JP2007210139A - ラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 画質を向上させたラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置の提供。
【解決手段】図1(a)は、ロッドレンズ透過後に像担持体上に形成される露光スポットの主走査方向配列を示しており、図1(b)は、発光素子の光量補正後の露光スポットの配列を示している。図1(a)において、正規の露光スポットの間隔paに対して、露光スポット90aと90bの間隔はpa+daとなり広がっている。この場合には、露光スポット92のように対応する発光素子の光量を増大させて、印字濃度に濃淡差が生じないようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】図1(a)は、ロッドレンズ透過後に像担持体上に形成される露光スポットの主走査方向配列を示しており、図1(b)は、発光素子の光量補正後の露光スポットの配列を示している。図1(a)において、正規の露光スポットの間隔paに対して、露光スポット90aと90bの間隔はpa+daとなり広がっている。この場合には、露光スポット92のように対応する発光素子の光量を増大させて、印字濃度に濃淡差が生じないようにする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、画質を向上させたラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置に関するものである。
一般に、電子写真方式の画像形成装置は、外周面に感光層を有する像担持体としての感光体と、この感光体の外周面を一様に帯電させる帯電手段と、この帯電手段により一様に帯電させられた外周面を選択的に露光して静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段により形成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像手段とを有している。
前記構成の画像形成装置において、露光手段として、ラインヘッドに発光素子のLEDや有機EL素子を設けたものが知られている。このような構成のラインヘッドにおいて、発光素子としてLEDを用いた場合には、1つの印字行を形成するために、LEDを実装している複数のチップを基板上に直線状に並べている。
例えば、特許文献1には、前記のような構成のラインヘッドが記載されている。特許文献1に記載されているような構成のラインヘッドについて、図7、図8により説明する。図7は、LEDを実装している複数のチップを基板上に直線状に並べたラインヘッドの例を示す説明図、図8は、印字濃度に濃淡が生じる例を示す説明図である。図7において、図示を省略している基板上に、LEDチップ82a、82bが実装されている。84は、ロッドレンズのようなレンズである。
各LEDチップ82a、82bには、複数のLED83が主走査方向に配列されている。各LEDの間隔(ピッチ)をp、各LEDチップ82a、82b間の間隔をdとする。この場合に、異なるLEDチップ82a、82bの端部のLED同士の距離が、LEDチップ上における各LEDの間隔pと異なってしまう場合がある。図7の例では、前記異なるLEDチップ82a、82bの端部のLED同士の距離は、p+dとなる。
このように、LED間の距離が相違するのは、LEDを搭載したチップを基板上に実装する際に、LEDチップ間の間隙dを正確に制御することは難しいからである。なお、図7のように、発光素子83の出射光を正倍率のレンズ84を通して像担持体などの被露光面に結像スポットを形成する場合には、各発光素子(LED)の間隔pは、結像スポットの間隔と対応する。
図8は、図7に対応する印字濃度の例を示す説明図であり、図8(a)は、露光スポット間隔を示している。また、図8(b)は、印字濃度を示している。図8(a)において、露光スポット間隔pxは図7の各LEDの間隔pと対応する。また、露光スポット間隔dxは図7の各LEDチップ82a、82b間の間隔dと対応する。GaはLEDの間隔が一定の場合の露光スポット間隔の特性、GxはLEDの間隔が広がる場合の露光スポット間隔の特性である。Lvは、図7のLEDチップ82a、82b間の中心線である。
図8(b)において、印字濃度は、露光スポット間隔pxの部分では、一定の濃度特性Gbとなる。また、露光スポット間隔dxの部分の印字濃度特性は、Gyのようになり、Gbよりも低下する。このように、LEDチップ両端で、間隔dを介して隣接するLEDが離れすぎると、印字結果に白すじが生じ、反対に隣接するLEDが近すぎると、印字結果に黒すじが生じる。このように、LEDチップ両端で間隔dが存在することにより、印字結果に濃淡が生じるという問題があった。
そこで、特許文献1では、LEDチップ間の露光スポットの間隔を計測し、このLEDチップ間の長さによる影響が画像に表れないように補正が行われていた。
特開平08−118722号公報
