JP2007262263A - フタロシアニン化合物 - Google Patents
フタロシアニン化合物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007262263A JP2007262263A JP2006090094A JP2006090094A JP2007262263A JP 2007262263 A JP2007262263 A JP 2007262263A JP 2006090094 A JP2006090094 A JP 2006090094A JP 2006090094 A JP2006090094 A JP 2006090094A JP 2007262263 A JP2007262263 A JP 2007262263A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- general formula
- hydrogen atom
- substituent
- alkyl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
- CJVRXUCXZPLALC-UHFFFAOYSA-N Cc(cc1)cc2c1nc(-c(cc1)c(cc(c(Cl)c3)Cl)c3c1-c1nc(cccc3)c3[o]1)[o]2 Chemical compound Cc(cc1)cc2c1nc(-c(cc1)c(cc(c(Cl)c3)Cl)c3c1-c1nc(cccc3)c3[o]1)[o]2 CJVRXUCXZPLALC-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 0 Cc1c(C)cc(c(-c([o]c2c3)nc2ccc3OC)ccc2-c3nc(ccc(*)c4)c4[o]3)c2c1 Chemical compound Cc1c(C)cc(c(-c([o]c2c3)nc2ccc3OC)ccc2-c3nc(ccc(*)c4)c4[o]3)c2c1 0.000 description 1
- BHBUFDIJGMMUHY-UHFFFAOYSA-N c(cc1)cc(cc2)c1c1c2nc(-c2ccc(-c3nc(ccc4c5cccc4)c5[o]3)c3c2cccc3)[o]1 Chemical compound c(cc1)cc(cc2)c1c1c2nc(-c2ccc(-c3nc(ccc4c5cccc4)c5[o]3)c3c2cccc3)[o]1 BHBUFDIJGMMUHY-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- JNCBQQVIGMXALL-UHFFFAOYSA-N c(cc1)ccc1-c(cc1)cc2c1nc(-c1ccc(-c3nc(ccc(-c4ccccc4)c4)c4[o]3)c3c1cccc3)[o]2 Chemical compound c(cc1)ccc1-c(cc1)cc2c1nc(-c1ccc(-c3nc(ccc(-c4ccccc4)c4)c4[o]3)c3c1cccc3)[o]2 JNCBQQVIGMXALL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- VJJPJXIPXQNDLO-UHFFFAOYSA-N c(ccc1c2)cc1cc1c2[o]c(-c2ccc(-c3nc(cc(cccc4)c4c4)c4[o]3)c3c2cccc3)n1 Chemical compound c(ccc1c2)cc1cc1c2[o]c(-c2ccc(-c3nc(cc(cccc4)c4c4)c4[o]3)c3c2cccc3)n1 VJJPJXIPXQNDLO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
Abstract
Description
本発明は近赤外線吸収材料となるフタロシアニン化合物に関するものであって、さらに詳しくは近赤外線吸収フィルター、近赤外線吸収着色樹脂組成物、液晶表示素子、光カード、光記録媒体、保護眼鏡などオプトエレクトロニクス関連材料や製品に重要な役割を果たす、耐光性とその他のフタロシアニン化合物に求められる物性を両立する近赤外線吸収化合物に関する。
可視光を実質的に吸収しないが、赤外線を吸収する近赤外線吸収色素は近赤外線吸収フィルター等、種々のオプトエレクトロニクス製品に用いられている。これらは製造工程や使用態様によっては高温、高湿または光照射条件にさらされるものであり、その分解が問題となることがあった。
色素の構造を変更することでこれらに対する耐性を向上させる技術として、例えば特定の構造のナフタロシアニン色素(例えば特許文献1〜3)が良好であることが見出されていたが、吸収波長や溶解性等のその他の物性との両立が困難であった。そして中でも特にフタロシアニン化合物の光による分解の抑制とその他の物性の両立が望まれた(例えば特許文献4)。また近赤外線吸収色素と紫外線吸収材料を併用することで光による分解を抑制する技術が知られていたが(例えば特許文献5、6)その抑制の程度は不十分であり、一層の耐光性、耐久性の向上技術が望まれた。
特開平2−4685号公報
特開平2−43269号公報
特開平2−138382号公報
特開平11−152413号公報
特開平10−77360号公報
特開2005−181966号公報
上記の従来技術の課題に鑑みて、本発明は、フタロシアニン化合物が一般に有する物性を損なうことなく耐光性を改善した新しいフタロシアニン化合物を提供することを目的とした。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有するフタロシアニン化合物であれば、従来技術の課題を解決しうることを見出した。すなわち、課題を解決する手段として、以下の本発明を提供するに至った。
(1)一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物。
一般式(I)中、R10は化合物R10−Hの溶液における270〜750nm中の分光吸収極大波長が470nm以下であるか、または、化合物R10−Hが一重項酸素捕獲剤、ラジカルトラップ剤もしくは酸化防止剤であるという条件を満たす原子群を表し、L10は単結合または2価の基を表し、n10は1〜16の整数を表し、n10が2以上の場合、各々のL10、R10は同一でも異なっていてもよい。(L10−R10)は[ ]内の構造の置換可能な位置に置換する。R11〜R14は各々独立に(L10−R10)以外の置換基を表し、n11〜n14は各々独立に0〜4の整数を表す。n11〜n14が2以上の場合、隣り合うR11〜R14は互いに連結して環を形成してもよい。M1は水素原子および1価の金属原子からなる群より選択される2個の原子、2価の金属原子、または3価もしくは4価の金属原子を含む2価の置換金属原子を表す。
(2)前記一般式(I)のR10が以下のいずれかの構造式で表される基であることを特徴とする上記(1)に記載の化合物。
一般式(II−1)中、R2011は水素原子、脂肪族基、芳香族基、炭素原子で結合する複素環素または加水分解可能な保護基を表し、R2012、R2013、R2014、R2015およびR2016は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2011とR2012、R2012とR2013、R2013とR2014、R2014とR2015、R2015とR2016およびR2016とR2011は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−2)中、R2021は水素原子、脂肪族基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、オキシラジカル基またはヒドロキシル基を表し、Qは5員、6員または7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、R2022、R2023、R2024およびR2025は各々独立に水素原子、脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基を表し、R2021とR2022、R2022とR2023、R2024とR2025およびR2021とR2024は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−3)中、R2031、R2032、R2033およびR2034は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2035は水素原子、脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基を表し、R2031とR2032、R2032とR2033およびR2033とR2034は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−4)中、R2041、R2042、R2043、R2044、R2045、R2046、R2047、R2048、R2049およびR2050は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2041とR2042、R2042とR2043、R2043とR2044、R2044とR2045、R2046とR2047、R2047とR2048、R2048とR2049およびR2049とR2050は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−5)中、R2051、R2052、R2053、R2054、R2055、R2056、R2057、R2058、R2059およびR2060は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2051とR2052、R2052とR2053、R2053とR2054、R2054とR2055、R2056とR2057、R2057とR2058、R2058とR2059およびR2059とR2060は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−6)中、R2061、R2062、R2063、R2064、R2065、R2066、R2067、R2068、R2069およびR2070は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2061とR2062、R2062とR2063、R2063とR2064、R2064とR2065、R2066とR2067、R2067とR2068、R2068とR2069およびR2069とR2070は互いに結合して環を形成してもよい。X2061は水素原子、脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基を表す。
一般式(II−7)中、R2071、R2072、R2073、R2074、R2075、R2076、R2077、R2078、R2079およびR2080は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2071とR2072、R2072とR2073、R2073とR2074、R2074とR2075、R2076とR2077、R2077とR2078、R2078とR2079およびR2079とR2080は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−8)中、R2081、R2082、R2083、R2084、R2085およびR2086は各々独立に水素原子または置換基を表す。R2081とR2082、R2082とR2083、R2083とR2084、R2084とR2085およびR2085とR2086は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−9)中、R2091、R2092、R2093、R2094、R2095、R2096、R2097およびR2098は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2099およびR2100は置換基を表す。R2091とR2092、R2092とR2093、R2093とR2094、R2095とR2096、R2096とR2097およびR2097とR2098は互いに結合して環を形成してもよい。n2099およびn2100は各々独立に0〜4の整数を表し、n2099およびn2100が2以上の場合、複数のR2099およびR2100は同一でも異なっていてもよい。
