JP2007009899A - 燃料噴射弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】 外径側内壁面31aは垂直に設けられていたため、環状溝通路31内に流入した高圧燃料が外径側内壁面31aに垂直にぶつかり、外径側内壁面31aに大きなストレスを与える。このため、燃料圧力が高圧化されると、外径側内壁面31aの開口側が破損する可能性がある。
【解決手段】 外径側内壁面31aを、外径側に傾斜する傾斜面に設け、環状溝通路31内に流入した高圧燃料がスムーズに着座面34へ排出されるように設けた。これにより、環状溝通路31内に流入した高圧燃料は、傾斜角を成して外径側内壁面31aにぶつかるようになり、外径側内壁面31aに与えられるストレスが抑えられる。この結果、燃料圧力の高圧化が進んでも、外径側内壁面31aに与えられるストレスの増大が抑えられることになり、外径側内壁面31aの開口側の破損を防ぐことができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 外径側内壁面31aを、外径側に傾斜する傾斜面に設け、環状溝通路31内に流入した高圧燃料がスムーズに着座面34へ排出されるように設けた。これにより、環状溝通路31内に流入した高圧燃料は、傾斜角を成して外径側内壁面31aにぶつかるようになり、外径側内壁面31aに与えられるストレスが抑えられる。この結果、燃料圧力の高圧化が進んでも、外径側内壁面31aに与えられるストレスの増大が抑えられることになり、外径側内壁面31aの開口側の破損を防ぐことができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高圧燃料が供給される圧力制御室の燃料圧力を制御して燃料噴射をコントロールする燃料噴射弁に関する。
(従来の技術)
従来より、コモンレール等に蓄圧された高圧燃料を燃料噴射弁からディーゼル機関に噴射する蓄圧式燃料噴射装置が知られている。
この蓄圧式燃料噴射装置に用いられる燃料噴射弁は、高圧燃料が供給される圧力制御室の燃料圧力を制御して燃料噴射をコントロールしている。
この種の燃料噴射弁は、圧力制御室と低圧側とを連通させる出口側燃料通路(燃料通路内には出口オリフィスを備える)を開閉することで圧力制御室の燃料圧力を制御しており、出口側燃料通路を開閉する手段を、図3を参照して説明する。なお、図3は燃料噴射弁の要部の概略斜視図(実施例と共通図)である。
従来より、コモンレール等に蓄圧された高圧燃料を燃料噴射弁からディーゼル機関に噴射する蓄圧式燃料噴射装置が知られている。
この蓄圧式燃料噴射装置に用いられる燃料噴射弁は、高圧燃料が供給される圧力制御室の燃料圧力を制御して燃料噴射をコントロールしている。
この種の燃料噴射弁は、圧力制御室と低圧側とを連通させる出口側燃料通路(燃料通路内には出口オリフィスを備える)を開閉することで圧力制御室の燃料圧力を制御しており、出口側燃料通路を開閉する手段を、図3を参照して説明する。なお、図3は燃料噴射弁の要部の概略斜視図(実施例と共通図)である。
出口側燃料通路18を開閉する手段は、出口側燃料通路18が設けられた弁座プレート4と、出口側燃料通路18の周囲の弁座プレート4に着座するボール弁23とを備えるものであり、弁座プレート4にボール弁23を押し付けることで出口側燃料通路18を閉塞し、弁座プレート4からボール弁23を引き離すことで出口側燃料通路18を開くものである。
ここで、弁座プレート4においてボール弁23が着座する着座範囲α内(符号図2参照)には、環状溝通路31と、放射溝通路32とが形成され、ボール弁23が離座する際に出口側燃料通路18から排出される高圧燃料を円滑に排出するように工夫されており、図3に示されるように、環状シート部33とボール弁23との間を通過して流出する高圧燃料を、環状溝通路31から放射溝通路32に導くものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、弁座プレート4においてボール弁23が着座する着座範囲α内(符号図2参照)には、環状溝通路31と、放射溝通路32とが形成され、ボール弁23が離座する際に出口側燃料通路18から排出される高圧燃料を円滑に排出するように工夫されており、図3に示されるように、環状シート部33とボール弁23との間を通過して流出する高圧燃料を、環状溝通路31から放射溝通路32に導くものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
(従来技術の問題点)
しかしながら、上記従来技術では、出口側燃料通路18から排出されて環状溝通路31内に流入した高圧燃料が、図1(a)中矢印Aに示すように、外径側内壁面31aに垂直にぶつかり、外径側内壁面31aに大きなストレス(応力)を与える。
そして、近年における燃料圧力の高圧化(例えば、供給燃料圧力が160Mpa以上)に伴って、外径側内壁面31aに与えられるストレスが増大することになり、外径側内壁面31aの開口側(図中矢印B参照)が破損する可能性がある。
特開平9−42106号公報
しかしながら、上記従来技術では、出口側燃料通路18から排出されて環状溝通路31内に流入した高圧燃料が、図1(a)中矢印Aに示すように、外径側内壁面31aに垂直にぶつかり、外径側内壁面31aに大きなストレス(応力)を与える。
