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JP2006265232A - 皮膚化粧料 - Google Patents

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JP2006265232A JP2006037114A JP2006037114A JP2006265232A JP 2006265232 A JP2006265232 A JP 2006265232A JP 2006037114 A JP2006037114 A JP 2006037114A JP 2006037114 A JP2006037114 A JP 2006037114A JP 2006265232 A JP2006265232 A JP 2006265232A
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Abstract

【課題】エラスターゼ阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用又は線維芽細胞増殖促進作用を有する物質を見出し、当該物質を配合した皮膚化粧料、並びに当該物質を有効成分とする抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤及び線維芽細胞増殖促進剤、並びに当該物質を配合した皮膚化粧料を提供する。
【解決手段】皮膚化粧料に、コロソリン酸を配合する。また、抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤又は線維芽細胞増殖促進剤に、コロソリン酸を有効成分として含有せしめる。
【選択図】なし

Description

本発明は、抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤、線維芽細胞増殖促進剤及び皮膚化粧料に関するものである。
皮膚の真皮・表皮は、表皮細胞、線維芽細胞及びこれらの細胞の外にあって皮膚構造を支持するエラスチン、コラーゲン等の真皮細胞外マトリックスによって構成されており、若い皮膚においてはこれらの皮膚組織が恒常性を維持することにより水分保持、柔軟性、弾力性等が確保され、肌は外見的にも張りや艶があってみずみずしい状態に維持される。ところが、紫外線の照射、空気の著しい乾燥、過度の皮膚洗浄等、ある種の外的因子の影響があったり、加齢が進んだりすることによって、真皮細胞外マトリックスの主要構成成分であるエラスチン、コラーゲン等の産生量が減少するとともに、変性や分解を引き起こす。その結果、角質は異常剥離を始め、肌は張りや艶を失い、肌荒れやシワ等の老化症状を呈するようになる。このように、皮膚の老化に伴う変化、すなわち、シワの形成、張りの消失、弾力性の低下等には、エラスチン、コラーゲン等の真皮細胞外マトリックス成分の減少、変性が関与している。
エラスチンは、皮膚組織に弾力性を与える線維であり、加齢等に伴ってエラスチンが分解されると皮膚の張りが失われるとともに、弾力性が低下する。エラスチンを分解する酵素であるエラスターゼは、紫外線の照射により活性化され、これによりエラスチンの分解が加速し、皮膚の張りが失われるとともに、弾力性が低下する。そのため、エラスターゼの活性を阻害することによりエラスチンの分解が抑制され、張りの消失、弾力性の低下等の皮膚の老化症状を予防・改善できると考えられる。従来、エラスターゼ阻害作用を有する生薬として、スターフルーツ果実抽出物が知られている(特許文献1参照)。
近年、皮膚の老化に伴う変化を誘導する因子として、マトリックス系プロテアーゼの関与が指摘されている。マトリックス系プロテアーゼの中でも、マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)は、皮膚の真皮細胞外マトリックスの主要構成成分であるコラーゲンを分解する酵素として知られているが、その発現は紫外線の照射により大きく増加し、コラーゲンの減少・変性の一因となり、皮膚のシワの形成、弾力性の低下等の大きな要因となると考えられている。したがって、MMP−1活性を阻害することは、皮膚の老化症状を予防・改善する上で重要である。従来、MMP−1阻害作用を有する生薬として、マツ科マツ属二葉松類の樹皮の抽出物が知られている(特許文献2参照)。
表皮は、最下層である基底層から始まって、有棘層、顆粒層、角質層へと連なる4層構造からなるが、角質層に存在する大部分の細胞は、基底層から産まれた角化細胞である。通常、角化細胞は、基底層で産まれ、徐々に分化しながら上層に移動して角質細胞となって角質層を構成し、最終的に垢として角質層から脱落していく。