特許文献1に記載されているようなLEDを用いた画像形成装置における前記補正は、LEDチップ端部における個別のLEDに対する駆動電流を制御するものであり、複雑な制御を要するという問題があった。そこで、発光素子として有機EL素子を用いたラインヘッドのような、単一基板上に発光素子が設けられたラインヘッドが開発されている。このようなラインヘッドにおいては、前記LEDチップ間の間隔は存在しないので、LEDチップ間の長さによる影響が画像に表れないという利点がある。
しかしながら、ロッドレンズのような光学系を用いて有機EL素子の出射光を被露光面に照射するラインヘッドにおいては、次のような問題が生じる。すなわち、発光素子基板の取り付け精度、もしくは前記出射光がレンズ系を透過することによって被露光面に露光スポットを形成させる場合には、露光スポットの位置ずれが発生し、印字の濃淡むらの発生原因となる
本発明は、従来技術のこのような種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、露光スポットの位置ずれによって印字濃度に濃淡差が生じることを防止して、画質を向上させるラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のラインヘッドは、複数の発光素子が単一基板の主走査方向にライン状に配列され、前記発光素子からの出射光がレンズアレイを通して被露光面に露光スポットを形成するラインヘッドにおいて、
前記レンズアレイを透過したすべての露光スポットのドットピッチを測定し、前記測定された各ドットピッチを基準のドットピッチと比較して、前記比較結果に基づいて前記各発光素子の光量補正を行うことを特徴とする。このような構成としているので、露光スポットの位置ずれによって印字濃度に濃淡差が生じることを防止する。
前記レンズアレイを透過したすべての露光スポットのドットピッチを測定し、前記測定された各ドットピッチを基準のドットピッチと比較して、前記比較結果に基づいて前記各発光素子の光量補正を行うことを特徴とする。このような構成としているので、露光スポットの位置ずれによって印字濃度に濃淡差が生じることを防止する。
また、本発明のラインヘッドは、前記光源は、有機EL素子で構成されることを特徴とする。このような構成によれば、発光部の直径を小さくしなくてよいので、発光部の光パワーを大きく取ることができる。このため、発光効率の高くない有機EL材料でも使用可能となる。
また、本発明のラインヘッドは、前記発光素子は、単一のガラス基板上に形成されてなることを特徴とする。このような構成としているので、ガラス基板上に一度に多数の画素を高密度かつ高精度に形成できる。
また、本発明のラインヘッドは、前記発光素子と、前記発光素子の駆動用薄膜トランジスタ(TFT)回路が、前記ガラス基板上に形成されてなることを特徴とする。この構成によれば、光源の有機EL素子とTFTを同一の工程で作成できるので、製造コストを低減することができる。
本発明の画像形成装置は、像担持体の周囲に帯電手段、前記いずれかのラインヘッド、現像手段、転写手段の各画像形成用ユニットを配した画像形成ステーションを少なくとも2つ以上設け、転写媒体が各ステーションを通過することにより、タンデム方式で画像形成を行うことを特徴とする。この構成によれば、タンデム方式の画像形成装置において、結像ピッチが不均一であることに起因した、印字濃度に濃淡差が発生する事態を防止することができる。
また、本発明の画像形成装置は、静電潜像を担持可能に構成された像担持体と、ロータリ現像ユニットと、前記いずれかのラインヘッドとを備え、前記ロータリ現像ユニットは、複数のトナーカートリッジに収納されたトナーをその表面に担持するとともに、所定の回転方向に回転することによって異なる色のトナーを順次前記像担持体との対向位置に搬送し、前記像担持体と前記ロータリ現像ユニットとの間に現像バイアスを印加して、前記トナーを前記ロータリ現像ユニットから前記像担持体に移動させることで、前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成することを特徴とする。この構成によれば、ロータリ方式の画像形成装置において、露光スポットのドットピッチが不均一であることに起因した、印字濃度に濃淡差が発生する事態を防止することができる。
また、本発明の画像形成装置は、中間転写部材を備えたことを特徴とする。このため、中間転写部材を備えた画像形成装置において、露光スポットのドットピッチが不均一であることに起因した、印字濃度に濃淡差が発生する事態を防止することができる。
以上のように、本発明のラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置は、露光スポットのドットピッチが不均一であることに起因した、印字濃度に濃淡差が発生する事態を防止することができる。このため、画質の向上を図ることができる。
図1は、本発明の実施形態にかかる説明図である。図7が発光素子の主走査方向配列を示しているのに対して、図1(a)においては、ロッドレンズ透過後に像担持体上に形成される露光スポットの主走査方向配列を示している。図1(b)は、発光素子の光量補正後の露光スポットの配列である。図1(a)において、正規の露光スポット90の間隔(ドットピッチ)をpaとする。これに対して、露光スポット90aと90bの間隔はpa+da、露光スポット90bと90cの間隔はpa―da、露光スポット90cと90dの間隔はpaである。
