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JP2007120758A - 駆動伝達装置及びシート搬送装置 - Google Patents

駆動伝達装置及びシート搬送装置 Download PDF

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JP2007120758A JP2006262979A JP2006262979A JP2007120758A JP 2007120758 A JP2007120758 A JP 2007120758A JP 2006262979 A JP2006262979 A JP 2006262979A JP 2006262979 A JP2006262979 A JP 2006262979A JP 2007120758 A JP2007120758 A JP 2007120758A
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Abstract

【課題】駆動伝達装置の連結部で発生する衝撃音を抑制する。
【解決手段】駆動ギア71と、従動ギア72と、駆動側ラチェット71aとクラッチの軸方向へ移動可能であり駆動側ラチェット71aと係合する従動側ラチェット72aとを有する噛み合いクラッチと、従動側ラチェット72aを駆動側ラチェット71aに向けて付勢する圧縮バネ76と、を有する駆動伝達装置において、従動側ラチェット72aの爪の先端が駆動側ラチェット71aの爪の先端とクラッチの軸方向で同位置にあるときの位置(第2の位置)に従動側ラチェット72aが位置する場合、圧縮バネ76の付勢力が従動側ラチェット72aに作用し、従動側ラチェット72aが駆動側ラチェット71aとクラッチの軸方向に完全に噛み合うときの位置(第1の位置)に従動側ラチェット72aが位置する場合、圧縮バネ76の付勢力が従動側ラチェット72aに作用しないように構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、駆動源からの動力を伝達する噛み合いクラッチを有する駆動伝達装置及びシート搬送装置に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置は、加熱定着器や記録紙搬送ベルト機構等のシート搬送機構を搭載している。これらのシート搬送機構はシート搬送ニップ部を形成するシート搬送ローラ(またはベルト)と、シート搬送ローラを駆動する駆動モータ、駆動モータの動力をシート搬送ローラに伝達する駆動伝達機構を有している。
画像形成装置内でシートがジャミングし、搬送ニップ部にシートが挟まった状態で画像形成装置が停止した場合、このシートをユーザによって搬送ニップ部から引っ張り出してもらう、即ちジャム処理してもらう必要がある。このジャム処理を実行する際に、シートとシート搬送ローラとの摩擦によりシート搬送ローラが回転する。この時、シート搬送ローラの回転による動力が駆動伝達機構を介して駆動モータに伝達してしまう構成になっていると、駆動伝達機構のギアや駆動モータも回転させる分だけ負荷が掛かる。このため、シートを引き出しにくくなり、シートが破けてしまうこともある。
このような負荷を軽減するために、駆動モータとシート搬送ローラとの間に、駆動力の伝達を解除できる機能を有する駆動伝達機構を設けることが考えられる。このような駆動伝達機構の一つとして噛み合いクラッチがある。
噛み合いクラッチは、互いに結合する方向に付勢された駆動側ラチェットと従動側ラチェットを有する。そして、駆動モータがシート搬送方向に回転する場合、駆動側ラチェットと従動側ラチェットが噛み合う。
これにより駆動モータの動力がシート搬送ローラに伝わる。逆に、ジャム処理によりシート搬送ローラがシート搬送方向に回転しても、従動側ラチェットの爪が駆動側ラチェットの爪に乗り上げるため駆動側ラチェットは回転せず、シート搬送ローラから駆動モータへの動力伝達は遮断される。このためユーザは比較的軽い負荷でシートを搬送ニップ部から引き出すことができる。
なお、関連する従来例が開示された文献としては、特許文献1〜5がある。
特開2004−252007号公報 特開2000−29347号公報 特開2001−173642号公報 特開平10−142996号公報 特開平10−220550号公報
しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような課題が生じることが懸念される。
ユーザがシート搬送ローラの搬送ニップ部に挟まれたシートをジャム処理する際には、従動側ラチェットを何周にもわたり早回しすることになるので、従動側ラチェットの爪が
駆動側ラチェットの爪を連続的に何度も乗り越えることになる。従動側ラチェットと駆動側ラチェットは互いに結合する方向にバネによって付勢されているので、従動側ラチェットの爪が駆動側ラチェットの爪を乗り越える度に、ラチェット爪同士が激しくぶつかり合い、衝撃音(作動音)を発生させてしまう。このような衝撃音が頻繁に発生することが、ユーザにとって不快なものとなることが懸念される。
このような衝撃音の発生を抑える手段として、ユーザが装置本体のカバーを開けてジャム処理する際に、従動側ラチェットの爪が装置本体のカバーと連動したレバーによって駆動側ラチェットの爪からバネの付勢力に抗して押し離される構成が考えられる(特許文献4参照)。この構成によれば、ユーザがジャム処理する時にラチェット爪同士が激しくぶつかり合うことはないので、衝撃音の発生を抑えることができる。しかしながら、装置本体とレバーとが連動する機構やレバーなどを別途設ける必要があるため、部品点数が増加してしまう。
また、シートのジャミングが発生した場合に、駆動モータをシート搬送時とは逆方向に回転させて搬送ニップ部に掛かる圧力を解除する圧力解除機構も提案されている(特許文献2参照)。この構成によれば、ジャム処理時には搬送ニップ部に掛かる圧力が解除されているので、簡単にジャム処理できる。
しかしながら、例えば画像形成中に画像形成装置本体の電源が落ちた場合のように圧力解除機構が働かないことも考えられ、この時にジャム処理を行なうと上述のようにラチェット爪同士がぶつかり合う衝撃音が発生してしまう。
また、駆動モータをシート搬送時とは逆方向に回転させて搬送ニップ部に掛かる圧力を解除する構成の場合、圧力解除を実行する度に駆動側ラチェットの爪が従動側ラチェットの爪に乗り上げるので、やはりラチェット爪同士がぶつかり合う衝撃音が発生してしまう。
本発明の目的は部品点数を増加させることなく、ラチェット機構の連結部での衝撃音の発生を抑制することができる駆動伝達装置及びシート搬送装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明にあっては、
駆動源からの動力を受けて回転する駆動ギアと、
前記駆動ギアを介して回転する従動ギアと、
前記駆動ギアから前記従動ギアへ該駆動源の動力を伝達する噛み合いクラッチであって、駆動側ラチェットと、第1の位置と第2の位置との間を前記クラッチの軸方向へ移動可能であり前記駆動側ラチェットと係合する従動側ラチェットと、を有する噛み合いクラッチと、
前記従動側ラチェットを前記駆動側ラチェットに向けて付勢する付勢部材と、
を備えた駆動伝達装置であって、