そして、近年における燃料圧力の高圧化(例えば、供給燃料圧力が160Mpa以上)に伴って、外径側内壁面31aに与えられるストレスが増大することになり、外径側内壁面31aの開口側(図中矢印B参照)が破損する可能性がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は燃料圧力が高圧化されても、環状溝通路の外径側内壁面の開口側が破損することのない燃料噴射弁の提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段を採用する燃料噴射弁における環状溝通路の外径側内壁面には、溝開口が広がるように外径方向に傾斜する傾斜面が設けられている。
これにより、出口側燃料通路から排出されて環状溝通路内に流入した高圧燃料は、傾斜角を成して外径側内壁面にぶつかるようになり、外径側内壁面に与えられるストレスが抑えられる。
このため、燃料圧力の高圧化が進んでも、外径側内壁面に与えられるストレスの増大が抑えられることになり、外径側内壁面の開口側(燃料排出側)の破損を防ぐことができる。
請求項1の手段を採用する燃料噴射弁における環状溝通路の外径側内壁面には、溝開口が広がるように外径方向に傾斜する傾斜面が設けられている。
これにより、出口側燃料通路から排出されて環状溝通路内に流入した高圧燃料は、傾斜角を成して外径側内壁面にぶつかるようになり、外径側内壁面に与えられるストレスが抑えられる。
このため、燃料圧力の高圧化が進んでも、外径側内壁面に与えられるストレスの増大が抑えられることになり、外径側内壁面の開口側(燃料排出側)の破損を防ぐことができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段を採用する燃料噴射弁における環状溝通路の外径側内壁面には、外径方向に向かうほど拡径する曲面が設けられている。
これにより、外径側内壁面にぶつかる燃料の角度は、開口側ほど傾斜角が緩やかになる。即ち、外径側内壁面の開口側において高圧燃料がスムーズに流れるため、外径側内壁面の開口側に与えられるストレスが抑えられる。
このため、外径側内壁面の開口側の破損をより確実に防ぐことができる。
請求項2の手段を採用する燃料噴射弁における環状溝通路の外径側内壁面には、外径方向に向かうほど拡径する曲面が設けられている。
これにより、外径側内壁面にぶつかる燃料の角度は、開口側ほど傾斜角が緩やかになる。即ち、外径側内壁面の開口側において高圧燃料がスムーズに流れるため、外径側内壁面の開口側に与えられるストレスが抑えられる。
このため、外径側内壁面の開口側の破損をより確実に防ぐことができる。
[請求項3の手段]
請求項3の手段を採用する燃料噴射弁における放射溝通路は、徐々に広がりながら環状溝通路と接続している。
これにより、出口側燃料通路から排出される高圧燃料は、傾斜角を成して放射溝通路の壁面にぶつかるようになり、放射溝通路の壁面に与えられるストレスが抑えられる。
このため、燃料圧力の高圧化が進んでも、放射溝通路の壁面に与えられるストレスの増大が抑えられることになり、放射溝通路の壁面の破損を防ぐことができる。
請求項3の手段を採用する燃料噴射弁における放射溝通路は、徐々に広がりながら環状溝通路と接続している。
これにより、出口側燃料通路から排出される高圧燃料は、傾斜角を成して放射溝通路の壁面にぶつかるようになり、放射溝通路の壁面に与えられるストレスが抑えられる。
このため、燃料圧力の高圧化が進んでも、放射溝通路の壁面に与えられるストレスの増大が抑えられることになり、放射溝通路の壁面の破損を防ぐことができる。
[請求項4]
(請求項4の背景)
出口側燃料通路の途中には、出口側燃料通路の通路面積を絞る出口オリフィスが設けられており、出口側燃料通路内において出口オリフィスから環状シート部の内側に移行する拡径部分を備える。従来の拡径部分は、出口オリフィスから垂直に拡径するものである{図10(a)参照}。
そして、近年における燃料圧力の高圧化(例えば、供給燃料圧力が160Mpa以上)に伴って、燃料の流速が速くなると、拡径部分の下流側、即ち環状シート部の上流部位に負圧領域が発生してキャビテーションが起きる{図10(a)中E参照}。このキャビティーは、燃料により流され、圧力勾配が大きい部位に達するとキャビティーが崩壊する。このキャビティーの崩壊時に生じるエネルギーにより、近傍の部材が壊食していくキャビテーションエロージョンが生じる。
(請求項4の背景)
出口側燃料通路の途中には、出口側燃料通路の通路面積を絞る出口オリフィスが設けられており、出口側燃料通路内において出口オリフィスから環状シート部の内側に移行する拡径部分を備える。従来の拡径部分は、出口オリフィスから垂直に拡径するものである{図10(a)参照}。
そして、近年における燃料圧力の高圧化(例えば、供給燃料圧力が160Mpa以上)に伴って、燃料の流速が速くなると、拡径部分の下流側、即ち環状シート部の上流部位に負圧領域が発生してキャビテーションが起きる{図10(a)中E参照}。このキャビティーは、燃料により流され、圧力勾配が大きい部位に達するとキャビティーが崩壊する。このキャビティーの崩壊時に生じるエネルギーにより、近傍の部材が壊食していくキャビテーションエロージョンが生じる。
このキャビテーションエロージョンが生じる部位は、圧力勾配が大きい部位、即ち環状シート部であるため、キャビテーションエロージョンにより、環状シート部{図10(a)中矢印F参照}が破損する可能性がある。