ここで、後述するような制御手段により、隣接する露光スポット90間の間隔(この例では、pa+da、またはpa―da)は、前記正規の間隔paよりも大きいか、または小さいかの大小が比較される。この比較の結果に基づいて、該当露光スポットに対応する発光素子の光量調整を行い、印字画像の濃度に濃淡差が発生しないようにしている。
図1(b)は、発光素子の光量補正後の露光スポットの配列を示している。図1(a)の露光スポット90aと90bの間隔は、正規の間隔paよりもdaだけ広がっている。そこで、露光スポット90aに対応する発光素子の光量を増大させ、露光スポットの形状を92に示されているようにして、露光スポット90aの形状よりも拡大させる。
このように、露光スポット92の形状を拡大することにより、図示右側に隣接する領域の印字濃度が高められる。しかしながら、露光スポット92となるように当該発光素子の光量を増大すると、図示左側の領域の印字濃度も高められることになり、規定の濃度を超えることが考えられる。このため、本発明の実施形態においては、露光スポット92の図示左側に位置する露光スポット94の形状を正規の形状よりも小さくなるようにして、印字濃度が均一になるように調整している。
次に、図1(a)の露光スポット90bと90cの間隔は、正規の間隔paよりもdaだけ狭くなっている。そこで、露光スポット90b、90cに対応する発光素子の光量を減少させ、露光スポットの形状を、それぞれ図示番号93、95に示されているように、露光スポット90c、90dの形状よりも縮小させる。
図2は、本発明の処理手順を示すフローチャートである。図2において、露光スポット間のピッチを測定するために、ラインヘッドの主走査方向に配列されたすべての発光素子を点灯する(S1)。次に、被露光面に形成されているすべての露光スポットの位置を検出する(S2)。この露光スポットの位置を検出する際には、CCDカメラなどによる撮像画像を用いる。
制御手段により、前記各露光スポット間の間隔(ピッチ)を検出し、正規のピッチと比較する(S3)。この比較結果が正規のピッチの範囲内であれば、該当の発光素子を通常の露光パワーで駆動する(S4)。また、前記比較結果が正規のピッチの範囲外であれば、制御手段は該当の発光素子の露光パワーを補正する(S5)。次にこの補正された露光パワーにより該当の発光素子を駆動する(S4)。
図3は、本発明の実施形態にかかる制御部の概略構成を示すブロック図である。図3において、70はパーソナルコンピュータ(PC)などを用いたホストコンピュータで、画像データを作成し、プリンタの制御部71に設けられている制御回路74に送信する。プリンタの制御部71には、制御回路74の外に、露光スポット位置検出手段のデータ入力部72、露光スポット位置検出手段のデータを記憶するメモリ73、駆動回路74、発光素子への制御信号出力部76が設けられている。
制御回路72は、露光スポット位置検出手段のデータをメモリ73から読み出して、前記各露光スポット間の間隔を正規のピッチと比較する。この比較結果が正規のピッチの範囲内であれば、該当の発光素子を通常の露光パワーで駆動するように制御信号を形成して駆動回路75に出力する。また、各露光スポット間のピッチと正規のピッチの比較結果が正規のピッチよりも大きいか、または小さい場合には、制御手段は該当の発光素子の露光パワーを補正する制御信号を形成して駆動回路75に出力する。
本発明の実施形態においては、発光素子として有機EL素子を用いる。有機EL素子は、発光部の直径を小さくしなくてよいので、発光部の光パワーを大きく取ることができる。このため、発光効率の高くない有機EL材料でも使用可能となる。また、有機EL素子は、高密度に露光画素を配することができるので、画素の数は飛躍的に増加する。
有機EL素子を光源に用いる場合には、ガラス基板上に一度に多数の画素を高密度かつ高精度に形成できる。また、本発明の実施形態においては、発光部の有機EL素子と同一のガラス基板上に、薄膜トランジスタで駆動回路を作成している。薄膜トランジスタは、アモルファスシリコン、低温ポリシリコン、高温ポリシリコン、有機トランジスタなど種種のものが利用できる。このため、発光部の有機EL素子と同じ工程で駆動回路も作成できるので、製造工程が簡略化される。
本発明の実施形態においては、4つの感光体に4つのラインヘッドで露光し、4色の画像を同時に形成し、1つの無端状中間転写ベルト(中間転写媒体)に転写する、タンデム式カラープリンター(画像形成装置)に用いるラインヘッドを対象としている。図4は、発光素子として有機EL素子を用いたタンデム式画像形成装置の一例を示す縦断側面図である。この画像形成装置は、同様な構成の4個の有機EL素子アレイ露光ヘッド101K、101C、101M、101Yを、対応する同様な構成である4個の感光体ドラム(像担持体)41K、41C、41M、41Yの露光位置にそれぞれ配置したものであり、タンデム方式の画像形成装置として構成されている。
図4に示すように、この画像形成装置は、駆動ローラ51xと従動ローラ52とテンションローラ53が設けられており、テンションローラ53によりテンションを加えて張架されて、図示矢印方向(反時計方向)へ循環駆動される中間転写ベルト(中間転写媒体)50を備えている。この中間転写ベルト50に対して所定間隔で配置された4個の像担持体としての外周面に感光層を有する感光体41K、41C、41M、41Yが配置される。
