以下、本発明を実施するための最良形態について説明する。尚、あくまで最良の形態であり、本発明が適用可能なパチンコ遊技機、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。例えば、本最良形態は従来の第1種遊技機であるが、これに何ら限定されず、第3種や複合機等も本発明の対象となり得る。
はじめに、図1〜図3を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の外観を説明する。まず、図1に示すように、該パチンコ遊技機は、外枠に対して前枠が回動可能に固定されている構成を採っている。該前枠には、遊技領域1を有する遊技盤を収容する収容枠が形成されており、この収容枠に遊技盤が保持されている。該遊技盤には、内レール及び外レールにより区画された遊技領域1が形成されており、この遊技領域1に、特別図柄の表示等を行う特別図柄表示部14a、装飾図柄の表示等を行う装飾図柄表示部14b及び普通図柄の表示等を行う普通図柄表示部14cを含む識別情報表示部14と、打球の流入を検知可能なセンサが取り付けられている始動入賞口11と、特別遊技中に所定条件で図示しないソレノイドで駆動され得る、遊技球が流入し易い「開状態」と遊技球が流入不能な「閉状態」に可変する大入賞口12と、いずれの入賞口にも入賞しなかった打球を遊技領域外に排出するためのアウト口20とが設けられている。ここで、前記特別図柄表示部14a、前記装飾図柄表示部14b及び前記普通図柄表示部14cには、図柄変動待機状態にある保留数を表示する保留表示部14a1〜14a4、保留表示部14b1〜14b4及び保留表示部14c1〜14c4が夫々設けられている(特に、図2は、保留表示部14a1〜14a4の拡大図であり、図3は、保留表示部14b1〜14b4の拡大図である)。更に、前枠右下には、遊技領域へ遊技球を発射する際の発射強度を連続的又は段階的に変化させ得る、遊技球発射装置と接続したハンドル10が設置されている。
図4は、該パチンコ遊技機の背面であり、遊技者の利益と直接関係する制御を行う主制御装置(メイン基板)100、遊技内容に興趣性を付与する装飾図柄表示部14b上での各種演出を司る表示制御装置(サブ基板)200、賞球払出機構19(賞球タンク19a、賞球レール19b)、賞球払出装置18等が、前枠裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図5のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。まず、主制御装置100は、各種周辺機器、即ち、普通電動役物を備えた(且つ遊技球が入賞した際に入賞信号を発するセンサが取り付けられた)始動入賞口11、通常遊技状態においては閉状態であるが特別遊技状態においては開状態に可変する大入賞口12、普通図柄始動入賞口13、特別図柄表示部14a及び普通図柄表示部14c、表示制御装置200、賞球払出装置18、各種遊技効果ランプ(例えばサイドランプ)と電気的に接続されている。尚、識別情報表示部14の内、特別図柄表示部14aと普通図柄表示部14cが、主制御装置100と情報伝達可能に接続されており、残る装飾図柄表示部14bは、後述する表示制御装置200と情報伝達可能に接続されている。即ち、特別図柄表示部14a及び普通図柄表示部14cは、主制御装置100により制御され、装飾図柄表示部14bは、表示制御装置200により制御されることを意味する。以下、各要素について詳述する。
まず、主制御装置100は、遊技者に有利な特別遊技状態に移行するか否かの判定を行う特別遊技移行決定手段110と、特別図柄表示部14a上で所定時間特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う特別図柄表示制御手段120と、始動入賞口11の普通電動役物の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための普通電動役物開閉決定実行手段130と、普通図柄表示部14c上での普通図柄の変動及び停止に関する表示処理を行うための普通図柄表示制御手段140と、現在の遊技状態{例えば、特別遊技状態、特別遊技移行抽選に関連した抽選確率に関する状態(高確率抽選状態、低確率抽選状態)、普通電動役物開閉に関連した状態(易開放状態、非易開放状態)}や各種フラグのオンオフ状況を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段150と、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための遊技状態移行決定実行手段160と、表示制御装置200側で表示制御を行うに際して必要なすべての情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報(例えば、回数制限付き確率変動当たり、回数制限付き時間短縮当たり、通常当たり、外れ)、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号等}を送信するための情報送信手段170と、停止した特別図柄が所定態様であるか否かの判定を行うと共に、所定態様である場合には、大入賞口12を所定条件で開状態にするという特別遊技を実行するための特別遊技移行判定実行手段180と、始動入賞口11等をはじめとする各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出装置18を制御する賞球払出制御手段190とを有している。
ここで、特別遊技移行決定手段110は、始動入賞口11へ遊技球が入賞したか否かを判定する始動入賞口入賞判定手段111と、始動入賞口11への遊技球の入賞に基づき遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて遊技内容決定乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得する乱数取得判定実行手段112と、取得した遊技内容決定乱数に基づく図柄変動が許可されていない場合に当該乱数を特図保留情報一時記憶手段113aに記憶するための特図保留情報一時記憶判定実行手段113と、遊技内容決定乱数に基づき、特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する図柄内容決定手段114とを有している。ここで、特図保留情報一時記憶判定実行手段113は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための特図保留情報一時記憶手段113aを有している。更に、図柄内容決定手段114は、停止図柄や変動態様を決定する際に参照される図柄内容決定用当選テーブル114aを有しており、当該テーブル114aは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(通常遊技→通常遊技状態用当選テーブル114a1、ST遊技(回数制限付確率変動遊技)→ST遊技状態用当選テーブル114a2、時間短縮遊技→時間短縮遊技状態用当選テーブル114a3)。
