JP2006117816A - 熱可塑性樹脂組成物及びそれを用いた多孔フィルムならびに積層体 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物及びそれを用いた多孔フィルムならびに積層体 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】熱可塑性樹脂、有機充填剤、無機充填剤を含む組成物であり、熱可塑性樹脂に有機充填剤を10重量%以上添加することを特徴とする組成物を用いる。有機充填剤と無機充填剤はプリブレンドされて用いられ、平均粒子径、添加量の比が制御される。
【選択図】なし
Description
この点について、たとえば、特開平9−104766号公報(特許文献2)では、滑剤を用いメヤニを解消する方法が述べられている。しかしながら、本発明のように有機充填剤を10%以上添加する系では、滑剤を用いてもメヤニの解消について殆ど効果がみられない。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等が用いられるが、ポリオレフィンを用いることが最も好ましい。
本発明においては、フィルムの空洞形成用に、有機充填剤が用いられる。本発明に用いられる有機充填剤は、耐熱性、耐溶剤性に良好で、空洞を形成した場合にフィルム内に均一な空洞が形成するものが好ましく用いられる。
本発明に用いられる無機充填剤として、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、シリカ、タルク等があげられ、これらのうち、シリカが特に好ましい。本発明に用いられる無機充填剤は、通常、1〜30nm、好ましくは3〜20nm、特に好ましくは5〜20nmのものが用いられる。
本発明で用いられる有機充填剤と無機充填剤は、樹脂に添加する以前にそれぞれの充填剤を混合(プリブレンド)して用いられる。有機充填剤と無機充填剤をそれぞれ樹脂に添加しても、有機充填剤に均一に付着しないため十分な硬化が得られにくい。発明者らは特定の作用機構に拘泥されているわけではないが、有機充填剤と無機充填剤をプリブレンドすることにより、両充填剤の樹脂中での分散性が向上するためであると考えられる。
本発明の多孔性フィルムは、上記で述べたようにあらかじめ有機充填剤と無機充填剤をプリブレンドした後、これらをポリオレフィン系樹脂と混合される。必要に応じて他の添加剤とを混合した後、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、タンブラー型等の混合機を用いて混合し、その後、通常の一軸あるいは二軸スクリュー押出機、タンデム型混練押出機によって混練し、ペレット化する。次いで、そのペレットをポリオレフィン樹脂の融点以上、分解温度未満の温度において、Tダイ等が装着された押出成形機、円形ダイが装着されたインフレーション成形機等の公知の成形機を用いて溶融、製膜する。場合によっては、ペレット化せず、直接成形機で製膜することもできる。製膜されたフィルムは、公知のロール法、テンター法、ギアストレッチ法などの延伸法により、延伸する。
本発明の積層体は次の方法で製造される。積層体を製造する方法として、エンボスロールを用いて熱エンボスする方法、超音波により融着する方法、ウォータージェットを用いて繊維を交絡する方法、ホットエアースルーにより繊維を融着する方法、ニードルパンチを用いて繊維を交絡する方法等が挙げられる。これらの内、摩擦堅牢度に優れる点でエンボスロールを用いて熱エンボスする方法が好ましい。通常、エンボスロールのエンボスパターン形成領域の長さは0.3〜20mm程度、エンボスパターンの間隔(エンボスパターン非形成領域の長さ)は50〜300mm程度が好ましい。また、上記エンボスロールを用いて、不織布シートに対し加熱、加圧処理を施し、波状凹凸をなくす処理の温度及び圧力は、不織布の樹脂組成、目付、加工速度等に応じて適宜選択される。通常、温度及び圧力条件は、80〜150℃程度において、10000000〜50000000Pa程度の押圧を掛けることが好ましい。
・ 粒子径
サンプルの断面状態をSEM観察し、撮影された粒子を5個無作為抽出し、長径を記録した。同5個の長径値の平均値を用いた。
・ 粒子径比率