角質層は皮膚の最外殻に存在しており、絶えずターンオーバーを繰り返して一定の厚さと水分量を保持して、外界からの刺激に対するバリアーとしての役割を果たしている。皮膚では、このバリアー機能を維持させるため、角化細胞が基底層で産まれてから垢となって剥がれ落ちるまでのサイクル(角化)を通常4週間の周期で繰り返し、表皮の新陳代謝を行っている。しかしながら、この角質層は加齢等によって新陳代謝機能が衰えるため、こじわ、くすみ、色素沈着、肌荒れ等の皮膚の老化症状を呈することになる。そのため、角化細胞の増殖を促進し、皮膚の新陳代謝機能を回復させることにより、こじわ、くすみ、色素沈着、肌荒れ等の皮膚の老化症状を予防・改善できるものと考えられる。
従来、表皮角化細胞増殖促進作用を有する種々の生薬が知られており(非特許文献1参照)、表皮角化細胞増殖促進作用を有するものとして、ハス胚芽抽出物(特許文献3参照)等が知られている。
皮膚の表皮及び真皮は、表皮細胞、線維芽細胞及びこれらの細胞の外にあって皮膚構造を支持するコラーゲン等の細胞外マトリックスにより構成されている。若い皮膚においては、線維芽細胞の増殖が活発で、皮膚組織の相互作用が恒常性を保つことにより水分保持、柔軟性、弾力性等が確保され、肌は外見的にも張りや艶があってみずみずしい状態に維持される。
ところが、紫外線の照射、空気の著しい乾燥、過度の皮膚洗浄等、ある種の外的因子の影響があったり、加齢が進んだりすると、線維芽細胞の増殖能が低下し、細胞外マトリックスの主要構成成分であるコラーゲンの産生量が減少するとともに架橋による弾力性低下を引き起こす。その結果、皮膚の保湿機能や弾力性が低下し、角質の異常剥離が始まるため、肌は張りや艶を失い、肌荒れ、シワ形成等の皮膚の老化症状を呈するようになる。このように、皮膚の老化に伴う変化、すなわち、シワ形成、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等には、線維芽細胞の増殖能の低下が深く関与していると考えられる。
このような考えに基づき、線維芽細胞の増殖を促進し、皮膚の老化を防止又は改善でき、安全性の高い天然物系の線維芽細胞増殖促進剤について種々の提案がなされている。例えば、五斂子の葉部からの抽出物(特許文献4参照)、ハス胚芽抽出物(特許文献5参照)、有色素米又は有色素米の糠からの抽出物(特許文献6参照)、月桃の葉及び/又は茎からの抽出物(特許文献7参照)等が知られている。
特開2003−300893号公報 特開2003−277223号公報 特開2002−68993号公報 特開2002−226323号公報 特開2002−29980号公報 特開2002−3393号公報 特開2002−3390号公報 「和漢医薬学雑誌」,1998年,第15巻,p.426−427
本発明は、エラスターゼ阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用及び線維芽細胞増殖促進作用を有する物質を見出し、当該物質を配合した皮膚化粧料、並びに当該物質を有効成分とする抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤及び線維芽細胞増殖促進剤を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の皮膚化粧料は、コロソリン酸を配合したことを特徴とし、また、本発明の抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤又は線維芽細胞増殖促進剤は、コロソリン酸を有効成分として含有することを特徴とする。
本発明によれば、エラスターゼ阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用及び線維芽細胞増殖促進作用を有する物質を見出し、当該物質を配合した皮膚化粧料、並びに当該物質を有効成分とする抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤及び線維芽細胞増殖促進剤を提供される。
以下、本発明について説明する。
〔抗老化剤,エラスターゼ阻害剤,マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤,表皮角化細胞増殖促進剤,線維芽細胞増殖促進剤〕
本発明の抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤及び線維芽細胞増殖促進剤は、コロソリン酸を有効成分として含有する。
コロソリン酸(corosolic acid)は、次式で表される化学構造を有するトリテルペノイド類化合物の一種である。
Figure 2006265232
コロソリン酸は、コロソリン酸を含有する植物抽出物から単離・精製することにより製造することもできるし、合成により製造することもできる。なお、合成により製造する場合、その合成方法は特に限定されるものではなく、公知の方法により合成することができる(特開2005−29570号公報参照)。
コロソリン酸を含有する植物抽出物は、植物の抽出に一般に用いられている抽出方法によって得ることができる。コロソリン酸を含有する植物としては、例えば、ビワ(学名:Eriobotrya japonica)、バナバ(学名:Lagerstroemia speciosa)等が挙げられる。