前記第1の位置は、前記従動側ラチェットが前記駆動側ラチェットと前記クラッチの軸方向で完全に噛み合うときの前記従動側ラチェットの位置であり、前記第2の位置は、前記従動側ラチェットの爪の先端が前記駆動側ラチェットの爪の先端と前記クラッチの軸方向で同位置にあるときの前記従動側ラチェットの位置であり、
前記従動側ラチェットが前記第2の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記従動側ラチェットに作用し、前記従動側ラチェットが前記第1の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記従動側ラチェットに作用しないことを特徴とする。
また、駆動源と、
前記駆動源からの動力を受けて回転する駆動ギアと、
前記駆動ギアを介して回転する従動ギアと、
前記駆動ギアから前記従動ギアへ前記駆動源の動力を伝達する噛み合いクラッチであって、駆動側ラチェットと、第1の位置と第2の位置との間を前記クラッチの軸方向へ移動可能であり前記駆動側ラチェットと係合する従動側ラチェットと、を有する噛み合いクラッチと、
前記従動ギアと連動して回転するシート搬送ローラと、
前記従動側ラチェットを前記駆動側ラチェットに向けて付勢する付勢部材と、
を備えたシート搬送装置であって、
前記第1の位置は、前記従動側ラチェットが前記駆動側ラチェットと前記クラッチの軸方向で完全に噛み合うときの前記従動側ラチェットの位置であり、前記第2の位置は、前記従動側ラチェットの爪の先端が前記駆動側ラチェットの爪の先端と前記クラッチの軸方向で同位置にあるときの前記従動側ラチェットの位置であり、
前記従動側ラチェットが前記第2の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記従動側ラチェットに作用し、前記従動側ラチェットが前記第1の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記従動側ラチェットに作用しないことを特徴とする。
また、駆動源と、
前記駆動源からの動力を受けて回転する駆動ギアと、
前記駆動ギアを介して回転する従動ギアと、
前記駆動ギアから前記従動ギアへ前記駆動源の動力を伝達する噛み合いクラッチであって、駆動側ラチェットと、前記クラッチの軸方向へ移動可能であり前記駆動側ラチェットと係合する従動側ラチェットと、を有する噛み合いクラッチと、
前記従動ギアと連動して回転するシート搬送ローラと、
を備えたシート搬送装置であって、
前記従動ギアははす歯ギアであり、前記はす歯ギアと前記従動側ラチェットとは1つの部材であり、
前記従動側ラチェットが前記駆動源からシート搬送方向の動力を受けて回転するとき、前記はす歯ギアは前記従動側ラチェットを前記駆動側ラチェットに向けて付勢し、前記従動側ラチェットが前記シート搬送ローラからシート搬送方向の動力を受けて回転するとき、前記はす歯ギアは前記従動側ラチェットを前記駆動側ラチェットから離す方向に付勢することを特徴とする。
また、駆動源からの動力を受けて回転する駆動ギアと、
前記駆動ギアを介して回転する従動ギアと、
前記駆動ギアから前記従動ギアへ該駆動源からの動力を伝達する噛み合いクラッチであって、第1の位置と第2の位置との間を前記クラッチの軸方向へ移動可能である駆動側ラチェットと、前記駆動側ラチェットと係合する従動側ラチェットと、を有する噛み合いクラッチと、
前記駆動側ラチェットを前記従動側ラチェットに向けて付勢する付勢部材と、
を備えた駆動伝達装置であって、
前記第1の位置は、前記駆動側ラチェットが前記従動側ラチェットと前記クラッチの軸方向で完全に噛み合うときの前記駆動側ラチェットの位置であり、前記第2の位置は、前記駆動側ラチェットの爪の先端が前記従動側ラチェットの爪の先端と前記クラッチの軸方向で同位置にあるときの前記駆動側ラチェットの位置であり、
前記駆動側ラチェットが前記第2の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記駆動側ラチェットに作用し、前記駆動側ラチェットが前記第1の位置に位置する場合、前記駆動部材の付勢力が前記従動側ラチェットに作用しないことを特徴とする。
また、駆動源と、
前記駆動源からの動力を受けて回転する駆動ギアと、
前記駆動ギアを介して回転する従動ギアと、
前記駆動ギアから前記従動ギアへ前記駆動源の動力を伝達する噛み合いクラッチであって、第1の位置と第2の位置との間を前記クラッチの軸方向へ移動可能である駆動側ラチェットと、前記駆動側ラチェットと係合する従動側ラチェットと、を有する噛み合いクラッチと、
前記従動ギアと連動して回転するシート搬送ローラと、
前記駆動側ラチェットを前記従動側ラチェットに向けて付勢する付勢部材と、
を備えたシート搬送装置であって、
前記第1の位置は、前記駆動側ラチェットが前記従動側ラチェットと前記クラッチの軸方向で完全に噛み合うときの前記駆動側ラチェットの位置であり、前記第2の位置は、前記駆動側ラチェットの爪の先端が前記従動側ラチェットの爪の先端と前記クラッチの軸方向で同位置にあるときの前記駆動側ラチェットの位置であり、
前記駆動側ラチェットが前記第2の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記駆動側ラチェットに作用し、前記駆動側ラチェットが前記第1の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記駆動側ラチェットに作用しないことを特徴とする。
また、駆動源と、
前記駆動源からの動力を受けて回転する駆動ギアと、
前記駆動ギアを介して回転する従動ギアと、
前記駆動ギアから前記従動ギアへ前記駆動源の動力を伝達する噛み合いクラッチであって、前記クラッチの軸方向へ移動可能である駆動側ラチェットと、前記駆動側ラチェットと係合する従動側ラチェットと、を有する噛み合いクラッチと、
前記従動ギアと連動して回転するシート搬送ローラと、
を備えたシート搬送装置であって、
前記駆動ギアははす歯ギアであり、前記はす歯ギアと前記駆動側ラチェットとは1つの部材であり、
前記駆動側ラチェットが前記駆動源からシート搬送方向の動力を受けて回転するとき、前記はす歯ギアは前記駆動側ラチェットを前記従動側ラチェットに向けて付勢し、前記駆動側ラチェットが前記シート搬送ローラからシート搬送方向の動力を受けるとき、前記はす歯ギアは前記駆動側ラチェットを前記従動側ラチェットから離す方向に付勢することを特徴とする。
本発明によれば、部品点数を増加させることなく、ラチェット機構の連結部での衝撃音の発生を抑制することができる駆動伝達装置及びシート搬送装置を提供することが可能となる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
(第1の実施の形態)
以下に、本発明の駆動伝達装置を搭載する画像形成装置について説明する。
まず、画像形成装置の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は画像形成装置の一態様であるフルカラーレーザービームプリンタAの全体構成を示す概略断面図である。