また、特別図柄表示制御手段120は、前記図柄内容決定手段114により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための図柄変動時間管理手段121を更に有している。ここで、図柄変動時間管理手段121は、ゼロクリア可能なタイマ121a(デクリメントカウンタ)を更に有している。
次に、普通電動役物開閉決定実行手段130は、普通図柄始動入賞口13に遊技球が流入したか否かを判定する普通図柄始動入賞口入賞判定手段131と、普通図柄当選乱数の取得の可否を判定し判定結果に基づき当該乱数を取得するための乱数取得判定実行手段132と、普通図柄変動許可が下りていない状況で取得した前記乱数を一時記憶するか否かを判定し当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで保留するための普図保留情報一時記憶判定実行手段133と、前記乱数に基づき普通図柄の停止図柄を決定する図柄内容決定手段134とを有している。ここで、普図保留情報一時記憶判定実行手段133は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための普図保留情報一時記憶手段133aを有している。更に、図柄内容決定手段134は、停止図柄を決定する際に参照される図柄内容決定用当選テーブル134aを有しており、当該テーブル134aは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(通常遊技→通常用当選テーブル134a1、ST遊技及び時間短縮遊技→時間短縮用当選テーブル134a2)。
次に、普通図柄表示制御手段140は、普通図柄表示部14c上での普通図柄の変動時間を管理するための普通図柄変動時間管理手段141を有している。ここで、普通図柄変動時間管理手段141は、時間を計測可能タイマ141aを備えている。
次に、遊技状態移行決定実行手段160は、ST回数をカウント可能なST回数カウンタ161と、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタ162とを更に有している。
次に、本最良形態に係るパチンコ遊技機における周辺機器について詳述する。まず、識別情報表示部14は、前記のように、主制御装置100からの指示に基づき特別図柄の変動表示及び停止表示を行うと共に、現時点での保留情報の報知を行う特別図柄表示部14aと、後述する表示制御装置200からの指示に基づき装飾図柄の変動表示及び停止表示並びに特別遊技中の表示を行うことを含め、特別遊技移行とは直接関係しない各種演出表示を行う装飾図柄表示部14bと、主制御装置100からの指示に基づき普通図柄の変動表示及び停止表示を行うと共に、現時点での保留情報の報知を行う普通図柄表示部14cとを有している。
以下、本最良形態に係る表示制御装置200について詳述する。まず、表示制御装置200は、主制御装置100側からの表示情報{例えば、停止図柄の種類、図柄の変動時間や図柄の属性(当たりの普通図柄、当たりの回数制限付き確率変動図柄、当たりの回数制限付き時間短縮図柄、通常当たり図柄、外れ図柄)、図柄変動の開始タイミングや確定表示タイミング情報、特別遊技開始信号・状態情報・終了信号等}を受信するための表示情報受信手段210と、装飾図柄表示部14bでの表示に関する一切の制御を司る表示制御手段220とを有している。尚、表示制御装置200は、図示しないが、他にも、装飾図柄が変動していない状況で行うデモ表示、確率変動遊技時に行う特殊背景表示等を行う各種手段を有している。
ここで、表示情報受信手段210は、主制御装置100からの図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段211を有している。尚、メイン側情報一時記憶手段211に一時記憶された図柄情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
次に、表示制御手段220は、装飾図柄表示部14b上での装飾図柄の変動表示や停止表示に関する制御を司る装飾図柄表示制御手段221と、装飾図柄表示部14b上における保留表示部14b1〜14b4上で保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る保留情報表示制御手段222と、装飾図柄表示部14b上で変動回数の表示処理に関する一切の制御を司る変動回数表示制御手段223とを有している。
ここで、装飾図柄表示制御手段221は、メイン側情報一時記憶手段211内に一時記憶された主制御装置100からの図柄情報に基づき、装飾図柄の停止図柄と変動態様を決定するための装飾図柄表示内容決定手段221aと、装飾図柄の変動態様データを記憶するための装飾図柄変動態様記憶手段221bとを更に有している。ここで、装飾図柄表示内容決定手段221aは、装飾図柄の変動態様を決定する際に参照するための変動内容決定テーブル221a1を更に有している。また、装飾図柄変動態様記憶手段221bは、図18に示すように、変動時間の異なる変動態様A〜Cに係るデータが記憶されている(本形態では理解の容易のため、簡略化して三個の変動態様のみとした)。本最良形態においては、変動態様Cの変動時間が最も長い(Tmax)。
次に、保留情報表示制御手段222は、現在の保留球の数(N)を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段222aを更に有している。
また、変動回数表示制御手段223は、変動回数を管理するための変動回数管理手段223aを更に有している。ここで、変動回数管理手段223aは、変動回数をリセットするか否かを判定し当該リセットを実行するための変動回数リセット判定実行手段223a1と、変動回数(C)を一時記憶するための変動回数一時記憶手段223a2とを有している。ここで、変動回数リセット判定実行手段223a1は、変動回数をリセットする際の判断パラメータである保留待機時間を計測するためのタイマ233a1−1−1を管理するための時間管理手段223a1−1を更に有している。