ビワ(Eriobotrya japonica)は、バラ科の常緑高木であり、果実部は食用にされ、葉部は胃腸虚弱、神経痛、下痢等の治療等に用いられている。ビワは、日本、台湾、中国等に自生しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るビワの構成部位は、特に限定されるものではなく、例えば、葉部、枝部、樹皮部、幹部、茎部、果実部、種子部、花部等の地上部、根部又はこれらの部位の混合物等が挙げられるが、これらのうち葉部を用いるのが好ましい。
バナバ(Lagerstroemia speciosa)は、フィリピンやオーストラリア等の熱帯・亜熱帯地域に広く分布するミソハギ科の植物であり、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るバナバの構成部位は、特に限定されるものではなく、例えば、葉部、枝部、樹皮部、幹部、茎部、果実部、種子部、花部等の地上部、根部又はこれらの部位の混合物等が挙げられるが、これらのうち葉部を用いるのが好ましい。
コロソリン酸を含有する植物抽出物は、抽出原料を乾燥した後、そのまま又は粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより得ることができる。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、ヘキサン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことにより、植物の極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
抽出溶媒としては、極性溶媒を使用するのが好ましく、例えば、水、親水性有機溶媒等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて、室温又は溶媒の沸点以下の温度で使用することが好ましい。
抽出溶媒として使用し得る水としては、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等のほか、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、濾過、イオン交換、浸透圧調整、緩衝化等が含まれる。したがって、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
抽出溶媒として使用し得る親水性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコール等が挙げられる。
2種以上の極性溶媒の混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。例えば、水と低級脂肪族アルコールとの混合液を使用する場合には、水10質量部に対して低級脂肪族アルコール1〜90質量部を混合することが好ましく、水と低級脂肪族ケトンとの混合液を使用する場合には、水10質量部に対して低級脂肪族ケトン1〜40質量部を混合することが好ましく、水と多価アルコールとの混合液を使用する場合には、水10質量部に対して多価アルコール10〜90質量部を混合することが好ましい。
抽出処理は、抽出原料に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特に限定はされず、常法に従って行うことができる。例えば、抽出原料の5〜15倍量(質量比)の抽出溶媒に、抽出原料を浸漬し、常温又は還流加熱下で可溶性成分を抽出させた後、濾過して抽出残渣を除去することにより抽出液を得ることができる。得られた抽出液から溶媒を留去するとペースト状の濃縮物が得られ、この濃縮物をさらに乾燥すると乾燥物が得られる。
以上のようにして得られた抽出液、当該抽出液の濃縮物又は当該抽出液の乾燥物からコロソリン酸を単離・精製する方法は、特に限定されるものではなく、常法により行うことができる。例えば、植物抽出物を、シリカゲルやアルミナ等の多孔質物質、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体やポリメタクリレート等の多孔性樹脂等を用いたカラムクロマトグラフィーに付して、水、アルコール、アセトンの順で溶出させ、アルコール及びアセトンで溶出される画分として得ることができる。カラムクロマトグラフィーにて溶出液として用いられるアルコールは、特に限定されるものではなく、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級脂肪族アルコール又はそれらの水溶液等が挙げられる。さらに、カラムクロマトグラフィーにより得られた画分を、ODSを用いた逆相シリカゲルクロマトグラフィー、再結晶、液−液向流抽出、イオン交換樹脂を用いたカラムクロマトグラフィー等の任意の有機化合物精製手段を用いて精製してもよい。
