JP2007029712A - 視線検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】眼鏡の有無に関わらずに運転者の視線を精度良く検出する。
【解決手段】可視光領域から赤外線領域(例えば、約1000nm程度の波長領域)に亘って撮影可能な赤外線カメラ21に、赤外線LED22から運転者の眼球に向けて照射される赤外線の波長(例えば、880nm程度)よりも短い波長(例えば、約800nm以下)の可視光および近赤外線の透過率が相対的に低く設定されたフィルタ24を備えた。自車両のウィンドウWには、合わせガラスの中間膜として、赤外線を反射する赤外線反射フィルム41を備え、ウィンドウWの内面上には、赤外線を吸収する赤外線吸収被覆層42を設けた。視線算出部は、赤外線カメラ21の撮影により得られる画像データに基づき、虹彩の中心位置とプルキニエ像の中心位置とを検出し、視線ベクトルおよび視線の対象位置を算出する。
【選択図】図2
Description
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、眼鏡の有無に関わらずに検出対象者の視線を精度良く検出することが可能な視線検出装置を提供することを目的とする。
また、例えば撮影手段の受光感度分布が太陽光のスペクトル分布と同等あるいは類似している場合には、この撮影手段の受光感度を有効利用することができ、赤外線照射手段による照射光の出力が過剰に増大することを防止することができる。
さらに、請求項2に記載の視線検出装置によれば、自車両の内部の赤外線がウィンドウで反射されて散乱することは抑制され、視線検出の検出精度を向上させることができる。
さらに、請求項3に記載の視線検出装置によれば、赤外線照射手段から照射される赤外線が乗員の眼球以外の箇所に到達することは抑制され、視線検出の検出精度を向上させることができる。
さらに、請求項4に記載の視線検出装置によれば、赤外線照射手段から照射される照射光に起因する眼の負担が増大することを抑制することができる。また、撮影手段の受光感度を有効利用することができ、赤外線照射手段による照射光の出力が過剰に増大することを防止することができる。
さらに、請求項5に記載の視線検出装置によれば、可視領域の照射光によって乗員の瞳孔を相対的に小さくすることができ、網膜に到達する赤外領域の照射量を低減させることができる。
本実施の形態による視線検出装置10は、例えば図1に示すように、自車両の運転者の視線を検出するためにCPU等を含む電子回路により構成された検出制御装置11と、視線センサ12とを備えて構成されている。
なお、赤外線LED22には、赤外線の照射方向を運転者の眼球に向かう方向に規制するカバー22aが備えられている。
なお、この画像処理部23は、検出制御装置11に備えられてもよく、この場合には、画像処理部23は、後述する画像取得部32からの出力に所定の画像処理を行う。
プルキニエ像検出部35は、画像取得部32から入力される画像データに対して、例えば運転者の眼球を検知対象物とした特徴量算出および形状判別等の認識処理を行い、角膜表面における赤外線の反射像であるプルキニエ像の中心位置を検出する。
視線算出部36は、虹彩の中心位置と、プルキニエ像の中心位置から算出される眼球中心位置とに基づき視線ベクトルを算出し、この視線ベクトルに基づき視線の対象位置を算出する。
つまり、自車両の外部の外光のうち、可視領域の外光はウィンドウWを透過して自車両の内部に侵入可能であることに対して、赤外領域の外光は赤外線反射フィルム41で反射されることにより、赤外領域の外光が自車両の内部に侵入することは抑制されている。
また、自車両の内部の赤外線は赤外線吸収被覆層42で吸収されることにより、自車両の内部の赤外線が赤外線反射フィルム41で反射されて散乱することは抑制されている。
この外光が自車両のウィンドウWを透過する際には、例えば図4に示すように、赤外線反射フィルム41によって、可視領域よりも波長が長い赤外領域(例えば、約800nm以上の波長領域)の成分が除去される。
つまり、自車両の外部の赤外線が自車両の内部に侵入することを抑制するためにウィンドウWに設けられる赤外線透過抑制手段は、赤外線を抑制する方法として吸収または反射を利用し、かつ、形態がフィルムまたは被覆層であり、かつ、配置位置がウィンドウWの外面上または内面上、あるいは、多層ガラスでの中間層であり、これらの方法および形態および配置位置の適宜の組み合わせにより構成可能である。