次に、本最良形態に係る処理の流れを説明する。まず、図6は、主制御装置100が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。図6に示すように、主制御装置100は、普通図柄当選乱数(FR)取得に係る普通図柄当選乱数取得処理100、普通図柄当選乱数に基づき始動入賞口11を可変させるか否かの決定を行い、可変決定の場合はその実行処理を行う普通電動役物駆動判定処理200、遊技内容決定乱数取得に係る第1種特別遊技決定用乱数取得処理300、遊技内容決定乱数に基づき特別遊技移行の可否を決定すると共に特別図柄の表示内容(変動態様・停止図柄)を決定する第1種特別遊技移行決定・特別図柄表示処理400、大入賞口12を所定条件下で開状態にする第1種特別遊技実行処理500、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき賞球の払出制御処理を行なう賞球払出処理600の各処理をループして行っている。そして、各処理の条件が成立した際、当該処理を行うこととし、当該条件が不成立の場合には当該処理をスキップしている。各処理の概要を説明する(以下で詳述されている処理を除く)と、賞球払出処理600は、賞球払出に係るいずれかの入賞口(始動入賞口、大入賞口等)に入賞した際、賞球払出制御手段190が、賞球払出装置18に対して払出指示を出し、これを受けて、賞球払出装置18が、指示を受けた数分賞球を払出す、というものである。以下、普通図柄当選乱数取得処理100から詳述する。尚、本最良形態における処理では、ある処理の途中(終了していない状況)で他の処理に移行し、かつ、他の処理が終了した後に当該処理の途中に戻る必要がある場合には、他の処理が終了した後に再び当該処理の途中に戻ることを担保するため、例えば、当該処理の途中から他の処理に移行する際にフラグを発生させる等のステップが存在する。但し、フローチャートが複雑になるので、以下のフローチャートでは、このようなステップは場合により割愛することとする。
まず、図7のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る主制御装置100側で行われる普通図柄当選乱数取得処理100について説明する。まず、ステップ102で、普通図柄始動入賞口入賞判定手段131は、普通図柄始動入賞口(普通図柄作動ゲート)13に打球が入賞(流入、通過)したか否かを判定する。ステップ102でYesの場合、ステップ104で、乱数取得判定実行手段132は、普図保留情報一時記憶手段133aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ104でYesの場合、ステップ106で、乱数取得判定実行手段132は、普通図柄当選乱数(FR)を取得する。次に、ステップ108で、普図保留情報一時記憶判定実行手段133は、何個目の保留であるかという情報と共に当該乱数を普図保留情報一時記憶手段133aにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(普通電動役物駆動判定処理200)に移行する。尚、ステップ102及びステップ104でNoの場合も、次の処理(普通電動役物駆動判定処理200)に移行する。
次に、図8のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る主制御装置100側で行われる普通電動役物駆動判定処理200に関して説明する。まず、ステップ202で、普通電動役物開閉決定実行手段130は、普図保留情報一時記憶手段133aにアクセスし、普通図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ202でYesの場合、ステップ204で、普通電動役物開閉決定実行手段130は、前の保留球に基づく普通図柄が変動中で無いか否か及び前の保留球に基づいて普通電動役物が開放中で無いか否か等、当該保留球に基づく普通図柄変動が許可状態にあるか否かを判定する。ステップ204でYesの場合、ステップ206で、普通電動役物開閉決定実行手段130は、遊技状態一時記憶手段150を参照して、現在の遊技状態が易開放状態中(時間短縮フラグオン)か否かを判定する。ステップ206でYesの場合には、ステップ208で、図柄内容決定手段134は、時間短縮用当選テーブル134a1を参照しながら、当該保留球に基づく普通図柄乱数に基づき停止図柄を決定する。そして、ステップ210で、普図保留情報一時記憶判定実行手段133は、普通図柄に関する当該保留球を1減算した上で普図保留情報一時記憶手段133aに記録されている保留情報を更新すると共に、普通図柄表示制御手段140が、タイマ141aをスタートした後、普通図柄表示部14c上で普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ212で、普通図柄変動時間管理手段141が、タイマ141aを参照して例えば5秒経過したか否かを判定する。ステップ212でYesの場合、ステップ214で、普通図柄表示制御手段140は、普通図柄表示部14c上で、ステップ208で図柄内容決定手段134が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ216で、普通電動役物開閉決定実行手段130は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ216でYesの場合、ステップ218で、普通電動役物開閉決定実行手段130は、始動入賞口11の普通電動役物を5秒間開放し、次の処理(第1種特別遊技決定用乱数取得処理300)に移行する。
他方、ステップ206でNoの場合、即ち、非易開放状態中(例えば、通常遊技や特別遊技中)である場合には、ステップ220で、図柄内容決定手段134は、通常用当選テーブル134a2を参照しながら、当該保留球に基づく普通図柄乱数に基づき停止図柄を決定する。そして、ステップ221で、普図保留情報一時記憶判定実行手段133は、普通図柄に関する当該保留球を1減算した上で普図保留情報一時記憶手段133aに記録されている保留情報を更新すると共に、普通図柄表示制御手段140が、タイマ141aをスタートした上で普通図柄表示部14c上で普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ222で、普通図柄変動時間管理手段141が、タイマ141aを参照して30秒経過したか否かを判定する。ステップ222でYesの場合、ステップ224で、普通図柄表示制御手段140は、普通図柄表示部14c上で、前記ステップ220で決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ226で、普通電動役物開閉決定実行手段130は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ226でYesの場合、ステップ228で、普通電動役物開閉決定実行手段130は、始動入賞口11の普通電動役物を0.5秒間開放し、次の処理(第1種特別遊技決定用乱数取得処理300)に移行する。尚、ステップ202、ステップ204、ステップ212、ステップ216、ステップ222及びステップ226でNoの場合にも、次の処理(第1種特別遊技決定用乱数取得処理300)に移行する。
