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JP2007194160A - プリント基板接続方法 - Google Patents

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JP2007194160A
JP2007194160A JP2006013389A JP2006013389A JP2007194160A JP 2007194160 A JP2007194160 A JP 2007194160A JP 2006013389 A JP2006013389 A JP 2006013389A JP 2006013389 A JP2006013389 A JP 2006013389A JP 2007194160 A JP2007194160 A JP 2007194160A
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Takafumi Koike
隆文 小池
Takehiko Inoue
健彦 井上
Kazuki Morita
一樹 森田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】互いに垂直方向に接続でき、かつ移動手段等の振動や温度に対し高信頼性が得られるプリント基板接続方法を提供することを目的とする。
【解決手段】第1プリント基板201に設けた複数の穴205の表面に形成した第1電極206と、第2プリント基板202に設けた突起207と、その表面に設けた金属または金属化合物からなる第2電極208とを有し、第2電極208の表面に低融点金属ペーストを付着した状態で突起207を穴205に挿入し、両基板を加熱後冷却することで、第1プリント基板201と垂直方向に第2プリント基板202を機械的、電気的に接続する構成としたものであり、第1電極206と第2電極208とが電気的、機械的に強固に接続されるので高信頼性が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリント基板同士を互いに垂直方向に配置する際の接続方法に関するものである。
従来、プリント基板を互いに垂直方向に接続する方法には、例えば図9に示すように、第1のプリント基板101に穴102を設け、第2のプリント基板103には穴102に対応するよう突起104を設け、突起104を穴102に挿入し、穴102および突起104の周囲にあらかじめ設けた電極105に半田付け等を行って固定する方法が提案されている(特許文献1)。
また、例えば図10に示すように、L字型の接続端子108によって、直交するプリント基板106、107間を電気的、機械的に接続固定する方法が提案されている(特許文献2)。
特開平9−312455号公報 特開平8−339848号公報
上記従来のプリント基板接続方法によれば、例えば図9の場合、突起104と穴102を半田等で結合させるのみの部品構成であるため、確かに簡単な構造で電気的、機械的な接続が得られる。
また、図10の場合、接続端子108が必要になるものの、プリント基板106、107を最小の面積で互いに直交して接続固定し、かつ電気的接続を得ることができる。
しかしながら、例えば自動車等の移動手段に従来のプリント基板接続方法を使用すると、振動や温度等の過酷な環境の変化により、プリント基板に熱的応力、あるいは機械的振動が印加される。
その結果、図9の場合は基板間の接続が電極105での半田付けのみである上に、突起104を穴102に挿入するための両者間に存在する間隙(クリアランス)が残存する。従って、突起104の縁部(半田付け部)に過大応力が集中する。
また、図10の場合は接続端子108での半田付けのみで両プリント基板106、107を接続しているので、図9の場合よりさらに応力集中が起こりやすくなる。
これらにより、いずれも剥離、破損等が発生し、信頼性が低下する可能性があることが課題であった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、互いに垂直方向に接続でき、かつ移動手段等の振動や温度に対し高信頼性が得られるプリント基板接続方法を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の第1のプリント基板接続方法は、第1プリント基板に設けた複数の穴の表面に形成した第1電極と、前記穴に対応するように第2プリント基板に設けた突起と、その表面に設けた金属または金属化合物からなる第2電極とを有し、前記第2電極の表面に低融点金属ペーストを付着した状態で前記突起を前記穴に挿入し、前記第1プリント基板、および前記第2プリント基板を加熱後冷却することにより、前記第1プリント基板と垂直方向に前記第2プリント基板を機械的、電気的に接続する構成とした。