また、自車両の内部の赤外線がウィンドウWで反射することを抑制するためにウィンドウWに設けられる赤外線反射抑制手段は、赤外線の反射を抑制する方法として吸収を利用し、かつ、形態がフィルムまたは被覆層であり、かつ、配置位置がウィンドウWの外面上または内面上、あるいは、多層ガラスでの中間層であり、これらの方法および形態および配置位置の適宜の組み合わせにより構成可能であり、好ましくは、配置位置が内面側に設定される。そして、赤外線透過抑制手段が、赤外線を抑制する方法として吸収を利用する場合には、赤外線反射抑制手段を省略可能である。
例えばウィンドウWの中間膜41として赤外線吸収被覆層を備える場合には、自車両の外部の外光のうち、可視領域の外光はウィンドウWを透過して自車両の内部に侵入可能であることに対して、赤外領域の外光および自車両の内部の赤外線は赤外線吸収被覆層により吸収され、ウィンドウWで反射されて散乱することは抑制される。
さらには、虹彩の中心位置と、瞳孔の中心位置との双方を用いることで、検出精度を向上させることが可能である。
なお、赤外線透過抑制手段および赤外線反射抑制手段は、好ましくは、車両のウィンドウの全周に亘って設けられる。
この変形例においては、異なる波長の照射光を照射する複数の発光ダイオードに対して、例えば各発光ダイオードに対する通電電流の電流値を変更する、あるいは、例えば各発光ダイオードに対する通電電流の電流値は同等とした状態で、各波長毎に発光ダイオードの個数を変更する、あるいは、これらの2つの方法を組み合わせることにより、例えば図6に示すように、太陽光のスペクトル分布の放射照度以下となる照射光を得るようになっている。
また、例えば各発光ダイオードに対する通電電流の電流値は同等とした状態で、各波長毎に発光ダイオードの個数を変更する場合には、各発光ダイオードの波長が可視領域から赤外領域に向かうことに伴い、発光ダイオードの個数が減少傾向に変化するように設定する。
この変形例においては、例えば図7(b)に示すように、上述した実施の形態の赤外線LED22により照射されるほぼ赤外領域のみの照射光に比べて、照射光に可視領域の成分が含まれることから、例えば夜間等において乗員の瞳孔が相対的に拡がっている場合や、例えばウィンドウWの赤外線反射フィルム41や赤外線吸収被覆層42等によって、あるいは、夜間時において赤外領域の外光が自車両の内部に侵入することが抑制されている状態で、運転者の眼球に対する赤外線の照射量を増大させる必要がある場合であっても、可視領域の照射光によって運転者の瞳孔を相対的に小さくすることができ、網膜に到達する赤外線の照射量を低減させることができる。
また、例えば赤外線カメラ21の受光感度分布が太陽光のスペクトル分布と同等あるいは類似している場合には、この赤外線カメラ21の受光感度を有効利用することができ、発光ダイオードによる照射光の出力が過剰に増大することを防止することができる。
21 赤外線カメラ(撮影手段)
22 赤外線LED(赤外線照射手段)
22a カバー(照射方向規制手段)
24 フィルタ(可視光入射抑制部材)
36 視線算出部(視線検出手段)
41 赤外線反射フィルム(赤外線透過抑制部材)
42 赤外線吸収被覆層(赤外線反射抑制部材)
Claims (5)
- 自車両の乗員の眼球を撮影する撮影手段と、
前記乗員の眼球に赤外線を照射する赤外線照射手段と、
前記赤外線照射手段による照射実行時に前記撮影手段の撮影により得られる画像に基づき前記乗員の視線を検出する視線検出手段と、
自車両のウィンドウに設けられ、自車両の外部の赤外線が前記ウィンドウを透過して自車両の内部に侵入することを抑制する赤外線透過抑制部材と、
前記撮影手段に設けられ、前記撮影手段の内部に可視光が入射することを抑制する可視光入射抑制部材と
を備えることを特徴とする視線検出装置。 - 自車両のウィンドウに設けられ、自車両の内部の赤外線が反射することを抑制する赤外線反射抑制部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の視線検出装置。
- 前記赤外線照射手段に設けられ、赤外線の照射方向を規制する照射方向規制手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の視線検出装置。
- 前記赤外線照射手段は、照射光のスペクトル分布の放射照度を、太陽光のスペクトル分布の放射照度以下とすることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかひとつに記載の視線検出装置。
- 前記赤外線照射手段は、赤外領域から可視領域に亘る照射光を照射することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかひとつに記載の視線検出装置。
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