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JP2006202939A - 吸着方法、脱離方法、プラズマ処理方法、静電チャック及びプラズマ処理装置 - Google Patents

吸着方法、脱離方法、プラズマ処理方法、静電チャック及びプラズマ処理装置 Download PDF

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JP2006202939A JP2005012343A JP2005012343A JP2006202939A JP 2006202939 A JP2006202939 A JP 2006202939A JP 2005012343 A JP2005012343 A JP 2005012343A JP 2005012343 A JP2005012343 A JP 2005012343A JP 2006202939 A JP2006202939 A JP 2006202939A
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Hidenaru Kafuku
秀考 加福
Tadashi Shimazu
正 嶋津
Toshihiko Nishimori
年彦 西森
Hisashi Yanagida
尚志 柳田
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Abstract

【課題】 吸着力の時間応答性を向上させた静電チャックを提供する。
【解決手段】
静電チャックであるサセプタ5にウエハ6を吸着する際には、所望の吸着力が得られる所定電圧よりも高い電圧を電極7に印加することで速やかに吸着力を増加させて所望の吸着力を得た後に、前記所定電圧に電圧制御して、従来よりも速やかに所望の吸着力を得ると共に、脱離する際には、吸着時の印加電圧と正負逆の電圧を電極7に印加することで速やかに吸着力を減少させた後に、電圧印加を停止したり、又は前記静電チャックにウエハ6と同電位になるような電圧を印加したりする電圧制御を行い、従来よりも速やかに脱離作業を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、吸着方法、脱離方法、当該吸着・脱離方法を用いたプラズマ処理方法、静電チャック及び当該静電チャックを用いたプラズマ処理装置に関する。
プラズマCVD装置は、半導体の基板であるウエハに所定の成膜を行う代表的な処理装置である。プラズマCVD装置においては、ウエハに均質な成膜を行うため、サセプタの上にウエハを載置、固定して成膜処理を行っている。サセプタにウエハを確実に固定することにより、ウエハの平坦化(そりの矯正)、温度制御を行い、均質な成膜を実現させている。
かかるウエハの固定装置として、静電チャックが知られている。静電チャックとは、ウエハを載置するサセプタに電極を埋設し、この電極に電圧を印加して得られる静電力により、サセプタにウエハを吸着させる(吸着、固定する)装置である(下記、特許文献1、2を参照)。
静電チャックの原理について、詳細に説明する。ウエハが固定されるサセプタは、通常酸化アルミ、窒化アルミ等の誘電体で形成されており、かかるサセプタ内に埋設された導電体である電極に電圧を印加することにより、サセプタ表面に電荷が誘起される。サセプタ表面に誘起された電荷は、サセプタに載置されるウエハに逆極性の電荷を誘起する。この結果、逆極性の電荷同士の吸引力により、サセプタにウエハが吸着される。
静電チャックには、クーロン型の静電チャックとジョンソンラーベック型の静電チャックとがある(下記、非特許文献1を参照)。
ジョンソンラーベック型の静電チャックは、ウエハ表面と誘電層表面の小さなギャップに微小電流を流し、帯電分極して誘起させることにより生じる力を利用するものである。このため、ジョンソンラーベック型は、クーロン型と比較して、低い電圧で大きな吸着力を発生させることができるという特徴がある。クーロン型による吸着力だけでは、ウエハの平面度を矯正しきれない場合があり、ジョンソンラーベック型が用いられる。
特開2003−179128号公報 特開2000−49216号公報 小田哲治、"静電気基礎現象−静電チャックとの関係−"、J.Vac.Soc.JPN、第45巻、第8号、2002年、第626頁〜第636頁
ジョンソンラーベック型の静電チャックの特徴は、大きな吸着力が得られる反面、静電チャックの誘電層内の電荷移動に起因する時間応答性がある。例えば静電チャックに電圧を印加した場合には、ゆっくりと吸着力を増加させながら印加電圧に対応した吸着力に飽和するため、所望の吸着力を得るまでに時間がかかる。
また、静電チャックからウエハを脱離させる際に、電圧の印加を停止した場合は、ゆっくり吸着力を減少させながら吸着力がゼロとなるため、吸着時と同様に、脱離が完全に終了するまで時間がかかる。
