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JP2006132505A - 音響装置、燃焼器及びガスタービン - Google Patents

音響装置、燃焼器及びガスタービン Download PDF

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JP2006132505A
JP2006132505A JP2004325262A JP2004325262A JP2006132505A JP 2006132505 A JP2006132505 A JP 2006132505A JP 2004325262 A JP2004325262 A JP 2004325262A JP 2004325262 A JP2004325262 A JP 2004325262A JP 2006132505 A JP2006132505 A JP 2006132505A
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Kazufumi Ikeda
和史 池田
Satoshi Tanimura
聡 谷村
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Abstract

【課題】吸音率が高い周波数領域を広げること。
【解決手段】ガスタービン1の燃焼器10に音響ライナ20を環装し、音響ライナ20をハウジング21と多孔板25とにより構成する。このハウジング21と多孔板25とによって共鳴空間23が形成される。また、多孔板25には凹部30と貫通孔26とが形成されており、凹部30は多孔板25の音響面27に開口しており、貫通孔26は多孔板25の音源面28と凹部30とを連通している。これにより、燃焼器10で燃料を燃焼させた際に発生する燃焼振動による音を音響ライナ20で吸音する際に、多孔板25に凹部30が形成されているので、貫通孔26の全長を短くすることができ、吸音できる共鳴周波数の範囲が広くなる。この結果、吸音率が高い周波数領域を広げることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、音響装置、燃焼器及びガスタービンに関するものである。特に、この発明は、音響特性を向上させることのできる音響装置、燃焼器及びガスタービンに関するものである。
ガスタービンは、圧縮機と、燃焼器と、タービンとを有しており、圧縮機では空気を取り込んで圧縮して高圧にし、高圧になった空気を燃焼器に送り込む。燃焼器では、高圧の空気に対して燃料を吹き出して燃料を燃焼させる。燃料が燃焼することにより発生する高温の燃焼ガスは、前記タービンに送られ、この高温の燃焼ガスがタービンを駆動する。このタービンの回転軸と前記圧縮機の回転軸とは一体となって回転するため、タービンがこのように駆動することにより、圧縮機も駆動し、上述したように空気を取り入れて圧縮をする。
このように作動するガスタービンは、上記のように燃料が燃焼する際に燃焼振動が発生する場合があり、この燃焼振動は、ガスタービン運転時の騒音や振動の原因となっていた。特に、近年のガスタービンでは、運転時の環境への影響を考慮して排出ガスの低NOx(窒素酸化物)化が図られているが、低NOx化を図るためには燃料の希薄燃焼が多用される。しかし、希薄燃焼は燃焼が不安定になり易く、このため燃焼振動が発生し易くなっていた。そこで、従来のガスタービンでは、音響装置として、音響ライナを燃焼器に設けて燃焼振動による振動や騒音を抑制していた。例えば、特許文献1では、音響ライナを多孔板とハウジングとによって構成し、燃焼振動により発生する音を多孔板に形成された吸音孔で吸音し、この音をハウジング内の共鳴空間で共鳴させて燃焼振動に起因する音や振動を抑制していた。さらに、この特許文献1では、燃焼器の燃焼状態に応じて共鳴空間の容積、即ちハウジングの大きさを定め、燃焼振動に起因する騒音や振動を効果的に抑制していた。
特開2002−174427号公報
しかしながら、上記のガスタービンに設けられる音響ライナでは、ハウジングの大きさなどの形状によって共鳴する特性、即ち、音響特性を任意の特性としているが、このようにハウジングの形状によって音響特性を変化させる際には、音響特性の向上は困難なものとなっていた。例えば、周波数の高い音を吸音したい場合には、ハウジングの高さを低くすることにより、高い周波数で共鳴するので高い周波数の音を吸音することができるが、この場合、低い周波数の音の吸音率が低下してしまう。このように、ハウジングの大きさで音響特性を変える場合には、吸音する周波数全体が高い周波数、或いは低い周波数に移動するため、周波数領域を広げる事は困難なものとなり、音響特性のさらなる向上は困難なものとなっていた。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、吸音率が高い周波数領域を広げることのできる音響装置、燃焼器及びガスタービンを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る音響装置は、複数の貫通孔が設けられた多孔板と、前記多孔板との間に共鳴空間を有するハウジングと、を備える音響装置において、前記貫通孔は、当該貫通孔よりも開口面積が大きい開口部を有する凹部に連通しており、前記凹部は、前記ハウジング側の面である音響面、または前記音響面の反対側の面である音源面の少なくともいずれか一方に前記開口部によって開口していることを特徴とする。
