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JP2007120406A - 内燃機関の可変バルブタイミング装置 - Google Patents

内燃機関の可変バルブタイミング装置 Download PDF

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JP2007120406A JP2005313740A JP2005313740A JP2007120406A JP 2007120406 A JP2007120406 A JP 2007120406A JP 2005313740 A JP2005313740 A JP 2005313740A JP 2005313740 A JP2005313740 A JP 2005313740A JP 2007120406 A JP2007120406 A JP 2007120406A
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    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
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    • F01L2001/34466Locking means between driving and driven members with multiple locking devices

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Abstract

【課題】 中間ロック位置への移動を良好にアシストする。
【解決手段】 ロックキー6A,6Bがキー溝66に嵌合することにより、アウタロータ2とインナロータ1とを機関始動用の中間ロック位置に係止する中間ロック機構を有する。ロックキー6A,6Bの先端面に、周方向に沿って漸次傾斜するキー側テーパ部70A,70Bを設けるとともに、このロックキー6A,6Bの先端面が摺接するキー溝66の底面に、周方向に沿って漸次傾斜する溝側テーパ部71A,71Bを設ける。また、ロータ1,2を最遅角位置から中間ロック位置へ向かう周方向に付勢するアシスト手段として、温度に応じてバネ定数が変化する圧縮ゴムスプリングを用いる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の吸気弁や排気弁のバルブタイミングを可変とする可変バルブタイミング装置に関する。
特許文献1には、内燃機関の吸・排気弁(吸気弁や排気弁)のバルブタイミングを可変とする可変バルブタイミング装置の一例が開示されている。この装置は、内燃機関の吸・排気弁を駆動するカムシャフトとクランクシャフトの一方と連動して回転するアウタロータと、このアウタロータの内側に同心状に配置され、上記カムシャフトとクランクシャフトの他方と連動して回転するインナロータと、を最遅角位置から最進角位置までの可動範囲内で相対的に回動させることにより、吸・排気弁のバルブタイミングを変更するものである。
また、この装置には、アウタロータの内周部に凹設されたキー溝と、インナロータの外周部に径方向に移動可能に設けられたロックキーと、を有し、このロックキーがキー溝に嵌合することにより、アウタロータとインナロータとを、機関始動に適した所定の中間ロック位置に係止する中間ロック機構が設けられている。そして、機関停止時に両ロータが中間ロック位置に拘束されていない状態であっても、機関始動時のクランキング中にロックキーがキー溝に嵌合して、ロータを機関始動に適した中間ロック位置に保持するように、ロータの外周部には、キー溝から進角側にずれた位置に、キー溝の底部よりも高い階段状の段部が形成されているとともに、段部の両側の境界部分にはテーパが形成されている。
特開2002−122009号公報