以上のようにして得られるコロソリン酸は、エラスターゼ阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用又は線維芽細胞増殖促進作用を有しているため、それらの作用を利用して抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤又は線維芽細胞増殖促進剤として使用することができる。なお、抽出処理により得られた植物抽出物はコロソリン酸を含有しており、そのまま抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤又は線維芽細胞増殖促進剤の有効成分として使用し得るが、精製してコロソリン酸の純度を高めたものを使用することが好ましい。コロソリン酸の純度を高めたものを有効成分として使用することによって、より一層使用効果に優れた抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤又は線維芽細胞増殖促進剤を得ることができる。コロソリン酸を含有する植物抽出物には、コロソリン酸を含有する植物を抽出原料として得られる抽出液、当該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、当該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。
本発明の抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤又は線維芽細胞増殖促進剤は、コロソリン酸又はコロソリン酸を含有する植物抽出物のみからなるものでもよいし、コロソリン酸又はコロソリン酸を含有する植物抽出物を製剤化したものでもよい。
コロソリン酸又はコロソリン酸を含有する植物抽出物は、デキストリン、シクロデキストリン等の薬学的に許容し得るキャリアーその他任意の助剤を用いて、常法に従い、粉末状、顆粒状、液状等の任意の剤形に製剤化することができる。この際、助剤としては、例えば、賦形剤、安定剤、矯臭剤等を用いることができる。コロソリン酸又はコロソリン酸を含有する植物抽出物を製剤化した抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤又は線維芽細胞増殖促進剤の形態としては、例えば、軟膏剤、外用液剤、貼付剤等が挙げられる。
なお、本発明の抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤又は線維芽細胞増殖促進剤は、必要に応じて、エラスターゼ阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用又は線維芽細胞増殖促進作用を有する天然抽出物等を、コロソリン酸又はコロソリン酸を含有する植物抽出物とともに配合して有効成分として用いることができる。
本発明の抗老化剤は、コロソリン酸が有するエラスターゼ阻害作用を通じて、エラスチンの分解を抑制し、皮膚の老化症状を予防・改善することができるとともに、コロソリン酸が有するマトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用を通じて、コラーゲンの分解を抑制し、皮膚の老化症状を予防・改善することができる。また、本発明の抗老化剤は、コロソリン酸が有する表皮角化細胞増殖促進作用を通じて、表皮角化細胞の増殖を促進し、皮膚の老化症状を予防・改善することができる。さらに、本発明の抗老化剤は、コロソリン酸が有する線維芽細胞増殖促進作用を通じて、線維芽細胞の増殖を促進し、皮膚の老化症状を予防・改善することができる。ただし、本発明の抗老化剤は、これらの用途以外にも、エラスターゼ阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用又は線維芽細胞増殖促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
本発明のエラスターゼ阻害剤は、コロソリン酸が有するエラスターゼ阻害作用を通じて、エラスターゼの活性を阻害することができる。これにより、エラスチンの分解を抑制し、皮膚の老化症状を予防・改善することができる。ただし、本発明のエラスターゼ阻害剤は、これらの用途以外にも、エラスターゼ阻害作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
本発明のマトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤は、コロソリン酸が有するマトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用を通じて、マトリックスメタロプロテアーゼ−1の活性を阻害することができる。これにより、コラーゲンの分解を抑制し、皮膚の老化症状を予防・改善することができる。ただし、本発明のマトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤は、これらの用途以外にも、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