この発明では、貫通孔は凹部と連通して形成されているので、貫通孔の全長は当該貫通孔が形成されている多孔板の板厚よりも短くなっている。多孔板とハウジングからなる音響装置の場合、音響特性を変える際に、ハウジングの大きさを変更して多孔板とハウジングとによって形成される共鳴空間の大きさを変える方法や、多孔板の板厚を変える方法などがあるが、多孔板の板厚を変えると音響特性を変化させることができ、特に、板厚を薄くすると、吸音率が高い周波数領域を広げることができる。この場合、板厚を変えることにより音響特性が変化するのは、貫通孔の開口面積が同一の場合には、主に板厚が変わることにより貫通孔の全長が変わることによるところが大きい。しかし、吸音率が高い周波数領域を広げるために多孔板の板厚を薄くすると、強度不足になる虞がある。そこで、本発明では、多孔板に貫通孔よりも開口面積が大きい凹部を形成し、貫通孔を凹部に接続することにより、貫通孔の全長を短くしている。これにより、多孔板の板厚よりも貫通孔の全長の方が短い範囲であれば、貫通孔の全長を板厚に限定されることなく自由に設定でき、板厚に限定されることなく音響特性を変えることができる。つまり、多孔板の板厚に限定されることなく、貫通孔の全長を短くすることができ、板厚を薄くした場合と同様の効果を得ることができる。この結果、吸音率が高い周波数領域を広げることができる。
また、この発明に係る音響装置は、前記凹部は、前記貫通孔よりも前記音響面側に位置しており、前記開口部は、前記音響面に開口していることを特徴とする。
この発明では、凹部が音響面側に位置しているので、これに対して貫通孔は音源面側に位置している。当該音響装置で音響特性を向上させる際の音源として、例えば、ガスタービンの燃焼器の燃焼振動によって発生する音などがあるが、この場合、多孔板の音源面側には、燃焼振動による振動が伝達される。このため、音源の方向、即ち燃焼器の内側に位置する音源面側は、振動による負荷が音響面側よりも大きい。特に、音源がこのような燃焼振動の場合には、高温高圧の燃焼ガスが発生するため、音源面に対して熱や圧力の高負荷が作用する。このため、多孔板の音源面側は強度が必要であるが、貫通孔を音源面側に配置することにより、音源面の開口面積を小さくすることができるので、音源面の強度を確保することができる。これにより、音源面側の負荷が大きい場合でも多孔板の破損を抑制することができ、より確実に任意の音響特性を得ることができる。この結果、音源面側の振動が多い場合でも、吸音率が高い周波数領域を、より確実に広げることができる。
また、この発明に係る音響装置は、前記凹部は、前記貫通孔よりも前記音源面側に位置しており、前記開口部は、前記音源面に開口していることを特徴とする。
この発明では、音源面に凹部の開口部が開口しているので、音源からの音をより多く凹部に取り入れ、貫通孔や共鳴空間で吸音することができる。これにより、吸音率を向上させることができる。この結果、吸音率が高い周波数領域を、さらに広げることができる。
また、この発明に係る音響装置は、前記凹部は、前記貫通孔よりも前記音響面側及び前記音源面側の双方に形成されており、前記開口部は、前記音響面側及び前記音源面側の双方に開口されていることを特徴とする。
この発明では、凹部は貫通孔と比べて音源面側と音響面側との双方の面側に配置されており、凹部の開口部は、音源面と音響面との双方の面に開口している。このため、音源の音をより多く凹部に取り入れることができ、また、貫通孔を通過した音を段階的に共鳴空間に送ることができる。これにより、吸音率をさらに向上させることができる。この結果、吸音率が高い周波数領域を、さらに広げることができる。
また、この発明に係る音響装置は、前記凹部は、前記貫通孔が連通している部分である接続部から前記開口部に向かうに従って開口面積が大きくなっていることを特徴とする。
この発明では、凹部が接続部から開口部に従って開口面積が大きくなっている、即ち、凹部がテーパ状に形成されているため、凹部をザグリ状の形状で形成する場合に比べて角部を減らすことができる。これにより、凹部周辺への応力集中を低減することができる。この結果、多孔板に凹部を設けた場合の強度の低下を抑制することができる。
また、この発明に係る音響装置は、前記多孔板には冷却溝が形成されており、前記冷却溝は、前記貫通孔または前記凹部の少なくともいずれか一方に連通していることを特徴とする。
この発明では、冷却溝を貫通孔または凹部の少なくともいずれか一方に連通させることにより、冷却溝内を流れる流体を貫通孔や凹部から音源面やハウジングの方向に流すことができる。この冷却溝内を流れる流体は音源面と音響面との間にあるため、音源面側の温度と音響面側の温度との中間の温度になり易い。このため、この流体を音源面側に流すと音源面を冷却することができる。また、冷却溝内を流れる流体を音響面側、つまり、ハウジング側に流すとハウジングを温めることができる。これにより、ハウジングと多孔板との温度差を低減することができ、温度差による応力の発生を抑制できる。これらの結果、多孔板周辺の熱による不具合を抑制することができる。