なお、環状シート部が破損すると、出口側燃料通路が開いた際の流量が変化するため、圧力制御室の圧力を所望値に制御できなくなる。さらに、環状シート部が陥没すると、環状シート部で高圧燃料をシールできなくなってしまう。
なお、環状シート部が破損すると、出口側燃料通路が開いた際の流量が変化するため、圧力制御室の圧力を所望値に制御できなくなる。さらに、環状シート部が陥没すると、環状シート部で高圧燃料をシールできなくなってしまう。
(請求項4の手段)
請求項4は上記不具合を回避するためになされたものであり、請求項4の手段を採用する燃料噴射弁において、出口オリフィスから環状シート部の内側に移行する拡径部分には、徐々に拡径する曲面が設られちえる。
これにより、燃料圧力の高圧化が進んでも、拡径部分の下流側のキャビテーションの発生を抑えることができ、キャビテーションエロージョンによる環状シート部の破損を防ぐことができる。
請求項4は上記不具合を回避するためになされたものであり、請求項4の手段を採用する燃料噴射弁において、出口オリフィスから環状シート部の内側に移行する拡径部分には、徐々に拡径する曲面が設られちえる。
これにより、燃料圧力の高圧化が進んでも、拡径部分の下流側のキャビテーションの発生を抑えることができ、キャビテーションエロージョンによる環状シート部の破損を防ぐことができる。
最良の形態1、2の燃料噴射弁は、高圧燃料が供給される圧力制御室と低圧側を連通させる出口側燃料通路が設けられた弁座プレートと、出口側燃料通路の周囲の弁座プレートに着座して出口側燃料通路を閉塞可能な弁体と、この弁体を弁座プレートに着座および離座させて、出口側燃料通路の開閉を行うアクチュエータと、燃料を噴射する噴孔を備えたノズルボディと、圧力制御室の燃料圧力に応じて変位して噴孔を開閉するニードルとを備える。
弁座プレートは、弁体が着座する着座範囲内に、出口側燃料通路の開口周囲に環状に設けられ、弁体と環状に当接して出口側燃料通路を閉塞する環状シート部と、この環状シート部の周囲に環状に設けられた環状溝通路と、この環状溝通路から着座範囲の外側に向けて放射状に設けられた放射溝通路とを備える。
弁座プレートは、弁体が着座する着座範囲内に、出口側燃料通路の開口周囲に環状に設けられ、弁体と環状に当接して出口側燃料通路を閉塞する環状シート部と、この環状シート部の周囲に環状に設けられた環状溝通路と、この環状溝通路から着座範囲の外側に向けて放射状に設けられた放射溝通路とを備える。
そして、最良の形態1の燃料噴射弁は、環状溝通路の外径側内壁面が、溝開口が広がるように外径方向に傾斜する傾斜面に設けられる。即ち、環状溝通路の外径側内壁面は、当該環状溝通路の開口(弁体が着座する面において溝が開口する部分)に向かって徐々に拡径して設けられる。
また、最良の形態2の燃料噴射弁は、複数の放射溝通路を備えるものであり、放射溝通路は、徐々に広がりながら環状溝通路と接続するように設けられる。
また、最良の形態2の燃料噴射弁は、複数の放射溝通路を備えるものであり、放射溝通路は、徐々に広がりながら環状溝通路と接続するように設けられる。
実施例1を図1〜図4を参照して説明する。
この実施例1では、まず燃料噴射弁1の構成を説明し、その後で実施例1の特徴を説明する。
この実施例1では、まず燃料噴射弁1の構成を説明し、その後で実施例1の特徴を説明する。
(燃料噴射弁1の構成)
燃料噴射弁1は、例えばディーゼルエンジン用の蓄圧式燃料噴射装置に用いられ、図示しないコモンレールから供給される高圧燃料(例えば、160Mpa以上の超高圧燃料)をエンジン燃焼室に噴射するものであり、図4に示すように、ノズル(後述する)、ノズルホルダ2、制御ピストン3、弁座プレート4、電磁アクチュエータ5等より構成される。
燃料噴射弁1は、例えばディーゼルエンジン用の蓄圧式燃料噴射装置に用いられ、図示しないコモンレールから供給される高圧燃料(例えば、160Mpa以上の超高圧燃料)をエンジン燃焼室に噴射するものであり、図4に示すように、ノズル(後述する)、ノズルホルダ2、制御ピストン3、弁座プレート4、電磁アクチュエータ5等より構成される。
ノズルは、先端に噴孔を有するノズルボディ6と、このノズルボディ6の内部に摺動自在に挿入されるニードル7とから構成され、リテーニングナット8によりノズルホルダ2の下部に締結されている。
ノズルホルダ2には、制御ピストン3を挿入するシリンダ9、コモンレールから供給された高圧燃料をノズル側へ導く燃料通路11と弁座プレート4側へ導く燃料通路12、および高圧燃料を低圧側へ排出する排出通路13等が形成されている。
ノズルホルダ2には、制御ピストン3を挿入するシリンダ9、コモンレールから供給された高圧燃料をノズル側へ導く燃料通路11と弁座プレート4側へ導く燃料通路12、および高圧燃料を低圧側へ排出する排出通路13等が形成されている。
制御ピストン3は、ノズルホルダ2のシリンダ9に摺動自在に挿入され、同じくシリンダ9に挿入されたプレッシャピン14を介してニードル7に連接されている。
プレッシャピン14は、制御ピストン3とニードル7との間に介在され、プレッシャピン14の周囲に配置されるスプリング15に付勢されてニードル7を下方(閉弁方向)へ押圧している。
プレッシャピン14は、制御ピストン3とニードル7との間に介在され、プレッシャピン14の周囲に配置されるスプリング15に付勢されてニードル7を下方(閉弁方向)へ押圧している。
弁座プレート4は、シリンダ9の上端に開口するノズルホルダ2の端面上に配置され、シリンダ9と連通する圧力制御室16が形成されている。
