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JP2007032364A - 吸気系異常検知装置 - Google Patents

吸気系異常検知装置 Download PDF

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JP2007032364A
JP2007032364A JP2005214804A JP2005214804A JP2007032364A JP 2007032364 A JP2007032364 A JP 2007032364A JP 2005214804 A JP2005214804 A JP 2005214804A JP 2005214804 A JP2005214804 A JP 2005214804A JP 2007032364 A JP2007032364 A JP 2007032364A
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Keisuke Kawai
圭助 河井
Junichi Kako
純一 加古
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】 吸気系構成要素の異常を迅速に検知することができる吸気系異常検知装置を提供する。
【解決手段】 吸気系異常検知装置は、ノッキングに関するパラメータの値を検出するノック検出装置41と、ノッキングに関するパラメータ以外の運転パラメータの値を検出する運転パラメータ検出装置とを具備する。ノック検出装置によって検出されたノッキングに関するパラメータの値と、運転パラメータ検出装置によって検出された運転パラメータの値に基づいて推定される現在の機関運転状態と同じ又は同様な機関運転状態における初期の又は過去のノッキングに関するパラメータの値との差異が所定値以上である場合には内燃機関の吸気系構成要素に異常があると判断する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、吸気系異常検知装置に関する。
多くの内燃機関では、スロットル開度や吸気弁又は排気弁の開閉弁特性に基づいて各気筒への筒内充填空気量やEGR(排気再循環)率を推定し、推定された各気筒への吸入空気量やEGR率に基づいて燃料噴射量、点火時期等の制御が行われている。これにより、燃焼室内の混合気の空燃比をその時の機関運転状態に対して最適な空燃比に制御することができると共に斯かる空燃比及び筒内充填空気量に最適な点火時期で点火を行うことができ、これにより必要なときには内燃機関の出力を高くしつつ燃費、排気エミッション等を低く維持することができるようになる。
しかしながら、スロットル開度や吸気弁又は排気弁の開閉弁特性が、経年劣化や故障等により機構的に変形すると、各気筒への筒内充填空気量やEGR率を正確に推定することができなくなり、その結果、空燃比や点火時期を最適に制御することができなくなる。このため、機関出力、燃費、排気エミッション等の内燃機関の性能が低下する。よって、吸気特性(例えばスロットル開度や吸気弁又は排気弁の開閉弁特性等)に関連する構成要素(例えば、スロットル弁、吸気弁又は排気弁の開閉弁機構)について経年劣化や故障等の異常が発生した場合には斯かる異常を検知する必要がある。
このため、内燃機関の吸気特性に関連する構成要素についての経年劣化や故障等の異常を検知する装置が提案されている。例えば、特許文献1には、可変バルブタイミング装置の異常を判断する異常検出装置が開示されている。この異常検出装置では、内燃機関の振動レベルを検出すると共に検出した振動レベルが所定の振動レベルでない場合にはバルブオーバーラップ期間を長くし、オーバーラップ期間を長くしたにも関わらずオーバーラップ期間の変化の前後で振動レベルが変化しない場合には可変バルブタイミング装置が異常であると判断するようにしている。
特開平5−106472号公報 特開昭63−239351号公報 特開平3−267547号公報
特許文献1に記載の異常検出装置では、所定の振動レベルでない場合にバルブオーバーラップ期間を長くするために、バルブオーバーラップ期間の短い運転状態で内燃機関の振動レベルを検出する必要がある。すなわち、可変バルブタイミング装置の異常検出を常に実行することはできず、可変バルブタイミング装置の異常検出を実行することができるタイミングは限られている。このため、斯かる機関運転状態にならずに内燃機関が運転されていると、可変バルブタイミング装置に異常が発生した場合であっても迅速にその異常を検知することができない。
そこで、本発明の目的は、吸気系構成要素の異常を迅速に検知することができる吸気系異常検知装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の発明では、内燃機関のノッキングに関するパラメータの値を検出するノック検出装置と、該ノッキングに関するパラメータ以外の運転パラメータの値を検出する運転パラメータ検出装置とを具備し、ノック検出装置によって検出されたノッキングに関するパラメータの値と、運転パラメータ検出装置によって検出された運転パラメータの値に基づいて推定される現在の機関運転状態と同じ又は同様な機関運転状態における初期の又は過去のノッキングに関するパラメータの値との差異が所定値以上である場合には、内燃機関の吸気系構成要素に異常があると判断する。
