JP2006263226A - 放射線画像処理装置、放射線画像処理方法、プログラム及びコンピュータ可読媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】放射線画像の撮影部位情報から組撮影か否かを判定し、判定結果と放射線画像から抽出した濃度特徴量に基づいて複数の放射線画像を階調変換することで、組撮影時等における複数の画像の濃度を同一にすることの可能な放射線画像処理装置を提供すること。
【解決手段】部位入力手段が各々の放射線画像の撮影部位情報を入力し、組撮影判定手段が入力された撮影部位情報から組撮影か否かを判定し、特徴量抽出手段が放射線画像から階調変換のための特徴量を抽出し、階調変換手段が前記組撮影判定手段の判定結果及び前記特徴量抽出手段で抽出された特徴量を用いて複数の放射線画像を階調変換する。
【選択図】図1
【解決手段】部位入力手段が各々の放射線画像の撮影部位情報を入力し、組撮影判定手段が入力された撮影部位情報から組撮影か否かを判定し、特徴量抽出手段が放射線画像から階調変換のための特徴量を抽出し、階調変換手段が前記組撮影判定手段の判定結果及び前記特徴量抽出手段で抽出された特徴量を用いて複数の放射線画像を階調変換する。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数の放射線画像を階調変換する放射線画像処理装置、放射線画像処理方法、プログラム及びコンピュータ可読媒体に関し、特に放射線画像の撮影部位の組み合わせに従って、又、放射線画像から抽出した特徴量に基づいて複数の放射線画像を階調変換する放射線画像処理装置、放射線画像処理方法、プログラム及びコンピュータ可読媒体に関するものである。
センサ、カメラ等何らかの撮影装置で撮影された画像データを、モニター画面、放射線診断用フィルム等に表示する場合、撮影された画像データに対して階調変換を施すことにより取得データを観察し易い濃度値に変換するのが一般的である。
例えば、撮影データを放射線診断用フィルムに表示する場合、取得データ中の最も良く観察したい部分のピクセル値をフィルム上で例えば1.2D程度の濃度に変換するのが一般的であるが、最も良く観察したい部分を抽出する一手段として、濃度特徴量に着目する手段が広く知られており、又、これを自動的に抽出する手段も知られている(例えば特許文献1)。
しかしながら、一般に組撮影又はセット撮影等と呼ばれる撮影方法において、例えば左右手部を2回に分けてそれぞれ撮影する場合、得られた左手部画像と右手部画像から個別に前記濃度特徴量を抽出し階調変換を施すと、濃度特徴量の違いから左右で表示濃度が僅かに異なる可能性がある。
又、一般にステッチングと呼ばれる複数画像を連結して表示する表示方法においても、例えば胸腰椎部を2回に分けて撮影し、得られた胸椎部画像と腰椎部画像から個別に濃度特徴量を抽出し階調変換を施すと、両画像の表示濃度の違いから画像連結部に著しい濃度差を生じる可能性がある。
そこで、本発明は以上の問題点に対して鑑みてなされたものであり、放射線画像の撮影部位情報から組撮影か否かを判定し、判定結果と放射線画像から抽出した濃度特徴量に基づいて複数の放射線画像を階調変換することで、組撮影時等における複数の画像の濃度を同一にすることを目的とする。
本発明の目的を達成するために、例えば本発明の放射線画像処理装置は以下の構成を備える。即ち、各々の放射線画像の撮影部位情報を入力する部位入力手段と、該部位入力手段で入力された撮影部位情報から組撮影か否かを判定する組撮影判定手段と、放射線画像から階調変換のための特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、前記組撮影判定手段の判定結果及び前記特徴量抽出手段で抽出された特徴量を用いて複数の放射線画像を階調変換する階調変換手段とを備える。
本発明によれば、放射線画像の撮影部位情報から組撮影か否かを判定し、判定結果と放射線画像から抽出した濃度特徴量に基づいて複数の放射線画像を階調変換することで、組撮影時等における複数の画像の濃度を同一にすることができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1によるX線撮影装置100を示す。即ち、X線撮影装置100は、複数の放射線画像を階調変換する機能を有するX線撮影装置であり、前処理回路106、CPU108、メインメモリ109、操作パネル110、画像処理回路111を備えており、CPUバス107を介して互いにデータ授受されるようになされている。
図1は本発明の実施の形態1によるX線撮影装置100を示す。即ち、X線撮影装置100は、複数の放射線画像を階調変換する機能を有するX線撮影装置であり、前処理回路106、CPU108、メインメモリ109、操作パネル110、画像処理回路111を備えており、CPUバス107を介して互いにデータ授受されるようになされている。
