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JP2007144396A - 二流体ノズルを用いる噴霧システム - Google Patents

二流体ノズルを用いる噴霧システム Download PDF

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Abstract

【課題】二流体ノズルからの液体単独噴出や液ダレを確実に防止できる噴霧システムと噴霧方法を提供すること。
【解決手段】液体Lと圧縮空気Aを衝突させることによって微細霧を形成する二流体ノズルNからの液体単独吐出を防止するシステムである。一つは、システム稼働中に前記圧縮空気Aの圧力が、諸理由によって所定レベルを満たさなくなったときに、前記二流体ノズルNに対する液体Lの送り込みを緊急停止する。また、噴霧を停止又は終了する時に、ノズル近傍の液体流路1aに大気圧を導入した上で、該液体流路1a中に存在する残液を前記二流体ノズルNから霧状態で吐出させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体と圧縮空気を衝突させることで微細霧を形成する二流体ノズルを用いる噴霧システムに関する。より詳しくは、前記二流体ノズルからの液体単独吐出(液ダレ含む。)を確実に防止できる噴霧システムに関する。
まず、液体を微細霧状に噴霧するノズル(以下、「噴霧ノズル」と称する。)として、いわゆる「二流体ノズル」が知られている。この二流体ノズルは、圧縮空気と共に液体を噴射する液体噴射口と、この液体噴射口の周囲に形成されて前記液体噴射口の前方に高速渦流を形成する気体噴射口と、を一般に備えており、前記液体噴射口から噴射される液体を、前記気体噴射口からの高速渦流等の気流によって粉砕して超微細霧を形成し、これを遠方にまで飛ばすことができるという特徴を備えている。この種のいわゆる外部混合方式の噴霧ノズルは、ドライミストを噴霧できることから、例えば、室内外環境における温度制御技術、薬剤噴霧技術、脱臭技術、除菌技術、精密加工技術などの様々な分野での利用が期待されている。
この種の二流体ノズルは、例えば、特許文献1、2、3、4,5に開示されており、二流体噴霧システムは、例えば、特許文献6に開示されている。その他に、加圧状態で送り込まれる液体に圧縮空気を衝突させてからノズルから吐出する、いわゆる内部混合方式の二流体ノズルも知られている。
特開平07−124502号公報。 特開平09−164346号公報。 特開2000−107651号公報。 特開2000−254554号公報。 特開2001−137747号公報。 特開平07−198127号公報。
しかしながら、従来の二流体ノズルを用いた噴霧システムにおいては、システム稼働中に、何らかの理由によって圧縮空気の圧力が所定圧力以下になる不測の事態が発生すると、液体が霧化不充分の状態で二流体ノズルから噴出してしまう場合があった。また、噴霧稼働を停止又は終了する場合、二流体ノズルに連通する液体流路中に存在している残液が霧化されることなく吐出し、いわゆる液ダレをしてしまう場合があった。いずれの場合も、噴霧システムを利用する現場に液体を直接吐出することになるので、問題になっていた。
そこで、本発明は、二流体ノズルからの液体単独噴出や液ダレを確実に防止できる噴霧システムと噴霧方法を提供することを主な目的とする。
本発明では、液体と圧縮空気を衝突させることによって微細霧を形成する二流体ノズルからの液体単独吐出を防止するシステムを提供する。なお、本発明における二流体ノズルは、外部混合方式、内部混合方式の両方を含み、狭く解釈されない。
第一には、システム稼働中に前記圧縮空気の圧力が、諸理由によって所定レベルを満たさないときに、前記二流体ノズルに対する液体の送り込みを緊急停止する手段を備える噴霧システムを提供する。なお、「諸理由」とは、特に限定されないが、例えば、緊急停電、不測の人的誤操作、圧縮空気を形成するコンプレッサーのエア漏れなどの異常(故障)、同コンプレッサーの自動停止機能の作動などが代表的なものであろう。
