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JP2007017379A - 表面形状測定装置 - Google Patents

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JP2007017379A
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一史 鈴木
Volevich Vladimir
ヴォレヴィッチ ヴラディミール
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Abstract

【課題】 被測定対象面が拡散反射しにくい鏡面で構成されている面の形状を測定する測定装置を提供すること。
【解決手段】 鏡面反射する被測定対象面に光線を投影する光源体と、該光源体の被測定対象による鏡面反射像を撮影するカメラと、該カメラによる撮影画像を処理して鏡面反射部分の表面形状を算出する演算処理装置を具備したことを特徴としている。特に、本発明は被測定対象の鏡面反射領域は黒色、暗褐色等の拡散反射が起こりにくい暗黒色表面又は完全鏡面で拡散反射が起こりにくい表面で構成されている場合に好適である。
【選択図】 図1

Description

この発明は、鏡面の形状を計測する技術分野、或いは、鏡面上に形成された微小な凹凸等の瑕疵を検査する検査装置の技術分野に属する。
従来から3次元物体の曲面を計測する技術や平面の微小な凹凸を計測する技術が開発されてきた。これらの技術は自動車、航空機等のパネルの製作技術分野や、エレクトロニクス分野における半導体膜の形成技術分野にも利用されている。これらの計測法の主なものとして光切断法と鏡面反射法がある。前者の光切断法はレーザ線をスリット光にして被測定物に投影して、被測定物と測定部との間の距離を距離センサにより計測すると同時にその画像を撮影して、被測定物の表面の3次元座標を測定するものである。これに関する従来技術文献としては、例えば以下の文献がある。
公開特許公報、特開2000−131031(3次元座標測定器) 公開特許公報、特開平5−203423(物体形状測定装置)
また、後者の鏡面反射法は、レーザ光を被測定物の鏡面反射面に投影して鏡面反射像(又は、鏡面反射光)をカメラで撮影し、撮影画像から表面の形状を計測する方法です。これを利用した従来技術としては、例えば、以下の特許公報に掲載されている技術があります。
公開特許公報、特開2000−193432(画像認識による計測方法及び装置) 公開特許公報、特開平5−107032(実装基板概観検査法)
特許文献3に記載の技術について、図7〜図9を用いて説明する。図7はシリコンウェハ(物体面)57上に半田(計測対象物)58を印刷したケースで、半田の厚さ(高さ)、面積を測定する装置である。図7で51は照明装置で、52はレーザパターンを投影する投影装置で、53はシリコンウェハ57及び半田(はんだ)58を撮影する撮影装置(カメラ)である。シリコンウェハ57の表面は鏡面で形成され,半田58の表面は拡散反射体である。カメラ53の光軸が物体面上に配設された計測対象物のレーザ光による鏡面反射光の光軸に平行に配置され、物体面57及び計測対象物58の画像を撮影するように構成されている。撮影された画像データは記憶装置54に記憶され、CPU55によって処理され、結果が表示装置56に表示される。
図8は測定原理を示す図である。(A)は側面図、(B)は上平面図を示す。図8で、スリット60を通過したレーザスリット光61は投射角θで投射され,半田58を光切断し、拡散反射光62がカメラ受光面64に投影される。また、レーザスリット光61はシリコンウェハ57の基準線にも投影され、鏡面反射した反射光63がカメラの受光面64に投影される。撮像装置53による投影画像は図9に示す基準線65と光切断線66の画像となる。基準線65と光切断線66の画像間の距離を「a」とすると、半田58の高さ「h」が計算により求められる。