また、本発明の第2のプリント基板接続方法は、第1プリント基板接続方法において、第2電極を導電性接着剤、または導電性樹脂とし、低融点金属ペーストを付着させずに直接突起を穴に挿入し、加熱、冷却することで両者を垂直方向に機械的、電気的に接続する構成とした。
さらに、本発明の第3のプリント基板接続方法は、第1プリント基板に一列に配設した複数の第1穴と、前記第1穴と平行に、かつ前記第1穴とずれた位置に一列に配設した複数の第2穴を形成し、第2プリント基板の一辺上で、前記第1穴に対応する位置に設けた導電パターンに対する挟持部分を有する複数の第1接続ピンと、同様に前記第2穴に対応した複数の第2接続ピンとを有し、前記挟持部分と前記導電パターンを半田付けするとともに、前記第1プリント基板と前記第2プリント基板の間に所定の隙間を有するように、前記第1接続ピン、および前記第2接続ピンを前記第1プリント基板に半田付けすることにより、前記第1プリント基板と垂直方向に前記第2プリント基板を電気的、機械的に接続する構成とした。
本発明の第1のプリント基板接続方法によれば、第1電極と、これに対応する第2電極とが電気的、機械的に大面積で接続されるので、電気的に接続抵抗を低減しつつ応力集中が緩和でき、高い信頼性を得ることが可能となる。
また、本発明の第2のプリント基板接続方法によれば、穴と突起の間隙に導電性を有する弾性体が形成されるので、弾性体により熱的応力や機械的振動を吸収し、高い信頼性を得ることが可能となる。
さらに、本発明の第3のプリント基板接続方法によれば、基板間の隙間部分に配される接続ピンによる弾力性により、電気的な接続を保ちながら、外部からの衝撃による応力集中を緩和させ、高信頼性を得ることが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるプリント基板接続方法を示す斜視図であり、(a)は接続前の一部斜視図を、(b)は(a)におけるA部分の断面図をそれぞれ示す。
まず、図1(a)を参照しながら、本発明の実施の形態1の構成について述べる。
図1(a)において、第1プリント基板201、および第2プリント基板202はガラスエポキシ基板であり、第1プリント基板201には基本回路である第1回路203が構成され、第2プリント基板202には第1回路203とは異なる第2回路204が構成されている。また、第2プリント基板202には後述するリード端子付きの部品を実装するためのリード穴203aが設けられている。
第1プリント基板201には一列に配設するように複数の穴205を設け、穴205の表面にはそれぞれ金属または金属化合物からなる第1電極206が形成されている。
一方、第2プリント基板202の一辺(図1(a)では下辺)には、穴205の位置に対応するように穴205より僅かに小さい複数の突起207が設けられている。突起207の表面には図1(b)(図1(a)のA部断面図)に示すように、第1電極206と同様に金属または金属化合物からなる電極層による第2電極208が形成されている。
ここで、第1電極206および第2電極208と、穴205の形成プロセスについて述べる。
第1電極206、および第2電極208には、無電解メッキ、あるいは無電解−電解メッキにより形成した銅電極を用いた。この際、完全に突起207を被覆するために、銅電極の厚みを10μm以上とした。なお、コストと導電率の面から銅電極が最適であるが、これに限定されるものではなく、他にニッケルや貴金属(銀、銀−パラジウム)による電極でもよい。
穴205については、加工精度や生産性の面からフライス加工で形成した。この時、突起207よりも大きく加工することで、後述する半田付けの際に必要なクリアランスを設けるようにした。
次に、第1プリント基板201と第2プリント基板202の接続方法について述べる。
まず、第2電極208の表面に、図示しない低融点金属ペースト、最適にはクリーム半田を付着(望ましくは塗布)する。次に、突起207をそれぞれ対応する穴205に挿入する。最後に、第1プリント基板201、および第2プリント基板202をリフロー工法により加熱後冷却する。これにより、第1プリント基板201と第2プリント基板202は半田付けによって互いに垂直方向に電気的、機械的に接続できる。