第1の発明によれば、機関運転状態に関わらず吸気系構成要素の異常を判断することができる。したがって、吸気系構成要素の異常を迅速に検知することができる。
第2の発明では、第1の発明において、上記ノック検出装置は複数気筒を有する内燃機関の各気筒毎にノッキングを検出可能であり、上記ノッキングに関するパラメータの値の差異が所定値以上である気筒が一つである場合には当該気筒の吸気弁又は排気弁の開閉弁機構に異常があると判断し、上記ノッキングに関するパラメータの値の差異が全ての気筒について所定値以上である場合には吸気管の各気筒への分岐部よりも吸気上流側に配置された吸気系構成要素に異常があると判断する。
第3の発明では、第2の発明において、上記吸気弁又は排気弁の開閉弁機構に異常があると判断した場合には上記ノッキングに関するパラメータの値の差異に基づいて吸気弁又は排気弁の開閉弁特性を補正し、上記吸気系構成要素に異常があると判断した場合には上記ノッキングに関するパラメータの値の差異に基づいてスロットル開度を補正するようにした。
上記課題を解決するために、第4の発明では、内燃機関のノッキングに関するパラメータの値を検出するためのノック検出装置と、ノック検出装置によって検出されたノッキングに関するパラメータの値に基づいて内燃機関の点火時期を補正する点火時期補正手段と、上記ノッキングに関するパラメータ以外の運転パラメータの値を検出するパラメータ検出手段とを具備し、上記点火時期補正手段によって補正された現在の点火時期と、運転パラメータ検出装置によって検出された運転パラメータの値に基づいて推定される現在の機関運転状態と同じ又は同様な機関運転状態における過去の点火時期との差異が所定値以上である場合には内燃機関の吸気系構成要素に異常があると判断する。
本発明によれば、吸気系構成要素の異常を迅速に検知することができる吸気系異常検知装置が提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明の第一実施形態の吸気系異常検知装置を筒内噴射型火花点火式内燃機関に適用した場合を示している。なお、本発明は別の火花点火式内燃機関や圧縮自着火式内燃機関に適用することも可能である。
図1に示したように、本実施形態では、機関本体1は、シリンダブロック2と、シリンダブロック2内で往復動するピストン3と、シリンダブロック2上に固定されたシリンダヘッド4とを具備する。ピストン3とシリンダヘッド4との間には燃焼室5が形成される。シリンダヘッド4には各気筒毎に吸気弁6と、吸気ポート7と、排気弁8と、排気ポート9とが配置される。さらに、図1に示したようにシリンダヘッド4の内壁面の中央部には点火プラグ10が配置され、シリンダヘッド4内壁面周辺部には燃料噴射弁11が配置される。また、ピストン3の頂面には燃料噴射弁11の下方から点火プラグ10の下方まで延びるキャビティ12が形成されている。
各気筒の吸気ポート7は吸気枝管13を介してサージタンク14に連結され、サージタンク14は吸気管15を介してエアクリーナ16に連結される。吸気管15内にはステップモータ17によって駆動されるスロットル弁18が配置される。一方、各気筒の排気ポート9は排気枝管及び排気管19を介して排気浄化装置20を内蔵した触媒コンバータ21に連結され、この触媒コンバータ21はマフラ(図示せず)を介して大気に連通される。また、各気筒の吸気弁6及び排気弁8はそれぞれ吸気弁駆動装置(可変動弁機構)22及び排気弁駆動装置(可変動弁機構)23により開閉弁駆動される。吸気弁駆動装置22及び排気弁駆動装置23はそれぞれ吸気弁6及び排気弁8の作用角及びリフト量を変更することができる。
電子制御ユニット(ECU)31はデジタルコンピュータから成り、双方向性バス32を介して相互に接続されたRAM(ランダムアクセスメモリ)33、ROM(リードオンリメモリ)34、CPU(マイクロプロセッサ)35、入力ポート36及び出力ポート37を具備する。
スロットル弁18の吸気上流側の吸気管15には吸気管15を通過する空気(吸気ガス)の流量を検出するためのエアフロメータ40が配置される。また、機関本体1のシリンダブロック2には、後述するように各気筒の燃焼室内で発生したノッキングに関するパラメータの値を検出するためのノックセンサ41が配置される。更に、アクセルペダル42にはアクセルペダル42の踏込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ43が接続され、スロットル弁18にはスロットル弁18の開度を検出するためのスロットル開度センサ44が設けられる。これらセンサ40、41、43、44の出力信号はそれぞれ対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。更に、入力ポート36にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ45が接続される。CPU35ではクランク角センサ44の出力パルスに基づいて機関回転数が計算される。一方、出力ポート37は対応する駆動回路39を介して点火プラグ10、燃料噴射弁11、ステップモータ17、吸気弁駆動装置22及び排気弁駆動装置23にそれぞれ接続され、これらはECU31からの出力に基づいて制御される。