図1に示すカラー画像形成装置Aは、垂直方向に並設された4個の感光体ドラム11(11a、11b、11c、11d)を備えている。感光体ドラム11は、駆動手段(不図示)によって、図1中、反時計回りに回転駆動される。感光体ドラム11の周囲には、その回転方向に従って順に、帯電装置12(12a、12b、12c、12d)、スキャナユニット30(30a、30b、30c、30d)、現像装置14(14a、14b、14c、14d)、静電転写装置40、クリーニング装置16(16a、16b、16c、16d)等が配設されている。
ここで、帯電装置12は、感光体ドラム11表面を均一に帯電するものである。また、スキャナユニット30は、画像情報に基づいてレーザービームを照射し感光体ドラム11上の静電潜像を形成するものである。また、現像装置14は、静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像するものである。また、静電転写装置40は、感光体ドラム11上のトナー像を記録材(記録媒体、転写材、シート)Sに転写させるものである。また、クリーニング装置16は、転写後の感光体ドラム11表面に残った転写残トナーを除去するものである。
また、感光体ドラム11と帯電装置12、現像装置14、クリーニング装置16は一体的にカートリッジ化されプロセスカートリッジ10を形成している。
以下、感光体ドラム11から順に詳述する。
感光体ドラム11は、例えば直径30mmのアルミシリンダの外周面に有機光導伝体層(OPC感光体)を塗布して構成したものである。感光体ドラム11は、その両端部を支持部材によって回転自在に支持されており、一方の端部に駆動モータ(不図示)からの駆動力が伝達されることにより、反時計周りに回転駆動される。
帯電装置12としては、接触帯電方式のものを使用することができる。帯電部材は、ローラ状に形成された導電性ローラであり、このローラを感光体ドラム11表面に当接させるとともに、このローラに帯電バイアス電圧を印加することにより、感光体ドラム11表面を一様に帯電させるものである。
スキャナユニット30は、感光体ドラム11の略水平方向に配置され、レーザーダイオードによって画像信号に対応する画像光が、スキャナモーターによって高速回転されるポリゴンミラー31(31a、31b、31c、31d)に照射される。ポリゴンミラー31に反射した画像光は、結像レンズ32(32a、32b、32c、32d)を介して帯電済みの感光体ドラム11表面を選択的に露光して静電潜像を形成するように構成している。
現像装置14a,14b,14c,14dはそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを夫々収納した現像器から構成される。
すべての感光体ドラム11a,11b,11c,11dに対向し、接するように循環移動する静電転写ベルト41が配設される。静電転写ベルト41は1011〜1014Ω・cmの体積固有抵抗を持たせた厚さ約150μmのフィルム状部材で構成される。この静電転写ベルト41は、垂直方向に4軸でローラに支持され、図中左側の外周面にシートSを静電吸着して上記感光体ドラム11にシートSを接触させるべく循環移動する。これにより、シートSは静電転写ベルト41により転写位置まで搬送され、感光体ドラム11上のトナー像を転写される。
この静電転写ベルト41の内側に当接し、4個の感光体ドラム11a,11b,11c,11dに対向した位置に転写ローラ42(42a,42b,42c,42d)が並設される。これら転写ローラ42から正極性の電荷が静電転写ベルト41を介してシートSに印加され、この電荷による電界により、感光体ドラム11に接触中のシートSに、感光体ドラム11上の負極性のトナー像が転写される。
静電転写ベルト41は周長約700mm、厚み150μmのベルトであり、駆動ローラ43、従動ローラ44a,44b、テンションローラ45の4本のローラにより掛け渡され、図6の矢印方向に回転する。これにより、上述した静電転写ベルト41が循環移動してシートSが従動ローラ44a側から駆動ローラ43側へ搬送される間にトナー像を転写される。
給送部50は、画像形成部にシートSを給送搬送するものであり、複数枚のシートSが給送カセット51に収納されている。画像形成時には給送ローラ52(半月ローラ)、レジストローラ対53が画像形成動作に応じて駆動回転し、給送カセット51内のシートSを1枚毎分離給送する。そして、シートS先端はレジストローラ対53に突き当たって一旦停止し、ループを形成した後、静電転写ベルト41の回転と画像書出し位置の同期をとって、レジストローラ対53によって静電転写ベルト41へと給送されていく。
定着装置20は、シートSに転写された複数色のトナー画像を定着させるものであり、回転する加熱ローラ21aと、これに圧接してシートSに熱及び圧力を与える加圧ローラ21bとからなる定着ローラ対21を備える。
すなわち、感光体ドラム11上のトナー像を転写したシートSは定着装置20を通過する際に定着ローラ対21で搬送されるとともに、定着ローラ対21によって熱及び圧力を与えられる。これによって複数色のトナー像がシートS表面に定着される。
次に、画像形成装置による画像形成動作について説明する。
画像形成の動作としては、プロセスカートリッジ10a、10b、10c、10dが、印字タイミングに合わせて順次駆動され、その駆動に応じて感光体ドラム11a、11b、11c、11dが、反時計回り方向に回転駆動される。そして、各々のプロセスカートリッジ10a、10b、10c、10dに対応するスキャナユニット30a、30b、30c、30dが順次駆動される。この駆動により、帯電装置12は感光体ドラム11の周面に一様な電荷を付与し、スキャナユニット30は、その感光体ドラム11周面に画像信号に応じて露光を行って感光体ドラム11周面上に静電潜像を形成する。現像装置14内の現像ローラは、静電潜像の低電位部にトナーを転移させて感光体ドラム11周面上にトナー像を形成(現像)する。
最上流の感光体ドラム11周面上のトナー像の先端が、静電転写ベルト41との対向点に回転搬送されてくるタイミングで、その対向点にシートSの印字開始位置が一致するように、レジストローラ対53が回転を開始してシートSを静電転写ベルト41へ給送する。
シートSは静電吸着ローラ46と静電転写ベルト41とによって挟み込むようにして静電転写ベルト41の外周に圧接し、かつ静電転写ベルト41と静電吸着ローラ46との間に電圧を印加する。このことにより、誘電体であるシートSと静電転写ベルト41の誘電体層に電荷を誘起し、シートSを静電転写ベルト41の外周に静電吸着するように構成している。これにより、シートSは静電転写ベルト41に安定して吸着され、最下流の転写部まで搬送される。
このように搬送されながらシートSは、各感光体ドラム11と転写ローラ42との間に形成される電界によって、各感光体ドラム11のトナー像を順次転写される。
4色のトナー像が転写されたシートSは、ベルト駆動ローラ43の曲率により静電転写ベルト41から曲率分離され、定着装置20に搬入される。定着装置20に搬入されたシートSは定着ローラ対21で搬送されるとともに、定着ローラ対21によって熱及び圧力を与えられる。これによって複数色のトナー像がシートS表面に定着される。シートSは、定着装置20でトナー像を熱定着された後、排出ローラ対23によって、排出部24へ画像面を下にした状態で本体外に排出される。
次に、本実施の形態の駆動伝達装置について説明する。