また、特許文献4に記載の装置は、第1実施例〜第3実施例は散乱光を利用するもので、本願発明とは無関連である。第4実施例はプリント基板上に電子部品を配置し、半田フィレットで電子部品を固定した場合に半田フィレットの傾斜面の形状などを測定する技術である。即ち、この技術は赤色レーザ光、緑色レーザ光、青色レーザ光を半田フィレット並びにプリント基板上に照射し、上方に配置されたカラーカメラで撮影する。なお、各レーザ光はプリント基板上の1点で集光するように異なった角度で半田フィレット及びプリント基板上に照射する。前記3種類のレーザ光は半田フィレット表面で鏡面反射する。この3種類の内で上方に向けて反射した鏡面反射光とプリント基板上で集光して白色になった散乱光がカラーカメラで撮影される。撮影された鏡面反射光と白色の散乱光によりレーザ光の種類と反射位置のずれにより傾斜面の形状などを測定する。
上記の特許文献3及び特許文献4に述べた装置(技術)は何れも鏡面反射光を利用しているが、その基準として同時に散乱光も利用している。従って、被測定対象が鏡面反射はするが、拡散反射(又は散乱反射)が殆ど起こらない表面の被測定対象には適用できない。例えば、鏡面反射はするが、濃色等で拡散反射しにくい表面(以下、暗黒色鏡面という)の形状を測定する場合には上記の従来装置ないし技術は利用できない。本発明はこのようなケースの表面形状測定装置を提供することを課題としている。
本発明は上記の課題を解決する手段として以下の構成を採用する。即ち、
請求項1記載の発明は、鏡面反射する被測定対象面に光線を投影する光源体と、該光源体の被測定対象による鏡面反射像を撮影するカメラと、該カメラによる撮影画像を処理して鏡面反射部分の表面形状を算出する演算処理装置を具備したことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記被測定対象の鏡面反射領域は黒色、暗褐色等の拡散反射が起こりにくい暗黒色表面で構成されていることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2の何れか1に記載の発明において、前記光源体は1又は複数の平行な直線状の蛍光灯、又は、円形、正方形又は矩形の環状の蛍光灯で構成したことを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項2の何れか1に記載の発明において、前記光源体は、導光用プラスチィック棒などのように他の光供給源によって発光する発光体であることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1に記載の発明において、前記カメラは、カメラ中心線が前記被測定対象の鏡面反射面と略垂直になるように配置したこと特徴としている。
以上説明したように、この発明の構成によれば、被測定対象の表面が鏡面反射し、拡散反射しない面で構成されている場合、特に、完全鏡反射面又は暗黒色の拡散反射の起こりにくい鏡面の場合にも測定できるという効果が得られる。また、拡散反射面を利用しないことから拡散反射光源(例えば、蛍光灯)を光源として利用でき、装置が安価になるという効果も得られる。
図1は本願発明を実施した実施形態の装置全体概略を示す図である。図1において、対象物体10の表面10aは、拡散反射が殆ど起こらない暗黒色で、且つ、鏡面状に塗装されている。表面10aの略中央に変形した部分10bがあり、この変形した表面部分10bの形状を以下の装置で測定する。表面変形分10bの上方略真上に発光体11を配置する。発光体11はレーザ光源である必要はなく、細めの直線状蛍光灯或いは環状蛍光灯等でもよい。本発明は拡散反射ではなく鏡面反射を利用するので発光体11のはっきりした像が撮影されるからである。12は発光体11の電源装置で制御装置19によってオンオフが制御されている。また、表面変形分10bの上方略真上にカメラ13が配置される。カメラ13はディジタルカメラで、結像部にはCCD(電化結合素子)が配置され、撮像データが直接記録装置14に記録される。記録データは処理装置15に出力される。データの入出力は制御装置19によって制御される。処理結果は表示装置16によって表示される。なお、17は入力手段である。