このような接続方法により、第1プリント基板201と第2プリント基板202とが、突起207の表面と穴205の表面同士で接合されるため、接合面積が従来の図9に示した構成よりも大きくなる。従って、接触抵抗を下げることが可能となり電気的接続の信頼性が上がると同時に、半田により大面積で強固に機械的接続が実現できるため、従来のような電極部分のみへの応力集中を緩和することが可能となる。
実際に、このような接続方法による第1プリント基板201と第2プリント基板202を、移動手段である自動車に適用される振動や温度の過酷な環境試験を実施したところ、接続部分における剥離や破損は発生せず、自動車用として十分に高い信頼性が得られることが確認できた。
以上の構成によって、自動車のように過酷な環境下でも高い信頼性のプリント基板接続方法を得ることができた。
なお、本実施の形態1では第2電極208を金属または金属化合物として銅からなる電極層のみで構成したが、これはさらにその表面に例えばスズメッキ層等の金属層を設けてもよい。これにより、第2電極の表面に塗布するクリーム半田がリフロー工程で溶融した時に半田付け性が良化し、さらに強固な接続が可能となる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2におけるプリント基板接続方法の突起部分の断面図である。図3は、本発明の実施の形態2におけるプリント基板接続方法によるプリント基板にリード端子付き部品を実装した後の一部斜視図である。
なお、図2、および図3において、図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
本実施の形態2の特徴となる部分は、第2電極208を図2(図1(a)のA部断面図)に示すように導電性接着剤、または導電性樹脂からなる下地電極209と半田層210の2層構成とした点である。
以下、具体的な第2電極208の形成方法について述べる。
まず、下地電極209は以下のようにして形成する。最初に、銅、ニッケル、鉛、銀−パラジウム合金のいずれか(本実施の形態2では銅)の金属粉末にフェノール樹脂を混合した導電性ペーストを突起207の表面に塗布する。なお、導電性ペーストは容量比で85〜90%の金属含有量になるように調整してある。その後、150℃、30分の硬化条件にて硬化させることにより導電性樹脂からなる下地電極209が形成される。この時の下地電極209の厚みは突起207を完全に被覆するために10μm以上となるようにした。
なお、上記した下地電極209は導電性樹脂から構成されているが、金属粉末に混合する有機物を接着剤としてもよい。この場合、接着剤硬化後は導電性接着剤が下地電極209となるが、後述する導電性樹脂と導電性接着剤の効果はいずれも同等である。
次に、半田層210を以下の手順で形成する。最初に、有機酸鉛とスズ粉との混合物からなる半田形成用ペーストを下地電極209の表面に塗布する。その後、温度200℃を5分間かけることで半田析出のための錯体反応を行う。この時、下地電極209に含まれる金属粉(ここでは銅粉)の表面が触媒として作用し、銅粉の表面で分解反応が生じる。その結果、ペースト中の遊離したスズ粉が銅粉に溶解する。さらに未分解の有機酸鉛が銅粉の表面に移行して分解を重ねて鉛を遊離し、銅−スズ合金の表面に半田(鉛−スズ)合金を析出形成する。
以上の反応が進むにつれて、ついには銅粉間を半田合金が被覆し、銅粉を電気的に接続する。また、銅粉から離れた場所においても有機酸鉛の錯体分解反応が進行し、遊離した鉛もまた銅粉の表面に移行して下地電極209の表面全体の電気的接続が得られる。
また、有機酸鉛の分解にて生成されたロジン誘電体はフラックスとして作用し、銅粉表面を還元して電気的接続を促進する。
このような錯体反応により得られる半田層210の厚みは反応温度、反応時間、前記半田形成用ペーストの供給量によって制御することができる。本実施の形態2では、半田層210の厚みを3μm以上となるように制御して形成した。
以上のようにして第2電極208を形成している。
次に、第1プリント基板201と第2プリント基板202との接合は、実施の形態1と同様にクリーム半田を用いてリフロー工法で実施してもよいが、半田層210が設けられているため、そのままリフロー工程を通すことで半田付けしてもよい。
次に、図3に示すように、リード端子付き部品211を第2プリント基板202に実装する方法について述べる。ここで、リード端子付き部品211としては、例えば捲回形の電解コンデンサや電気二重層キャパシタ等の比較的大型で重い部品とした。
まず、リード端子付き部品211のリード端子を第2プリント基板202に設けたリード穴203a(図3では図示せず)に通して半田付けすることにより実装する。