図2は本実施の形態の駆動伝達装置をシート搬送装置の一種である定着装置に適用した場合の構成図である。また、図3は図2に示す駆動伝達装置の噛み合いクラッチが駆動遮断状態となっている場合を示す構成図である。
定着装置は、未定着トナー像を担持するシートを搬送する定着ローラ対21を有する。定着ローラ対21は、加熱ローラ(シート搬送ローラ)21aと、加熱ローラ21aと共にシートを搬送する定着ニップ部を形成する加圧ローラ21bを有している。加熱ローラ21aは駆動源としての駆動モータ70から動力を受けて回転する。加圧ローラ21bは加熱ローラ21aとの摩擦により加熱ローラ21aの回転に従動して回転する。なお、加熱ローラ21aの内部にはヒータ(不図示)が設けられており、このヒータの熱によりニップ部で搬送されるシートが加熱され、シート上の未定着トナー像が加熱定着される。
駆動モータ70の動力は、駆動モータ70の動力を受けて回転する中間ギア73と、中間ギア73と係合する駆動ギア71と、噛み合いクラッチと、従動ギア62と、ローラギア64と、を介して加熱ローラ21aに伝達する。ローラギア64は加熱ローラ21aの軸に取り付けられている。
噛み合いクラッチは、駆動側ラチェット71aと従動側ラチェット72aを有している。従動側ラチェット72aはクラッチの軸方向に移動可能である。なお、本実施の形態では、駆動ギア71と駆動側ラチェット71aは一つの部品になっており、従動ギア62と従動側ラチェット72aも一つの部品になっている。
従動ギア62は付勢部材である圧縮バネ76によって駆動ギア71側に付勢されている。圧縮バネ76は規制部材77によって移動が規制されている。
シート上の未定着トナー像を加熱定着する定着工程中、モータ70は正回転し、この動力が加熱ローラ21aに伝わり、加熱ローラ21aはシート搬送方向に回転する。この時、駆動側ラチェット71aと従動側ラチェット72aの爪同士が噛み合い、噛み合いクラッチは駆動伝達状態となっている(図2参照)。
一方、画像形成装置内でシートSがジャミングし、定着ニップ部にシートSが挟まったまま画像形成装置が停止した場合、ユーザによってシートSを定着ニップ部から引っ張り出してもらう、すなわち、ジャム処理してもらうことになる。本実施形態の場合、図3に示すようにシートを定着工程時の排出方向Aと同じ方向に引っ張り出してもらうように設計されている。このジャム処理を実行すると、シートSと定着ローラ対21との摩擦により、定着ローラ対21がシート搬送方向に回転する。しかしながら、従動側ラチェット72aの爪が駆動側ラチェット71aの爪に乗り上げるので、駆動ギア71は回転せず、モ
ータ70も回転しない。したがって比較的軽い負荷でシートを引っ張り出すことができる。
ところで、上述したように本実施の形態の従動側ラチェット72aは、クラッチの軸方向に移動可能になっている。そして、従動側ラチェット72aが駆動側ラチェット71aとクラッチの軸方向で完全に噛み合った時、すなわち駆動側ラチェット71aの爪に対して従動側ラチェット72aの爪が最も深く入り込んだ状態の時、圧縮バネ76の付勢力が従動側ラチェット72aに作用しないようになっている。
詳述すると、従動側ラチェット72aが駆動側ラチェット71aと完全に噛み合った時、すなわち駆動側ラチェット71aの爪に対して従動側ラチェット72aの爪が最も深く入り込んだ状態の時の従動側ラチェット72aの位置を第1の位置とする。この時の従動ギア62と規制部材77との間の距離をx1とする(図2参照)。一方、従動側ラチェット72aの爪の先端が駆動側ラチェット71aの爪の先端とクラッチの軸方向で同位置にある時、すなわち従動側ラチェット72aと駆動側ラチェット71aとの噛み合いが外れている時の従動側ラチェット72aの位置を第2の位置とする。この時の従動ギア62と規制部材77との間の距離をx2とする(図3参照)。また、圧縮バネ76の自然長をhとすると、x1>h>x2という関係が成り立つように装置が設計されている。
このため、従動側ラチェット72aが駆動側ラチェット71aと完全に噛み合った時、すなわち駆動側ラチェット71aの爪に対して従動側ラチェット72aの爪が最も深く入り込んだ状態の時、圧縮バネ76の付勢力が従動側ラチェット72aに作用しない。よって、ユーザによってシートSが定着ニップ部から引っ張り出される際に加熱ローラ21aが回転しても、従動側ラチェット72aの爪が駆動側ラチェット71aの爪を乗り越える度にラチェット爪同士が激しくぶつかり合うことを抑えることができる。これにより、頻繁に衝撃音が発生することを抑えることができ、ユーザがジャム処理する時に不快に感じる騒音を抑えることができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明における第2の実施の形態の駆動伝達装置について説明する。
図4は第2の実施の形態の駆動伝達装置を示す構成図である。また、図5は第2の実施の形態に係る駆動伝達装置の噛み合いクラッチが駆動遮断状態となっている場合を示す構成図である。
図4に示すように、中間ギア73とローラギア74の間には、駆動ギア71と、従動ギア72が同軸上に設けられている。従動ギア72は、噛み合いクラッチの軸方向に移動可能になっており、かつ、ローラギア74と噛み合っている。
駆動モータ70の駆動により、中間ギア73及び駆動ギア71がそれぞれ正回転方向に回転するとき、駆動側ラチェット71aと従動側ラチェット72aの爪同士が噛み合い、噛み合いクラッチは駆動伝達状態となる(図4参照)。そして、駆動モータ70からの駆動力が噛み合いクラッチを介して従動ギア72に伝達され、ローラギア74及び定着ローラ対21がシート搬送方向に回転する。
一方、シートのジャミングが発生した場合には、駆動モータ70をシート搬送時とは逆方向に回転させて、定着ニップ部に掛かる圧力が自動的に解除される構成となっている。
詳述すると、中間ギア73には、圧解除駆動ギア95が噛み合っており、この圧解除駆動ギア95に揺動ギアを用いることで、次の圧解除減速ギア91に一方向のみ駆動を伝え
る構成になっている。図5に示すように、定着ローラ対の圧解除時に駆動モータ70を逆回転に駆動させた場合、圧解除駆動ギア95は、圧解除減速ギア91と噛み合い駆動を伝える。このことで、最終段のカムギア92とそれと同軸上にあるカム93とが回転し、定着ローラ対を離間させて定着ニップ部に掛かる圧力を解除する構成となっている。この構成によれば、ジャム処理時には定着ニップ部に掛かる圧力が解除されているので、簡単にジャム処理できる。
また、この場合、従動側ラチェット72aは、ラチェット71aにより押し離され、駆動側ラチェット71aから離れる方向に圧縮バネ76の付勢力に抗して移動する。このとき、駆動力の伝達を遮断する。
ここで、従動側ラチェット72aが駆動側ラチェット71aと完全に噛み合った時、すなわち駆動側ラチェット71aの爪に対して従動側ラチェット72aの爪が最も深く入り込んだ状態の時の従動側ラチェット72aの位置を第1の位置とする。この時の従動ギア72と規制部材77との間の距離をx1とする(図4参照)。一方、従動側ラチェット72aの爪の先端が駆動側ラチェット71aの爪の先端とクラッチの軸方向で同位置にある時、従動側ラチェット72aと駆動側ラチェット71aとの噛み合いが外れている時の従動側ラチェット72aの位置を第2の位置とする。この時の従動ギア72と規制部材77との間の距離をx2とする(図5参照)。また、圧縮バネ76の自然長をhとすると、x1>h>x2という関係が成り立つように装置が設計されている。すなわち、従動ギア72を付勢する圧縮バネ76の自然長を、圧縮バネ76の付勢力によってラチェット爪同士が最後まで押し込まれることがない長さとする。