前記符号の後に付加されたK、C、M、Yはそれぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローを意味し、それぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエロー用の感光体であることを示す。他の部材についても同様である。感光体41K、41C、41M、41Yは、中間転写ベルト50の駆動と同期して図示矢印方向(時計方向)へ回転駆動される。各感光体41(K、C、M、Y)の周囲には、それぞれ感光体41(K、C、M、Y)の外周面を一様に帯電させる帯電手段(コロナ帯電器)42(K、C、M、Y)と、この帯電手段42(K、C、M、Y)により一様に帯電させられた外周面を感光体41(K、C、M、Y)の回転に同期して順次ライン走査する本発明の上記のような有機EL素子アレイ露光ヘッド(ラインヘッド)101(K、C、M、Y)が設けられている。
また、この有機EL素子露光ヘッド101(K、C、M、Y)で形成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像装置44(K、C、M、Y)と、この現像装置44(K、C、M、Y)で現像されたトナー像を一次転写対象である中間転写ベルト50に順次転写する転写手段としての一次転写ローラ45(K、C、M、Y)と、転写された後に感光体41(K、C、M、Y)の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニング装置46(K、C、M、Y)とを有している。
ここで、各有機EL素子アレイ露光ヘッド101(K、C、M、Y)は、有機EL素子アレイ露光ヘッド101(K、C、M、Y)のアレイ方向が感光体ドラム41(K、C、M、Y)の母線に沿うように設置される。そして、各有機EL素子アレイ露光ヘッド101(K、C、M、Y)の発光エネルギーピーク波長と、感光体41(K、C、M、Y)の感度ピーク波長とは略一致するように設定されている。
現像装置44(K、C、M、Y)は、例えば、現像剤として非磁性一成分トナーを用いるもので、その一成分現像剤を例えば供給ローラで現像ローラへ搬送し、現像ローラ表面に付着した現像剤の膜厚を規制ブレードで規制し、その現像ローラを感光体41(K、C、M、Y)に接触あるいは押厚させることにより、感光体41(K、C、M、Y)の電位レベルに応じて現像剤を付着させることによりトナー像として現像するものである。
このような4色の単色トナー像形成ステーションにより形成された黒、シアン、マゼンタ、イエローの各トナー像は、一次転写ローラ45(K、C、M、Y)に印加される一次転写バイアスにより中間転写ベルト50上に順次一次転写され、中間転写ベルト50上で順次重ね合わされてフルカラーとなったトナー像は、二次転写ローラ66において用紙等の記録媒体Pに二次転写され、定着部である定着ローラ対61を通ることで記録媒体P上に定着され、排紙ローラ対62によって、装置上部に形成された排紙トレイ68上へ排出される。
なお、図4中、63は多数枚の記録媒体Pが積層保持されている給紙カセット、64は給紙カセット63から記録媒体Pを一枚ずつ給送するピックアップローラ、67は二次転写ローラ66の二次転写部への記録媒体Pの供給タイミングを規定するゲートローラ対、69は二次転写後に中間転写ベルト50の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニングブレードである。
図5は、像書込手段101を拡大して示す概略の斜視図である。図5において、有機EL素子アレイ81は、長尺のハウジング80中に保持されている。長尺のハウジング80の両端に設けた位置決めピン89をケースの対向する位置決め穴に嵌入させると共に、長尺のハウジング80の両端に設けたねじ挿入孔88を通して固定ねじをケースのねじ穴にねじ込んで固定することにより、各像書込手段101が所定位置に固定される。
像書込手段101は、ガラス基板82上に有機EL素子アレイ81の発光素子(有機EL素子)83を載置し、同じガラス基板82上に形成された駆動回路81により駆動される。屈折率分布型ロッドレンズアレイ(SLA)65は結像光学系を構成し、発光素子83の前面に配置される屈折率分布型ロッドレンズ84を俵積みしている。ロッドレンズアレイ65には、前記のような「セルフォックレンズアレイ」(略称SLA、日本板硝子株式会社の商標名)が多用されている。84は、ロッドレンズである。
有機EL素子アレイ81から射出された光ビームは、SLA65により等倍正立像として被走査面に結像する。このように、ガラス基板82上に有機EL素子83を配列しているので、発光素子の光量を損なうことなく像担持体に照射することができる。また、有機EL素子は静的な制御が可能であるので、ラインヘッドの制御系を簡略化できる。本発明においては、図4、図5に示されたようなタンデム方式の画像形成装置において、露光スポットのドットピッチが不均一であることに起因する、印字濃度に濃淡差が発生する事態を防止することができる。
