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JP2006137216A - 車両用空調装置 - Google Patents

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JP2006137216A
JP2006137216A JP2004326068A JP2004326068A JP2006137216A JP 2006137216 A JP2006137216 A JP 2006137216A JP 2004326068 A JP2004326068 A JP 2004326068A JP 2004326068 A JP2004326068 A JP 2004326068A JP 2006137216 A JP2006137216 A JP 2006137216A
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Masabumi Tsuji
正文 辻
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Abstract

【課題】 窓の開口領域に沿って吹き出す空調風を、適切なタイミングで適切な部位にのみに吹き出し可能な車両用空調装置を提供する。
【解決手段】 マイクロコンピュータ3はパワーウィンドウスイッチ1の作動状態より窓の開閉を判定し、窓が開いた場合に車室内の空調状態にもとづいて、窓の開口領域に沿って空調風を吹き出すかどうかの判定を行い、乗車直後や空調状態が定常状態でない場合には窓の開口領域に沿って空調風を吹き出さないようにする。これにより体の一部が窓の開口領域に沿って吹き付けられる空調風にあたり、温度環境が異なる領域に体の一部がさらされることによる乗員の不快感の低減を図ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の窓の開口領域にエアーカーテンを生成する車両用空調装置に関する。
従来、車両の空調風を利用して乗員と窓の開口領域との間にエアーカーテンを生成する装置としては、たとえば実開昭62−189925号公報に記載のものがある。
この装置は、車両のAピラー部に複数の吹き出し口を設け、空調風を前席側の窓の開口領域に沿って後席側に送風することで常時エアーカーテンを形成し、車室内側と車両外側とを遮蔽するものである。
実開昭62−189925号公報
しかしながら、このような従来のエアーカーテンを生成する装置においては、車両内の空調状態に無関係に作動するため、本来ならば風が不要である場合にも顔に風があたり、乗員の違和感もしくは不快感が発生するといった問題があった。
そこで本発明はこのような問題点に鑑み、窓の開口領域に沿って吹き出す空調風を、適切なタイミングで適切な部位にのみに吹き出し可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
本発明は、車室内の空調制御を行う車両用空調装置において、吹き出し判定手段が、窓の開閉を判定する窓開閉判定手段によって窓が開いていると判定され、かつ車室内の空調状態が定常状態であるかどうかを判定する空調状態判定手段によって車室内の空調状態が定常状態であると判定された場合に、窓の開口領域付近に空調風を送風する窓側吹き出し口から空調風を吹き出す必要があると判定するものとした。
本発明によれば、窓が開いている状態、かつ車室内の空調状態が定常状態である場合にのみ、サイドベンチレータ等の窓の開口領域付近に空調風を吹き出し可能な吹き出し口より空調風を吹き出すようにしたので、空調状態が熱的に過渡状態でありエアーカーテンを形成する必要がない場合には不要な吹き出しが行われず、乗員の温感にあった場合だけエアーカーテンを形成することができる。
次に本発明の実施の形態を実施例により説明する。
まず、第1の実施例について説明する。
本実施例は、窓が開いている場合に車室内の空調状態にもとづいて窓の開口領域にエアーカーテンを形成するものである。
図1に、第1の実施例における全体構成を示し、図2に、車室内における各部の配置を示す。
本実施例における車両用空調装置は、図1に示すようにパワーウィンドウスイッチ1、ドアスイッチ2、マイクロコンピュータ3および空調駆動機構部4から構成されている。
パワーウィンドウスイッチ1は、図2に示すように運転席側ドア50aに設置された運転席側パワーウィンドウスイッチ1aと、助手席側ドア50bに設置されたパワーウィンドウスイッチ1bとより構成される。パワーウィンドウスイッチ1を操作することにより、図示しない窓の駆動部とマイクロコンピュータ3へ向けて、窓の開閉信号が出力される。
ドアスイッチ2は、車体側のドア開口部に取り付けられ、ドアの開閉動作にもとづいて開閉信号をマイクロコンピュータ3へ出力する。