第二には、噴霧を停止又は終了する時に、液体流路に大気圧を導入した上で、該液体流路中に存在する残液を前記二流体ノズルから霧状態で吐出させる手段を備える噴霧システムを提供する。
第三には、前記第一、第二の各システムが有する各手段を両方兼ね備える噴霧システムを提供する。このシステムでは、圧縮空気圧低下時の送液緊急停止による液体噴出防止と液体流路中の残液による液ダレ防止の両方を達成できる。
第四には、上記噴霧システムが有する各手段に加えて、噴霧開始時に、前記二流体ノズルに対する前記圧縮空気の送り込みを開始した後に、前記液体を前記二流体ノズルへ送り込むことができる手段と、噴霧を停止又は終了する時に、前記二流体ノズルに対する前記液体の送り込みを停止した後に、前記圧縮空気の送り込みを停止できる手段と、を備える噴霧システムを提供する。
この噴霧システムによれば、二流体ノズルに対する液体のみが送り込まれることがないように、液体及び圧縮空気の停止又は送り込み開始の相互のタイミングを操作することによって、噴霧開始時と噴霧終了時における二流体ノズルからの液ダレをより確実に防止することができる。
本発明に係る噴霧システムによれば、システム稼働中に前記圧縮空気の圧力が、諸理由によって所定レベル以下となったときの二流体ノズルからの液体単独噴出を確実に防止できる。また、噴霧停止又は終了時における液ダレを確実に防止することができる。
本発明に係る噴霧システムの好適な実施形態の構成、本発明に係る噴霧方法の手順を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る噴霧システムの全体構成を簡略に示すシステム経路図である。
まず、図1中に示された符号Nは、二流体ノズルを簡略に示している。この二流体ノズルNの好適例の一つは、液体噴射口から噴射される液体を気体噴射口からの高速渦流等の気流によって粉砕して超微細霧を形成するノズル構成のものである。このため、本発明に係る噴霧システムにおいては、該二流体ノズルNへ液体Lを送り込むための液体経路1と、エア(圧縮空気)Aを送り込むための空気経路2と、が設けられている(図1参照)。
なお、液体経路1を介して二流体ノズルNへ送り込まれる液体Lは、加湿、消臭、脱臭、除菌、殺菌、滅菌、リラクゼーション、温度制御(例、周辺空気や噴霧対象物の冷却又は加温)、湿度制御、沈塵、静電気防止などの様々な用途に適する液体や水を、目的に応じて適宜選択することができ、液体の温度も目的に応じて選定できる。また、ノズルNは、一個のノズルに限定されず、複数のノズルを所定角度で対向配置した構成のものも含む。
液体経路1は、液体用減圧弁11によって所定圧力に調整された液体L(図示しない液体槽から送り込まれる。)を後続の経路途中に配置された液体切換用エアオペレート弁13を介してノズルNに送り込むための経路である。この液体切換用エアオペレート弁13には、エア(圧縮空気)Aによって前記液体切換用エアオペレート弁13の切換えを行うメーターインタイプのスピードコントローラ14が付設されている。なお、符号12は、減圧弁11に付設された圧力計を示している。
この「メーターインタイプのスピードコントローラ」とは、液体Lの流れがイン(IN)のときに流量弁によって液体Lの流れを制御し、逆にアウト(OUT)のときは液体Lの流れを制御しない構成を備える流体制御手段(コントローラ)を意味する。
一方の空気経路2は、図示しないエアーポンプから送り込まれるエア(圧縮空気)Aを、減圧弁21によって圧力調整を行った上で後続の二流体ノズルNへ送り込むための経路である。