又、X線撮影装置100は、前処理回路106に接続されたデータ収集回路105と、データ収集回路105に接続されたX線発生回路101及び2次元X線センサ104とを備えており、データ収集回路105はCPUバス107にも接続されている。
上述のようなX線撮影装置100において、先ず、メインメモリ109は、CPU108での処理に必要な各種のデータ等が記憶されるものであると共に、CPU108の作業用としてのワークメモリを含む。
CPU108は、メインメモリ109を用いて、操作パネル110からの操作に従って装置全体の動作制御等を行う。これによりX線撮影装置100は、以下のように動作する。
はじめにX線発生回路101は、被検査体103に対してX線ビーム102を放射する。
X線発生回路101から放射されたX線ビーム102は、被検査体103を減衰しながら透過して、2次元X線センサ104に到達し、2次元X線センサ104によりX線画像として出力される。ここでは、2次元X線センサ104から出力されるX線画像を、例えば手部像等の人体部画像とする。
データ収集回路105は、2次元X線センサ104から出力されたX線画像を電気信号に変換して前処理回路106に供給する。前処理回路106は、データ収集回路105からの信号(X線画像信号)に対して、オフセット補正処理やゲイン補正処理等の前処理を行う。この前処理回路106で前処理が行われたX線画像信号は原画像として、CPU108の制御により、CPUバス107を介して、メインメモリ109、画像処理回路111に転送される。尚、本実施の形態では、2次元X線センサ104とデータ収集回路105及び前処理回路106は分離した構成となっているが、2次元X線センサ104とデータ収集回路105及び前処理回路106をセンサーユニットとして同一のユニット内に構成しても良い。
111は画像処理回路の構成を示すブロック図であり、原画像の撮影部位情報を入力する部位入力回路112、撮影部位情報の組み合わせから組撮影か否かを判定する組撮影判定回路113、原画像から濃度特徴量を抽出する特徴量抽出回路114、複数のX線画像を階調変換する階調変換回路115を備える。
図2は本実施の形態における画像処理回路111の処理の流れを示す図、図3は本実施の形態で用いる組撮影判定テーブルの例であり、図4は本実施の形態で用いるS字型階調変換関数の例である。図5の501,502は本実施の形態で用いる対象画像の例を示す図である。
尚、図2に示したフローチャートに従ったプログラムコードはメインメモリ109、若しくは図不示のROMに格納され、CPU108により読み出され、実行されるものとする。
次に、画像処理回路111の動作について図2の処理の流れに従い説明する。
はじめに画像処理回路111は前処理回路106で処理された第1の原画像をCPU108の制御により受信し、部位入力回路112を用いて第1の原画像の撮影部位情報b(1)を入力する(s201〜s203)。ここで、具体的には、例えばb(1)=“手部”等と入力される。入力方法は、例えば操作者が操作パネル110を利用して手動で入力又は選択する方法が考えられる。又、X線撮影装置100とネットワークを介して接続された撮影検査オーダシステムから自動的に入力するようにしても構わない。
続いて、前記原画像の受信と撮影部位情報の入力を、一連の撮影検査が終了するまで繰り返し行い、第2以降の原画像の受信とそれぞれの撮影部位情報b(i)=2,3,…の入力を行う(s202〜s205)。
次に、画像処理回路111は組撮影判定回路113を用いて、前記s203で入力した各原画像の撮影部位情報b(i)から組撮影か否かを判定する(s206)。判定には図3に示すような組撮影判定テーブルを使用する。判定テーブルには組撮影であると判定する条件が幾つか登録されており、組撮影判定回路113は入力された撮影部位情報b(i)の組み合わせがこれらの条件の何れかに合致する場合に組撮影であると判定する。
一方、何れの条件にも合致しない場合は組撮影でないと判定する。例えば、入力された原画像数が2で、b(1)=“手部”,b(2)=“手部”であれば、組撮影判定テーブルの条件1と合致するため、組撮影判定回路113が今回の撮影検査は組撮影であると判定する。
次に、前記処理s206において組撮影であると判定された場合、画像処理回路111は特徴量抽出回路114を用いて第1の原画像の濃度特徴量p(1)を抽出する(s207〜s208)。濃度特徴量pを自動的に抽出する多くの方法が広く一般に知られており、本実施の形態ではこれらの方法を利用する。
例えば、特開2001−094829号公報には、入力画像から素抜け領域(X線が被検査体を通過せずに直接センサに到達している領域)を抽出し、素抜け領域と非素抜け領域の境界線から被検査体の輪郭線を抽出し、被検査体の輪郭線の曲率等に基づいて濃度特徴量を抽出する方法が記されている。