次に、第1プリント基板201と第2プリント基板202を接合する。この際、大きく重いリード端子付き部品211を実装しても、第1プリント基板201と第2プリント基板202の接合面積が大きく確保されているため、リード端子付き部品211の重量による両基板間の応力集中を緩和することができる。従って、大型部品であっても本実施の形態2のプリント基板接続方法によって基板同士が傾いたりずれたりせず、確実に接続することができる。
このように接続することによって、実施の形態1と同等の電気的接続の安定性を確保できる。さらに、穴205と突起207の間隙に弾性体である導電性樹脂からなる下地電極209を設けているので、重量のあるリード端子付き部品211を第2プリント基板202に実装しても、熱的応力や機械的振動を下地電極209の弾性によって吸収するので、応力集中を避けることができ、信頼性が向上する。
実際に、図3の構成のプリント基板を実施の形態1と同等の環境試験にかけた結果、両基板の接続部分における剥離や破損は発生せず、重量のあるリード端子付き部品211を実装した構成に対しても自動車用として十分に高い信頼性が得られることが確認できた。
以上の構成によって、重いリード端子付き部品211を実装しても、過酷な環境下で高い信頼性のプリント基板接続方法を得ることができた。さらに、リード端子付き部品211として、例えば電気二重層キャパシタのように背の高い部品であっても、本実施の形態2のプリント基板構成により水平方向に電気二重層キャパシタを配置することができるので、低背化や省スペース化も併せて実現できた。
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3におけるプリント基板接続方法の突起部分の断面図である。
なお、図4において、図1と同じ構成要素について同じ符号を用い、説明を省略する。
本実施の形態3の特徴となる部分は、図4(図1(a)のA部断面図)に示す第2電極208の材料構成を変えた点である。すなわち、第2電極208は実施の形態2で述べた下地電極209のみで構成している。
これにより、第1プリント基板201と第2プリント基板202の接合方法は以下のようになる。
まず、第2電極208を形成するために、導電性金属粉末とフェノール樹脂から成るペーストを突起207の表面に塗布する。
次に、実施の形態2では前記ペーストを熱硬化をさせていたが、本実施の形態3では熱硬化させる前に、第1プリント基板201に形成された穴205に、第2プリント基板202の突起207を挿入する。
その後、150℃、30分の硬化条件にて硬化させて、第1プリント基板201と第2プリント基板202とを電気的、機械的に接続させている。
なお、第1プリント基板201と第2プリント基板202の接続時の加熱温度が低いので、あらかじめ第1プリント基板201および第2プリント基板202の部品をリフロー工程により別々に半田付けしてから、最後に第1プリント基板201と第2プリント基板202の接続を行うことができる。従って、図3に示したような大型部品であっても、第2電極208の硬化時に半田が再溶融して部品が動くような不具合が発生せず、歩留まりが向上する効果が得られる。
また、このような構成とすることで、実施の形態2で述べた半田層210を形成する必要がないので、簡単なプロセスで両基板を接続することができる。この際、第2電極208は導電性であるため、両基板の電気的接続が可能であるとともに、穴205と突起207の間隙に弾性体である導電性樹脂からなる第2電極208を設けているので、実施の形態2と同様に重いリード端子付き部品211を実装しても応力集中が避けられ、信頼性を向上できる。
実際に、図4の第2電極208の構成において、リード端子付き部品211を実装した状態で、実施の形態1と同等の環境試験にかけても両基板の接続部分における剥離や破損は発生せず、高い信頼性が得られることを確認した。
以上の構成によって、実施の形態1、2と同等の電気的接続の安定性を確保しつつ、実施の形態2と同様に弾性のある電極構成のため熱的応力や機械的振動を吸収でき、高信頼性が得られる。さらに第2電極208が一層のみであるため工程プロセスが簡素化され、生産性を向上することができる。
なお、本実施の形態3では導電性樹脂を用いたが、これは実施の形態2と同様に導電性接着剤でもよい。
(実施の形態4)
図5は、本発明の実施の形態4におけるプリント基板接続方法を示す斜視図である。
本実施の形態4の特徴となる部分は、図5に示すように突起307の内の少なくとも1つを第2電極非形成突起309とした点である。