マイクロコンピュータ3は、パワーウィンドウスイッチ1およびドアスイッチ2の出力信号と、空調制御に用いるために備えられた各種のセンサ等から出力された空調制御信号とを取り込む。なお空調制御信号は、空調制御に用いる設定温度情報、内気温情報、外気温情報を含むものとする。
マイクロコンピュータ3は取り込んだ空調制御信号より、空調駆動機構部4を制御する制御信号を出力する。
また特にマイクロコンピュータ3は、乗車してから所定時間の経過後に窓が開けられたとき、かつ空調制御信号より判定される空調状態が定常状態である場合には、窓の開口領域に沿って空調風が送風されるように、吹き出し口として運転席側サイドベンチレータ71または助手席側サイドベンチレータ72を選択する制御信号を空調駆動機構部4に出力するものである。
この運転席側サイドベンチレータ71、助手席側サイドベンチレータ72は、それぞれに備えられたルーバーがどの方向に向いていても運転席側のサイドガラス、助手席側のサイドガラスの方向に向けて空調風を吹き出すことができるものであり、それぞれのベンチレータ71、72から吹き出される空調風によってエアーカーテンが形成される。
空調駆動機構部4は、空調風の吹き出し位置の切り替え制御を行う吹き出し口位置制御機構部5を備え、さらに空調風の温度を調節するエアミックスダンパや、風を発生させるブロアモータ等で構成され、空調風の風量および風温を制御する風量・風温制御機構部6を備える。
吹き出し口位置制御機構部5は、マイクロコンピュータ3からの出力信号に応じて、通常の空調制御、すなわちエアーカーテンを形成しない場合の空調制御に使用されている状態に優先して、エアーカーテンを形成するための吹き出し口を選択することができる。
次に、空調制御時におけるマイクロコンピュータ3の動作について説明する。
図3は、マイクロコンピュータ3の動作を示すフローチャートである。
本処理は、車両用空調装置の電源がONとなることによって開始される。
マイクロコンピュータ3は必要なときに開始するタイマを有し、ステップ100において、以降の処理の実行に使用されるタイマやフラグの初期化処理を行う。
ステップ101においてドアスイッチ2から出力されたドアの開閉信号を取り込み、ステップ102においてドアの開閉判定を行う。
なおマイクロコンピュータ3は、ドアが開いた状態からドアが閉じたものと判定されてからの経過時間を計測するタイマを、図3に示すフローチャートとは別に作動させる。
ステップ103において、ドアの開閉判定にもとづく分岐処理を行う。ドアが閉まっている場合にはステップ104へ進み、ドアが開いている場合にはステップ117へ進み、通常の空調制御を選択する。
ステップ104において、ドアが閉まっていると判定されてからの経過時間を計測するタイマにもとづき、ドアが開いた状態から閉じた状態へと変化した時からの経過時間判定を行う。
ステップ105において、ステップ104で判定された経過時間判定にもとづいて分岐処理を行う。ドアが開いた状態から閉じた状態へと変化したときからの経過時間が所定時間以上でない場合には、乗員の温感が車室内環境に馴染んでいないと判断し、ステップ117へ進み、通常の空調制御を選択する。一方、ドアが開いた状態から閉じた状態へと変化したときからの経過時間が所定時間以上であれば、乗員の温感が車室内環境にある程度馴染んでいると判断してステップ106へ進む。
ステップ106において、パワーウィンドウスイッチ1の出力信号を取り込み、ステップ107においてパワーウィンドウスイッチ1の出力信号より窓の開閉判定を行う。
なおマイクロコンピュータ3は、窓が閉じた状態から窓が開いたと判定されてからの経過時間を計測するタイマを、図3に示すフローチャートとは別に作動させる。
ステップ108において、ステップ107で判定された窓の開閉判定にもとづいて分岐処理を行う。窓が閉じている場合には本発明における空調風の制御を行う必要がないためステップ117へ進み通常の空調制御を行う。一方、窓が開いている場合にはステップ109へ進む。
ステップ109において、窓が閉じた状態から窓が開いたと判定されてからの経過時間を計測するタイマにもとづいて、窓が閉じた状態から開いた状態へと変化したときからの経過時間を判定する。
ステップ110において、ステップ109において判定された経過時間判定にもとづいて分岐処理を行う。窓が閉じた状態から開いた状態へと変化したときからの経過時間が所定時間以内でない場合、ステップ117へ進み通常の空調制御を行う。一方、経過時間が所定時間以内の場合には、ステップ111へ進む。
ステップ111において、空調制御信号(空調制御に用いている設定温度、内気温、外気温)を取り込み、ステップ112において、取り込んだ空調制御信号にもとづいて車室内の空調状態の判定を行う。
この空調状態の判定処理は、たとえば設定温度と内気温の差が所定値以下である場合には車室内環境は定常状態であると判定し、設定温度と内気温の差が所定値より大きい場合には車室内環境は過渡状態であると判定するものである。