この弁座プレート4には、圧力制御室16に高圧燃料を供給する入口側燃料通路17と、圧力制御室16内の高圧燃料を低圧側に排出する出口側燃料通路18が設けられている。なお、弁座プレート4の詳細については後述する。
この弁座プレート4には、圧力制御室16に高圧燃料を供給する入口側燃料通路17と、圧力制御室16内の高圧燃料を低圧側に排出する出口側燃料通路18が設けられている。なお、弁座プレート4の詳細については後述する。
入口側燃料通路17は、燃料通路12と圧力制御室16を連通するものであり、入口側燃料通路17の途中には、入口側燃料通路17の通路面積を絞る入口オリフィス17aが形成されている。
出口側燃料通路18は、圧力制御室16と排出通路13(低圧側)を連通するものであり、出口側燃料通路18の途中には、出口側燃料通路18の通路面積を絞る出口オリフィス18aが形成されている。
ここで、出口オリフィス18aの流路径(内径)は、入口オリフィス17aの流路径(内径)よりも大きく設定されている。なお、「出口オリフィス18aの流路径(内径)」≦「入口オリフィス17aの流路径(内径)」であっても良い。
出口側燃料通路18は、圧力制御室16と排出通路13(低圧側)を連通するものであり、出口側燃料通路18の途中には、出口側燃料通路18の通路面積を絞る出口オリフィス18aが形成されている。
ここで、出口オリフィス18aの流路径(内径)は、入口オリフィス17aの流路径(内径)よりも大きく設定されている。なお、「出口オリフィス18aの流路径(内径)」≦「入口オリフィス17aの流路径(内径)」であっても良い。
電磁アクチュエータ5には、出口側燃料通路18を開閉するボール弁23(弁体に相当する)が取り付けられており、このボール弁23が下端に装着されたアーマチャ24、このアーマチャ24を下方(閉弁方向)へ付勢するスプリング25、およびアーマチャ24を上方(開弁方向)へ駆動するソレノイド26等を内蔵する。この電磁アクチュエータ5は、ノズルホルダ2の上部に弁座プレート4を介して組付けられ、リテーニングナット27によってノズルホルダ2の上部に結合固着されている。
ソレノイド26がOFFの状態では、スプリング25の付勢力によってアーマチャ24が下方に押し付けられ、ボール弁23が弁座プレート4に着座して出口側燃料通路18を塞ぐ。
ソレノイド26がONの状態では、スプリング25の付勢力に抗してアーマチャ24が上方に移動する。これによって、ボール弁23が弁座プレート4から離座して、出口側燃料通路18が開かれる。
ソレノイド26がONの状態では、スプリング25の付勢力に抗してアーマチャ24が上方に移動する。これによって、ボール弁23が弁座プレート4から離座して、出口側燃料通路18が開かれる。
ここで、燃料噴射弁1の作動を説明する。
コモンレールから燃料噴射弁1に供給される高圧燃料は、ノズルの内部通路29(図4参照)と圧力制御室16とに導かれる。
この時、電磁アクチュエータ5がOFF状態(ボール弁23が出口側燃料通路18を閉じた状態)であると、圧力制御室16に導入された高圧燃料の圧力が制御ピストン3およびプレッシャピン14を介してニードル7に作用し、スプリング15とともにニードル7を下方(閉弁方向)へ強く付勢する。
コモンレールから燃料噴射弁1に供給される高圧燃料は、ノズルの内部通路29(図4参照)と圧力制御室16とに導かれる。
この時、電磁アクチュエータ5がOFF状態(ボール弁23が出口側燃料通路18を閉じた状態)であると、圧力制御室16に導入された高圧燃料の圧力が制御ピストン3およびプレッシャピン14を介してニードル7に作用し、スプリング15とともにニードル7を下方(閉弁方向)へ強く付勢する。
一方、ノズルの内部通路29に供給された高圧燃料は、ニードル7の受圧面(ノズルの有効シート面積)に作用してニードル7を上方(開弁方向)へ押し上げる。但し、電磁アクチュエータ5がOFF状態(ボール弁23が出口側燃料通路18を閉じた状態)では、ニードル7を下方へ押し下げる力が上回っているため、ニードル7はリフトすることなく噴孔を閉じるので燃料は噴射されない。
電磁アクチュエータ5がONされると、ボール弁23が出口側燃料通路18を開いて出口側燃料通路18が排出通路13と連通するため、圧力制御室16の燃料が出口側燃料通路18を通って排出通路13より排出され、圧力制御室16の圧力が低下する。
圧力制御室16の圧力が所定の開弁圧力まで低下すると、ニードル7を押し上げる力が上回り、ニードル7がリフトして噴孔が開かれ、燃料の噴射が開始される。
圧力制御室16の圧力が所定の開弁圧力まで低下すると、ニードル7を押し上げる力が上回り、ニードル7がリフトして噴孔が開かれ、燃料の噴射が開始される。
その後、電磁アクチュエータ5がOFFされると、ボール弁23が出口側燃料通路18を閉じ、再び圧力制御室16の燃料圧力が上昇する。
そして、圧力制御室16の圧力が所定の閉弁圧力まで上昇すると、ニードル7を押し下げる力が上回り、ニードル7が押し下げられて噴孔が閉じられ、噴射が終了する。
そして、圧力制御室16の圧力が所定の閉弁圧力まで上昇すると、ニードル7を押し下げる力が上回り、ニードル7が押し下げられて噴孔が閉じられ、噴射が終了する。
(出口側燃料通路18の開閉部分の説明)
次に、出口側燃料通路18の開閉部分、即ち弁座プレート4とボール弁23について図1〜図3を参照して説明する。
