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JP2006301473A - 光学フィルタを有する光学系および撮影装置 - Google Patents

光学フィルタを有する光学系および撮影装置 Download PDF

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JP2006301473A JP2005125952A JP2005125952A JP2006301473A JP 2006301473 A JP2006301473 A JP 2006301473A JP 2005125952 A JP2005125952 A JP 2005125952A JP 2005125952 A JP2005125952 A JP 2005125952A JP 2006301473 A JP2006301473 A JP 2006301473A
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Kiyobumi Onishi
清文 大西
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Abstract

【課題】 反射防止膜や傾き配置によらずに、光学フィルタでの反射光が像面にて結像することを回避できるようにする。
【解決手段】 光学系は、光量を減衰させる光学フィルタ33と、該光学フィルタよりも像面側に配置された光学素子L3とを有し、前記光学フィルタの像面側の面は曲率を有する。該曲率は、光学素子で反射した後、光学フィルタの像面側の面で反射して像面側に向かう光が像面IPにて結像しない値に設定される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学フィルタを有する光学系およびこれを用いた撮影装置に関する。
光学系には、該光学系を通って撮像素子やフィルムが配置された像面に到達する光量を減衰させたり、いわゆる絞りの小絞り回折現象を防止したりするために、一般にND(neutral density)フィルタと称される光学フィルタが使用される。NDフィルタは、光学系内に配置された絞り装置(光量調節装置)の絞り羽根に貼り付けられて、絞り開口の少なくとも一部を覆うように用いられる。また、NDフィルタが絞り羽根とは独立して光路内に進退できる場合もある。
このようなNDフィルタを備えた光学系において、光学フィルタが平行平板として形成されていると、該NDフィルタの位置を通過して該NDフィルタよりも像面側に設けられた光学素子ユニット(レンズユニット等)で反射した光がさらにNDフィルタの像面側の面で反射して、像面にて結像する可能性がある。この場合、該反射光により形成された像は、いわゆるゴーストとなり、撮影画像の画質を劣化させる。
このようなNDフィルタでの光の反射を軽減するために、光学フィルタの像面側の面に反射防止膜としての光学膜を形成する方法が採られることがある(例えば、特許文献1参照)。また、NDフィルタを光学系の光軸に対して傾けて配置し、NDフィルタでの反射光が像面に向かわないようにする方法もある(例えば、特許文献2,3参照)。
特開2004−32454号公報(段落0045〜0050、図3、図4等) 特開2000−305018号公報(段落0018、図1等)
しかしなから、NDフィルタ上に反射防止膜を形成する場合、該NDフィルタにおいて光透過率を制御するための光学膜と反射防止膜としての光学幕との両立が困難となることが多い。すなわち、反射防止膜において十分な反射防止効果が得られない。また、反射防止膜は、通常、多層膜により構成されているため、製造コストの上昇要因にもなる。
一方、NDフィルタを光学系の光軸に対して傾けて配置すると、光軸方向にその傾きを許容するためのスペースが必要となるため、光学系の設計自由度が制限されたり、光学系が大型化したりする可能性がある。
本発明は、反射防止膜や傾き配置によらずに、光学フィルタでの反射光が像面にて結像することを回避できるようにした光学系を提供することを目的の1つとしている。
本発明の一側面としての光学系は、光量を減衰させる光学フィルタと、該光学フィルタよりも像面側に配置された光学素子とを有し、前記光学フィルタの像面側の面は曲率を有する。そして、該曲率は、光学素子で反射した後、光学フィルタの像面側の面で反射して像面側に向かう光が像面にて結像しない値に設定されている。