この空気経路2の減圧弁21の後続の経路には、圧縮空気切換用の5ポート電磁弁22が設けられている。この5ポート電磁弁22の後続位置には、圧縮空気切換用エアオペレート弁23が設けられている。そして、この圧縮空気切換用エアオペレート弁23にはエア(圧縮空気)Aによって前記圧縮空気切換換用エアオペレート弁23の切換えを行うためのメーターアウトタイプのスピードコントローラ24が付設されている。なお、符号25は、減圧弁21に付設された圧力計を示している。
この「メーターアウトタイプのスピードコントローラ」とは、液体Lの流れがイン(IN)のときは液体Lの流れを制御せず、逆にアウト(OUT)のときは流量弁によって液体Lの流れが制御する構成を備える流体制御手段(コントローラ)を意味する。
加えて、本システムでは、システム稼働中に、エア(圧縮空気)Aの圧力が、諸理由によって所定レベルを満たさなくなった不測の事態を想定して、このような事態における二流体ノズルNからの液体単独噴出を防止する対策が講じられている。
具体的には、液体用の減圧弁11と液体切換用エアオペレート弁13の間の液体経路1の箇所に、直動式2ポートのエアオペレート弁15を設けている。このオペレート弁15は、エア(圧縮空気)Aが所定圧力を満たしているときには開いた状態を維持して液体Lを二流体ノズルNへ送り込み、一方、エア(圧縮空気)Aが所定圧力を満たさなくなったときには、スプリングの作用によって閉じた状態に切換えて、二流体ノズルNへの液体Lの送り込みを緊急停止する役割を担う。
システム稼動中に何らかの理由でエア(圧縮空気)Aの圧力が低下してしまう場合が想定される。例えば、緊急停電、不測の人的誤操作、圧縮空気を形成するコンプレッサーのエア漏れなどの異常(故障)、同コンプレッサーの自動停止機能の作動(サーマルコンプレッションの作動)などを挙げることができる。
このような緊急事態が生じたときに、上記エアオペレート弁15は液体経路1を緊急遮断して、二流体ノズルNへの液体Lの送り込みを緊急停止し、二流体ノズルNからの液体単独吐出を有効に防止する。
設定の一例を示すと、エア(圧縮空気)Aの圧力が0.2MPa以下になった場合においてエアオペレート弁15は、液体経路1を遮断し、二流体ノズルNへの送液を緊急停止する。なお、本システムでは、通常、0.2MPaを超える所定圧力(例えば、0.3MPa)を投入することで稼動するように設定されているため、このエアオペレート弁15はシステム稼働時のエア(圧縮空気)Aによって開いた状態となっている。
次に、本実施形態では、システム稼働終了時における液ダレ発生防止対策が講じられている。システム稼働中においてエア(圧縮空気)Aは、圧縮空気切換用の5ポート電磁弁22を通過して圧縮空気経路2aを経由し(図1参照)、さらに圧縮空気切換用エアオペレート弁23を通過した後に、空気経路2bを通過して二流体ノズルNへ導入される(図1参照)。
これに対してシステム稼働停止時においては、エア(圧縮空気)Aの一部(図1中のAx参照)が、5ポート電磁弁22を介して空気経路2c(図1参照)を経て、直動式2ポートエアオペレート弁26へ向けて排出される。このエアオペレート弁26は、通常の稼働状態ではスプリングによって閉じた状態となっているが、圧縮空気A(Ax)が5ポート電磁弁22から送られてくると開いた状態に切り替わる。
エアオペレート弁26が開いた状態となると、インラインインスピードコントローラ27を介して、二流体ノズルN直前の液体経路1aに大気圧を徐々に同通し、該液体経路1aに空気Ayが入り込むようになる(図1参照)。
この空気Ayが液体経路1aに入り込むことによって、本来二流体ノズルNが持っている自吸作用により、エアオペレート弁13と二流体ノズルNとの間の液体経路1aに存在する残液のすべてが、霧化された状態でノズルNから排出される。したがって、前記残液による液ダレの発生の心配がなくなる。
このようなエアオペレート弁26及びインラインインスピードコントローラ27を利用して液ダレ発生を防止する構成を採用した場合は、二流体ノズルの自吸作用を有効に活用することによって実施できることから、主に外部混合方式の二流体ノズルを採用した噴霧システムのときに好適である。