次に、図9のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る主制御装置100側で行われる第1種特別遊技決定用乱数取得処理300について説明する。まず、ステップ302で、始動入賞口入賞判定手段111が、始動入賞口11に入賞したか否かを判定する。ステップ302でYesの場合、ステップ304で、乱数取得判定実行手段112は、特図保留情報一時記憶手段113aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ304でYesの場合、ステップ306で、乱数取得判定実行手段112は、遊技内容決定乱数(当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得し、特図保留情報一時記憶判定実行手段113が、何個目の保留であるかという情報と共に当該乱数を特図保留情報一時記憶手段113aにセットする。次に、ステップ308で、情報送信手段130は、保留情報一時記録手段113aを参照し、当該乱数が何個目の保留として記録されたかの情報を取得すると共に、当該情報を表示制御装置200側に送信し、次の処理(第1種特別遊技移行決定・特別図柄表示処理400)に移行する。尚、ステップ302及びステップ304でNoの場合も、次の処理(第1種特別遊技移行決定・特別図柄表示処理400)に移行する。
次に、図10のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る主制御装置100側で行われる第1種特別遊技移行決定・特別図柄表示処理400について説明する。まず、ステップ402で、特別遊技移行決定手段110は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ステップ402でYesの場合、ステップ404で、図柄内容決定手段114は、遊技状態一時記憶手段150を参照して、STフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ404でYesの場合、ステップ406で、図柄内容決定手段114は、参照テーブルとしてST遊技状態用当選テーブル114a2をセットする。次に、ステップ408で、遊技状態移行決定実行手段160は、ST回数カウンタ161中に記憶されているST回数カウンタ値を1減算する。そして、ステップ410で、遊技状態移行決定実行手段160は、ST回数カウンタ161中に記憶されているST回数カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ410でYesの場合、ステップ412及びステップ414で、遊技状態移行決定実行手段160は、STフラグをオフにすると共に時間短縮フラグをオフにし、ステップ428に移行する。
他方、ステップ404でNoの場合、ステップ416で、図柄内容決定手段114は、遊技状態一時記憶手段150を参照して、時間短縮フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ416でYesの場合、ステップ418で、図柄内容決定手段114は、参照テーブルとして時間短縮遊技状態用当選テーブル114a3をセットする。次に、ステップ420で、遊技状態移行決定実行手段160は、時短回数カウンタ162中に記憶されている時短回数カウンタ値を1減算する。そして、ステップ422で、遊技状態移行決定実行手段160は、時短回数カウンタ162中に記憶されている時短回数カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ422でYesの場合、ステップ424で、遊技状態移行決定実行手段160は、時間短縮フラグをオフにし、ステップ428に移行する。
他方、ステップ416でNoの場合、ステップ426で、図柄内容決定手段114は、参照テーブルとして通常遊技状態用当選テーブル114a1をセットし、ステップ428に移行する。
次に、ステップ428で、図柄内容決定手段114は、遊技状態に対応した各当選テーブルを参照して遊技内容決定乱数(例えば、当選乱数及び特別図柄決定乱数)に基づいて特別図柄に関する停止図柄を決定すると共に、遊技内容決定乱数(例えば、当選乱数及び変動態様決定乱数)に基づいて特別図柄の変動態様を決定する。そして、ステップ430で、情報送信手段170が、ステップ428で決定した特別図柄に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態を表示制御装置200側に送信する。
ここで、ステップ430で表示制御装置200側に当該図柄変動時の遊技状態を送信する理由は、当該状態に関する情報が、表示制御装置200側で行われる後述の変動回数表示制御処理1300(特に、ステップ1312、ステップ1314、ステップ1318)において要求されるからである。具体的には、主制御装置100側から遊技状態情報を受取った表示制御装置200は、表示制御装置200側の変動回数一時記憶手段223a2に記憶された変動回数情報に関して、(1)特別遊技中には表示せず、(2)ST遊技中には赤色で表示し、(3)時間短縮遊技中には青色で表示し、(4)通常遊技中には黒色で表示する。
次に、ステップ432で、図柄変動時間管理手段121が、所定時間(前記ステップ428で決定した変動態様に係る変動時間)をタイマ121aにセットする。そして、ステップ434で、特別図柄表示制御手段120は、特別図柄表示部14a上で、前記ステップ428で決定した変動態様に従い、特別図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ436で、図柄変動時間管理手段121が、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ436でYesの場合、ステップ438で、情報送信手段170は、所定時間に到達した旨のコマンドを表示制御装置200側に送信する。次に、ステップ440で、特別図柄表示制御手段120は、特別図柄表示部14a上での特別図柄の変動表示を停止し、前記ステップ428で決定した停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ442で、特別遊技移行決定手段110は、特別図柄表示部14a上で停止した特別図柄が特定態様(当たり)であるか否かを判定する。ステップ442でYesの場合、後述する遊技状態移行決定処理700に移行し、遊技状態移行に係る各処理を行う。そして、ステップ444で、特別遊技移行決定手段110は、第1種特別遊技実行フラグをオンにし、次の処理(第1種特別遊技実行処理500)に移行する。尚、ステップ436でNoの場合及びステップ442でNoの場合にも、次の処理(第1種特別遊技実行処理500)に移行する。