しかしながら、ウエハにプラズマ処理を行う産業分野において、プロセスの安定化やスループットの向上のためには、静電チャックの時間応答性を向上させ、静電チャックへのウエハの吸着および静電チャックからのウエハの脱離を速やかに行う必要がある。また、他の技術分野においても、静電チャックの時間応答性の向上は種々の経済的効果をもたらす。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、吸着力の時間応答性を向上させた吸着方法、脱離方法、当該吸着・脱離方法を用いたプラズマ処理方法、静電チャック及び当該静電チャックを用いたプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明に係る吸着方法は、
静電チャックによる吸着の際に、
所望の吸着力が得られる所定電圧よりも高い電圧を前記静電チャックに印加する第1電圧印加工程を行った後、前記所定電圧を前記静電チャックに印加する第2電圧印加工程を行うことを特徴とする吸着方法である。
ジョンソンラーベック型の静電チャックでは、電圧印加時間と得られる吸着力との関係に時間応答性があり、所望の吸着力に対応する電圧を印加しても、すぐには所望の吸着力を得ることができない。すなわち、電圧印加初期は比較的急激に吸着力が増加する一方、後期は徐々に吸着力が増加して所望の吸着力に安定するという傾向を示す。しかしながら、電圧印加初期の吸着力の増加速度は高い電圧ほど大きく、本発明はこれに着目してなされたものであり、第1電圧印加工程で比較的高い電圧を印加して、速やかに吸着力を増加させた後、第2電圧印加工程で所望の吸着力に対応する所定電圧に電圧制御して、従来よりも速やかに所望の吸着力を得るようにしている。
また、上記吸着方法において、
前記所定電圧よりも高い電圧は、前記静電チャックが絶縁破壊する電圧より低い電圧であることを特徴とする吸着方法である。
第1電圧印加工程では、所定電圧よりも高い電圧を印加する工程であるが、そもそも、静電力の原理である絶縁状態が破壊されるほどの過剰な電圧を印加しないように注意することが好ましい。
また、上記吸着方法において、
前記第1電圧印加工程で前記所望の吸着力が得られた後、前記第2電圧印加工程を行うことを特徴とする吸着方法である。
最も効率よく所望の吸着力に到達するためには、第1電圧印加工程において所望の吸着力となるまで電圧を印加した後、次の工程に移行すればよい。なお、第1電圧印加工程において所望の吸着力となる前に、第2電圧印加工程に移行した場合には、所望の吸着力を得るまでに若干の時間がかかることになるが、所定電圧よりも高い電圧を印加して吸着力の増加速度が大きくなることによる、吸着力の制御困難性の問題や、絶縁破壊のおそれの問題などに対して安全な制御方法となる。
また、上記吸着方法において、
前記静電チャックの温度は、当該静電チャックの体積固有抵抗値が1×108〜1×1012Ω・cmとなる温度に調整されていることを特徴とする吸着方法である。
ジョンソンラーベック型の静電チャックでは、静電チャックの誘電層内における電荷移動を利用しているため、誘電層内の電荷の移動速度に影響を与える誘電層の体積固有抵抗値を最適にすると、より効果的である。体積固有抵抗値は低いほど電荷の移動速度を速くすることができるが、1×108Ω・cmよりも小さいと、誘電層を流れる電流が大きくなり、大きな容量の電源が必要となる。一方、1×1012Ω・cmよりも大きいと、電荷の移動速度が遅くなってしまう。より好ましくは、1×109〜1×1011Ω・cmである。
上記課題を解決する本発明に係る脱離方法は、
静電チャックによる脱離の際に、
吸着時の印加電圧と正負逆の電圧を前記静電チャックに印加する逆電圧印加工程を行った後、前記静電チャックへの電圧印加を停止することを特徴とする脱離方法である。
ジョンソンラーベック型の静電チャックでは、上述するように電圧印加時間と得られる吸着力との関係に時間応答性がある。この応答性は、脱離時にも同様に作用し、電圧停止初期は比較的急激に吸着力が減少する一方、後期は徐々に吸着力が減少して吸着力ゼロに安定するという傾向を示す。本発明では、初期の吸着力の減少速度を電圧停止状態よりも更に速くするには、吸着時の印加電圧と正負逆の電圧を印加(逆電圧印加工程)すればよいことに着目し、当該逆電圧印加工程で速やかに吸着力を減少させた後、電圧印加を停止させる電圧制御を行い、従来よりも速やかに脱離作業を行うようにしている。
上記課題を解決する本発明に係る脱離方法は、
静電チャックによる脱離の際に、
吸着時の印加電圧と正負逆の電圧を前記静電チャックに印加する逆電圧印加工程を行った後、前記静電チャックに吸着する吸着体と同電位の電圧を前記静電チャックに印加することを特徴とする脱離方法である。
静電チャックに吸着する吸着体の電位は、例えば上方に存在するプラズマなどの影響により、脱離時においても所定の電位を有する場合がある。この場合、静電チャックへの電圧印加を停止して、静電チャックの電位をゼロとしても、静電チャックと吸着体との間には未だ所定の電位差が存在することになり、完全に脱離させることができない。そこで、静電チャックへの電圧印加を停止するのではなく、吸着体と同電位の電圧を静電チャックに印加することにより、両者の電位差をなくして、完全に脱離させるようにする。
また、上記脱離方法において、
前記正負逆の電圧は、前記静電チャックが絶縁破壊する電圧より低い電圧であることを特徴とする脱離方法である。
また、上記脱離方法において、
前記逆電圧印加工程で吸着力がゼロになった後、前記静電チャックへの電圧印加を停止するか、又は前記静電チャックに吸着する吸着体と同電位の電圧を前記静電チャックに印加することを特徴とする脱離方法である。
