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JP2007243852A - 色調整用のカラーチャートおよび色調整方法 - Google Patents

色調整用のカラーチャートおよび色調整方法 Download PDF

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JP2007243852A JP2006066946A JP2006066946A JP2007243852A JP 2007243852 A JP2007243852 A JP 2007243852A JP 2006066946 A JP2006066946 A JP 2006066946A JP 2006066946 A JP2006066946 A JP 2006066946A JP 2007243852 A JP2007243852 A JP 2007243852A
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Abstract

【課題】ディストーションや周辺減光による影響を受けずに、厳密に色調整を行うことができる色調整用のカラーチャートを提供する。
【解決手段】所定の点から放射状に広がる線分を境に複数の異なる色を含む色で塗り分けられた色票C,C,C,・・,C,・・を有し、色票C,C,C,・・,C,・・間に所定の間隔で同一の無彩色の領域を有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、色調整用のカラーチャートおよび色調整方法に関するものである。
近年、医療用分野で広く用いられている内視鏡装置は、照明部をカラースコープの撮像部の近くに設けた点光源の光で体腔内を照らして撮影を行ない、撮影された画像はカラーモニタやカラープリンタなどを用いて再生される。
内視鏡装置で撮影された画像に基づいて体腔内の観察や検査を行うため、できる限り実物に近い色で出力されることが望ましい。しかし、異なる内視鏡装置にはそれぞれ異なる色撮像範囲や色再現範囲を有しているため、装置によって異なった色特性が現れる。
また、内視鏡では、光の無い体腔内を撮影するために、カラースコープの近傍にある点光源を用いて体腔内を照らして撮影するが、全体を均一に照明を当てることはできず、レンズの外側の光が不足して画面の周辺が暗く写ってしまう周辺減光という現象が生じる。また、狭い体腔内を撮像するためにカラースコープの撮像部には焦点距離の短い広角レンズを使用するため、直線が直線として写らず曲線となるディストーションが生じる。
例えば、図17に示すような格子状のカラーチャートを撮影すると、ディストーションの影響を受けて、カラーチャートを構成する色票の形状が変化し、図18に示すように中央が膨らんだ「たる型」(あるいは、四隅が引っ張られた「糸巻き型」)になる。あるいは、図18に示すように、撮像後のカラーチャートは周辺減光の影響を受けてカラーチャートの周辺部は中央部よりも暗めに出力される。このようなディストーションや周辺減光は、いずれも色調整の判断を間違わせる可能性がある。
そこで、内視鏡におけるカラープリンタやカラーモニタの色調整を、周辺減光やディストーションの影響を受けることなく行うために、放射状に広がる扇形の形状をした色票を持つカラーチャートを用いて、色調整を行うものが提案されている(例えば、引用文献1 )。
特開2005−43105公報
しかしながら、上述のように放射状に広がる扇形の形状をした色票を持つカラーチャートを用いた場合でも、ディストーションや周辺減光による影響を完全に排除することはできない。そのため、撮影された画像に基づいて色票の位置や明るさの変化を正確に判断することができず、厳密な色合わせを行うことができない。
そこで、本発明では、ディストーションや周辺減光による影響を受けないで、厳密に色調整を行うことができる色調整用のカラーチャートおよび色調整方法を提供することを目的とするものである。
本発明のカラーチャートは、所定の点から放射状に広がる線分を境に複数の異なる色を含む色で塗り分けられた複数の色票を有し、前記色票間に所定の間隔で同一の無彩色の領域を有することを特徴とするものである。
「色票」とは、見本となる一色で塗られた領域をいう。
