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JP2006218108A - トロッカーシステム - Google Patents

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JP2006218108A JP2005034757A JP2005034757A JP2006218108A JP 2006218108 A JP2006218108 A JP 2006218108A JP 2005034757 A JP2005034757 A JP 2005034757A JP 2005034757 A JP2005034757 A JP 2005034757A JP 2006218108 A JP2006218108 A JP 2006218108A
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Hitoshi Karasawa
均 唐沢
Yoshitaka Fujii
義貴 藤井
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Abstract

【課題】本発明は、患者の体壁に形成される穿刺孔の径をダイレーターによって拡張する拡張作業が行い易いうえ、外套管からダイレーターをスムーズに取り外すことができ、手術を円滑に進めることができるトロッカーシステムを提供する。
【解決手段】ダイレーター4を外套管3に装着したとき、ダイレーター4と外套管3との正規の組み付け位置で外套管3がダイレーター4から軽い力で外れないようにダイレーター4と外套管3との間を係脱可能に係止するクリック機構25をダイレーター4に設けたものである。
【選択図】図8

Description

本発明は、患者の体内に刺入され、体腔内へ挿入される処置具などの挿入器具の案内管として使用するトロッカー(trocar)外套管を患者の体壁に穿刺、貫通させた状態で留置するトロッカーシステムに関する。
一般に、患者の体内に刺入され、体腔内への挿入器具の案内管として使用するトロッカー外套管を患者の皮膚と体壁に穿刺、貫通させた状態で留置するトロッカー装置が従来から使用されている。このトロッカー装置では、先端に鋭利な穿刺針が形成された内針と、患者に穿刺される挿入部を有する外套管とが着脱自在に組合せられている。そして、内針と外套管とを一体的に組み合わせた状態で内針を患者の皮膚に刺し、体壁に穿刺して体腔内に挿入するようになっている。さらに、体腔内にトロッカーを挿入した後、外套管から内針を抜去することによって外套管を体壁に留置して病変部の観察や、処置を行なうための光学視管や、処置具などの案内管として使用することができるようになっている。
また、例えば特許文献1や、特許文献2には、外径寸法が比較的小さい内針と外套管との間に略円錐形状の先細状のダイレーターを配設した構成のトロッカーシステムが示されている。ここでは小径な内針によって患者の体壁に形成される穿刺孔の径を小さくして患者への侵襲を少なくするとともに、内針で形成された小径な穿刺孔の径を先細状のダイレーターによって外套管の外径寸法まで拡開させることにより、大径な外套管を円滑に患者の体壁の穿刺孔に挿入する技術が示されている。
特開2002−177293号公報 特開2003−10197号公報
従来のトロッカーシステムでは、外套管とダイレーターとの固定機構が格別に設けられていない。そのため、内針を患者の体壁に穿刺した後、患者の体壁に形成される穿刺孔の径をダイレーターによって拡張をする作業時に、ダイレーターから外套管がずれ落ちるなど不安定になる可能性があるので、拡張作業が行い難い問題がある。
また、外套管とダイレーターとの固定強度が強すぎる場合にはダイレーターによる穿刺孔の径の拡張後、外套管からダイレーターがスムーズに取り外せない可能性がある。この場合には、手術が円滑に進行しない可能性があるので、手術に支障がでる可能性がある。
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、患者の体壁に形成される穿刺孔の径をダイレーターによって拡張する拡張作業が行い易いうえ、外套管からダイレーターをスムーズに取り外すことができ、手術を円滑に進めることができるトロッカーシステムを提供することにある。
請求項1の発明は、体壁に穿刺されるトロッカー内針と、前記トロッカー内針が挿入される外套管と、前記外套管と前記内針との間に介挿され、前記トロッカー内針によって穿設された小径の穿刺孔を拡張する拡張部を持つダイレーターと、を有するトロッカーシステムにおいて、前記ダイレーターを前記外套管に装着したとき、前記ダイレーターと前記外套管との正規の組み付け位置で前記外套管が前記ダイレーターから軽い力で外れないように前記ダイレーターと前記外套管との間を係脱可能に係止する係止手段を前記ダイレーターまたは外套管の少なくともいずれか一方に設けたことを特徴とするトロッカーシステムである。
そして、本請求項1の発明では、ダイレーターを外套管に装着する作業中、外套管内に挿入されたダイレーターがダイレーターと外套管との正規の組み付け位置まで移動した時点で係止手段が動作し、外套管がダイレーターから軽い力で外れないようにダイレーターと外套管との間を係脱可能に係止するようにしたものである。
請求項2の発明は、前記係止手段は、前記ダイレーターを前記外套管に装着したとき、前記ダイレーターと前記外套管との正規の組み付け位置でクリック感を発生させるクリック機構を有することを特徴とする請求項1に記載のトロッカーシステムである。
そして、本請求項2の発明では、ダイレーターを外套管に装着する作業中、外套管内に挿入されたダイレーターがダイレーターと外套管との正規の組み付け位置まで移動した時点で係止手段のクリック機構が動作し、クリック感を発生させるようにしたものである。
請求項3の発明は、前記外套管は、前記ダイレーターが挿入される入口ポート部を有し、前記ダイレーターは、前記ダイレーターと前記外套管との正規の組み付け位置で前記外套管の前記入口ポート部の内周縁部と対応する位置に、外径寸法が変化する状態で、径方向に弾性変形可能なほぼリング状の係止リングを有し、前記係止手段は、前記ダイレーターと前記外套管との正規の組み付け位置で前記係止リングが前記外套管の前記入口ポート部の内周縁部に嵌ると拡張して前記入口ポート部の内周縁部に引っ掛る引っ掛け機構であることを特徴とする請求項1に記載のトロッカーシステムである。