このため、従動側ラチェット72aは駆動側ラチェット71aに最後まで押し込まれることはない。したがって、駆動側ラチェット71aと従動側ラチェット72aとがぶつかり合う衝撃音(作動音)の発生を抑制することが可能となる。
ここで、図4に示すように、従動ギア72及びローラギア74にははす歯ギアを用いるとよい。この場合のはす歯ギアにおいて、駆動モータ70の正回転(シート搬送方向Aの動力を伝える回転)時、従動ギア72を駆動ギア71の方向に付勢させるスラスト力が発生するようにねじれ角度が設定される。
このように構成することにより、駆動モータ70の正回転が続くと、従動側ラチェット72aは、はす歯の働きによって駆動側ラチェット71aに向けて徐々に押し込まれる。これによって、ラチェット同士は完全に噛み合った状態となり、確実に駆動力の伝達が行なわれるようにすることができる。つまり、従動側ラチェット72aが駆動源70からシート搬送方向Aの動力を受けて回転するとき、はす歯ギアである従動ギア72によって従動側ラチェット72aは駆動側ラチェット71aに向けて付勢される。この場合、従動側ラチェット72aは、はす歯ギアによって駆動側ラチェット71a側に徐々に押し込まれるので、従動側ラチェット72aと駆動側ラチェット71aが激しくぶつかり合う衝撃音の発生を抑制することが可能となる。
しかしながら、例えば画像形成中に画像形成装置本体の電源が落ちた場合のように圧力解除機構が働かないことも考えられる。よって、圧解除機構を有する定着装置においても、定着ニップ部に挟まった状態のシートSをユーザが引っ張り出す可能性がある。
次に、定着ローラ対に挟まれた状態で停止してしまったシートSを図5に示す矢印方向に引っ張る場合について説明する。
このような場合、ローラギア74及び従動ギア72は早回しされることとなる。従動ギ
ア72が早回しされると、前述と同様に、従動側ラチェット72aの爪は、駆動側ラチェット71aの爪により押し上げられることとなり、従動側ラチェット72aは駆動側ラチェット71aから離れる方向に圧縮バネ76の付勢力に抗して移動する。これにより、従動側ラチェット72aは駆動側ラチェット71aとの連結が解除され、空回りすることになる。
また、従動側ラチェット72aは、はす歯ギアによっても駆動側ラチェット71aから離れる方向に付勢されるので、従動側ラチェット72aと駆動側ラチェット71aとの連結は確実に解除される。
この場合も従動側ラチェット72aは駆動側ラチェット71aに最後まで押し込まれることはなく、駆動側ラチェット71aと従動側ラチェット72aが激しくぶつかり合う衝撃音(作動音)の発生を抑制することが可能となる。
また、本実施の形態においては、駆動伝達機構を定着装置に適用した場合について説明したが、これに限るものではなく、シートを搬送するシート搬送装置にも好適に適用することができる。この場合、シートを搬送する搬送ローラ対は、上記定着ローラ対に相当し、駆動モータ70の逆回転時においては、搬送ローラ対が離間してシートを挟持する圧力が解除されることにより、簡単にジャム処理できる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、モータ70の逆回転時やユーザがジャムしたシートを取り除く際に、圧縮バネ76によって付勢された従動側ラチェット72aはバネの自然長が短い為に駆動側ラチェット71aに最後まで押し込まれることはなくなる。これにより、従動側ラチェット72aが駆動側ラチェット71aとクラッチの軸方向に激しく衝突する衝撃音(作動音)の発生を抑制することができる。また、駆動モータ70の正回転時ははす歯ギアのスラスト力により従動側ラチェット72aが駆動側ラチェット71aに徐々に最後まで押し込まれるので、ラチェット爪同士がぶつかり合う衝撃音を抑制しつつ、駆動力の伝達をより確実なものとすることができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明における第3の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、従動ギア72にはす歯ギアを用いることにより、従動ギア72にスラスト力を発生させ、ラチェット同士の噛み合いを完全にする構成としているが、本実施の形態では、ラチェットの爪形状を工夫して同様の効果を得る構成としている。なお、以下の説明では、主として第2の実施の形態と異なる点について説明するものとし、第2の実施の形態と同一の構成部分については同一の符号を付して説明は省略するものとする。
図6には、第3の実施の形態に係る駆動伝達装置の構成図を示す。ラチェット71a,72aは、従動ギア62を駆動ギア71の方向に移動させるスラスト力が発生するようにねじれ角度が設定された鋭角状の爪形状を有している。この構成により、駆動モータ70の正回転時には、従動ギア62にはす歯ギアを用いた場合と同様に、ラチェット71a,72aの噛み合いを確実に行なうことができる。つまり、従動側ラチェット72aが駆動源から正回転方向(シート搬送方向)の動力を受けて回転するとき、捩れ角度が設定された爪形状によって従動側ラチェット72aは駆動側ラチェット71aに向けて付勢される。
このように、駆動モータ70の正回転時は、ラチェット爪のねじれ角により従動側ラチェット72aが駆動側ラチェット71aに徐々に最後まで押し込まれるので、ラチェット同士がぶつかり合う衝撃音を抑制しつつ、駆動力の伝達をより確実なものとすることができる。
また、このような爪形状のラチェット71a,72aに加えて、さらに、上記のような従動ギア72にはす歯ギアを用いた構成としてもよい。
(第4の実施の形態)
次に、本発明における第4の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では付勢部材として圧縮バネ76を用いたが、本実施の形態では付勢部材として板バネ78を用いるものである。なお、以下の説明では、主として第2の実施の形態と異なる点について説明するものとし、第2の実施の形態と同一の構成部分については同一の符号を付して説明は省略するものとする。
図7は第4の実施の形態に係る駆動伝達装置の一例として、定着ローラ対を駆動する駆動伝達機構を示す構成図である。
図7に示すように、中間ギア73とローラギア74の間には、駆動ギア71と従動ギア72が同軸上に設けられている。従動ギア72は、噛み合いクラッチの軸方向に移動可能になっており、かつ、ローラギア74と噛み合っている。
図7に示すように、駆動モータ70の駆動力により、中間ギア73及び駆動ギア71がそれぞれ正回転方向(シート搬送方向)に回転するとき、従動ギア72は、板バネ78の付勢力が駆動ギア71方向に作用され、ラチェット71a,72a同士が噛み合い、両者は連結される。すると、従動ギア72が駆動ギア71と一体的に回転し、従動ギア72と噛み合っているローラギア74及び加熱ローラ21aが同方向に回転する。