本発明の表皮角化細胞増殖促進剤は、コロソリン酸が有する表皮角化細胞増殖促進作用を通じて、表皮角化細胞の増殖を促進することができ、これにより、皮膚の老化症状を予防・改善することができる。ただし、本発明の表皮角化細胞増殖促進剤は、これらの用途以外にも、表皮角化細胞増殖促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
本発明の線維芽細胞増殖促進剤は、コロソリン酸が有する線維芽細胞増殖促進作用を通じて、線維芽細胞の増殖を促進することができ、これにより、皮膚の老化症状を予防・改善することができる。ただし、本発明の線維芽細胞増殖促進剤は、これらの用途以外にも、線維芽細胞増殖促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
〔皮膚化粧料〕
本発明の皮膚化粧料は、コロソリン酸を配合したものである。
コロソリン酸は、エラスターゼ阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用又は線維芽細胞増殖促進作用を有しており、皮膚に適用した場合の使用感と安全性に優れているため、皮膚化粧料に配合するのに好適である。この場合、コロソリン酸又はコロソリン酸を含有する植物抽出物をそのまま配合してもよいし、コロソリン酸又はコロソリン酸を含有する植物抽出物から製剤化した抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤又は線維芽細胞増殖促進剤を配合してもよい。コロソリン酸、コロソリン酸を含有する植物抽出物、コロソリン酸又はコロソリン酸を含有する植物抽出物から製剤化した抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤又は線維芽細胞増殖促進剤を皮膚化粧料に配合することによって、皮膚化粧料にエラスターゼ阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用又は線維芽細胞増殖促進作用を付与することができる。
コロソリン酸を配合し得る皮膚化粧料としては、特に限定されるものではなく、例えば、軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、リップ、入浴剤、シャンプー、リンス、ヘアートニック、ヘアーローション、石鹸、ボディーシャンプー等が挙げられる。
コロソリン酸を皮膚化粧料に配合する場合、その配合量は、皮膚化粧料の種類等によって適宜調整することができるが、好適な配合率は標準的な抽出物に換算して、約0.0001〜10質量%である。
本発明の皮膚化粧料は、コロソリン酸が有するエラスターゼ阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用、表皮角化細胞増殖促進作用又は線維芽細胞増殖促進作用を妨げない限り、通常の皮膚化粧料の製造に用いられる主剤、助剤又はその他の成分、例えば、収斂剤、殺菌・抗菌剤、美白剤、紫外線吸収剤、保湿剤、細胞賦活剤、消炎・抗アレルギー剤、抗酸化・活性酸素除去剤、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料等を併用することができる。これらの助剤等を併用することで、併用された他の有効成分との間の相乗作用が通常期待される以上の優れた効果をもたらすことがある。
本発明の皮膚化粧料によれば、コロソリン酸が有するエラスターゼ阻害作用を通じて、エラスチンの分解を抑制し、皮膚の老化症状を予防・改善することができるとともに、コロソリン酸が有するマトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用を通じて、コラーゲンの分解を抑制し、皮膚の老化症状を予防・改善することができる。また、本発明の皮膚化粧料によれば、コロソリン酸が有する表皮角化細胞増殖促進作用を通じて、表皮角化細胞の増殖を促進し、皮膚の老化症状を予防・改善することができるとともに、コロソリン酸が有する線維芽細胞増殖促進作用を通じて、線維芽細胞の増殖を促進し、皮膚の老化症状を予防・改善することができる。
なお、本発明の抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤、線維芽細胞増殖促進剤又は皮膚化粧料は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。
以下、製造例、試験例及び配合例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の各例に何ら制限されるものではない。
〔製造例1〕コロソリン酸の製造