「無彩色」とは、色の3原色の明度の要素の情報だけを持つ色のことで、白・グレー・黒のような色味を持たない色をいう。
また、前記無彩色は、ニュートラルグレーが好ましい。
また、該カラーチャートは、内視鏡を用いて撮影された画像の色調整に用いられるものであってもよい。
本発明の色調整方法は、内視鏡で撮影した撮影画像の色調整をする方法であって、
上記記載のカラーチャートを該カラーチャートの前記所定の点の正面から前記内視鏡で撮影してカラーチャート画像を取得し、
前記カラーチャート画像から前記カラーチャート上の前記無彩色の領域を撮影した領域を検出し、
前記無彩色の領域の明度に基づいて、前記カラーチャート画像上に現れた色票の明度を推定し、
前記カラーチャート画像上の前記複数の色票上の前記推定された明度が一定となる位置における画素値に基づいて、前記撮影画像上に現れる色を調整することを特徴とするものである。
また、前記色調の調整は、前記カラーチャート画像上の前記色票上の前記推定された明度が一定となる位置における画素値を、該色票に対応する前記カラーチャートの色票の画素値とを対応させたルックアップテーブルを用いて調整するものが望ましい。
本発明のカラーチャートは放射状に広がる線分を境に塗り分けられているため、広角レンズを用いた撮影装置を放射状に広がる線分が集まっている中心の近くから撮影をすれば、ディストーションの影響が少ない画像を撮影することができる。また、所定の間隔で無彩色を入れることで、周辺減光による影響を正確に検出することができるので色を正確に調整することができる。
また、無彩色にニュートラルグレーを採用することにより、白や黒といった色より周辺減光の影響を観測しやすくなる。
特に、広角レンズを用い広角レンズの近くにある照明光でカラーチャートを照らして撮影を行う内視鏡の色を調整するのに最適である。
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。まず、本実施の形態で撮影を行う内視鏡につて、図1,2を用いて説明する。
図1に示すように、内視鏡100は、操作部102、挿入部104、ユニバーサルコード106を引き出すコネクタ部(図示せず)を備える。
コネクタ部は、画像を再現するモニターや光源装置等と接続される。
操作部102は,患者の体内に挿入される挿入部104が連結され、操作部102からは,光源装置等と接続するためのコネクタ部に接続するためのユニバーサルコード106が引き出されている。
挿入部104は,操作部102へ連結され、大半は挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部107であり,この軟性部107の先端には,アングル部108が連結され,このアングル部108の先端には,先端部110が順次連結されている。アングル部108は,先端部110を所望の方向に向けるために設けられるものであり,操作部102における手元操作で湾曲操作が可能となっている。
図2に示すように,先端部110に埋め込まれた先端部本体112の先端側には,被検体の画像を取り込む観察系の一部である観察窓114,被検体に向けて照明光を発する照明系の一部である照明窓116,処置時に体液等を吸引する吸引機構の一部であり,かつ鉗子を始めとする処置具等を挿通させる吸引管路の開口部118,及び観察窓114等の汚れを洗浄するための送気/送水機構の一部である送気/送水管路の開口部120が設けられている。
照明窓116には,不図示のライトガイドの出射端がのぞき、光源装置からライトガイドを経由して発せられた照明光で体腔内を照らす。このライトガイドは、挿入部104から操作部102を経てユニバーサルコード106内に挿通されている。
観察窓114には、対物レンズが設けられ、対物レンズを通じて画像をとらえるための超小型高性能カメラ(CCD)などの撮像装置が先端部本体112内に設けられる。また、この撮像装置で取得した画像は、挿入部104、操作部102、ユニバーサルコード106内のケーブルを経てモニター(図示せず)に接続される。