次にステップ113において、ステップ112で判定された車室内の空調状態にもとづいて分岐処理を行う。車室内の空調状態が過渡状態である場合には、本発明の空調風の制御を行う必要がないためステップ117へ進み、通常の空調制御を行う。一方、車室内の空調状態が定常状態である場合には、空調風の吹き出し制御を行うためステップ114へ進む。
ステップ114において、エアーカーテンを形成するためサイドベンチレータから空調風を吹き出す必要があると判定し、空調風の吹き出し口として窓が開いている側のサイドベンチレータを選択する。
ステップ115において、ステップ111で取得した内気温と外気温との差にもとづいて、冷房時には通常の空調状態に比べて数℃冷たく、また暖房時には数℃暖かい空調風となるようにエアミックスダンパ開度を決定し、さらに空調風の風量が多くなるようにブロアモータの制御量を決定する。
ステップ116において、ステップ114およびステップ115または後述のステップ117で選択した各空調状態の決定値を空調駆動機構部4に出力し、その後ステップ101へ戻り上述の処理を繰り返す。
またステップ117においては、空調制御信号より各種情報を取り込み、空調制御に用いるモードドア位置、エアミックスダンパ開度およびブロアモータの各状態として、通常の空調制御に用いる状態を選択し、ステップ116へ進む。
また特に、ステップ110において窓が開いてから所定時間が経過したと判定された場合には、エアーカーテンを形成する吹き出し風が必要以上に吹き出されることを防止するため、ステップ117において通常の空調制御に用いる状態を選択する。
なお、空調制御に用いるモードドア位置、エアミックスダンパ開度およびブロアモータの各制御方法としては、たとえば特開平4−260812号公報に記載されたものなど既知の方法を用いることができる。
これによって吹き出し口位置制御機構部5および風量・風温制御機構部6は、ドアが閉まってから所定時間経過し、かつ窓が開いてから所定時間以内、さらに空調状態が定常状態である場合の3条件が成立した場合に、窓が開いている側のサイドベンチレータから、通常の空調状態よりも冷房時には冷たく(または暖房時には暖かく)、風量の強い空調風が窓の開口領域に沿って車室内後方側へ吹き出される。
なお本実施例において、運転席側サイドベンチレータ71および助手席側サイドベンチレータ72が本発明における窓側吹き出し口を構成し、ステップ107が本発明における窓開閉判定手段を構成する。またステップ112が本発明における空調状態判定手段を構成し、ステップ114が吹き出し判定手段を構成する。さらにステップ115が本発明における吹き出し状態制御手段を構成する。
本実施例は以上のように構成され、窓が開いた場合に車室内の空調状態にもとづいて、窓の開口領域に沿って空調風を吹き出すかどうかの判定を行い、乗車直後や空調状態が定常状態でない場合には窓の開口領域に沿って空調風を吹き出さないようにすることにより、体の一部が窓の開口領域に沿って吹き付けられる空調風にあたり、温度環境が異なる領域に体の一部がさらされることによる乗員の不快感の低減を図ることができる。
具体的には、乗車直後にはたとえば挨拶のためなど窓を開けて、窓から手や顔などを出すことが考えられるため、このような場合には窓の開口領域に沿った空調風の吹き出しを行わないなど、必要なときに必要な部位のみに通常の空調動作から切り替えて窓の開口領域に沿った空調風の吹き出しを行うことができる。
エアーカーテンを形成するために吹き出す空調風の温度を、通常の空調制御に用いている空調風の温度よりも冷房時には冷たく(または、暖房時には暖かく)設定し、さらに風量を強く設定することにより、エアーカーテンの効率が上がり、車室内の温度変化をより防止することができる。
また、窓が開いたと判定されてから所定時間経過後および窓閉め動作が検出された場合に、エアーカーテンを形成する空調風の吹き出しを停止するものとしたので、必要以上に空調風を吹き出すことによる乗員の不快感の発生を低減することができる。
なお、エアーカーテンを形成する空調風を吹き出す必要があると判定されてから所定の時間の経過後に、空調風の吹き出しを停止するようにしてもよい。この場合にも必要以上に空調風を吹き出すことによる乗員の不快感の発生を低減することができる。
さらに、運転席側サイドベンチレータ71、助手席側サイドベンチレータ72に備えられたルーバーを制御して、運転席側サイドベンチレータ71、助手席側サイドベンチレータ72から吹き出される空調風の風向を制御可能な場合には、エアーカーテンを形成する空調風を吹き出す際にルーバーの向きを窓の開口領域側に向けることもできる。
次に第2の実施例について説明する。
本実施例は、窓が開いている状態で車室内の空調状態が定常状態であり、乗員の腕が窓の開口領域に接近した場合に、腕に向けて空調風を吹き出すものである。
図4に、第2の実施例における全体構成を示す。
本実施例における車両用空調装置は、図4に示すようにパワーウィンドウスイッチ1、CCDカメラ21、マイクロコンピュータ3A、空調駆動機構部4Aから構成されている。