細切りにしたビワの葉部300gにエタノール3000mLを加え、95℃にて2時間加熱還流抽出を行い、熱時濾過した。得られた濾液をエバポレーターで濃縮・乾固させ、ビワ葉部抽出物83gを得た。得られたビワ葉部抽出物を多孔性吸着樹脂(製品名:ダイヤイオンHP−20,三菱化学社製)に付し、水5000mL、50質量%メタノール2000mL、メタノール2000mL、アセトン2000mLの順で溶出させた。これらの溶出部を薄層クロマトグラフィー(商品名:シリカゲルF60,Merck社製)に付したところ、メタノール溶出部及びアセトン溶出部にコロソリン酸が含まれていることが確認されたため、これらの溶出部をあわせて(固形分27.6g)、シリカゲルカラム(移動相:クロロホルム:メタノール=20:1から30:1,富士シリシア社製)を用いて分離・精製し、精製物152mgを得た(試料1)。この精製物を13C−NMRにより分析した結果を以下に示す。
13C−NMRケミカルシフトδ(帰属炭素)>
17.2(25-C),17.7(24-C),17.8(29-C),17.8(26-C),19.1(6-C),21.6(30-C),24.0(11-C),24.1(27-C),25.1(16-C),28.9(15-C),29.5(23-C),31.3(21-C),33.7(7-C),37.6(22-C),38.7(10-C),38.8(19-C),39.6(4-C),40.1(20-C),40.3(8-C),42.8(14-C),48.1(9-C),48.2(1-C),48.3(17-C),53.7(18-C),56.1(5-C),68.7(2-C),84.0(3-C),125.6(12-C),139.3(13-C),179.8(28-C)
以上の結果から、製造例1で得られた精製物が、コロソリン酸であることが確認された。
〔製造例2〕3%コロソリン酸の製造
細切りにしたビワの葉部100gに80質量%エタノール1000mLを加え、95℃にて2時間加熱還流抽出を行い、熱時濾過した。得られた抽出液をエバポレーターで濃縮・乾固させ、ビワ葉部抽出物16gを得た。得られたビワ葉部抽出物を、下記の条件にて液体クロマトグラフィーを用いて分析した結果、当該抽出物にコロソリン酸が3質量%含まれていた(試料2)。
<液体クロマトグラフィー条件>
製品名:Agilent 1100(Agilent Technologies社製)
固定相:Wakosil-II 5C18HG(和光純薬工業社製)
カラム径:4.6mm
カラム長:250mm
移動相:65%アセトニトリル
移動相流速:1.2mL/分
検出器:UV
〔製造例3〕10%コロソリン酸の製造
細切りにしたビワの葉部100gに90質量%エタノール1000mLを加え、95℃にて2時間加熱還流抽出を行った後、活性炭(製品名:カルボラフィン,日本エンバイロケミカルズ社製)を用いて濾過した。得られた濾液をエバポレーターで濃縮・乾固させ、50質量%エタノールに懸濁させ、当該懸濁液を珪藻土で濾過した。残渣を90質量%エタノールで抽出し、得られた抽出液をエバポレーターで濃縮・乾固させ、ビワ葉部抽出物1.8gを得た。得られたビワ葉部抽出物を、下記の条件にて液体クロマトグラフィーを用いて分析した結果、当該抽出物中にコロソリン酸が10質量%含まれていた(試料3)。
<液体クロマトグラフィー条件>
製品名:Agilent 1100(Agilent Technologies社製)
固定相:Wakosil-II 5C18HG(和光純薬工業社製)
カラム径:4.6mm
カラム長:250mm
移動相:65%アセトニトリル
移動相流速:1.2mL/分
検出器:UV
〔試験例1〕エラスターゼ阻害作用試験
製造例1〜3により得られたコロソリン酸(試料1〜3)について、以下のようにしてエラスターゼ阻害作用を試験した。
96ウェルプレートにて、0.2mol/Lのトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)で調製した試料溶液50μL及び20μg/mLのエラスターゼ・タイプIII溶液50μLを混合した。その後、上記緩衝液で調製した0.4514mg/mLのN-succinyl-Ala-Ala-Ala-p-nitroanilide100μLを添加して、25℃で15分反応させた。反応終了後、波長415nmにおける吸光度を測定した。同様の方法で空試験を行い補正した。得られた結果から、次式に基づき、エラスターゼ阻害率(%)を算出した。
エラスターゼ阻害率(%)={1−(C−D)/(A−B)}×100
式中、Aは「試料無添加・酵素添加時の波長415nmにおける吸光度」を表し、Bは「試料無添加・酵素無添加時の波長415nmにおける吸光度」を表し、Cは「試料添加・酵素添加時の波長415nmにおける吸光度」を表し、Dは「試料添加・酵素無添加時の波長415nmにおける吸光度」を表す。
試料濃度を段階的に減少させて上記阻害率の測定を行い、エラスターゼの活性を50%阻害する試料濃度IC50(μg/mL)を内挿法により求めた。
上記試験の結果を表1に示す。
[表1]
試 料 IC 50 (μg/mL)
試料1 48.4
試料2 >400
試料3 >400
