JP2006301136A - 熱収縮性筒状ラベル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 取っ手21を形成すべく内側へ凹んだ凹み部22が設けられた容器2の該凹み部22を含んで外嵌装着される熱収縮性筒状ラベル3であって、ラベル本体31には、容器2の凹み部22を露出させるための切取窓部32が形成され、ラベル本体31の内面のうち切取窓部32の周端部に、感熱性接着剤33が設けられている。
【選択図】 図1
Description
かかる熱収縮性筒状ラベルは、所定温度で熱収縮しうる合成樹脂製フィルムを筒状に形成してなり、容器の胴部に外嵌した後、加熱することによって容器に装着される。
かかる筒状ラベルによれば、容器の凹みが筒状ラベルによって覆われず、凹み形状が現れる。従って、容器の凹みを形成した意義が筒状ラベルを装着したことで失われることがなく、容器の凹みに指を入れてこれを持つことができる。
さらに、感熱性接着剤を介して、切取窓部又は切取り縁部を容器の外面に接着することができるので、筒状ラベルの捲れや破断を防止できる。従って、装着外観が良好で、不用意に破れにくい熱収縮性筒状ラベルを提供できる。
(第1実施形態)
図1に於いて、1は、手で持つ取っ手21を形成するために内側へ凹んだ凹み部22が設けられた取っ手付き容器2と、該凹み部22を含んで容器に熱収縮により外嵌装着された熱収縮性筒状ラベル3と、を備える筒状ラベル包装体を示す。
容器2の形状は、図2に示すような略直方体状、図3に示すような略円錐台状の他、略円柱状など、特に限定されない。また、容器2の大きさも特に限定されないが、取っ手21が形成されるこの種の容器2は、通常比較的大型の容器であることが多く、例えば、容積0.5リットル以上、特に1リットル以上のものが例示される。
容器2に充填される充填物は、特に限定されず、ジュースなどの飲料、液体洗剤や詰替え用シャンプーなどのサニタリー品、消毒用アルコールなどの医薬品、化粧品などの液体、顆粒状の洗剤などの粒状体などの各種充填物が例示される。
尚、熱収縮性フィルムには、例えば商品名、商標、絵柄デザインなどの意匠印刷層(図示せず)がグラビア印刷などによって単色又は多色刷りにて印刷されており、これによりラベル本体31には所望の意匠印刷が表されている。
但し、熱収縮率(%)=[{(周方向(又は縦方向)の元の長さ)−(周方向(又は縦方向)の浸漬後の長さ)}/(周方向(又は縦方向)の元の長さ)]×100。
この切取窓部32は、図4(a)に示すように、筒状ラベル1を容器2に装着した際、容器2の2箇所の凹み部22及び取っ手21を露出させることができるように、該凹み部22及び取っ手21に対応する位置で略長方形状に形成されている。
尚、切取窓部32は、凹み部22及び取っ手21を露出させる形状に限られず、例えば、図4(b)に示すように、装着時、凹み部22を露出させることができるように、2箇所の凹み部22に対応する位置に形成されていてもよい。また、特に図示しないが、凹み部22が2箇所以外、例えば4箇所形成されている容器2に装着する場合、該凹み部22に応じて切取窓部32を形成すればよい。
尚、感熱接着部33は、上記のように切取窓部32の周囲全体(環状)に設けられるものに限られず、例えば、図6(a)に示すように、切取窓部32の周囲に断続的または部分的に設けられてもよい。また、上記のように感熱接着部33が切取窓部32の縁に至るまで設けられていると、ラベル装着後、切取窓部32の縁部が捲れ上がることを確実に防止できるので好ましいが、例えば、図6(b)に示すように、感熱接着部33は、切取窓部32の縁から少し離れて設けられていてもよい(従って、切取窓部32の縁より所定幅には、感熱接着部33を有しない領域を有する)。
ディレードタック型感熱接着剤は、室温で接着性を示さず、加熱することによって活性化して接着性を示し且つ冷却後長時間に亘ってそれが持続するものであり、グラビアコーティングなどの印刷によって塗工可能な接着剤である。ディレードタック型感熱接着剤としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、合成ゴムなどのベース樹脂に粘着付与剤及び固体可塑剤が配合されたエマルジョン型のものなどが例示される。