最も効率よく吸着力をゼロにするためには、逆電圧印加工程において吸着力がゼロとなるまで逆電圧を印加した後、次の工程に移行すればよい。
また、上記脱離方法において、
前記静電チャックの温度は、当該静電チャックの体積固有抵抗値が1×108〜1×1012Ω・cmとなる温度に調整されていることを特徴とする脱離方法である。
上記課題を解決する本発明に係るプラズマ処理方法は、
真空のチャンバ内に配設された静電チャックであるサセプタにウエハを載置して、前記チャンバ内に発生させたガスプラズマにより、前記ウエハを処理するプラズマ処理方法において、
上記吸着方法により、前記サセプタに前記ウエハを吸着させることを特徴とするプラズマ処理方法である。
上記課題を解決する本発明に係るプラズマ処理方法は、
真空のチャンバ内に配設された静電チャックであるサセプタにウエハを載置して、前記チャンバ内に発生させたガスプラズマにより、前記ウエハを処理するプラズマ処理方法において、
上記脱離方法により、前記サセプタに吸着した前記ウエハを脱離させることを特徴とするプラズマ処理方法である。
吸着力の時間応答性が向上した上記吸着方法や上記脱離方法を、プラズマ処理方法に適用することにより、静電チャックへのウエハの吸着および静電チャックからのウエハの脱離を速やかに行うことができ、プロセスの安定化やスループットの向上につながる。
上記課題を解決する本発明に係る静電チャックは、
電圧を印加して静電吸着を行う静電チャックであって、
所望の吸着力が得られる所定電圧よりも高い電圧を前記静電チャックに印加する第1電圧印加工程を行った後、前記所定電圧を前記静電チャックに印加する第2電圧印加工程を行う電圧制御手段を有することを特徴とする静電チャックである。
また、上記静電チャックにおいて、
前記所定電圧よりも高い電圧は、前記静電チャックが絶縁破壊する電圧より低い電圧であることを特徴とする静電チャックである。
また、上記静電チャックにおいて、
前記電圧制御手段は、前記第1電圧印加工程で前記所望の吸着力が得られた後、前記第2電圧印加工程を行うことを特徴とする静電チャックである。
上記課題を解決する本発明に係る静電チャックは、
電圧を印加して静電吸着を行う静電チャックであって、
吸着時の印加電圧と正負逆の電圧を前記静電チャックに印加する逆電圧印加工程を行った後、前記静電チャックへの電圧印加を停止する電圧制御手段を有することを特徴とする静電チャックである。
上記課題を解決する本発明に係る静電チャックは、
電圧を印加して静電吸着を行う静電チャックであって、
吸着時の印加電圧と正負逆の電圧を前記静電チャックに印加する逆電圧印加工程を行った後、前記静電チャックに吸着する吸着体と同電位の電圧を前記静電チャックに印加する電圧制御手段を有することを特徴とする静電チャックである。
また、上記静電チャックにおいて、
前記正負逆の電圧は、前記静電チャックが絶縁破壊する電圧より低い電圧であることを特徴とする静電チャックである。
また、上記静電チャックにおいて、
前記電圧制御手段は、前記逆電圧印加工程で吸着力がゼロになった後、前記電圧印加を停止するか、又は前記静電チャックに吸着する吸着体と同電位の電圧を前記静電チャックに印加することを特徴とする静電チャックである。
また、上記静電チャックにおいて、
前記静電チャックの体積固有抵抗値が1×108〜1×1012Ω・cmとなるように、前記静電チャックの温度を調整する温度制御手段を有することを特徴とする静電チャックである。
上記課題を解決する本発明に係るプラズマ処理装置は、
チャンバの内部に反応ガスを供給するガス供給手段と、
前記チャンバの内圧を制御する圧力制御手段と、
前記チャンバの内部に前記反応ガスのプラズマを発生させるプラズマ発生手段と、
前記チャンバ内に設置され、処理対象となるウエハを支持するサセプタとを有するプラズマ処理装置において、
前記サセプタは、上記静電チャックであることを特徴とするプラズマ処理装置である。
吸着力の時間応答性が向上した上記静電チャックを、プラズマ処理装置に適用することにより、静電チャックへのウエハの吸着および静電チャックからのウエハの脱離を速やかに行うことができ、プロセスの安定化やスループットの向上につながる。
上記本発明に係る吸着方法によれば、
静電チャックによる吸着の際に、
所望の吸着力が得られる所定電圧よりも高い電圧を前記静電チャックに印加する第1電圧印加工程を行った後、前記所定電圧を前記静電チャックに印加する第2電圧印加工程を行うので、
第1電圧印加工程で比較的高い電圧を印加して、速やかに吸着力を増加させた後、第2電圧印加工程で所望の吸着力に対応する所定電圧に電圧制御して、従来よりも速やかに所望の吸着力を得ることができる。
また、上記吸着方法において、
前記所定電圧よりも高い電圧は、前記静電チャックが絶縁破壊する電圧より低い電圧であるので、
静電力の原理である絶縁状態が破壊されないようにして、適正に吸着を行うことができる。
また、上記吸着方法において、
前記第1電圧印加工程で前記所望の吸着力が得られた後、前記第2電圧印加工程を行うので、
最も効率よく所望の吸着力に到達することができる。
また、上記吸着方法、脱離方法において、