表1に示すように、コロソリン酸は、エラスターゼ阻害作用を有することが確認された。
〔試験例2〕マトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1)阻害作用試験
製造例1〜3により得られたコロソリン酸(試料1〜3)について、以下のようにしてマトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用を試験した。
蓋付試験管にて、20mmol/Lの塩化カルシウムを含有する0.1mol/Lのトリス−塩酸緩衝液(pH7.1)で調製した試料溶液50μL、0.4mol/Lのマトリックスメタロプロテアーゼ−1(MMP−1,シグマ社製)溶液(溶媒:20mmol/Lの塩化カルシウムを含有する0.1mol/Lトリス−塩酸緩衝液(pH7.1))50μL、及び0.01mg/mLのPz−ペプチド(BACHEM Feinchemikalien AG社製)溶液(溶媒:20mmol/Lの塩化カルシウムを含有する0.1mol/Lトリス−塩酸緩衝液(pH7.1))400μLを混合し、37℃にて30分間反応させた後、25mmol/Lのクエン酸溶液1mLを加え、反応を停止させた。
その後、酢酸エチル5mLをさらに加えて、激しく振とうした。これを遠心分離し(1600×g,10分間)、酢酸エチル層の波長320nmにおける吸光度を測定した。また、同様の方法により空試験を行った。得られた結果から、次式に基づき、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害率(%)を算出した。
MMP−1阻害率(%)={1−(C−D)/(A−B)}×100
式中、Aは「試料無添加・酵素添加時の吸光度」を表し、Bは「試料無添加・酵素無添加時の吸光度」を表し、Cは「試料添加・酵素添加時の吸光度」を表し、Dは「試料添加・酵素無添加時の吸光度」を表す。
試料濃度を段階的に減少させて上記阻害率の測定を行い、マトリックスメタロプロテアーゼ−1の活性を50%阻害する試料濃度IC50(μg/mL)を内挿法により求めた。
上記試験の結果を表2に示す。
[表2]
試 料 IC 50 (μg/mL)
試料1 45.9
試料2 66.2
試料3 110.4
表2に示すように、コロソリン酸は、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害作用を有することが確認された。
〔試験例3〕表皮角化細胞増殖促進作用試験
製造例1,2で得られたコロソリン酸(試料1,2)について、以下のようにして表皮角化細胞増殖促進作用を試験した。
正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(NHEK)を、正常ヒト表皮角化細胞長期培養用増殖培地(EpiLife−KG2)を用いて37℃、5%CO下で培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を1.5×10cells/mLの細胞密度にEpiLife−KG2で希釈した後、コラーゲンコートした96wellプレートに1well当たり100μLずつ播種し、一晩培養した。培養終了後、EpiLife−KG2で溶解した各試料(試料1,2)を各wellに100μLずつ添加し、3日間培養した。
表皮角化細胞増殖作用は、MTTアッセイ法を用いて測定した。培養終了後、培地を抜き、終濃度0.4mg/mLでPBS(−)に溶解したMTTを各wellに100μLずつ添加した。2時間培養した後に、細胞内に生成したブルーホルマザンを2−プロパノール100μLで抽出した。抽出後、波長570nmにおける吸光度を測定した。同時に濁度として波長650nmにおける吸光度を測定し、両者の差をもってブルーホルマザン生成量とした。測定された各吸光度から、下記式に基づいて表皮角化細胞増殖促進率(%)を算出した。
表皮角化細胞増殖促進率(%)=St/Ct×100
式中、Stは「試料溶液添加時の吸光度」を表し、Ctは「試料溶液無添加時の吸光度」を表す。
試験の結果を、表3に示す。
[表3]
試 料 試料濃度(μg/mL) 表皮角化細胞増殖促進率(%)
1 3.13 122.3±4.4
0.78 127.1±3.7
0.19 115.8±3.4
2 3.13 118.0±2.5
0.78 117.3±3.9
表3に示すように、コロソリン酸は、優れた表皮角化細胞増殖促進作用を有することが確認された。
〔試験例4〕線維芽細胞増殖作用試験
製造例1〜3で得られたコロソリン酸(試料1〜3)について、線維芽細胞増殖作用を以下のようにしてMTT法(J. Immunol. Method 93,157,1986)に準拠して試験した。
25cmの培養フラスコに入れた10%FBS含有培地(α−MEM培地:GIBCO BLR社製品,pH7.2)にヒト正常新生児皮膚線維芽細胞(NBIRGB)1×10個を播種し、37℃、5%CO−95%airの下で4日間培養した。次いでトリプシン処理し、遠心分離して細胞を回収した。沈殿として得られた細胞を5%FBS含有培地(α−MEM培地:GIBCO BLR社製品,pH7.2)に懸濁し、96ウェルプレートの1穴につき7×10個ずつ分注した。