図6は、異なる画像形成装置の縦断側面図である。図6において、画像形成装置160には主要構成部材として、ロータリ構成の現像装置161、像担持体として機能する感光体ドラム165、有機ELアレイが設けられている像書込手段(ラインヘッド)167、中間転写ベルト169、用紙搬送路174、定着器の加熱ローラ172、給紙トレイ178が設けられている。
現像装置161は、現像ロータリ161aが軸161bを中心として矢視A方向に回転する。現像ロータリ161aの内部は4分割されており、それぞれイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色の像形成ユニットが設けられている。162a〜162dは、前記4色の各像形成ユニットに配置されており、矢視B方向に回転する現像ローラ、163a〜163dは、矢視C方向に回転するトナ−供給ローラである。また、164a〜164dはトナーを所定の厚さに規制する規制ブレードである。
165は、前記のように像担持体として機能する感光体ドラム、166は一次転写部材、168は帯電器、167は像書込手段で有機ELアレイが設けられている。感光体ドラム165は、図示を省略した駆動モータ、例えばステップモータにより現像ローラ162aとは逆方向の矢視D方向に駆動される。中間転写ベルト169は、従動ローラ170bと駆動ローラ170a間に張架されており、駆動ローラ170aが前記感光体ドラム165の駆動モータに連結されて、中間転写ベルトに動力を伝達している。当該駆動モータの駆動により、中間転写ベルト169の駆動ローラ170aは感光体ドラム165とは逆方向の矢視E方向に回動される。
用紙搬送路174には、複数の搬送ローラと排紙ローラ対176などが設けられており、用紙を搬送する。中間転写ベルト169に担持されている片面の画像(トナー像)が、二次転写ローラ171の位置で用紙の片面に転写される。二次転写ローラ171は、クラッチにより中間転写ベルト169に離当接され、クラッチオンで中間転写ベルト169に当接されて用紙に画像が転写される。
上記のようにして画像が転写された用紙は、次に、定着ヒータHを有する定着器で定着処理がなされる。定着器には、加熱ローラ172、加圧ローラ173が設けられている。定着処理後の用紙は、排紙ローラ対176に引き込まれて矢視F方向に進行する。この状態から排紙ローラ対176が逆方向に回転すると、用紙は方向を反転して両面プリント用搬送路175を矢視G方向に進行する。177は電装品ボックス、178は用紙を収納する給紙トレイ、179は給紙トレイ178の出口に設けられているピックアップローラである。用紙搬送路において、搬送ローラを駆動する駆動モータは、例えば低速のブラシレスモータが用いられる。また、中間転写ベルト169は色ずれ補正などが必要となるのでステップモータが用いられている。これらの各モータは、図示を省略している制御手段からの信号により制御される。
図の状態で、イエロー(Y)の静電潜像が感光体ドラム165に形成され、現像ローラ62aに高電圧が印加されることにより、感光体ドラム165にはイエローの画像が形成される。イエローの裏側および表側の画像がすべて中間転写ベルト169に担持されると、現像ロータリ161aが矢視A方向に90度回転する。中間転写ベルト169は1回転して感光体ドラム165の位置に戻る。次にシアン(C)の2面の画像が感光体ドラム165に形成され、この画像が中間転写ベルト169に担持されているイエローの画像に重ねて担持される。以下、同様にして現像ロータリ161の90度回転、中間転写ベルト169への画像担持後の1回転処理が繰り返される。
4色のカラー画像担持には中間転写ベルト169は4回転して、その後に更に回転位置が制御されて二次転写ローラ171の位置で用紙に画像を転写する。給紙トレイ178から給紙された用紙を搬送路174で搬送し、二次転写ローラ171の位置で用紙の片面に前記カラー画像を転写する。片面に画像が転写された用紙は前記のように排紙ローラ対176で反転されて、搬送径路で待機している。その後、用紙は適宜のタイミングで二次転写ローラ171の位置に搬送されて、他面に前記カラー画像が転写される。ハウジング180には、排気ファン181が設けられている。
本発明においては、図6に示されたようなロータリ方式の画像形成装置において、露光スポットのドットピッチが不均一であることに起因した、印字濃度に濃淡差が発生する事態を防止することができる。また、図4、図6に示されたように、中間転写手段を有する画像形成装置において、露光スポットのドットピッチが不均一であることに起因した、印字濃度に濃淡差が発生する事態を防止することができる。
以上、本発明のラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置について実施例に基づいて説明したが、本発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能である。