前記静電チャックの温度は、当該静電チャックの体積固有抵抗値が1×108〜1×1012Ω・cmとなる温度に調整されているので、
誘電層内の電荷の移動速度に影響を与える誘電層の体積固有抵抗値を最適にして、より効果的に吸着又は脱離を行うことができる。
上記本発明に係る脱離方法によれば、
静電チャックによる脱離の際に、
吸着時の印加電圧と正負逆の電圧を前記静電チャックに印加する逆電圧印加工程を行った後、前記静電チャックへの電圧印加を停止するので、
逆電圧印加工程で速やかに吸着力を減少させ、従来よりも速やかに脱離作業を行うことができる。
上記本発明に係る脱離方法によれば、
静電チャックによる脱離の際に、
吸着時の印加電圧と正負逆の電圧を前記静電チャックに印加する逆電圧印加工程を行った後、前記静電チャックに吸着する吸着体と同電位の電圧を前記静電チャックに印加するので、
逆電圧印加工程で速やかに吸着力を減少させ、従来よりも速やかに脱離作業を行うと共に、外部の影響により吸着体が所定の電位を有する場合に、適切に脱離作業を行うことができる。
また、上記脱離方法において、
前記逆電圧印加工程で吸着力がゼロになった後、前記静電チャックへの電圧印加を停止するか、又は前記静電チャックに吸着する吸着体と同電位の電圧を前記静電チャックに印加するので、
最も効率よく吸着力をゼロにすることができる。
上記本発明に係るプラズマ処理方法によれば、
真空のチャンバ内に配設された静電チャックであるサセプタにウエハを載置して、前記チャンバ内に発生させたガスプラズマにより、前記ウエハを処理するプラズマ処理方法において、
上記吸着方法又は上記脱離方法により、前記サセプタに前記ウエハを吸着させたり、前記サセプタに吸着した前記ウエハを脱離させたりするので、
吸着力の時間応答性が向上した上記吸着方法や上記脱離方法を、プラズマ処理方法に適用することにより、静電チャックへのウエハの吸着および静電チャックからのウエハの脱離を速やかに行うことができ、プロセスの安定化やスループットの向上につながる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて例示的に説明する。図1は、実施形態に係るプラズマ処理装置の概略透視側断面図である。図2は、実施形態に係る静電チャックの吸着方法を説明する、電圧印加時間と吸着力との関係図である。図3は、実施形態に係る静電チャックの脱離方法を説明する、電圧印加時間と吸着力との関係図である。
<プラズマCVD装置の構造>
図1に示すように、基部1上にはアルミニウム製で円筒状の真空容器であるチャンバ2が設けられており、このチャンバ2の内部が成膜室3となっている。成膜室3の上部には電磁波透過窓である円板状の天井板4が設けられ、成膜室3の内部には半導体のウエハ6を載置するサセプタ5が配設してある。
このサセプタ5は、ウエハ6を載置するための円盤状の部材で形成したデーブルであり、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミック材料からなり、支持軸8に昇降自在に支持されている。また、このサセプタ5の内部には、ウエハ6を所定の温度に保持するための加熱手段であるヒータ6aとともに冷却手段として冷媒を流通させるための冷媒通路6bを埋設してある。
基部1には排気口15が設けられ、この排気口15を介して図示しない真空排気系へ成膜室3内のガスを排気することにより成膜室3内を低圧環境とし、この低圧環境下の成膜室3内にノズル(図示せず。)を介して成膜を行うための各種のガスが供給される。例えば、ウエハ6上に窒化珪素(SiN)の膜を形成する場合には、原料ガスとして、例えばSiH4を供給し、窒化ガスとして、例えばNH3又はN2を供給する。
天井板4の上面にはスパイラル状の給電アンテナ16が設置され、この給電アンテナ16にはインピーダンスマッチングを行うための整合器17を介してプラズマ発生用高周波電源18が接続されている。このプラズマ発生用高周波電源18から給電アンテナ16へ高周波電力を供給することにより、給電アンテナ16から天井板4を透過して成膜室3内に電磁波19を入射し、この電磁波19のエネルギー(高周波パワー)によって成膜室3内に供給する各種のガスをプラズマ状態にする。このプラズマを利用してウエハ6上に所定の金属膜を成膜する等の処理を行う。
当該プラズマCVD装置における前記電極7には、インピーダンスマッチングを行うための整合器10及びコンデンサ9を介してバイアス用高周波電源11が接続されている。すなわち、電極7はバイアス電極としても機能する。また、前記LPF12はバイアス用高周波電源11の交流分を遮断するフィルタとして機能する。
このように、バイアス用高周波電源11から高周波電力を供給することにより、電極7を介してウエハ6にバイアス電圧が印加される。いわゆるRFバイアスである。このようにRFバイアスを印加することによりプラズマ中のイオンを加速し、プラズマ雰囲気に晒されているウエハ6の表面をたたくことで表面反応の促進、異方性エッチング、膜質向上等の種々の効果を得ることができる。
本実施形態に係るプラズマCVD装置では、サセプタ5の内部には、吸着体であるウエハ6を静電的に吸着保持する静電チャック用の電極7が埋設してあり、サセプタ5を静電チャックとして機能させている。この電極7には、ローパスフィルタ(LPF)12を介して直流電源13の出力電圧である所定の直流電圧が印加され、このことにより発生するウエハ6と電極7との間の電位差に基づく静電力によりウエハ6をサセプタ5の表面に吸着させる。