本発明によれば、光学フィルタの像面側の面に曲率を持たせることによって、光学フィルタでの反射光の結像を回避しているので、従来のように光学フィルタ上に反射防止膜を設けたり光学フィルタを光軸に対して傾けて配置したりすることなく、光学フィルタでの反射光によるゴーストの発生を低減することができる。そして、このような光学フィルタを備えた光学系を用いて撮影装置を構成することにより、高品質な画像を撮影することができる。
以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。
図6には、本発明の実施例である光学系(撮影光学系)を備えたデジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮影装置を示している。
この図において、20はカメラ本体、21はレンズ鏡筒である。撮影光学系は、該レンズ鏡筒内に収容されている。22はCCDセンサやCMOSセンサ等により構成された撮像素子であり、撮影光学系により形成された被写体像を光電変換する。撮像素子22からの出力信号に対して不図示の画像処理回路で各種処理を行うことにより、画像信号が生成される。該画像信号は、カメラ本体20の背面に設けられたディスプレイ24に表示されたり、不図示の半導体メモリ、光ディスク、磁気テープ等の記録媒体に記録されたりする。撮像素子22および画像処理回路等によって撮影系が構成される。
なお、本実施例では、撮像素子22を用いたいわゆる電子(デジタル)撮影装置について説明するが、本発明は銀縁フィルムに画像を記録するフィルム撮影装置にも適用することができる。
図1および図3には、本実施例の撮影光学系の具体的な構成を示している。また、図2および図4には、本実施例の撮影光学系との比較例を、数値例とともに示している。なお、図1に示す本実施例の撮影光学系の数値と図2に示す比較例の数値とは、後述するNDフィルタの曲率に関する値を除いて同一である。また、図3に示す本実施例の撮影光学系の数値と図4に示す比較例の数値とは、後述するNDフィルタの曲率に関する値を除いて同一である。
これらの撮影光学系は、物体側(図中の左側)から像面側(像面IP側)に向かって順に、正の屈折力(光学的パワー=焦点距離の逆数)を有する第1レンズユニットL1と、負の屈折力を有する第2レンズユニットL2と、正の屈折力を有する第3レンズユニットL3と、正の屈折力を有する第4レンズユニットL4とを有する。
また、第2レンズユニットL2と第3レンズユニットL3との間には、光量調節装置としての絞りユニットSが配置されており、該絞りユニットS内には、光学フィルタとしてのNDフィルタ33が設けられている。なお、図1〜図4の絞りSの位置には、NDフィルタ33の形状を示している。
ここで、図5Aには、絞りユニットSの光軸方向から見たときの具体的構成を示している。また、図5Bには、該絞りユニットSのB−B線で切断したときの断面を示している。
これらの図において、31および32は遮光部材としての絞り羽根である。これら絞り羽根31,32は、不図示の絞り地板に形成されたピン34によってガイドされて図中上下方向に移動する。また、絞り羽根31,32には、絞り開口を形成するための略U字形状の開口縁部31a,32aが形成されている。35は絞り地板に形成された開放開口部である。
また、絞り羽根31,32にはレバー36の両端に設けられたピン36a,36bがそれぞれ係合している。該レバー36がステッピングモータ等のアクチュエータ37によって回転駆動されることにより絞り羽根31,32が上下方向に駆動され、開口縁部31a,32aによって形成される絞り開口が、図示の開放径から小絞り径、さらには全閉状態まで変化する。
一方の絞り羽根31には、前述したNDフィルタ33が貼り付けられている。該NDフィルタ33は、図示の開放状態ではその絞り開口の一部を覆い、小絞り状態ではその絞り開口のほぼ全体を覆う。絞り開口が小さくなりすぎると光の回折現象が生じて像の劣化につながるため、ある程度の小絞り径以上に絞り開口径を小さくしなくても光量を落とすことができるように、NDフィルタ33による光量減衰機能が用いられる。
図5Bに示すように、NDフィルタ33は、透明なフィルム等からなるベース部材33aと、該ベース部材33bの片側の表面上に形成された光学膜33bとにより構成されている。光学膜33bは、その全面において略均一な透過率を有するものであってもよいし、その先端側から基端側(絞り羽根31への貼り付け部側)に向かって段階的又は連続的に透過率が低くなるグラデーションタイプのものであってもよい。
なお、本実施例では、NDフィルタを絞り羽根に貼り付けて用いる場合について説明するが、本発明においては、NDフィルタを絞り羽根とは独立して光路に対して進退させることができるようにしてもよい。この場合も、NDフィルタは、第2レンズユニットと第3レンズユニットの間に絞りに隣接して配置されることが多い。