また、この発明に係る音響装置は、前記凹部は、複数の前記凹部が連通して溝部を形成していることを特徴とする。
この発明では、複数の凹部を連通し、溝部として形成しているので、凹部を形成する際の加工が容易になる。つまり、凹部を溝部として形成することにより、1つの貫通孔に対して1つの凹部を形成するのではなく、1つの溝部に対して複数の貫通孔が連通するように溝部を形成することにより、容易に貫通孔に連通する凹部を形成することができる。この結果、吸音率が高い周波数領域を、容易に広げることができる。
また、この発明に係る燃焼器は、上述した音響装置を備えることを特徴とする。
この発明では、燃焼器に上述した音響装置を備えることにより、燃焼時の音を吸音できる。即ち、音響装置の前記多孔板が燃焼器の外板を兼ねるようにし、多孔板の音源面が燃焼器の燃焼室側に面するように音響装置を設ける。これにより、燃焼器で燃料を燃焼することにより燃焼振動が生じた場合でも、音響装置で燃焼振動が発生する際に発生する音を吸音し、任意の音響特性にすることができる。さらに、音響装置を上述した形状にすることにより、貫通孔の全長を短くすることができ、板厚を薄くした場合と同様の効果を得ることができる。この結果、吸音率が高い周波数領域を広げることができる。また、このように吸音率が高い周波数領域を広げることができるので、燃焼器での燃焼時の騒音を抑制することができる。
また、この発明に係るガスタービンは、前記燃焼器を備えることを特徴とする。
この発明では、ガスタービンに上述した燃焼器を備えることにより、ガスタービンの運転時の燃焼による音に対する、音響装置での吸音率を向上させることができる。また、吸音率を向上させる際にハウジングの形状以外の要素、つまり、多孔板の貫通孔の全長によって向上させることができるので、ハウジングの小型化を図ることができる。この結果、メンテナンス性を向上させることができる。また、このように上述した音響装置を備えた燃焼器を設けることにより、音響特性に優れ、メンテナンス性が良好な高品質のガスタービンを得ることができる。
以上説明したように、この発明に係る音響装置、燃焼器及びガスタービンは、吸音率が高い周波数領域を広げることができる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる音響装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本発明の実施例1に係る音響装置を備えるガスタービンの断面図である。同図に示すガスタービン1には、空気の流れの上流側から下流側に向かって空気取入口2、圧縮機3、燃焼器10及びタービン4が設けられている。前記空気取入口2から取り込まれた空気は圧縮機3によって圧縮され、高温・高圧の圧縮空気となって燃焼器10へ送り込まれる。燃焼器10では、この圧縮空気に天然ガス等のガス燃料、或いは軽油や軽重油等の液体燃料を供給して燃料を燃焼させ、高温・高圧の燃焼ガスを生成させる。この高温・高圧の燃焼ガスは、後述する尾筒11内を通過した後、タービン4に噴射される。
図2は、図1に示す燃焼器の詳細図である。前記燃焼器10は、尾筒11を備えており、この尾筒11の内部は燃焼領域12となっている。この尾筒11は、筒状の先端部15に向かうに従って断面積が小さくなりつつ湾曲しており、筒状の断面積が大きい方が、上述したように圧縮機3から送られてきた空気の流れの上流側、断面積が小さくなりつつ湾曲している方が下流側となっている。前記燃焼領域12の上流側には、予混合ノズル13と、パイロットノズル14とが設けられている。また、この尾筒11には、前記先端部15と前記予混合ノズル13との間付近に、燃焼領域12内に空気導入するためのバイパス流路16が設けられている。このバイパス流路16は、尾筒11に対して交差する方向に形成された円筒が尾筒11に接続されることにより設けられている。
また、この燃焼器10の尾筒11の筒壁17のうち、前記予混合ノズル13の近傍から先端部15の方向に向かった所定の範囲は多孔板25により形成されている。この多孔板25には、板厚方向に複数の貫通孔26が形成されている。また、多孔板25の周囲にはハウジング21が設けられている。このハウジング21は、燃焼領域12を流れる空気の流れの方向において、前記複数の貫通孔26が形成されている範囲よりも広い幅で、コの字状の断面形状で多孔板25の外側に形成されている。当該ハウジング21は、コの字状の断面形状の、それぞれ対向する2つの側壁22の多孔板25側の端部が前記多孔板25に接続されており、ハウジング21はこの形状で尾筒11の筒壁17の1周にかけて形成されている。これにより、ハウジング21は多孔板25の外側の面との間に共鳴空間23を有しており、共鳴空間23は尾筒11の1周渡って形成されている。このように形成されるハウジング21と多孔板25は、音響ライナ20として形成されており、この音響ライナ20は、当該燃焼器10の音響装置として設けられ、尾筒11に環装されている。