また、ステップ402でNoの場合、ステップ446で、特別遊技移行決定手段110は、特別図柄が変動中であるか否かを判定する。ステップ446でYesの場合、ステップ436に移行する。尚、ステップ446でNoの場合、次の処理(第1種特別遊技実行処理500)に移行する。
次に、図11のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る主制御装置100側で行われる遊技状態移行決定処理700について説明する。まず、ステップ702からステップ708にかけて、遊技状態に関する各種フラグ及びカウンタを一旦初期化する。即ち、ステップ702で、遊技状態移行決定実行手段160は、STフラグをオフにする。次に、ステップ704で、遊技状態移行決定実行手段160は、時間短縮フラグをオフにする。そして、ステップ706で、遊技状態移行決定実行手段160は、ST回数カウンタ161中に記憶されているST回数カウンタ値に0をセットする。次に、ステップ708で、遊技状態移行決定実行手段160は、時短回数カウンタ162中に記憶されている時短回数カウンタ値に0をセットする。
そして、ステップ710で、遊技状態移行決定実行手段160は、特別図柄表示部14a上で停止した特別図柄がST当たりであるか否かを判定する。ステップ710でYesの場合、ステップ712で、遊技状態移行決定実行手段160は、STフラグをオンにする。次に、ステップ714で、遊技状態移行決定実行手段160は、時間短縮フラグをオンにする。そして、ステップ716で、遊技状態移行決定実行手段160は、ST回数カウンタ161中のSTカウンタ値を100にセットし、次の処理(第1種特別遊技実行処理500)に移行する。
他方、ステップ718で、遊技状態移行決定実行手段160は、特別図柄表示部14a上で停止した特別図柄が時間短縮変動当たりであるか否かを判定する。ステップ718でYesの場合、ステップ720で、遊技状態移行決定実行手段160は、時間短縮フラグをオンにする。次に、ステップ722で、遊技状態移行決定実行手段160は、時短回数カウンタ162中のSTカウンタ値を100にセットし、次の処理(第1種特別遊技実行処理500)に移行する。尚、ステップ718でNoの場合にも、次の処理(第1種特別遊技実行処理500)に移行する。
次に、図12のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る主制御装置100側で行われる第1種特別遊技実行処理500について説明する。まず、ステップ502で、特別遊技移行判定実行手段180が、第1種特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ502でYesの場合、ステップ504で、情報送信手段130は、表示制御装置200側に特別遊技開始信号を送信する。次に、ステップ506及びステップ508で、特別遊技移行判定実行手段180は、第1種特別遊技実行フラグをオフにすると共に第1種特別遊技実行継続フラグをオンにし、ステップ512に移行する。他方、ステップ502でNoの場合、ステップ510で、特別遊技移行判定実行手段180は、第1種特別遊技実行継続フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ510でYesの場合には、ステップ512に移行する。尚、ステップ510でNoの場合には、特別遊技移行判定実行手段180は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理600)に移行する。
次に、ステップ512で、特別遊技移行判定実行手段180は、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ512でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ514〜522の処理を行うことなく、ステップ524に移行する。他方、ステップ512でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ514で、特別遊技移行判定実行手段180は、タイマをゼロクリアすると共に所定値(例えば30秒)セットする。次に、ステップ516で、特別遊技移行判定実行手段180は、入賞球カウンタをゼロクリアする。そして、ステップ518で、特別遊技移行判定実行手段180は、ラウンド数カウンタに1を加算する。尚、ラウンド数カウンタ内に記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ520で、特別遊技移行判定実行手段180は、ラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ522で、特別遊技移行判定実行手段180は、大入賞口12のソレノイドを駆動して大入賞口12を開放し、ステップ524に移行する。
次に、ステップ524で、特別遊技移行判定実行手段180は、入賞球カウンタを参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ524でYesの場合には、ステップ528に移行する。他方、ステップ524でNoの場合、ステップ526で、特別遊技移行判定実行手段180は、タイマを参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ526でYesの場合にも、ステップ528に移行し、Noの場合には、次の処理(賞球払出処理600)に移行する。
次に、ステップ528で、特別遊技移行判定実行手段180は、ソレノイドの駆動を停止して大入賞口12を閉鎖する。そして、ステップ530で、特別遊技移行判定実行手段180は、ラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ532で、特別遊技移行判定実行手段180は、ラウンド数カウンタを参照して、当該ラウンドが最終ラウンドか否かを判定する。ステップ532でYesの場合、ステップ534で、特別遊技移行判定実行手段180は、第1種特別遊技実行継続フラグをオフにする。そして、ステップ536で、情報送信手段130は、表示制御装置200側に特別遊技終了信号を送信し、次の処理(賞球払出処理600)に移行する。尚、ステップ532でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理600)に移行する。