また、図1〜図4において、IRFは赤外カットフィルタであり、該赤外カットフィルタIRFには、ローパスフィルタ等も付随している。
そして、本実施例では、前述したNDフィルタ33に曲率を設け、該曲率を以下条件のもとで設定している。
(1)被写体からの光であって、第1および第2レンズユニットL1,L2を透過し、さらに絞りユニットS(すなわち、NDフィルタ33)を通過した光が、該NDフィルタ33よりも像面IP側に配置された第3レンズユニットL3内のレンズエレメント(光学素子)L3aを構成する像面IP側の面(第3レンズユニットL3のうち最も像面IP側の面)で反射してNDフィルタ33に戻り、該NDフィルタ33の像面IP側の面で再び反射した場合に、該該NDフィルタ33の像面IP側の面での反射光が像面IP上に結像しないこと。
(2)NDフィルタ33の像面側の面が、像面側に向かって凸の曲率を有すること。
(3)(R1−R2)/(R1+R2)≦0.69 …(1)
および
0.94≦(R1−R2)/(R1+R2) …(2)
のうち一方を満足すること。
但し、R1はNDフィルタ33の像面IP側の面の曲率半径であり、R2は第3レンズユニットL3の最も像面IP側の面の曲率半径である。また、像面側に凸の場合を−(マイナス)の符号で表し、物体側に凸の場合を+(プラス)の符号で表す。
ここで、第3レンズユニットL3の最も像面IP側の面は、本実施例において絞りユニットSを通過した光の主たる(すなわち、最も反射率が高い)反射面であり、上記光が他の面で全く反射しないという意味ではない。また、本実施例は、本発明における上記光を反射する面を第3レンズユニットL3の最も像面側の面に限定する意味ではない。なお、本実施例では、第3レンズユニットL3の最も像面IP側の面は、物体側に凸(像面側に凹)の曲率を有する面である。
条件式(1),(2)は、NDフィルタ33の像面IP側の面と主たる反射面である第3レンズユニットL3の最も像面IP側の面との曲率半径に関する条件であり、上記ゴーストを低減させるためにR1とR2のシェイプファクターのとり得る範囲を示している。
条件式の値が0.69以下となるようにR2が大きく、第3レンズユニットL3の最も像面IP側の面が平面に近い範囲での曲率を持っていると、NDフィルタ33の像面IP側の面で反射した光は像面IPに向かって大きく広がり、結像しないので、ゴースト像が認識されにくくなる。
一方、条件式の値が0.94以上となるようにR1が大きく、NDフィルタ33の像面IP側の面が平面に近い範囲での曲率を持っていると、同様にNDフィルタ33の像面IP側の面で反射した光は像面IPに向かって大きく広がり、結像しないので、ゴースト像が認識されにくくなる。このように、光を反射する面の曲率半径R1,R2が上記条件式(1),(2)のいずれかを満たすことにより、ゴースト像の発生を低減することができる。
逆に、
0.69<(R1−R2)/(R1+R2)<0.94 …(3)
を満たすと、NDフィルタ33の像面IP側の面で反射した光が像面IPにて結像し、ゴースト像が認識され易くなり、好ましくない。
なお、条件式(2)に関して、
1.00≦(R1−R2)/(R1+R2) …(2)′
としてもよい。
また、より好ましくは、
1.20≦(R1−R2)/(R1+R2) …(2)″
としてもよい。
図1に示した本発明の実施例1の上記条件式との関係について説明する。まず、本実施例1の比較例を示す図2において、R付きの数値は各光学面の曲率半径を示す。前述したように、像面側に凸の場合を−の符号で表し、物体側に凸の場合を+の符号で表す。また、第3レンズユニットL3は光学ガラスにより形成されている。
図2では、NDフィルタ33の像面 IP側の面の曲率半径R1は80mmであり、第3レンズユニットL3の最も像面IP側の面(絞りユニットSからの光の主たる反射面)の曲率半径R2は12mmである。
この場合、(R1−R2)/(R1+R2)=0.74となり、条件式(1),(2)のいずれも満たさない(条件式(3)を満たす)ので、NDフィルタ33の像面IP側の面で反射した光は像面IPにて結像し、ゴースト像が認識し易い。
一方、図1においては、NDフィルタ33の像面 IP側の面の曲率半径R1は−80mmであり、第3レンズユニットL3の最も像面IP側の面の曲率半径R2は、図2と同じ12mmである。
この場合、(R1−R2)/(R1+R2)=1.35となり、条件式(2)を満たすので、NDフィルタ33の像面 IP側の面で反射した光は像面IPにおいて結像せず、ゴースト像が認識しにくい。