ボール弁23の下面(弁座プレート4に着座する面)は、弁座プレート4に着座して出口側燃料通路18を閉じるための平面部23aが形成されており、その平面部23aの中心が出口側燃料通路18内の中心と軸方向(ボール弁23の駆動方向)に一致する。
次に、出口側燃料通路18の開閉部分、即ち弁座プレート4とボール弁23について図1〜図3を参照して説明する。
ボール弁23の下面(弁座プレート4に着座する面)は、弁座プレート4に着座して出口側燃料通路18を閉じるための平面部23aが形成されており、その平面部23aの中心が出口側燃料通路18内の中心と軸方向(ボール弁23の駆動方向)に一致する。
弁座プレート4は、ノズルホルダ2内に固定された円板であり、弁座プレート4の上面(ボール弁23が着座する面)の中心に、出口側燃料通路18が開口する。
弁座プレート4の上面には、上述したように、ボール弁23の平面部23aが着座する。弁座プレート4においてボール弁23が着座する着座範囲αを図2(a)に示す。
弁座プレート4の上面において、ボール弁23が着座する着座範囲α内には、ボール弁23が離座する際、出口側燃料通路18から弁座プレート4とボール弁23の間を通って外径方向に排出される高圧燃料を円滑に排出する目的で、環状溝通路31と放射溝通路32が形成されている。なお、放射溝通路32は着座範囲αの外側(外径方向)まで伸びて形成されている。
弁座プレート4の上面には、上述したように、ボール弁23の平面部23aが着座する。弁座プレート4においてボール弁23が着座する着座範囲αを図2(a)に示す。
弁座プレート4の上面において、ボール弁23が着座する着座範囲α内には、ボール弁23が離座する際、出口側燃料通路18から弁座プレート4とボール弁23の間を通って外径方向に排出される高圧燃料を円滑に排出する目的で、環状溝通路31と放射溝通路32が形成されている。なお、放射溝通路32は着座範囲αの外側(外径方向)まで伸びて形成されている。
環状溝通路31は、出口側燃料通路18の開口周囲に環状に設けられた環状シート部33の周囲を全周に亘って囲むように環状に形成されている。なお、環状シート部33は、ボール弁23が弁座プレート4に着座した際にボール弁23と環状に当接して出口側燃料通路18を閉塞するシール部である。
放射溝通路32は、環状溝通路31から着座範囲αの外側に向けて放射状に形成され、環状溝通路31に排出された高圧燃料を収集して着座範囲αの外側へ導く通路である。なお、この放射溝通路32は、環状溝通路31から着座範囲αの外側に向けて等間隔で3本以上設けられるものであり、この実施例1では4本の放射溝が十字状に形成された例を示すが、環状溝通路31を5本以上設けたものであっても良い。
なお、環状溝通路31の直径(外径)d1は、ボール弁23の平面部23aの直径d2より小径に設けられており、隣接する放射溝通路32の間はボール弁23が着座する着座面34である。
放射溝通路32は、環状溝通路31から着座範囲αの外側に向けて放射状に形成され、環状溝通路31に排出された高圧燃料を収集して着座範囲αの外側へ導く通路である。なお、この放射溝通路32は、環状溝通路31から着座範囲αの外側に向けて等間隔で3本以上設けられるものであり、この実施例1では4本の放射溝が十字状に形成された例を示すが、環状溝通路31を5本以上設けたものであっても良い。
なお、環状溝通路31の直径(外径)d1は、ボール弁23の平面部23aの直径d2より小径に設けられており、隣接する放射溝通路32の間はボール弁23が着座する着座面34である。
(実施例1の背景)
従来の環状溝通路31の通路断面は、図1(a)に示されるように、外径側内壁面31aが垂直に設けられていた。
このように、環状溝通路31の外径側内壁面31aが垂直に設けられていると、出口側燃料通路18から排出されて環状溝通路31内に流入した高圧燃料が図中矢印Aに示すように、外径側内壁面31aに垂直にぶつかり、外径側内壁面31aに大きなストレスを与える。このため、供給燃料の高圧化(例えば、160Mpa以上)に伴って、外径側内壁面31aに与えられるストレスが増大することになり、外径側内壁面31aの開口側(燃料排出側:図中矢印B参照)が破損する可能性がある。
従来の環状溝通路31の通路断面は、図1(a)に示されるように、外径側内壁面31aが垂直に設けられていた。
このように、環状溝通路31の外径側内壁面31aが垂直に設けられていると、出口側燃料通路18から排出されて環状溝通路31内に流入した高圧燃料が図中矢印Aに示すように、外径側内壁面31aに垂直にぶつかり、外径側内壁面31aに大きなストレスを与える。このため、供給燃料の高圧化(例えば、160Mpa以上)に伴って、外径側内壁面31aに与えられるストレスが増大することになり、外径側内壁面31aの開口側(燃料排出側:図中矢印B参照)が破損する可能性がある。
(実施例1の特徴)
そこで、実施例1では、環状溝通路31の外径側内壁面31aを、図1(b)に示されるように、外径側に傾斜する傾斜面に設けた。即ち、環状溝通路31の外径側内壁面31aは、着座面34に向けて徐々に拡径して設けられ、環状溝通路31内に流入した高圧燃料がスムーズに着座面34へ排出されるように設けた。
なお、図1(c)に示されるように、環状溝通路31の外径側内壁面31aを、2段に分けて、外径側に傾斜させても良い。
そこで、実施例1では、環状溝通路31の外径側内壁面31aを、図1(b)に示されるように、外径側に傾斜する傾斜面に設けた。即ち、環状溝通路31の外径側内壁面31aは、着座面34に向けて徐々に拡径して設けられ、環状溝通路31内に流入した高圧燃料がスムーズに着座面34へ排出されるように設けた。