CCDカメラ21は、たとえば図5に示すように車両70の車室内のルームミラー26の基部に取り付けられ、図6に示すようにサイドガラス76を含む車室内の領域を撮像する。
パワーウィンドウスイッチ1は、図7に示すように運転席側ドア50aに設置された運転席側パワーウィンドウスイッチ1aと、助手席側ドア50bに設置されたパワーウィンドウスイッチ1bとより構成される。
マイクロコンピュータ3Aは、CCDカメラ21からの車室内の画像、およびパワーウィンドウスイッチ1からの出力信号を取り込み、空調制御に用いるために備えられた各種のセンサ等から空調制御信号を取り込む。
マイクロコンピュータ3Aは取り込んだ空調制御信号より、空調駆動機構部4Aを制御する制御信号を出力する。
また特にマイクロコンピュータ3Aは、所定の条件が成立したときに、乗員の腕位置に空調風が送風されるように、吹き出し口として運転席側サイドベンチレータ71または助手席側サイドベンチレータ72を選択する制御信号を空調駆動機構部4Aに出力するものである。
吹き出し風向制御機構部25は、マイクロコンピュータ3Aからの出力信号に応じて、図7に示す運転席側サイドベンチレータ71の運転席側ルーバー73、または助手席側サイドベンチレータ72の助手席側ルーバー74の制御を行い、ベンチレータから吹き出される空調風の風向制御を行うものである。
他の構成は第1の実施例と同様であり、同一番号を付して説明を省略する。
次に、空調制御時におけるマイクロコンピュータ3Aの動作について説明する。
図8は、マイクロコンピュータ3Aの動作を示すフローチャートである。
本処理は、車両用空調装置の電源がONとなることによって開始される。
マイクロコンピュータ3Aは必要なときに開始するタイマを有し、ステップ200において、以降の処理の実行に使用されるタイマやフラグの初期化処理を行う。
ステップ201において、CCDカメラ21が撮像した画像データを取り込む。
次にステップ202において、ステップ201で取り込んだ画像データから車両の乗員の有無および頭部位置、腕位置などの部位位置の検出を行う。
なお本実施例では、たとえば図6に示す画像データから運転席乗員75の頭部75aおよび腕75bを検出する場合、画像の輝度変化と既知のパターンマッチング等を用いて、位置を検出するものとする。その他の乗員については、CCDカメラ21の取り付け状態から各乗員の存在する領域を規定し、その中で運転席乗員と同様の処理を行うことで頭部位置や腕位置を検出することができる。
ステップ203において、ステップ202での検出結果より乗員の有無を判定し、乗員がいない状態から乗員がいる状態と判定されてからの経過時間を計測するタイマを、図8に示すフローチャートとは別に作動させる。
ステップ204において乗員の有無の判定にもとづく分岐処理を行う。乗員がいない場合には本発明における空調風の制御を行う必要がないためステップ221へ進み通常の空調制御を行う。一方、乗員がいる場合には、ステップ205へ進む。
ステップ205において、乗員がいない状態から乗員がいる状態と判定されてからの経過時間を計測するタイマにもとづいて、乗員がいない状態からいる状態へと変化した時からの経過時間の判定を行い、ステップ206で経過時間判定にもとづく分岐処理を行う。
乗員がいない状態からいる状態へと変化したときからの経過時間が所定時間以上でない場合には、乗員の温感が車室内環境に馴染んでいないと判断し、ステップ221へ進み、通常の空調制御を選択する。一方、乗員がいない状態からいる状態へと変化したときからの経過時間が所定時間以上であれば、乗員の温感が車室内環境にある程度馴染んでいると判断してステップ207へ進む。
ステップ207において、パワーウィンドウスイッチ1の出力信号を取り込む。
ステップ208においてパワーウィンドウスイッチ1の出力信号より窓の開閉判定を行い、窓が閉じた状態から窓が開いたものと判定されてからの経過時間を計測するタイマを、図8に示すフローチャートとは別に作動させる。
ステップ209において、ステップ208で判定された窓の開閉判定にもとづいて分岐処理を行う。窓が閉じている場合には本発明における空調風の制御を行う必要がないためステップ221へ進み通常の空調制御を行う。一方、窓が開いている場合にはステップ210へ進む。
ステップ210において、窓が閉じた状態から窓が開いたものと判定されてからの経過時間を計測するタイマにもとづいて、窓が閉じた状態から開いた状態へと変化したときからの経過時間を判定する。
ステップ211において、ステップ210において判定された経過時間判定にもとづいて分岐処理を行う。窓が閉じた状態から開いた状態へと変化したときからの経過時間が所定時間以上であれば、ステップ221へ進み通常の空調制御を行う。一方、所定時間を経過していない場合には、ステップ212へ進む。
ステップ212において、空調制御信号(空調制御に用いる設定温度、内気温、外気温)を取り込み、ステップ213において、取り込んだ空調制御信号にもとづいて車室内の空調状態の判定を行う。