図3は、図2のA部詳細図である。図4は、図3のB部詳細図である。前記多孔板25は、前記ハウジング21側の面は音響面27として形成されており、燃焼器10の燃焼領域12側の面は音源面28として形成されている。前記音響面27には凹部30が形成されており、この凹部30は当該多孔板25に複数形成されている貫通孔26と同数形成されている。この凹部30は、略円柱形の形状、或いはザグリ状の形状で形成されており、円柱形の底面31が音響面27と並行になる向きで形成されている。また、前記貫通孔26は、多孔板25の音源面28から凹部30の底面31まで貫通した孔で形成されている。つまり、凹部30は貫通孔26よりも音響面27側に位置しており、貫通孔26はこの凹部30に連通している。凹部30の、多孔板25の板厚方向における一方の端は、このように貫通孔26が接続された底面31として形成されており、他方の端は、音響面27に開口した開口部32として形成されている。この開口部32は、貫通孔26の開口面積よりも大きい開口面積を有しており、即ち開口部32は、貫通孔26の径よりも大きい径で形成されている。
図5は、図4のC−C断面図である。また、多孔板25の、前記ハウジング21が1周に渡って形成されている方向と直交する方向、つまり、燃焼領域12を流れる空気に沿った方向には、冷却溝35が孔の形態で形成されている。前記凹部30及び貫通孔26は、互いに間隔を開けて列をなして複数形成されており、前記冷却溝35は、この凹部30及び貫通孔26に接触しないように互いに間隔を開けて列をなして複数形成されている。つまり冷却溝35は、隣接する貫通孔26の間を通るように形成されている。また、この冷却溝35はボイラー(図示省略)に接続されている。
この実施例1に係る音響装置は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。前記ガスタービン1を作動させると、圧縮機3が作動することによって圧縮された高温・高圧の空気が前記燃焼器10に送り込まれ、この圧縮空気に対して予混合ノズル13やパイロットノズル14から燃料を噴射することにより、燃焼領域12で燃料が燃焼する。燃焼領域12で燃料が燃焼すると、その燃焼により燃焼振動が発生する場合がある。特に、排出ガスの低NOx化を図るため燃料を希薄燃焼させると、燃焼が不安定になり易く、燃焼振動が発生し易くなる。このように燃焼振動が発生すると、燃焼振動による空気振動(圧力波)が多孔板25の音源面28側から貫通孔26に入る。前記音響ライナ20は共鳴空間23を有し、共鳴空間23と燃焼領域12との間に貫通孔26が形成された多孔板25が設けられているが、共鳴空間23内の空気と貫通孔26内の空気とは、共鳴空間23内の空気がバネとして機能することにより共鳴系を構成している。このため、多孔板25の音源面28側で発生した燃焼振動による空気振動、或いは音のうち、共鳴空間23の容積や貫通孔26の全長に応じた周波数の音に対して貫通孔26内の空気が激しく振動し、共鳴するので、その際の摩擦によって、この共鳴周波数の音を吸音する。これにより、燃焼振動の振幅が減衰されて燃焼振動による音が低減する。
前記冷却溝35内には、前記ボイラーから蒸気が供給される。多孔板25は、音源面28が燃焼領域12に面しているため、ガスタービンの運転時には高温になるが、蒸気が冷却溝35を流れる際に多孔板25と熱交換を行うことにより、多孔板25は冷却される。これにより、ガスタービン1運転中の尾筒11は冷却される。
図6は、貫通孔の全長ごとの吸音特性を示す図である。この図6は、縦軸を垂直入射吸音率、横軸を吸音する音の周波数とした場合の音響ライナの吸音特性を示している。上述した音響ライナ20による音響特性、即ち吸音特性は、特定周波数の吸音率が最も高く、この周波数から離れるに従って吸音率が低下する。つまり、吸音する音が、低い周波数から特定の周波数になるまでは周波数が高くなるに従って吸音率は向上し、最も吸音率が高い周波数から、さらに周波数が高くなるに従って吸音率はなだらかに低減する。このような吸音特性を有する音響ライナ20は、前記貫通孔26の全長を変化させることにより吸音できる周波数が変化するので吸音率が変化し、特に、全長が短くなるに従って吸音率が高い周波数領域を広げることができる。
具体的には、図6に示すように、凹部30が設けられることにより貫通孔26の全長Lが多孔板25の板厚Tよりも短くなっている場合の吸音特性を示す線である吸音特性線L1は、多孔板25に凹部30が形成されておらず、貫通孔26が音響面27から音源面28にかけて連通している場合、つまり、貫通孔26の全長Lが、多孔板25の板厚Tと等しい場合の吸音特性を示す線である吸音特性線L0よりも、高い周波数側の傾斜がなだらかになっている。つまり、吸音率が最も高い周波数よりも高い周波数側の音の吸音率が全体的に向上している。
また、凹部30の深さが深く形成されることにより、貫通孔26の全長Lが吸音特性線L1の貫通孔26の全長Lよりも短い場合の吸音特性を示す線である吸音特性線L2は、吸音特性線L1よりも、高い周波数側の傾斜が、さらになだらかになっている。つまり、吸音特性線L2の吸音特性を有する音響ライナ20は、吸音特性線L1の吸音特性を有する音響ライナ20に対して、貫通孔26の全長Lがさらに短く形成されることにより、吸音率が最も高い周波数よりも高い周波数側の音の吸音率が、全体的にさらに向上している。一方、吸音率が最も高い周波数や、その周波数での吸音率、また、この周波数よりも低い周波数の音の吸音率は、吸音特性線L0、吸音特性線L1、吸音特性線L2がほぼ重なった状態で示されるので、これらの周波数の吸音率は、あまり相違はない。これらにより、凹部30が設けられて貫通孔26の全長Lが短くなることにより高い周波数領域の吸音率が向上し、凹部30を深くして貫通孔26の全長Lが短くなるに従って、高い周波数領域の吸音率がさらに向上する。