なお、図1(c)に示されるように、環状溝通路31の外径側内壁面31aを、2段に分けて、外径側に傾斜させても良い。
このように、環状溝通路31の外径側内壁面31aを、外径方向に傾斜する傾斜面に設けることにより、出口側燃料通路18から排出され、環状溝通路31内に流入した高圧燃料は図中矢印A’に示すように、傾斜角を成して外径側内壁面31aにぶつかるようになり、外径側内壁面31aに与えられるストレスが抑えられる。
このため、燃料圧力の高圧化が進んでも、外径側内壁面31aに与えられるストレスの増大が抑えられることになり、外径側内壁面31aの開口側の破損を防ぐことができる。
このため、燃料圧力の高圧化が進んでも、外径側内壁面31aに与えられるストレスの増大が抑えられることになり、外径側内壁面31aの開口側の破損を防ぐことができる。
実施例2を図5を参照して説明する。なお、以下の実施例において、上記実施例1と同一符号は、同一機能物を示すものである。
上記の実施例1は、環状溝通路31の断面形状において直線部と直線部との角部が形成されるものであった。
これに対し、この実施例2は、図5に示すように、環状溝通路31の内径側内壁面31bと外径側内壁面31aを直線的に設けるものであるが、環状溝通路31の底面31cをR面(曲面)に設けて、環状溝通路31の内径側内壁面31bと外径側内壁面31aをR面で連続させたものである。
このように設けることにより、環状溝通路31内において燃料がスムーズに外周側に流れるため、環状溝通路31内において高圧燃料による渦流の発生が防がれる。このため、高圧燃料の渦流による外径側内壁面31aの破損を防ぐことができる。
上記の実施例1は、環状溝通路31の断面形状において直線部と直線部との角部が形成されるものであった。
これに対し、この実施例2は、図5に示すように、環状溝通路31の内径側内壁面31bと外径側内壁面31aを直線的に設けるものであるが、環状溝通路31の底面31cをR面(曲面)に設けて、環状溝通路31の内径側内壁面31bと外径側内壁面31aをR面で連続させたものである。
このように設けることにより、環状溝通路31内において燃料がスムーズに外周側に流れるため、環状溝通路31内において高圧燃料による渦流の発生が防がれる。このため、高圧燃料の渦流による外径側内壁面31aの破損を防ぐことができる。
実施例3を図6を参照して説明する。
上記の実施例2は、外径側内壁面31aの断面形状を直線的に設けた。
これに対し、この実施例3は、図6に示すように、外径側内壁面31aを外径方向に向かうほど拡径するR面に設けた。具体的には、上記の実施例2における外径側内壁面31aの直線的部分を、上方へ膨らむ円弧面に設けた。
これにより、外径側内壁面31aにぶつかる燃料の角度は、外径側ほど傾斜角が緩やかになる。即ち、外径側内壁面31aの外径側において高圧燃料がスムーズに流れるため、外径側内壁面31aの外径側に与えられるストレスがより小さく抑えられる。
このため、外径側内壁面31aの開口側の破損をより確実に防ぐことができる。
上記の実施例2は、外径側内壁面31aの断面形状を直線的に設けた。
これに対し、この実施例3は、図6に示すように、外径側内壁面31aを外径方向に向かうほど拡径するR面に設けた。具体的には、上記の実施例2における外径側内壁面31aの直線的部分を、上方へ膨らむ円弧面に設けた。
これにより、外径側内壁面31aにぶつかる燃料の角度は、外径側ほど傾斜角が緩やかになる。即ち、外径側内壁面31aの外径側において高圧燃料がスムーズに流れるため、外径側内壁面31aの外径側に与えられるストレスがより小さく抑えられる。
このため、外径側内壁面31aの開口側の破損をより確実に防ぐことができる。
実施例4を図7を参照して説明する。
上記の実施例3は、外径側内壁面31aに上方へ膨らむ円弧面を設けて、外径側内壁面31aを外径方向に向かうほど拡径するようにした。
これに対し、この実施例4は、図7に示すように、外径側内壁面31aを下方へ窪む円弧面に設けて、外径側内壁面31aを外径方向に向かうほど拡径させたものである。
このように設けても、外径側内壁面31aにぶつかる高圧燃料が外径側内壁面31aに沿ってスムーズに外径方向へ流れるため、外径側内壁面31aの開口側に与えられるストレスが小さく抑えられる。
このため、実施例3と同様、外径側内壁面31aの開口側の破損を確実に防ぐことができる。
上記の実施例3は、外径側内壁面31aに上方へ膨らむ円弧面を設けて、外径側内壁面31aを外径方向に向かうほど拡径するようにした。
これに対し、この実施例4は、図7に示すように、外径側内壁面31aを下方へ窪む円弧面に設けて、外径側内壁面31aを外径方向に向かうほど拡径させたものである。
このように設けても、外径側内壁面31aにぶつかる高圧燃料が外径側内壁面31aに沿ってスムーズに外径方向へ流れるため、外径側内壁面31aの開口側に与えられるストレスが小さく抑えられる。
このため、実施例3と同様、外径側内壁面31aの開口側の破損を確実に防ぐことができる。
実施例5を図8を参照して説明する。
上記の実施例1〜4は、底面31cから環状溝通路31の開口端に至る外径側内壁面31aの全域を、外径方向へ傾斜させる例を示した。
これに対し、この実施例5は、外径側内壁面31aの開口側のみを外径方向に傾斜させたものである。即ち、高圧燃料の流れにより最も大きなストレスが与えられる外径側内壁面31aの開口側のみを外径方向に傾斜させたものである。