図5において、第1プリント基板301、および第2プリント基板302はガラスエポキシ基板であり、第1プリント基板301には基本回路である第1回路303が構成され、第2プリント基板302には第1回路303とは異なる第2回路304が構成されている。また、第2プリント基板302には後述するリード端子付きの部品を実装するためのリード穴302aが設けられている。
第2電極非形成突起309は、その他の突起307と異なる大きさにするとともに、第2電極非形成突起309に対応する穴305の大きさは、第2電極非形成突起309の大きさとほぼ等しくなるように、すなわちクリアランスが極めて小さくなるように形成した。従って、第2電極非形成突起309を対応する穴305に挿入すると強い摩擦力が両者に加わるので、接着剤を用いずに接続することができる。
このような構成とすることで、電気的、機械的接続に対する信頼性が向上する効果に加え、以下に述べる特有の効果を奏する。
1)第2電極非形成突起309の大きさを他の突起307の大きさと異ならせているため、第2プリント基板302の誤挿入を防止できる。従って、生産性が向上し、製造コストを低減できる効果が得られる。
2)第2電極非形成突起309と対応する穴305のクリアランスを極めて小さくしているので、両者を挿入することにより他の突起307と穴305の位置決めが極めて正確になる。その結果、突起307と穴305の間隙が等しくなり、クリーム半田や導電性樹脂等の厚みが一定となる。従って、各突起307における電気的、機械的接続が均一化され、熱的応力や機械的振動の信頼性に対する突起307毎のバラツキを低減できる効果が得られる。
以上の構成により、過酷な環境試験に対する電気的、機械的接続に対する高信頼性が得られる上に、生産性向上や突起毎の信頼性バラツキが低減できるプリント基板接続方法が得られる。
なお、第2電極非形成突起309の形成部分は、図5においては左端のみとしたが、いずれの突起307の部分でもよいし、複数あっても構わない。
(実施の形態5)
図6は、本発明の実施の形態5におけるプリント基板接続方法を示す斜視図であり、(a)は接続後の一部斜視図を、(b)は第2プリント基板を接続ピン側から見た斜視図である。
本実施の形態5の特徴となる部分は、図6(a)に示すように、第2プリント基板402に突起を設けず、第1接続ピン405、および第2接続ピン406を用いて接続した点である。以下、構成と接続方法を詳細に述べる。
まず、第1プリント基板401に複数の第1穴403が一列に配設されている。また、第1穴403と平行に、かつ第1穴403とずれた位置に複数の第2穴404が一列に配設されている。
一方、図6(b)に示すように、第2プリント基板402には、その一辺上で第1穴403に対応する位置に設けた導電パターン402aに対する第1挟持部分405aを有する第1接続ピン405が複数設けられている。なお、導電パターン402aと第1挟持部分405aは半田付けにより電気的、機械的に接続されている。これにより、第1接続ピン405は第1挟持部分405aに第2プリント基板402を差し込んだ状態で接続されることになる。
同様に、第2プリント基板402の一辺上で第2穴404に対応する位置に設けた導電パターン402aに対する第2挟持部分406aを有する第2接続ピン406が複数設けられている。なお、導電パターン402aと第2挟持部分406aも半田付けにより電気的、機械的に接続されている。
これらのことから、図6(b)に示すように、第1接続ピン405と第2接続ピン406は交互に導電パターン402aと接続されることになる。
第1接続ピン405、および第2接続ピン406は導電性、および弾性を有する銅系金属、あるいはアルミニウム系金属からなり、表面は半田メッキ等が施された構成を有している。
次に、第1プリント基板401と第2プリント基板402の接続方法について述べる。
まず、図6(a)に示すように、第2プリント基板402の導電パターン402aに半田付けした第1接続ピン405、および第2接続ピン406を、それぞれ対応する第1穴403、および第2穴404に挿入する。その際、第1プリント基板401と第2プリント基板402を図示しない治具で固定することにより、両者間に弾力性を持たせるための所定の隙間407を設けた。
次に、第1接続ピン405、および第2接続ピン406と、それぞれ対応する第1プリント基板401の第1穴403、および第2穴404を半田付けする。