次にステップ214において、ステップ213で判定された車室内の空調状態にもとづいて分岐処理を行う。車室内の空調状態が過渡状態である場合には、ステップ221へ進み、通常の空調制御を行う。一方、車室内の空調状態が定常状態である場合には、空調風の吹き出し制御を行うためステップ215へ進む。
ステップ215において、ステップ202での体の部位位置判定にもとづいて窓への接近判定を行う。
たとえば運転席乗員75について判定を行う場合、運転席乗員75の頭部75aおよび腕75bの検出位置から、運転席乗員75の腕75bだけがサイドガラス76の領域に近づいているかどうか(たとえば図6に示すように、窓の枠に運転席乗員75の腕75bが乗っているような場合)を検出するものである。
次にステップ216において、窓への接近判定にもとづいて分岐処理を行う。乗員の腕だけが窓領域に接近していると判定されている場合には、ステップ217へ進む。それ以外の場合には、ステップ221へ進み通常の空調制御を行う。
ステップ217において、乗員の腕に向けて空調風を吹き出す必要があると判定し、空調風の吹き出し口としてステップ215で判定された腕が窓領域に接近している側のサイドベンチレータ(運転席側サイドベンチレータ71または助手席側サイドベンチレータ72)を選択する。
ステップ218において、ステップ215で判定された腕位置にもとづいて、腕に空調風があたるように運転席側ルーバー73または助手席側ルーバー74を制御する。
ステップ219において、ステップ212で取得した内気温と外気温との差にもとづいて、冷房時には通常の空調状態に比べて数℃冷たく、また暖房時には数℃暖かい空調風となるようにエアミックスダンパ開度を決定し、またさらに空調風の風量が多くなるようにブロアモータの制御量を決定する。
ステップ220においては、ステップ217〜ステップ219または後述のステップ221で選択した各空調状態の決定値を空調駆動機構部4Aに出力し、その後ステップ201へ戻り上述の処理を繰り返す。
またステップ221において、空調制御信号より各種情報を取り込み、空調制御に用いるモードドア位置、エアミックスダンパ開度およびブロアモータの各状態として、通常の空調制御に用いる状態を選択し、ステップ220へ進む。
これによって、窓が開いている状態で乗員の腕が窓領域に接近している場合に、吹き出し口位置制御機構部5によって窓領域に腕が接近している側のサイドベンチレータが選択され、吹き出し風向制御機構部25が運転席側ルーバー73または助手席側ルーバー74の空調風の向きを制御することにより、窓領域に接近している腕に空調風をあてることができる。
なお本実施例において、運転席側サイドベンチレータ71および助手席側サイドベンチレータ72が本発明における窓側吹き出し口を構成し、ステップ213が本発明における空調状態判定手段を構成する。またステップ217が本発明における吹き出し判定手段を構成し、ステップ202が本発明における部位判定手段を構成する。さらにCCDカメラ21が本発明における撮像手段を構成し、ステップ215が本発明における接近検出手段を構成する。ステップ218が吹き出し風向制御手段を構成し、ステップ219が吹き出し状態制御手段を構成する。またステップ203が本発明における乗車判定手段を構成し、ステップ208が本発明における窓開閉判定手段を構成する。
本実施例は以上のように構成され、窓が開いている状態で、腕が窓の開口領域に接近している場合、窓の開口領域に存在する腕に空調風があたるように運転席側ルーバー73または助手席側ルーバー74の向きを制御することにより、たとえば窓の開口領域から暑い車外に腕が一部出ていたとしても、腕に冷たい空調風を吹き付けることができるなど、周囲温度が異なる領域に腕がある場合でも、乗員を心地よく感じさせることができる。
また、腕のみが窓の開口領域近傍にある場合に空調風を吹き付けるものとしたので、たとえば頭部が窓の開口部近傍にある場合に、頭部に向かって空調風が吹き付けられることによる乗員の不快感の低減を図ることができる。
なお、乗員の腕に空調風を集中して吹き付けるものとしたが、窓の開口領域全般に空調風を吹き出してエアーカーテンを形成することもできる。この場合にも、CCDカメラ21によって撮像された画像より判定した乗員の頭部が窓の開口領域に接近した場合には空調風の吹き出しを停止することにより、頭部に向かって空調風が吹き付けられることによる乗員の不快感の低減を図ることができる。
次に第3の実施例について説明する。
本実施例は、窓が開いている状態で車室内の空調状態が定常状態であり、乗員の腕が窓の開口領域に接近した場合に、腕に向けて空調風を吹き出すものである。
図9に、第3の実施例における全体構成を示す。
本実施例における車両用空調装置は、図9に示すように赤外線カメラ41、マイクロコンピュータ3B、空調駆動機構部4Aから構成されている。