カラーチャート10は、図3に示めすように、略中心に存在する点Oから放射状に広がる線分を境に異なる色C,C,C,・・,C,・・で塗り分けられた色票を多数備えたものである。また、各色票内は均一の色で塗られている。あるいは、カラーチャート10は、図4に示すように各色票は円の中心を通る線分で構成された扇形形状であってもよいし、円との交点を越えてカラーチャート10の外形まで広げたような形でもよい。さらに、図5に示すように、色票を集めた外形が多角形となるようなものであってもよく、周辺減光やディストーションの影響を受けにくいように、内視鏡100を用いて撮影する位置の中心の周辺が放射状に塗り分けられたものであればよい。また、カラーチャート10の正確な中心点を基準に塗り分けられる必要はなく、中心付近の所定の点から塗り分けられたものであればよい。
また、本実施の形態のカラーチャート10は、図6に示めすように、中心点0から放射方向に等角度に分けた色票を異なる色で塗り分け、所定の間隔で無彩色の領域(斜線部)を入れたものである。また、RGBは各々8ビットで表わすものとし、0〜255の値で表わす場合を例に具体的に説明する。
色票はRGBの各々の値を徐々に変化させた色で塗り分ける。RGBの各色を等間隔で32ずつ値を変化させた色をカラーチャート10の色票とすると色票の数は9=729色になるが、図6のように、チャートを中心点から放射方向に等角度に分けた場合、1枚のカラーチャート10に多くの色票を入れると各色票の領域が狭くなり撮影した画像の判別が困難になるため、1枚が81色の色票で構成されるカラーチャート10を9枚作成する。
まず、1枚目のカラーチャート10は、図6の右の表に示すように、R=0に固定して、GとBの0〜255で表わされる値を0から各々32ずつ変化させた81(=9×9)色で矢印の方向に塗り分け、さらに、色票3つおき無彩色としてニュートラルグレーの領域(図6の斜線部)を入れたカラーチャート10を作成する。同様に、2枚目以降のカラーチャート10ではRの値を32ずつ変化させ、2枚目はR=32、3枚目はR=64、・・・、9枚目はR=255に固定して、GとBの値を0から各々32ずつ変化させた81色で塗り分け、色票3つおきにニュートラルグレーの領域を入れる。
以下、図6のカラーチャート10を上述の内視鏡100を用いて撮影を行い、カラーチャート10を撮影したカラーチャート画像で色調整を行う方法について説明する。
まず、内視鏡100を、内視鏡100の撮影窓114がカラーチャート10の中心点Oを通る法線上に置かれるように設置して、照射窓116からカラーチャートを照らして撮影を行う。内視鏡100の観察窓114に設けられた対物レンズには広角レンズが用いられるため、ディストーションが生じ格子状の色票からなるカラーチャートを撮影すると中央が膨らんで撮影される(図18参照)。撮影する際に、放射状のカラーチャート10の略中心位置(中心点を通る法線上)に対物レンズがある場合は、撮影されたカラーチャート画像にはディストーションの影響が現れずカラーチャート画像の色票の境は直線になるが、カラーチャート10の中心位置からずれた位置に対物レンズがある場合には、ディストーショの影響を受けてカラーチャート画像の色票の境は中心近くでは直線になるが外側に行くほど歪んで直線ではなくなる。
また、照明窓116は観察窓114の近くに設けられ、対物レンズの近くから照明光で照らして撮影が行われるため、カラーチャート10の各色票は均一の明るさの色で塗り分けられているが、撮影されたカラーチャート画像は周辺減光の影響を受けて外側が暗くなる。
このように撮影されることから、撮影した画像より次の順で撮影したカラーチャート画像の色票に現れた値を探索して色調整を行う手順を、図7のフローチャートに従って説明する。
[1〕 図8に示すように、放射状のカラーチャートを撮影したカラーチャート画像20から色票が塗り分けられている中心点P(x,y)を求める(S1)。
〔2〕 図9に示すように、中心点Pを基準にして放射状のカラーチャート画像20を極座標変換して矩形のカラーチャート画像30に変換する(S2)。
〔3〕 極座標変換した矩形のカラーチャート画像30の先頭となる色票をカラーチャート画像20上で探索する(S3)。
〔4〕 矩形のカラーチャート画像30上でニュートラルグレーの領域を探索する(S4)。
〔5〕 矩形のカラーチャート画像30上でニュートラルグレーの領域で明るさをサンプリングする(S5)。
〔6〕 矩形のカラーチャート画像30上でニュートラルグレーの領域の明るさを基準に各色票の色が一定の明るさ(明度)となる位置での色票のRGB値を取得する(S6)。