このように設けることにより、外径側内壁面31aのうち、高圧燃料の流れにより最も大きなストレスが与えられる開口側において高圧燃料がスムーズに流れるようになり、外径側内壁面31aの開口側に与えられるストレスが小さく抑えられる。
このため、上記の実施例1〜4と同様、外径側内壁面31aの開口側の破損を防ぐことができる。
上記の実施例1〜4は、底面31cから環状溝通路31の開口端に至る外径側内壁面31aの全域を、外径方向へ傾斜させる例を示した。
これに対し、この実施例5は、外径側内壁面31aの開口側のみを外径方向に傾斜させたものである。即ち、高圧燃料の流れにより最も大きなストレスが与えられる外径側内壁面31aの開口側のみを外径方向に傾斜させたものである。
このように設けることにより、外径側内壁面31aのうち、高圧燃料の流れにより最も大きなストレスが与えられる開口側において高圧燃料がスムーズに流れるようになり、外径側内壁面31aの開口側に与えられるストレスが小さく抑えられる。
このため、上記の実施例1〜4と同様、外径側内壁面31aの開口側の破損を防ぐことができる。
実施例6を図9を参照して説明する。
(実施例6の背景)
従来の環状溝通路31は、図9(a)に示されるように、環状シート部33の周囲に円環状に形成されるものであり、外径側内壁面31aもボール弁23の着座方向から見て円形に設けられていた。
このように、環状溝通路31の外径側内壁面31aが円形に設けられていると、出口側燃料通路18から排出されて環状溝通路31内に流入した高圧燃料が、図中矢印Cに示すように外径側内壁面31aに垂直にぶつかり、外径側内壁面31aに大きなストレスを与える。このため、供給燃料の高圧化(例えば、160Mpa以上)に伴って、外径側内壁面31aに与えられるストレスが増大することになり、外径側内壁面31aの開口側(図中矢印D参照)が破損する可能性がある。
(実施例6の背景)
従来の環状溝通路31は、図9(a)に示されるように、環状シート部33の周囲に円環状に形成されるものであり、外径側内壁面31aもボール弁23の着座方向から見て円形に設けられていた。
このように、環状溝通路31の外径側内壁面31aが円形に設けられていると、出口側燃料通路18から排出されて環状溝通路31内に流入した高圧燃料が、図中矢印Cに示すように外径側内壁面31aに垂直にぶつかり、外径側内壁面31aに大きなストレスを与える。このため、供給燃料の高圧化(例えば、160Mpa以上)に伴って、外径側内壁面31aに与えられるストレスが増大することになり、外径側内壁面31aの開口側(図中矢印D参照)が破損する可能性がある。
(実施例6の特徴)
そこで、実施例6では、図9(b)に示されるように、放射溝通路32が、徐々に広がりながら環状溝通路31と接続するように設けられている。即ち、環状溝通路31内に流入した高圧燃料が外径側内壁面31aによってスムーズに放射溝通路32に導かれるように設けた。
このように設けられることにより、出口側燃料通路18から排出される高圧燃料は、図中矢印C’に示すように傾斜角を成して放射溝通路32の壁面(外径側内壁面31aとの区別は特になくなる)にぶつかるようになり、放射溝通路32の壁面(外径側内壁面31a)のストレスが抑えられる。このため、燃料圧力の高圧化が進んでも、放射溝通路32の壁面(外径側内壁面31a)に与えられるストレスの増大が抑えられることになり、放射溝通路32の壁面(外径側内壁面31aの開口側)の破損を防ぐことができる。
そこで、実施例6では、図9(b)に示されるように、放射溝通路32が、徐々に広がりながら環状溝通路31と接続するように設けられている。即ち、環状溝通路31内に流入した高圧燃料が外径側内壁面31aによってスムーズに放射溝通路32に導かれるように設けた。
このように設けられることにより、出口側燃料通路18から排出される高圧燃料は、図中矢印C’に示すように傾斜角を成して放射溝通路32の壁面(外径側内壁面31aとの区別は特になくなる)にぶつかるようになり、放射溝通路32の壁面(外径側内壁面31a)のストレスが抑えられる。このため、燃料圧力の高圧化が進んでも、放射溝通路32の壁面(外径側内壁面31a)に与えられるストレスの増大が抑えられることになり、放射溝通路32の壁面(外径側内壁面31aの開口側)の破損を防ぐことができる。
実施例7を図10を参照して説明する。
(実施例7の背景)
出口側燃料通路18の内部は、出口オリフィス18aから環状シート部33の内側の通路へ移行する拡径部分18bを備える。
従来の拡径部分18bは、図10(a)に示されるように、出口オリフィス18aから垂直に拡径するものである。このため、供給燃料圧力の高圧化(例えば、160Mpa以上)に伴って燃料の流速が速くなると、図中Eに示すように、拡径部分18bの下流側(環状シート部33の上流部位)にキャビテーションが起き、キャビテーションエロージョンにより下流側の環状シート部33(キャビテーションが崩壊する部分)が破損する可能性がある。
(実施例7の背景)
出口側燃料通路18の内部は、出口オリフィス18aから環状シート部33の内側の通路へ移行する拡径部分18bを備える。
従来の拡径部分18bは、図10(a)に示されるように、出口オリフィス18aから垂直に拡径するものである。このため、供給燃料圧力の高圧化(例えば、160Mpa以上)に伴って燃料の流速が速くなると、図中Eに示すように、拡径部分18bの下流側(環状シート部33の上流部位)にキャビテーションが起き、キャビテーションエロージョンにより下流側の環状シート部33(キャビテーションが崩壊する部分)が破損する可能性がある。