一般式(II−10)中、R2101、R2102、R2103、R2104、R2106、R2107、R2108およびR2109は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2105は置換基を表す。R2101とR2102、R2102とR2103、R2103とR2104、R2106とR2107、R2107とR2108およびR2108とR2109は互いに結合して環を形成してもよい。n2105は0〜6の整数を表し、n2105が2以上の場合、複数のR2105は同一でも異なっていてもよい。
一般式(II−11)中、R2111、R2112、R2113、R2114、R2115、R2116、R2117、R2118、R2119およびR2120は各々独立に水素原子または置換基を表す。R2111とR2112、R2112とR2113、R2113とR2114、R2115とR2116、R2117とR2118、R2118とR2119およびR2119とR2120は互いに結合して環を形成してもよい。
ただし、一般式(II−1)のR2011〜R2016のいずれか1つ、一般式(II−2)のR2021〜R2025のいずれか1つ、一般式(II−3)のR2031〜R2035のいずれか1つ、一般式(II−4)のR2041〜R2050のいずれか1つ、一般式(II−5)のR2051〜R2060のいずれか1つ、一般式(II−6)のR2061〜R2070のいずれか1つ、一般式(II−7)のR2071〜R2080のいずれか1つ、一般式(II−8)のR2081〜R2086のいずれか1つ、一般式(II−9)のR2091〜R2100のいずれか1つ、一般式(II−10)のR2101〜R2109のいずれか1つ、一般式(II−11)のR2111〜R2120のいずれか1つは、各々に含まれる1つの水素原子がL10と結合するための単結合に置換されている。
一般式(II−2)中、R2021は水素原子、脂肪族基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、オキシラジカル基またはヒドロキシル基を表し、Qは5員、6員または7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、R2022、R2023、R2024およびR2025は各々独立に水素原子、脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基を表し、R2021とR2022、R2022とR2023、R2024とR2025およびR2021とR2024は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−3)中、R2031、R2032、R2033およびR2034は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2035は水素原子、脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基を表し、R2031とR2032、R2032とR2033およびR2033とR2034は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−4)中、R2041、R2042、R2043、R2044、R2045、R2046、R2047、R2048、R2049およびR2050は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2041とR2042、R2042とR2043、R2043とR2044、R2044とR2045、R2046とR2047、R2047とR2048、R2048とR2049およびR2049とR2050は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−5)中、R2051、R2052、R2053、R2054、R2055、R2056、R2057、R2058、R2059およびR2060は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2051とR2052、R2052とR2053、R2053とR2054、R2054とR2055、R2056とR2057、R2057とR2058、R2058とR2059およびR2059とR2060は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−6)中、R2061、R2062、R2063、R2064、R2065、R2066、R2067、R2068、R2069およびR2070は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2061とR2062、R2062とR2063、R2063とR2064、R2064とR2065、R2066とR2067、R2067とR2068、R2068とR2069およびR2069とR2070は互いに結合して環を形成してもよい。X2061は水素原子、脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基を表す。
一般式(II−7)中、R2071、R2072、R2073、R2074、R2075、R2076、R2077、R2078、R2079およびR2080は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2071とR2072、R2072とR2073、R2073とR2074、R2074とR2075、R2076とR2077、R2077とR2078、R2078とR2079およびR2079とR2080は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−8)中、R2081、R2082、R2083、R2084、R2085およびR2086は各々独立に水素原子または置換基を表す。R2081とR2082、R2082とR2083、R2083とR2084、R2084とR2085およびR2085とR2086は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−9)中、R2091、R2092、R2093、R2094、R2095、R2096、R2097およびR2098は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2099およびR2100は置換基を表す。R2091とR2092、R2092とR2093、R2093とR2094、R2095とR2096、R2096とR2097およびR2097とR2098は互いに結合して環を形成してもよい。n2099およびn2100は各々独立に0〜4の整数を表し、n2099およびn2100が2以上の場合、複数のR2099およびR2100は同一でも異なっていてもよい。
一般式(II−10)中、R2101、R2102、R2103、R2104、R2106、R2107、R2108およびR2109は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2105は置換基を表す。R2101とR2102、R2102とR2103、R2103とR2104、R2106とR2107、R2107とR2108およびR2108とR2109は互いに結合して環を形成してもよい。n2105は0〜6の整数を表し、n2105が2以上の場合、複数のR2105は同一でも異なっていてもよい。
一般式(II−11)中、R2111、R2112、R2113、R2114、R2115、R2116、R2117、R2118、R2119およびR2120は各々独立に水素原子または置換基を表す。R2111とR2112、R2112とR2113、R2113とR2114、R2115とR2116、R2117とR2118、R2118とR2119およびR2119とR2120は互いに結合して環を形成してもよい。
ただし、一般式(II−1)のR2011〜R2016のいずれか1つ、一般式(II−2)のR2021〜R2025のいずれか1つ、一般式(II−3)のR2031〜R2035のいずれか1つ、一般式(II−4)のR2041〜R2050のいずれか1つ、一般式(II−5)のR2051〜R2060のいずれか1つ、一般式(II−6)のR2061〜R2070のいずれか1つ、一般式(II−7)のR2071〜R2080のいずれか1つ、一般式(II−8)のR2081〜R2086のいずれか1つ、一般式(II−9)のR2091〜R2100のいずれか1つ、一般式(II−10)のR2101〜R2109のいずれか1つ、一般式(II−11)のR2111〜R2120のいずれか1つは、各々に含まれる1つの水素原子がL10と結合するための単結合に置換されている。
(3)前記一般式(I)で表される化合物が2,3−ナフタロシアニン骨格を有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の化合物。
(4)前記一般式(I)で表される化合物が、以下の一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の化合物。
一般式(III)において、OR311〜OR318の少なくとも一つは各々独立に一般式(I)におけるL10−R10と同義の基を表わし、残りのOR311〜OR318におけるR311〜R318は各々独立に脂肪族基または芳香族基を表す。R321〜R336は各々独立に水素原子または置換基を表わす。M3は水素原子、1価の金属原子からなる群より選択される2個の原子、2価の金属原子、または3価もしくは4価の金属原子を含む2価の置換金属原子を表す。
本発明のフタロシアニン化合物は、近赤外領域に吸収を有し、溶解性が良好であるとともに、耐光性も優れているという特徴を有する。
以下において、本発明のフタロシアニン化合物について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の一般式(I)で表される化合物は、750nm〜1200nmの範囲内に分光吸収極大波長(λmax)を有するものであり、好ましくは800nm〜950nmの範囲内にλmaxを有するものである。ここでいうλmaxは、THF溶媒に濃度0.4〜4μmol/Lで溶解させて分光吸収測定装置(日立ハイテクノロジーズ(株)製、U−4100スペクトロフォトメーター)を用いて25℃にて測定した値である。
本明細書において置換基は、水素原子以外の原子または原子群を意味する。置換基の例には、後述する脂肪族基、芳香族基、複素環基が含まれ、さらに後述する置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げるものも含まれる。
本明細書において脂肪族基は、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アラルキル基および置換アラルキル基を意味する。アルキル基は分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。アルキル基の炭素原子数は1〜20であることが好ましく、1〜18であることがさらに好ましい。置換アルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様である。アルケニル基は分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。アルケニル基の炭素原子数は2〜20であることが好ましく、2〜18であることがさらに好ましい。置換アルケニル基のアルケニル部分は、上記アルケニル基と同様である。アルキニル基は分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。アルキニル基の炭素原子数は2〜20であることが好ましく、2〜18であることがさらに好ましい。置換アルキニル基のアルキニル部分は、上記アルキニル基と同様である。アラルキル基および置換アラルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様である。アラルキル基および置換アラルキル基のアリール部分は下記アリール基と同様である。
