JP2006104129A - 化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アブラナ科ブラシカ属の植物を乳酸菌等で醗酵させて得られる発酵物を配合してなる化粧料の使用。
【選択図】 なし
Description
このアブラナ科ブラシカ属植物(以下、ブラシカ属植物ということがある)の成分の示す生理活性とその皮膚に対する効果に関しては、該植物の抽出物についてよく研究、検討がなされており、例えば特開平8−325130号公報には、メラニン生成抑制作用及び抗炎症作用に基づく美白効果や美肌化効果が、特開2003−81848号公報には、スーパーオキサイドや過酸化水素などの活性酸素の消去作用に基づく皮膚老化防止効果が、又特開2003−238429号公報には、線維芽細胞賦活作用に基づく皮膚老化防止効果及び肌荒れの予防・改善効果がそれぞれ開示されており、さらに特開2003−342150号公報には、当該抽出物が線維芽細胞の産生する細胞外マトリックス成分のエラスチンに類似した作用を有し、同じく皮膚老化防止と肌荒れの予防・改善に有効であることが示されている。
なおここで、化粧料なる文言は所謂化粧料のほかに医薬部外品をも含む広義で用いる。
従って、かかる発酵物を配合してなる本発明の化粧料は、ブラシカ植物の抽出物や酵素処理分解物を配合した化粧料よりも一層すぐれた、そして総合的な皮膚健全化効果を発揮するばかりでなく、発酵物の有する高い保存安定性の故に、長期保存中にも着色やオリを生ずることがなく品質保持性にすぐれ、しかも該発酵物が実質的に皮膚刺激性を有さないことから、皮膚に適用した場合、紅斑等の発生の恐れがなく安全性にも極めてすぐれている。
本発明で用いるブラシカ属植物としては、例えば白芥(Brassica alba)、黄芥(Brassica juncea)、黒芥(Brassica nigra)、アブラナ(Brassica ropa)などを挙げることができる。それらブラシカ属植物のうちでも、得られる発酵物の線維芽細胞賦活作用、メラニン生成抑制作用等の皮膚生理活性の観点から、白芥、黄芥或いは黒芥などの芥子類、就中それらの種子が好ましく、特に白芥の種子(白芥子)を用いた場合、すぐれた皮膚生理活性を有する発酵物が得られることから最も好ましい。
アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)等の黒麹菌、モナスカス アンカ(Monascus anka)、モナスカス ピロサス(Monascus pilosus)等の紅麹菌などが挙げられる。それらのうちでも、発酵液の着色や発酵臭が比較的少ないことから、アスペルギルス オリゼー(Aspergillus oryzae)が最も好ましい。
nus)等のサッカロミセス属の酵母、トルラスポラ デルブルエキ(Torulaspora delbruekii)、トルラスポラ ファーメンタチ(Torulaspora fermentati)、トルラスポラ ロゼー(Torulaspora rosei)等のトルラスポラ属の酵母、ジゴサッカロミセス ローキシ(Zygosaccharomyces rouxii)、ジゴサッカロミセス ソーヤ(Zygosacchar
omyces soya)、ジゴサッカロミセス サケ(Zygosaccharomyces sake)、ジゴサッカロミセス ミソ(Zygosaccharomyces miso)、ジゴサッカロミセス ラクティス(Zygosaccharomyces lactis)等のジゴサッカロミセス属の酵母、カンディダ ベルサチリス(Candida versatilis)、カンディダ エチェリシイ(Candida etchellsii)、カンディダ ケフィール(Candida kefyr)、カンディダ サケ(Candida sake)、カンディダ スコッティ(Candida scottii)等のカンディダ属の酵母などが挙げられる。
それらのうちでも、食品に最も広く利用され、発酵力が強いという点からサッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)が最も好ましい。
方法を用いる場合、発酵媒体としては、水、水とエタノール、プロパノールなどの低級アルコール類との混合液、水とエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどのグリコール類との混合液、水とソルビトール、グルコースなどの糖類との混合液等を用いることができるが、発酵に用いる菌が最も作用し易い点とブラシカ属植物以外に菌の栄養源となる成分を含まない点で、水単独が最も好ましい。
混合液を用いる場合は、水100重量部に対して低級アルコール類、グリコール類、糖類などを一般に20重量部以下、特に10重量部以下混合するようにするのがよい。