本実施形態では、ノックセンサ41は、シリンダブロック2に伝わるノッキングによる振動加速度を検出するものであり、ノックセンサ41によって検出された振動加速度に基づいてノッキングに関するパラメータの値、例えばノッキングの有無、発生頻度、強さを検出することができる。
具体的には、ノックセンサ41は圧電素子によりシリンダブロック2に伝わる振動を検出し、斯かる振動を電気信号に変換するものである。一般に、ノッキングが発生すると当該気筒内では高周波の圧力振動(5〜9kHz)が発生する。この圧力振動はシリンダブロック2にも伝わり、よってノッキングが発生するとシリンダブロック2にも同様に高周波の振動が生じる。従って、シリンダブロック2に振動加速度センサ(ノックセンサ)を取り付け、ノッキングの有無でそのセンサ出力を比較すると、特定の周波数帯域で差が明瞭に現れる。そこで、ノックセンサ41では、電気的なフィルタ(バンドパスフィルタ)を通過させることで上記特定の周波数帯域の振動成分を取り出すことで、ノッキングの有無を検出している。
また、ノックセンサ41によって上記特定の周波数帯域において高周波振動が検出された頻度、すなわち単位サイクル又は単位時間当たりの高周波振動の検出回数又は検出時間によりノッキングの発生頻度を推定することができる。また、ノッキングの強さ又は程度が大きくなると上記高周波振動の振幅が大きくなる傾向があることから、高周波振動の振幅を検出することによりノッキングの強さ又は程度を推定することができる。
図2は、吸気弁駆動装置22の作動に伴って吸気弁6の開閉弁特性が変化する様子を示した図である。本実施形態では、吸気弁駆動装置22の作動に伴って吸気弁6の位相角及び作用角(リフト量)が連続的に変更せしめられる。ここで、「位相角」は、吸気弁6の開弁時期又は閉弁時期を意味し、位相角の変化は開弁時期又は閉弁時期が変化することを意味する(例えば、実線→破線)。また、「作用角」は吸気弁6が開弁してから閉弁するまでのクランク角度を意味し、作用角の変化は吸気弁6の開弁から閉弁までのクランク角度が変化することを意味する(例えば、実線→一点鎖線)。特に、本実施形態の吸気弁駆動装置22によれば、吸気弁6の作用角が増加せしめられるのに伴って吸気弁6のリフト量が増加せしめられる。
具体的には、吸気弁駆動装置22は、クランクシャフトの回転角度に対する吸気カムシャフトの回転角度を変更する相対角度変更機構を有し、この相対角度変更機構により各吸気弁6の位相角を変更している。また、吸気弁駆動装置22は、各吸気カムのカムプロフィール面と吸気弁のステム末端部との間に所定の部材を設けると共にこの所定の部材の厚みを変化させる厚み変更機構を有し、この厚み変更機構により吸気弁6の作用角を変更している。また、本実施形態では、同様に、排気弁駆動装置23の作動に伴って排気弁8の位相角及び作用角(リフト量)が連続的に変更せしめられる。
ところで、本実施形態のような内燃機関では、機関負荷、すなわちアクセルペダル42の踏込み量等に応じて、スロットル弁18の開度(以下、「スロットル開度」と称す)、吸気弁6及び排気弁8の開閉弁特性、燃料噴射量及び点火時期等の内燃機関の運転に関するパラメータ(以下、「運転パラメータ」と称す)の値を変更するようにしている。
例えば、機関負荷が低いときにはスロットル開度を小さくすることにより筒内充填空気量を少なくすると共に吸気弁6と排気弁8とが同時に開いている期間(以下、「バルブオーバーラップ期間」と称す)を短くすることにより各気筒の燃焼室5に流入した吸気ガス中の排気ガスの割合(以下、「EGR率」と称す)を大きくするようにしている。これにより、吸気ガスの燃焼が小さくなって内燃機関の出力が低いものとなり、また燃費を低減することができる。逆に、機関負荷が高いときには筒内充填空気量を多くすると共にEGR率を小さくするようにしている。これにより、吸気ガスの燃焼が大きくなって内燃機関の出力が高められる。
燃料噴射弁11から各気筒の燃焼室5内へは、筒内充填空気量及びEGR率等に基づいて、燃焼室5内の混合気の空燃比が目標空燃比となるように燃料噴射が行われる。すなわち、スロットル開度や吸気弁6及び排気弁8の開閉弁特性に基づいて筒内充填空気量及びEGR率等がECU31において推定され、推定された筒内充填空気量及び目標空燃比に基づいて燃料噴射量が算出されて燃料噴射弁11から燃料が噴射される。目標空燃比は、機関負荷等に基づいてECU31において算出され、例えば機関負荷が高い場合には機関出力を大きいものとするために燃焼室5内で均質燃焼が行われるようにほぼ理論空燃比とされ、また機関負荷が低い場合には燃費確保のため燃焼室5内で成層燃焼が行われるようにリーンとされる。