赤外線カメラ41は、第2の実施例におけるCCDカメラ21と同様に、図5に示すように車室内のルームミラー26の基部に取り付けられ、図6に示すようにサイドガラス76を含む車室内の領域を撮像し、熱画像データを生成する。
マイクロコンピュータ3Bは、赤外線カメラ41からの熱画像データを取り込み、空調駆動機構部4Aを制御する制御信号を出力する。
また特にマイクロコンピュータ3Bは、熱画像データより所定領域の表面温度から乗員の有無、乗員の頭部や腕の存在位置、窓の開閉を検出する。さらに、乗車してから所定時間の経過後に窓が開けられたとき、乗員の表面温度と車室内の表面温度にもとづいて空調状態を判定し、車室内が定常状態である場合で、かつ窓の開口領域に乗員の腕が近づいた場合には、乗員の腕位置に空調風が送風されるように、吹き出し口として運転席側サイドベンチレータ71または助手席側サイドベンチレータ72(図7参照)を選択する制御信号を空調駆動機構部4Aに出力するものである。
他の構成は、第2の実施例と同様であり、同一番号を付して説明を省略する。
次に、空調制御時におけるマイクロコンピュータ3Bの動作について説明する。
図10および図11は、マイクロコンピュータ3Bの動作を示すフローチャートである。
本処理は、車両用空調装置の電源がONとなることによって開始される。
マイクロコンピュータ3Bは必要なときに開始するタイマを有し、ステップ300において、以降の処理の実行に使用されるタイマやフラグの初期化処理を行う。
ステップ301において、赤外線カメラ41が撮像した熱画像データを取り込む。
ステップ302において、ステップ301で取り込んだ熱画像データより、画像内の各部の表面温度を検出し、ステップ303において表面温度より車両の乗員の有無および頭部位置、腕位置を検出する。
なお本実施例では、たとえば図6に示す熱画像データから運転席乗員75の頭部75aおよび腕75bを検出する場合、温度情報と既知のパターンマッチング等を用いて検出し、それぞれの部位の表面温度と位置を特定するものである。その他の乗員については、赤外線カメラ41の取り付け状態から各乗員の存在する領域を規定し、その中で運転席乗員と同様の処理を行うことで頭部位置や腕位置を検出することができる。
さらに、熱画像データより、車室内天井77の温度を検出し、検出した温度を車室内温度とする。
ステップ304において、ステップ303での検出結果より乗員の有無を判定し、乗員がいない状態から乗員がいる状態と判定されてからの経過時間を計測するタイマを、図10、図11に示すフローチャートとは別に作動させる。
ステップ305において乗員の有無の判定にもとづく分岐処理を行う。乗員がいない場合には本発明における空調風の制御を行う必要がないためステップ320へ進み通常の空調制御を行う。一方、乗員がいる場合には、ステップ306へ進む。
ステップ306において、乗員がいない状態から乗員がいる状態と判定されてからの経過時間を計測するタイマにもとづいて、乗員がいない状態からいる状態へと変化した時からの経過時間の判定を行い、ステップ307で経過時間判定にもとづく分岐処理を行う。
乗員がいない状態からいる状態へと変化したときからの経過時間が所定時間以上でない場合には乗員の温感が車室内環境に馴染んでいないと判断し、ステップ320へ進み、通常の空調制御を選択する。一方、乗員がいない状態からいる状態へと変化したときからの経過時間が所定時間以上であれば、乗員の温感が車室内環境にある程度馴染んでいると判断してステップ308へ進む。
ステップ308において、ステップ301で取り込んだ熱画像データにもとづいて窓の開閉判定を行い、窓が閉じた状態から窓が開いたものと判定されてからの経過時間を計測するタイマを、図10、図11に示すフローチャートとは別に作動させる。
この窓の開閉判定は、赤外線カメラ41の車両への取り付け位置からサイドガラス76の位置を規定し、その領域の温度が急激に変化した場合に窓の開閉が行われたと判定するものである。
次にステップ309において、ステップ308で判定された窓の開閉判定にもとづいて分岐処理を行う。窓が閉じている場合には本発明における空調風の制御を行う必要がないためステップ320へ進み通常の空調制御を行う。一方、窓が開いている場合にはステップ310へ進む。
ステップ310において、窓が閉じた状態から窓が開いたものと判定されてからの経過時間を計測するタイマにもとづいて、窓が閉じた状態から開いた状態へと変化したときからの経過時間を判定する。
ステップ311において、ステップ310において判定された経過時間判定にもとづいて分岐処理を行う。窓が閉じた状態から開いた状態へと変化したときからの時間が所定時間以上経過していれば、ステップ320へ進み通常の空調制御を行う。一方、所定時間を経過していない場合には、ステップ312へ進む。
ステップ312において、ステップ302で検出した運転席乗員75の頭部75aの表面温度、および車室内天井77の表面温度にもとづいて車室内の空調状態の判定を行う。