パートコート型感熱接着剤は、室温で接着性を示さず、加熱によって接着性を示し、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの熱接着性樹脂と粘着付与剤などを有機溶剤などに溶解又は分散させた溶液を、グラビアコーティングなどの印刷によって塗工可能な接着剤であり、塗工後乾燥して使用するものである。
ホットメルト型接着剤は、常温で接着性を示さず、加熱することによって接着可能となるものであり、加熱溶融することによって塗工可能な接着剤である。ホットメルト型接着剤としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレンアクリル酸共重合体などのエチレン系樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体などのベース樹脂に粘着付与剤などの添加剤が配合されたものが例示される。
<接着剤塗布工程>
意匠印刷が施された熱収縮性フィルム原反5を引き出し、このフィルム原反5の内面に、図7に示すように、長手方向に所定間隔(ラベルの1長分)を開けて、感熱性接着剤を塗工することにより感熱接着部33を設ける。感熱性接着剤は、切取窓部32を形成すべく切り取られる切取予定線X(図で理解容易とするため、二点鎖線で表示する)に跨るように、所定幅の環状に塗工される。
尚、感熱接着部33は、かかる塗布形状に限られず、例えば図8(a)に示すように、切取予定線Xの縁直近から外側へ所定幅環状に設けてもよいし、或いは、図8(b)に示すように、切取予定線Xで囲われる内側領域全体にも感熱性接着剤を塗工してもよい。もっとも、感熱性接着剤が、図7に示すように、切取予定線Xに跨って所定幅の環状に塗工、又は、図8(b)に示すように、切取予定線Xの外端部及び内側領域全体に塗工することにより、切取窓部32の形成工程で、厳密に切取予定線Xに沿って切り取らなくても、切取窓部32の縁直近にまで感熱接着部33を設けることができる。
また、感熱性接着剤として、ディレードタック型感熱接着剤やパートコート型感熱接着剤などの印刷塗工可能な接着剤を用いることにより、これら感熱接着部33は、印刷法にて簡単に設けることができる。
この熱収縮性フィルム原反5の両側端部5a,5aを重ね合わせ、溶剤又は接着剤などを用いて両側端部5a,5aを貼着してセンターシール部5bを形成し、これを扁平状に折り畳むことにより、筒状ラベルが連続的に繋がった筒状ラベル連続体6を得ることができる。
この筒状ラベル連続体6は、その折り目線Yを基準に感熱接着部33が線対称となるように折り畳むことが好ましい。このように折り畳むことにより、後述する切取窓部形成工程で、筒状ラベル連続体6を扁平状とした状態で切取予定線Xに沿って一時に切除することで切取窓部32を形成できる。
上記扁平状の筒状ラベル連続体6を、切取予定線Xに沿って切除する。この筒状ラベル連続体6は、その折り目線Yを基準に感熱接着部が線対称となるように折り畳まれているので、該筒状ラベル連続体6の正背面に於ける切取予定線Xは一致しており、該切取予定線Xに沿って(折り目線Yからコ字状に)切り取ることで、切取窓部32を形成できる。
本工程を経て、切取窓部32の周端部に感熱性接着剤が塗布された筒状ラベル連続体6が得られる。
尚、機械的製造では、製造設備の態様によって異なるが、通常、熱収縮性フィルム原反5や筒状ラベル連続体6などの各長尺体は、上記工程毎にロール状に巻き取られ、次工程へと送られる。
次に、上記筒状ラベル連続体6を所定長さに切断することで、1つの筒状ラベル3が得られ、これを容器2の凹み部22を含む胴部に外嵌し、スチームトンネルなどに導いて所定温度(例えば、90℃程度)に加熱することにより、ラベル付き包装体1が得られる。
そして、加熱した際、感熱性接着剤が接着可能となるので、切込窓部32の周端部は、感熱接着部33を介して容器2の外面に接着する。