24時間培養後、試料(試料1〜3)を溶解した5%FBS含有培地を1穴につき100μLずつ加え、37℃、5%CO−95%airの下で3日間培養した。培養後、培地を1穴につき100μLずつ除去し、MTT試薬(3-(4,5-dimethyl-2-thiazolyl)-2,5-diphenyl-2H tetrazolium bromide,5mg/mLのPBS(−)溶液)20μLを添加し、4.5時間インキュベーションした(増殖した細胞中のミトコンドリア由来の活性酸素がMTT試薬と反応し、黄色であった試薬の色が570nmに吸収のピークを有する青黄色に変わる。)。その後、各穴に10質量%ドデシル硫酸ナトリウム−0.02mol/L硫酸溶液を100μLずつ分注し、18時間インキュベーションした。インキュベーション終了後、マイクロプレートリーダーを用いて570nmの吸光度を測定した。別に、試料だけでもブランクをとり、同様の操作を行い吸光度の測定を行った。
また、各吸光度測定値は、同時に測定した650nmの吸光度を差し引いて、増殖した細胞による濁度の影響を補正した。補正後の各吸光度より下記式に基づいて線維芽細胞増殖促進率(%)を求めた。
線維芽細胞増殖促進率(%)={(A−C)−(B−D)}/(B−D)×100
式中、Aは「試料添加時の吸光度」を表し、Bは「試料無添加時の吸光度」を表し、Cは「試料添加、細胞無添加時の吸光度」を表し、Dは「試料無添加、細胞無添加時の吸光度」を表す。
結果を表4に示す。
[表4]
試 料 試料濃度(μg/mL) 線維芽細胞増殖促進率(%)
1 100 157.9±4.2
2 400 201.2±3.0
200 160.9±2.6
100 134.6±1.8
3 400 174.9±6.9
200 124.3±4.4
表4に示すように、コロソリン酸は、優れた線維芽細胞増殖促進作用を有することが確認された。
〔配合例1〕
下記組成のクリームを常法により製造した。
コロソリン酸(製造例1) 0.001g
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1g
ローズマリー抽出物 0.1g
ハマメリス抽出物 0.1g
縮合リシノレイン酸ポリグリセリル 3.0g
スクワラン 8.0g
マカダミアナッツ油 3.0g
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 5.0g
メチルフェニルポリシロキサン 4.0g
塩化ナトリウム 0.5g
防腐剤(パラオキシ安息香酸プロピル) 0.1g
香料 適量
1,3−ブチレングリコール 5.0g
グリセリン 3.0g
精製水 残部(全量を100gとする)
〔配合例2〕
下記組成の美容液を常法により製造した。
コロソリン酸(製造例1) 0.002g
ニンジン抽出物 0.1g
油溶性甘草エキス 0.1g
ローヤルゼリー抽出物 0.1g
モモ葉抽出物 0.1g
酵母抽出物 0.1g
キサンタンガム 0.3g
ヒドロキシエチルセルロース 0.1g
カルボキシビニルポリマー 0.1g
1,3−ブチレングリコール 4.0g
グリセリン 2.0g
水酸化カリウム 0.25g
香料 適量
防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル) 0.15g
エタノール 2.0g
精製水 残部(全量を100gとする)
〔配合例3〕
下記組成のパックを常法により製造した。
コロソリン酸(製造例1) 0.001g
ポリビニルアルコール 15.0g
カルボメキシメチルセルロース 5.0g
グリセリン 3.0g
エタノール 10.0g
香料 0.5g
防腐剤(パラオキシ安息香酸ブチル) 適量
酸化防止剤(酢酸トコフェロール) 適量
精製水 残部(全量を100gとする)
本発明の抗老化剤、エラスターゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤、表皮角化細胞増殖促進剤、線維芽細胞増殖促進剤及び皮膚化粧料は、シワの形成、張りの消失、弾力性の低下等の皮膚の老化症状の予防・改善に大きく貢献できる。

Claims (6)

  1. コロソリン酸を配合したことを特徴とする皮膚化粧料。
  2. コロソリン酸を有効成分として含有することを特徴とする抗老化剤。
  3. コロソリン酸を有効成分として含有することを特徴とするエラスターゼ阻害剤。
  4. コロソリン酸を有効成分として含有することを特徴とするマトリックスメタロプロテアーゼ−1阻害剤。
  5. コロソリン酸を有効成分として含有することを特徴とする表皮角化細胞増殖促進剤。
  6. コロソリン酸を有効成分として含有することを特徴とする線維芽細胞増殖促進剤。
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