以上の音響装置は、音響装置となる音響ライナ20の多孔板25に凹部30を形成し、貫通孔26をこの凹部30に連通させることにより、貫通孔26の全長Lを多孔板25の板厚Tよりも短くすることができる。貫通孔26の全長Lが変わると貫通孔26の容積が変化することにより音響ライナ20で共鳴する音の共鳴周波数が変化し、貫通孔26の全長Lが短くなるに従って共鳴し易くなり、吸音率が高い周波数領域が広くなる。これらの結果、多孔板25に凹部30を設け、貫通孔26を凹部30に連通させて貫通孔26の全長Lを短くすることにより、吸音率が高い周波数領域を広げることができる。
また、貫通孔26の全長Lを短くする際に、多孔板25に設けた凹部30に連通させることにより、全長Lを短くしている。これにより、貫通孔26の全長Lは多孔板25の板厚Tよりも短くすることができ、貫通孔26の全長Lが多孔板25の板厚Tよりも短い範囲内であれば多孔板25の厚さに関係なく貫通孔26の全長Lを短くすることができる。このため、多孔板25は所定の板厚を確保することができるので、強度を確保できる。この結果、多孔板25の強度を確保しつつ、吸音率が高い周波数領域を広げることができる。
また、多孔板25の音源面28は燃焼領域12に面しており、ガスタービン1の運転中の音源面28は、燃料が燃焼することにより発生する高温・高圧の燃焼ガスに接したり、燃焼振動による振動が伝達されたりするため、音源面28への負荷は音響面27の負荷よりも大きい。このため、多孔板25の音源面28側は強度が必要であるが、凹部30を音響面27側に位置させ、貫通孔26を音源面28側に位置させることにより、音源面28側の開口面積を小さくすることができる。これにより、音源面28側の強度を確保することができる。このため、音源面28側への負荷が大きい場合でも多孔板25の破損を抑制することができ、より確実に任意の吸音特性を得ることができる。この結果、音源面28側への負荷が大きい場合でも、吸音率が高い周波数領域を、より確実に広げることができる。
また、多孔板25で燃焼器10が有する尾筒11の筒壁17における所定の範囲を形成して燃焼器10に上述した音響ライナ20を備え、さらに、音源面28が燃焼器10の燃焼領域12に面し、ハウジング21が燃焼器10の外側に位置するように音響ライナ20を設けることにより、燃焼領域12で生じる燃焼振動による音を音響ライナ20で共鳴させて吸音することができる。この結果、燃焼器10での燃焼時の騒音を抑制することができ、また、燃焼振動による振動を抑制することができる。
また、ガスタービン1に前記燃焼器10を備えることにより、ガスタービン1の運転時の燃焼による音に対する、音響ライナ20での吸音率を向上させることができる。また、音響ライナ20で吸音率を向上させる際に、多孔板25に凹部30を設け、この凹部30に貫通孔26を連通させることにより貫通孔26の全長を短くして吸音特性を向上させているので、共鳴空間の小型化を図ることができ、これによりハウジング21の小型化を図ることができる。この結果、燃焼器10周辺のメンテナンス性を向上させることができる。また、ガスタービン1に前記音響ライナ20を備えた燃焼器10を設けることにより、吸音特性に優れ、メンテナンス性が良好な高品質のガスタービン1を得ることができる。
この音響装置は、実施例1に係る音響装置と略同様の構成であるが、凹部が貫通孔との接続部から開口部に向かうに従って開口面積が大きくなっている点に特徴がある。他の構成は実施例1と同様なので、その説明を省略するとともに、同一の符号を付す。図7は、本発明の実施例2に係る音響装置の多孔板の要部断面図である。同図に示す音響ライナ50の多孔板25に形成されている凹部51は、貫通孔26が当該凹部51に対して連通している部分、即ち、貫通孔26との接続部53から音響面27に開口している部分である開口部52に向かうに従って、開口面積が大きくなっている。つまり、凹部51の接続部53の形状は、貫通孔26の形状と同一形状であるが、接続部53から音響面27に向かうに従って開口面積が大きくなり、開口部32で開口面積が最も大きくなっている。このため、凹部51の形状は、テーパ状の形状で形成されている。
図8は、図7のD−D断面図である。前記多孔板25には、上述した形状で凹部51や貫通孔26が複数形成されており、隣接する凹部51や貫通孔26同士の間に、冷却溝55は形成されている。その際に、実施例1に係る音響装置の多孔板25に形成される凹部30と異なり、本実施例2の音響装置の多孔板25に形成する凹部51は、テーパ状の形状で形成されている。このため、隣接する凹部51同士の間隔は、開口部52から接続部53に向かうに従って広くなっており、接続部53では隣接する貫通孔26同士の間隔と同一の間隔になっている。これにより、多孔板25の断面において冷却溝55を形成することのできる部分の面積が大きいため、冷却溝55も大きくすることができる。この冷却溝55の断面形状は、音源面28寄りの形状は音源面28と並行に形成され、音響面27寄りの形状は前記ハウジング21方向に凸となる半円形状で形成されている。また、この冷却溝55は、多孔板25の板厚方向において、凹部51の接続部53よりも音源面28側の位置から音響面27側の位置にかけて形成されている。このため、本実施例2の音響装置の多孔板25に形成される冷却溝55は、実施例1の音響装置の多孔板25に形成される冷却溝35よりも、断面積が大きくなっている。