以下、図1、図2、並びに図3、図4を参照して、「噴霧開始時のシステム経路」の構成及び噴霧開始手順について説明する。
なお、図2は、同システムを構成する部品である圧縮空気切換用の5ポート電磁弁(22)の通電時の回路図、図3は、同システムを構成する部品であるメーターアウトタイプのスピードコントローラ(24)の回路図、図4は、同システムを構成する部品であるメーターインタイプのスピードコントローラ(14)の回路図である。
まず、二流体ノズルNからの噴霧作業を開始するに当たって、まず、5ポート電磁弁23に通電を行う。5ポート電磁弁23に通電を行うと、減圧弁21を通過してきたエア(圧縮空気)Aは、図2に示されているように該5ポート電磁弁22のポートaから空気経路2aを経由し、さらにスピードコントローラ24を介して圧縮空気切換用エアオペレート弁23へ流れるとともに、スピードコントローラ14を介して液体切換用エアオペレート弁13へ流れる(図2の通電時回路部分X参照)。
ここで圧縮空気切換用オペレート弁23の弁の切り替えは、上記したように、メーターアウトタイプのスピードコントローラ24(図3の回路図参照)によって制御されているため、エア(圧縮空気)Aは、該スピードコントローラ24によってすばやく当該エアオペレート弁23を切り換え、(噴霧用の)エア(圧縮空気)Aを二流体ノズルNに送りこむ。
一方の液体切換用オペレート弁13の弁の切り替えは、上記したように、メーターインタイプのスピードコントローラ14(図1及び図4の回路図参照)によって制御されているので、圧縮空気Aはニードル弁141(図4参照)によって流量が制限され、該液体切換用エアオペレート弁13をゆっくり切り換える。このため、液体Lは、圧縮空気Aよりも遅れて二流体ノズルNに送られるようになる(図2参照)。
なお、前記スピードコントローラ14は、エアオペレート弁26及びインラインインスピードコントローラ27(図1参照)によって二流体ノズルN直前の液体経路1aに大気圧を同通させる手段を設けた場合には、省略してもかまわない。その理由は、エアオペレート弁26及びインラインインスピードコントローラ27によって、液体Lを圧縮空気Aよりも遅れて二流体ノズルNへ送りこむことが可能となるからである。
これにより本噴霧システムでは、噴霧開始時においては、液体Lがエア(圧縮空気)Aよりも先に二流体ノズルNから吐出することがなくなる。これにより、いわゆる「液ダレ」を有効に防止できる構成となっている。
以下、図5、図6を参照して、「噴霧終了時のシステム経路」の構成及び噴霧終了手順について説明する。なお、図5は、非通電時のシステム経路の例を示す図、図6は、同システムを構成する部品である圧縮空気切換用の5ポート電磁弁(22)の非通電時の回路図、である。
二流体ノズルNからの噴霧作業を終了するに当たって、5ポート電磁弁22への通電を停止した時には、エア(圧縮空気)Aは、5ポート電磁弁22のポートbから液体切換用エアオペレート弁13に流れ(図5参照)、当該液体切換用オペレート弁13の弁を切り換える(図5と図6の非通電時回路部分Y参照)。
この際、圧縮空気切換用エアオペレート弁23と液体切換用エアオペレート弁13及びその近傍に残存している残存圧縮空気Aは、5ポート電磁弁22へ流れ込みポートaから排気ポートへ排出される(図6の非通電時回路部分Y参照)。
その時、液体切換用エアオペレート弁13等の残存圧縮空気Aは、スピードコントローラ14を経由する。このスピードコントローラ14は、メーターインタイプであるため(図4の回路図再参照)、前記残存圧縮空気Aは迅速に排出され、液体Lを瞬時に遮断する。
これに対して、圧縮空気切換用エアオペレート弁23には、上記したように、メーターアウトタイプのスピードコントローラ24(図3の回路図参照)が付設されている。このため、残存圧縮空気Aはニードル弁241で流量を制限されることになり、このエアオペレート弁23をゆっくり切り換えることになる。