そして、本請求項3の発明では、ダイレーターを外套管に装着する作業中、外套管の入口ポート部内に挿入されたダイレーターがダイレーターと外套管との正規の組み付け位置まで移動した時点で、係止リングが外套管の入口ポート部の内周縁部に嵌る。このとき、係止リングが拡張して入口ポート部の内周縁部に引っ掛る状態で、係止手段の引っ掛け機構が動作し、外套管がダイレーターから軽い力で外れないようにダイレーターと外套管との間を係脱可能に係止するようにしたものである。
請求項4の発明は、前記係止リングは、前記外套管内に前記ダイレーターが挿入される挿入方向に対して先端側に前記外套管の前記入口ポート部の内周縁部と比較的大きな接触角度で接触する先端側傾斜面、後端側に前記先端側傾斜面よりも緩やかな接触角度で前記外套管の前記入口ポート部の内周縁部と接触する後端側傾斜面を有することを特徴とする請求項3に記載のトロッカーシステムである。
そして、本請求項4の発明では、ダイレーターを外套管に装着する作業時に係止リングの先端側傾斜面を外套管の入口ポート部の内周縁部と比較的大きな接触角度で接触させることにより、外套管の入口ポート部内に挿入されたダイレーターがダイレーターと外套管との正規の組み付け位置まで移動した状態を認識させやすくする。また、ダイレーターを外套管から引き抜く操作時には係止リングの後端側傾斜面を先端側傾斜面よりも緩やかな接触角度で外套管の入口ポート部の内周縁部と接触させることにより、係止リングと外套管の入口ポート部の内周縁部との接触抵抗を軽減し、外套管からダイレーターがスムーズに取り外せるようにしたものである。
請求項5の発明は、前記係止リングは、リングの一部を切欠させたCリングによって形成され、前記ダイレーターは、前記Cリングを取り付けるCリング取り付け溝部と、前記Cリング取り付け溝部の周縁部に配置され、前記Cリングが拡張する径を規制して前記Cリングが所定の径以上に拡張することを防止する変形防止部とを有することを特徴とする請求項3に記載のトロッカーシステムである。
そして、本請求項5の発明では、ダイレーターを外套管に装着する作業時に外套管内に挿入されたダイレーターがダイレーターと外套管との正規の組み付け位置まで移動した時点で、Cリング取り付け溝部の内部のCリングが外套管の入口ポート部の内周縁部に嵌る。このとき、Cリング取り付け溝部の内部のCリングが拡張して入口ポート部の内周縁部に引っ掛る状態で、係止手段の引っ掛け機構が動作する。このCリングの拡張時にはCリングがCリング取り付け溝部の周縁部の変形防止部に当接することにより、Cリングが拡張する径が規制される。これにより、Cリングが所定の径以上に拡張することを防止することにより、ダイレーターを外套管から引き抜く操作時にCリングと外套管の入口ポート部の内周縁部との接触抵抗が増大することを防止し、外套管からダイレーターがスムーズに取り外せるようにしたものである。
請求項6の発明は、前記外套管は、前記入口ポート部の近傍部位に、前記入口ポート部への挿入部材の挿入動作に応じて開閉し、前記入口ポート部の内部に前記挿入部材を挿入した際に前記挿入部材の周縁部位に圧接されて前記入口ポート部と前記挿入部材との間の気密を確保するための弁部材を有し、前記ダイレーターは、前記外套管の前記入口ポート部に挿入されるダイレーター挿入部の中間部を細くした細径部と、前記ダイレーター挿入部の手元側に配置され、前記細径部よりも太径の太径部とを有することを特徴とする請求項3に記載のトロッカーシステムである。
そして、本請求項6の発明では、ダイレーターを外套管に装着する作業中、外套管の入口ポート部内に挿入されたダイレーターは弁部材を開きながら外套管の内部に挿入される。このとき、ダイレーター挿入部の中間部の細径部を弁部材と接触させることにより、ダイレーターと弁部材との間の接触抵抗が軽減される。さらに、外套管の入口ポート部内に挿入されたダイレーターがダイレーターと外套管との正規の組み付け位置まで移動した時点で、ダイレーター挿入部の手元側の太径部を弁部材と接触させることにより、ダイレーターと弁部材との間の気密を確実に確保させる。これにより、ダイレータを弁部材にスムーズに装着でき、かつ、装着時のガタツキをなくすようにしたものである。
請求項7の発明は、体壁に穿刺されるトロッカー内針と、前記トロッカー内針が挿入される外套管と、前記外套管と前記内針との間に介挿され、前記外套管の先端から前方に突出する軟性筒状部を持つガイド部材と、を有するトロッカーシステムにおいて、前記ガイド部材の手元部に前記ガイド部材の内部側の気密を確保するための弁を設けたことを特徴とするトロッカーシステムである。
そして、本請求項7の発明では、ガイド部材を外套管に装着した際に、ガイド部材の手元部の弁によってガイド部材の内部側の気密を確保するようにしたものである。
請求項8の発明は、前記弁は、弾性体によって形成された円板状のベースプレートと、前記ベースプレートの中心部を通るスリット部と、を有するスリット弁であることを特徴とする請求項6に記載のトロッカーシステムである。
そして、本請求項8の発明では、外套管内にトロッカー内針を挿入する際に、ガイド部材の手元部のスリット弁の円板状のベースプレートのスリット部にトロッカー内針を差し込む。このとき、ベースプレートのスリット部の周縁部位がトロッカー内針の外周面に圧接される状態で保持されることにより、ガイド部材の内部側の気密を確保するようにしたものである。
本発明によれば、患者の体壁に形成される穿刺孔の径をダイレーターによって拡張する拡張作業が行い易いうえ、外套管からダイレーターをスムーズに取り外すことができ、手術を円滑に進めることができるトロッカーシステムを提供することができる。
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図11を参照して説明する。図1は本実施の形態のトロッカーシステム1全体の概略構成を示すものである。このトロッカーシステム1は、主に図2に示す複数、本実施の形態では4つの構成部品、すなわちトロッカー内針2と、外套管3と、ダイレーター4と、保護シース(ガイド部材)5とが着脱可能に組み付けられて使用される。なお、図3は外套管3、図4はダイレーター4、図5(A)は保護シース5をそれぞれ示す。
トロッカー内針2には図2に示すように略直線状の細長い棒状のプローブ6が設けられている。このプローブ6の先端部には先細状の鋭利な穿刺針7が配設されている。この穿刺針7は、円錐状、あるいは三角錐、あるいは四角錐状などの先細り形状になっている。
プローブ6の基端部にはトランスデューサー8が着脱可能に連結されている。トランスデューサー8には、超音波振動を発生する図示しない超音波振動子が内蔵されている。この超音波振動子の先端部には超音波振動を増幅する図示しないホーンを介してプローブ6の基端部が螺合接続によって着脱自在に連結されている。これによって、超音波振動子の超音波振動がホーンを介して増幅された状態でプローブ6に伝達され、さらにこのプローブ6の先端の穿刺針7まで伝達されるようになっている。