ブラシカ属植物と上記の抽出媒体との混合比は、重量比で一般に1:1〜1:1000の範囲であり、好ましくは1:2〜1:100、より好ましくは1:5〜1:50の範囲である。ブラシカ属植物の量比が大きすぎると発酵液の収量が低下し、又小さすぎると発酵液の濃度が希薄となっていずれも好ましくない。
抽出溶媒としては、前記の懸濁液の調製に用いた発酵媒体と同様のもの、即ち水或いは水と低級アルコール類、グリコール類或いは糖類等との混合液、特に水単独が好ましく用いられる。抽出溶媒として酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、エチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル類或いはn−ヘキサン、トルエン、クロロホルムなどの炭化水素系溶媒などを用いることもできるが、それらを抽出溶媒として用いた場合には、得られた抽出液から一旦溶媒を留去して固形分を分取した上、これを水或いは上記の混合液に再溶解もしくは再分散させて発酵を行わしめるようにする。
ブラシカ属植物と抽出溶媒の量比としては、前述の懸濁液の調製に於けるブラシカ属植物と発酵媒体との混合比と同様の範囲が一般に用いられる。
即ち、発酵に先立ってまず懸濁液や抽出物溶液に殺菌処理を施す。殺菌処理としては、それらの液を120〜130℃で10〜20分間加熱するオートクレーブ殺菌法や、80〜90℃に60〜120分間保持することを1日1回2〜3日間繰り返す間断殺菌法といった加熱殺菌法が一般に用いられる。
懸濁液や抽出物溶液を殺菌する方法に代えて、素材のブラシカ属植物それ自体を予め殺菌用エタノール等で洗浄殺菌し、これを無菌水等の無菌媒体と混合することにより、無菌化された懸濁液或いは抽出物溶液を調製するようにしてもよい。
発酵日数は、上記の至適温度で発酵を行う場合で一般に1〜10日であり、より好ましくは2〜5日である。発酵日数が1日より短いと発酵が十分に行われず、目的とする高い皮膚生理活性を具えた発酵物を得ることが困難となる。一方、発酵日数が10日を越えて長くなり過ぎても、それ以上発酵は進行せず発酵物の有効性に向上が認められないだけでなく、かえって着色や発酵臭が強まるなどの不都合が生じ好ましくない。
ここに得られる発酵物溶液は、一般にはpHを4〜8に調整した上、これをそのまま化粧料に配合するか、もしくは必要ならば減圧濃縮等により所定の濃度に調整した上化粧料に配合する。又場合によっては、スプレードライ法、凍結乾燥法など常法に従って粉末化してもよい。
この酵素加水分解処理は、発酵の前に行ってもよく、又発酵と並行してこれを行ってもよい。
それら酵素のうちでも、アクチナーゼなどのアクチナーゼ類、パパイン、キモパパインなどのパパイン類或いはブロメラインが特に好ましい。
pH、温度、時間などの処理条件は、発酵と同条件であって差し支えないが、発酵前に酵素加水分解処理を行う場合には、用いる酵素の至適pH、至適温度付近で2〜24時間処理を行うようにすることが好ましい。
又、乳化剤乃至乳化助剤として、酵素処理ステビアなどのステビア誘導体、レシチン及びその誘導体、乳酸菌醗酵米、乳酸菌醗酵発芽米、乳酸菌醗酵穀類(麦類、豆類、雑穀など)、ジュアゼイロ(Zizyphus juazeiro:Rhamnaceae)抽出物等を配合することもできる。
白芥の種子(白芥子)100gを粉砕し、これに精製水900gを加えて懸濁液を調製した。この懸濁液に蛋白分解酵素(アクチナーゼAS;科研ファルマ株式会社製)0.1gを加えて40℃で2時間加水分解した後、80℃で1時間抽出並びに酵素失活処理を行い、室温まで冷却後ろ過して白芥子の抽出物溶液を得た。
次に、この液を加熱殺菌し、乳酸菌(ラクトバシルス プランタラム)を108個/mL接種し、37℃で3日間静置培養した。培養終了後培養液を加熱殺菌し、室温まで冷却後ろ過して白芥子抽出物溶液の乳酸菌発酵物溶液650g(固形分濃度2.1%)を得た。
白芥の種子(白芥子)100gを粉砕し、これに精製水900gを加えて80℃で1時間抽出を行い、室温まで冷却後ろ過して白芥子の抽出物溶液を得た。
次に、この液を加熱殺菌し、乳酸菌(ラクトバシルス プランタラム)を108個/mL接種し、37℃で3日間静置培養した。培養終了後培養液を加熱殺菌し、室温まで冷却後ろ過して白芥子抽出物溶液の乳酸菌発酵物溶液630g(固形分濃度1.9%)を得た。
乳酸菌としてラクトバシルス プランタラムに代えてストレプトコッカス フェーカリスを用いるほかは製造例1と同様にして、白芥子抽出物溶液の乳酸菌発酵物溶液620g(固形分濃度2.0%)を得た。
乳酸菌に代えて麹菌のアスペルギルス オリゼーを用いるほかは製造例1と同様にして、白芥子抽出物溶液の麹菌発酵物溶液630g(固形分濃度1.9%)を得た。