点火プラグ10による点火時期は、筒内充填空気量、EGR率及び機関回転数に基づいて、機関出力が最大となるように定められる。すなわち、一般に、筒内充填空気量、EGR率及び機関回転数毎に最大トルクを得られる最適点火時期(MBT:Minimum advance for Best Torque)が決まっており、よって上記推定された筒内充填空気量等に基づいてECU31において上記最適点火時期が算出され、斯かる最適点火時期において点火プラグ10による点火が行われる。
ところで、例えば吸気弁6及び吸気弁駆動装置22の故障や経年劣化が起こると、吸気弁6はECU31によって指示される開閉弁特性と異なる開閉弁特性で開閉せしめられる場合がある。一方、EGR率はECU31から吸気弁駆動装置22によって指示された開閉弁特性に基づいて算出される。したがって、吸気弁6及び吸気弁駆動装置22の故障や経年劣化が起こると、ECU31によって推定されるEGR率と実際のEGR率とが異なる値となり、そのままECU31によって推定されたEGR率に基づいて燃料噴射量や点火時期が定められると、空燃比が目標空燃比からずれると共に点火時期が最適点火時期からずれたものとなり、内燃機関の制御が適切に行われなくなってしまう。
このようなことは、吸気弁6及び吸気弁駆動装置22の故障及び経年劣化に限らず、スロットル弁18、排気弁8、排気弁駆動装置23及びエアフロメータ40等、各気筒の燃焼室5内に流入する吸気ガスの制御に関連する構成要素(以下、「吸気系構成要素」と称す)の故障及び経年劣化等の異常が生じた場合に生じ得る。従って、内燃機関の制御を適切に維持するためには斯かる異常を検知するための異常検知装置が必要である。
そこで、本発明では、内燃機関に生じるノッキングに基づいて吸気系構成要素に生じた異常を検知するための異常検知装置が提供される。以下、本発明の異常検知装置について詳細に説明する。
まず、ノッキングの発生原理及びノッキングの発生と吸気系構成要素の異常との関係について説明する。本実施形態のような火花点火式内燃機関では、通常、燃焼室5内の混合気への点火が点火プラグ10によって行われ、この点火により点火プラグ10近傍の混合気に着火し、そこから燃焼室5の外周部に向かって徐々に火炎が広がっていくことにより燃焼が行われる。ところが、点火プラグ10による点火時に燃焼室5内の混合気が高圧・高温になっていると、点火プラグ10による点火領域以外の燃焼室5内の領域において混合気の自着火が行われてしまう。斯かる自着火が起こるような場合にはその周囲において良好な燃焼状態で燃焼が行われるため、結果として燃焼室5内で混合気の燃焼が一気に行われ、燃焼室5内及びシリンダブロック2に振動等を発生させる要因となる。
従って、一般に、筒内充填空気量が多い場合及びEGR率が高い場合(すなわち高温の排気ガスが多く充填されている場合)には混合気が高圧・高温になるためノッキングが発生し易くなり、逆に筒内充填空気量が少ない場合及びEGR率が低い場合にはノッキングが発生しにくい。このため、通常、筒内充填空気量が多い場合及びEGR率が高い場合には上記最適点火時期は比較的早い時期とされ、これにより早期に混合気への着火が行われてノッキングの発生が抑制される。逆に筒内充填空気量が少ない場合及びEGR率が低い場合にはノッキングが発生しにくいため上記最適点火時期は比較的遅い時期とされる。
ところが、吸気系構成要素に異常が生じた場合、上述したように実際の筒内充填空気量及びEGR率と推定される筒内充填空気量及びEGR率とが異なるものとなってしまうため、上述したように点火時期の制御をしているにも関わらずノッキングが発生してしまったり、ノッキングの発生頻度が多くなったり、ノッキングの強さが大きなものとなったりしてしまう場合がある。そこで、本実施形態では、或る機関運転状態におけるノッキングの発生頻度やノッキングの強さが、当該機関運転状態から予想されるノッキングの発生頻度やノッキングの強さから大きく異なったものとなった場合には吸気系構成要素に異常が生じたと判断するようにしている。
次に、本発明の異常検知装置よる異常検知方法について説明する。本実施形態では、負荷センサ43の出力により機関負荷が、スロットル開度センサ44の出力によりスロットル開度が、クランク角センサ45の出力により機関回転数が機関運転中にそれぞれ検出される。また、その他にも所定のセンサの出力に基づいて湿度、吸気温度、空燃比等の運転パラメータの値が機関運転中に検出される。これら運転パラメータの値から機関運転状態Icが特定される。一方、これら運転パラメータとは別にノックセンサ41の出力に基づいてノッキングの発生、発生頻度又は強さ(以下、「ノック強さ」と称す)Ncが機関運転中に検出される。