また、トランスデューサー8の先端部には着脱部9が配設されている。この着脱部9にはトランスデューサー8を着脱する際に使用される着脱ボタン10が配設されている。さらに、トランスデューサー8の基端部にはコネクタ部11が配設されている。このコネクタ部11には図1に示すように図示しない電源装置に接続された電気ケーブル12の電気コネクタ13が着脱可能に連結されている。
また、トロッカー外套管3には図3に示すように比較的大径な管状の細長い外套管挿入部14と、この挿入部14の基端部に配設された手元側接続ユニット15とが設けられている。ここで、挿入部14の先端部には挿入部14の中心線方向と直交する方向に対して斜めに傾斜された先端傾斜面14aが形成されている。
手元側接続ユニット15には、挿入部14との連結部とは反対側の端面に入口ポート部16が配設されている。図6に示すようにこの入口ポート部16には円筒状の入口ポート本体16aを有する。この入口ポート本体16aには、手元側接続ユニット15の内部空間に内方に向けて突出されたリング状の肩部16bが形成されている。
さらに、手元側接続ユニット15の内部には、図6に示すように入口ポート部16の近傍部位に弁部材17が配設されている。この弁部材17は、入口ポート部16へのダイレーター4などの挿入部材の挿入動作に応じて開閉する開閉弁である。この弁部材17には、弾性体によって形成されたバルブシート17aが設けられている。このバルブシート17aは、入口ポート部16から弁部材17の内部に挿入器具を挿入した際に挿入器具の周縁部位に圧接されて入口ポート部16と挿入器具との間の気密を確保するようになっている。
また、図4に示すようにダイレーター4には、管状の細長い挿入部18と、この挿入部18の基端部に配設された手元側端部19とが設けられている。さらに、挿入部18には、前後の両端部間の中間部に、前後の両端部よりも外径寸法を細くした細径部20が形成されている。ここで、挿入部18の前後の両端部は、外套管3の挿入部14の内径寸法とほぼ同径に設定されている。
さらに、挿入部18の前端部には外套管3の挿入部14の内径寸法と略同径の外径寸法に設定された位置決め用の先端直管部21が配設されている。この先端直管部21の先端側には先細状の略円錐状の穿刺孔拡張部22がさらに配置されている。
また、穿刺孔拡張部22の円錐の先端部には直管状の折れ止め部23が延設されている。この折れ止め部23の長さは穿刺孔拡張部22の円錐の先端部から適宜の寸法に設定されている。さらに、この折れ止め部23の先端部には挿入部18の中心線方向と直交する方向に対して斜めに傾斜された先端傾斜面23aが形成されている。
また、挿入部18の後端部には、細径部20よりも太径の太径部24が形成されている。そして、外套管3の入口ポート部16にダイレーター4が挿入されたのち、図8に示すようにダイレーター4と外套管3とが正規の組み付け位置に組み付けられた状態で太径部24が弁部材17のバルブシート17aに圧接されて入口ポート部16とダイレーター4との間の気密を確保するようになっている。
さらに、太径部24の外周面には、図7(A)に示すようにダイレーター4と外套管3とが正規の組み付け位置に組み付けられた状態で外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部と対応する位置に、クリック機構(係止手段)25が配設されている。
このクリック機構25は、図7(B)に示すように太径部24の外周面に形成されたリング状のCリング取り付け溝部26と、このCリング取り付け溝部26に取り付けられたCリング(係止リング)27とを有する。Cリング27は、図7(C)に示すようにリングの一部を切欠させた切欠部27aを有するほぼC字状に形成された例えば金属製のリングである。このCリング27は、外径寸法が変化する状態で、径方向に弾性変形可能になっている。そして、クリック機構25は、ダイレーター4と外套管3とが正規の組み付け位置に挿入された状態でCリング27が外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部に嵌ると拡張して入口ポート部16の肩部16bの内周縁部に引っ掛る引っ掛け機構によって形成されている。
また、Cリング27は、外套管3内にダイレーター4が挿入される挿入方向に対して先端側に外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部と比較的大きな接触角度で接触する先端側傾斜面27a、後端側に先端側傾斜面27aよりも緩やかな接触角度で外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部と接触する後端側傾斜面27bを有する。これにより、ダイレーター4を外套管3に装着する作業時にCリング27の先端側傾斜面27aを外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部と比較的大きな接触角度で接触させることにより、外套管3の入口ポート部16内に挿入されたダイレーター4がダイレーター4と外套管3との正規の組み付け位置まで移動した状態を認識させやすくする。また、ダイレーター4を外套管3から引き抜く操作時にはCリング27の後端側傾斜面27bを先端側傾斜面27aよりも緩やかな接触角度で外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部と接触させることにより、Cリング27と外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部との接触抵抗を軽減し、外套管3からダイレーター4がスムーズに取り外せるようにしている。
また、図7(B)に示すようにダイレーター4のCリング取り付け溝部26の後端部の周縁部には、Cリング27が拡張する径を規制してCリング27が所定の径以上に拡張することを防止するひさし状の突部(変形防止部)28が形成されている。さらに、Cリング27には、後端側傾斜面27bの後端部につば部27cが形成されている。そして、このつば部27cがCリング取り付け溝部26のひさし状の突部28と当接することにより、Cリング27が所定の径以上に拡張することを防止するようになっている。
また、ダイレーター4には、太径部24の基端部に、手元側のハンドル部29が形成されている。さらに、このハンドル部29の外側にはリング状の固定部材30と、ロックリング31とが配設されている。