<静電チャックによる吸着方法>
ウエハ6を静電チャックであるサセプタ5の表面に吸着させる方法としては、以下詳細に説明するように、電極7に印加する電圧を段階的に変更して、時間応答性を向上させた吸着方法を用いて吸着させる。
図2に示すように、ジョンソンラーベック型の静電チャックでは、電圧印加時間と得られる吸着力との関係に時間応答性があり、所望の吸着力に対応する電圧を印加しても、すぐには所望の吸着力を得ることができない。すなわち、電圧印加初期は比較的急激に吸着力が増加する一方、後期は徐々に吸着力が増加して所望の吸着力に安定するという傾向を示す。
しかしながら、電圧印加初期の吸着力の増加速度は高い電圧ほど大きく、本実施形態では、第1電圧印加工程で比較的高い電圧を印加して、速やかに吸着力を増加させた後、第2電圧印加工程で所望の吸着力に対応する所定電圧に電圧制御して、従来よりも速やかに所望の吸着力を得るようにしている。
例えば、印加電圧が800Vの場合、電圧印加初期(電圧印加時からほぼ時間t1まで)は急激な増加率aで吸着力が増加する一方、後期(時間t2近傍)は徐々に吸着力が増加して所望の吸着力Xに安定するという傾向を示す。また、印加電圧が400Vの場合、電圧印加初期(電圧印加時からほぼ時間t1まで)は急激な増加率bで吸着力が増加する一方、後期(時間t2近傍)は徐々に吸着力が増加して所望の吸着力Yに安定するという傾向を示す。
ここで、電圧印加初期の吸着力の増加率については、印加電圧800Vのときの増加率aは印加電圧400Vのときの増加率bよりも大きく、安定化したときに得られる吸着力については、印加電圧800Vのときの吸着力Xは印加電圧400Vのときの吸着力Yよりも大きい。
従来、所望の吸着力Xを得る場合には、静電チャックに800Vの電圧を約t2時間、印加することにより達成していた。また、所望の吸着力Yを得る場合には、静電チャックに400Vの電圧を約t2時間、印加することにより達成していた。
これに対して、本実施形態では、電圧制御手段である電圧制御装置(図示しない。)の機能により、例えば所望の吸着力Yを得る場合には、第1電圧印加工程(電圧印加時から時間t1まで)において、電圧印加初期の吸着力の増加速度が大きい増加率aを利用すべく、比較的高い電圧800Vを印加して、速やかに吸着力を増加させ、必要な吸着力Yとなった後に、第2電圧印加工程(時間t1以降)において、所望の吸着力Yに対応する比較的低い電圧400Vを印加するように、印加電圧を段階的に制御して、従来よりも速やかに所望の吸着力を得るようにしている。
<第1電圧印加工程から第2電圧印加工程へ移行する際の判断>
所望の吸着力を得る場合において、第1電圧印加工程でいつ必要な吸着力となったかを検出する方法としては、以下例示するように様々な方法が挙げられる。例えば、予め図2に示すような電圧印加時間と吸着力との関係図をマップデータとして作成しておき、第1電圧印加工程から第2電圧印加工程への変更時間t1を検出しておく方法が挙げられる。
しかしながら、静電チャックの表面状態や、ウエハの種類によっては、画一的にマップデータを作成できない場合もある。このような場合には、リアルタイムで吸着力、又は当該吸着力を推定する吸着状態を検出しておく必要があり、次の方法が挙げられる。
具体的には、本実施形態に係るプラズマCVD装置では、ウエハ6の温度を非接触で検出する温度検出センサ21及び温度検出部22を有する放射温度検出装置とともに、その温度情報を利用して静電チャックによるウエハ6の吸着状態を検出する吸着状態検出部23を有する。
温度検出センサ21は、サセプタ5を貫通する光ファイバで形成されている。すなわち、光ファイバ21aはサセプタ5を貫通して、その先端部がウエハ6の裏面に臨むように設けられ、非接触でウエハ6の裏面の状態を表す光信号を得て、これを外部に導くように構成されている。光ファバで導出した光信号は赤外線温度計等で形成する温度検出部22でウエハ6の温度を表す電気信号である温度信号に変換し、必要に応じその検出温度を表示する。
ウエハ6をサセプタ5に載置した状態で電極7に直流電圧を印加しながら、ウエハ6の吸着力を増加させつつチャンバ2内にプラズマを発生させた場合、所望の吸着力に到達せず、ウエハ6の裏面とサセプタ5の表面との間に間隙が存在する場合には、当該間隙を介してプラズマ発光の一部が温度検出センサ21の光ファイバ21aに入射する。
この結果、プラズマ発光の漏洩光が光ファイバ21aを介して温度検出部22に入射される。このときのプラズマ発光は広い範囲の光波長成分を有しているので、これが温度センサ21の光ファイバ21aに入射されると、温度検出部22にはウエハ6の放射熱に起因する光成分の他にプラズマ発光成分が重畳されて入射される。この結果、温度検出部22で検出する温度が異常な値を示す。
ここで、温度検出部22で検出する温度の異常とは、次のような場合である。すなわち、チャンバ2内にプラズマを形成したばかりで、ウエハ6の温度がそれ程上昇しているとは考えられないのに異常な高温度を検出する場合や、ウエハ6を所定の温度に保持するためのヒータ6a及び冷媒通路6bを流通する冷媒を用いる温度制御の設定値に対して大きく外れた高い温度を検出する場合等である。