また、ECU31には、通常運転時における機関運転状態Icとノック強さとの関係がマップとして保存されている。すなわち、スロットル弁18、吸気弁6及び排気弁8等の吸気系構成要素に異常が無い状態におけるノック強さ(以下、「基準ノック強さ」と称す)Npと機関運転状態Icとの関係を予め実験により又は計算により算出し、この算出結果が機関運転状態Icと基準ノック強さNpとの関係がマップとして保存される。従って、吸気系構成要素に異常が無い場合には、機関運転中に検出された運転パラメータの値に基づいて特定された機関運転状態Icに基づいてマップにより算出された基準ノック強さNpと、ノックセンサ41によって検出されたノック強さNcとはほぼ同一の値になる。
ところが、吸気系構成要素に異常がある場合には、上述したように筒内充填空気量及びEGR率が狂ってしまうため、機関運転中に検出された運転パラメータに基づいて特定された機関運転状態Icに基づいてマップにより算出された基準ノック強さNpと、ノックセンサ41によって検出されたノック強さNcとは大きく異なる値となる。
そこで、本実施形態では、上記基準ノック強さNpとノックセンサ41によって検出されたノック強さNcとの差異(以下、単に「ノック強さの差異」と称す)が少なくとも一つに気筒において基準値(所定値)Ndよりも大きい場合には吸気系構成要素に異常があると判断する。具体的には、例えば、ノック強さとしてノッキングの発生頻度を用いる場合には、マップから算出されたノッキングの発生頻度とノックセンサ41によって検出されたノッキングの発生頻度との差異が基準値Ndよりも多い場合に吸気系構成要素に異常があると判断し、ノック強さとしてノッキングの強さを用いる場合には、マップから算出されたノッキングの強さとノックセンサ41によって検出されたノッキングの強さとの差異が基準値Ndよりも大きい場合には吸気系構成要素に異常があると判断する。
本実施形態では、基準値Ndは、基本的に、全ての運転状態において吸気系構成要素に異常が無い場合には生じ得ない上記ノック強さの差異のうち最も小さい値とされる。換言すると、基準値Ndは、基本的に、いずれかの運転状態において上記ノック強さの差異が基準値Ndよりも大きくなると吸気系構成要素に異常があるような値とされる。
しかしながら、基準値Ndは、推定される筒内充填空気量及びEGR率に応じて、すなわちスロットル開度センサ44によって推定されるスロットル開度及び吸気弁6及び排気弁8の開閉弁特性に関する指示値によって推定されるバルブオーバーラップ期間に応じて異なる値としてもよい。例えば、筒内充填空気量が少ない場合又はEGR率が低い場合には燃焼室5内の吸気ガスが高温・高圧になりにくいため、ノッキングが発生しにくい。従って、斯かる場合にノッキングが発生していると吸気系構成要素に異常が発生している可能性が高いと考えられる。よって、図3に示したように、運転状態が領域Xにある場合、すなわち筒内充填空気量が少なく且つEGR率が低い場合には基準値Ndを小さい値とし、運転状態が領域Yにある場合、すなわち筒内充填空気量が多く且つEGR率が高い場合には基準値Ndは大きい値とされる。
ところで、上述したようにノックセンサ41は、高周波振動の発生時期を特定することにより、ノッキングの発生、発生頻度又は強さ(ノック強さNc)を各気筒毎に検出することができる。ここで、例えば、上記ノック強さの差異が基準値Ndよりも大きなものとなっているのが一つの気筒のみであり、その他の気筒ではノック強さの差異が小さいような場合には、当該一つの気筒のみについて吸気系構成要素の異常が発生していることが考えられる。本実施形態では、吸気管13、15の各気筒への分岐部よりも吸気下流側に設けられる吸気系構成要素は吸気弁6及び排気弁8のみであることから、一つの気筒のみについて吸気系構成要素の異常が発生している場合には吸気弁6及び排気弁8又はその駆動装置22、23に異常が発生していると考えられる。そこで、本実施形態では、一つの気筒のみについて上記ノック強さの差異が基準値Ndよりも大きなものとなっている場合には、当該気筒に対応する吸・排気弁に関する構成要素6、8、22、23に異常があると判断する。
一方、例えば、全ての気筒について上記ノック強さの差異が基準値Ndよりも大きなものとなっているような場合には、吸気管13、15の各気筒への分岐部よりも吸気上流側において吸気系構成要素の異常が発生していることが考えられる。そこで、本実施形態では、複数の気筒について上記ノック強さの差異が基準値Ndよりも大きなものとなっているような場合には、分岐部よりも吸気上流側に設けられている吸気系構成要素(例えば、スロットル弁18、エアフロメータ40等)に異常があると判断する。
図4は、本実施形態における吸気系異常検知制御の制御ルーチンのフローチャートである。まず、ステップ101において、検出された各種運転パラメータの値に基づいて機関運転状態Icが取得されると共に、ノックセンサ41の出力に基づいてノック強さNcが取得される。次いで、ステップ102において、ステップ101において取得された機関運転状態Icに基づいてマップから基準ノック強さNpが算出される。ステップ103では、ノックセンサ41によって検出されたノック強さNcとマップから求められた基準ノック強さNpとの差分の絶対値が基準値Ndよりも大きいか否かが判定される。差分の絶対値が基準値Nd以下であると判定された場合(|Nc−Np|≦Nd)には、吸気系構成要素に異常が発生していないとして制御ルーチンが終了せしめられる。