また、固定部材30とハンドル部29との間には指標リング32が配設されている。この指標リング32は、樹脂材料によって形成されている。そして、この指標リング32は、例えばダイレーター4の太さを色分け表示するように設定されされている。さらに、この指標リング32は、固定部材30とハンドル部29との間で挟持され、固定部材30とハンドル部29との間のシール機能を兼ねるようになっている。
また、固定部材30の外端部には、ロックリング31内に挿入されるベースリング33が突設されている。このベースリング33の外周面には、ガイドピン34が径方向に向けて突設されている。
ロックリング31にはガイドピン34が挿入されるガイド穴35が径方向に延設されている。このガイド穴35にはガイドピン34が径方向に移動可能に挿入されている。さらに、ロックリング31の外周面にはガイド穴35と反対側にロック解除ボタン36が配設されている。このロック解除ボタン36の内部にはリターンスプリング37が組み込まれている。そして、ロックリング31は、リターンスプリング37のばね力によって図9(A)に示す通常位置で保持されている。
また、ロックリング31の外端部には図10(A)に示すようにダイレーター4の太径部24の管の内側に挿脱可能に挿入される係止爪部31aが突設されている。そして、ロックリング31は、図9(A)に示す通常位置で保持されている場合には係止爪部31aがダイレーター4の太径部24の管の内側に挿脱可能に挿入されるロック位置で保持されている。ここで、ロックリング31は、図9(B)中に矢印で示すようにロック解除ボタン36の押し込み操作にともないベースリング33のガイドピン34に沿って径方向に押し込み操作され、係止爪部31aがダイレーター4の太径部24の管の外側に押し出し操作された位置、すなわちロック解除位置に移動されるようになっている。
また、図9(A),(B)に示すようにロックリング31の係止爪部31aとベースリング33の外端面との間には図示しない洗滌用のブラシが挿入可能な隙間38が形成されている。そして、このロックリング31の係止爪部31aとベースリング33の外端面との間の隙間38に図示しない洗滌用のブラシを挿入することにより、ダイレーター4の洗滌性を高めるようになっている。
また、保護シース5には図5(A)に示すように細長い軟性の直管部39と、この直管部39の基端部側の端末部に連結された取手部40とが設けられている。ここで、直管部39は、超音波振動するプローブ6と接触することから例えば、テフロン(登録商標):PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのように耐熱性が高く、滑り性が高い柔軟な材料で形成されている。また、例えば硬質な金属パイプの内周面にテフロン(登録商標)を貼り付けたものでも同等の効果が得られる。
さらに、直管部39の内径寸法はトロッカー内針2の穿刺針7の外径寸法と略同径に設定されている。そして、この直管部39の基端部側にはダイレーター4の挿入部18の内径寸法と略同径の位置決め部39aが形成されている。
また、取手部40にはトロッカー内針2の手元側の着脱部9内に挿入される大径筒体41と、ダイレーター4のロックリング31内に挿入される細長い小径筒体42とが設けられている。ここで、大径筒体41の外周面にはリング状の第1の係合溝部43が形成されている。さらに、小径筒体42の外周面にはリング状の第2の係合溝部44が軸方向に沿って複数段、本実施の形態では4段並設されている。
また、保護シース5の取手部40には、保護シース5の内部側の気密を確保するためのスリット弁45が配設されている。このスリット弁45は、図5(B)に示すように弾性体によって形成された円板状のベースプレート46と、ベースプレート46の中心部を通るスリット部47とを有する。そして、外套管3内にトロッカー内針2を挿入する際に、保護シース5の手元部のスリット弁45のスリット部47にトロッカー内針2を差し込む。このとき、ベースプレート46のスリット部47の周縁部位がトロッカー内針2の外周面に圧接される状態で保持されることにより、保護シース5の内部側の気密を確保するようになっている。
そして、トロッカー内針2と保護シース5とが組み付けられた場合にはトロッカー内針2の図示しない係合爪部が保護シース5の第1の係合溝部43に係合されたロック状態で保持されるようになっている。さらに、このロック状態で着脱ボタン10を押込み操作することにより、係合爪部が保護シース5の第1の係合溝部43から外れてロックが解除されるようになっている。
また、ダイレーター4と保護シース5とが組み付けられた場合にはロック解除ボタン36のリターンスプリング37のばね力によって図9(A)、図10(A)に示すようにダイレーター4のロックリング31の係止爪部31aが保護シース5のいずれかの位置の第2の係合溝部44に係合されたロック状態で保持されるようになっている。さらに、このロック状態でリターンスプリング37のばね力に抗してロック解除ボタン36を図9(B)中に矢印で示すように押込み操作することにより、ロックリング31がベースリング33のガイドピン34に沿って径方向に押し込み操作され、係止爪部31aが保護シース5の第2の係合溝部44から外れてロックが解除されるようになっている(図10(B)に示す)。そのため、このロック解除状態で、保護シース5をダイレーター4に対して軸方向に移動させることにより、外套管3から突出される内針2の先端の位置を可変調整することができるようになっている。
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態のトロッカーシステム1の使用時には予め図1に示すようにトロッカー内針2と、外套管3と、ダイレーター4と、保護シース5とがそれぞれ組み付けられた状態にセットされる。このトロッカーシステム1の組み付け作業時には、まず、外套管3の入口ポート部16内にダイレーター4の挿入部18が挿入される。このとき、入口ポート部16内に挿入されたダイレーター4の挿入部18の前端部は、弁部材17のバルブシート17aを押し開ける状態で前方に押し込まれる。そのため、ダイレーター4の挿入時には、入口ポート部16から弁部材17の内部に挿入されるダイレーター4の挿入部18の周縁部位にバルブシート17aが圧接されて入口ポート部16とダイレーター4の挿入部18との間の気密が確保される。
また、外套管3の入口ポート部16内へのダイレーター4の挿入部18の挿入作業中、ダイレーター4と外套管3との正規の組み付け位置(図8参照)に到達する前に、ダイレーター4のCリング27の先端側傾斜面27aが外套管3の入口ポート部16の後端部の内周縁部と接触する。これにより、ダイレーター4のCリング27は外套管3の入口ポート部16との接触によって内方へ押し込み操作されるので、Cリング27は、外径寸法が縮小する方向に弾性変形する。