従動側ラチェット72aと駆動側ラチェット71aの爪同士が完全に噛み合っている場合の従動側ラチェット72aの位置(第1の位置)では、板バネ78の付勢力は従動側ラチェット72aを駆動側ラチェット71aに向けて作用しない。従動側ラチェット72aと駆動側ラチェット71aの爪同士の噛み合いが外れている場合の従動側ラチェット72aの位置(第2の位置)では、板バネ78の付勢力は従動側ラチェット72aを駆動側ラチェット71aに向けて作用するようになっている。
このため、第2の実施の形態と同様に従動側ラチェット72aは駆動側ラチェット71aに向けて急激に最後まで押し込まれることはなく、従動側ラチェット72aが駆動側ラチェット71aとぶつかり合う衝撃音(作動音)の発生を抑制することが可能となる。また、圧縮バネを用いる場合より、バネの長さ分のスペースが必要なくなるため、小型化が可能となる。
(第5の実施の形態)
次に、本発明における第5の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では圧縮バネ76の付勢力が従動ギア62及び従動側ラチェット72aに作用する構成であったが、本実施の形態では圧縮バネ86の付勢力が駆動ギア81及び駆動側ラチェット81aに作用する構成である。なお、以下の説明では、主として第1の実施の形態と異なる点について説明するものとし、第1の実施の形態と同一の構成部分については同一の符号を付して説明は省略するものとする。
図8は本実施の形態の駆動伝達装置をシート搬送装置の一種である定着装置に適用した場合の構成図である。また、図9は図8に示す駆動伝達装置の噛み合いクラッチが駆動遮断状態となっている場合を示す構成図である。
駆動モータ70の動力は、駆動モータ70の動力を受けて回転する中間ギア73と、中
間ギア73と係合する駆動ギア81と、噛み合いクラッチと、従動ギア82と、ローラギア84と、を介して加熱ローラ21aに伝達する。ローラギア84は加熱ローラ21aの軸に取り付けられている。
噛み合いクラッチは、駆動側ラチェット81aと従動側ラチェット82aを有している。駆動側ラチェット81aはクラッチの軸方向に移動可能である。なお、本実施の形態では、駆動ギア81と駆動側ラチェット81aは一つの部品になっており、従動ギア82と従動側ラチェット82aも一つの部品になっている。
駆動ギア81は付勢部材である圧縮バネ86によって従動ギア82側に付勢されている。圧縮バネ76は規制部材87によって移動が規制されている。
シート上の未定着トナー像を加熱定着する定着工程中、モータ70は正回転し、この動力が加熱ローラ21aに伝わり、加熱ローラ21aはシート搬送方向に回転する。この時、駆動側ラチェット81aと従動側ラチェット82aの爪同士が噛み合い、噛み合いクラッチは駆動伝達状態となっている(図8参照)。
一方、画像形成装置内でシートSがジャミングし、定着ニップ部にシートSが挟まったまま画像形成装置が停止した場合、ユーザによってシートSを定着ニップ部から引っ張り出してもらう、すなわち、ジャム処理してもらうことになる。本実施の形態の場合、図9に示すようにシートを定着工程時の排出方向Aと同じ方向に引っ張り出してもらうように設計されている。このジャム処理を実行すると、シートSと定着ローラ対との摩擦により、定着ローラ対がシート搬送方向に回転する。しかしながら、駆動側ラチェット81aの爪が従動側ラチェット82aの爪に押し離されて乗り越えるので、駆動ギア81は回転せず、モータ70も回転しない。したがって比較的軽い負荷でシートを引っ張り出すことができる。
ところで、上述したように本実施の形態の駆動側ラチェット81aは、クラッチの軸方向に移動可能になっている。そして、駆動側ラチェット81aが従動側ラチェット82aとクラッチの軸方向で完全に噛み合った時、すなわち従動側ラチェット82aの爪に対して駆動側ラチェット81aの爪が最も深く入り込んだ状態の時、圧縮バネ76の付勢力が駆動側ラチェット81aに作用しないようになっている。
詳述すると、駆動側ラチェット81aが従動側ラチェット82aと完全に噛み合った時、すなわち従動側ラチェット82aの爪に対して駆動側ラチェット81aの爪が最も深く入り込んだ状態の時の駆動側ラチェット81aの位置を第1の位置とする。この時の駆動ギア81と規制部材87との間の距離をx3とする(図8参照)。一方、駆動側ラチェット81aの爪の先端が従動側ラチェット82aの爪の先端とクラッチの軸方向で同位置にある時、すなわち従動側ラチェット82aと駆動側ラチェット81aとの噛み合いが外れている時の駆動側ラチェット81aの位置を第2の位置とする。この時の駆動ギア81と規制部材87との間の距離をx4とする(図9参照)。また、圧縮バネ86の自然長をhとすると、x3>h>x4という関係が成り立つように装置が設計されている。
このため、駆動側ラチェット81aが従動側ラチェット82aと完全に噛み合った時、すなわち従動側ラチェット82aの爪に対して駆動側ラチェット81aの爪が最も深く入り込んだ状態の時、圧縮バネ86の付勢力が駆動側ラチェット81aに作用しない。よって、ユーザによってシートSが定着ニップ部から引っ張り出される際に加熱ローラ21aが回転しても、駆動側ラチェット81aの爪が従動側ラチェット82aの爪を乗り越える度にラチェット爪同士が激しくぶつかり合うことを抑えることができる。これにより、頻繁に衝撃音が発生することを抑えることができ、ユーザがジャム処理する時に不快に感じ
る騒音を抑えることができる。
本実施の形態では、付勢部材として圧縮バネ86を用いたが、第4の実施の形態のように付勢部材として板バネを用いてもよい。
(第6の実施の形態)
次に、本発明における第6の実施の形態について説明する。本実施の形態においては、上述したような圧縮バネ等の付勢部材を設けることなく、駆動伝達装置を構成するものである。
図10は本実施の形態に係る駆動伝達装置の一例として、定着ローラ対を駆動する駆動伝達機構を示す構成図である。なお、以下の説明では、主として第2の実施の形態と異なる点について説明するものとし、第2の実施の形態と同一の構成部分については同一の符号を付して説明は省略するものとする。
図10に示すように、中間ギア103とローラギア84の間に、駆動ギア101と従動ギア82が同軸上に設けられている。駆動ギア101は、噛み合いクラッチの軸方向に移動可能になっており、かつ、中間ギア103と噛み合っている。
駆動ギア101及び中間ギア103にははす歯ギアを用いており、駆動モータ70の正回転時、駆動ギア101を従動ギア82の方向に移動させるスラスト力を発生するようにねじれ角度が設定されている。このように構成することにより、駆動モータ70の正回転が続くと、駆動側ラチェット81aは、はす歯の働きによって従動側ラチェット82a側に押し込まれる。これにより、ラチェット81a,82a同士が完全に連結するため、駆動力の伝達をより確実なものとすることが出来るようになる。つまり、駆動側ラチェット81aが駆動源70からシート搬送方向Aの動力を受けて回転するとき、はす歯ギアである駆動ギア101は駆動側ラチェット81aを従動側ラチェット82aに向けて付勢する。この場合、駆動側ラチェット81aは、はす歯ギアによって従動側ラチェット82a側に徐々に押し込まれるので、駆動側ラチェット81aが従動側ラチェット82aとクラッチの軸方向にぶつかり合う衝撃音の発生を抑制することが可能となる。
次に、定着ローラ対21に挟まれた状態で停止してしまった場合、ユーザがシートSを図10に示す矢印方向Aに引っ張る場合について説明する。