乳酸菌に代えて麹菌のアスペルギルス アワモリを用いるほかは製造例1と同様にして、白芥子抽出物溶液の麹菌発酵物溶液630g(固形分濃度1.8%)を得た。
乳酸菌に代えて納豆菌のバシルス ナットーを用いるほかは製造例1と同様にして、白芥子抽出物溶液の納豆菌発酵物溶液670g(固形分濃度1.8%)を得た。
乳酸菌に代えて納豆菌のバシルス サブチルスを用いるほかは製造例1と同様にして、白芥子抽出物溶液の納豆菌発酵物溶液640g(固形分濃度1.7%)を得た。
乳酸菌に代えて酵母のサッカロミセス セレビシエを用いるほかは製造例1と同様にして、白芥子抽出物溶液の酵母発酵物溶液710g(固形分濃度2.0%)を得た。
乳酸菌に代えて酵母のカンディダ ケフィールを用いるほかは製造例1と同様にして、白芥子抽出物溶液の麹菌発酵物溶液700g(固形分濃度1.7%)を得た。
白芥の種子(白芥子)100gを粉砕し、これに精製水900gを加えて懸濁液を調製し加熱殺菌した。この液に乳酸菌(ラクトバシルス プランタラム)を108個/mL接種し、さらに蛋白分解酵素(アクチナーゼAS;科研ファルマ株式会社製)0.1gを加えて37℃で3日間静置培養した。培養終了後培養液を加熱殺菌し、室温まで冷却後ろ過して白芥子懸濁液の乳酸菌発酵物溶液810g(固形分濃度3.2%)を得た。
白芥の種子(白芥子)100gを粉砕し、これに精製水900gを加えて懸濁液を調製し加熱殺菌した。この液に乳酸菌(ラクトバシルス プランタラム)を108個/mL接種し、37℃で3日間静置培養した。培養終了後培養液を加熱殺菌し、室温まで冷却後ろ過して白芥子懸濁液の乳酸菌発酵物溶液800g(固形分濃度2.9%)を得た。
発酵素材として白芥子に代えて白芥の葉の乾燥物を用いるほかは製造例1と同様にして、白芥の葉の抽出物溶液の乳酸菌発酵物溶液550g(固形分濃度0.9%)を得た。
発酵素材として白芥子に代えて白芥の全草を用いるほかは製造例1と同様にして、白芥全草の抽出物溶液の乳酸菌発酵物溶液540g(固形分濃度0.9%)を得た。
発酵素材として白芥子に代えて黄芥の種子(黄芥子)を用いるほかは製造例2と同様にして、黄芥子抽出物溶液の乳酸菌発酵物溶液600g(固形分濃度2.0%)を得た。
発酵素材として白芥子に代えて黒芥の種子(黒芥子)を用いるほかは製造例2と同様にして、黒芥子抽出物溶液の乳酸菌発酵物溶液610g(固形分濃度1.9%)を得た。
発酵素材として白芥子に代えてアブラナの全草を用いるほかは製造例2と同様にして、アブラナ全草の抽出物溶液の乳酸菌発酵物溶液520g(固形分濃度1.0%)を得た。
製造例1と同様にして調製した白芥子抽出物溶液の乳酸菌発酵物溶液500gを50gに濃縮した後凍結乾燥し、これを粉砕して白芥子の乳酸菌発酵物粉末10gを得た。
白芥の種子(白芥子)100gを粉砕し、これに精製水900gを加えて80℃で1時間抽出を行い、室温まで冷却後ろ過して白芥子の抽出物溶液680g(固形分濃度1.2%)を得た。
比較製造例1と全く同様にして得られた白芥子抽出物溶液に、アクチナーゼAS(科研ファルマ株式会社製)0.1gを加えて40℃で2時間加水分解した後、80℃で1時間加熱して酵素を失活させ、室温まで冷却後ろ過して白芥子抽出物の酵素処理分解物溶液660g(固形分濃度1.4%)を得た。
白芥子に代えて白芥の葉の乾燥物を用いるほか比較製造例1と同様にして白芥の葉の抽出物溶液550g(固形分濃度0.9%)を得た。
白芥子に代えて黄芥子を用いるほか比較製造例1と同様にして黄芥子の抽出物溶液670g(固形分濃度1.2%)を得た。
白芥子に代えて黒芥子を用いるほか比較製造例1と同様にして黒芥子の抽出物溶液660g(固形分濃度1.3%)を得た。
[A成分] 部
流動パラフィン 5.0
ヘキサラン (注1) 4.0
パラフィン 5.0
グリセリルモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 6.0
ブチルパラベン 0.1
(注1)株式会社テクノーブル製 トリオクタン酸グリセリル
[B成分]
製造例1の発酵物溶液 10.0
グリセリン 5.0
カルボキシメチルモノステアレート 0.1
モイストン・C (注2) 1.0
精製水 全量が100部となる量
(注2)株式会社テクノーブル製 NMF成分
[C成分]
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱した後、攪拌混合した。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合してクリームを得た。
[A成分] 部
流動パラフィン 6.0
ヘキサラン 4.0
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2.0
