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JP2006251433A - ブラックマトリクス付き基板の製造方法及びカラーフィルタ - Google Patents

ブラックマトリクス付き基板の製造方法及びカラーフィルタ Download PDF

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JP2006251433A JP2005068612A JP2005068612A JP2006251433A JP 2006251433 A JP2006251433 A JP 2006251433A JP 2005068612 A JP2005068612 A JP 2005068612A JP 2005068612 A JP2005068612 A JP 2005068612A JP 2006251433 A JP2006251433 A JP 2006251433A
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正明 梅原
Teruhiko Kai
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Abstract

【課題】ブラックマトリックス基板の製造方法において、画素の平滑性に優れ、且つ色ムラ及び色抜け(白抜け)やインクの溢れによる混色を防止するために、ブラックマトリクス面において所望の撥インク性を得るための有効な制御方法を提供すること。
【解決手段】 透明基板上に作製した、撥インク剤を含有したブラックマトリクス付き基板の製造方法において、前記ブラックマトリクスの熱硬化温度、および/または、熱硬化時間を制御することにより、前記ブラックマトリクスの上頂部の着色インクに対する接触角を30°〜60°に制御することを特徴とするブラックマトリクス付き基板の製造方法を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラー表示装置等に用いられるカラーフィルタに関し、特に、カラーフィルタのブラックマトリックス付き基板の製造方法に関する。
近年、カラー液晶ディスプレイ等のカラー表示装置に使用されるカラーフィルタの作製方法として、インクジェット方式が提案されている。
インクジェット方式を用いたカラーフィルタの製造方法としては、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3等に記載されている方法が挙げられる。
特許文献1には、ガラス基板上の所望する着色領域外への着色インクの広がりを防止するため、予め遮光パターン(ブラックマトリクス)にフッ素系撥水・撥油剤を含有させてパターン形成することによって、着色領域内のみに着色インクを定着させることが記載されている。また、特許文献2、特許文献3には、含フッ素化合物及び/または含ケイ素化合物を含有するブラックマトリクスを、着色工程におけるインクにじみ、混色を防止するための仕切り壁とすることが記載されている。
なお、本明細書において、ブラックマトリックスという用語を、遮光パターンという意味で使っている。すなわち、ブラックマトリックスという用語を、格子形状に限定して用いておらず、ストライプ形状や、ミアンダ形状も含めて使用している。
しかしながら、これらの方法では、ブラックマトリクス面と着色インク面との表面エネルギーの違いによって、パターン断面形状が凸形状、あるいは凹形状になりやすく、画素平滑化することは非常に困難となる。特に、カラーフィルタの場合、画素膜厚により分光特性が変化し、画素膜厚が不均一になると、色ムラ及色抜け(白抜け)が発生し、表示品質が劣化するという問題点があった。
またブラックマトリクス面の表面エネルギーを減少させて画素膜厚を均一化するために、ブラックマトリクスへの含撥インク剤量を減少させても、ブラックマトリクス上頂部の撥インク性が充分に保たれず、インクの溢れによる混色が生じるという問題点があった。
特開平6-347637号公報 特開平7-35915号公報 特開平7-35917号公報
本発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、ブラックマトリックス基板の製造方法およびカラーフィルタにおいて、画素の平滑性に優れ、且つ色ムラ及び色抜け(白抜け)やインクの溢れによる混色を防止するために、ブラックマトリクス面において所望の撥インク性を得るための有効な制御方法を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、
透明基板上に作製した、撥インク剤を含有したブラックマトリクス付き基板の製造方法において、
前記ブラックマトリクスの熱硬化温度、および/または、熱硬化時間を制御することにより、前記ブラックマトリクスの上頂部の着色インクに対する接触角を30°〜60°に制御することを特徴とするブラックマトリクス付き基板の製造方法である。
請求項2に記載の発明は、
前記ブラックマトリクスの熱硬化温度が150℃以上230℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のブラックマトリクス付き基板の製造方法である。
請求項3に記載の発明は、
前記ブラックマトリクスの熱硬化時間が1分以上1時間以下であることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載のブラックマトリクス付き基板の製造方法である。