この処理は、たとえば運転席乗員75の頭部75aの表面温度と、車室内天井77の表面温度にもとづいて設定された運転席乗員75の頭部75aの目標表面温度との差が所定値以下である場合には、車室内環境は定常状態であると判定し、所定値より大きい場合には車室内環境は過渡状態であると判定するものである。
または、運転席乗員75の頭部75aの表面温度の時間的な変化率が、所定値以下の場合には車室内環境は定常状態であると判定し、所定値より大きい場合には車室内環境は過渡状態であると判定するようにしてもよい。
次にステップ313において、ステップ312で判定された車室内の空調状態にもとづいて分岐処理を行う。車室内の空調状態が過渡状態である場合には、本発明の空調風の制御を行う必要がないためステップ320へ進み、通常の空調制御を行う。一方、車室内の空調状態が定常状態である場合には、空調風の吹き出し制御を行うためステップ314へ進む。
以降ステップ314からステップ320は、第2の実施例における図8のステップ215からステップ221と同様であり説明を省略する。
このように、赤外線カメラ41によって撮像された熱画像データより、乗員の有無および乗員の頭部位置や腕位置、窓の開閉、車室内の空調状態を判定することができる。またこの判定結果にもとづいて、窓が開いている状態で乗員の腕が窓領域に接近している場合に、吹き出し風向制御機構部25が運転席側ルーバー73または助手席側ルーバー74の空調風の向きを制御することにより、窓領域に接近している腕に空調風をあてることができる。
なお本実施例において、運転席側サイドベンチレータ71および助手席側サイドベンチレータ72が本発明における窓側吹き出し口を構成し、ステップ312が本発明における空調状態判定手段を構成する。またステップ316が本発明における吹き出し判定手段を構成し、ステップ303が本発明における部位判定手段を構成する。さらに赤外線カメラ41が本発明における撮像手段を構成し、ステップ314が本発明における接近検出手段を構成する。ステップ317が吹き出し風向制御手段を構成し、ステップ318が吹き出し状態制御手段を構成する。またステップ303が本発明における乗車判定手段を構成し、ステップ308が本発明における窓開閉判定手段を構成する。
本実施例は以上のように構成され、赤外線カメラ41によって撮像された熱画像データより、乗員の有無および乗員の頭部位置や腕位置、窓の開閉、車室内の空調状態を判定し、窓が開いている状態で、腕が窓の開口領域に接近している場合、窓の開口領域に接近している腕に空調風があたるように運転席側ルーバー73または助手席側ルーバー74の向きを制御することにより、腕に集中的に空調風を吹き付けることができ、周囲温度が異なる領域に腕がある場合でも、乗員を心地よく感じさせることができる。
また、腕が窓の開口領域近傍にある場合にのみ空調風を吹き付けるものとしたので、たとえば頭部が窓の開口部近傍にある場合に、頭部に向かって空調風が吹き付けられることによる乗員の不快感の低減を図ることができる。
なお、乗員の腕に空調風を集中して吹き付けるものとしたが、窓の開口領域に空調風を吹き出してエアーカーテンを形成することもできる。この場合にも、赤外線カメラ41によって撮像された画像より判定した乗員の頭部が窓の開口領域に接近した場合には空調風の吹き出しを停止することにより、頭部に向かって空調風が吹き付けられることによる乗員の不快感の低減を図ることができる。
なお、第3の実施例で用いた赤外線カメラ41を第2の実施例のマイクロコンピュータ3Aに接続し、マイクロコンピュータ3Aは赤外線カメラ41によって撮像された熱画像データより、第3の実施例で説明したように窓の開閉判定や車室内の空調状態の判定を行うこともできる。
上記各実施例は、本発明を限定するものではない。したがって、上記各実施例において説明した各要素は、本発明の技術的範囲に属するすべての設計変更や均等物を含む趣旨である。
第1の実施例の全体構成を示す図である。 パワーウィンドウスイッチと吹き出し口を示す図である。 第1の実施例におけるマイクロコンピュータが行う処理の流れを示す図である。 第2の実施例の全体構成を示す図である。 CCDカメラおよび赤外線カメラの撮像範囲を示す図である。 CCDカメラによる撮像画像および赤外線カメラによる熱画像データを示す図である。 パワーウィンドウスイッチと吹き出し口、ルーバーを示す図である。 第2の実施例におけるマイクロコンピュータが行う処理の流れを示す図である。 第3の実施例を示す図である。 第3の実施例におけるマイクロコンピュータが行う処理の流れを示す図である。 第3の実施例におけるマイクロコンピュータが行う処理の流れを示す図である。
符号の説明
1 パワーウィンドウスイッチ
2 ドアスイッチ
3、3A、3B マイクロコンピュータ
4、4A 空調駆動機構部
5 吹き出し口位置制御機構部
6 風量・風温制御機構部
21 CCDカメラ
25 吹き出し風向制御機構部
41 赤外線カメラ
71 運転席側サイドベンチレータ