置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例には、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基[直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルキル基を表す。それらは、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、2−エチルヘキシル基)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5〜30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[1.2.2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−3−イル基)、さらに環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えばアルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。]、アルケニル基[直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニル基を表す。それらは、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基、プレニル基、ゲラニル基、オレイル基)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3〜30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基)、ビシクロアルケニル基(置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−1−イル基、ビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン−4−イル基)を包含するものである。]、アルキニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基、トリメチルシリルエチニル基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリール基、例えばフェニル基、p−トリル基、ナフチル基、m−クロロフェニル基、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル基)、ヘテロ環基(好ましくは5または6員の置換もしくは無置換の、芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、さらに好ましくは、炭素数3〜30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、tert−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3〜20のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾールー5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基)、アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基)、アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアニリノ基、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ基)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基)、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基)、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2〜30の置換または無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N‘−フェニルカルバモイル)スルファモイル基)、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニル基)、アルキルおよびアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数4〜30の置換もしくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイル基、2−クロロアセチル基、ステアロイル基、ベンゾイル基、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、2−フリルカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−tert−ブチルフェノキシカルボニル基)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基)、カルバモイル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基)、アリールおよびヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ基、p−クロロフェニルアゾ基、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ基)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基)を表わす。
上記の官能基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去りさらに上記の基で置換されていてもよい。そのような官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられる。その例としては、メチルスルホニルアミノカルボニル基、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル基、アセチルアミノスルホニル基、ベンゾイルアミノスルホニル基が挙げられる。
置換アラルキル基のアリール部分の置換基の例は、先に置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げたものと同様である。
本明細書において芳香族基は、アリール基および置換アリール基を意味する。またこれらの芳香族基は、脂肪族環、他の芳香族環または複素環が縮合したものであってもよい。芳香族基の炭素原子数は6〜40が好ましく、6〜30がさらに好ましく、6〜20が特に好ましい。またその中でもアリール基としてはフェニル基またはナフチル基であることが好ましく、フェニル基であることが特に好ましい。
置換アリール基のアリール部分は、上記アリール基と同様である。置換アリール基の置換基の例としては、先に置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げたものと同様である。
本明細書において、複素環基は複素原子を含む飽和または不飽和環基を意味する。複素環基は、5員または6員の飽和または不飽和複素環を含むことが好ましい。ここでいう複素環は、脂肪族環、芳香族環または他の複素環が縮合したものであってもよい。複素環のヘテロ原子の例には、B、N、O、S、SeおよびTeが含まれる。ヘテロ原子としてはN、OおよびSが好ましい。複素環は炭素原子が遊離の原子価(一価)を有する(複素環基は炭素原子において結合する)ことが好ましい。好ましい複素環基の炭素原子数は1〜40であり、より好ましくは1〜30であり、さらに好ましくは1〜20である。飽和複素環の例には、ピロリジン環、モルホリン環、2−ボラ−1,3−ジオキソラン環および1,3−チアゾリジン環が含まれる。不飽和複素環の例には、イミダゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾセレナゾール環、ピリジン環、ピリミジン環およびキノリン環が含まれる。複素環基は置換基を有していてもよい。置換基の例としては、先に置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げたものと同様である。
次に、上記一般式(I)〜(III)で表される化合物について説明する。なお、一般式(III)で表される化合物は、一般式(I)で表される化合物の好ましい化合物である。
一般式(I)の置換基R10は、化合物R10−Hの溶液における270〜750nm中の分光吸収極大波長が470nm以下であるか、または、化合物R10−Hが一重項酸素捕獲剤、ラジカルトラップ剤もしくは酸化防止剤であるという条件を満たす原子群である。ここで、化合物R10−Hの溶液における270〜750nm中の分光吸収極大波長は、上記の化合物(I)の分光吸収極大波長と同じ測定法により測定することができる。化合物R10−Hの溶液における270〜750nm中の分光吸収極大波長は、好ましくは410nm以下であり、さらに好ましくは380nm以下である。化合物R10−Hの溶液における270〜750nm中の分光吸収極大波長が470nm以下であれば、化合物R10−Hは一重項酸素捕獲剤、ラジカルトラップ剤、酸化防止剤のいずれにも該当しないものであっても構わない。
化合物R10−Hは、一重項酸素を捕獲したり、ラジカルをトラップしたり、酸化防止したりするものであればどのような化合物でもよい。化合物R10−Hは、一重項酸素捕獲剤、ラジカルトラップ剤、酸化防止剤のうちの複数に該当するものであっても構わない。
一般式(I)におけるR10として、一般式(II−1)〜(II−11)で表されるものが特に好ましい。ここで一般式(II−1)〜(II−11)について詳細に説明する。
一般式(II−1)においてR2011として加水分解可能な保護基とはシリル基、リン酸エステル基または下記一般式(IV)で表される基である。
R111−Y111−Z111−
一般式(IV)
式中、R111は脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基を表し、Y111は単結合、−O−、−S−、−N(R112)−、−C−およびこれらの結合したものを表す。ここでR112は水素原子、脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基、アシル基またはスルホニル基を表す。Z111は−CO−または−SO2−を表す。R2011として好ましくは水素原子、炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数6〜20の芳香族基、炭素数2〜20の炭素原子で結合する複素環基および炭素数1〜20の加水分解可能な保護基であり、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数1〜10の加水分解可能な保護基であり、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜8の脂肪族基、炭素数1〜10のシリル基、炭素数1〜10のリン酸エステル基、炭素数1〜10のカルボニル基で連結する加水分解可能な保護基であり、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜4の脂肪族基、炭素数3〜6のシリル基、炭素数2〜8のリン酸エステル基、炭素数1〜8のカルボニル基で連結する加水分解可能な保護基であり、さらに好ましくは水素原子、トリメチルシリル基、ジメチルまたはジエチルリン酸エステル基、ベンゾイルまたはアセチル基であり、最も好ましくは水素原子である。
R111−Y111−Z111−
一般式(IV)
式中、R111は脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基を表し、Y111は単結合、−O−、−S−、−N(R112)−、−C−およびこれらの結合したものを表す。ここでR112は水素原子、脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基、アシル基またはスルホニル基を表す。Z111は−CO−または−SO2−を表す。R2011として好ましくは水素原子、炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数6〜20の芳香族基、炭素数2〜20の炭素原子で結合する複素環基および炭素数1〜20の加水分解可能な保護基であり、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数1〜10の加水分解可能な保護基であり、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜8の脂肪族基、炭素数1〜10のシリル基、炭素数1〜10のリン酸エステル基、炭素数1〜10のカルボニル基で連結する加水分解可能な保護基であり、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜4の脂肪族基、炭素数3〜6のシリル基、炭素数2〜8のリン酸エステル基、炭素数1〜8のカルボニル基で連結する加水分解可能な保護基であり、さらに好ましくは水素原子、トリメチルシリル基、ジメチルまたはジエチルリン酸エステル基、ベンゾイルまたはアセチル基であり、最も好ましくは水素原子である。