図2、図3は表面に段差のある対象物体20の例と直線蛍光灯11、カメラ13の関係を示す図である。発光体11は、直線の細い蛍光灯で構成され、水平に配置されている。また、対象物体20の表面は上方に位置する鏡面(平面)21と下方に位置する鏡面(平面)22及び接続部分23とからなり、鏡面21、22は何れも水平(蛍光灯11と平行)に配置される。なお、鏡面21、22と蛍光灯11との距離Z1,Z2の何れか一方(例えば、Z2)は未知である。ここでは、特にZ1,Z2の差ΔZが知りたい未知数である。図に示すように、カメラ13のレンズを13aとし、結像面を13bとする。蛍光灯11の対象物体20の表面で反射した反射光がカメラ13に入射して、撮影画像面(結像面)13bに蛍光灯11の像25が形成される。この像25は蛍光灯11の鏡面に対する虚像24から投影された像に一致する。従って,偏差ΔZは結像面の偏差Δxから求められる。
図4は像25の偏差Δxと鏡面21、22の偏差ΔZとの関係を導出する方法を示す図である。(A)は段差を横方向から見た側面図で、(B)は段差を正面から見た正面図である。図4において、理解を容易にするために例えば、蛍光灯(又は発光体)27を1辺の長さが2Dである正方形の環状体から構成されている場合について説明する。正方形の発光体27は正方形が水平になるように配置し,水平面にx軸、y軸を設け、発光体27の中心を原点とする。また、カメラ13のレンズ中心をx軸、y軸の原点に配置し、垂直下方にz軸を考え、カメラのレンズ中心をz軸の原点にする。
図4に示すように、カメラ13のレンズ中心から発光体27までの距離をHとし、対象物体20の上鏡面21までの距離をZ(但し、Z=H+h)、即ち、発光体27と上鏡面21までの距離をhとする。上鏡面21及び下鏡面22に対する発光体27の虚像21a、22aは夫々、距離Z2、Z3の位置に生じる。また、カメラ13による鏡面反射による撮影像は、これらの虚像を撮影する場合と同じ撮影像が得られる。即ち、位置Zのところに下に示した図形28を置いたときにできる撮影像と元の撮影画面に生じる像とが等しくなる。この下の図において、上鏡面21で反射する反射光の幅を2・Xとし、下鏡面22で反射する反射光の幅を2・(X−ΔX)とする。ΔXは上鏡面21と下鏡面22の段差ΔZによって生じたものである。記号「・」はスカラー積を示す。
次に距離Xと距離Zの関係、及び距離ΔXと距離ΔZの関係を求める。距離Zは発光体のz軸の距離Hと虚像位置Z2の中点であるから、Z2=2・Z−H が成立する。また、虚像で構成される3角形と反射光で構成される3角形の相似から、
X/D=Z/Z2=Z/(2・Z−H) が得られる。即ち、
X=(Z・D)/(2・Z−H)、又は、 Z=(X・H)/(2・X−H)となる。この関係式を微分すると以下のΔXとΔZの関係式が求まる。即ち、
ΔX/ΔZ=−(D・H)/(2・Z−H)**2、
又は、 ΔZ/ΔX=−(D・H)/(2・X−D)**2 となる。なお、記号「/」は除算を意味し、記号「**」はべき乗を意味する。また、負号「―」はΔXがXと反対向きであることを意味する。
カメラ13のパラメータ(焦点距離f、撮像面のサイズ)と前述した距離Zにおける反射光の像と撮影画面上にできる撮影像との関係について図5を参照して説明する。図5において、カメラレンズ30の中心からz軸方向に距離Hの点に長さDsが既知の発光体27を水平に配置し、更に下方に既知の距離hの点Z(Z=H+h)に鏡面21を水平に配置する。レンズの焦点距離を「f」とし、撮影画面上に撮影された発光体27の像の大きさ「x」を計測する。このとき計測値をCxとすれば、図5から 反射光の長さXは、 X=Cs・Z/f で与えられる。Xが計算できれば、D=Ds として上に述べた下側の式から ΔZ/ΔXの値が計算で求められる。ここで、ΔXは、ΔX=ΔCx・Z/f であるから、段差ΔZが求められる。