図3に示した本発明の実施例2の上記条件式との関係について説明する。まず、本実施例3の比較例を示す図4において、R付きの数値は各光学面の曲率半径を示す。前述したように、像面側に凸の場合を−の符号で表し、物体側に凸の場合を+の符号で表す。また、第3レンズユニットL3は光学ガラスにより形成されている。
図4では、NDフィルタ33の像面 IP側の面の曲率半径R1は80mmであり、第3レンズユニットL3の最も像面IP側の面(絞りユニットSからの光の主たる反射面)の曲率半径R2は8mmである。
この場合、(R1−R2)/(R1+R2)=0.81となり、条件式(1),(2)のいずれも満たさない(条件式(3)を満たす)ので、NDフィルタ33の像面IP側の面で反射した光は像面IPにて結像し、ゴースト像が認識し易い。
一方、図3においては、NDフィルタ33の像面 IP側の面の曲率半径R1は−80mmであり、第3レンズユニットL3の最も像面IP側の面の曲率半径R2は、図4と同じ8mmである。
この場合、(R1−R2)/(R1+R2)=1.22となり、条件式(2)を満たすので、NDフィルタ33の像面 IP側の面で反射した光は像面IPにおいて結像せず、ゴースト像が認識しにくい。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明の実施例1である撮影光学系の断面図。 実施例1の比較例としての撮影光学系の断面図。 本発明の実施例2である撮影光学系の断面図。 実施例2の比較例としての撮影光学系の断面図。 実施例の撮影光学系に用いられた絞りユニット(NDフィルタ)の正面図。 図5AにおけるB−B線で切断したときの絞りユニットの断面図。 実施例の撮影光学系を備えた撮影装置の概略図。
符号の説明
31,31 絞り羽根
33 NDフィルタ
L1〜L4 レンズユニット
S 絞り
IP 像面

Claims (7)

  1. 光量を減衰させる光学フィルタと、
    該光学フィルタよりも像面側に配置された光学素子とを有し、
    前記光学フィルタの像面側の面は曲率を有し、該曲率は、前記光学素子で反射した後、前記光学フィルタの像面側の面で反射して像面側に向かう光が像面にて結像しない値に設定されていることを特徴とする光学系。
  2. 前記光学フィルタの前記像面側の面が、像面側に向かって凸の曲率を有することを特徴とする請求項1に記載の光学系。
  3. 前記光学素子前記光学素子における前記光が反射する面が、物体側に向かって凸の曲率を有することを特徴とする請求項2に記載の光学系。
  4. 以下の2つの条件式のうち一方を満足することを特徴とする請求項3に記載の光学系。
    (R1−R2)/(R1+R2)≦0.69
    0.94≦(R1−R2)/(R1+R2)
    但し、R1は前記光学フィルタの前記像面側の面の曲率半径、R2は前記光学素子における前記光が反射する面の曲率半径である。
  5. 前記光学系は、物体側から像面側に順に、
    正の光学的パワーを有する第1の光学素子ユニットと、
    負の光学的パワーを有する第2の光学素子ユニットと、
    正の光学的パワーを有する第3の光学素子ユニットと、
    正の光学的パワーを有する第4の光学素子ユニットとを有し、
    前記光学フィルタは、前記第2の光学素子ユニットと前記第3の光学素子ユニットとの間に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の光学系。
  6. 遮光部材を開閉駆動して光量を調節する光量調節装置を有し、
    前記光学フィルタは、前記遮光部材に取り付けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の光学系。
  7. 請求項1から6のいずれか1つに記載の光学系と、
    該光学系により形成された像を撮影する撮影系とを有することを特徴とする撮影装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2290440A1 (en) 2009-08-25 2011-03-02 Ricoh Company, Ltd. Imaging optical system with a neutral density filter, camera and personal digital assistant
KR200464467Y1 (ko) * 2011-06-10 2013-01-08 페이브텍 주식회사 곡면 가공된 nd 필터를 구비한 화상 인식 장치
WO2013047080A1 (ja) * 2011-09-29 2013-04-04 富士フイルム株式会社 立体画撮像装置

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