請求項4に記載の発明は、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された方法で製造された前記ブラックマトリクス付き基板と、
前記ブラックマトリックスの開口部に、インクジェット法により着色インクを吐出することにより形成された着色層と
を有することを特徴とするカラーフィルタである。
本発明のブラックマトリクス付き基板及びそれを用いたカラーフィルタは、ブラックマトリクスが1層で遮光機能と撥インク性機能の両方の機能を有し、さらに本発明の製造方法を用いると、ブラックマトリクス上頂部の撥インク性をコントロールできる。そのため、ブラックマトリクスパターン間に着色層を設けた際の、インクの溢れによる混色や白抜け及び色ムラ等の不具合を、前記撥インク性のコントロールによって防止でき、結果としてカラーフィルタとしての要求特性に優れ、特に平滑性が良く、色特性に優れたカラーフィルタを提供できる。
本発明の実施の形態を、図面を用いて説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。図1に本発明によるカラーフィルタの製造方法の一実施例を図示した。図1のカラーフィルタでは、透明基板1上にブラックマトリクス2が形成される。ブラックマトリクス2の上頂部24の撥インク性はブラックマトリクス2の上頂部以外の部分25の撥インク性よりも大きい。さらにブラックマトリクス2間の開口部にインクジェット法により赤色(R),緑色(G),青色(B)の着色インク5を吐出した後、先ず溶剤を蒸発させ、次にインクを硬化させることにより、着色パターン5(5R,5G,5B)を形成する。
本発明の透明基板1には、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板等が使用できる。
本発明におけるブラックマトリクス2の材料には、黒色遮光材、光開始剤、分散剤、樹脂、溶媒、撥インク剤を主成分とする黒色樹脂組成物が用いられる。
本発明におけるブラックマトリクス2の材料の黒色遮光材としては、黒色顔料、黒色染料、無機材料などであり、有機顔料、カーボンブラック、アニリンブラック、黒鉛、酸化チタン、鉄黒などを混合して用いられるものである。
本発明におけるブラックマトリクス2の材料の樹脂には、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラニン樹脂などが適宜選択される。また、フォトリソ法を採用するので、感光性樹脂を使用する。
本発明におけるブラックマトリクス2の材料の分散剤としては、非イオン性界面活性剤では、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤では、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して使用してもよい。
本発明におけるブラックマトリクス2の材料の溶媒としては、黒色樹脂組成物の塗布性、分散安定性などの点から、適宜選択して使用されるものであり、トルエン、キシレン、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジクライム、シクロヘキサノンなどがあげられる。
本発明における撥インク剤には、ブラックマトリクス2の材料に含まれる樹脂と親和性の少ないケイ素または/およびフッ素の原子を含む材料が好ましい。撥インク剤の具体的な例としては、主鎖または側鎖に有機シリコーンを有するもので、シロキサン成分を含むシリコーン樹脂やシリコーンゴム、この他にはフッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン等や、これらの共重合体等のフッ素樹脂などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
ブラックマトリクス2の形成は、フォトリソグラフィ法によるものである。具体的な工程としては、先ずブラックマトリクス2の材料を透明基板1上に均一の膜厚で塗布し、所定温度で加熱(プリベーク)する。この塗膜透明基板1上に塗布されたブラックマトリクス材料の塗膜21に対して、遮光マスク3を介してパターンを露光する。次に、現像すると、ブラックマトリクス材料のパターン22が形成され、最後に熱硬化(ポストベーク)することによってブラックマトリクス2が形成される。
ブラックマトリクス2間へ着色インクを注入した際に、隣接する着色パターン5への混色を減少させ、かつ着色パターン5表面の平滑性を向上させ、着色パターン5の白抜け及び色ムラを減少させる為には、以下のようなブラックマトリクスを形成する。
すなわち、ブラックマトリクス2の上頂部23に対して、表面張力が50mN/m以下の着色インクの接触角をAとすると、30°≦A≦60°であるようにすることが好ましい。A<30°の場合、隣接する着色パターン5への混色が起こりやすくなり、歩留まり減少の原因となる。A>60°の場合、着色パターン5が凸状になり、着色パターン5の白抜けあるいは色ムラが発生する。
ブラックマトリクスの上頂部23に対する、表面張力が50mN/m以下の着色インクの接触角Aを30°≦A≦60°にする方法は、前記熱硬化(ポストベーク)の工程における温度制御、または/かつ、時間制御によって行うことができる。