このような場合、ローラギア84及び従動ギア82は早回しされることとなる。従動ギア82が早回しされると、駆動側ラチェット81aの爪は、従動側ラチェット82aの爪によってはす歯ギアのねじれ角度に沿いながら押し離される。これにより、従動側ラチェット82aは駆動側ラチェット81aとの連結が解除され、空回りすることになる。
上述したように、本実施の形態によれば、付勢部材の付勢力を用いることなく、駆動側ラチェット81aと従動側ラチェット82aとを連結させることが可能である。したがって、従来のように圧縮バネにより駆動側ラチェット81aが従動側ラチェット82aに向けて急激に最後まで押し込まれることはなく、はす歯ギアによって徐々に押し込まれるので、駆動側ラチェット81aが従動側ラチェット82aとクラッチの軸方向にぶつかり合う衝撃音(作動音)の発生を抑制することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術思想内であらゆる変形が可能である。
図1は、駆動伝達装置を搭載する画像形成装置を示す概略断面図である。 図2は、第1の実施の形態に係る駆動伝達装置を定着装置に適用した場合の構成図である。 図3は、第1の実施の形態に係る駆動伝達装置の噛み合いクラッチが駆動遮断状態となっている場合を示す構成図である。 図4は、第2の実施の形態に係る駆動伝達装置の構成図である。 図5は、第2の実施の形態に係る駆動伝達装置の噛み合いクラッチが駆動遮断状態となっている場合を示す構成図である。 図6は、第3の実施の形態に係る駆動伝達装置の構成図である。 図7は、第4の実施の形態に係る駆動伝達装置の構成図である。 図8は、第5の実施の形態に係る駆動伝達装置の構成図である。 図9は、第5の実施の形態に係る駆動伝達装置の噛み合いクラッチが駆動遮断状態となっている場合を示す構成図である。 図10は、第6の実施の形態に係る駆動伝達装置の構成図である。
符号の説明
72 従動ギア
70 駆動モータ
71 駆動ギア
71a 駆動側ラチェット
72a 従動側ラチェット
76 圧縮バネ

Claims (22)

  1. 駆動源からの動力を受けて回転する駆動ギアと、
    前記駆動ギアを介して回転する従動ギアと、
    前記駆動ギアから前記従動ギアへ該駆動源の動力を伝達する噛み合いクラッチであって、駆動側ラチェットと、第1の位置と第2の位置との間を前記クラッチの軸方向へ移動可能であり前記駆動側ラチェットと係合する従動側ラチェットと、を有する噛み合いクラッチと、
    前記従動側ラチェットを前記駆動側ラチェットに向けて付勢する付勢部材と、
    を備えた駆動伝達装置であって、
    前記第1の位置は、前記従動側ラチェットが前記駆動側ラチェットと前記クラッチの軸方向で完全に噛み合うときの前記従動側ラチェットの位置であり、前記第2の位置は、前記従動側ラチェットの爪の先端が前記駆動側ラチェットの爪の先端と前記クラッチの軸方向で同位置にあるときの前記従動側ラチェットの位置であり、
    前記従動側ラチェットが前記第2の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記従動側ラチェットに作用し、前記従動側ラチェットが前記第1の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記従動側ラチェットに作用しないことを特徴とする駆動伝達装置。
  2. 前記付勢部材は圧縮バネであることを特徴とする請求項1に記載の駆動伝達装置。
  3. 前記付勢部材は板バネであることを特徴とする請求項1に記載の駆動伝達装置。
  4. 前記圧縮バネの一端を規制する規制部材を備え、
    前記従動ギアと前記従動側ラチェットとは1つの部材であって、
    前記従動側ラチェットが前記第1の位置に位置する時の前記従動ギアと前記規制部材との間の距離をx1とし、前記従動側ラチェットが前記第2の位置に位置する時の前記従動ギアと前記規制部材との間の距離をx2とし、前記圧縮バネの自然長をhとした場合、
    x1>h>x2
    の関係式が満たされることを特徴とする請求項2に記載の駆動伝達装置。
  5. 前記従動ギアははす歯ギアであり、前記はす歯ギアと前記従動側ラチェットとは1つの部材であって、
    前記従動側ラチェットが該駆動源から正回転方向の動力を受けて回転するとき、前記はす歯ギアは前記従動側ラチェットを前記駆動側ラチェットに向けて付勢することを特徴とする請求項1に記載の駆動伝達装置。
  6. 前記駆動側ラチェットと前記従動側ラチェットはそれぞれ捩れ角度が設定された爪形状を有し、前記従動ギアと前記従動側ラチェットとは1つの部材であって、
    前記従動側ラチェットが該駆動源から正回転方向の動力を受けて回転するとき、前記爪形状は前記従動側ラチェットを前記駆動側ラチェットに向けて付勢することを特徴とする請求項1に記載の駆動伝達装置。
  7. 駆動源と、
    前記駆動源からの動力を受けて回転する駆動ギアと、
    前記駆動ギアを介して回転する従動ギアと、
    前記駆動ギアから前記従動ギアへ前記駆動源の動力を伝達する噛み合いクラッチであって、駆動側ラチェットと、第1の位置と第2の位置との間を前記クラッチの軸方向へ移動可能であり前記駆動側ラチェットと係合する従動側ラチェットと、を有する噛み合いクラッチと、
    前記従動ギアと連動して回転するシート搬送ローラと、
    前記従動側ラチェットを前記駆動側ラチェットに向けて付勢する付勢部材と、
    を備えたシート搬送装置であって、
    前記第1の位置は、前記従動側ラチェットが前記駆動側ラチェットと前記クラッチの軸方向で完全に噛み合うときの前記従動側ラチェットの位置であり、前記第2の位置は、前記従動側ラチェットの爪の先端が前記駆動側ラチェットの爪の先端と前記クラッチの軸方向で同位置にあるときの前記従動側ラチェットの位置であり、
    前記従動側ラチェットが前記第2の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記従動側ラチェットに作用し、前記従動側ラチェットが前記第1の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記従動側ラチェットに作用しないことを特徴とするシート搬送装置。
  8. 前記付勢部材は圧縮バネであることを特徴とする請求項7に記載のシート搬送装置。
  9. 前記付勢部材は板バネであることを特徴とする請求項7に記載のシート搬送装置。
  10. 前記圧縮バネの一端を規制する規制部材を備え、
    前記従動ギアと前記従動側ラチェットとは1つの部材であって、
    前記従動側ラチェットが前記第1の位置に位置する時の前記従動ギアと前記規制部材との間の距離をx1とし、前記従動側ラチェットが前記第2の位置に位置する時の前記従動ギアと前記規制部材との間の距離をx2とし、前記圧縮バネの自然長をhとした場合、
    x1>h>x2
    の関係式が満たされることを特徴とする請求項8に記載のシート搬送装置。
  11. 前記従動ギアははす歯ギアであり、前記はす歯ギアと前記従動側ラチェットとは1つの部材であって、