しかしながら、上述したような従来のロック機構では、中間ロック位置から外れた位置から中間ロック位置までをカムシャフトに作用するカムトルクを利用して復帰させるようになっているが、冷間始動時のように、オイルの粘性が高くフリクションが大きいような場合には、カムトルクによる高いアシスト力が必要となり、中間ロック位置まで迅速に復帰させることができないおそれがある。具体的には、機関始動時等にカムシャフトに作用するカムトルクは、極短期間に入力方向が頻繁に反転する交番トルクである。従って、上述した従来例のように、中間ロック位置への移動をアシストするためにキー溝の近傍に段部を設けている場合、中間ロック位置へ向かう正方向のカムトルクが作用しても、段部を乗り越えない限りそのアシスト力が無駄となってしまう。例えば正方向のカムトルクによって段部を乗り越えることができないと、続く負方向のカムトルクによって再び中間ロック位置から遠ざかることがあり、これが繰り返されることによって、特に冷間始動時のように両ロータが相対的に移動し難い状況では、中間ロック位置へ素早く移動させることができないおそれがあり、更なる改良が望まれていた。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものである。すなわち本発明に係る内燃機関の可変バルブタイミング装置は、内燃機関の吸・排気弁を駆動するカムシャフトとクランクシャフトの一方と連動して回転するアウタロータと、このアウタロータの内側に同心状に配置され、上記カムシャフトとクランクシャフトの他方と連動して回転するインナロータと、を最遅角位置から最進角位置までの可動範囲内で相対的に回動させることにより、吸・排気弁のバルブタイミングを可変とするものである。上記アウタロータの内周部とインナロータの外周部の一方に凹設されたキー溝と、上記アウタロータの内周部とインナロータの外周部の他方に径方向に移動可能に設けられたロックキーと、を有し、このロックキーがキー溝に嵌合することにより、上記アウタロータとインナロータとを、最遅角位置及び最進角位置を除く所定の中間ロック位置に係止する中間ロック機構を有する。そして、上記ロックキーの先端面に、周方向に沿って漸次傾斜するキー側テーパ部を設けるとともに、このロックキーの先端面が摺接するキー溝の底面に、周方向に沿って漸次傾斜する溝側テーパ部を設けている。
本発明によれば、互いに摺接するロックキーの先端面とキー溝の底面の双方に、周方向に沿って漸次傾斜するキー側テーパ部と溝側テーパ部とが設けられているので、冷間始動時のように両ロータが相対的に移動し難い状況でも、中間ロック位置への移動を良好にアシストすることができ、安定した機関始動性を確保することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る内燃機関の可変バルブタイミング装置の一例を示す断面対応図である。この可変バルブタイミング装置は、例えば車両に搭載される内燃機関(エンジン)の吸気側に適用される。なお、この装置の基本的な構成及び作用については特開2003−247403号公報にも開示されているように公知であるために、ここでは簡単な説明に留める。なお、図1では図2〜7を参照して説明する本発明に係る特徴的な構成要件であるテーパ部やアシスト機構については図示していない。
この可変バルブタイミング装置は、内燃機関の吸・排気弁を開閉駆動するとともに、その開閉時期つまりバルブタイミングを機関運転状態に応じて可変制御するものであって、図1に示すように、インナロータ1と、インナロータ1に相対回転可能に嵌合するアウタロータ2と、を備えている。インナロータ1は、内燃機関のシリンダブロックに回転可能に支持されたカムシャフトの先端部に固定され、カムシャフト3と連動して一体的に回転する。インナロータ1とともにカムシャフトが回転すると、カムシャフトに設けられたカムにより内燃機関の吸・排気弁が開閉駆動される。
アウタロータ2は、インナロータ1を包囲するようにインナロータ1の外周側に同軸上に配置され、その外周にタイミングスプロケット2Aが設けられている。このタイミングスプロケット2Aと内燃機関のクランクシャフトのギヤとにタイミングチェーン又はタイミングベルト等の伝達部材が巻き掛けられ、この伝達部材を経て、アウタロータ2がクランクシャフトに連動して回転する。
両ロータ1,2は基本的には一体的に回転するが、機関運転状態に応じて両ロータ1,2を相対的に回動させることにより、吸・排気弁のバルブタイミングを可変制御することができる。詳しくは、アウタロータ2の内周部には、径内方向に突出するシューとして機能する厚肉の突部4が複数個(この例では4個)設けられており、隣接する突部4間に、相対回転方向(矢印S1、S2方向)に沿って並設された複数個の流体圧室40が凹設されている。一方、インナロータ1の外周部には、各流体圧室40に対面するようにベーン溝41が所定の間隔を隔てて放射状に複数個形成されている。各ベーン溝41には、仕切部材として機能するベーン5が径方向(放射方向)に沿ってそれぞれ摺動可能に挿入されている。このベーン5によって、各流体圧室40が遅角室42と進角室43とに液密に画成されている。