このようにして、第1プリント基板401と第2プリント基板402を第1接続ピン405、および第2接続ピン406により電気的、機械的に接続する。なお、第1プリント基板401と第2プリント基板402の間の隙間407により得られる弾力性は、第2プリント基板402の寸法、材質、重量等によって異なってくるので、これらのパラメータに応じて隙間407を決定している。但し、隙間407だけで十分な弾力が得られない場合は第1接続ピン405、および第2接続ピン406の寸法や材質を最適化すればよい。
このような接続方法とすることにより、第1接続ピン405、および第2接続ピン406が金属であるため電気的接続が確実に得られるとともに、隙間407を設けたことにより熱的応力や機械的振動が加わっても第1接続ピン405、および第2接続ピン406の隙間407に配される部分の弾性でそれらを吸収できるので、電気的、機械的に高信頼性が得られる。
なお、第1接続ピン405、および第2接続ピン406は交互に配したので、図6(a)の左右方向の振動に対しても安定性が得られる。
さらに、実施の形態1から4のように第1プリント基板401や第2プリント基板402への機械加工が不要となり、簡単な形状の第1接続ピン405、および第2接続ピン406により両基板を接続できるので、安価に両者を接続できる効果がある。
このような構成のプリント基板を実際に実施の形態1と同等の環境試験にかけた結果、両基板の接続部分における破損は発生せず、自動車用として十分に高い信頼性が得られることが確認できた。
以上の構成によって、電気的、機械的な信頼性が得られるとともに、低コスト化も実現できるプリント基板接続方法が得られた。
(実施の形態6)
図7は、本発明の実施の形態6におけるプリント基板接続方法を示す斜視図であり、(a)は接続後の一部斜視図を、(b)は第2プリント基板を接続ピン側から見た斜視図である。図8は、本発明の実施の形態6におけるプリント基板接続方法に使用する他の接続ピンの形状を示す外観図である。
なお、図7および図8において、図6と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
本実施の形態6の特徴となる部分は、実施の形態5の構成において、図7(a)、(b)に点線で示したように、第1接続ピン505と第2接続ピン506の内、第1プリント基板501と第2プリント基板502の隙間507に配される部分に、クランク部分508を形成した点である。
このような第1接続ピン505および第2接続ピン506の構造とすることにより、クランク部分508での弾性が実施の形態5のクランクなしの構造より大きくなるので、さらなる大振動や熱的応力を十分吸収でき、より高信頼性の接続方法が得られる。
なお、第1接続ピン505と第2接続ピン506の材質や、隙間507を設けて第1プリント基板501と第2プリント基板502を接続する方法等は実施の形態5と同様である。また、第1接続ピン505と第2接続ピン506に、図7(b)に示すようなクランク部分508を加工するだけなので、実施の形態5と同様の低コスト化が図れる。
第1接続ピン505と第2接続ピン506のクランク部分508の形状は、図8(a)、(b)に点線で示したように、実施の形態5で述べた第1接続ピン505および第2接続ピン506に対して、第1挟持部分505aや第2挟持部分506a以外の部分を曲げ加工して形成しても良い。このような形状とすることにより、図7(a)で示した第1接続ピン505や第2接続ピン506のように、第1挟持部分505aや第2挟持部分506aの底辺中央からクランク部分508を形成するよりも容易に形成できるので、さらなる低コスト化が図れる。
なお、図7や図8に示したクランク部分508は、あらかじめ各図に示したように加工しておいてもよいが、第1プリント基板501、および第2プリント基板502(第1接続ピン505と第2接続ピン506を半田付け済み)の接続時に隙間507を設けるための両基板を固定する治具(図示せず)に、第2プリント基板502を取り付けることにより、治具が第1接続ピン505と第2接続ピン506にクランク部分508を曲げ加工するようにしてもよい。この場合、あらかじめクランク部分508を形成する工程を省くことができ、生産性の向上による低コスト化が可能となる。
以上説明したプリント基板を実際に実施の形態1と同等の環境試験にかけた結果、いずれの第1接続ピン505および第2接続ピン506を用いた構成でも両基板の接続部分における破損は発生せず、自動車用として十分に高い信頼性が得られた。
以上の構成によって、電気的、機械的にさらなる高信頼性が得られるとともに、低コスト化も同時に実現できるプリント基板接続方法が得られた。
本発明にかかるプリント基板接続方法は、プリント基板に印加される熱的応力や機械的振動に対する信頼性を高めることができるので、特に移動手段におけるプリント基板同士を互いに垂直方向等に配置する際の接続方法として有用である。