この状態で、外套管3の入口ポート部16内へのダイレーター4の挿入部18の挿入作業がさらに進む。そして、図8に示すようにダイレーター4の挿入部18の前端部が外套管3の先端の開口部から前方に突出されるまでダイレーター4の押し込み操作が継続される。
また、外套管3内に挿入されたダイレーター4がダイレーター4と外套管3との正規の組み付け位置まで移動した時点で、クリック機構25が動作する。このクリック機構25の動作時には、Cリング27が拡張して入口ポート部16の肩部16bの内周縁部に引っ掛る状態で、クリック機構25の引っ掛け機構が動作する。これにより、図11に示すようにダイレーター4のCリング27が外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部に嵌る。このとき、クリック感が発生されると同時に、外套管3がダイレーター4から軽い力で外れないようにダイレーター4と外套管3との間が係脱可能に係止される。
また、ダイレーター4と外套管3との正規の組み付け位置までダイレーター4が移動した状態では、図8に示すようにダイレーター4の先端直管部21が外套管3の先端部の内周面と摺接した状態で保持される。さらに、ダイレーター4の後端部の太径部24が弁部材17のバルブシート17aに圧接されて入口ポート部16とダイレーター4との間の気密が確保される。
また、ダイレーター4と外套管3との組み付け後、続いてダイレーター4の管内に保護シース5を挿入する作業が行われる。この作業時には、予め図9(B)中に矢印で示すようにダイレーター4のロック解除ボタン36が押し込み操作され、ロックリング31の係止爪部31aがダイレーター4の太径部24の管の外側に押し出し操作された位置、すなわちロック解除位置に移動される。この状態で、ダイレーター4の管内に保護シース5を挿入する作業が行われる。
この保護シース5の挿入作業時には、保護シース5が適宜の挿入位置まで挿入された状態で、ダイレーター4のロック解除ボタン36の押し込みが解除される。この操作時には保護シース5の小径筒体42の4段のいずれかの位置の第2の係合溝部44にロックリング31の係止爪部31aが選択的に係合される。このとき、ロック解除ボタン36のリターンスプリング37のばね力によってダイレーター4のロックリング31の係止爪部31aが保護シース5のいずれかの位置の第2の係合溝部44に係合されたロック状態で保持される。
また、ダイレーター4の管内に保護シース5を挿入したのち、保護シース5内にトロッカー内針2を挿入する作業が行われる。このトロッカー内針2の挿入作業時には、保護シース5の取手部40のスリット弁45のスリット部47にトロッカー内針2が差し込まれる。このとき、ベースプレート46のスリット部47の周縁部位がトロッカー内針2の外周面に圧接される状態で保持されることにより、保護シース5の内部側の気密が確保される。
さらに、トロッカー内針2が正規の挿入位置まで挿入された状態で、保護シース5の第1の係合溝部43にトロッカー内針2の図示しない係合爪部が係合され、ロック状態で保持される。これにより、トロッカー内針2と、外套管3と、ダイレーター4と、保護シース5とが図1に示すようにそれぞれ組み付けられた状態にセットされる。
また、トロッカーシステム1の組み立て後、トロッカーシステム1のトロッカー内針2の穿刺針7によって患者の体壁に穿刺孔を穿刺したのち、ダイレーター4によって穿刺孔の径を拡張する拡張作業と、外套管3を患者の体壁に穿刺する作業とが連続的に順次行われる。
その後、外套管3のみを患者の体壁に穿刺した状態で残し、外套管3の内蔵物であるトロッカー内針2と、保護シース5と、ダイレーター4とを外套管3の内部から引き抜く作業が行われる。この引き抜き作業時には、まず、トロッカー内針2が保護シース5から引き抜かれる。このトロッカー内針2の引き抜き作業時には、着脱部9の着脱ボタン10を押込み操作する。これにより、保護シース5の第1の係合溝部43からトロッカー内針2の図示しない係合爪部が係合解除位置まで移動され、ロック解除状態に切替えられる。この状態で、トロッカー内針2の引き抜き作業が行われる。
その後、ダイレーター4から保護シース5を引き抜く作業が行われる。この引き抜き作業時には、ダイレーター4のロック解除ボタン36が押し込み操作され、ロックリング31の係止爪部31aがロック解除位置に移動される。この状態で、ダイレーター4の管内からの保護シース5の引き抜き作業が行われる。
さらに、保護シース5の引き抜き作業後、外套管3からダイレーター4を引き抜く作業が行われる。この引き抜き作業時には、ダイレーター4のCリング27の後端側傾斜面27bが外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部と接触する。これにより、ダイレーター4のCリング27は外套管3の入口ポート部16との接触によって内方へ押し込み操作されるので、Cリング27は、外径寸法が縮小する方向に弾性変形する。この状態で、外套管3からダイレーター4を引き抜く作業が行われる。
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態のトロッカーシステム1では、ダイレーター4にダイレーター4と外套管3との間を係脱可能に係止するクリック機構25を設け、ダイレーター4を外套管3に装着したとき、ダイレーター4と外套管3との正規の組み付け位置でダイレーター4のクリック機構25が作動し、ダイレーター4と外套管3との間を係脱可能に係止している。これにより、ダイレーター4を外套管3に装着した状態で、外套管3がダイレーター4から軽い力で外れないようにできるので、患者の体壁に形成される穿刺孔の径をダイレーター4によって拡張する拡張作業を従来に比べて行い易くすることができる。
さらに、クリック機構25は、ダイレーター4を外套管3に装着する作業時に外套管3内に挿入されたダイレーター4がダイレーター4と外套管3との正規の組み付け位置まで移動した時点で、Cリング取り付け溝部26の内部のCリング27が外套管3の入口ポート部16の内周縁部に嵌るようにしている。このとき、Cリング取り付け溝部26の内部のCリング27が拡張して入口ポート部16の肩部16bの内周縁部に引っ掛る状態で、係止手段の引っ掛け機構が動作するようにしている。そのため、クリック機構25の作動時にクリック感が発生されると同時に、外套管3がダイレーター4から軽い力で外れないようにダイレーター4と外套管3との間が係脱可能に係止される。