次に、図13〜図17のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の表示制御装置200側で行われる各種制御処理について詳述する。表示制御装置200は、非遊技状態時、通常遊技状態時、ST遊技状態時、時間短縮遊技状態時及び特別遊技状態時の夫々で、様々な画像表示処理を行っている。ここで、図13は、本発明と特に関連する処理の流れを示したメインフローチャートである。具体的には、装飾図柄表示部14b上における保留表示部14b1〜14b4上で保留情報の表示(点灯及び消灯)を行う保留情報表示制御処理1100と、装飾図柄表示部14b上で装飾図柄を所定時間変動させた後停止表示を行う装飾図柄表示制御処理1200と、所定条件充足時に、装飾図柄表示部14b上で変動回数の表示を行う変動回数表示制御処理1300と、変動回数のリセットを行なうか否かの処理を行う変動回数リセット処理1400を行う。
次に、図14のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る表示制御装置200側で行われる保留情報表示制御処理1100について詳述する。まず、ステップ1102で、保留情報表示制御手段222は、メイン側情報一時記憶手段211を参照し、主制御装置100側から保留情報{即ち、始動入賞口11に遊技球が入賞した際、当該入賞が何個目の保留球に該当するかに関する情報(保留情報)}を受信したか否かを判定する(図9のステップ308参照)。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、保留情報表示制御手段222は、装図保留情報一時記憶手段222a中のN値(保留球数)に1を加算する。次に、ステップ1106で、保留情報表示制御手段222は、装図保留情報一時記憶手段222a中のN値(保留球数)に従い、装飾図柄表示部14b上の保留表示部14b1〜14b4で保留表示を行い、ステップ1108に移行する。尚、ステップ1102でNoの場合にも、ステップ1108に移行する。
次に、ステップ1108で、保留情報表示制御手段222は、メイン側情報一時記憶手段211を参照し、主制御装置100側から図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ1108でYesの場合、ステップ1110で、保留情報表示制御手段222は、装図保留情報一時記憶手段222a中のN値(保留球数)を1減算する。次に、ステップ1112で、保留情報表示制御手段222は、装図保留情報一時記憶手段222a中のN値(保留球数)に従い、装飾図柄表示部14b上の保留表示部14b1〜14b4で保留表示を行い、次の処理(装飾図柄表示制御処理1200)に移行する。尚、ステップ1108でNoの場合にも、次の処理(装飾図柄表示制御処理1200)に移行する。
次に、図15のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る表示制御装置200側で行われる装飾図柄表示制御処理1200について詳述する。まず、ステップ1202で、装飾図柄表示制御手段221は、メイン側情報一時記憶手段211を参照し、主制御装置100側から図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、装飾図柄表示内容決定手段221aは、メイン側情報一時記憶手段211内に一時記憶された主制御装置100側からの図柄情報に基づき、変動内容決定テーブル221a1を参照して、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定する。次に、ステップ1206で、装飾図柄表示制御手段221は、前記ステップ1204での決定内容に従い、装飾図柄表示部14b上で装飾図柄の変動表示を開始する。そして、ステップ1208で、装飾図柄表示制御手段221は、メイン側情報一時記憶手段211を参照し、主制御装置100側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ1208でYesの場合、ステップ1210で、装飾図柄表示制御手段221は、前記ステップ1204での決定内容に従い、装飾図柄の停止図柄を確定表示し、次の処理(変動回数表示制御処理1300)に移行する。尚、ステップ1202及びステップ1208でNoの場合にも、次の処理(変動回数表示制御処理1300)に移行する。
次に、図16のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る表示制御装置200側で行われる変動回数表示制御処理1300について詳述する。まず、ステップ1302で、変動回数リセット判定実行手段223a1は、リセットフラグがオンであるか否かを判定する。ここで、リセットフラグとは、変動回数をリセットする(0にする)か否かの判別フラグである。当該フラグは、後述するように、保留球が存在しているにもかかわらず所定時間以上確定表示コマンドを主制御装置100側から受信しない場合には「オン」になる。即ち、保留球が存在しているということは、図柄変動中であるか特別遊技中であるかのいずれかである。そして、図柄変動中である場合には、最も長い変動時間(Tmax)までの間に主制御装置100側から確定表示コマンドが送信される筈であるところ、当該コマンドが送信されないということは、特別遊技中であることを意味する。尚、本最良形態では、所定時間以上確定表示コマンドを主制御装置100側から受信しなかった場合にリセットフラグをオンにするように構成したが、所定時間以上図柄情報を主制御装置100側から受信しなかった場合にリセットフラグをオンにするように構成してもよい。更には、装図保留情報一時記憶手段222aに記憶する情報として単に保留個数だけでなく、保留の順番情報も記憶しておき、保留が解除された場合には保留をシフトさせるように構成しておくことにより、当該シフトが所定時間行なわれなかったことをもって、リセットフラグをオンにするようにしてもよい。
ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、変動回数リセット判定実行手段223a1は、リセットフラグをオフにする。次に、ステップ1306で、変動回数管理手段223aは、変動回数一時記憶手段223a2中に記憶されている変動回数に0をセットし(リセット)、ステップ1312に移行する。他方、ステップ1302でNoの場合、ステップ1308で、変動回数管理手段223aは、メイン側情報一時記憶手段211を参照し、主制御装置100側から図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ1308でYesの場合、ステップ1310で、変動回数管理手段223aは、変動回数一時記憶手段223a2中に記憶されている変動回数に1を加算し、ステップ1312に移行する。尚、ステップ1308でNoの場合にもステップ1312に移行する。