これにより、二流体ノズルNへ送り込まれていた噴霧用のエア(圧縮空気)Aは、液体Lよりも遅れて停止するようになるので、噴霧終了時の二流体ノズルNからの液ダレを有効に防止することができる。
なお、本実施形態に係る噴霧システムにおいて、噴霧と停止を頻繁に繰り返した時では、液体切換用エアオペレート弁13の切換用スプリングの寿命がシステムの寿命を決める事になると考えられる。一般に、通常のバルブの製造者が保証する範囲は200万〜300万回とされており、この限界を超えると切換動作の不良による液の噴出、あるいは液ダレが起こることになる。
そこで、圧縮空気切換用エアオペレート弁23は、エアリターン方式を採用し、液体切換用エアオペレート弁13にはエアによる複動式の弁を採用するのが好適である。これによって、スプリングによる弁の切換を完全に排除することができる。これによって弁の寿命を大幅に伸ばすことになり、特殊な外的要因による損傷が無い限り、システムは従来の数倍の寿命を確保できる。
次に、図7は、本発明に係る噴霧システムの別の実施形態例(電磁弁オペレートシステム)の構成を示す図である。
この図7に示された実施形態の特徴は、システム経路内に、電磁弁(直動式2ポート電磁弁)16、17、28をそれぞれ所定に配置したことである。このシステム形態について以下に詳しく説明する。
まず、直動式2ポートのエアオペレート弁15が、液体経路1の水用減圧弁11の後続位置に配置されている。このエアオペレート弁15は、空気圧低下時に液体経路を緊急遮断する役割を担う。このエアオペレート弁15は通常、該弁15のスプリングの作用によって閉じた状態にあり、空気経路Aから分岐する経路Aaからのエア信号が来たときに、矢印151方向に開いた状態となる。なお、その作動圧力は、例えば、0.2MPa程度に設定されており、通常は、0.2MPa以上のエア(圧縮空気)が投入されているので、エアオペレート弁15は開いた状態となっている。
しかし、何らの理由により、運転中に突然所定の圧力(例えば、0.2MPa)のエアが来なくなった場合、送液を制御している電磁弁(直動式2ポート)16は開いた状態がそのまま維持されるので、液体Lを後続の経路に送り込み続けるが、所定圧力以上のエア(圧縮空気)AがノズルNに供給されないために霧化することができず、液体LをノズルNから垂れ流すことになってしまう。
しかし、本実施形態例では、エア(圧縮空気)Aが所定圧力(例えば、0.2MPa)以下になった時点でスプリングの力によってエアオペレート弁15が閉じた状態に切り替わって液体Rを遮断する。これにより、ノズルNからの液体Lの垂れ流しを緊急停止することができる。
次に、空気経路2には、減圧弁21に続いて直動式2ポートの電磁弁28が配置されている(図7参照)。運転停止時には、エア(圧縮空気)AはノズルNに向けて送り込まれ続けて液体Lを霧化できる状態を維持する。これにより、液体LだけがノズルNから噴出する事態を回避する。
図7中の符号17も直動式2ポートの電磁弁を示している。この電磁弁17は、運転停止時においてノズルNから残液が霧化されないで排出されてしまうことを防止する役割を担う。
この電磁弁17は、通常はスプリングによって閉じた状態となっており、所定の電気信号がきたときに矢印171の方向に開いた状態になる。この状態になることによって大気と同通することになり、本来液体Lが通過する経路1aにエア(外気)Abが入るようになる。これにより、本来的にノズルNが保有している自吸能力によって、液体経路1中に存在する残液がすべて霧化された状態で排出されることになり、いわゆる液体ダレを確実に回避することができる。なお、符号18は空気流入のスピードコントローラである。
以上のように、図7に示す実施形態例では、液体Lの緊急停止機能と運転停止時の残液の液ダレ防止機能の両方を兼ね備えている。