大豆レシチン 1.5
メチルパラベン 0.15
エチルパラベン 0.03
[B成分]
製造例1の発酵物溶液 10.0
グリセリン 3.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
カルボキシメチルセルロース 0.3
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱した後、攪拌混合した。こ
れを50℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合して乳液を得た。
実施例2のB成分中製造例1の発酵物溶液に代えて製造例2の発酵物溶液を用いるほかは実施例2と同様にして乳液を得た。
実施例2のB成分中製造例1の発酵物溶液に代えて製造例4の発酵物溶液を用いるほかは実施例2と同様にして乳液を得た。
実施例2のB成分中製造例1の発酵物溶液に代えて製造例6の発酵物溶液を用いるほかは実施例2と同様にして乳液を得た。
実施例2のB成分中製造例1の発酵物溶液に代えて製造例8の発酵物溶液を用いるほかは実施例2と同様にして乳液を得た。
実施例2のB成分中製造例1の発酵物溶液に代えて製造例15の発酵物溶液を用いるほかは実施例2と同様にして乳液を得た。
実施例2のB成分中製造例1の発酵物溶液に代えて製造例16の発酵物溶液を用いるほかは実施例2と同様にして乳液を得た。
実施例2のB成分中製造例1の発酵物溶液に代えて製造例17の発酵物溶液を用いるほかは実施例2と同様にして乳液を得た。
[成分] 部
製造例3の発酵物溶液 15.0
エタノール 10.0
グリセリン 3.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.2
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
カルボキシビニルポリマー 0.1
香料 適量
水酸化カリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を混合してローションを得た。
実施例10の成分中製造例3の発酵物溶液に代えて製造例5の発酵物溶液を用いるほかは実施例10と同様にして乳液を得た。
実施例10の成分中製造例3の発酵物溶液に代えて製造例7の発酵物溶液を用いるほかは実施例10と同様にして乳液を得た。
実施例10の成分中製造例3の発酵物溶液に代えて製造例9の発酵物溶液を用いるほかは実施例10と同様にして乳液を得た。
[A成分] 部
オリーブ油 1.0
ポリオキシエチレン(5.5)セチルアルコール 5.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
製造例2の発酵物溶液 15.0
エタノール 5.0
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
メチルパラベン 0.1
水酸化カリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。
これを50℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却して化粧水を得た。
[A成分] 部
流動パラフィン 6.0
ヘキサラン 4.0
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2.0
大豆レシチン 1.5
メチルパラベン 0.15
エチルパラベン 0.03
[B成分]
製造例1の発酵物溶液 10.0
L−アスコルビン酸−2−グルコシド 2.0
水酸化カリウム 0.5
グリセリン 3.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
カルボキシメチルセルロース 0.3
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱した後、攪拌混合した。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合して乳液を得た。
実施例15のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム2.0部を用いるほかは実施例15と同様にして乳液を得た。
実施例15のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルナトリウム2.0部を用いるほかは実施例15と同様にして乳液を得た。
実施例15のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてアルブチン2.0部を用いるほかは実施例15と同様にして乳液を得た。