次に、ステップ1312で、変動回数表示制御手段223は、メイン側情報一時記憶手段211を参照し、特別遊技中であるか否かを判定する。まず、ステップ1312でYesの場合、次の処理(変動回数リセット処理1400)に移行する。即ち、この場合には、装飾図柄表示部14b上では変動回数表示は行なわれない。他方、ステップ1312でNoの場合、ステップ1314で、変動回数表示制御手段223は、メイン側情報一時記憶手段211を参照し、ST遊技中であるか否かを判定する。ステップ1314でYesの場合、ステップ1316で、変動回数表示制御手段223は、フォントカラーを赤にセットし、ステップ1324に移行する。他方、ステップ1314でNoの場合、ステップ1318で、変動回数表示制御手段223は、メイン側情報一時記憶手段211を参照し、時短遊技中であるか否かを判定する。ステップ1318でYesの場合、ステップ1320で、変動回数表示制御手段223は、フォントカラーを青にセットし、ステップ1324に移行する。他方、ステップ1318でNoの場合、ステップ1322で、変動回数表示制御手段223は、フォントカラーを黒にセットし、ステップ1324に移行する。尚、フォントカラーとは、変動回数を表示する際の表示色である。
次に、ステップ1324で、変動回数表示制御手段223は、変動回数一時記憶手段223a2中に記憶されている変動回数を所定のフォントカラーで装飾図柄表示部14b上に表示し、次の処理(変動回数リセット処理1400)に移行する。
次に、図17のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る表示制御装置200側で行われる変動回数リセット処理1400について詳述する。まず、ステップ1402で、変動回数リセット判定実行手段223a1は、リセット処理継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1402でYesの場合、ステップ1404で、変動回数リセット判定実行手段223a1は、装図保留情報一時記憶手段222a中に記憶されているN値(保留球数)が0ではないか否かを判定する。ステップ1404でYesの場合、ステップ1406で、変動回数リセット判定実行手段223a1は、リセット処理継続フラグをオンにする。次に、ステップ1408で、時間管理手段223a1−1は、タイマ223a1−1−1をリセットすると共にスタートし、ステップ1410に移行する。他方、ステップ1402でNoの場合にも、ステップ1410に移行する。
次に、ステップ1410で、変動回数リセット判定実行手段223a1は、メイン側情報一時記憶手段211を参照し、主制御装置100側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ1410でYesの場合、ステップ1412で、変動回数リセット判定実行手段223a1は、リセット処理継続フラグをオフにし、次の処理に移行する。他方、ステップ1410でNoの場合、ステップ1414で、変動回数リセット判定実行手段223a1はタイマ223a1−1−1を参照し、T>Tmaxであるか否か、即ち、保留待機時間(T)が、装飾図柄変動態様記憶手段221bに記憶されている変動態様の中(変動態様A〜C)で、最長の変動時間(Tmax)を超えたか否かを判定する。ステップ1414でYesの場合、ステップ1416で、変動回数リセット判定実行手段223a1は、リセットフラグをオンにする。次に、ステップ1418で、変動回数リセット判定実行手段223a1は、リセット処理継続フラグをオフにし、次の処理に移行する。尚、ステップ1414でNoの場合にも、次の処理に移行する。
次に、図19のタイミングチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の作用について説明する。尚、本例では、図柄停止タイミングと次の図柄開始タイミングがほぼ同時である場合を想定している。そこで、当該図を時系列的(図の左から右にかけて)に説明すると、まず、始動入賞口11に遊技球が入賞したことを受け、図柄変動Aが開始する。ここで、図柄変動Aの途中までは保留球が存在しない状態であるが、途中で保留球が存在する状態となる。この保留球が存在する状態になったことを受けてタイマがスタートする。そして、図柄変動Aが終了(図柄変動Bが開始)したことを受けて当該タイマが終了する。このときの時間は、Tmaxより小さいT1であるので、表示情報はリセットされない。次に、保留球が存在するので再びタイマがスタートし、図柄変動Bが停止(大当たり図柄で停止)して特別遊技に移行したことを受けて当該タイマが終了する。このときの時間も、Tmaxより小さいT2であるので、このタイミングでも表示情報はリセットされない。次に、保留球が存在するので再びタイマがスタートするが、長時間継続する特別遊技に移行しているので、図柄変動の確定表示コマンドは主制御装置100側からはしばらくの間送信されない。そのため、タイマで計測される時間がTmaxを超える結果となり、このタイミングで表示情報はリセットされる。
上で説明した例は、特別遊技移行時点で保留球が存在している場合の表示情報のリセット例であるが、次に説明する例は、特別遊技移行時点で保留球が存在しない場合の表示情報のリセット例である。まず、始動入賞口11に遊技球が入賞したことを受け、図柄変動Cが開始し所定時間経過後に停止する(大当たり図柄で停止)。ここで、図柄変動Cの開始から終了に至るまで保留球は存在しない状態であるので、このタイミングでは表示情報はリセットされない。そして、特別遊技に移行するが、特別遊技移行時点では保留球が存在せず、しばらく時間が経過した後に保留球が存在する状態となる。この状態でタイマがスタートする。そして、長時間継続する特別遊技中であるので、図柄変動の確定表示コマンドは主制御装置100側からはしばらくの間送信されず、その結果、タイマで計測される時間がTmaxを超え、このタイミングで表示情報はリセットされる。
本最良形態によれば、保留情報一時記憶手段が保留状態になっているにもかかわらず、前記保留に係る装飾図柄の変動表示が所定時間以上実行されない場合、カウントされた前記変動回数を初期値にリセットするように構成されているので、所定時間を適宜設定することにより、変動回数のリセットタイミングに幅を持たせることが可能になるという効果を奏する。例えば、所定時間を装飾図柄の変動時間のうち最長のものに設定することにより、主制御装置側からの特別遊技移行情報に基づかなくても、変動回数をリセットでき、また、所定時間をスーパーリーチの変動時間に設定することにより、スーパーリーチが実行された時点でリセットできる。
更に、前記変動表示が実行されない時間が装飾図柄の変動時間のうち最長のものを超えた場合に、カウントされた前記変動回数を初期値にリセットするように構成されているので、装飾図柄表示部上で装飾図柄が停止したか否かを常時監視すると共に、停止後の当該装飾図柄が特定態様であるか否かの判定を行なう必要が無く、処理が簡素化されるという効果を奏する。
更に、表示回数を所定回数に制限できるので、みだりに変動回数を表示することに基づく遊技者の混乱を回避することが可能になるという効果を奏する。