(実施例7の特徴)
そこで、実施例7では、環状溝通路31の外径側内壁面31aを、図10(b)に示されるように、出口オリフィス18aから環状シート部33の内側の燃料通路へ移行する拡径部分18bを徐々に拡径する曲面に設けた。
これにより、燃料圧力の高圧化が進んでも、拡径部分18bの下流側のキャビテーションの発生を抑えることができ、キャビテーションエロージョンによる環状シート部33の破損を防ぐことができる。
そこで、実施例7では、環状溝通路31の外径側内壁面31aを、図10(b)に示されるように、出口オリフィス18aから環状シート部33の内側の燃料通路へ移行する拡径部分18bを徐々に拡径する曲面に設けた。
これにより、燃料圧力の高圧化が進んでも、拡径部分18bの下流側のキャビテーションの発生を抑えることができ、キャビテーションエロージョンによる環状シート部33の破損を防ぐことができる。
〔変形例〕
上記の各実施例を組み合わせても良い。即ち、(1)上記実施例1〜5と実施例6を組み合わせたり、(2)上記実施例1〜5と実施例7を組み合わせたり、(3)実施例6と実施例7を組み合わせたり、(4)上記実施例1〜5と実施例6と実施例7を組み合わせても良い。
上記の実施例では、弁体(ボール弁23)を電磁アクチュエータ5で駆動する例を示したが、ピエゾスタックなど、他のアクチュエータによって弁体を駆動するようにしても良い。
上記の各実施例を組み合わせても良い。即ち、(1)上記実施例1〜5と実施例6を組み合わせたり、(2)上記実施例1〜5と実施例7を組み合わせたり、(3)実施例6と実施例7を組み合わせたり、(4)上記実施例1〜5と実施例6と実施例7を組み合わせても良い。
上記の実施例では、弁体(ボール弁23)を電磁アクチュエータ5で駆動する例を示したが、ピエゾスタックなど、他のアクチュエータによって弁体を駆動するようにしても良い。
1 燃料噴射弁
4 弁座プレート
5 電磁アクチュエータ(アクチュエータ)
6 ノズルボディ
7 ニードル
16 圧力制御室
18 出口側燃料通路
18a 出口オリフィス
18b 出口オリフィスの拡径部分
23 ボール弁(弁体)
31 環状溝通路
31a 外径側内壁面
32 放射溝通路
33 環状シート部
α 着座範囲
4 弁座プレート
5 電磁アクチュエータ(アクチュエータ)
6 ノズルボディ
7 ニードル
16 圧力制御室
18 出口側燃料通路
18a 出口オリフィス
18b 出口オリフィスの拡径部分
23 ボール弁(弁体)
31 環状溝通路
31a 外径側内壁面
32 放射溝通路
33 環状シート部
α 着座範囲
Claims (4)
- 高圧燃料が供給される圧力制御室と低圧側を連通させる出口側燃料通路が設けられた弁座プレートと、
前記出口側燃料通路の周囲の前記弁座プレートに着座して前記出口側燃料通路を閉塞可能な弁体と、
この弁体を前記弁座プレートに着座および離座させて、前記出口側燃料通路の開閉を行うアクチュエータと、
燃料を噴射する噴孔を備えたノズルボディと、
前記圧力制御室の燃料圧力に応じて変位して前記噴孔を開閉するニードルと、
を備える燃料噴射弁において、
前記弁座プレートは、前記弁体が着座する着座範囲内に、
前記出口側燃料通路の開口周囲に環状に設けられ、前記弁体と環状に当接して前記出口側燃料通路を閉塞する環状シート部と、
この環状シート部の周囲に環状に設けられた環状溝通路とを備えるものであり、
前記環状溝通路の外径側内壁面には、溝開口が広がるように外径方向に傾斜する傾斜面が設けられていることを特徴とする燃料噴射弁。 - 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
前記環状溝通路の外径側内壁面には、外径方向に向かうほど拡径する曲面が設けられていることを特徴とする燃料噴射弁。 - 高圧燃料が供給される圧力制御室と低圧側を連通させる出口側燃料通路が設けられた弁座プレートと、
前記出口側燃料通路の周囲の前記弁座プレートに着座して前記出口側燃料通路を閉塞可能な弁体と、
この弁体を前記弁座プレートに着座および離座させて、前記出口側燃料通路の開閉を行うアクチュエータと、
燃料を噴射する噴孔を備えたノズルボディと、
前記圧力制御室の燃料圧力に応じて変位して前記噴孔を開閉するニードルと、
を備える燃料噴射弁において、
前記弁座プレートは、前記弁体が着座する着座範囲内に、
前記出口側燃料通路の開口周囲に環状に設けられ、前記弁体と環状に当接して前記出口側燃料通路を閉塞する環状シート部と、
この環状シート部の周囲に環状に設けられた環状溝通路と、
この環状溝通路から前記着座範囲の外側に向けて放射状に設けられた複数の放射溝通路とを備えるものであり、
前記放射溝通路は、徐々に広がりながら前記環状溝通路と接続していることを特徴とする燃料噴射弁。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の燃料噴射弁において、
前記出口側燃料通路は、当該出口側燃料通路の通路面積を絞る出口オリフィスを備えるものであり、
前記出口側燃料通路内において前記出口オリフィスから前記環状シート部の内側に移行する拡径部分には、徐々に拡径する曲面が設けられていることを特徴とする燃料噴射弁。
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