一方、ステップ103において差分の絶対値が基準値Ndよりも大きいと判定された場合(|Nc−Np|>Nd)には、すなわち吸気系構成要素に異常が発生していると判定された場合には、ステップ104へと進む。ステップ104では、ノックセンサ41によって検出されたノック強さNcが気筒間で相違するか否かが判定される。ノック強さNcが気筒間で相違すると判定された場合にはステップ105へと進み、吸・排気弁に関する構成要素6、8、22、23に異常があることが表示される。一方、ステップ104においてノック強さNcが気筒間で相違しないと判定された場合にはステップ106へと進み、分岐部よりも吸気上流側に設けられている吸気系構成要素に異常があることが表示される。
なお、上記実施形態では、機関運転状態Icは、機関負荷、スロットル開度、機関回転数、湿度、吸気温度、空燃比等の運転パラメータに基づいて特定される状態としているが、これら運転パラメータに限らず他の運転パラメータに基づいて特定されてもよく、また、これら全ての運転パラメータに基づいて特定される状態でなくこれら運転パラメータのうちいくつかの運転パラメータ(例えば、機関負荷及び機関回転数のみ)に基づいて特定される状態であってもよい。
また、上記実施形態では、機関運転状態Icと基準ノック強さNpとの関係を予め実験又は計算によって求めてマップとしてECU31のROM34に保存している。しかしながら、機関運転状態Icと基準ノック強さNpとの関係は予め実験又は計算によって求めずに、機関運転中に順次更新されていってもよい。すなわち、或る機関運転状態においてノックセンサ41によって検出されたノック強さを、当該機関運転状態における基準ノック強さNpとしてECU31のROM34に保存するようにしてもよい。これにより、内燃機関の運転に伴って多少機関運転状態Icと基準ノック強さNpとの関係が変化してもその変化分を補償することができる。
ただし、このように機関運転状態Icと基準ノック強さNpとの関係を機関運転中に順次更新する場合には、上記ノック強さの差異が基準値Npよりも大きいときには更新を中止する必要がある。斯かるときに更新を行うと吸気系構成要素の異常によって変化した後のノック強さを基準ノック強さとしてしまう虞があるためである。また、或る機関運転状態Icにおける基準ノック強さNpの更新は、当該機関運転状態においてノックセンサ41によって検出された複数のノック強さNcの値の平均値、または加重平均値によって行うのが好ましい。
なお、機関運転状態Icと基準ノック強さNpとの関係を機関運転中に順次更新する場合、経年劣化による異常が徐々に進行することを考慮すると、経年劣化による異常を判断するのは困難である。従って、上述したように順次更新を行うのは、特に吸気系構成要素の故障による異常を判断するのに適している。
また、機関運転状態Icと基準ノック強さNpとの関係は、初期運転中に取得されてもよい。すなわち、初期運転中にのみ、或る機関運転状態においてノックセンサ41によって検出されたノック強さを、当該機関運転状態における基準ノック強さNpとしてECU31のROM34に保存するようにしてもよい。ここで、初期運転中とは、内燃機関の使用が開始されてから或る程度の運転が行われるまでの間を意味し、具体的には、例えば内燃機関を登載した車両の走行距離が或る程度の距離に達するまでの間を意味する。これにより、各内燃機関毎に初期状態における機関運転状態Icと基準ノック強さNpとの関係を求めることができる。また、初期運転中にのみ機関運転状態Icと基準ノック強さNpとの関係が更新されることから、機関運転状態Icと基準ノック強さNpとの関係を機関運転中に順次更新する場合と異なり、経年劣化による吸気系構成要素の異常を判断することもできる。
次に、本発明の第二実施形態の吸気系異常検知装置について説明する。第二実施形態の吸気系異常検知装置は、基本的に第一実施形態の吸気系異常検知装置と同様であるが、第二実施形態では吸気系構成要素に異常があった場合に、当該異常によって生じた筒内充填空気量又はEGR率の誤差を解消すべく、スロットル開度又は吸・排気弁の開閉弁特性を補正するようにしている。
図5は、本実施形態における吸気系異常検知制御の制御ルーチンのフローチャートである。ステップ121〜125及びステップ127は、図4のステップ101〜106と同様であるので説明を省略する。
ステップ123、124において吸・排気弁に関する構成要素6、8、22、23に異常があると判定された場合には、上記実施形態と同様にステップ125でその表示が行われると共に、吸気弁6又は排気弁8の開閉弁特性の補正が行われる。例えば、ノックセンサ41によって検出されたノック強さNcが基準ノック強さNpよりも大きい場合にはEGR率が目標EGR率よりも高くなっていると考えられるためバルブオーバーラップ期間が短くなるように吸気弁6又は排気弁8の開閉弁特性を補正する。逆に、ノックセンサ41によって検出されたノック強さNcが基準ノック強さよりも小さい場合にはEGR率が目標EGR率よりも低くなっていると考えられるためバルブオーバーラップ期間が長くなるように吸気弁6又は排気弁8の開閉弁特性を補正する。