このように、ウエハ6の推定される温度に比較して、温度検出部22が比較的高い温度を検出してこれを表示した場合には、これはプラズマ発光の一部がサセプタ5とウエハ6との間隙を介して温度検出センサ21の光ファイバ21aに入射したものと見なすことができる。
吸着状態検出部23は、温度検出部22が検出する温度情報に基づき、上述の如き要素を加味して、吸着状態を検出するものである。すなわち、ウエハ6が隙間なくサセプタ5に吸着されている状態は、所望の吸着力が得られた状態であり、当該隙間が存在する状態は、吸着力が不足している状態である。そこで、この吸着状態検出部23に、前述の如き異常状態を特定するためのデータを格納したデータベースを内蔵しておくことにより温度検出部22が検出する温度情報に基づき吸着状態を検出することができる。
所望の吸着力が得られた状態が検出された場合には、第2電圧印加工程に移行するようにする。このようにすれば、チャンバ2内に形成するプラズマの発光による漏洩光を利用して所定の吸着状態を容易且つ迅速に検出することができ、第1電圧印加工程でいつ必要な吸着力となったかを判断することができる。
また、光ファイバ21aを利用して、単に、この光ファイバ21aに入射する漏洩光を光センサで検出するように構成してもよい。このように漏洩光を光センサで検出した場合には、漏洩光の強度に基づきサセプタ5とウエハ6との間の間隙の大きさ、すなわち吸着状態の程度を容易に特定することができるという効果を奏する。したがって、漏洩光の強度に対する閾値を予め設定しておき、光強度が閾値よりも低くなったことが検出された場合には、所望の吸着力が得られた状態であると判断して、第2電圧印加工程に移行するようにする。
また、他の方法としては、例えば、静電チャックに載置したウエハの温度や温度分布を検出すればよい。ウエハは成膜室に発生したプラズマにより加熱されており、ウエハとサセプタとの接触状態(吸着状態)により、ウエハに熱が滞留するか、又はサセプタを通じて熱が放出されるかが変化する。したがって、ウエハがサセプタに平坦に吸着されていなければ、ウエハに熱が滞留するようになるし、吸着されていれば、ウエハの熱はサセプタから放出されるので、ウエハの温度を監視することにより、吸着状態、更には吸着力を推定することができる。
また、一般的にウエハは自然な状態ではそりが生じており、サセプタとの接触個所には偏りがある。したがって、ウエハがサセプタに平坦に吸着されていなければ、ウエハに滞留する熱が不均一となるため、温度分布をサーモグラフィなどにより検出してもよい。
また、ウエハとサセプタとの隙間にガスを供給して圧力状態を検出することにより、ウエハの吸着状態を判断(吸着力が増加するほどガス圧が高くなる)したり、ウエハ表面における数ヶ所の高さをレーザー光などにより検出して、ウエハのそりの程度を判断(吸着力が増加するほどウエハの全面が平坦な高さとなる)したりしてもよい。
<第1電圧印加工程における印加電圧>
第1電圧印加工程では、所望の吸着力が得られる電圧よりも高い電圧を印加する工程であるが、そもそも、静電吸着力の原理である絶縁状態が破壊されるほどの過剰な電圧を印加しないように注意する。また、ウエハに過剰な高電圧が印加されると、デバイスが破損してしまうという問題が発生する。したがって、適切な吸着力を得るためには、静電チャックを形成する誘電層の体積固有抵抗値を調整し、できるだけ低い電圧で効果的に所望の吸着力を得るようにすることが好ましい。
すなわち、ジョンソンラーベック型の静電チャックでは、静電チャックの誘電層内における電荷移動を利用しているため、誘電層内の電荷の移動速度に影響を与える誘電層の体積固有抵抗値を最適にすると、より効果的である。
体積固有抵抗値は低いほど電荷の移動速度を速くすることができるが、1×108Ω・cmよりも小さいと、絶縁破壊のおそれが大きくなり、一方、1×1012Ω・cmよりも大きいと、電荷の移動速度が遅くなってしまう。より好ましくは、1×109〜1×1011Ω・cmである。
誘電体の体積固有抵抗値は温度により変化し、一般に、温度が高いほど、体積固有抵抗値は低くなる。したがって、静電チャックであるサセプタ5の温度を調整する温度制御装置を設けて、上記適切な体積固有抵抗値となるように温度制御すればよい。なお、ウエハとサセプタは接触する部材同士であるため、成膜時に必要とされるウエハ温度と、上記体積固有抵抗値を考慮したサセプタの温度とが大きく異なる場合には、自由にサセプタの温度制御を実施できない場合がある。このような場合には、予めサセプタの表面の粗度を高めておくことで、サセプタの温度制御の自由度を大きくするようにすればよい。
<静電チャックによる脱離方法>
ウエハ6を静電チャックであるサセプタ5の表面から脱離させる方法としては、以下詳細に説明するように、電極7に印加する電圧を段階的に変更して、時間応答性を向上させた脱離方法を用いて脱離させる。
ジョンソンラーベック型の静電チャックでは、上述するように電圧印加時間と得られる吸着力との関係に時間応答性がある。図3に示すように、この応答性は、脱離時にも同様に作用し、電圧停止初期は比較的急激に吸着力が減少する一方、後期は徐々に吸着力が減少して吸着力ゼロに安定するという傾向を示す。