R2012、R2013、R2014、R2015およびR2016として好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基およびシリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、カルバモイルオキシ基、アルキルチオ基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アシルアミノ基であり、最も好ましくは水素原子またはアルキル基である。またR2012およびR2016の一方または両方が3級アルキル基となることが好ましい。
一般式(II−2)において好ましいR2021は水素原子、炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数2〜10のアシル基、オキシラジカルまたはヒドロキシル基であり、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数2〜7のアシル基、オキシラジカルまたはヒドロキシル基であり、さらに好ましくは水素原子、アセチル基、オキシラジカルまたはヒドロキシル基であり、最も好ましくは水素原子である。R2022、R2023、R2024およびR2025として好ましくは水素原子または炭素数1〜10の脂肪族基であり、さらに好ましくは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、さらに好ましくは水素原子または炭素数1〜2のアルキル基であり、最も好ましくはR2022〜R2025全てがメチル基となる場合である。Qとして好ましくは炭素原子、水素原子、酸素原子、イオウ原子、窒素原子から構成される5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群であり、さらに好ましくは炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子から構成される5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群であり、さらに好ましくは炭素原子、水素原子、窒素原子から構成される5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群であり、最も好ましくはピペリジン環を形成するのに必要な非金属原子群である。
一般式(II−3)においてR2031、R2032、R2033およびR2034は各々独立に水素原子または置換基を表し、置換基の例としては前述の置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げたものと同様のものが挙げられる。R2031、R2032、R2033およびR2034として好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、イミド基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アミノ基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子およびアルキル基であり、最も好ましくは水素原子およびハロゲン原子である。
R2035は水素原子、脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基を表し、好ましくは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基であり、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数2〜30のアルキニル基、炭素数6〜30のアリール基であり、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜25のアルキル基、炭素数2〜25のアルケニル基、炭素数6〜25のアリール基であり、さらに好ましくは炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜22のアリール基であり、さらに好ましくは炭素数6〜20のアリール基であり、最も好ましくは炭素数6〜20のオルトヒドロキシフェニル基である。
一般式(II−4)においてR2041、R2042、R2043、R2044、R2045、R2046、R2047、R2048、R2049およびR2050は水素原子または置換基を表し、置換基の例としては前述の置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げたものと同様のものが挙げられる。好ましいR2041、R2042、R2043、R2044、R2045、R2046、R2047、R2048、R2049およびR2050は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、スルファモイル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基である。またR2041がヒドロキシ基となることが最も好ましい。
一般式(II−5)においてR2051、R2052、R2053、R2054、R2055、R2056、R2057、R2058、R2059およびR2060は水素原子または置換基を表し、置換基の例としては前述の置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げたものと同様のものが挙げられる。好ましいR2051、R2052、R2053、R2054、R2055、R2056、R2057、R2058、R2059およびR2060は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、スルファモイル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基である。またR2051がヒドロキシ基となることが最も好ましい。
一般式(II−6)においてR2061、R2062、R2063、R2064、R2065、R2066、R2067、R2068、R2069およびR2070は水素原子または置換基を表し、置換基の例としては前述の置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げたものと同様のものが挙げられる。好ましいR2061、R2062、R2063、R2064、R2065、R2066、R2067、R2068、R2069およびR2070は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アシルアミノ基であり、最も好ましくは水素原子、アルコキシ基、アミノ基である。
X2061は水素原子、脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基を表し、好ましくは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基であり、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数2〜30のアルキニル基、炭素数6〜30のアリール基であり、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜25のアルキル基、炭素数2〜25のアルケニル基、炭素数6〜25のアリール基であり、さらに好ましくは炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜22のアリール基であり、最も好ましくは炭素数1〜18のアルキル基である。
一般式(II−7)においてR2071、R2072、R2073、R2074、R2075、R2076、R2077、R2078、R2079およびR2080は水素原子または置換基を表し、置換基の例としては前述の置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げたものと同様のものが挙げられる。好ましいR2071、R2072、R2073、R2074、R2075、R2076、R2077、R2078、R2079およびR2080は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アリールチオ基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基であり、R2071がヒドロキシ基となるのが最も好ましい。
一般式(II−8)においてR2081、R2082、R2083、R2084、R2085およびR2086は水素原子または置換基を表し、置換基の例としては前述の置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げたものと同様のものが挙げられる。R2081として好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、二トロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基であり、さらに好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基であり、さらに好ましくはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシカルボニル基、アシルアミノ基である。R2082、R2083、R2084およびR2086として好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基であり、最も好ましくは水素原子である。R2085として好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、二トロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アアシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基であり、さらに好ましくはヘテロ環基、アミノ基、アシルアミノ基である。
一般式(II−9)においてR2091、R2094、R2095およびR2098として好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基、メルカプト基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基であり、最も好ましくは水素原子である。R2092、R2093、R2096およびR2097として好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、二トロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、スルファモイル基であり、さらに好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基であり、さらに好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基である。R2099およびR2100として好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、シリル基であり、さらに好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基であり、さらに好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基である。n2099およびn2100として好ましくは0〜3であり、さらに好ましくは0〜2であり、さらに好ましくは0または1であり、0が最も好ましい。