流体圧制御手段としての油圧制御部7は、遅角室42、進角室43及びロック解除用油圧室66への油圧を切り換える油圧制御弁7Aを備えている。この油圧制御弁7Aには、クランクシャフトにより回転駆動される油圧ポンプ7B及びドレン側のオイルパン7Cが接続されている。機関運転状態に応じて機関制御部9から油圧制御弁7Aへ指令信号を出力して、この油圧制御弁7Aにより遅角室42と進角室43の油圧をそれぞれ切換制御することにより、ベーン5が流体圧室40内を、機械的に係止される最遅角位相(位置)から最進角位相(位置)の可動範囲内で移動する。最遅角位相は、例えばベーン5が突部4の一方の端面44rやストッパに突き当たる位置であり、遅角室42の容積が最も増加する位相である。最進角位相は、例えばベーン5が突部4の他方の端面44sやストッパに突き当たる位置であり、進角室43の容積が最も増加する位相である。
最遅角位置は、例えば比較的高回転・高負荷側で要求されるバルブタイミングであり、高回転時の空気の応答遅れ等を勘案して設定される。一方、機関始動時には、内燃機関の資質によっては上記の最遅角位置では実圧縮比の低下により良好な始動性を得られないことがあり、このような場合、機関始動時の相対回転位相位置が最遅角位置よりも進角した中間ロック位置に設定される。つまり、中間ロック位置は、アウタロータ2およびインナロータ1の相対回転位置の可動範囲の中で、機械的に係止される両端位置である最遅角位置と最進角位置を除く中間的な位置であって、かつ、機能的には、内燃機関の円滑な始動性が得られるように設定された機関始動用の位置である。
そこで、アウタロータ2及びインナロータ1の相対回転位相を、上記の中間ロック位置にメカニカルに保持するロック機構が設けられている。このロック機構は、インナロータ1の外周部に凹設され、上記のロック解除用油圧室としても機能するたキー溝66と、インナロータ1の突部4に径方向に移動可能に支持され、インナロータ1の内周部より径方向内側へ突出する先端部が突出姿勢で上記キー溝66に係合・嵌合するロックキー6と、を有している。なお、この実施例では上記のキー溝66がロック解除用油圧室を兼用しているが、これに限られるものではなく、両者を別個に形成しても良い。上記のロックキー6として、各突部4には一対のロックキー6A,6B、詳しくは、インナロータ1が遅角方向へ移動することを阻止する遅角側ロックキー6Aと、インナロータ1が進角方向へ移動することを阻止する進角側ロックキー6Bと、がそれぞれ設けられている。また、各ロックキー6の背面側には、このロックキー6をロック方向である径内方向へ付勢するバネ61が配設されている。なお、簡素化のために図2〜5ではバネ61を図示省略している。ロック解除用油圧室66内の油圧が低く、かつ、アウタロータ2およびインナロータ1の相対回転位相が所定の中間ロック位置になると、バネ61の付勢力によりロックキー6がロック方向である径内方向へ自動的に移動し、ロック用油圧室側のキー溝66にロックキー6の先端部が係止することにより、アウタロータ2およびインナロータ1の相対回転位相がロックされ、アウタロータ2およびインナロータ1は中間ロック位置を保った状態で一体的に回転する。
内燃機関の駆動条件に応じてアウタロータ2およびインナロータ1の相対回転位相を変化させる場合には、遅角用のロックキー6Aおよび進角用のロックキー6Bによるロックを解除する。この場合にはロック解除用油圧室66に所定の油圧を供給し、この油圧によりロックキー6の先端部の加圧面を加圧し、ロックキー6を径外方向に移動させてロック解除する。このようにロックキー6がロック解除されているとき、アウタロータ2およびインナロータ1の相対回転は可能となり、内燃機関の駆動条件に応じて、クランクシャフトの回転位相に対するカムシャフト3の回転位相、つまりアウタロータ2に対するインナロータ1の回転位相位置を、遅角方向(矢印S1方向)または進角方向(矢印S2方向)に調整して、吸・排気弁のバルブタイミングを調整することができる。
