓腹筋を摘出した。摘出した腓腹筋は、以下に記載する「ノーザンブロット法」による解析に用いた。なお、クレンブテロールを投与せず、クレンブテロールと同量の生理食塩水を皮下投与したマウスをコントロールとして用いた。
(2)PGC−1α cDNAの作製
以下に記載する「ノーザンブロット法」を実施するために、上記の方法によって摘出した腓腹筋を用いて、PGC−1α cDNAを作製した。なお、作製方法は、実施例1と同様である。
(3)ノーザンブロット法を用いたPGC−1αの定量
上記の方法によって摘出した腓腹筋におけるPGC−1αの発現量を定量するために、ノーザンブロット法を行った。ノーザンブロット法は、実施例1に記載の通りである。なお、各群の比較はFisherの統計解析法(Statview 5.0,Abacus Concepts,Inc.,Berkeley,CA)によって行った。なお、p<0.05を有意差ありとした。
PGC−1αの発現を調べた結果を、図2Aに示す。クレンブテロールを投与すると、内因性のPGC−1α転写物の増加が認められた。特に、クレンブテロールをマウスの体重あたり1mg投与した群では、PGC−1αの発現が最も増加することが分かった(図2B)。一方、クレンブテロールをマウスの体重あたり0.01mg投与した群、又はクレンブテロールを投与しなかった群では、PGC−1αの発現量は増加しなかった。
以上の結果より、一定以上の濃度のクレンブテロールを投与すれば、骨格筋のPGC−1α mRNAの量は増加することが明らかになった。
<実施例3:プロプラノロールによるCREBリン酸化の発現の阻害>
骨格筋においてβ受容体を介した細胞内情報伝達機構が機能しているかどうかを調べるために、プロプラノロール(β受容体アンタゴニスト)を用いて、cAMP応答配列結合蛋白質(CREB)のリン酸化について調べた。なお、ノルエピネフリン(NE)は、β受容体に直接働きかけて、対象とする器官に対して興奮効果をもたらし、その結果、細胞内のcAMP濃度が上昇させて、プロテインキナーゼAを活性化させ、その結果、CREBの133位のセリンをリン酸化させる(Gonzalez GA, and Montminy MR. Cyclic AMP stimulates somatostatin gene transcription by phosphorylation of CREB at serine 133. Cell 59: 675-680, 1989.)。以下の実験には、実施例1と同じマウスを用いた。
(1)試料の調製
まず、マウスに対してプロプラノロール(Sigma Chemical,st.Louis,MO)を皮下投与(マウスの体重(kg)あたり10mg)した。投与1時間後よりトレッドミル(15m/分)を用いて、マウスに対して45分間走行させた。トレッドミル走行終了から3時間後、このマウスを屠殺し、腓腹筋を摘出した。摘出した腓腹筋は、以下に記載する「ウエスタンブロット法」による解析に用いた。なお、プロプラノロールを投与せず、プロプラノロールと同量の生理食塩水を皮下投与したマウスをコントロールとして用いた。
(2)ウエスタンブロット法
上記の方法によって摘出した腓腹筋におけるリン酸化CREB及び総CREBを定量するために、ウエスタンブロット解析を行った。なお、統計解析は、各群との比較についてはFisherの統計解析法(Statview 5.0,Abacus Concepts,Inc.,Berkeley,CA)によって、また、2群の比較についてはStudentのT検定によって行った。p<0.05を有意差ありとした。
まず、上記の方法によって摘出した腓腹筋を氷冷下においてホモゲナイズし、破砕物を60分間遠心分離(175,000×g)し、上清を以下に記載する電気泳動に用いた。なお、タンパク質の濃度は、Micro BCA Protein Assay Kit(PIERCE,IL,USA)を用いて測定した。
次に、7.5μgの粗タンパク質を10%ポリアクリルアミドスラブゲル(Bio-Rad Laboratories)にて分離し、電気的ブロットによってニトロセルロースメンブレン(Bio-Rad Laboratories)にトランスファーした。
このメンブレンを3%BSAでブロッキングした後、一次抗体(CRDBの133位セリンのリン酸化タンパク質を認識する抗体(Cell Signaling Technology,Beverly,MA,カタログ番号9191)、及びCREB抗体(Cell Signaling Technology,Beverly,MA,カタログ番号9192))と共に、4℃で12時間インキュベートした。このメンブレンを洗浄した後、二次抗体(Rabbit IgG, Horseradish Peroxidase-linked whole antibody (from donkey)(Amersham Biosciences, UK))と共に、室温で1時間インキュベートした。発色には、ECL Western Blotting Detection Reagents (Amersham Biosciences, UK)を用いた。結果は、図3に示す。
その結果、運動をさせたマウスにおいて133位のセリンがリン酸化されているリン酸化CREBの量は、運動をさせていないマウスと比較して7.7倍増加していることが分かった。一方、リン酸化されていないCREBの量は、いずれのマウスにおいても変化していないことが分かった(図3A及びB)。また、プロプラノロール投与後に運動をさせたマウスでは、リン酸化CREBの量は、プロプラノロール投与後に運動をさせていないマウスと比較して、2.7倍しか増加しないことが分かった。
以上より、骨格筋において運動刺激によるPGC−1α発現増加にβ受容体を介した細胞内情報伝達機構が関与していることが明らかになった。
本発明の一実施例において、プロプラノール投与による腓腹筋のPGC−1α mRNAを、ノーザンブロット法によって検出した結果を示した図である。個々のマウスから摘出した腓腹筋を、各レーンに用いている。また、18Sは、コントロールとして用いた。 本発明の一実施例において、プロプラノール投与による腓腹筋のPGC−1α mRNAを、ノーザンブロット法によって定量した結果を示した図である。縦軸は、コントロール(生理食塩水を投与した群)と比較したPGC−1α mRNA量を%で表わした。なお、PGC−1α mRNA量は、3つのPGC−1α転写産物(6.5kb、5kb、及び3kb)の合計で示した。白色のカラムは運動させないマウスを、黒色のカラムは運動させたマウスを示す。各値は、3匹のマウスから摘出した腓腹筋のPGC−1α mRNA量の平均±SEを示す。コントロールとの統計解析の結果を、p<0.001は+++で、p<0.01は++で示した。 本発明の一実施例において、クレンブテロール投与による腓腹筋のPGC−1α mRNAを、ノーザンブロット法によって検出した結果を示した図である。個々のマウスから摘出した腓腹筋を、各レーンに用いている。また、18Sは、コントロールとして用いた。 本発明の一実施例において、クレンブテロール投与による腓腹筋のPGC−1α mRNAを、ノーザンブロット法によって定量した結果を示した図である。縦軸は、コントロール(生理食塩水を投与した群)と比較したPGC−1α mRNA量を%で表わした。なお、PGC−1α mRNA量は、3つのPGC−1α転写産物(6.5kb、5kb、及び3kb)の合計で示した。各値は、3匹のマウスから摘出した腓腹筋のPGC−1α mRNA量の平均±SEを示す。コントロールとの統計解析の結果を、p<0.001は+++で示した。 本発明の一実施例において、プロプラノロール投与による腓腹筋のリン酸化CREBを、ウエスタンブロット法によって検出した結果を示した図である。運動を施したマウス及び運動を施していないマウスから腓腹筋を摘出した。 本発明の一実施例において、プロプラノロール投与による腓腹筋のCREBを、ウエスタンブロット法によって検出した結果を示した図である。運動を施したマウス及び運動を施していないマウスから腓腹筋を摘出した。 本発明の一実施例において、プロプラノロール投与による腓腹筋のリン酸化CREBを、ウエスタンブロット法によって定量した結果を示した図である。縦軸は、コントロール(運動をしていない群)と比較したリン酸化CREB量を%で表わした。各値は、3匹のマウスから摘出した腓腹筋のリン酸化CREB量の平均±SEを示す。コントロールとの統計解析の結果を、p<0.005は+で示した。