更に、利益状態の高い確率変動遊技状態のときにのみ変動回数を表示するように構成されているので、遊技者は当該状態の継続期間又は残存期間を認識できるという効果を奏する。
更に、利益状態の高い時間短縮遊技状態のときにのみ変動回数を表示するように構成されているので、遊技者は当該状態の継続期間又は残存期間を認識できるという効果を奏する。
更に、確率変動遊技状態又は時間短縮遊技状態が所定回数継続する場合に、当該遊技状態が報知されるので、遊技者はあと何回変動するまで当該状態が維持されるかを確実に認識できるという効果を奏する。
次に、本最良形態の変更例を挙げる。上記最良形態では、表示制御装置200側で保留時間が所定時間を超えたか否かを判定していたが、主制御装置100側で保留時間が所定時間を超えたか否かを判定するように構成してもよい。まず、図20のブロック図を参照しながら、本変更例に係るパチンコ遊技機の各種機能を説明する。尚、前記最良形態と同一機能の手段については同一番号を付すことにより説明を割愛する。前記最良形態との相違点は、主制御装置100(2)側で保留状態のシフト禁止時間を計測し、当該時間が所定時間を超えた場合、表示制御装置200(2)側に当該情報を送信する点である。このための手段として、特図保留情報一時記憶判定実行手段113(2)は、保留状態のシフト禁止時間を計測するためのシフト禁止時間計測手段113b(2)を有している。更に、シフト禁止時間計測手段113b(2)は、タイマ113b1(2)を有している。
次に、図21〜図23のフローチャートを参照しながら、本変更例に係るパチンコ遊技機における処理を説明する。まず、図21は、主制御装置100側でのメインフローチャートであるが、前記最良形態と比較し、ステップ700(2)として変動回数リセット指示処理が追加されている。そこで、図22を参照しながら当該処理の詳細を説明すると、まず、ステップ702(2)で、シフト禁止時間計測手段113b(2)は、リセット処理継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ702(2)でYesの場合、ステップ704(2)で、シフト禁止時間計測手段113b(2)は、特図保留情報一時記憶手段113a(2)中に記憶されている保留情報が存在するか否かを判定する。ステップ704(2)でYesの場合、ステップ706(2)で、シフト禁止時間計測手段113b(2)は、リセット処理継続フラグをオンにする。次に、ステップ708(2)で、シフト禁止時間計測手段113b(2)は、タイマ113b1(2)をリセットすると共にスタートし、ステップ710(2)に移行する。他方、ステップ702(2)でNoの場合にも、ステップ710(2)に移行する。
次に、ステップ710(2)で、シフト禁止時間計測手段113b(2)は、特図保留情報一時記憶手段113a(2)を参照し、保留情報がシフトされたか否かを判定する。ステップ710(2)でYesの場合、ステップ712(2)で、シフト禁止時間計測手段113b(2)は、リセット処理継続フラグをオフにする。他方、ステップ710(2)でNoの場合、ステップ714(2)で、シフト禁止時間計測手段113b(2)はタイマ113b1(2)を参照し、T>Tmaxであるか否か、即ち、保留シフト禁止時間(T)が、特別図柄変動態様の中で最長の変動時間(Tmax)を超えたか否かを判定する。ステップ714(2)でYesの場合、ステップ716(2)で、情報送信手段170(2)は、表示制御装置200側にリセット指示コマンドを送信する。そして、ステップ718(2)で、シフト禁止時間計測手段113b(2)は、リセット処理継続フラグをオフにし次の処理に移行する。尚、ステップ702(2)でNoの場合にはステップ710(2)に移行し、ステップ704(2)及びステップ714(2)でNoの場合には次の処理に移行する。
次に、図23は、表示制御装置200側での変動回数表示制御処理1300(2)を示したものである。前記最良形態との相違点のみ説明すると、まず、ステップ1302(2)で、変動回数リセット判定実行手段223a1(2)は、メイン側情報一時記憶手段211(2)を参照し、主制御装置100(2)側からリセット指示コマンドが送信されたか否かを判定する。そして、ステップ1302(2)でYesの場合、次に、ステップ1306(2)で、変動回数管理手段223a(2)は、変動回数一時記憶手段223a2(2)中に記憶されている変動回数に0をセットし(リセット)、ステップ1312(2)に移行する。
本変更例によれば、保留情報一時記憶手段が保留状態になっているにもかかわらず、前記保留されている保留情報が所定時間以上シフトされない場合、カウントされた前記変動回数を初期値にリセットするコマンドを表示制御装置側に送信するように構成されているので、所定時間を適宜設定することにより、変動回数のリセットタイミングに幅を持たせることが可能になるという効果を奏する。例えば、所定時間を特別図柄の変動時間のうち最長のものに設定することにより、特別遊技の移行が確認された時点でリセットでき、また、所定時間をスーパーリーチの変動時間に設定することにより、スーパーリーチが実行された時点でリセットできる。
更に、前記保留情報のシフトが実行されない時間が特別図柄の変動時間のうち最長のものを超えた場合に、カウントされた前記変動回数を初期値にリセットするように構成されているので、特別図柄表示部上で特別図柄が停止したか否かを常時監視すると共に、停止後の当該特別図柄が特定態様であるか否かの判定を行なう必要が無く、処理が簡素化されるという効果を奏する。
更に、表示回数を所定回数に制限できるので、みだりに変動回数を表示することに基づく遊技者の混乱を回避することが可能になるという効果を奏する。
更に、利益状態の高い確率変動遊技状態のときにのみ変動回数を表示するように構成されているので、遊技者は当該状態の継続期間又は残存期間を認識できるという効果を奏する。
更に、利益状態の高い時間短縮遊技状態のときにのみ変動回数を表示するように構成されているので、遊技者は当該状態の継続期間又は残存期間を認識できるという効果を奏する。
更に、確率変動遊技状態又は時間短縮遊技状態が所定回数継続する場合に、当該遊技状態が報知されるので、遊技者はあと何回変動するまで当該状態が維持されるかを確実に認識できるという効果を奏する。
尚、上記最良形態では、保留球が存在している状況下、所定時間を超えて主制御装置側から確定表示信号を受信しなかった場合に、特別遊技中であると間接的に認識してカウンタ値をリセットするよう構成したが、別の構成により特別遊技状態を間接的に認識する手法を採用してもよい。例えば、特別遊技中は大入賞口が開放状態にあり、通常遊技時よりも賞球払出が大きくなるので、例えば、単位時間(例えば10秒)当たりの賞球払出量に基づき、当該量が所定値以上となった場合にカウンタ値をリセットする態様を挙げることができる。