そして、図2及び図3に示すように、各ロックキー6A,6Bの先端面には、周方向に沿って漸次傾斜するキー側テーパ部70A,70Bが全面にわたって設けられ、かつ、これらロックキー6A,6Bの先端面が摺接するキー溝66の底面に、周方向に沿って漸次傾斜する溝側テーパ部71が設けられている。図2及び図3に示す第1実施例では、互いに近接して配置された一対のロックキー6A,6Bのキー側テーパ部70A,70Bの傾斜方向が互いに異なるものとなっている。詳しくは、進角側ロックキー6Aのキー側テーパ部70Aが、遅角方向S1へ向かって突出方向(図2,3の上方向)へ傾斜する傾斜面をなし、遅角側ロックキー6Bのキー側テーパ部70Bが、進角方向S2へ向かって突出方向へ傾斜する傾斜面となっている。
また、溝側テーパ部71は、中間ロック位置を頂点として凸に傾斜する一対の傾斜面(71A,71B)を備えた断面略V字状をなし、つまり頂部を起点として互いに反転する一対の傾斜面(71A,71B)を有している。進角側寄りの溝側テーパ部71Aは、中間ロック位置で対向する進角側ロックキー6Aのキー側テーパ部70Aと同方向に傾斜しており、遅角側寄りの溝側テーパ部71Bは、中間ロック位置で対向するロックキー6Bのキー側テーパ部70Bと同方向に傾斜している。
つまり、この第1実施例では、近接して設けられる一対のロックキー6A,6Bのキー側テーパ部70A,70Bが、互いに接近する方向に向かうに従って突出する方向へ傾斜しており、溝側テーパ部71A,71Bが、一対のキー側テーパ部70A,70Bがそれぞれ摺接する2つの傾斜面を有する断面略V字状に凹んだ形状をなしている。
図3はインナロータ1が図2に示す中間ロック位置よりも遅角側S1へオフセットしている状態を示している。例えば機関始動時に図3に示すようにインナロータ1が中間ロック位置よりも遅角側へずれている場合、一方のキー側テーパ部70Aと、これと同方向に傾斜する溝側テーパ部71Aとが摺接し、両者の傾斜によって、進角方向F2への荷重、つまり中間ロック位置の方向へ向かう方向のアシスト力F2が作用することとなる。図示していないが、中間ロック位置よりも進角側へずれている場合には、他方のキー側テーパ部70Bと、これと同方向に傾斜する他方の溝側テーパ部71Bとの傾斜により、中間ロック位置へ向かう方向のアシスト力が作用することとなる。従って、中間ロック位置への復帰が容易なものとなる。
このように第1実施例では、一対のテーパ部の傾斜方向、つまりアシストされる方向を互いに逆方向としているので、中間ロック位置に対して遅角側及び進角側のいずれにずれている場合であっても、中間ロック位置へのアシスト力が作用することとなる。但し、回避したい位置が中間ロック位置に対して遅角側又は進角側のいずれか一方に特定されており、アシストしたい方向が一方に特定されている場合には、後述する第2実施例のように、複数のテーパ部の傾斜方向を同方向に設定すればよい。
図4及び図5に示す第2実施例では、進角側ロックキー6A及び遅角側ロックキー6Bが第1実施例に比して比較的離間して配置されており、両者ともに、その先端面が遅角側S1へ向かって突出方向(図4,5の上方向)へ全面にわたって傾斜するキー側テーパ部72A,72Bとなっている。インナロータ1には、各ロックキー6A,6Bに対応して同一形状のキー溝66A,66Bがそれぞれ形成されている。各キー溝66A,66Bの底面には、キー側テーパ部72A,72Bと同様に遅角側S1へ向かってインナロータ1の内側へ近づくように傾斜する溝側テーパ部73A,73Bが形成されている。また、各キー溝66A,66Bには、中間ロック位置に相当する部位に、ロックキー6A,6Bの側面に当接可能に対向するストッパ部74A,74Bが設けられており、各ストッパ部74A,74Bの頂部と上記のキー側テーパ部72A,72Bの頂部とが略平坦な頂面75A,75Bにより接続されている。
図5は、インナロータ1が図4に示す中間ロック位置よりも遅角側S1に変位した状態を示している。この図5に示すように、何らかの理由で中間ロック位置よりも遅角側S1に変位して内燃機関が停止している状態からの機関始動時には、各ロックキーのキー側テーパ部72A,72Bと、これと同方向に傾斜する溝側テーパ部73A,73Bとが摺接し、両者の傾斜によって、進角方向F2への荷重、つまり中間ロック位置の方向へ向かうアシスト力F2が作用することとなる。従って、中間ロック位置への復帰が容易なものとなる。