尚、必要に応じて、感熱性接着剤をスポット的に加熱するための加熱装置を併用してもよい。
押付け工程では、図9に示すように、切取窓部32の周端部の外面から押圧治具7を当て、該周端部を容器2の外面側へ押し付ける。押圧治具7としては、例えば、容器2の凹み部22の外形(周囲の円弧形状)に適合した湾曲状の押圧部7aを有するものが好ましく、特に、この押圧部7aは、ゴムなどの弾性材料で形成されていることがより好ましい。このようにシュリンク装着後、感熱性接着剤が接着性を示している間に、切取窓部32の周端部を押さえることにより、これを容器2の外面に確実に接着させることができる。
押付け工程に於いて、感熱性接着剤の接着性が低下している場合には、必要に応じて、感熱性接着剤を加熱することが好ましい。もっとも、感熱性接着剤としてディレードタック型感熱接着剤が用いられている場合には、シュリンク工程で加熱された後、接着可使時間が長いので、かかる別個の加熱を必要とせずに接着することができる。
尚、押付け工程では、押圧治具7を用いることが好ましいが、押付け手段はこれに限られず、例えば、切取窓部32の周端部の外面に対して比較的強いエアー(好ましくは所定温度(例えば100℃程度)の温風)を吹き付けて風圧によって押付けるようにしてもよい。
さらに、切取窓部32の周端部は、感熱接着部33を介して容器2の外面に接着されているので、切取窓部32の縁部が捲れる虞がない。従って、包装体1の外観は良好であり、また、切取窓部32の縁部から筒状ラベル3が破れる虞もない。
また、切取窓部32の周端部を接着する手段として、感熱性接着剤が用いられているので、装着前は接着せず、筒状ラベル3をシュリンク装着する際の熱によって接着させることができる。従って、上記接着剤塗布工程からシュリンク工程に至るまで、筒状ラベル連続体をロール状に巻き取った際などに、ブロッキングを生じない。
第2実施形態は、切取窓部32に代えて、切取用補助線34が形成されている熱収縮性筒状ラベル3に関する。以下、主として上記第1実施形態と異なる構成及び作用効果について説明し、同様の構成などについては、その説明を省略し、図番を援用することがある。
本実施形態の熱収縮性筒状ラベル3は、図10に示すように、ラベル本体31には、該ラベル本体31を部分的に切り取るための切取用補助線34と、該切取用補助線34の少なくとも外端部に塗布された感熱性接着剤からなる感熱接着部33と、が設けられている。
切取用補助線34としては、この線に沿ってラベル本体31を切り取ることができれるような構成であれば特に限定されず、例えば、図示の如く貫通孔部と非貫通部が断続的に形成されたミシン目線のほか、ハーフカット線(断面略V字状のノッチ線など)などを用いることができる。
尚、切取用補助線34は、凹み部22の縁又は縁近傍の周りを囲うように形成されているものに限定されず、上記第1実施形態の切取窓部32と同様に、切取用補助線34で切り取った際に容器2の凹み部22及び取っ手21を露出させることができるように形成されていてもよい。
尚、感熱接着部33は、上記第1実施形態の変形例と同様に、断続的または部分的に設けられてもよい。また、感熱接着部33は、切取用補助線34の外端部34aのみに設けられていてもよいし、或いは、切取用補助線34の外端部34a及び切取用補助線34の内側領域全体に設けられていてもよい。
<接着剤塗布工程>
意匠印刷が施された熱収縮性フィルム原反5を引き出し、このフィルム原反5の内面に、図11に示すように、長手方向に所定間隔(ラベルの1長分)を開けて、感熱性接着剤を塗工することにより感熱接着部33を設ける。感熱性接着剤は、切取用補助線34を形成する形成予定線Z(図で理解容易とするため、二点鎖線で表示する)に跨るように、所定幅の環状に塗工される。
尚、感熱接着部33は、形成予定線Zの外周縁直近から外端部34aへ所定幅環状に設けてもよいし、或いは、形成予定線Zで囲われる内側領域全体にも感熱性接着剤を塗工してもよい。
この熱収縮性フィルム原反5の両側端部5a,5aを貼着し扁平状とすることにより、筒状ラベル連続体6が得られる。