なお、距離hを計測するのが困難な場合は、鏡面21上に長さXsが既知の像(又は図)を配置する(描いてもよいし、描いた図を密着又は貼り付けてもよい)。次いで、距離Z(又は、距離h)を上下に移動させて、発光体による撮影画面上の像と長さXsの図形の撮影像が一致するように調整する。この場合は、 Xs/Ds=(H+h)/(H+2・h)より未知数hを計算して求め、 Z=H+h を算出する。上に述べた上側の式から ΔZ/ΔXの値が計算で求められる。ここで、ΔXは、ΔX=ΔCx・Z/f であるから、段差ΔZが求められる。
上記した実施例では、カメラの光軸を略垂直下向きに向けた。この実施形態では、被測定対象の鏡面が略水平の場合や傾斜面の水平距離が短く無視できる場合について述べている。しかし、鏡面反射面が大きな角度で傾斜している場合は発光体27の位置から離れた位置にカメラを配置するか、カメラの光軸を反射光の方に傾斜させて配置する工夫が必要である。また、変形している鏡面反射面に段差があるだけでなく複雑な形状をしている場合には図6に示す装置を利用する。
図6は装置の1例を示す。図6において、装置取り付け固定台41に直線発光体11及びカメラを固定する。固定台41は連結軸42を介して360度旋回可能な駆動モータ43に連結され、軸44を介して左右移動手段45、前後移動手段に連結する。以上の装置で得られた撮影画像を合成すれば鏡面反射面40に複雑な変形がある場合に、平面の形状の測定や立体構造を測定することができる。
以上に本実施形態を詳細に説明したように、本実施形態に依れば、被測定対象の表面が完全な鏡反射面、又は、暗黒色の鏡面のように拡散反射しない表面の場合にも測定できるという効果が得られる。また、拡散反射面を利用しないことから拡散反射光源(例えば、蛍光灯)を光源として利用でき、装置が安価になるという効果も得られる。
以上、この発明の実施形態、実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、鏡面反射面は暗黒色である必要はなく、白色などの明るい色の鏡面の形状測定にも適用できる。また、導光用プラスチックなどのように、自ら発光する発光体(光源体)でなくてもよい。さらに、測定する鏡面が水平でなく傾斜している場合にも適用できる。
実施形態の全体装置の構成例を示す。 鏡面反射面に段差のある場合の実施例を示す。 上記実施例の詳細図を示す。 本発明の原理を説明した説明図である。 本発明の原理を説明した説明図である。 鏡面反射面に複雑な変形がある場合の測定装置例を示す。 従来装置の構成図を示す。 従来装置の原理の説明図である。 従来装置の撮影画像例を示す。
符号の説明
10 測定対象物(被測定対象面)
11 蛍光灯(光源体)
13 ディジタルカメラ(撮影カメラ)
14 記録装置
15 処理装置(演算処理装置)
20 段差付き鏡平面
21 上鏡面
22 下鏡面
25 撮影画像
27 発光体(光源体)
30、13a カメラレンズ
31、13b 撮像面

Claims (5)

  1. 鏡面反射する被測定対象面に光線を投影する光源体と、該光源体の被測定対象による鏡面反射像を撮影するカメラと、該カメラによる撮影画像を処理して鏡面反射部分の表面形状を算出する演算処理装置を具備したことを特徴とする表面形状測定装置。
  2. 前記被測定対象の鏡面反射領域は黒色、暗褐色等の拡散反射が起こりにくい暗黒色表面で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の表面形状測定装置。
  3. 前記光源体は1又は複数の平行な直線状の蛍光灯、又は、円形、正方形又は矩形の環状の蛍光灯で構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2の何れか1に記載の表面形状測定装置。
  4. 前記光源体は、導光用プラスチィック棒などのように他の光供給源によって発光する発光体であることを特徴とする請求項1又は請求項2の何れか1に記載の表面形状測定装置。
  5. 前記カメラは、カメラ中心線が前記被測定対象の鏡面反射面と略垂直になるように配置したこと特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1に記載の表面形状測定装置。
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