Claims (22)

  1. β刺激剤を有効成分として含有するPGC-1α発現促進剤。
  2. 前記β刺激剤が、クレンブテロール又はクレンブテロール化合物であることを特徴とする請求項1に記載の促進剤。
  3. 骨格筋におけるPGC−1αの発現を促進させることを特徴とする請求項1又は2に記載の促進剤。
  4. PGC−1αの低発現量に起因する疾病の予防・治療に用いられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の促進剤。
  5. 前記疾病が、肥満又は糖尿病であることを特徴とする請求項4に記載の促進剤。
  6. β遮断剤を有効成分として含有するPGC-1α発現抑制剤。
  7. 前記β遮断剤が、プロプラノロール又はプロプラノロール化合物であることを特徴とする請求項6に記載の抑制剤。
  8. 骨格筋におけるPGC−1αの発現を抑制させることを特徴とする請求項6又は7に記載の抑制剤。
  9. PGC−1αの高発現量に起因する疾病の予防・治療に用いられることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の抑制剤。
  10. β受容体−PGC−1αのシグナル伝達系を有する培養細胞、培養組織、又は培養器官においてPCG−1αの発現を促進させる方法であって、
    前記培養細胞、前記培養組織、又は前記培養器官におけるβ受容体を刺激することを特徴とする方法。
  11. 前記培養細胞、前記培養組織、又は前記培養器官が、骨格筋由来であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. ヒト以外の脊椎動物においてPCG−1αの発現を促進する方法であって、
    前記脊椎動物内のβ受容体を刺激することを特徴とする方法。
  13. クレンブテロール又はクレンブテロール化合物を投与することにより、β受容体を刺激することを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 骨格筋におけるPGC−1αの発現を促進させることを特徴とする請求項12又は13に記載の方法。
  15. PGC−1αの低発現量に起因する疾病の予防・治療に用いられることを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記疾病が、肥満又は糖尿病であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. β受容体−PGC−1αのシグナル伝達系を有する培養細胞、培養組織、又は培養器官においてPCG−1αの発現を抑制する方法であって、
    前記培養細胞、前記培養組織、又は前記培養器官におけるβ受容体を遮断することを特徴とする方法。
  18. 前記培養細胞、前記培養組織、又は前記培養器官が、骨格筋由来であることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. ヒト以外の脊椎動物においてPCG−1αの発現を抑制する方法であって、
    前記脊椎動物内のβ受容体を遮断することを特徴とする方法。
  20. プロプラノロール又はプロプラノロール化合物を投与することにより、β受容体を遮断することを特徴とする請求項17〜19のいずれかに記載の方法。
  21. 骨格筋におけるPCG−1αの発現を抑制させることを特徴とする請求項19又は20に記載の方法。
  22. PGC−1αの高発現量に起因する疾病の予防・治療に用いられることを特徴とする請求項19〜21のいずれかに記載の方法。

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