しかしながら、電圧低下(又は停止)初期の吸着力の減少速度は、低い電圧ほど、更には吸着時の印加電圧と正負逆の電圧とした方が大きく、本実施形態では、逆電圧印加工程で逆電圧を印加して、速やかに吸着力を減少させた後、電圧印加を停止させる電圧制御を行い、従来よりも速やかに脱離作業を行うようにしている。
例えば、プラスの印加電圧を停止(0V)した場合、電圧停止初期(電圧停止時からほぼ時間t1まで)は急激な減少率dで吸着力が減少する一方、後期(時間t2近傍)は徐々に吸着力が減少して吸着力がゼロに安定するという傾向を示す。また、プラスの印加電圧をマイナス400Vの印加電圧とした場合、電圧印加初期(電圧印加時からほぼ時間t1まで)は急激な減少率cで吸着力が減少する一方、吸着力がゼロとなった後は再び吸着力が増加するようになり、後期(時間t2近傍)は徐々に吸着力が増加して一定の吸着力に安定するという傾向を示す。
ここで、電圧停止初期又は逆電圧印加初期の吸着力の減少率については、印加電圧マイナス400Vのときの減少率cは印加電圧停止のときの減少率dよりも大きい。
従来、吸着力をゼロとして脱離させる場合には、静電チャックに印加する電圧を停止することにより、約t2時間で達成していた。
これに対して、本実施形態では、電圧制御手段である電圧制御装置(図示しない。)の機能により、吸着力をゼロとする場合には、逆電圧印加工程(逆電圧印加時から時間t1まで)において、逆電圧印加初期の吸着力の減少速度が大きい減少率cを利用すべく、吸着時の印加電圧と正負逆のマイナス400Vを印加して、速やかに吸着力を減少させ、吸着力がゼロとなった後に、電圧印加を停止(時間t1以降)するように、印加電圧を段階的に制御して、従来よりも速やかに吸着力をゼロとするようにしている。
なお、静電チャックに吸着するウエハ6(吸着体)の電位は、例えば上方に存在するプラズマなどの影響により、脱離時においても電位がゼロではなく、所定の電位を有する場合がある。この場合、静電チャックへの電圧印加を停止して、静電チャックの電位をゼロとしても、静電チャックとウエハ6との間には未だ所定の電位差が存在することになり、吸着力がゼロとはならず、ウエハ6を脱離させるには最適な条件ではない。
そこで、このような場合には、吸着時の印加電圧と正負逆の電圧を静電チャックに印加する逆電圧印加工程を行った後、静電チャックへの電圧印加を停止するのではなく、ウエハ6が有する電位と同電位の電圧を静電チャックに印加することにより、静電チャックと所定の電位を有するウエハ6との電位差をなくして、ウエハ6を脱離させるために最適な条件とする。なお、ウエハ6が有する電位は、外部からの影響により異なるが、経験則から得られる値や、実測により得られる値を適用すればよい。
この結果、逆電圧印加工程で速やかに吸着力を減少させ、従来よりも速やかに脱離作業を行うと共に、プラズマなどの外部の影響によりウエハ6が所定の電位を有する場合に、適切に脱離作業を行うことができる。
<逆電圧印加工程から印加電圧を停止、ウエハと同じ電圧を印加させる際の判断>
脱離させる場合において、逆電圧印加工程でいつ吸着力がゼロとなったかを検出する方法としては、上記吸着方法で説明した様々な方法を用いればよい。吸着時の印加電圧と正負逆の電圧を印加する場合には、当該電圧制御は、初期は吸着力を減少させる方向に働く一方、吸着力がゼロとなってからは一転して、再び吸着力を増加させる方向へ働く。したがって、脱離作業を効率的に行うためには、吸着力がゼロとなった時点の判断をしっかり行うことが好ましい。
本実施形態にかかるプラズマCVD装置によれば、静電チャックの時間応答性を向上させ、静電チャックへのウエハの吸着及び静電チャックからのウエハの脱離を速やかに行うことができるので、プロセスの安定化やスループットの向上を図ることができる。また、本実施形態で説明した静電チャックは、プラズマ処理(プラズマによる成膜処理やエッチング処理など)装置の分野のみならず、他の技術分野においても適用することができ、静電チャックの時間応答性の向上は種々の経済的効果をもたらす。
実施形態に係るプラズマ処理装置の概略透視側断面図である。 実施形態に係る静電チャックの吸着方法を説明する、電圧印加時間と吸着力との関係図である。 実施形態に係る静電チャックの脱離方法を説明する、電圧印加時間と吸着力との関係図である。
符号の説明
1 基部
2 チャンバ
3 成膜室
4 天井板
5 サセプタ
6 ウエハ
6a ヒータ
6b 冷媒通路
7 電極
8 支持軸
9 コンデンサ
10 整合器
11 バイアス用高周波電源
12 ローパスフィルタ(LPF)
13 直流電源
15 排気口
16 給電アンテナ
17 整合器
18 プラズマ発生用高周波電源
19 電磁波
21 温度検出センサ
21a 光ファイバ
22 温度検出部
23 吸着状態検出部

Claims (20)

  1. 静電チャックによる吸着の際に、
    所望の吸着力が得られる所定電圧よりも高い電圧を前記静電チャックに印加する第1電圧印加工程を行った後、前記所定電圧を前記静電チャックに印加する第2電圧印加工程を行うことを特徴とする吸着方法。
  2. 請求項1に記載する吸着方法において、
    前記所定電圧よりも高い電圧は、前記静電チャックが絶縁破壊する電圧より低い電圧であることを特徴とする吸着方法。