実施例15のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えて米糠抽出物加水分解物(株式会社テクノーブル製、商品名「グレイスノウ*雪*HP」、固形分濃度3.5%)5.0部を用いるほかは実施例15と同様にして乳液を得た。
実施例15のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてγ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸1.0部を用いるほかは実施例15と同様にして乳液を得た。
[A成分] 部
ベンガラ 0.5
黄酸化鉄 1.5
黒酸化鉄 0.1
酸化チタン 10.0
ナイロンパウダー 4.0
セリサイト 全量が100部となる量
マイカ 23.0
タルク 25.0
製造例14の発酵物粉末 0.5
[B成分]
スクワラン 1.0
メチルポリシロキサン 4.0
プロピルパラベン 0.1
デヒドロ酢酸 0.1
流動パラフィン 2.0
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ混合攪拌し混合した後、200メッシュのタイラーメッシュの篩にかけ、得られた混合粉末を金型に打型してプレスドパウダーを得た。
[A成分] 部
ステアリン酸 2.4
モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0
セトステアリルアルコール 0.2
液状ラノリン 2.0
流動パラフィン 3.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.5
プロピルパラベン 0.05
[B成分]
製造例10の発酵物溶液 10.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2
ベントナイト 0.5
プロピレングリコール 4.0
トリエタノールアミン 1.1
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
酸化チタン 8.0
タルク 4.0
着色顔料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ加温した後混合攪拌した。これを再加温し、上記のC成分を添加して型に流し込み、室温になるまで攪拌してリキッドファンデーションを得た。
実施例22のB成分中製造例10の発酵物溶液に代えて製造例11の発酵物溶液を用いるほかは実施例22と同様にしてリキッドファンデーションを得た。
実施例22のB成分中製造例10の発酵物溶液に代えて製造例12の発酵物溶液を用いるほかは実施例22と同様にしてリキッドファンデーションを得た。
実施例22のB成分中製造例10の発酵物溶液に代えて製造例13の発酵物溶液を用いるほかは実施例22と同様にしてリキッドファンデーションを得た。
[A成分] 部
ステアリン酸 5.0
セタノール 2.0
モノステアリン酸グリセリル 3.0
流動パラフィン 5.0
スクワラン 3.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.0
ポリオキシエチレン(20)モノステアリン酸グリセリル 2.0
プロピルパラベン 0.1
[B成分]
製造例2の発酵物溶液 5.0
ソルビトール 3.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
トリエタノールアミン 1.5
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
酸化チタン 8.0
タルク 2.0
カオリン 5.0
ベントナイト 1.0
着色顔料 適 量
[D成分]
香料 0.3
C成分を混合し、粉砕機で粉砕した。B成分を混合し、これに粉砕したC成分を加え、コロイドミルで均一分散させた。A成分及び均一分散させたB、C成分をそれぞれ80℃に加温後、B、C成分にA成分を攪拌しながら加え、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを50℃まで冷却した後、D成分を加えて攪拌混合し、さらに攪拌しながら30℃以下まで冷却してクリームファンデーションを得た。
実施例26のB成分中製造例2の発酵物溶液に代えて製造例15の発酵物溶液を用いるほかは実施例26と同様にしてクリームファンデーションを得た。
[A成分] 部
N−ラウロイルメチルアラニンナトリウム 25.0
ヤシ油脂肪酸カリウム液(40%) 26.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0
メチルパラベン 0.1
[B成分]