一般式(II−10)において、R2101、R2104、R2106およびR2109の好ましい範囲は前述のR2091と同様である。またR2102、R2103、R2107およびR2108の好ましい範囲は前述のR2092と同様である。R2105として好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、シリルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、シリル基であり、さらに好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基であり、さらに好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルチオ基であり、さらに好ましくはハロゲン原子、アルキル基である。n2105は好ましくは0〜4であり、さらに好ましくは0〜2であり、さらに好ましくは0〜1であり、最も好ましくは0である。
一般式(II−11)においてR2111、R2114、R2117およびR2120の好ましい範囲は前述のR2091と同様である。またR2112、R2113、R2118およびR2119の好ましい範囲は前述のR2092と同様である。R2115およびR2116として好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、シリルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、シリル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シアノ基、アルコキシ基、アミノ基であり、さらに好ましくは水素原子、アルキル基である。
一般式(II−1)および(II−2)で表される基の合成法は英国特許1,326,889号、同1,354,313号、同1,410,846号、米国特許3,336,135号、同4,268,593号、同4,558,131号、同4,584,265号各明細書、特公昭51−1420号公報、同52−6523号公報、特開昭58−114036号公報、同59−5246号公報、同61−73152号公報、同61−86750号公報、同61−90155号公報、同61−90156号公報、同61−172246号公報等に記載されている方法、もしくはそれに準ずる方法で合成することができる。
一般式(II−3)の基の合成法については、例えば特公昭50−25,337号公報を参考にすることができる。また例えばチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社から「チヌビン109」などの商品名にて販売されているものから合成することも可能である。また一般式(II−4)の基は例えば米国特許第3,785,827号公報を参考に、一般式(II−5)の基は例えば特開平5−4,449号公報を参考に、一般式(II−6)の基は例えば特公昭48−30,492号公報を参考に、一般式(II−7)の基は例えばジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー、第23巻、1344ページ(1958年発行)を参考にそれぞれ合成することができる。また一般式(II−8)〜(II−11)の基は例えば特開平2−188,573号公報および欧州特許公開第0684278A1号公報に記載の方法で合成することができる。また市販品を使用することもできる。具体的には住友化学製のWhitefuluorの商品群、昭和化学製のHakkolの商品群、ヘキスト製のHostaluxの商品群、および日本化薬製Kayalightの商品群から合成することができる。
以下に本発明の一般式(II−1)〜一般式(II−11)で表される基の具体例を示すが、本発明で採用することができる基はこれらに限定されるものではない。なお、ここで示す化合物の中の水素原子が外れてL10と結合を形成する。
置換基(II−1)〜(II−11)のうち、好ましくは(II−1)、(II−2)、(II−3)、(II−4)、(II−5)および(II−8)であり、さらに好ましくは(II−1)、(II−2)、(II−3)および(II−4)であり、最も好ましくは(II−1)および(II−3)である。
一般式(I)においてR11、R12、R13およびR14は各々独立に置換基を表し、置換基の例としては前述の置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げたものと同様のものが挙げられる。R11、R12、R13およびR14として好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基であり、さらに好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基であり、さらに好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基であり、さらに好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基であり、さらに好ましくはハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリールチオ基であり、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリールオキシ基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数6〜10のアリールチオ基であり、さらに好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜8のアリールオキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数6〜8のアリールチオ基であり、最も好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基である。
また、n11〜n14が2以上の場合、隣り合うR11〜R14が互いに結合して縮合ベンゼン環を形成することも好ましい。
また、n11〜n14が2以上の場合、隣り合うR11〜R14が互いに結合して縮合ベンゼン環を形成することも好ましい。
n11〜n14として好ましくは0〜2であり、さらに好ましくは2であって隣り合うR11〜R14が互いに結合して縮合ベンゼン環を形成する場合である。n10として好ましくは1〜8であり、さらに好ましくは4〜8であり、さらに好ましくは6〜8であり、最も好ましくは8である。
M1として好ましくは2個の水素原子、2個のLi+、2個のNa+、2個のK+、2個のRb+、2個のCs+およびBe2+、Mg2+、Ca2+、Ti2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、 Cu2+、Zn2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Pt2+、Ba2+、Cd2+、Hg2+、Pb2+、Sn2+、Al−Cl、Al−Br、Al−F、Al−I、Ga−Cl、Ga−F、Ga−I、Ga−Br、In−Cl、In−Br、In−I、In−F、Tl−Cl、Tl−Br、Tl−I、Tl−F、Mn−OH、Fe−Cl、Ru−Cl、CrCl2、SiCl2、SiBr2、SiF2、SiI2、ZrCl2、GeCl2、GeBr2、GeI2、GeF2、SnCl2、SnBr2、SnI2、SnF2、TiCl2、TiBr2、TiF2、Si(OH)2、Ge(OH)2、Zr(OH)2、Mn(OH)2、Sn(OH)2、TiR2、CrR2、SiR2、SnR2、GeR2、Si(OR)2、Sn(OR)2、Ge(OR)2、Ti(OR)2、Cr(OR)2、Sn(SR)2、Ge(SR)2[Rは脂肪族基、芳香族基を表す]、VO、MnO、TiOであり、さらに好ましくは2個の水素原子、2個のLi+、2個のNa+、2個のK+、2個のRb+およびBe2+、Mg2+、Ca2+、Ti2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Pt2+、Ba2+、Sn2+、Al−Cl、Al−Br、Ga−Cl、Ga−F、Ga−I、Ga−Br、In−Cl、In−Br、Tl−Cl、Tl−Br、Mn−OH、Fe−Cl、Ru−Cl、CrCl2、SiCl2、SiBr2、ZrCl2、GeCl2、GeBr2、SnCl2、SnBr2、 TiCl2、TiBr2、Si(OH)2、Ge(OH)2、Zr(OH)2、Mn(OH)2、Sn(OH)2、TiR2、CrR2、SiR2、SnR2、GeR2、Si(OR)2、Sn(OR)2、Ge(OR)2、Ti(OR)2、Cr(OR)2、Sn(SR)2、Ge(SR)2[Rは脂肪族基、芳香族基を表す]、VO、MnO、TiOであり、さらに好ましくは2個の水素原子、2個のLi+、2個のNa+、2個のK+、 およびBe2+、Mg2+、Ca2+、Ti2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Pt2+、Ba2+、Sn2+、Al−Cl、Ga−Cl、In−Cl、 Tl−Cl、Mn−OH、Fe−Cl、Ru−Cl、CrCl2、SiCl2、ZrCl2、GeCl2、TiCl2、Si(OH)2、Ge(OH)2、Zr(OH)2、Mn(OH)2、TiR2、CrR2、SiR2、GeR2、Si(OR)2、Ge(OR)2、Ti(OR)2、Cr(OR)2[Rは脂肪族基、芳香族基を表す]、VO、MnO、TiOである。またさらに好ましいM1は2個の水素原子、Mn2+、VO、Zn2+またはCu2+であり、最も好ましくはVO、Zn2+またはCu2+である。
L10は2価の基を表し、好ましくは−O−、−N(R211)−、−S−、−C(R212)(R213)−、−CO−、−CO−N(R214)−、−SO−、−SO2−、−SO2N(R215)−またはこれらの連結基の組み合わせからなる基であり、さらに好ましくはこれらの各連結基またはこれらの連結基を2つの組み合わせた基であり、さらに好ましくはこれらの各連結基であり、さらに好ましくは−O−、−N(R211)−、−S−、−SO−、−SO2−または−SO2N(R215)−であり、さらに好ましくは、−O−、−N(R211)−および−S−である。ここでR211、R212、R213、R214およびR215は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表す。好ましいR211、R212、R213、R214およびR215は水素原子、炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数6〜20の芳香族基または炭素数4〜20の複素環基であり、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜10のフェニル基であり、さらに好ましくは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基であり、最も好ましくは水素原子である。
一般式(III)におけるM3は、一般式(I)におけるM1と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(III)におけるR321〜R336は各々独立に水素原子または置換基を表す。置換基としては、前述の一般式(I)におけるR11、R12、R13およびR14と同義であり、最も好ましいR321〜R336は水素原子である。
一般式(III)におけるOR311〜OR318の少なくとも一つは一般式(I)におけるL10−R10と同義の基を表わし、残りのOR311〜OR318におけるR311〜R318は各々独立に置換基を表す。
以下に一般式(I)および(III)で表される化合物の具体例を示すが、本発明の化合物はこれらに限定されるものではない。
本発明のフタロシアニン化合物は、後掲する実施例と試験例に示すように、優れた耐光性を有している。
また、本発明のフタロシアニン化合物は、溶剤に対して優れた溶解性を示す。すなわち、有機溶媒、無機溶媒、水、またはそれらの混合物に対して優れた溶解性を示す。有機溶媒としては、例えばアミド系溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチルー2−ピロリドン)、スルホン系溶媒(例えばスルホラン)スルホキシド系溶媒(例えばジメチルスルホキシド)、ウレイド系溶媒(例えばテトラメチルウレア)、エーテル系溶媒(例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル)、ケトン系溶媒(例えばアセトン、シクロヘキサノン)、炭化水素系溶媒(例えばトルエン、キシレン、n−デカン)、ハロゲン系溶媒(例えばテトラクロロエタン、クロロベンゼン、クロロナフタレン)、アルコール系溶媒(例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、シクロヘキサノール、フェノール)、ピリジン系溶媒(例えばピリジン、γ−ピコリン、2,6−ルチジン)、エステル系溶媒(例えば酢酸エチル、酢酸ブチル)、カルボン酸系溶媒(例えば酢酸、プロピオン酸)、ニトリル系溶媒(例えばアセトニトリル)、スルホン酸系溶媒(例えばメタンスルホン酸)、アミン系溶媒(例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン)が挙げられ、無機溶媒としては、例えば硫酸、リン酸が挙げられる。より高い溶解性を示す好ましい溶媒は、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキシド系溶媒、ウレイド系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、ニトリル系溶媒である。