本発明に係る噴霧システムは、システム稼働中に前記圧縮空気の圧力が、諸理由によって所定レベル以下となったときの二流体ノズルからの液体単独噴出や噴霧停止又は終了時における液ダレや霧化されない液体の噴出が発生しない。このため、本噴霧システムは、室内外環境における温度制御技術(例えば、対象の周辺空気や物の冷却又は加温技術)、室内外環境における湿度制御技術、静電気発生防止技術、薬剤噴霧技術、脱臭技術、除菌技術、除ウイルス技術、リラクゼーション空間形成技術、きのこ・花卉その他の植物などの栽培環境の制御技術、沈塵技術、精密加工技術、コンクリート養生技術(コンクリートに噴霧して養生を促進する技術)、作業現場(例えば、鉄道保守現場、土木建築現場、鉄鋼・鋳造・造船などの作業に係わる現場)における作業現場環境の改善技術、スポーツ施設・空港・駅構内含む鉄道施設・イベント施設・アミューズメント施設・病院・集会場その他の野外施設の冷暖房技術などにおいて採用される様々な噴霧技術分野において、ノズルからの液ダレの発生や霧化されない液体の噴出の発生を心配することなく利用することができる。
本発明に係る噴霧システムの全体構成を簡略に示すシステム経路図である。 同システムを構成する部品である圧縮空気切換用の5ポート電磁弁(22)の通電時の回路図である。 同システムを構成する部品であるメーターアウトタイプのスピードコントローラ(24)の回路図である。 同システムを構成する部品であるメーターインタイプのスピードコントローラ(14)の回路図である。 非通電時のシステム経路の例を示す図である。 同システムを構成する部品である圧縮空気切換用の5ポート電磁弁(22)の非通電時の回路図、である。 本発明に係る噴霧システムの別の実施形態例の構成を示す図である。
符号の説明
1 液体経路
2 空気経路
11 液体経路の減圧弁
13 液体切換用エアオペレート弁
14 メーターインタイプのスピードコントローラ
15 直動式2ポートエアオペレート弁
16 直動式2ポート電磁弁(液体送り込み制御用)
17 直動式2ポート電磁弁(残液排出用)
21 圧縮空気経路の減圧弁
22 圧縮空気切換用の5ポート電磁弁
23 圧縮空気切換用エアオペレート弁
24 メーターアウトタイプのスピードコントローラ
26 直動式2ポートエアオペレート弁
28 直動式2ポート電磁弁(エア送り込み制御用)
A エア(圧縮空気)
N 二流体ノズル
L 液体

Claims (4)

  1. 液体と圧縮空気を衝突させることによって微細霧を形成する二流体ノズルからの液体単独吐出を防止するシステムであって、
    システム稼働中に前記圧縮空気の圧力が、諸理由によって所定レベルを満たさないときに、前記二流体ノズルに対する液体の送り込みを緊急停止する手段を備える噴霧システム。
  2. 液体と圧縮空気を衝突させることによって微細霧を形成する二流体ノズルからの液体単独吐出を防止するシステムであって、
    噴霧を停止又は終了する時に、液体流路に大気圧を導入した上で、該液体流路中に存在する残液を前記二流体ノズルから霧状態で吐出させる手段を備える噴霧システム。
  3. 液体と圧縮空気を衝突させることによって微細霧を形成する二流体ノズルからの液体単独吐出を防止するシステムであって、
    システム稼働中に前記圧縮空気の圧力が、諸理由によって所定レベルを満たさないときに、前記二流体ノズルに対する液体の送り込みを緊急停止する手段と、
    噴霧を停止又は終了する時に、液体流路に大気圧を導入して、該液体流路中に存在する残液を前記二流体ノズルから霧状態で吐出させる手段と、
    を備える噴霧システム。
  4. 噴霧開始時に、前記二流体ノズルに対する前記圧縮空気の送り込みを開始した後に、前記液体を前記二流体ノズルへ送り込むことができる手段と、
    噴霧を停止又は終了する時に、前記二流体ノズルに対する前記液体の送り込みを停止した後に、前記圧縮空気の送り込みを停止できる手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の噴霧システム。
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