さらに、本実施の形態のトロッカーシステム1では、Cリング27の先端側に外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部と比較的大きな接触角度で接触する先端側傾斜面27aを配設している。そのため、ダイレーター4を外套管3に装着する作業時にCリング27の先端側傾斜面27aを外套管3の入口ポート部16の内周縁部と比較的大きな接触角度で接触させることにより、外套管3の入口ポート部16内に挿入されたダイレーター4がダイレーター4と外套管3との正規の組み付け位置まで移動した状態を認識させやすくすることができる。
また、Cリング27の後端側には、先端側傾斜面27aよりも緩やかな接触角度で外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部と接触する後端側傾斜面27bを配設している。そのため、ダイレーター4を外套管3から引き抜く操作時にはCリング27の後端側傾斜面27bを先端側傾斜面27aよりも緩やかな接触角度で外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部と接触させることにより、Cリング27と外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部との接触抵抗を軽減し、外套管3からダイレーター4をスムーズに取り外すことができる。その結果、手術中に、外套管3からダイレーター4がスムーズに取り外すことができなくなることを防止でき、手術を円滑に進行させることができる。
また、本実施の形態のクリック機構25は、ダイレーター4のCリング取り付け溝部26の後端部の周縁部にひさし状の突部28、Cリング27の後端側傾斜面27bの後端部につば部27cをそれぞれ設けている。そのため、Cリング27の拡張時にはCリング27のつば部27cがCリング取り付け溝部26の周縁部のひさし状の突部28に当接することにより、Cリング27が拡張する径が規制される。これにより、Cリング27が所定の径以上に拡張することが防止できるので、Cリング27が所定の径以上に拡張してダイレーター4が外套管3から抜け難くなることを防止することができる。
また、ダイレーター4の挿入部18には、前後の両端部間の中間部に、前後の両端部よりも外径寸法を細くした細径部20を形成し、挿入部18の前後の両端部は、外套管3の挿入部14の内径寸法とほぼ同径に設定している。そのため、ダイレーター4の挿入部18を外套管3に挿入する作業時にはダイレーター4の挿入部18の中間部の細径部20が外套管3に摺接することがない。さらに、外套管3の入口ポート部16の弁部材17にダイレーター4の挿入部18が差し込まれる際に、挿入部18の中間部の細径部20によって弁部材17とダイレーター4との摺動抵抗を軽減することができる。そのため、ダイレーター4の挿入部18を外套管3に挿入する作業時に、外套管3にダイレーター4をスムーズに装着することができ、かつダイレーター4の装着時のがたつきをなくすことができる。
また、ダイレーター4のハンドル部29の外側の固定部材30にガイドピン34を径方向に向けて突設し、このガイドピン34をロックリング31のガイド穴35に挿通させている。さらに、ロックリング31の外周面にガイド穴35と反対側にロック解除ボタン36を配設し、このロック解除ボタン36の内部にリターンスプリング37を組み込む構成にしている。これにより、ロック解除ボタン36の押し込み操作時にガイドピン34がロックリング31の外側に突出することがない。そのため、ダイレーター4のハンドル部29を把持しやすくすることができる。
また、ロックリング31の係止爪部31aとベースリング33の外端面との間には図示しない洗滌用のブラシが挿入可能な隙間38を形成している。これにより、ロックリング31の係止爪部31aとベースリング33の外端面との間の隙間38に図示しない洗滌用のブラシを挿入することができ、ダイレーター4の洗滌性を高めることができる。
また、保護シース5の取手部40には、保護シース5の内部側の気密を確保するためのスリット弁45を配設している。これにより、ダイレーター4のハンドル部29の部分の部品点数を低減することができ、ダイレーター4の原価低減を図ることができる。
また、図12は本発明の第2の実施の形態のトロッカーシステム1を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図11参照)のトロッカーシステム1の構成を次の通り変更したものである。
すなわち、本実施の形態では、第1の実施の形態のダイレーター4と保護シース5とを一体化したダイレーター51を有する。なお、これ以外の部分は第1の実施の形態のトロッカーシステム1と同一構成になっており、第1の実施の形態のトロッカーシステム1と同一部分には同一の符号を付してここではその説明を省略する。
すなわち、本実施の形態のダイレーター51は、第1の実施の形態のダイレーター4の穿刺孔拡張部22の円錐の先端部にトロッカー内針2の穿刺針7の部分を保護する軟性の円筒体である保護シース52の基端部が連結されている。また、本実施の形態のダイレーター51と、外套管3との連結部の構成は第1の実施の形態のダイレーター4と、外套管3との連結部の構成と同一である。
そして、本実施の形態のトロッカーシステム1の使用時にはトロッカー内針2と、外套管3と、ダイレーター51とがそれぞれ組み付けられた状態で使用される。このトロッカーシステム1の組み付け作業時には、まず、外套管3の入口ポート部16内にダイレーター51が挿入され、第1の実施の形態のダイレーター4と同様の手順でダイレーター51と外套管3との間が組み付けられる。
また、ダイレーター51と外套管3との組み付け後、続いてダイレーター51の管内にトロッカー内針2を挿入する作業が行われる。これにより、トロッカー内針2と、外套管3と、ダイレーター51とがそれぞれ組み付けられた状態にセットされる。
また、トロッカーシステム1の組み立て後、トロッカーシステム1のトロッカー内針2の穿刺針7によって患者の体壁に穿刺孔を穿刺したのち、ダイレーター51の穿刺孔拡張部22によって穿刺孔の径を拡張する拡張作業と、外套管3を患者の体壁に穿刺する作業とが連続的に順次行われる。
その後、外套管3のみを患者の体壁に穿刺した状態で残し、外套管3の内蔵物であるトロッカー内針2と、ダイレーター51とを外套管3の内部から引き抜く作業が行われる。
そこで、本実施の形態でも第1の実施の形態と同一の効果が得られるうえ、本実施の形態では、特に、第1の実施の形態のダイレーター4と保護シース5とを一体化したダイレーター51を設けたので、トロッカーシステム1の構成部品数を少なくできる。そのため、トロッカーシステム1の組み付けや、取り外しの作業時に作業工程を減少させることができるので、トロッカーシステム1の組み付けや、取り外しの作業を容易にし、操作性の向上、軽量化、製造コストの低下などを図ることができる。