この実施例2に係る音響装置は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。前記多孔板25の音源面28は燃焼器10の燃焼領域12に面しているため、前記ガスタービン1を作動させると、音源面28は高温・高圧の燃焼ガスにさらされ、高温になり、大きな負荷が加えられる。一方、音響面27には温度を上昇させる要素がないため、温度が上昇したり負荷が加えられたりするのは音源面28のみであり、このため多孔板25には大きな応力が作用する。このように、多孔板25には大きな応力が作用するが、前記凹部30は、上述したようなテーパ状の形状で形成されているため角部が少なく、また、角部の角度が大きいため、凹部30の角部への応力集中は抑制される。また、前記冷却溝55は断面積が大きいので、冷却溝55内を通る蒸気の量を実施例1と比較して増加させることができる。
以上の音響装置は、凹部51がテーパ状で形成されているので、凹部51の角部が少なく、また、角部は大きい角度で形成される。これにより、ガスタービン1運転時の温度上昇や高圧の燃焼ガスによる圧力、さらに、燃料燃焼時の燃焼振動に起因する応力による応力集中を低減することができる。この結果、吸音率が高い周波数領域を広げるために多孔板25に凹部51を設けた場合でも、多孔板25の強度の低下を抑制することができる。
また、凹部51をテーパ状にすることにより、隣接する凹部51同士の、接続部53付近の間隔が大きくなるので、冷却溝55の断面積を大きくすることができる。このため、冷却溝55内に多くの蒸気を流すことができ、燃焼領域12での燃料の燃焼により高温になった多孔板25の冷却性能が向上する。この結果、多孔板25の温度上昇に起因する破損や劣化を抑制することができ、凹部51を設けた際の耐久性を向上させることができる。
この音響装置は、実施例2に係る音響装置と略同様の構成であるが、冷却溝が貫通孔に連通している点に特徴がある。他の構成は実施例2と同様なので、その説明を省略するとともに、同一の符号を付す。図9は、本発明の実施例3に係る音響装置の多孔板の要部断面図である。同図に示す音響ライナ60の多孔板25に形成されている冷却溝61の一部は、多孔板25に複数形成されている貫通孔26のうち、ハウジング21近傍の貫通孔26に連通している。冷却溝61は複数形成されているが、このように貫通孔26に連通している冷却溝61以外の冷却溝61は、実施例1及び実施例2の音響装置の多孔板25に形成される冷却溝35、55と同様に、凹部51及び貫通孔26に接触しないように互いに間隔を開けて列をなして形成されている。なお、貫通孔26に連通している冷却溝61は、貫通孔26のみでなく貫通孔26と凹部51とに連通してもよい。または、貫通孔26には連通せずに、凹部51にのみ連通しても構わない。また、凹部51の形状は、実施例1の音響装置の多孔板25に形成される凹部30のように、ザグリ状の形状で形成されていてもよい。
この実施例3に係る音響装置は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。多孔板25に形成される複数の貫通孔26のうち、ハウジング21の近傍に位置する貫通孔26には一部の冷却溝61が連通している。このため、ガスタービン1を作動させると、冷却溝61内を流れる蒸気が、貫通孔26の中に吹き出される。貫通孔26は直接、または凹部51を介して間接的に音響面27と音源面28との双方に開口しているので、貫通孔26の中に吹き出された蒸気は、音響面27と音源面28との両方向に吹き出される。この蒸気は、前記ボイラーから冷却溝61内に入ったばかりの時点では温度が低めだが、冷却溝61内を流通し、燃焼領域12で燃料が燃焼することにより高温になった多孔板25と熱交換をすることにより、次第に温度が高くなっていく。しかし、燃焼領域12内の燃焼ガスが熱源となっているため、燃焼領域12内の温度よりは低い温度になる。一方、多孔板25の音響面27側には熱源が無いため、音響面27側から高温になることはない。このため、燃焼領域12内を流れる蒸気の温度は、多孔板25の音源面28よりは低く、音響面27よりは高くなる。
また、ガスタービン1の運転時は、多孔板25の音源面28は燃焼領域12に面しており、音響面27側には熱源が無いので、音源面28から温度が上昇し、音源面28側と音響面27側とで温度差が生じる。特に、音響面27側に設けられているハウジング21は、多孔板25との間に共鳴空間23を有しているため多孔板25からの熱が伝わり難い。このため、ガスタービン1の運転中でも、ハウジング21は温度が上昇し難い。前記貫通孔26に連通した冷却溝61から当該貫通孔26の中に吹き出される蒸気は、貫通孔26を通ってハウジング21方向と音源面28方向とに流れるが、この蒸気はハウジング21の温度よりも高いため、このようにハウジング21方向に流れた蒸気により、ハウジング21の温度は上昇する。また、前記貫通孔26から音源面28の方向に流れる蒸気は、音源面28に沿って流れるが、この蒸気は燃焼領域12に面しているこの音源面28の温度よりも低い。このため、音源面28は、この蒸気によって冷却される。