一方、ステップ123、124において分岐部よりも吸気上流側に設けられている吸気系構成要素に異常があると判定された場合には、上記実施形態と同様にステップ127でその表示が行われると共に、分岐部よりも吸気上流側に設けられている吸気系構成要素に関するパラメータ、特にスロットル弁18のスロットル開度の補正が行われる。例えば、ノックセンサ41によって検出されたノック強さNcが基準ノック強さNpよりも大きい場合には筒内充填空気量が多いものとなっていると考えられるためスロットル開度を小さくする。逆に、ノックセンサ41によって検出されたノック強さNcが基準ノック強さNpよりも小さい場合には筒内充填空気量が少ないものとなっていると考えられるためスロットル開度を大きくする。
次に、本発明の第三実施形態の吸気系異常検知装置について説明する。上記実施形態では、点火プラグ10による点火時期は基本的に推定された筒内充填空気量、推定されたEGR率及び機関回転数等に基づいてECU31において算出された最適点火時期とされているが、本実施形態ではKCS(ノックコントロールシステム)による制御(以下、「KCS制御」と称す)により点火時期が設定される。まず、KCS制御について簡単に説明する。
一般に、他の運転パラメータの値が同一である場合、点火時期をノッキングが発生しない範囲で最も進角側とすると出力トルクが最も大きくなる傾向にある。そこで、KCS制御では、ノッキングが発生しない範囲で最も進角側となるように点火時期を制御するようにしている。
具体的には、機関運転中にノックセンサ41によりノッキングの発生が検出された場合、又は所定強さ以上の強さのノッキングの発生が検出された場合には点火時期を遅角させる。これにより、ノッキングの発生を抑制・防止することができるが、多くの場合、同時に出力トルクの低下を招くことになる。このため、機関運転中にノックセンサ41によりノッキングの発生が検出されない場合又は所定強さよりも弱いノッキングの発生が検出された場合には点火時期を進角させる。これにより、出力トルクが増大するが、ノッキングが発生する可能性も増大してしまう。このような点火時期の進角及び遅角を繰り返すことにより、点火時期は常にノッキングが発生しない範囲で最も進角側の時期付近に維持されることとなる。
図6は、KCS制御におけるKCS学習値の算出制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。まず、ステップ141においてノックセンサ41の出力に基づいてノッキングが発生しているか否かが判定される。ステップ141でノッキングが発生していると判定された場合にはステップ142へと進む。ステップ142では、KCS学習値Kcが1サイクル又は数サイクル前のKCS学習値Kcの値に所定値ΔK1を加算した値とされる(Kc=Kc+ΔK1)。一方、ステップ141でノッキングが発生していないと判定された場合にはステップ143へと進む。ステップ143では、KCS学習値Kcが1サイクル又は数サイクル前のKCS学習値Kcの値から所定値ΔK2を減算した値とされる(Kc=Kc−ΔK2)。そして、実際の点火時期は、基準点火時期にこのようにして算出されたKCS学習値Kcを加算した時期とされる。
ここで、KCS制御を行っていると、吸気系構成要素に異常が生じて筒内充填空気量やEGR率が狂うと、異常が生じていない場合に比べて点火時期がかなり進角されたり遅角されたりしてしまう。例えば、スロットル弁に異常が生じて実際の筒内充填空気量が推定される筒内充填空気量よりも少なくなるとノッキングが発生しにくくなるため、異常が生じていない場合に比べて点火時期がかなり遅角されることになる。そこで、本実施形態では、現在のKCS学習値Kcと過去のKCS学習値Kpとの差異が基準値Kdよりも大きい場合には吸気系構成要素に異常が生じていると判断することとしている。
なお、図6に示したフローチャートから分かるように、1サイクル前のKCS学習値と現在のKCS学習値Kcとの差異は基本的にΔK1又はΔK2となる。よって、過去のKCS学習値Kpを1サイクル前のKCS学習値とすると、吸気系構成要素に生じた異常に伴うKCS学習値の変化を正確に検知することができない。そこで、本実施形態では、過去のKCS学習値Kpとして、例えば、数サイクル前のKCS学習値であるか、数サイクル前までのKCS学習値の平均値又は加重平均値が用いられる。また、基準値Kdは、基本的に、全ての運転状態において吸気系構成要素に異常が無い場合には生じ得ない上記KCS学習値の差異のうち最も小さい値とされる。換言すると、基準値Kdは、基本的に、いずれかの運転状態において上記KCS学習値の差異が基準値Kdよりも大きくなると吸気系構成要素に異常があると考えられるような値とされる。