    前記従動側ラチェットが前記駆動源からシート搬送方向の動力を受けて回転するとき、前記はす歯ギアは前記従動側ラチェットを前記駆動側ラチェットに向けて付勢し、前記従動側ラチェットが前記シート搬送ローラからシート搬送方向の動力を受けて回転するとき、前記はす歯ギアは前記従動側ラチェットを前記駆動側ラチェットから離す方向へ付勢することを特徴とする請求項7に記載のシート搬送装置。
  12. 前記駆動側ラチェットと前記従動側ラチェットはそれぞれ捩れ角度が設定された爪形状を有し、前記従動ギアと前記従動側ラチェットとは1つの部材であって、
    前記従動側ラチェットが前記駆動源からシート搬送方向の動力を受けて回転するとき、前記爪形状は前記従動側ラチェットを前記駆動側ラチェットに向けて付勢し、前記従動側ラチェットが前記シート搬送ローラからシート搬送方向の動力を受けて回転するとき、前記爪形状は前記従動側ラチェットを前記駆動側ラチェットから離す方向に付勢することを特徴とする請求項7に記載のシート搬送装置。
  13. 駆動源と、
    前記駆動源からの動力を受けて回転する駆動ギアと、
    前記駆動ギアを介して回転する従動ギアと、
    前記駆動ギアから前記従動ギアへ前記駆動源の動力を伝達する噛み合いクラッチであって、駆動側ラチェットと、前記クラッチの軸方向へ移動可能であり前記駆動側ラチェットと係合する従動側ラチェットと、を有する噛み合いクラッチと、
    前記従動ギアと連動して回転するシート搬送ローラと、
    を備えたシート搬送装置であって、
    前記従動ギアははす歯ギアであり、前記はす歯ギアと前記従動側ラチェットとは1つの部材であり、
    前記従動側ラチェットが前記駆動源からシート搬送方向の動力を受けて回転するとき、前記はす歯ギアは前記従動側ラチェットを前記駆動側ラチェットに向けて付勢し、前記従動側ラチェットが前記シート搬送ローラからシート搬送方向の動力を受けて回転するとき、前記はす歯ギアは前記従動側ラチェットを前記駆動側ラチェットから離す方向に付勢することを特徴とするシート搬送装置。
  14. 駆動源からの動力を受けて回転する駆動ギアと、
    前記駆動ギアを介して回転する従動ギアと、
    前記駆動ギアから前記従動ギアへ該駆動源からの動力を伝達する噛み合いクラッチであって、第1の位置と第2の位置との間を前記クラッチの軸方向へ移動可能である駆動側ラチェットと、前記駆動側ラチェットと係合する従動側ラチェットと、を有する噛み合いクラッチと、
    前記駆動側ラチェットを前記従動側ラチェットに向けて付勢する付勢部材と、
    を備えた駆動伝達装置であって、
    前記第1の位置は、前記駆動側ラチェットが前記従動側ラチェットと前記クラッチの軸方向で完全に噛み合うときの前記駆動側ラチェットの位置であり、前記第2の位置は、前記駆動側ラチェットの爪の先端が前記従動側ラチェットの爪の先端と前記クラッチの軸方向で同位置にあるときの前記駆動側ラチェットの位置であり、
    前記駆動側ラチェットが前記第2の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記駆動側ラチェットに作用し、前記駆動側ラチェットが前記第1の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記従動側ラチェットに作用しないことを特徴とする駆動伝達装置。
  15. 前記付勢部材は圧縮バネであることを特徴とする請求項14に記載の駆動伝達装置。
  16. 前記付勢部材は板バネであることを特徴とする請求項14に記載の駆動伝達装置。
  17. 前記圧縮バネの一端を規制する規制部材を備え、
    前記駆動ギアと前記駆動側ラチェットとは1つの部材であって、
    前記駆動側ラチェットが前記第1の位置に位置する時の前記駆動ギアと前記規制部材との間の距離をx3とし、前記駆動側ラチェットが前記第2の位置に位置する時の前記駆動ギアと前記規制部材との間の距離をx4とし、前記圧縮バネの自然長をhとした場合、
    x3>h>x4
    の関係式が満たされることを特徴とする請求項15に記載の駆動伝達装置。
  18. 駆動源と、
    前記駆動源からの動力を受けて回転する駆動ギアと、
    前記駆動ギアを介して回転する従動ギアと、
    前記駆動ギアから前記従動ギアへ前記駆動源の動力を伝達する噛み合いクラッチであって、第1の位置と第2の位置との間を前記クラッチの軸方向へ移動可能である駆動側ラチェットと、前記駆動側ラチェットと係合する従動側ラチェットと、を有する噛み合いクラッチと、
    前記従動ギアと連動して回転するシート搬送ローラと、
    前記駆動側ラチェットを前記従動側ラチェットに向けて付勢する付勢部材と、
    を備えたシート搬送装置であって、
    前記第1の位置は、前記駆動側ラチェットが前記従動側ラチェットと前記クラッチの軸方向で完全に噛み合うときの前記駆動側ラチェットの位置であり、前記第2の位置は、前記駆動側ラチェットの爪の先端が前記従動側ラチェットの爪の先端と前記クラッチの軸方向で同位置にあるときの前記駆動側ラチェットの位置であり、
    前記駆動側ラチェットが前記第2の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記
    駆動側ラチェットに作用し、前記駆動側ラチェットが前記第1の位置に位置する場合、前記付勢部材の付勢力が前記駆動側ラチェットに作用しないことを特徴とするシート搬送装置。
  19. 前記付勢部材は圧縮バネであることを特徴とする請求項18に記載のシート搬送装置。
  20. 前記付勢部材は板バネであることを特徴とする請求項18に記載のシート搬送装置。
  21. 前記圧縮バネの一端を規制する規制部材を備え、
    前記駆動ギアと前記駆動側ラチェットとは1つの部材であって、
    前記駆動側ラチェットが前記第1の位置に位置する時の前記駆動ギアと前記規制部材との間の距離をx3とし、前記駆動側ラチェットが前記第2の位置に位置する時の前記駆動ギアと前記規制部材との間の距離をx4とし、前記圧縮バネの自然長をhとした場合、
    x3>h>x4
    の関係式が満たされることを特徴とする請求項19に記載のシート搬送装置。
  22. 駆動源と、
    前記駆動源からの動力を受けて回転する駆動ギアと、
    前記駆動ギアを介して回転する従動ギアと、
    前記駆動ギアから前記従動ギアへ前記駆動源の動力を伝達する噛み合いクラッチであって、前記クラッチの軸方向へ移動可能である駆動側ラチェットと、前記駆動側ラチェットと係合する従動側ラチェットと、を有する噛み合いクラッチと、
    前記従動ギアと連動して回転するシート搬送ローラと、
    を備えたシート搬送装置であって、
    前記駆動ギアははす歯ギアであり、前記はす歯ギアと前記駆動側ラチェットとは1つの部材であり、
    前記駆動側ラチェットが前記駆動源からシート搬送方向の動力を受けて回転するとき、前記はす歯ギアは前記駆動側ラチェットを前記従動側ラチェットに向けて付勢し、前記駆動側ラチェットが前記シート搬送ローラからシート搬送方向の動力を受けるとき、前記はす歯ギアは前記駆動側ラチェットを前記従動側ラチェットから離す方向に付勢することを特徴とするシート搬送装置。
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