また、本発明のフタロシアニン化合物は、溶剤に対して優れた溶解性を示す。すなわち、有機溶媒、無機溶媒、水、またはそれらの混合物に対して優れた溶解性を示す。有機溶媒としては、例えばアミド系溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチルー2−ピロリドン)、スルホン系溶媒(例えばスルホラン)スルホキシド系溶媒(例えばジメチルスルホキシド)、ウレイド系溶媒(例えばテトラメチルウレア)、エーテル系溶媒(例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル)、ケトン系溶媒(例えばアセトン、シクロヘキサノン)、炭化水素系溶媒(例えばトルエン、キシレン、n−デカン)、ハロゲン系溶媒(例えばテトラクロロエタン、クロロベンゼン、クロロナフタレン)、アルコール系溶媒(例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、シクロヘキサノール、フェノール)、ピリジン系溶媒(例えばピリジン、γ−ピコリン、2,6−ルチジン)、エステル系溶媒(例えば酢酸エチル、酢酸ブチル)、カルボン酸系溶媒(例えば酢酸、プロピオン酸)、ニトリル系溶媒(例えばアセトニトリル)、スルホン酸系溶媒(例えばメタンスルホン酸)、アミン系溶媒(例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン)が挙げられ、無機溶媒としては、例えば硫酸、リン酸が挙げられる。より高い溶解性を示す好ましい溶媒は、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキシド系溶媒、ウレイド系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、ニトリル系溶媒である。
次に一般式(I)および(III)で表される本発明の化合物の製造方法について説明する。
一般式(I)および(III)は、対応するフタル酸またはその誘導体(酸無水物、ジアミド、ジニトリル等)を用いて金属化合物との共存下にて環化反応を行うことによって合成することができる。この環化反応は、ケミストリー−A・ヨーロピアン・ジャーナル、9巻、5123〜5134ページ(2003年発行)を参考にして行うことができる。このとき触媒(例えばモリブデン酸アンモニウム)、尿素を共存させることが好ましい。或いはリチウム化合物を用いて一度フタロシアニンの無金属体を合成した後、後述のとおり金属化合物を用いて合成することもでき、特にナフタロシアニンの金属体を合成するにはこの方法がより好ましい。
フタロシアニンの無金属体と金属化合物を用いて一般式(I)および(III)で表される化合物を合成するとき、原料の比率は1モルのフタロシアニンの無金属体に対して金属化合物が0.1〜10モルであることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜5モルであり、さらに好ましくは1〜3モルである。金属化合物としては無機および有機金属化合物を用いることができ、例えばハロゲン化物(例えば塩素化物、臭素化物)、硫酸塩、硝酸塩、シアン化物、酢酸塩、金属のアセチルアセトナート体等を例示することができ、好ましくは塩化物、硫酸塩、シアン化物、酢酸塩であり、さらに好ましくは塩化物、酢酸塩であり、最も好ましくは酢酸塩である。
反応に用いる溶媒としては、例えばアミド系溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチルー2−ピロリドン)、スルホン系溶媒(例えばスルホラン)、スルホキシド系溶媒(例えばジメチルスルホキシド)、エーテル系溶媒(例えばジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル)、ケトン系溶媒(例えばアセトン、シクロヘキサノン)、炭化水素系溶媒(例えばトルエン、キシレン)、ハロゲン系溶媒(例えばテトラクロロエタン、クロロベンゼン)、アルコール系溶媒(例えば1−ブタノール、エチレングリコール、シクロヘキサノール)、ピリジン系溶媒(例えばピリジン、γ−ピコリン、2,6−ルチジン)を単独或いは混合して用いる。このうち好ましくはアミド系溶媒、スルホン系溶媒、エーテル系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒、ピリジン系溶媒であり、さらに好ましくはスルホン系溶媒、エーテル系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒であり、さらに好ましくはエーテル系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒であり、さらに好ましくはハロゲン系溶媒であり、クロロベンゼンが最も好ましい。
反応温度は通常−30〜250℃、好ましくは0〜200℃、さらに好ましくは20〜150℃、さらに好ましくは50〜100℃であり、反応時間は通常5分〜30時間の範囲で行う。
以下に実施例と試験例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1:例示化合物A−4dの合成)
下記式に基づき、例示化合物A−4dを合成した。
下記式に基づき、例示化合物A−4dを合成した。
化合物(Z−1A)100g、炭酸エチレン72g、テトラエチルアンモニウムブロミド6.9g、DMF200mlを2Lの3つ口フラスコに入れ、内温140℃で6時間攪拌した。その後、内温55℃まで冷却し、酢酸エチルを750ml、水1Lを添加して有機層を抽出した。有機層をロータリーエバポレータで濃縮し、380gの残留物を得た。この残留物を内温50℃にして、攪拌しながらヘキサン1Lを30分かけて滴下し、−10℃へ冷却した。析出した結晶を濾過することで、化合物(Z−1B)98.1gが得られた(収率76%)。
化合物(Z−1B)90g、トリエチルアミン60.3g、DMF180mlを1Lの3つ口フラスコに入れ、内温5℃以下まで冷却した。次に塩化メタンスルホニル62.0gを氷冷下、攪拌しながら1時間かけて滴下し、その後室温で1時間攪拌した。反応物へ水350mlと、酢酸エチル350mlを添加して有機層を抽出した。得られた有機層をさらに400mlの水で2回水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ロータリーエバポレータで濃縮した。
得られた濃縮物へDMF200ml、化合物(Z−1C)43.5g、炭酸カリウム87.0gを添加し、1Lの3つ口フラスコで、内温120℃で5時間攪拌した。内温50℃まで冷却後、水200mlを添加して10℃まで冷却した。10℃で1時間攪拌後、得られたスラリーをろ過し、メタノール300mlおよび水300mlで洗浄することで、化合物(Z−1D)85.6gを得た(収率73%)。
化合物(Z−1D)45g、塩化リチウム20.1g、ナトリウムメトキシド12.8g、ブタノール200mlを2Lの三口フラスコに入れ、110℃で4時間攪拌を行った。つぎにハイドロキノン8.7gを添加してそのままの温度で30分攪拌した。その後50℃まで冷却を行い、水400ml、酢酸30ml、クロロホルム1Lを添加して有機層を抽出した。次いで水400mlで2回水洗を行い、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ロータリーエバポレータで濃縮を行った。得られたものをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで、例示化合物(A−4d)20.27gを得た(収率45%)。得られた化合物をMSスペクトルで測定したところ分子量と一致するピークが得られた。
(実施例2:例示化合物A−4cの合成)
例示化合物(A−4d)20gをトルエン300mlへ溶解し、酢酸銅(II)2.0gを添加し、500ml3つ口フラスコで、内温80℃で5時間攪拌した。反応液へ水200mlを添加し、有機層を抽出した。水200mlで水洗を2回行い、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ロータリーエバポレータで濃縮を行い、例示化合物(A−4c)19.5gを得た(収率95%)。
得られた化合物をMSスペクトルで測定したところ分子量と一致するピークが得られた。
例示化合物(A−4d)20gをトルエン300mlへ溶解し、酢酸銅(II)2.0gを添加し、500ml3つ口フラスコで、内温80℃で5時間攪拌した。反応液へ水200mlを添加し、有機層を抽出した。水200mlで水洗を2回行い、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ロータリーエバポレータで濃縮を行い、例示化合物(A−4c)19.5gを得た(収率95%)。
得られた化合物をMSスペクトルで測定したところ分子量と一致するピークが得られた。
(実施例3:例示化合物A−3bの合成)
下記式に基づき、例示化合物A−3bを合成した。
下記式に基づき、例示化合物A−3bを合成した。
化合物(Z−3A)100g、炭酸エチレン88g、テトラエチルアンモニウムブロミド8.5g、DMF200mlを2Lの3つ口フラスコに入れ、内温140℃で6時間攪拌した。その後、内温55℃まで冷却し、酢酸エチルを750ml、水1Lを添加して有機層を抽出した。有機層をロータリーエバポレータで濃縮し、380gの残留物を得た。この残留物を内温50℃にして、攪拌しながらヘキサン1Lを30分かけて滴下し、−10℃へ冷却した。析出した結晶を濾過することで、化合物(Z−3B)112.4gが得られた(収率83%)。
化合物(Z−3B)77.1g、トリエチルアミン60.3g、DMF160mlを1Lの3つ口フラスコに入れ、内温5℃以下まで冷却した。次に塩化メタンスルホニル62.0gを氷冷下、攪拌しながら1時間かけて滴下し、その後室温で1時間攪拌した。反応物へ水350mlと、酢酸エチル350mlを添加して有機層を抽出した。得られた有機層をさらに400mlの水で2回水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ロータリーエバポレータで濃縮した。
得られた濃縮物へDMF200ml、化合物(Z−3C)43.5g、炭酸カリウム87.0gを添加し、1Lの3つ口フラスコで、内温120℃で5時間攪拌した。内温50℃まで冷却後、水200mlを添加して10℃まで冷却した。10℃で1時間攪拌後、得られたスラリーをろ過し、メタノール300mlおよび水300mlで洗浄することで、化合物(Z−3D)81.4gを得た(収率77%)。
化合物(Z−3D)38.4g、ブタノール200ml、DBU12.6g、酢酸亜鉛3.6gを1Lの3つ口フラスコに入れ、内温110℃で6時間加熱を行った。内温を60℃まで冷却し、酢酸エチル500ml、水300mlを添加して有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ロータリーエバポレータで濃縮した。得られたものをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで、例示化合物(A−3b)25.5gを得た(収率64.3%)。得られた化合物をMSスペクトルで測定したところ分子量と一致するピークが得られた。
(実施例4:例示化合物C−3cの合成)
下記式に基づき、例示化合物C−3cを合成した。
下記式に基づき、例示化合物C−3cを合成した。
1,3−ジクロロアニリン55g、2mol/L塩酸500mlを2L3つ口フラスコに入れ、5℃以下まで冷却し、2mol/L亜硝酸ナトリウム水溶液150mlを30分かけて滴下した。次に、化合物(Z−4A)67.6gを添加し、30℃で2時間攪拌を行った。反応後析出した結晶を、減圧濾過し、水500mlで洗浄して、化合物(Z−4B)88gを得た(収率65%)。