又、特開2002−271697号公報には、入力画像の各行を画素値に応じてソートし、ソートされた画像の特定領域のヒストグラムを作成し、ヒストグラムがピーク値を示す画素値に基づいて濃度特徴量を抽出する方法が記されている。又、例えば、「SPIE Medical Imaging 97 ”Automatic Segmentation of Anatomic Regions in Chest Radiographs
using an Adaptive-Sized Hybrid Neural Network ”」には各画素が有する濃度情報、解剖学的なアドレス情報及び画素周辺のエントロピ情報を特徴量としてニューラルネットワークで学習し、構造物のセグメンテーションを行う方法が記されており、このような方法を利用しても濃度特徴量pを抽出することができる。
using an Adaptive-Sized Hybrid Neural Network ”」には各画素が有する濃度情報、解剖学的なアドレス情報及び画素周辺のエントロピ情報を特徴量としてニューラルネットワークで学習し、構造物のセグメンテーションを行う方法が記されており、このような方法を利用しても濃度特徴量pを抽出することができる。
次に、画像処理回路111は、階調変換回路115を用いて全ての原画像を階調変換する(s209)。階調変換とは前述したように、撮影装置で撮影された画像データを、モニター画面、放射線診断用フィルム等に表示する際に、観察し易い濃度値に変換する処理であり、例えば図4に示すように、前記処理s208で算出した濃度特徴量pが予め別に定める対応値gに対応するように、或る基本形状の変換曲線を平行移動することで変換関数Fを定め、入力画像の全ての画素を変換関数Fに従って変換することで実現できる。
撮影条件、患者の体格等の違いにより濃度特徴量pが変化した場合においても、それに応じて変換関数F’が定まるため、常に観察し易い濃度値で画像データを観察することができる。ここで階調変換する全ての原画像は共通の濃度特徴量p(1)に基づいて階調変換されるため、撮影線量、撮影距離等の撮影条件が同じであれば、全て同一の表示濃度となる。
尚、前記処理s208において、本実施の形態では第1の原画像の濃度特徴量p(1)を抽出したが、発明の本質は後段の処理s209において共通の濃度特徴量を用いることであるため、例えば第2の原画像の濃度特徴量p(2)でも良く、又、複数の濃度特徴量から階調変換用の1つの濃度特徴量を算出しても勿論構わない。
一方、前記処理s206において組撮影でないと判定された場合、画像処理回路111は特徴量抽出回路114を用いて各原画像の濃度特徴量p(i)をそれぞれ個別に抽出する(s210)。濃度特徴量pの抽出方法は、前記処理s208と同様であるため説明を省略する。続いて画像処理回路111は階調変換回路115を用いて全ての原画像を階調変換する(s211)。但し、ここでは組撮影でない場合であるため、第1の原画像は対応する濃度特徴量p(1)を用いて階調変換し、第2以降の原画像についても同様に対応する濃度特徴量p(i)i=2,3,…を用いて階調変換する。階調処理の具体的な方法については前記処理s209と同様であるため説明を省略する。
以上のように本実施の形態によれば、組撮影やステッチングを目的とする撮影検査か否かを自動的に判定することが可能である。又、組撮影やステッチングを目的とする撮影検査である場合、複数の放射線画像に対し共通の濃度特徴量を用いて階調変換することが可能であり、その結果、これら複数の放射線画像の表示濃度を同一にする効果がある。
<実施の形態2>
図6は本発明の実施の形態2によるX線撮影装置700を示す。実施の形態1によるX線撮影装置100との相違は、画像処理回路711に備わる部位入力回路712に部位認識回路716が追加された点である。図7は実施の形態2における部位認識回路716の処理の流れを示す図である。以下では部位認識回路716及びこれに関連する部分についてのみ説明する。
図6は本発明の実施の形態2によるX線撮影装置700を示す。実施の形態1によるX線撮影装置100との相違は、画像処理回路711に備わる部位入力回路712に部位認識回路716が追加された点である。図7は実施の形態2における部位認識回路716の処理の流れを示す図である。以下では部位認識回路716及びこれに関連する部分についてのみ説明する。
実施の形態1と同様に、画像処理回路711は、CPU708の制御により前処理回路706で前処理されたX線画像をCPUバス707を介して順次受信し、図2に示す処理の流れに従い動作する。本実施の形態は、前記処理s203の撮影部位情報の入力方法のみ実施の形態1と異なり、部位入力回路712は部位認識回路716を用いて原画像から自動的に撮影部位情報を認識する(s801〜s803)。