機関始動時等にカムシャフト側から作用するトルクは、極短期間に入力方向が頻繁に反転する交番トルクである。従って、上述した従来例のように、中間ロック位置への移動をアシストとするためにキー溝の近傍に段部を設けている場合、中間ロック位置へ向かう正方向のカムトルクが作用しても、段部を乗り越えない限りそのアシスト力が無駄となってしまう。例えば正方向のカムトルクによって段部を乗り越えることができなければ、続く負方向のカムトルクによって中間ロック位置から遠ざかり、これが繰り返されることによって、特に冷間始動時のように両ロータが相対的に移動し難い状況では、中間ロック位置へ素早く移動させることができない。
これに対し、上記の第1,第2実施例では、互いに摺接するキー側テーパ部と溝側テーパ部の双方が周方向に沿って漸次傾斜していることから、中間ロック位置へ向かう正方向のカムトルクが作用した場合には上記の傾斜により中間ロック位置へ向けての移動が常にアシストされる一方、中間ロック位置から離れる負方向のカムトルクが作用した場合には、上記の傾斜により中間ロック位置から離れる方向への移動が常に抑制され、かつ、このような傾斜が連続的に形成されていることから、徐々にではあっても確実かつ無駄なく中間ロック位置へ向かうこととなる。従って、交番トルクであるカムトルクを無駄なく有効に利用して、中間ロック位置への移動をアシストすることができ、冷間始動時のように両ロータが相対的に移動し難い状況であっても、中間ロック位置へ迅速に移動させて、安定した機関始動性を確保することができる。
最遅角位置で内燃機関が停止しており、かつ、内部のオイルが充満しているような状態では、オイルの粘性により機関始動時に中間ロック位置へ変換させることが更に困難で、特に、冷間時にはオイルの粘性が極端に大きくなる。そこで、このような状況でも良好に中間ロック位置へ復帰するように、最遅角位置の近傍に、インナロータ1とアウタロータ2を最遅角位置から中間ロック位置へ向かう周方向に強制的かつ機械的に付勢するアシスト手段を設けている。
このアシスト手段として、仮に温度によるバネ定数の変化が小さい金属製のトーションスプリングのみを用いたとすると、冷間始動時のようなアシストを必要とする運転条件では良好なアシスト力が得られる一方、通常の温間運転状態で、最遅角位置へ切り換える際に、中間ロック位置への不要なアシスト力が過度に付与されてしまい、応答性・制御性の低下を招くおそれがある。
そこで、例えば図6に示す第3実施例では、アシスト手段として、温度によりバネ定数が変化するゴムを利用したアークスプリングが用いられている。詳しくは、アウタロータ2の流体圧室40における遅角側の端面44rの近傍に、ベーン5を中間ロック位置へ向かう方向(図6の左方向)へ付勢するアシスト機構80が設けられている。このアシスト機構80は、温度によるバネ定数の変化が金属材料に比して著しく大きいゴム製の円筒状の圧縮ゴムスプリング81と、補助アークスプリング82と、を有し、この補助アークスプリング82の先端に、ベーン5の側面及び圧縮ゴムスプリング81の先端面に当接可能な板状のストッパ部83が設けられている。
このように温度によるバネ定数の変化が大きいゴム等の材質を採用することにより、低温時にはバネ荷重が十分に大きくなり、中間ロック位置へ向かう進角側へのアシスト力が大となるために、機関始動時における最遅角位置から中間ロック位置へ向かう方向のアシスト力が十分に確保され、かつ、温間時にはバネ荷重が低下するので、最遅角位置近傍での不要なアシスト力が低減・解消され、良好な応答性・制御性を確保することができる。
圧縮ゴムスプリングの形状は、図6及び図7(A)に示すような円筒状のものに限られず、例えば図7(B)に示すように略円錐形状をなすテーパ付圧縮ゴムスプリング81Bであっても良く、あるいは板バネ形状であっても良い。
本発明が適用される内燃機関の可変バルブタイミング装置の一例を示す断面図。 本発明の第1実施例に係る中間ロック機構を示す中間ロック位置での断面図。 上記第1実施例に係る中間ロック機構を示す中間ロック位置よりも遅角側へ外れた位置での断面図。 本発明の第2実施例に係る中間ロック機構を示す中間ロック位置での断面図。 上記第2実施例に係る中間ロック機構を示す中間ロック位置よりも遅角側へ外れた位置での断面図。 本発明の第3実施例に係るアシスト手段を示す断面図。 上記アシスト手段の圧縮ゴムスプリングの形状例を示す説明図。