製造例13の発酵物溶液 10.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
精製水 全量が100部となる量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃に加温して均一に溶解した後、A成分にB成分を加え、攪拌を続けて室温まで冷却してボディシャンプーを得た。
[A成分] 部
硬化ヒマシ油 26.0
ヤシ油 10.0
オリーブ油 4.0
[B成分]
水酸化ナトリウム 6.0
砂糖 10.0
グリセリン 5.0
製造例14の発酵物粉末 0.5
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
エタノール 20.0
香料 適量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃に加温して均一に溶解した後、A成分にB成分を加えてケン化した。これを攪拌しながら50℃まで冷却し、C成分を加えた。これを型に流し込み冷却した後、室温下で数日間乾燥させ、充分に乾燥したものを型から取りだして石けんを得た。
ブラシカ属植物として白芥子を用い、これを乳酸菌で発酵して得られる発酵物について線維芽細胞賦活作用を調べた。又、比較のため白芥子の抽出物及び白芥子抽出物の酵素処理分解物についても同様の試験を実施した。
[試料]
(1) 製造例1で得られた発酵物溶液
(2) 製造例2で得られた発酵物溶液
(3) 製造例10で得られた発酵物溶液
(4) 製造例11で得られた発酵物溶液
(5) 比較製造例1で得られた抽出物溶液
(6) 比較製造例2で得られた酵素処理分解物溶液
ヒト真皮由来線維芽細胞NB1RGB(Lot.040514(7))を、0.5%NCS含有イーグル最少必須培地を入れた96穴マイクロプレートに1×104 個/穴播種し、37℃,5.0%CO2の条件下に1日間プレ培養した後、培地に試料溶液を5.0%の濃度となるように添加し、同条件でさらに3日間培養した。次に、培地を除去し、0.03%のMTTを添加して37℃に1時間保持した後、生成したホルマザンを酸性イソプロパノールで抽出し、マイクロプレートリーダー(Model 450、バイオラッド社製)を用いて波長370−630nmでMTT値を測定した。
試料無添加の場合(対照)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたMTT値に対する各試料添加時のMTT値の相対値を求め、線維芽細胞MTT活性率(%)とした。
なお比較のため、試料溶液の代わりにグルコースを50mM添加した場合(陽性対照)についても、同様の試験を行った。
このことから、本発明の乳酸菌発酵処理により白芥子の線維芽細胞MTT活性 が高まることが明らかとなった。
ブラシカ属植物として白芥子を用い、これを各種の菌で発酵して得られる発酵物について線維芽細胞賦活作用を調べた。又、比較のため白芥子の抽出物及び白芥子抽出物の酵素処理分解物についても同様の試験を実施した。
[試料]
(1) 製造例3で得られた発酵物溶液
(2) 製造例4で得られた発酵物溶液
(3) 製造例6で得られた発酵物溶液
(4) 製造例8で得られた発酵物溶液
(5) 比較製造例1で得られた抽出物溶液
(6) 比較製造例2で得られた酵素分解物溶液
試験例1と同様にして行った。
このことから、乳酸菌、麹菌、納豆菌或いは酵母による発酵処理により白芥子の線維芽細胞MTT活性 が高まること、又乳酸菌が特に好結果を与えることが明らかとなった。
各種のブラシカ属植物を素材として用い、これを乳酸菌で発酵して得られる発酵物について線維芽細胞賦活作用を調べた。又、素材として用いた各植物の抽出物についても同様の試験を実施した。
[試料]
(1) 製造例12で得られた発酵物溶液
(2) 製造例14で得られた発酵物溶液
(3) 製造例15で得られた発酵物溶液
(4) 比較製造例3で得られた抽出物溶液
(5) 比較製造例4で得られた抽出物溶液
(6) 比較製造例5で得られた抽出物溶液
試験例1と同様にして行った。
このことから、本発明の発酵処理によりブラシカ属植物の線維芽細胞MTT活性が高まることが明らかとなった。
ブラシカ属植物として白芥子を用い、これを乳酸菌で発酵して得られる発酵物についてB16細胞内チロシナーゼ活性抑制作用を調べた。又、比較のため白芥子の抽出物及び白芥子抽出物酵素処理分解物についても同様の試験を実施した。
[試料]
試験例1に同じ。
培養B16マウスメラノーマ細胞(Lot.040409(4))を、96穴マイクロプレートに8×103個/穴播種し、10%FBS含有イーグル最小必須培地中、37℃、5.0%CO2の条件下に1日間プレ培養した後、10%FBS含有イーグル最小必須培地で試料溶液を2.5又は5.0%の濃度(溶液として)となるように希釈した液に置換し、同条件で3日間培養した。