化合物(Z−4B)50g、パラジウム−炭素粉末0.1g、エタノール250mlを500mlオートクレーブに入れ、水素圧1MPaに調整した。室温で1時間反応後、水300mlを添加し、生成した結晶を濾過することで化合物(Z−4C)28.7gを得た(収率95%)。
化合物(Z−4C)25g、トリエチルアミン18.6g、酢酸エチル350mlを1Lの3つ口フラスコに入れ、攪拌しながら4−クロロブタン酸クロライド14.7gを室温で30分かけて滴下した。その後、室温で2時間攪拌を行った後、水200mlを添加して有機層を抽出した。有機層を水200mlで2回水洗を行った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレータで濃縮した。得られたものをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物(Z−4D)32.7gを得た(収率91%)。
化合物(Z−4D)30g、化合物(Z−4E)8.8g、炭酸カリウム17.6g、ヨウ化カリウム0.5g、DMF100mlを500mlの3つ口フラスコに入れ、内温110℃で5時間攪拌を行った。内温を50℃まで冷却したところで水150mlを添加し、攪拌しながら2時間かけて内温を0℃とした。析出物を減圧濾過により分離し、水100ml、メタノール100mlで洗浄を行ったところ、化合物(Z−4F)24.0gが得られた(収率69%)。
化合物(Z−4F)20g、ブタノール100ml、DBU3.7g、酢酸亜鉛1.2gを1Lの3つ口フラスコに入れ、内温110℃で6時間加熱を行った。内温を60℃まで冷却し、酢酸エチル500ml、水300mlを添加して有機層を抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ロータリーエバポレータで濃縮した。得られたものをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで、例示化合物(C−3c)11.2g(収率55%)が得られた。得られた化合物をMSスペクトルで測定したところ分子量と一致するピークが得られた。
(実施例5:例示化合物A−14eの合成)
下記式に基づき、例示化合物A−14eを合成した。
下記式に基づき、例示化合物A−14eを合成した。
化合物(Z−5A)126.1g、臭化ブチル205.6g、炭酸カリウム207.3g、スルホラン300mlを1Lの3つ口フラスコに入れ、内温90℃で4時間攪拌した。内温50℃まで冷却後、水300mlを1時間かけて滴下し、2時間かけて10℃まで冷却した。10℃で1時間攪拌後、得られたスラリーをろ過し、メタノール300mlおよび水300mlで洗浄することで、化合物(Z−5B)154.5gを得た(収率80%)。
化合物(Z−5B)64.5g、実施例3に記載の化合物(Z−3B)67.3g、塩化リチウム50.9g、tert−ブトキシナトリウム28.8g、ブタノール300mlを2Lの三口フラスコに入れ、130℃で5時間加熱を行った。その後50℃まで冷却を行い、水400ml、酢酸30ml、クロロホルム1Lを添加して有機層を抽出した。次いで水400mlで2回水洗を行い、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ロータリーエバポレータで250gまで濃縮した。濃縮物へ内温50℃で、ヘキサン400mlを添加し、攪拌しながら2時間かけて−10℃まで冷却を行った。その後、−10℃で12時間静置、生成する結晶を減圧濾過し、メタノール300mlで洗浄した。得られた化合物は例示化合物(A−14e)の他、(A−14e)の側鎖部分のブトキシ基が、さらに1〜5つの化合物(Z−3B)と置き換えられた化合物であった。これらのMSスペクトルを測定したところ、各化合物の分子量に相当するピークがそれぞれ得られた。この混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離することで、例示化合物(A−14e)24.2gを得た(収率35%)。得られた化合物をMSスペクトルで測定したところ分子量と一致するピークが得られた。
(試験例1:耐光性試験)
実施例1〜5で得られた例示化合物(A−4d)(A−4c)(A−3b)(C−3c)(A−14e)と、比較用の5,9,14,18,23,27,32,36−オクタブトキシ−2,3−ナフタロシアニン(比較例)のそれぞれについて、以下の手順で耐光性試験を行った。
各化合物0.1gとポリスチレン10gにクロロホルム100mlを加えて、40℃にて15分攪拌して溶解させ、得られた溶液をガラス板に塗布して室温にて送風乾燥し、近赤外線吸収フィルターサンプルを作成した。各サンプルをキセノンランプにて9.5万ルクスで3日間照射し、照射前後の化合物の分光吸収極大波長の濃度を測定して、以下の式により残存比を求めて、耐光性(光堅牢性)を評価した。結果を表1に示す。残存比が0.01以上である場合に、本発明が目的としている耐光性を有していると判断した。
実施例1〜5で得られた例示化合物(A−4d)(A−4c)(A−3b)(C−3c)(A−14e)と、比較用の5,9,14,18,23,27,32,36−オクタブトキシ−2,3−ナフタロシアニン(比較例)のそれぞれについて、以下の手順で耐光性試験を行った。
各化合物0.1gとポリスチレン10gにクロロホルム100mlを加えて、40℃にて15分攪拌して溶解させ、得られた溶液をガラス板に塗布して室温にて送風乾燥し、近赤外線吸収フィルターサンプルを作成した。各サンプルをキセノンランプにて9.5万ルクスで3日間照射し、照射前後の化合物の分光吸収極大波長の濃度を測定して、以下の式により残存比を求めて、耐光性(光堅牢性)を評価した。結果を表1に示す。残存比が0.01以上である場合に、本発明が目的としている耐光性を有していると判断した。
また、例示化合物(A−20d)(B−4e)(C−7c)(D−1a)(D−2b)(D−3b)(D−4c)(D−11c)(D−12e)(D−13f)(D−14e)についても、同様の方法で耐光性試験を実施したところ、これらの化合物についても、比較例の5,9,14,18,23,27,32,36−オクタブトキシ−2,3−ナフタロシアニンに比べて高い耐光性が確認できた。
以上より、本発明の化合物は高い耐光性を有することが確認できた。
以上より、本発明の化合物は高い耐光性を有することが確認できた。
(試験例2:吸収波長測定および溶解性試験)
実施例1〜5で得られた例示化合物(A−4d)(A−4c)(A−3b)(C−3c)(A−14e)を、THF溶媒に濃度0.4〜4μmol/Lで溶解させて分光吸収測定装置(日立ハイテクノロジーズ(株)製、U−4100スペクトロフォトメーター)を用いて25℃における極大吸収波長を測定した。その結果、これらの化合物はいずれも近赤外領域に極大吸収波長を有するものであることが確認できた。
また、実施例1〜5で得られた例示化合物(A−4d)(A−4c)(A−3b)(C−3c)(A−14e)について、クロロホルムに対する溶解性を評価した。その結果、これらの化合物1gはいずれも100mlのクロロホルムに完全に溶解し、十分な溶解性を有することが確認できた。
実施例1〜5で得られた例示化合物(A−4d)(A−4c)(A−3b)(C−3c)(A−14e)を、THF溶媒に濃度0.4〜4μmol/Lで溶解させて分光吸収測定装置(日立ハイテクノロジーズ(株)製、U−4100スペクトロフォトメーター)を用いて25℃における極大吸収波長を測定した。その結果、これらの化合物はいずれも近赤外領域に極大吸収波長を有するものであることが確認できた。
また、実施例1〜5で得られた例示化合物(A−4d)(A−4c)(A−3b)(C−3c)(A−14e)について、クロロホルムに対する溶解性を評価した。その結果、これらの化合物1gはいずれも100mlのクロロホルムに完全に溶解し、十分な溶解性を有することが確認できた。
本発明のフタロシアニン化合物は、近赤外領域に吸収を有し、溶解性が良好であるとともに、耐光性も優れているという特徴を有する。このため、本発明のフタロシアニン化合物は、近赤外線吸収フィルター、近赤外線吸収着色樹脂組成物(例えば塗料やインク等)、液晶表示素子、光熱変換材料、光カード、光記録媒体、保護眼鏡などのオプトエレクトロニクス関連材料や製品に広範囲に利用されうるものである。したがって、本発明の産業上の利用可能性は高い。
Claims (4)
- 一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物。
- 前記一般式(I)のR10が以下のいずれかの構造式で表される基であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
一般式(II−2)中、R2021は水素原子、脂肪族基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、オキシラジカル基またはヒドロキシル基を表し、Qは5員、6員または7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、R2022、R2023、R2024およびR2025は各々独立に水素原子、脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基を表し、R2021とR2022、R2022とR2023、R2024とR2025およびR2021とR2024は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−3)中、R2031、R2032、R2033およびR2034は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2035は水素原子、脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基を表し、R2031とR2032、R2032とR2033およびR2033とR2034は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−4)中、R2041、R2042、R2043、R2044、R2045、R2046、R2047、R2048、R2049およびR2050は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2041とR2042、R2042とR2043、R2043とR2044、R2044とR2045、R2046とR2047、R2047とR2048、R2048とR2049およびR2049とR2050は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−5)中、R2051、R2052、R2053、R2054、R2055、R2056、R2057、R2058、R2059およびR2060は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2051とR2052、R2052とR2053、R2053とR2054、R2054とR2055、R2056とR2057、R2057とR2058、R2058とR2059およびR2059とR2060は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−6)中、R2061、R2062、R2063、R2064、R2065、R2066、R2067、R2068、R2069およびR2070は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2061とR2062、R2062とR2063、R2063とR2064、R2064とR2065、R2066とR2067、R2067とR2068、R2068とR2069およびR2069とR2070は互いに結合して環を形成してもよい。X2061は水素原子、脂肪族基、芳香族基または炭素原子で結合する複素環基を表す。