図7は、本実施形態における吸気系異常検知制御の制御ルーチンのフローチャートである。まず、ステップ161において、検出された各種運転パラメータの値に基づいて機関運転状態Icが取得されると共に、現在のKCS学習値KcがKCS制御を行っているECU31から取得される。次いで、ステップ162において、ステップ161において取得された機関運転状態Icにおける過去のKCS学習値KpがECU31のROM34から取得される。
ステップ163では、現在のKCS学習値Kcと過去のKCS学習値Kpとの差分の絶対値が基準値Kdよりも大きいか否かが判定される。差分の絶対値が基準値Kd以下であると判定された場合(|Kc−Kp|≦Kd)には、吸気系構成要素に異常が発生していないとして制御ルーチンが終了せしめられる。一方、ステップ163において差分の絶対値が基準値Kdよりも大きいと判定された場合(|Kc−Kp|>Kd)には、ステップ164へと進み、吸気系構成要素に異常があることが表示される。
なお、上記フローチャートにおいて、ステップ164の代わりに図4のステップ104〜106を実行し、吸・排気弁に異常が生じているのか分岐部よりも上流側の吸気系構成要素に異常があるのかを判断することができるようにしてもよい。この場合、ステップ161において、機関運転状態Ic及び現在のKCS学習値Kcに加えて、ノック強さNcを検出することが必要となる。
また、上記説明において、機関運転状態Icは機関負荷、スロットル開度、機関回転数、湿度、吸気温度、空燃比等の運転パラメータに基づいて定められる状態としているが、斯かる運転パラメータにはKCS学習値が含まれていてもよい。
本発明を筒内噴射型火花点火式内燃機関に適用した場合における内燃機関全体を示す図である。 吸気弁駆動装置の作動に伴って吸気弁の開閉弁特性が変化する様子を示した図である。 筒内充填空気量及びEGR率と基準値との関係を示す図である。 吸気系異常検知制御の制御ルーチンのフローチャートを示す図である。 第二実施形態における吸気系異常検知制御の制御ルーチンのフローチャートである。 KCS制御におけるKCS学習値の算出制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 第三実施形態における吸気系異常検知制御の制御ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
1 機関本体
6 吸気弁
8 排気弁
10 点火プラグ
11 燃料噴射弁
14 サージタンク
18 スロットル弁
22 吸気弁駆動装置
23 排気弁駆動装置
31 ECU
41 ノックセンサ

Claims (4)

  1. 内燃機関のノッキングに関するパラメータの値を検出するノック検出装置と、該ノッキングに関するパラメータ以外の運転パラメータの値を検出する運転パラメータ検出装置とを具備し、
    ノック検出装置によって検出されたノッキングに関するパラメータの値と、運転パラメータ検出装置によって検出された運転パラメータの値に基づいて推定される現在の機関運転状態と同じ又は同様な機関運転状態における初期の又は過去のノッキングに関するパラメータの値との差異が所定値以上である場合には、内燃機関の吸気系構成要素に異常があると判断する、吸気系異常検知装置。
  2. 上記ノック検出装置は複数気筒を有する内燃機関の各気筒毎にノッキングを検出可能であり、上記ノッキングに関するパラメータの値の差異が所定値以上である気筒が一つである場合には当該気筒の吸気弁又は排気弁の開閉弁機構に異常があると判断し、上記ノッキングに関するパラメータの値の差異が全ての気筒について所定値以上である場合には吸気管の各気筒への分岐部よりも吸気上流側に配置された吸気系構成要素に異常があると判断する、請求項1に記載の吸気系異常検知装置。
  3. 上記吸気弁又は排気弁の開閉弁機構に異常があると判断した場合には上記ノッキングに関するパラメータの値の差異に基づいて吸気弁又は排気弁の開閉弁特性を補正し、上記吸気系構成要素に異常があると判断した場合には上記ノッキングに関するパラメータの値の差異に基づいてスロットル開度を補正するようにした、請求項2に記載の吸気系異常検知装置。
  4. 内燃機関のノッキングに関するパラメータの値を検出するためのノック検出装置と、ノック検出装置によって検出されたノッキングに関するパラメータの値に基づいて内燃機関の点火時期を補正する点火時期補正手段と、上記ノッキングに関するパラメータ以外の運転パラメータの値を検出するパラメータ検出手段とを具備し、
    上記点火時期補正手段によって補正された現在の点火時期と、運転パラメータ検出装置によって検出された運転パラメータの値に基づいて推定される現在の機関運転状態と同じ又は同様な機関運転状態における過去の点火時期との差異が所定値以上である場合には内燃機関の吸気系構成要素に異常があると判断する、吸気系異常検知装置。
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