すなわち、ブラックマトリクス2を熱硬化の工程において加熱した際、ブラックマトリクス2に含まれる樹脂と親和性の少ない撥インク剤が、樹脂から相分離を起こし、撥インク剤はブラックマトリクスの上頂部23に偏在する。この、撥インク剤の偏在の度合を加熱温度制御、または/かつ加熱時間制御によって操作することができる。そして、前記加熱温度を好ましくは150℃〜230℃の範囲で変化、または/かつ、前記加熱時間を好ましくは1分〜1時間に変化させることによって、ブラックマトリクスの上頂部23に対する、表面張力が50mN/m以下の着色インクの接触角Aを30°≦A≦60°にすることができる。
前記加熱温度が150℃未満の場合は、ブラックマトリクス2が熱硬化しなくなり、また前記加熱温度230℃より大きい場合はブラックマトリクス2が融解してしまうため、ブラックマトリクス2の成型ができなくなる。
前記加熱時間が1分未満の場合は、ブラックマトリクス2の熱硬化が不十分となるのでブラックマトリクス2の成型ができなくなり、また前記加熱時間が1時間より長い場合はタクトタイムが長すぎるので、加熱時間としては不適切である。
本発明の着色インクの材料は、着色顔料、樹脂、分散剤、溶媒などで構成される。
着色剤として使用する顔料の具体例としては、PigmentRed9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、215、216、208、216、217、220、223、224、226、227、228、240、PigmentBlue 15、15:6、16、22、29、60、64、Pigment Green7、36、Pigment Red 20、24、86、81、83、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、153、154、166、168、185、Pigment Orange36、 Pigment Violet23などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。さらに、これらは要望の色相を得るために2種類以上を混合して用いても構わない。
着色インクに使用する溶剤種としてはインクジェット方式における適性の表面張力範囲50mN/m以下で、且つ、沸点が130℃以上のものが好ましい。表面張力が50mN/m以上であるとインクジェット吐出時のドット形状の安定性に著しい悪影響を及ぼし、また、沸点が130℃以下であるとノズル近傍での乾燥性が著しく高くなり、その結果、ノズル詰まり等の不良発生を招くので好ましくない。具体的には、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、上記要件を満たす溶剤なら用いることができる。また、必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して用いても構わない。
本発明の着色インク5の樹脂には、カゼイン、ゼラチン、ポリビニールアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラニン樹脂などが用いられ、色素との関係にて適宜選択される。耐熱性や耐光性が要求される際にはアクリル樹脂が好ましい。
樹脂への色素の分散を向上させるために、分散剤を用いてもよく、分散剤として、非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して使用してもよい。溶媒としては溶解性の他に経時安定性、乾燥性などが要求され、色素、樹脂との関係にて適宜選択される。
着色パターン5の形成には、インクジェット法を用いる。使用するインクジェット装置としては、インク吐出方法の相違によりピエゾ変換方式と熱変換方式があり、特にピエゾ変換方式が好適である。インクの粒子化周波数は5〜100KHz程度、ノズル径としては5〜80μm程度,ヘッドを3個配置し、1ヘッドにノズルを60〜500個組み込んだ装置が好適である。
インク吐出後、溶剤を蒸発させた。次いでインク中の樹脂を硬化させ、カラーフィルタとする。
以下に本発明の実施例を具体的に説明する。
まず、ブラックマトリクス2を作成した。
(撥インク性ブラックマトリクスの作製)
アクリル前駆体10重量部、カーボンブラック7.5重量部、NMP130重量部、分散剤(銅フタロシアニン誘導体)5重量部、開始剤5重量部及び撥インク剤(ポリアルキルシロキサン)0.5重量部をビーズミル分散機で冷却しながら3時間分散しブラックマトリクス組成物を調製した。
ブラックマトリクス組成物を無アルカリガラス(コーニング社製、品番1737)上にスピンコート法により塗布した後、ホットプレート上で90℃2分プリベークを行った。次いで、露光・現像を行った後に、オーブン230℃15分で熱硬化を行い、ブラックマトリクスを形成した。ブラックマトリクスの膜厚は2.0μmであった。
前記ブラックマトリクス上頂部の着色インク(表面張力30mN/m)に対する接触角を測定したところ、45°であり、前記ブラックマトリクス上頂部が着色インクに対して、撥インク性が有ることを確認した。また前記ブラックマトリクス開口部のガラス表面の着色インクに対する表面張力を測定したところ、着色インクが濡れ、着色インクに対して、親インク性であることを確認した。
(着色インクの調製)
メタクリル酸20重量部(60g)、メチルメタクリレート10重量部(30g)、ブチルメタクリレート55重量部(165g)、ヒドロキシエチルメタクリレート15重量部(45g)を乳酸ブチル300gに溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.75重量部(2.25g)を加え70℃にて5時間の反応によりアクリル共重合樹脂を得た。得られたアクリル共重合樹脂を樹脂濃度が10%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈し、アクリル共重合樹脂の希釈液とした。この希釈液80.1gに対し顔料19.0g、分散剤0.9gを添加して、3本ロールにて混練し、赤色、緑色、青色の各着色ワニスを得た。この各着色ワニスをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで顔料濃度が12〜15%、粘度が15cpsになるように調整しR,G,B着色インクを得た。