〔7〕 矩形のカラーチャート画像30の色票のRGBの値と対応するカラーチャート10の色票のRGBの値から3次元ルックアップテーブルを生成する。
上記各ステップについて以下詳細に説明する(S7)。
まず、カラーチャート画像上で放射状にひろがる色票の中心となる中心点を求める(S1)。
まず、図10に示すように、放射状のカラーチャート画像20上の中心付近にある適当な点P(x,y)を中心点として設定する。点Pを通る直線L上で、点Pから距離lの点Sにおける画素値をaとし、点Sを点Pを中心にθ回転させた点Qにおける画素値をbとする。また、点Pを通る直線L上で、点Pから距離lの点Sにおける画素値aとし、点Sを点P中心にθ回転させた点Qにおける画素値をbとする。放射状の中心から伸びる方向には色相は変わらないため、点Pがカラーチャート画像の中心点に近いほど、abs(a1−a2)は小さくなり、abs(a1−b1)は大きくなる。そこで、点Pが本当に中心にある点であるか否かの評価を行うために以下のような評価関数を定める。
まず、RGB値のうちRの値を用いての点Pが本当に中心にある点であるか否かの評価を行う評価関数Vrを下式(1)のように定める。
Figure 2007243852
さらに、RGB値のG値とB値についても同様にして求めた評価関数Vg,Vbの総和Vを全体の評価関数として下式(2)のように定める。
Figure 2007243852
この評価関数(2)を用いて、点Pを少しずつずらしながら評価関数Vが最大となる点Pを中心点として求める。
そこで、求めた中心点Pを基準に極座標変換をして放射状のカラーチャート画像20を図9に示すような矩形のカラーチャート画像30に変換する(S2)。図9では、X軸が角度方向θを表し、Y軸は点Pからの距離を表すものとする。カラーチャート10は徐々に色が変化するように塗り分けられ段階的にRGB値が変わるが、放射状のカラーチャート10では円周方向に色が変わるため、矩形のカラーチャート画像30に極座標変換の際に、色票のRGB値が大きく異なるところを探して最初と最後の色票とする(S3)。
ここで、色票の先頭と最後の探索方法について具体的に説明する。1枚のカラーチャート10は81色の色票と3色ごと入れたニュートラルグレーの領域とを合せて、全部で108個に塗り分けられる。放射状のカラーチャート画像20を極座標変換すると、図9のような108個に塗り分けられた矩形のカラーチャート画像30になる。そこで、ニュートラルグレーを挟んで隣り合わせたRGB値(各R,G,Bの値の和)の変化が最も大きいところが、矩形のカラーチャートの最初と最後になるように極座標変換する(図11(b)参照)。
図9に示すように、極座標変換後の矩形のカラーチャート画像30の横幅がDの場合、塗り分けられた各色票の幅は、D/108となるが、ニュートラルグレーを挟んで隣合せた色票はd=D/108×2離れていることになる(図11(a)を参照)。そこで、d離れた位置の画素値の違いが最大になるところを探索して、先頭となる色票を見つける。そこで、以下の評価関数Wを用いて先頭となる色票を探す。また、カラーチャート10は9枚用意され、9枚のカラーチャート画像を取得するが、各カラーチャート10におけるRは固定であるため、下式(3)に示すように評価関数WではGとBの値で評価する。
Figure 2007243852
この評価関数Wが最大となるところを矩形のカラーチャート画像30の先頭の色票と最後の色票とする(S3)。
内視鏡100には広角レンズが用いられるため、カラーチャート10上の実空間における距離rと撮影された空間での距離r’には、図12に示すような関係がある。そのため、内視鏡が放射状のカラーチャート10の中心で撮影されてない場合には色票の幅は一定にならない。
また、内視鏡100は腹部の胃や腸などの内部を撮影するように作られているため、赤はきれいにでるがグレーのような腹部の内部に存在しないような色は再現できないものも多く、撮影したニュートラルグレーも赤みがかった色になる場合もある。さらに、色票の境ではエッジが強調されて撮影されるため、色票の境では色が黒っぽくなり色票の真中辺りは白っぽくなる場合もある。
そこで、撮影画像上のニュートラルグレーの領域を、グレーらしさから探索することにする。例えば、グレー度vを、
v=abs(R-G)+abs(G-B) (4)