本発明の実施の形態1におけるプリント基板接続方法を示す斜視図、(a)接続前の一部斜視図、(b)(a)におけるA部分の断面図 本発明の実施の形態2におけるプリント基板接続方法の突起部分の断面図 本発明の実施の形態2におけるプリント基板接続方法によるプリント基板にリード端子付き部品を実装した後の一部斜視図 本発明の実施の形態3におけるプリント基板接続方法の突起部分の断面図 本発明の実施の形態4におけるプリント基板接続方法を示す斜視図 本発明の実施の形態5におけるプリント基板接続方法を示す斜視図、(a)接続後の一部斜視図、(b)第2プリント基板を接続ピン側から見た斜視図 本発明の実施の形態6におけるプリント基板接続方法を示す斜視図、(a)接続後の一部斜視図、(b)第2プリント基板を接続ピン側から見た斜視図 本発明の実施の形態6におけるプリント基板接続方法に使用する他の接続ピンの形状を示す外観図 従来のプリント基板接続方法を示す斜視図 従来の他のプリント基板接続方法を示す斜視図
符号の説明
201 第1プリント基板
202 第2プリント基板
203 第1回路
203a リード穴
204 第2回路
205 穴
206 第1電極
207 突起
208 第2電極
209 下地電極
210 半田層
211 リード端子付き部品

Claims (5)

  1. 第1プリント基板に第2プリント基板を垂直方向に配置する際の接続方法において、
    前記第1プリント基板に一列に配設した複数の穴と、
    前記穴の表面に形成した第1電極と、
    前記第2プリント基板の一辺に、前記穴の位置に対応するよう配設した、前記穴より僅かに小さい複数の突起と、
    前記突起の表面に、金属または金属化合物からなる第2電極とを有し、
    前記第2電極の表面に低融点金属ペーストを付着した状態で前記突起を前記穴に挿入し、
    前記第1プリント基板、および前記第2プリント基板を加熱後冷却することにより、
    前記第1プリント基板の穴と前記第2プリント基板の突起が低融点金属で機械的、電気的に接続するプリント基板接続方法。
  2. 第1プリント基板に第2プリント基板を垂直方向に配置する際の接続方法において、
    前記第1プリント基板に一列に配設した複数の穴と、
    前記穴の表面に形成した第1電極と、
    前記第2プリント基板の一辺に、前記穴の位置に対応するよう配設した、前記穴より僅かに小さい複数の突起と、
    前記突起の表面に、導電性接着剤、または導電性樹脂からなる第2電極とを有し、
    前記突起を前記穴に挿入し、
    前記第1プリント基板、および前記第2プリント基板を加熱後冷却することにより、
    前記第1プリント基板と垂直方向に前記第2プリント基板を機械的、電気的に接続するプリント基板接続方法。
  3. 第2プリント基板の突起の内の少なくとも1つは第2電極非形成突起とし、この第2電極非形成突起は他の突起と異なる大きさとし、前記第2電極非形成突起に対応する第1プリント基板の穴の大きさを前記第2電極非形成突起とほぼ等しくした請求項1または2に記載のプリント基板接続方法。
  4. 第1プリント基板に第2プリント基板を垂直方向に配置する際の接続方法において、
    前記第1プリント基板に一列に配設した複数の第1穴と、
    前記第1穴と平行に、かつ前記第1穴とずれた位置に一列に配設した複数の第2穴と、
    前記第2プリント基板の一辺上で、前記第1穴に対応する位置に設けた導電パターンに対する第1挟持部分を有する複数の第1接続ピンと、
    前記第2プリント基板の一辺上で、前記第2穴に対応する位置に設けた導電パターンに対する第2挟持部分を有する複数の第2接続ピンとを有し、
    前記第1挟持部分および前記第2挟持部分を前記導電パターンとそれぞれ半田付けするとともに、
    前記第1プリント基板と前記第2プリント基板の間に所定の隙間を有するように、
    前記第1接続ピンを前記第1穴に、前記第2接続ピンを前記第2穴にそれぞれ挿入し、
    前記第1接続ピン、および前記第2接続ピンを前記第1プリント基板に半田付けすることにより、
    前記第1プリント基板と垂直方向に前記第2プリント基板を機械的、電気的に接続するプリント基板接続方法。
  5. 第1接続ピンと第2接続ピンの内、第1プリント基板と第2プリント基板の隙間に配される部分に、クランク部分を形成した請求項4に記載のプリント基板接続方法。
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