1…画像形成装置、6…画像形成ユニット、9…転写ベルトユニット、16…中間転写ベルト、17…クリーニング手段、20…像担持体、21…一次転写部材、22…帯電手段、23…像書込手段(ラインヘッド)、24…現像手段、33…現像ローラ、65…屈折率分布型ロッドレンズアレイ(SLA)、70・・・本体コントローラ、71…ラインヘッドの制御手段、72・・・スポット位置検出手段のデータ入力部、73・・・メモリ、74・・・制御回路、75・・・駆動回路、76・・・発光素子への制御信号出力部、80…ハウジング(ホルダ)、82…基板、83…画像形成用の発光素子、84…ロッドレンズ。
Claims (7)
- 複数の発光素子が単一基板の主走査方向にライン状に配列され、前記発光素子からの出射光がレンズアレイを通して被露光面に露光スポットを形成するラインヘッドにおいて、
前記レンズアレイを透過したすべての露光スポットのドットピッチを測定し、前記測定された各ドットピッチを基準のドットピッチと比較して、前記比較結果に基づいて前記各発光素子の光量補正を行うことを特徴とする、ラインヘッド。 - 前記発光素子は、有機EL素子であることを特徴とする、請求項1に記載のラインヘッド。
- 前記発光素子は、単一のガラス基板上に形成されてなることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のラインヘッド。
- 前記発光素子と、前記発光素子の駆動用薄膜トランジスタ回路が、前記ガラス基板上に形成されてなることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のラインヘッド。
- 像担持体の周囲に帯電手段と、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のラインヘッドと、現像手段と、転写手段との各画像形成用ユニットを配した画像形成ステーションを少なくとも2つ以上設け、転写媒体が各ステーションを通過することにより、タンデム方式で画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
- 静電潜像を担持可能に構成された像担持体と、ロータリ現像ユニットと、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のラインヘッドとを備え、前記ロータリ現像ユニットは、複数のトナーカートリッジに収納されたトナーをその表面に担持するとともに、所定の回転方向に回転することによって異なる色のトナーを順次前記像担持体との対向位置に搬送し、前記像担持体と前記ロータリ現像ユニットとの間に現像バイアスを印加して、前記トナーを前記ロータリ現像ユニットから前記像担持体に移動させることで、前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成することを特徴とする画像形成装置。
- 中間転写部材を備えたことを特徴とする、請求項5または請求項6に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006030412A JP2007210139A (ja) | 2006-02-08 | 2006-02-08 | ラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006030412A JP2007210139A (ja) | 2006-02-08 | 2006-02-08 | ラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置 |
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ID=38488982
Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2023006A2 (en) | 2007-08-10 | 2009-02-11 | Tokai Rubber Industries, Ltd. | Fluid filled type vibration damping device |
JP2019089245A (ja) * | 2017-11-14 | 2019-06-13 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置 |
-
2006
- 2006-02-08 JP JP2006030412A patent/JP2007210139A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2023006A2 (en) | 2007-08-10 | 2009-02-11 | Tokai Rubber Industries, Ltd. | Fluid filled type vibration damping device |
JP2019089245A (ja) * | 2017-11-14 | 2019-06-13 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置 |
JP7073683B2 (ja) | 2017-11-14 | 2022-05-24 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置 |
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