より求める。グレー度vは、矩形のカラーチャート画像のX軸方向(図9参照)に、図13(a)に示すように変化する。
図13(a)に示すように、グレー度vの値が高いところがニュートラルグレーのパッチである可能性が高いが、内視鏡によっては黄色がかった画像に傾く傾向の特性ものがある。そのような特性を持つ場合には、グレーは黄色の補色の青に近い色になり、グレー度vはニュートラルグレーの領域以外のところにピークが現れることがある。そこで、グレー度vをあらわすグラフの凹凸の間隔から本当にニュートラルグレーの領域であるか否かの判定を行う。そこで、グレー度vをニュートラルグレーの領域の間隔で強調して、本来の、ニュートラルグレーのパッチのところが最も強調されるように、例えば、下式のようにグレー度を補正した値v’を求めて評価する。
v’=v×v+D/27 (5)
このv’にモフォロジー演算等を施して、図13(b)に示すようなピークのあるグレー度の高いところを抽出してニュートラルグレーの領域を探索する(S4)。
内視鏡100の照明窓114が略中心になるように置くと、カラーチャート10のニュートラルグレーの領域は中心部ではRGBの値が(255,255,255)に近い値になり、周辺部に行くほどRGBの値が(0,0,0)に近づく。そこで、図14に示すように、矩形のカラーチャート画像30上でニュートラルグレーの領域(斜線部)を1つ選択してRBGの値を計算して、その領域内でRGBの値が(127,127,127)に近い値になる位置を探して、その位置の前後に矩形のカラーチャート画像30の座標系でYが一定の値となる直線m、m、mを設定する(つまり、極座標変換前のカラーチャート画像20上で中心点Pから一定の距離にある円を設定することになる)。また、この選択したニュートラルグレーの領域でm、m、mのうちのmの明るさがL=127に近くなるようにmを設定し、mの明るさがL>127, mの明るさがL<127となるように、m、mの位置を決める。
設定した直線m、m、m上のニュートラルグレーの領域内に存在する点(図14の黒丸)の画素値を抽出する。各抽出した点の明るさLを下式(6)より求める。
L=(R+G+B)/3 (6)
(あるいは、 L=0.3R+0.6G+0.1B)
各矩形のカラーチャート画像上の直線m、m、m上で抽出した点の明るさLを曲線で補間すると図15のようになる。ニュートラルグレーの領域内の明るさLは式(6)より分かるので、測定対象の色の色票の明るさLを、色票の各m、m、m上にある点の明るさL1,L2,L3は、色票の両側にあるニュートラルグレーの領域の明るさより、例えば、線形(一次)補間で求める。図15の拡大図に示すように、式票の左側のニュートラルグレーの領域内の点と右側のニュートラルグレーの領域内の点との距離を1としたときに、左側のニュートラルグレーの領域からの色票上のサンプル点tまでの距離がAで、右側のニュートラルグレーの領域から色票上のサンプル点tまでの距離が1−Aのm上の色票上のサンプル点tの明るさL1[Color(i)]は、下式(7)から求める。
L1[Color(i)] = L1[Left_Gray(Color(i))]*A+L1[Right_Gray(Color(i))]*(1-A) (7)
但し、iは色票の番号
L1[Left_Gray(Color(i))]は、左側のライトグレーの領域内のl上の点の明るさ
L1[Right_Gray(Color(i)]は、右側のライトグレーの領域内のl上の点の明るさ
さらに、各色票内で明るさL=127の位置におけるRGBの値を求める。各色票のL1,L2,L3(ただし、L1>L2>L3)のうち明るさが127をまたぐ2つ補間線、例えば、図16のC5の色票では、mとmを選ぶ。L1の明るさの時の色票内のサンプル点tの色が(R1,G1,B1)で、L2の明るさの時の色票内のサンプル点tの色が(R2,G2,B2)の時、L=127のRの値R127を下式より求める(図16参照)。
R127=(R1*(127-L2)+R2*(L1-127))/(L1-L2) (8)
となる。L=127の時のGとBの値G127,B127も同様に求めることができる。