次に培養液を除去し、界面活性剤(Triton X-100)と5mML−ドーパ溶液を添加して37℃で反応を行った後、マイクロプレートリーダー(Model 450、バイオラッド社製)を用い、波長490nmでドーパ値を測定した。
試料無添加の場合(対照)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたドーパ値に対する各試料添加時のドーパ値の相対値を求め、チロシナーゼ活性率(%)とした。
なお、比較のため、試料溶液の代わりに、3mMのアルブチンを添加した場合(陽性対照)についても同様の試験を行った。
ブラシカ属植物として白芥子を用い、これを各種の菌で発酵して得られる発酵物についてB16細胞内チロシナーゼ活性抑制作用を調べた。又、比較のため白芥子の抽出物及び白芥子抽出物の酵素分解処理物についても同様の試験を実施した。
[試料]
試験例2に同じ。
試験例4と同様にして行った。
各種のブラシカ属植物を素材として用い、これを乳酸菌で発酵して得られる発酵物についてB16細胞内チロシナーゼ活性抑制作用を調べた。又、素材として用いた各植物の抽出物についても同様の試験を実施した。
[試料]
試験例3に同じ。
試験例4と同様にして行った。
[試料]
(1) 製造例2で得られた発酵物溶液(本発明試料)
(2) 製造例14で得られた発酵物溶液(本発明試料)
(3) 比較製造例1の抽出物溶液(比較試料)
(4) 比較製造例2の酵素処理分解物溶液(比較試料)
(5) 比較製造例4の抽出物溶液(比較試料)
(6) 精製水(対照)
雄性白色モルモット(Clean Kwl:Hartley、4週齢、体重250〜300g)3匹(GA、GB及びGC)を5日間予備飼育した後、一般状態及び皮膚に異常のないことを確認して試験に供した。
白色モルモットの背部の被毛を、電気バリカン及び電気シェーバーを用いて皮膚に損傷を与えないように刈毛及び剃毛し、1.5×1.5cmの試験部位を6ヶ所設定した。各試料をそれぞれ200μL宛パッチテスト絆(鳥居薬品製)に塗布したものを5ヶ所の試験部位のいずれかに貼付し、テーピングテープでその上を覆った。貼付開始から24時間後にパッチ絆を除去し、除去直後(貼付開始から24時間後)、除去24時間後(貼付開始から48時間後) 及び除去48時間後(貼付開始から72時間後)に、試料貼付部位の紅斑・痂皮形成及び浮腫形成の程度を観察し、下記のドレイズ(Draize)の判定基準に従って評価した。
スコア 皮膚の状態
0 : 紅斑なし
1 : 極く軽度の紅斑
2 : 明らかな紅斑
3 : 中程度から強い紅斑
4 : 深紅色の強い紅斑に軽い痂皮形成
(浮腫形成)
スコア 皮膚の状態
0 : 浮腫なし
1 : 極く軽度の浮腫
2 : 明らかな浮腫(周囲と明らかに区別可能)
3 : 中程度の浮腫(約1mmの膨隆)
4 : 強い浮腫(1mmを越える膨隆と貼付部周辺への広がり)
安全性評価区分 P . I . I .の平均値
非刺激性〜弱い刺激性 0〜2
中程度の刺激 3〜5
強い刺激性 6〜8
このことから、本発明の発酵処理によってブラシカ属植物抽出物の皮膚刺激性が低下することが明らかとなった。
[試料]
(1) 製造例2で得られた発酵物溶液(本発明試料)
(2) 製造例14で得られた発酵物溶液(本発明試料)
(3) 比較製造例1の抽出物溶液(比較試料)
(4) 比較製造例2の酵素処理分解物溶液(比較試料)
(5) 比較製造例4の抽出物溶液(比較試料)
各試料45mLをそれぞれ容量50mLの硝子製スクリュー管(透明硝子瓶)に入れ、プラスチック製の蓋で栓をして4℃、20℃及び40℃の条件下に6カ月間保管し、その間の色調変化、析出物の有無及び匂いの変化を、毎日1回目視又は官能検査により観察した。6カ月の試験期間内であっても、上記の観察項目のいずれかに変化が認められた試料については不安定であると判断し、それ以降の観察を中止した。なお、試験は各試料のそれぞれ3ロットについて行った。
このことから、本発明の発酵処理によってブラシカ属植物抽出物の保存安定性が非常に高くなることが明らかとなった。
Claims (5)
- アブラナ科ブラシカ属(Brassica)の植物を発酵させた発酵物を配合したことを特徴とする化粧料。
- 発酵に用いる菌が、乳酸菌、麹菌、納豆菌及び酵母から選ばれたものである請求項1に記載の化粧料。
- 発酵に用いる菌が乳酸菌である請求項2に記載の化粧料。
- アブラナ科ブラシカ属(Brassica)の植物として白芥(Brassica alba)を用いる請求項1に記載の化粧料。
- 白芥の種子(白芥子)を用いる請求項4に記載の化粧料。
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