また、図13は本発明の第3の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図11参照)のトロッカーシステム1のダイレーター4のクリック機構25の構成を次の通り変更したものである。
すなわち、本実施の形態のクリック機構25では、第1の実施の形態のような特殊な形状のCリング27に代えて一般的な形状のCリング61が使用されている。このCリング61には、第1の実施の形態のCリング27の先端側傾斜面27a、後端側傾斜面27b、つば部27cなどが省略されている。なお、これ以外の部分は第1の実施の形態のトロッカーシステム1と同一構成になっており、第1の実施の形態のトロッカーシステム1と同一部分には同一の符号を付してここではその説明を省略する。
そして、本実施の形態のトロッカーシステム1の外套管3とダイレーター4とを組み付ける作業時には外套管3の入口ポート部16内へのダイレーター4の挿入部18の挿入作業中、ダイレーター4と外套管3との正規の組み付け位置(図8参照)に到達する前に、ダイレーター4のCリング61の先端側傾斜面が外套管3の入口ポート部16の後端部の内周縁部と接触する。これにより、ダイレーター4のCリング61は外套管3の入口ポート部16との接触によって内方へ押し込み操作されるので、Cリング61は、外径寸法が縮小する方向に弾性変形する。
この状態で、外套管3の入口ポート部16内へのダイレーター4の挿入部18の挿入作業がさらに進む。そして、ダイレーター4の挿入部18の前端部が外套管3の先端の開口部から前方に突出されるまでダイレーター4の押し込み操作が継続される。
また、外套管3内に挿入されたダイレーター4がダイレーター4と外套管3との正規の組み付け位置まで移動した時点で、クリック機構25が動作する。このクリック機構25の動作時には、Cリング61が拡張して入口ポート部16の肩部16bの内周縁部に引っ掛る状態で、クリック機構25の引っ掛け機構が動作する。これにより、ダイレーター4のCリング61が外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部に嵌る。このとき、クリック感が発生されると同時に、外套管3がダイレーター4から軽い力で外れないようにダイレーター4と外套管3との間が係脱可能に係止される。
また、外套管3からダイレーター4を引き抜く作業時には、ダイレーター4のCリング61の後端側傾斜面が外套管3の入口ポート部16の肩部16bの内周縁部と接触する。これにより、ダイレーター4のCリング61は外套管3の入口ポート部16との接触によって内方へ押し込み操作されるので、Cリング61は、外径寸法が縮小する方向に弾性変形する。この状態で、外套管3からダイレーター4を引き抜く作業が行われる。
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態のトロッカーシステム1では、ダイレーター4を外套管3に装着したとき、ダイレーター4と外套管3との正規の組み付け位置でダイレーター4のクリック機構25が作動し、ダイレーター4と外套管3との間を係脱可能に係止している。これにより、ダイレーター4を外套管3に装着した状態で、外套管3がダイレーター4から軽い力で外れないようにできるので、患者の体壁に形成される穿刺孔の径をダイレーター4によって拡張する拡張作業を従来に比べて行い易くすることができる。
さらに、クリック機構25は、ダイレーター4を外套管3に装着する作業時に外套管3内に挿入されたダイレーター4がダイレーター4と外套管3との正規の組み付け位置まで移動した時点で、Cリング取り付け溝部26の内部のCリング61が外套管3の入口ポート部16の内周縁部に嵌るようにしている。このとき、Cリング取り付け溝部26の内部のCリング61が拡張して入口ポート部16の肩部16bの内周縁部に引っ掛る状態で、係止手段の引っ掛け機構が動作するようにしている。そのため、クリック機構25の作動時にクリック感が発生されると同時に、外套管3がダイレーター4から軽い力で外れないようにダイレーター4と外套管3との間が係脱可能に係止される。
また、図14は本発明の第4の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図11参照)のトロッカーシステム1のダイレーター4のクリック機構25の構成を次の通り変更したものである。
すなわち、本実施の形態のクリック機構25では、ダイレーター4のCリング取り付け溝部26に、第1の実施の形態のCリング27に代えてゴムリング71が装着されている。なお、これ以外の部分は第1の実施の形態のトロッカーシステム1と同一構成になっている。
そして、本実施の形態でも第1の実施の形態および第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では、クリック機構25をダイレーター4に設けた構成を示したが、外套管3側にクリック機構25を設ける構成にしても良い。さらに、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。

(付記項1) 体壁に穿刺されるトロッカー内針と、トロッカー内針が挿入される外套管と、外套管と内針の間に介挿され、トロッカー内針によって穿設された小径の穿刺孔を拡張する拡張部を持つダイレーターと、からなるトロッカーシステムにおいて、ダイレーターを外套管に装着したとき、外套管がダイレーターから軽い力で外れないように働くクリック機構をダイレーターまたは外套管のいずれかに設けたことを特徴とするトロッカーシステム。
(付記項2) 付記項1のトロッカーシステムにおいて、ダイレーターに外套管の入口ポート部内径に嵌ると拡張して入口ポート内部に引っ掛るCリングを設けるとともに、ダイレーターのCリング取り付け部にCリングが所定の径以上に拡張しないような変形防止部を設けたことを特徴とするトロッカーシステム。
(付記項3) 付記項1のトロッカーシステムにおいて、ダイレーターに外套管の入口ポート部内径に嵌ると拡張して入口ポート内部に引っ掛るCリングを設けるとともに、Cリングの外周手元側を外周先端側よりも緩やかな角度として、ダイレーターを外套管から抜き取る時の力量が、取り付ける時の力量より軽くなるようにしたことを特徴とするトロッカーシステム。
(付記項4) 体壁に穿刺されるトロッカー内針と、トロッカー内針が挿入される外套管と、外套管と内針の間に介挿され、外套管から先端に突出する軟性筒状部を持つガイド部材と、からなるトロッカーシステムにおいて、ガイド部材の手元に気密を確保するためのスリット弁を設けたことを特徴とするトロッカーシステム。