符号の説明
1…インナロータ
2…アウタロータ
4…突部
5…ベーン
6…ロックキー
7…油圧切換弁(油圧制御手段)
40…流体圧室
42…遅角室
43…進角室
66…キー溝
70A,70B,72A,72B…キー側テーパ部
71A,71B,73A,73B…溝側テーパ部
80…アシスト機構(アシスト手段)
81,81B…圧縮ゴムスプリング

Claims (6)

  1. 内燃機関の吸・排気弁を駆動するカムシャフトとクランクシャフトの一方と連動して回転するアウタロータと、このアウタロータの内側に同心状に配置され、上記カムシャフトとクランクシャフトの他方と連動して回転するインナロータと、を最遅角位置から最進角位置までの可動範囲内で相対的に回動させることにより、吸・排気弁のバルブタイミングを可変とする内燃機関の可変バルブタイミング装置において、
    上記アウタロータの内周部とインナロータの外周部の一方に凹設されたキー溝と、上記アウタロータの内周部とインナロータの外周部の他方に径方向に移動可能に設けられたロックキーと、を有し、このロックキーがキー溝に嵌合することにより、上記アウタロータとインナロータとを、最遅角位置及び最進角位置を除く所定の中間ロック位置に係止する中間ロック機構を有し、
    上記ロックキーの先端面に、周方向に沿って漸次傾斜するキー側テーパ部を設けるとともに、このロックキーの先端面が摺接するキー溝の底面に、周方向に沿って漸次傾斜する溝側テーパ部を設けたことを特徴とする内燃機関の可変バルブタイミング装置。
  2. 一対のロックキーが近接して設けられ、これら一対のロックキーのキー側テーパ部が、互いに接近する方向に向かうに従って突出する方向へ傾斜しており、
    上記溝側テーパ部が、上記一対のキー側テーパ部がそれぞれ摺接する2つの傾斜面を有する断面略V字状に凹んだ形状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変バルブタイミング装置。
  3. 上記ロックキーが複数設けられ、全てのロックキーのキー側テーパ部と、このキー側テーパ部が摺接する溝側テーパ部とが、最遅角位置から中間ロック位置へ向かう方向へアシスト力が作用するように同方向に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変バルブタイミング装置。
  4. 上記アウタロータの内周部とインナロータの外周部の一方に凹設された流体圧室と、上記アウタロータの内周部とインナロータの外周部の他方より径方向に突出し、上記流体圧室を遅角室と進角室とに区画するベーンと、上記遅角室と進角室の流体圧を制御する流体圧制御手段と、を有し、
    かつ、上記アウタロータとインナロータを最遅角位置から中間ロック位置へ向かう周方向に付勢するアシスト手段を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の可変バルブタイミング装置。
  5. 内燃機関の吸・排気弁を駆動するカムシャフトとクランクシャフトの一方と同期して回転するアウタロータと、このアウタロータの内側に同心状に配置され、上記カムシャフトとクランクシャフトの他方と同期して回転するインナロータと、を最遅角位置から最進角位置までの可動範囲内で相対的に回動させることにより、吸・排気弁のバルブタイミングを可変とする内燃機関の可変バルブタイミング装置において、
    上記アウタロータの内周部とインナロータの外周部の一方に凹設された流体圧室と、上記アウタロータの内周部とインナロータの外周部の他方より径方向に突出し、上記流体圧室を遅角室と進角室とに区画するベーンと、上記遅角室と進角室の流体圧を制御する流体圧制御手段と、を有し、
    かつ、上記アウタロータとインナロータを最遅角位置から中間ロック位置へ向かう周方向に付勢するアシスト手段を有することを特徴とする内燃機関の可変バルブタイミング装置。
  6. 上記アシスト手段は、温度に応じてバネ定数が変化する圧縮ゴムスプリングを含んでいることを特徴とする請求項4又は5に記載の内燃機関の可変バルブタイミング装置。
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