この際、上記第1実施形態と同様に、折り目線Yを基準に感熱接着部33が線対称となるように折り畳むことが好ましい。
上記扁平状の筒状ラベル連続体6の形成予定線Xに沿って、ミシン目線などを刻設して切取用補助線34を形成する。ミシン目線などを筒状ラベル連続体6の正面から刻設することにより、2箇所の切取用補助線34を一時に形成できる。
本工程を経て、切取用補助線34の少なくとも外端部に感熱性接着剤が塗布された筒状ラベル連続体6が得られる。
尚、切取用補助線34の形成工程は、接着剤塗布工程の前に行うことも可能である。すなわち、熱収縮性フィルム原反5の所定箇所に切取用補助線34を形成した後、切取用補助線34の少なくとも外端部に感熱性接着剤を塗布し、筒状成形工程を経て、筒状ラベル連続体6を得ることもできる。
上記筒状ラベル連続体6を所定長さに切断し、これを容器2の凹み部22を含む胴部に外嵌し、所定温度に加熱することにより、ラベル付き包装体1が得られる。
そして、加熱した際、感熱性接着剤が接着可能となり、切取用補助線34の外端部34aは、感熱接着部33を介して容器2の外面に接着する。
最後に、切取用補助線34に従って、ラベルの一部分を切除することにより、容器2の凹み部22を露出させることができる。
<押付け工程>
シュリンク工程で加えられる熱で、感熱性接着剤が接着可能となっている間に、切取用補助線34に従ってラベルの一部分を切除して窓部を形成すると共に、押圧治具7などを用いて、当該窓部の周端部を容器2の外面側へ押し付ける。感熱性接着剤の接着性が低下している場合には、必要に応じて、感熱性接着剤を加熱することが好ましい。
さらに、筒状ラベル付き包装体1の外観も良好で、又、切取り縁部から筒状ラベル3が破れる虞もない。
図12は、切取用補助線34が、有端状に形成されている筒状ラベル3を示す。上記実施形態では、切取用補助線34は、この線で囲われた領域を切除すべく無端状に形成されているが、本変形例では、切取用補助線34に沿って切り取った際に、切除片が生じず、切取片はラベル本体31に付随する。かかる有端状の切取用補助線34としては、例えば、容器2の凹み部22の縁又は縁近傍の3方向に対応して形成された切取用補助線34などが例示される。
この変形例の場合、感熱接着部33は、切取用補助線34に跨って(切取用補助線34の外端部34a及び内端部34b、又は、切取用補助線34の外端部34a及び切取用補助線34の内側領域全体に設けられていてることが好ましい。切取用補助線34に沿って切り取った際に、ラベル本体31に付随する切取片を、容器2の外面に接着させるためである。
尚、図2のような容器2に筒状ラベル3を装着する際に於いて、押付け工程を行う場合には、貫通した凹み部22に密着状に挿入可能な押圧治具7を用いることが好ましい。
また、本実施形態に係る熱収縮性筒状ラベル3は、容器2に装着してラベル付き包装体1を製造する際に切取用補助線34で切り取る使用態様に限られず、例えば、切取用補助線34で切り取られていない状態でラベル付き包装体1を製造した後、使用者が、切取用補助線34に沿ってラベルの一部分を切り取り、容器2の取っ手21などに巻き付けてもよい。
Claims (2)
- 取っ手を形成すべく内側へ凹んだ凹み部が設けられた容器の該凹み部を含んで外嵌装着される熱収縮性筒状ラベルであって、
ラベル本体には、前記容器の凹み部を露出させるための切取窓部が形成され、
ラベル本体の内面のうち前記切取窓部の周端部に、感熱性接着剤が設けられていることを特徴とする熱収縮性筒状ラベル。 - 取っ手を形成すべく内側へ凹んだ凹み部が設けられた容器の該凹み部を含んで外嵌装着される熱収縮性筒状ラベルであって、
ラベル本体には、前記容器の凹み部の縁又は縁近傍に沿って部分的に切り取るための切取用補助線が形成されており、
ラベル本体の内面のうち前記切取用補助線の少なくとも外端部に、感熱性接着剤が設けられていることを特徴とする熱収縮性筒状ラベル。
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