(付記項1〜4の従来技術) 特開2002−177293号公報、特開2003−10197号公報。
(付記項1〜3が解決しようとする課題) 従来、ダイレーターと外套管との固定機構がなく、穿刺後の拡張をするとき、ダイレーターから外套管がずれ落ちてしまい、拡張作業がやり辛かった。拡張後、外套管からダイレーターがスムーズに取り外せないと、手術に支障がでる恐れがあった。
(付記項4が解決しようとする課題) ガイド部材は先端に軟性筒状部を持ち耐性が無いため、従来は、ディスポ製品として売られていた。このため、より、安価な構造とすることが求められていた。
本発明は、トロッカーシステムを製造する技術分野や、トロッカーシステムを使用する技術分野で有効である。
本発明の第1の実施の形態のトロッカーシステム全体を示す側面図。 第1の実施の形態のトロッカーシステムの分解状態を示す側面図。 第1の実施の形態のトロッカーシステムの外套管の側面図。 第1の実施の形態のトロッカーシステムのダイレーターの側面図。 第1の実施の形態のトロッカーシステムのガイド部材を示すもので、(A)は上半分を断面にして示すガイド部材の側面図、(B)はガイド部材の後端部を示す平面図。 第1の実施の形態のトロッカーシステムの外套管の上半分を断面にして示す側面図。 第1の実施の形態のトロッカーシステムのダイレーターを示すもので、(A)は上半分および後端部を断面にして示すダイレーターの側面図、(B)は(A)の7B部分を拡大して示す縦断面図、(C)は(A)の7C−7C線断面図。 第1の実施の形態のトロッカーシステムのダイレーターと外套管とを組合わせた状態を上半分および後端部を断面にして示す側面図。 第1の実施の形態のトロッカーシステムのダイレーターと外套管との間のロック解除ボタンの動作を説明するもので、(A)はダイレーターと外套管との間を正規の組み付け位置でロックした状態を示す要部の縦断面図、(B)はロック解除ボタンの押し込み動作状態を示す要部の縦断面図。 第1の実施の形態のトロッカーシステムのダイレーターと外套管との間のロック解除ボタンの動作を説明するもので、(A)は図9(A)の状態を示す平面図、(B)は図9(B)の状態を示す平面図。 第1の実施の形態のトロッカーシステムのダイレーターのCリングと外套管の入口ポート部の内周縁部との係合状態を示す要部の縦断面図。 本発明の第2の実施の形態のトロッカーシステムの分解状態を示す側面図。 本発明の第3の実施の形態のトロッカーシステムのダイレーターのCリング取り付け部の上半分を断面にして示す側面図。 本発明の第4の実施の形態のトロッカーシステムのダイレーターのCリング取り付け部の上半分を断面にして示す側面図。
符号の説明
3…外套管、4…ダイレーター、16…入口ポート部、16b…肩部、25…クリック機構(係止手段)、26…Cリング取り付け溝部、27…Cリング(係止リング)。

Claims (8)

  1. 体壁に穿刺されるトロッカー内針と、
    前記トロッカー内針が挿入される外套管と、
    前記外套管と前記内針との間に介挿され、前記トロッカー内針によって穿設された小径の穿刺孔を拡張する拡張部を持つダイレーターと、
    を有するトロッカーシステムにおいて、
    前記ダイレーターを前記外套管に装着したとき、前記ダイレーターと前記外套管との正規の組み付け位置で前記外套管が前記ダイレーターから軽い力で外れないように前記ダイレーターと前記外套管との間を係脱可能に係止する係止手段を前記ダイレーターまたは外套管の少なくともいずれか一方に設けたことを特徴とするトロッカーシステム。
  2. 前記係止手段は、前記ダイレーターを前記外套管に装着したとき、前記ダイレーターと前記外套管との正規の組み付け位置でクリック感を発生させるクリック機構を有することを特徴とする請求項1に記載のトロッカーシステム。
  3. 前記外套管は、前記ダイレーターが挿入される入口ポート部を有し、
    前記ダイレーターは、前記ダイレーターと前記外套管との正規の組み付け位置で前記外套管の前記入口ポート部の内周縁部と対応する位置に、外径寸法が変化する状態で、径方向に弾性変形可能なほぼリング状の係止リングを有し、
    前記係止手段は、前記ダイレーターと前記外套管との正規の組み付け位置で前記係止リングが前記外套管の前記入口ポート部の内周縁部に嵌ると拡張して前記入口ポート部の内周縁部に引っ掛る引っ掛け機構であることを特徴とする請求項1に記載のトロッカーシステム。
  4. 前記係止リングは、前記外套管内に前記ダイレーターが挿入される挿入方向に対して先端側に前記外套管の前記入口ポート部の内周縁部と比較的大きな接触角度で接触する先端側傾斜面、後端側に前記先端側傾斜面よりも緩やかな接触角度で前記外套管の前記入口ポート部の内周縁部と接触する後端側傾斜面を有することを特徴とする請求項3に記載のトロッカーシステム。
  5. 前記係止リングは、リングの一部を切欠させたCリングによって形成され、
    前記ダイレーターは、前記Cリングを取り付けるCリング取り付け溝部と、
    前記Cリング取り付け溝部の周縁部に配置され、前記Cリングが拡張する径を規制して前記Cリングが所定の径以上に拡張することを防止する変形防止部とを有する
    ことを特徴とする請求項3に記載のトロッカーシステム。
  6. 前記外套管は、前記入口ポート部の近傍部位に、前記入口ポート部への挿入部材の挿入動作に応じて開閉し、前記入口ポート部の内部に前記挿入器具を挿入した際に前記挿入器具の周縁部位に圧接されて前記入口ポート部と前記挿入器具との間の気密を確保するための弁部材を有し、
    前記ダイレーターは、前記外套管の前記入口ポート部に挿入されるダイレーター挿入部の中間部を細くした細径部と、前記ダイレーター挿入部の手元側に配置され、前記細径部よりも太径の太径部とを有する
    ことを特徴とする請求項3に記載のトロッカーシステム。
  7. 体壁に穿刺されるトロッカー内針と、
    前記トロッカー内針が挿入される外套管と、
    前記外套管と前記内針との間に介挿され、前記外套管の先端から前方に突出する軟性筒状部を持つガイド部材と、
    を有するトロッカーシステムにおいて、
    前記ガイド部材の手元部に前記ガイド部材の内部側の気密を確保するための弁を設けたことを特徴とするトロッカーシステム。
  8. 前記弁は、弾性体によって形成された円板状のベースプレートと、
    前記ベースプレートの中心部を通るスリット部と、を有するスリット弁であることを特徴とする請求項6に記載のトロッカーシステム。
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