以上の音響装置は、複数形成される冷却溝61の一部をハウジング21近傍の貫通孔26に連通させることにより、燃焼領域12で燃料が燃焼中に前記冷却溝61内を流通して音響面27側と音源面28側との間に温度になった蒸気を、ハウジング21と音源面28とに対して流している。これによりハウジング21は暖められ、温度が上昇するので、高温となる多孔板25との温度差が緩和される。これにより、ハウジング21と多孔板25との温度差に起因する応力を抑制することができる。この結果、ハウジング21と多孔板25との接続部分付近の破損を抑制でき、耐久性の向上を図ることができる。また、前記貫通孔26を介して冷却溝61内を流通する蒸気を音源面28に流すことにより、燃焼領域12に面している音源面28を直接冷却することができる。これにより、冷却効率が向上し、多孔板25が高温になり過ぎることによって生じる燃焼器10の破損や劣化を抑制することができる。この結果、耐久性の向上を図ることができる。また、これらの結果、多孔板25周辺の熱に起因する不具合を抑制することができる。
図10は、実施例1の変形例に係る多孔板の要部断面図である。図11は、実施例2の変形例に係る多孔板の要部断面図である。図12は、図11のE−E断面図である。図13は、実施例3の変形例に係る多孔板の要部断面図である。なお、実施例1〜3に係る音響装置の多孔板25に形成される凹部30、51は、いずれも貫通孔26よりも音響面27側に位置しているが、凹部は貫通孔26よりも音源面28側に位置し、凹部の開口部は音源面28に開口してもよい。例えば、実施例1に係る音響装置の多孔板25に形成される凹部30と同様なザグリ状の形状の凹部71を貫通孔26よりも音源面28側に設け、開口部72を音源面28に開口させる(図10)、または、実施例2に係る音響装置の多孔板25に形成される凹部51と同様なテーパ状の形状の凹部75を貫通孔26よりも音源面28側に設け、開口部76を音源面28に開口させてもよい(図11)。この場合でも冷却溝55は、隣接する貫通孔26同士の間に設け、冷却溝55の断面形状は、多孔板25の板厚方向において、凹部75の接続部77よりも音源面28側の位置から音響面27側の位置にかけて形成される形状にする(図12)。
また、凹部81を貫通孔26よりも音源面28側に設けて開口部82を音源面28に開口し、この状態の凹部81または貫通孔26のいずれか一方に、実施例3に係る音響装置と同様に冷却溝61を連通させてもよい(図13)。これらのように凹部71、75、81を貫通孔26よりも音源面28側に位置させ、凹部71、75、81の開口部72、76、82を音源面28に開口させることにより、音源面28側で発生する振動や音を、より吸音することができる。つまり、音源面28は燃焼器10の燃焼領域12に面しているため、燃料の燃焼時の燃焼振動による音は、多孔板25に対して音源面28より伝達されるが、この音源面28に、貫通孔26の開口面積よりも大きな開口面積で凹部71、75、81の開口部72、76、82を開口させることにより、より多くの音を貫通孔26に伝達することができる。これにより、より多くの音の共鳴周波数の音を吸音することができ、吸音率を向上させることができる。この結果、吸音率が高い周波数領域を、さらに広げることができる。
図14は、実施例2の変形例に係る多孔板の要部断面図である。また、実施例1〜3に係る音響装置の多孔板25に形成される凹部30、51は、いずれも貫通孔26よりも音響面27側に位置して音響面27に開口部32、52が開口され、上述した変形例では、凹部71、75、81はいずれも貫通孔26よりも音源面28側に位置して音源面28に開口部72、76、82が開口されているが、凹部85は貫通孔26よりも音響面27側及び音源面28側の双方に形成されてもよい。この場合、凹部85の開口部86は音響面27側及び音源面28側の双方に開口される。このため、音源面28側での音、つまり、燃焼振動による音をより多く音源面28側の凹部85で取り入れて貫通孔26に伝達し、より多くの音の共鳴周波数の音を吸音して吸音率を向上させることができる。また、貫通孔26よりも音響面27側に凹部85を設けることにより、貫通孔26で共鳴した音を段階的に共鳴空間に送ることができる。これにより、吸音率をさらに向上させることができる。この結果、吸音率が高い周波数領域を、さらに広げることができる。
図15は、実施例1の変形例に係る多孔板の要部断面図である。図16は、図15のF−F矢視図である。図17は、実施例2の変形例に係る多孔板の要部断面図である。図18は、図17のG−G矢視図である。また、実施例1〜3に係る音響装置の多孔板25に形成された凹部30、51は、いずれも他の凹部と離間しているが、凹部は複数の凹部が連通して溝部91として形成されていてもよい。例えば、実施例1の音響装置の多孔板25に形成される凹部30のようなザグリ状の形状の凹部を連通させて、多孔板25の板厚方向において一定の溝幅の溝部91にしてもよく(図15、図16)、また、実施例2の音響装置の多孔板25に形成される凹部51のようなテーパ状の形状の凹部を連通させて、多孔板25の板厚方向において溝幅が変化する溝部92にしてもよい(図17、図18)。このように、凹部を溝部91、92として形成し、この溝部91、92に複数の貫通孔26を連通させることにより、貫通孔26と同数の凹部を形成する必要が無くなるので、容易に凹部を形成することができる。この結果、吸音率が高い周波数領域を、容易に広げることができる。なお、この溝部91、92は、凹部を貫通孔26の音響面27側と音源面28側との双方に設ける場合、音響面27側と音源面28側との双方の凹部を溝部91、92で形成してもよく、どちらか一方の凹部を溝部91、92として形成してもよい。