  3. 請求項1又は2に記載する吸着方法において、
    前記第1電圧印加工程で前記所望の吸着力が得られた後、前記第2電圧印加工程を行うことを特徴とする吸着方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載する吸着方法において、
    前記静電チャックの温度は、当該静電チャックの体積固有抵抗値が1×108〜1×1012Ω・cmとなる温度に調整されていることを特徴とする吸着方法。
  5. 静電チャックによる脱離の際に、
    吸着時の印加電圧と正負逆の電圧を前記静電チャックに印加する逆電圧印加工程を行った後、前記静電チャックへの電圧印加を停止することを特徴とする脱離方法。
  6. 静電チャックによる脱離の際に、
    吸着時の印加電圧と正負逆の電圧を前記静電チャックに印加する逆電圧印加工程を行った後、前記静電チャックに吸着する吸着体と同電位の電圧を前記静電チャックに印加することを特徴とする脱離方法。
  7. 請求項5又は6に記載する脱離方法において、
    前記正負逆の電圧は、前記静電チャックが絶縁破壊する電圧より低い電圧であることを特徴とする脱離方法。
  8. 請求項5ないし7のいずれかに記載する脱離方法において、
    前記逆電圧印加工程で吸着力がゼロになった後、前記静電チャックへの電圧印加を停止するか、又は前記静電チャックに吸着する吸着体と同電位の電圧を前記静電チャックに印加することを特徴とする脱離方法。
  9. 請求項5ないし8のいずれかに記載する脱離方法において、
    前記静電チャックの温度は、当該静電チャックの体積固有抵抗値が1×108〜1×1012Ω・cmとなる温度に調整されていることを特徴とする脱離方法。
  10. 真空のチャンバ内に配設された静電チャックであるサセプタにウエハを載置して、前記チャンバ内に発生させたガスプラズマにより、前記ウエハを処理するプラズマ処理方法において、
    請求項1ないし4のいずれかに記載する吸着方法により、前記サセプタに前記ウエハを吸着させることを特徴とするプラズマ処理方法。
  11. 真空のチャンバ内に配設された静電チャックであるサセプタにウエハを載置して、前記チャンバ内に発生させたガスプラズマにより、前記ウエハを処理するプラズマ処理方法において、
    請求項5ないし9のいずれかに記載する脱離方法により、前記サセプタに吸着した前記ウエハを脱離させることを特徴とするプラズマ処理方法。
  12. 電圧を印加して静電吸着を行う静電チャックであって、
    所望の吸着力が得られる所定電圧よりも高い電圧を前記静電チャックに印加する第1電圧印加工程を行った後、前記所定電圧を前記静電チャックに印加する第2電圧印加工程を行う電圧制御手段を有することを特徴とする静電チャック。
  13. 請求項12に記載する静電チャックにおいて、
    前記所定電圧よりも高い電圧は、前記静電チャックが絶縁破壊する電圧より低い電圧であることを特徴とする静電チャック。
  14. 請求項12又は13に記載する静電チャックにおいて、
    前記電圧制御手段は、前記第1電圧印加工程で前記所望の吸着力が得られた後、前記第2電圧印加工程を行うことを特徴とする静電チャック。
  15. 電圧を印加して静電吸着を行う静電チャックであって、
    吸着時の印加電圧と正負逆の電圧を前記静電チャックに印加する逆電圧印加工程を行った後、前記静電チャックへの電圧印加を停止する電圧制御手段を有することを特徴とする静電チャック。
  16. 電圧を印加して静電吸着を行う静電チャックであって、
    吸着時の印加電圧と正負逆の電圧を前記静電チャックに印加する逆電圧印加工程を行った後、前記静電チャックに吸着する吸着体と同電位の電圧を前記静電チャックに印加する電圧制御手段を有することを特徴とする静電チャック。
  17. 請求項15又は16に記載する静電チャックにおいて、
    前記正負逆の電圧は、前記静電チャックが絶縁破壊する電圧より低い電圧であることを特徴とする静電チャック。
  18. 請求項15ないし17のいずれかに記載する静電チャックにおいて、
    前記電圧制御手段は、前記逆電圧印加工程で吸着力がゼロになった後、前記電圧印加を停止するか、又は前記静電チャックに吸着する吸着体と同電位の電圧を前記静電チャックに印加することを特徴とする静電チャック。
  19. 請求項12ないし18のいずれかに記載する静電チャックにおいて、
    前記静電チャックの体積固有抵抗値が1×108〜1×1012Ω・cmとなるように、前記静電チャックの温度を調整する温度制御手段を有することを特徴とする静電チャック。
  20. チャンバの内部に反応ガスを供給するガス供給手段と、
    前記チャンバの内圧を制御する圧力制御手段と、
    前記チャンバの内部に前記反応ガスのプラズマを発生させるプラズマ発生手段と、
    前記チャンバ内に設置され、処理対象となるウエハを支持するサセプタとを有するプラズマ処理装置において、
    前記サセプタは、請求項12ないし19のいずれかに記載する静電チャックであることを特徴とするプラズマ処理装置。
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