有機充填剤の平均粒子径を無機充填剤の平均粒子径で割ったものである。
3)添加量比率
有機充填剤の添加量(重量)を無機充填剤の添加量(重量)で割ったものである。
4)リップ口メヤニ状態
リップ口を掃除しメヤニを完全に除去した後、リップ口にメヤニがつくまでの時間を目視判定した。
・ 個数
製膜フィルム(1600mm幅×2100m巻き)をリワインドし0.46mm以上の穴をスリッターマシンKCを用いカウントし合計個数を採用した。
・ 面観察
得られたサンプルの断面状態をSEM観察(5kV、50000倍)した。
有機充填剤として架橋PMMA、無機充填剤として微粒シリカを選定した。同有機充填剤及び無機充填剤の粒子径比率が、1000となる組み合わせを選定し、また、同有機充填剤及び無機充填剤の添加量比率が100となるようにした。同原料をクーラーミキサー(500L)で1分間プリブレンドし、同系にプロピレン・エチレンランダム共重合体(融点140℃、メルトフローレート2〜3g/10分)、低密度ポリエチレン(融点110℃、メルトフローレート3g/10分)、ステアリン酸カルシウム、IRGANOX1010、サンドスタブP−EPQ、エマルゲン105/メタノール混合液(重量比:1/1)を添加した。添加量はそれぞれ、61、3、0.5、0.1、0.1、1.0%である。ここでいう添加量とは、最終原料中の各成分の重量比である。このようにして混合した原料を上記クーラーミキサーで撹拌した。
上記押出成形でダイスリップ口(4)のメヤニ状態を観察し、また製品の穴検査を行った。その結果、5hrの成形でリップ口のメヤニは観察されず、また、穴検査による穴個数は、2個であった。
同有機充填剤及び無機充填剤の粒子径比率が300である以外は、実施例1と同様に製膜を行った。その結果、5hrの成形でリップ口(4)のメヤニは観察されず、また、穴検査による穴個数は、1個であった。
微粒シリカを用いなかった以外は、実施例1と同様に製膜を行った。同サンプルの断面状態をSEM観察すると、無機充填剤が付着していないため有機充填剤の表面の凹凸が殆どないことが判る。(図−2参照)その結果、1hrの成形でリップ口(4)のメヤニが観察され、また、穴検査による穴個数は、56個であった。
同有機充填剤及び無機充填剤の添加量比率が1である以外は、実施例1と同様に製膜を行った。その結果、1.5hrの成形でリップ口(4)のメヤニが観察され、また、穴検査による穴個数は、35個であった。
・ ホッパー
・ 125mm一軸押出機
・ ダイス
・ ダイスリップ口
・ キャスターロール
・ 延伸部
・ 巻取り部
Claims (8)
- 熱可塑性樹脂、有機充填剤、無機充填剤を含む組成物であり、熱可塑性樹脂に有機充填剤を10重量%以上添加することを特徴とする組成物。
- 前記熱可塑性樹脂がポリオレフィンである請求項1記載の組成物。
- 前記有機充填剤が架橋高分子である請求項1記載の組成物。
- 前記有機充填剤と無機充填剤をあらかじめプリブレンドする請求項1記載の組成物。
- 前記請求項1記載の組成物を用い、平均孔径0.01〜20μm、空孔率10〜80%、目付2〜80g/m2の多孔フィルム。
- 前記請求項5記載の多孔フィルムと、ポリオレフィン不織布とからなる積層体。
- 前記有機充填剤及び無機充填剤の平均粒子径の比率が、1<(有機充填剤の粒径/無機充填剤の粒径)<5000である請求項1記載の組成物。
- 上記有機充填剤及び無機充填剤の添加量の重量比率が、10<(有機充填剤の添加量/無機充填剤の添加量)<5000である請求項1記載の組成物。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009215405A (ja) * | 2008-03-10 | 2009-09-24 | Teijin Ltd | 多孔膜、反射シート並びに反射筐体 |
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2004
- 2004-10-22 JP JP2004307708A patent/JP2006117816A/ja active Pending
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