また、実施例1の音響ライナ20は尾筒11に環装されているが、音響ライナ20は尾筒11の1周に渡って形成されていてもよく、また、部分的に形成されていてもよい。実施例2の音響ライナ50、実施例3の音響ライナ60、また、変形例の音響ライナについても同様に、尾筒11の1周に渡って形成されていても部分的に形成されていてもよい。
以上のように、本発明にかかる音響装置、燃焼器及びガスタービンは、燃焼器を有するガスタービンに有用であり、特に、燃焼器での燃料の燃焼時の吸音特性を向上させる場合に適している。
本発明の実施例1に係る音響装置を備えるガスタービンの断面図である。 図1に示す燃焼器の詳細図である。 図2のA部詳細図である。 図3のB部詳細図である。 図4のC−C断面図である。 貫通孔の全長ごとの吸音特性を示す図である。 本発明の実施例2に係る音響装置の多孔板の要部断面図である。 図7のD−D断面図である。 本発明の実施例3に係る音響装置の多孔板の要部断面図である。 実施例1の変形例に係る多孔板の要部断面図である。 実施例2の変形例に係る多孔板の要部断面図である。 図11のE−E断面図である。 実施例3の変形例に係る多孔板の要部断面図である。 実施例2の変形例に係る多孔板の要部断面図である。 実施例1の変形例に係る多孔板の要部断面図である。 図15のF−F矢視図である。 実施例2の変形例に係る多孔板の要部断面図である。 図17のG−G矢視図である。
符号の説明
1 ガスタービン
2 空気取入口
3 圧縮機
4 タービン
10 燃焼器
11 尾筒
12 燃焼領域
13 予混合ノズル
14 パイロットノズル
15 先端部
16 バイパス流路
17 筒壁
20 音響ライナ
21 ハウジング
22 側壁
23 共鳴空間
25 多孔板
26 貫通孔
27 音響面
28 音源面
30 凹部
31 底面
32 開口部
35 冷却溝
50 音響ライナ
51 凹部
52 開口部
53 接続部
55 冷却溝
60 音響ライナ
61 冷却溝
71 凹部
72 開口部
75 凹部
76 開口部
77 接続部
81 凹部
82 開口部
85 凹部
86 開口部
91 溝部
92 溝部

Claims (9)

  1. 複数の貫通孔が設けられた多孔板と、前記多孔板との間に共鳴空間を有するハウジングと、を備える音響装置において、
    前記貫通孔は、当該貫通孔よりも開口面積が大きい開口部を有する凹部に連通しており、
    前記凹部は、前記ハウジング側の面である音響面、または前記音響面の反対側の面である音源面の少なくともいずれか一方に前記開口部によって開口していることを特徴とする音響装置。
  2. 前記凹部は、前記貫通孔よりも前記音響面側に位置しており、
    前記開口部は、前記音響面に開口していることを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
  3. 前記凹部は、前記貫通孔よりも前記音源面側に位置しており、
    前記開口部は、前記音源面に開口していることを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
  4. 前記凹部は、前記貫通孔よりも前記音響面側及び前記音源面側の双方に形成されており、
    前記開口部は、前記音響面側及び前記音源面側の双方に開口されていることを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
  5. 前記凹部は、前記貫通孔が連通している部分である接続部から前記開口部に向かうに従って開口面積が大きくなっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の音響装置。
  6. 前記多孔板には冷却溝が形成されており、
    前記冷却溝は、前記貫通孔または前記凹部の少なくともいずれか一方に連通していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の音響装置。
  7. 前記凹部は、複数の前記凹部が連通して溝部を形成していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の音響装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の音響装置を備えることを特徴とする燃焼器。
  9. 請求項8に記載の燃焼器を備えることを特徴とするガスタービン。
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