撮影部位情報の自動認識については、様々な手法やアルゴリズムが公開されている。例えば、予め各部位毎に標準的な画像を選定しておき、入力原画像に対して前処理として正規化を行った上でパターンマッチングを実施すれば実現できる。パターンマッチングの標準的な手法には相関係数をマッチング度として用いる方法が広く知れれており利用可能である。
又、例えば、特開2003−210441号公報には、カテゴリー毎に、そのカテゴリーに含まれる画像群からカテゴリー確率ボクセルデータを作成し、認識対象画像と各カテゴリー確率ボクセルとを用いて、認識対象画像と各カテゴリーとのマッチング度を算出し、最もマッチング度の高いカテゴリーに認識対象画像を分類する方法が記されている。
以上のように実施の形態2によれば、自動的に認識された撮影部位情報から、組撮影やステッチングを目的とする撮影検査か否かを自動的に判定することが可能である。即ち、操作者の手動入力の手間や入力ミスを解消する効果がある。
又、組撮影やステッチングを目的とする撮影検査である場合、複数の放射線画像に対し共通の濃度特徴量を用いて階調変換することが可能であり、その結果、これら複数の放射線画像の表示濃度を同一にする効果がある。
尚、本発明の目的は、実施の形態1,2の装置又はシステムの機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、装置又はシステムに供給し、その装置又はシステムのコンピュータ(CPU又はMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が実施の形態1,2の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体及び当該プログラムコードは本発明を構成することとなる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等を用いることができる。
又、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、実施形態1,2の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって実施の形態1,2の機能が実現される場合も本発明の実施の態様に含まれることは言うまでもない。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって実施形態1,2の機能が実現される場合も本発明の実施の態様に含まれることは言うまでもない。
このようなプログラム又は当該プログラムを格納した記憶媒体に本発明が適用される場合、当該プログラムは、例えば、上述の図2又は図7に示されるフローチャートに対応したプログラムコードから構成される。
112 部位入力回路
113 組撮影判定回路
114 特徴量抽出回路
115 階調変換回路
113 組撮影判定回路
114 特徴量抽出回路
115 階調変換回路
Claims (6)
- 複数の放射線画像を階調変換する放射線画像処理装置であって、それぞれの放射線画像の撮影部位情報を入力する部位入力手段と、入力された撮影部位情報から組撮影か否かを判定する組撮影判定手段と、放射線画像から階調変換のための特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、組撮影判定手段の判定結果に従って抽出された特徴量を用いて複数の放射線画像を階調変換する階調変換手段とを備えることを特徴とする放射線画像処理装置。
- 前記組撮影判定手段は、前記撮影部位情報が予め定める撮影部位の組み合わせ条件に合致する場合に組撮影であると判定することを特徴とする請求項1記載の放射線画像処理装置。
- 前記撮影部位情報入力手段は、放射線画像から撮影部位を認識する部位認識手段を備え、認識された撮影部位情報を自動的に入力することを特徴とする請求項1又は2記載の放射線画像処理装置。
- 複数の放射線画像を階調変換する放射線画像処理方法であって、それぞれの放射線画像の撮影部位情報を入力する部位入力工程と、入力された撮影部位情報から組撮影か否かを判定する組撮影判定工程と、放射線画像から階調変換のための特徴量を抽出する特徴量抽出工程と、組撮影判定工程の判定結果に従って抽出された特徴量を用いて複数の放射線画像を階調変換する階調変換工程とを備えることを特徴とする放射線画像処理方法。
- コンピュータに所定の方法を実行させるためのプログラムであって、前記所定の方法は請求項4記載の放射線画像処理方法における各工程を含むことを特徴とするプログラム。
- 請求項5記載のプログラムを記憶していることを特徴とするコンピュータ可読媒体。
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