72 助手席側サイドベンチレータ
76 サイドガラス

Claims (11)

  1. 車室内の空調制御を行う車両用空調装置において、
    窓の開口領域付近に空調風を送風するための窓側吹き出し口と、
    窓の開閉を判定する窓開閉判定手段と、
    車室内の空調状態が定常状態であるかどうかを判定する空調状態判定手段と、
    前記窓側吹き出し口から空調風を吹き出す必要があるかどうかを判定する吹き出し判定手段とを備え、
    該吹き出し判定手段は、前記窓開閉判定手段によって窓が開いていると判定され、かつ前記空調状態判定手段によって車室内の空調状態が定常状態であると判定された場合に、前記窓側吹き出し口から空調風を吹き出す必要があると判定することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 車両の窓を含めた車室内を撮像する撮像手段と、
    該撮像手段によって撮像された画像データより、乗員の頭部を判定する部位判定手段と、
    前記部位判定手段による判定結果より乗員の頭部以外の部位が窓の開口領域に接近したかどうかを検出する接近検出手段とを備え、
    前記吹き出し判定手段は、さらに前記接近検出手段によって乗員の頭部以外の部位が窓の開口領域に接近したことが検出された場合に、前記窓側吹き出し口から空調風を吹き出す必要があると判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記撮像手段は熱画像データを生成するものであることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記窓開閉判定手段は、前記撮像手段によって撮像された熱画像データより、窓の存在する領域が急激な温度変化をした場合に、窓が開いたものと判定することを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記撮像手段によって撮像された熱画像データより、乗員の表面温度を計測する表面温度検出手段を備え、
    前記空調状態判定手段は、前記表面温度検出手段により検出された乗員の表面温度と、通常の空調制御に用いている目標表面温度との差が所定値以下の場合に、車両の空調状態が定常状態であると判定することを特徴とする請求項3または4に記載の車両用空調装置。
  6. 前記撮像手段によって撮像された熱画像データより、乗員の表面温度を計測する表面温度検出手段を備え、
    前記空調状態判定手段は、前記表面温度検出手段により検出された乗員の表面温度の変化率が所定値以下の場合に、車両の空調状態が定常状態であると判定することを特徴とする請求項3または4に記載の車両用空調装置。
  7. 前記窓側吹き出し口は、空調風の吹き出し風向の変更が可能であり、
    該窓側吹き出し口の風向の制御を行う吹き出し風向制御手段を備え、
    該吹き出し風向制御手段は、前記吹き出し判定手段によって窓側吹き出し口からの空調風を吹き出す必要があると判定された場合に、前記窓側吹き出し口の風向を前記窓の開口領域側に向けることを特徴とする請求項1から6のいずれか1に記載の車両用空調装置。
  8. 前記部位判定手段は、さらに乗員の腕の位置を検出し、
    前記吹き出し風向制御手段は、さらに前記部位判定手段によって判定された乗員の腕位置に向けて空調風が吹き出されるように前記窓側吹き出し口の風向を制御することを特徴とする請求項7に記載の車両用空調装置。
  9. 前記窓側吹き出し口から吹き出す空調風の温度または風量を制御する吹き出し状態制御手段を備え、
    該吹き出し状態制御手段は、前記吹き出し判定手段によって前記窓側吹き出し口から空調風を吹き出す必要がないと判定された場合の空調制御に用いられる空調風温および空調風量に対して、前記窓側吹き出し口から吹き出される空調風を冷房時には冷たく、暖房時には暖かくなるように補正を行う、または前記窓側吹き出し口から吹き出される空調風の風量を強くする補正を行うかのうち少なくともいずれかの補正を行うことを特徴とする請求項1から8のいずれか1に記載の車両用空調装置。
  10. 前記吹き出し判定手段は、前記窓側吹き出し口から空調風を吹き出す必要があると判定してから所定時間が経過した場合、または前記窓開閉判定手段によって窓が閉められると判定された場合に、前記窓側吹き出し口から空調風を吹き出すことは不要であると判定することを特徴とする請求項1から9のいずれか1に記載の車両用空調装置。
  11. 乗員が乗車しているかどうかを判定する乗車判定手段を備え、
    前記吹き出し判定手段は、前記乗車判定手段によって乗員が乗車したと判定されてから所定時間の経過後に、前記窓側吹き出し口から空調風を吹き出すことは不要であると判定することを特徴とする請求項1から10のいずれか1に記載の車両用空調装置。
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