一般式(II−7)中、R2071、R2072、R2073、R2074、R2075、R2076、R2077、R2078、R2079およびR2080は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2071とR2072、R2072とR2073、R2073とR2074、R2074とR2075、R2076とR2077、R2077とR2078、R2078とR2079およびR2079とR2080は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−8)中、R2081、R2082、R2083、R2084、R2085およびR2086は各々独立に水素原子または置換基を表す。R2081とR2082、R2082とR2083、R2083とR2084、R2084とR2085およびR2085とR2086は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(II−9)中、R2091、R2092、R2093、R2094、R2095、R2096、R2097およびR2098は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2099およびR2100は置換基を表す。R2091とR2092、R2092とR2093、R2093とR2094、R2095とR2096、R2096とR2097およびR2097とR2098は互いに結合して環を形成してもよい。n2099およびn2100は各々独立に0〜4の整数を表し、n2099およびn2100が2以上の場合、複数のR2099およびR2100は同一でも異なっていてもよい。
一般式(II−10)中、R2101、R2102、R2103、R2104、R2106、R2107、R2108およびR2109は各々独立に水素原子または置換基を表し、R2105は置換基を表す。R2101とR2102、R2102とR2103、R2103とR2104、R2106とR2107、R2107とR2108およびR2108とR2109は互いに結合して環を形成してもよい。n2105は0〜6の整数を表し、n2105が2以上の場合、複数のR2105は同一でも異なっていてもよい。
一般式(II−11)中、R2111、R2112、R2113、R2114、R2115、R2116、R2117、R2118、R2119およびR2120は各々独立に水素原子または置換基を表す。R2111とR2112、R2112とR2113、R2113とR2114、R2115とR2116、R2117とR2118、R2118とR2119およびR2119とR2120は互いに結合して環を形成してもよい。
ただし、一般式(II−1)のR2011〜R2016のいずれか1つ、一般式(II−2)のR2021〜R2025のいずれか1つ、一般式(II−3)のR2031〜R2035のいずれか1つ、一般式(II−4)のR2041〜R2050のいずれか1つ、一般式(II−5)のR2051〜R2060のいずれか1つ、一般式(II−6)のR2061〜R2070のいずれか1つ、一般式(II−7)のR2071〜R2080のいずれか1つ、一般式(II−8)のR2081〜R2086のいずれか1つ、一般式(II−9)のR2091〜R2100のいずれか1つ、一般式(II−10)のR2101〜R2109のいずれか1つ、一般式(II−11)のR2111〜R2120のいずれか1つは、各々に含まれる1つの水素原子がL10と結合するための単結合に置換されている。] - 前記一般式(I)で表される化合物が2,3−ナフタロシアニン骨格を有することを特徴とする請求項1または2に記載の化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006090094A JP2007262263A (ja) | 2006-03-29 | 2006-03-29 | フタロシアニン化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006090094A JP2007262263A (ja) | 2006-03-29 | 2006-03-29 | フタロシアニン化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007262263A true JP2007262263A (ja) | 2007-10-11 |
Family
ID=38635552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006090094A Withdrawn JP2007262263A (ja) | 2006-03-29 | 2006-03-29 | フタロシアニン化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007262263A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010098002A1 (ja) * | 2009-02-26 | 2010-09-02 | 富士フイルム株式会社 | ナフタロシアニン化合物を用いた真偽を証明する方法、シグナル変換方法、ポリマーの溶接方法、リソグラフィック印刷プレートの製造方法、印刷用インク、トナー、及び熱線遮断材、並びにナフタロシアニン化合物の製造方法 |
WO2010100964A1 (ja) * | 2009-03-05 | 2010-09-10 | 富士フイルム株式会社 | 赤外線吸収材料及びその合成方法、着色組成物、インク、トナー、印刷物、並びに画像記録方法及び画像情報検出方法 |
WO2010134607A1 (ja) * | 2009-05-22 | 2010-11-25 | パナソニック電工株式会社 | 光吸収材料及び光電変換素子 |
CN103275089A (zh) * | 2013-06-12 | 2013-09-04 | 长春理工大学 | 单羟乙氧基不对称氯代金属铟酞菁及其制备方法与应用 |
US20200392343A1 (en) * | 2018-02-28 | 2020-12-17 | Fujifilm Corporation | Composition, cured product, color filter, method for producing color filter, solid-state imaging element, image display device, and compound |
-
2006
- 2006-03-29 JP JP2006090094A patent/JP2007262263A/ja not_active Withdrawn
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010197305A (ja) * | 2009-02-26 | 2010-09-09 | Fujifilm Corp | ナフタロシアニン化合物を用いた製品の真偽を証明する方法、シグナル変換方法及び印刷用インク又はトナー、及びナフタロシアニン化合物の製造方法 |
WO2010098002A1 (ja) * | 2009-02-26 | 2010-09-02 | 富士フイルム株式会社 | ナフタロシアニン化合物を用いた真偽を証明する方法、シグナル変換方法、ポリマーの溶接方法、リソグラフィック印刷プレートの製造方法、印刷用インク、トナー、及び熱線遮断材、並びにナフタロシアニン化合物の製造方法 |
CN102341461A (zh) * | 2009-03-05 | 2012-02-01 | 富士胶片株式会社 | 红外线吸收材料及其合成方法、着色组成物、墨水、墨粉、印刷物、以及图像记录方法及图像信息检测方法 |
WO2010100964A1 (ja) * | 2009-03-05 | 2010-09-10 | 富士フイルム株式会社 | 赤外線吸収材料及びその合成方法、着色組成物、インク、トナー、印刷物、並びに画像記録方法及び画像情報検出方法 |
EP2404970A4 (en) * | 2009-03-05 | 2015-03-11 | Fujifilm Corp | INFRARED ABSORPTION MATERIAL, METHOD FOR ITS SYNTHETIZATION, COLORING COMPOSITION, INK, TONER, PRINTED MATERIAL, IMAGE RECORDING METHOD AND INFORMATION RECOGNITION METHOD |
CN102439092A (zh) * | 2009-05-22 | 2012-05-02 | 松下电工株式会社 | 光吸收材料和光电转换元件 |
JP2011006665A (ja) * | 2009-05-22 | 2011-01-13 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 光吸収材料及び光電変換素子 |
KR101366122B1 (ko) | 2009-05-22 | 2014-02-25 | 각코호진 와세다다이가쿠 | 광흡수 재료 및 광전변환 소자 |
US8729532B2 (en) | 2009-05-22 | 2014-05-20 | Panasonic Corporation | Light-absorbing material and photoelectric conversion element |
CN102439092B (zh) * | 2009-05-22 | 2014-10-08 | 松下电器产业株式会社 | 光吸收材料和光电转换元件 |
WO2010134607A1 (ja) * | 2009-05-22 | 2010-11-25 | パナソニック電工株式会社 | 光吸収材料及び光電変換素子 |
CN103275089A (zh) * | 2013-06-12 | 2013-09-04 | 长春理工大学 | 单羟乙氧基不对称氯代金属铟酞菁及其制备方法与应用 |
US20200392343A1 (en) * | 2018-02-28 | 2020-12-17 | Fujifilm Corporation | Composition, cured product, color filter, method for producing color filter, solid-state imaging element, image display device, and compound |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007262323A (ja) | 近赤外線吸収材料 | |
JP2007262164A (ja) | 近赤外線吸収材料 | |
JP5025196B2 (ja) | 近赤外線吸収材料および近赤外線吸収フィルタ | |
JP2007262263A (ja) | フタロシアニン化合物 | |
JP5085080B2 (ja) | 近赤外線吸収材料及び近赤外線吸収フィルター | |
EP1966325B1 (en) | Naphthalocyanine compound and method for producing the same | |
JP5121287B2 (ja) | トリアリールアミン誘導体 | |
JP5276878B2 (ja) | ベンゾオキサジノン系化合物の製造方法 | |
JP2008260737A (ja) | トリアリールアミン誘導体 | |
JP4809656B2 (ja) | ナフタロシアニン色素およびその製造方法 | |
JP6915096B2 (ja) | 組成物、硬化性組成物および化合物 | |
JP2007262327A (ja) | 近赤外線吸収材料 | |
EP1966324B1 (en) | Naphthalocyanine compound and method for producing the same | |
JP5085082B2 (ja) | 近赤外線吸収材料及び近赤外線吸収フィルター | |
JP4809657B2 (ja) | ナフタロシアニン色素およびその製造方法 | |
JP2007254682A (ja) | 近赤外線吸収材料 | |
JP2008075016A (ja) | 近赤外線吸収材料及び近赤外線吸収フィルター | |
JP2005290282A (ja) | フタロシアニンの製造方法 | |
JP2007099691A (ja) | ナフタロシアニン化合物の製造方法 | |
JP2007169479A (ja) | ナフタロシアニン化合物およびその製造方法 | |
JP2007031645A (ja) | クロコニウム色素 | |
JP2007169480A (ja) | ナフタロシアニン化合物およびその製造方法 | |
JP2007169476A (ja) | ナフタロシアニン化合物およびその製造方法 | |
JP2007091881A (ja) | ナフタロシアニン色素およびその製造方法 | |
JP2007169481A (ja) | ナフタロシアニン化合物およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080716 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090619 |