(カラーフィルタの作製)
前記ブラックマトリクスの開口部に、前記R,G,B各色の着色インクを使用し、12pl,180dpiヘッドを搭載したインクジェット印刷装置により、赤色(R),緑色(G),青色(B)各々の着色パターン5(5R,5G,5B)を形成した。
着色インクを吐出した後、先ずホットプレートで150℃1分加熱して溶剤を蒸発させた。次にオーブンで230℃1時間加熱してインクを硬化させることにより、着色パターン5(5R,5G,5B)を形成した。
このようにして得られたカラーフィルタは、平滑性が良く、画素内の△Eab<1と色ムラの少ない良好なカラーフィルタであった。
熱硬化温度を150℃、時間を60分にした以外は実施例1と同様の方法でブラックマトリクスを作製した。
熱硬化温度を200℃、時間を60分にした以外は実施例1と同様の方法でブラックマトリクスを作製した。
熱硬化温度を230℃、時間を60分にした以外は実施例1と同様の方法でブラックマトリクスを作製した。
上記実施例2〜4の様に、熱硬化時間を一定にして熱硬化温度を変化させた場合の、ブラックマトリクス上頂部の着色インク(表面張力30mN/m)に対する接触角を表1に示す。
Figure 2006251433
熱硬化温度を230℃、時間を1分にした以外は実施例1と同様の方法でブラックマトリクスを作製した。
熱硬化温度を230℃、時間を35分にした以外は実施例1と同様の方法でブラックマトリクスを作製した。
熱硬化温度を230℃、時間を60分にした以外は実施例1と同様の方法でブラックマトリクスを作製した。
上記実施例1、5〜7の様に、熱硬化温度を一定にして熱硬化時間を変化させた場合の、ブラックマトリクス上頂部の着色インク(表面張力30mN/m)に対する接触角を表2に示す。
Figure 2006251433
表1、2に示すように、前記ブラックマトリクス上頂部の着色インク(表面張力30mN/m)に対する接触角は、ブラックマトリクスの熱硬化における温度と時間によって制御することができた。
上述した結果は、種々の表面張力を持つ着色インクに対して、ブラックマトリクスの接触角を所望の大きさに制御できることを示しており、この制御方法を用いることによって、平滑性が良く、白抜け及び色ムラやインクの溢れによる混色のないカラーフィルタを作製することが可能となる。
<比較例1>
熱硬化温度を120℃、時間を60分にした以外は実施例1と同様の方法でブラックマトリクスを作製したところ、ブラックマトリクスが熱硬化しなくなり、また熱硬化温度を270℃、時間を60分にした以外は実施例1と同様の方法でブラックマトリクスを作製した場合はブラックマトリクスが融解してしまい、ブラックマトリクスの成型ができなかった。
<比較例2>
熱硬化温度を230℃、時間を15秒にした以外は実施例1と同様の方法でブラックマトリクスを作製したところ、ブラックマトリクスの熱硬化が不十分でブラックマトリクスの成型ができなくなった。
<比較例3>
熱硬化温度を230℃、時間を2時間にした以外は実施例1と同様の方法でブラックマトリクスを作製したところ、ブラックマトリクス上頂部の着色インク(表面張力30mN/m)に対する接触角は65°になり、実施例1と同様の方法でカラーフィルタを作製すると、平滑性が悪く、画素内の△Eab>1と色ムラの多いカラーフィルタとなった。
本発明のカラーフィルタの製造方法を示す説明図である。
符号の説明
1…透明基板
2…ブラックマトリクス
3…遮光マスク
4…インクジェット装置
5…着色パターン
5R…着色パターン(赤)
5G…着色パターン(緑)
5B…着色パターン(青)
21…透明基板上に塗布されたブラックマトリクス材料の塗膜
22…ブラックマトリクス材料のパターン
23…ブラックマトリクスの上頂部
24…ブラックマトリクスの下部

Claims (4)

  1. 透明基板上に作製した、撥インク剤を含有したブラックマトリクス付き基板の製造方法において、
    前記ブラックマトリクスの熱硬化温度、および/または、熱硬化時間を制御することにより、前記ブラックマトリクスの上頂部の着色インクに対する接触角を30°〜60°に制御することを特徴とするブラックマトリクス付き基板の製造方法。
  2. 前記ブラックマトリクスの熱硬化温度が150℃以上230℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のブラックマトリクス付き基板の製造方法。
  3. 前記ブラックマトリクスの熱硬化時間が1分以上1時間以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブラックマトリクス付き基板の製造方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された方法で製造された前記ブラックマトリクス付き基板と、
    前記ブラックマトリックスの開口部に、インクジェット法により着色インクを吐出することにより形成された着色層と
    を有することを特徴とするカラーフィルタ。
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