上述で求めた明るさLが127におけるRGBの値(R127,G127,B127)を内視鏡で撮影した基準の値として、RGBの3次元のルックアップテーブル3D-LUT1を作成する。カラーチャート10のデータは、上述のように0,32,64,96,127,・・・,255の9段階のRGBの値を組み合わせたもので、全部で9*9*9=729色となる。このカラーチャート10上の値と、上述に説明した手法で求めたカラーチャート画像上の明るさL=127における各色票のRGB値(R127,G127,B127)とを対応させて、3次元のルックアップテーブル3D-LUT1を作成する。具体的には、例えば、カラーチャート10の色票のRGB値が(32,32,64)のとき、このカラーチャートを撮影したカラーチャート画像20から求めたL=127における対応する色票のRGB値が(R127,G127,B127)=(36,30,59)の場合には、カラーチャート10のRGB値(32,32,64)と、カラーチャート画像のRGB値(36,30,59)を対応させる。他の色票についても同様にして、3次元のルックアップテーブルを作成する。
この3次元のルックアップテーブル3D-LUT1を用いると、図17に示すように、内視鏡で撮影した画像を標準の色空間(ハブ空間)に変換される。さらに、診断性や、内視鏡固有の色空間を考慮した色空間を再現するために、標準の色空間(ハブ空間)から再現しようとする色空間に変換するもう一つの3次元のルックアップテーブル3D-LUT2を作成して色変換を行うことにより診断に適した色を再現することが可能になる。
以上、詳細に説明したように、様々な特性を持つ内視鏡でのデータを、再現したい色空間に正確に変換することが可能になる。
内視鏡の構成図 内視鏡の先端部の構成図 カラーチャートの一例(その1) カラーチャートの一例(その2) カラーチャートの一例(その3) カラーチャートの一例(その4) 色調整の流れを示すフローチャート 放射状のカラーチャート画像上の中心点を説明するための図 放射状のカラーチャート画像を矩形のカラーチャート画像に曲座標変換する方法を説明するための図 放射状のカラーチャート画像から中心点を探索する方法を説明するための図 矩形のカラーチャート画像の先頭と最後を探索する方法を説明するための図 広角レンズで撮影した画像の歪みを説明するための図 ニュートラルグレーの領域の探索方法を説明するための図 ニュートラルグレーの領域で明るさを測る方法を説明するための図 色票上の明るさを推定する方法を説明するための図 明るさが均一な位置における色票のRGBを求める方法を説明するための図 色調整の方法を説明するための図
符号の説明
10 カラーチャート
20 放射状のカラーチャート画像
30 矩形のカラーチャート画像
100 内視鏡
102 操作部
104 挿入部
106 ユニバーサルコード
107 軟性部
108 アングル部
110 先端部
112 先端部本体
114 観察窓
116 照明窓
118,120 開口部

Claims (5)

  1. 所定の点から放射状に広がる線分を境に複数の異なる色を含む色で塗り分けられた複数の色票を有し、前記色票間に所定の間隔で同一の無彩色の領域を有することを特徴とするカラーチャート。
  2. 前記無彩色が、ニュートラルグレーであることを特徴とする請求項1記載のカラーチャート。
  3. 内視鏡を用いて撮影された画像の色調整に用いられることを特徴とする請求項1または2記載のカラーチャート。
  4. 内視鏡で撮影した撮影画像の色調整をする方法であって、
    請求項1から3いずれか記載のカラーチャートを該カラーチャートの前記所定の点の正面から前記内視鏡で撮影してカラーチャート画像を取得し、
    前記カラーチャート画像から前記カラーチャート上の前記無彩色の領域を撮影した領域を検出し、
    前記無彩色の領域の明度に基づいて、前記カラーチャート画像上に現れた色票の明度を推定し、
    前記カラーチャート画像上の前記複数の色票上の前記推定された明度が一定となる位置における画素値に基づいて、前記撮影画像上に現れる色を調整することを特徴とする色調整方法。
  5. 前記色の調整は、前記カラーチャート画像上の前記色票上の前記推定された明度が一定となる位置における画素値を、該色票に対応する前記カラーチャートの色票の画素値とを対応させたルックアップテーブルを用いて調整することを特徴とする請求項4記載の色調整方法。
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