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JP2006178273A - 写真焼付装置 - Google Patents

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JP2006178273A
JP2006178273A JP2004372982A JP2004372982A JP2006178273A JP 2006178273 A JP2006178273 A JP 2006178273A JP 2004372982 A JP2004372982 A JP 2004372982A JP 2004372982 A JP2004372982 A JP 2004372982A JP 2006178273 A JP2006178273 A JP 2006178273A
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Junichi Owaki
淳一 大脇
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Abstract

【課題】 搬送中の印画紙に対して過度な負荷をかけることを回避するとともに、装置全体の構成を簡略化することが可能な写真焼付装置を提供する。
【解決手段】 写真プリント装置10では、長尺の印画紙Pを巻きつけたロール体P0から印画紙Pを引き出しながら搬送して露光処理を行う。写真プリント装置10は、印画紙Pの搬送経路の長さを調整するループ形成部32(ダンサーローラ32a、ローラ駆動部32b)と、印画紙Pのロール体P0を直接回転駆動する駆動部70と、駆動部70によるロール体P0の回転速度を制御する制御部72とを備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ロール状に巻かれた印画紙のロール体を回転させながら印画紙を引き出して下流側の焼付け位置まで搬送し、連続的に写真プリントを行う写真焼付装置に関する。
一般的に、印画紙に対して画像データに基づいて写真焼付け処理を行う写真焼付装置では、ロール状に巻かれた状態でマガジン内に収納された印画紙を引き出す搬送機構が設けられている。
この搬送機構は、複数のローラ対等から構成されており、一対のローラ間に印画紙を挟み込んだ状態で印画紙を焼付け処理位置まで搬送する。そして、搬送機構には、印画紙の搬送方向に交差する方向に移動可能なローラ(ダンサーローラ)が含まれている。このダンサーローラは、搬送中の印画紙に当接しながら可動範囲内を移動することで、搬送される印画紙の搬送経路の長さを調整することができる。これにより、搬送機構による搬送速度とマガジンからの印画紙の供給速度とのバランスが崩れて搬送中の印画紙にたるみが生じた場合でも、このダンサーローラを移動させて搬送中の印画紙にループ部分を形成して搬送経路の長さを調整することで、印画紙のたるみを吸収することができる。このように、ダンサーローラによって印画紙のたるみを吸収することで、マガジン内での印画紙のたるみを吸収して印画紙の損傷を防止するとともに安定した焼付け処理を行うことができる(特許文献1,2参照)。
特開平6−347908号公報(平成6年12月22日公開) 特開2004−189402号公報(平成16年7月8日公開)
しかしながら、上記従来の写真焼付装置では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された写真焼付装置では、いずれもダンサーローラを印画紙に対して当接させて印画紙の搬送方向に交差する方向に移動させて印画紙のループ部分を形成することで、搬送中の印画紙のたるみの発生を防止している。しかし、ダンサーローラの移動によって印画紙のループ部分を形成するだけでは、ダンサーローラの可動範囲を大きくするかダンサーローラの数を増やす必要があり、搬送経路長を調整する機構が複雑化するおそれがある。特に、印画紙を巻きつけたロール体の巻き径が大きくなると1本のロール体を全て使い切るまでに長い時間を要するため、その分、ダンサーローラによって吸収すべき印画紙のたるみの量も増大し、より搬送経路の長さを調整する機構の複雑化を促進する。
本発明の課題は、搬送中の印画紙に対して過度な負荷をかけることを回避するとともに、装置全体の構成を簡略化することが可能な写真焼付装置を提供することにある。
第1の発明に係る写真焼付装置は、画像データに基づいて感光媒体に対して画像の焼付け処理を行う写真焼付装置であって、ロール体と、駆動部と、制御部と、搬送機構と、を備えている。ロール体は、感光媒体をロール状に巻きつけて構成される。駆動部は、ロール体を回転駆動して感光媒体を供給する。制御部は、駆動部によるロール体の回転速度を制御する。搬送機構は、ロール体から引き出された感光媒体を、焼付け処理を行う位置まで連続的に搬送する。
ここでは、長尺の感光媒体を巻きつけて形成されるロール体から引き出されながら搬送される感光媒体に対して連続して画像の焼付け処理を行う写真焼付装置において、駆動部がロール体を直接回転駆動するとともに、制御部によってその回転速度を制御する。
通常、このようなロール体から引き出されて搬送される長尺の感光媒体については、搬送中にたるみが発生して画像の焼付けを正確に行うことができなくなることを防止するために、搬送中に生じた感光媒体のたるみをダンサーローラ等の搬送径路長調整機構によって搬送経路の長さを調整することで吸収していた。しかし、このような搬送経路の長さの調整により搬送中の感光媒体のたるみを吸収する機構だけでは、搬送経路長の調整範囲が大きくなって搬送経路長調整機構の構成が複雑化するという問題がある。特に、1本のロール体に含まれる感光媒体の長さが長くなると搬送径路長の調整範囲が大きくなってしまうため、搬送径路長調整機構の数を増やす、あるいは調整範囲を大きくとる等の措置が必要になる。
そこで、本発明の写真焼付装置では、搬送中の感光媒体のたるみ防止のために、ロール体を直接回転駆動してその回転速度を制御することで感光媒体の供給量を調整している。
これにより、搬送中の感光媒体にたるみが発生した場合でも、感光媒体の搬送速度を一定にしたままでロール体の回転速度を低下させる等して感光媒体の供給量を一時的に少なくすることで、感光媒体のたるみの発生を防止することができる。この結果、ロール体の回転速度の調整により搬送中の感光媒体のたるみの発生を防止できるため、従来の写真焼付装置に設けられていた搬送経路長調整機構を無くして写真焼付装置の構成を簡略化することができる。さらに、ロール体の回転を直接駆動することで感光媒体を自動的に供給することができるため、感光媒体が搬送中に過度に引っ張られることを防止して、ペーパーにかかる負荷の増大を回避できる。
第2の発明に係る写真焼付装置は、第1の発明に係る写真焼付装置であって、搬送機構内に設けられており、ロール体から引き出された感光媒体の搬送経路の長さを変更する搬送経路長調整機構を、さらに備えている。
ここでは、長尺の感光媒体を巻きつけて形成されるロール体から引き出されながら搬送される感光媒体に対して連続して画像の焼付け処理を行う写真焼付装置において、搬送中における感光媒体のたるみの発生を吸収するための機構として、上記ロール体の回転速度制御に加えて搬送径路長調整機構を備えている。
このため、搬送中において感光媒体にたるみが生じた場合には、ロール体の回転速度制御と搬送径路長調整機構による搬送径路長の調整制御とを組み合わせることができる。具体的には、搬送中において感光媒体にたるみが発生した場合には、まず搬送経路長調整機構によってたるみを吸収するとともに、搬送径路長調整機構による調整範囲(例えば、ダンサーローラの可動範囲)が限界になった場合に上記ロール体の回転速度を低下させて感光媒体の供給量を一時的に少なくしながら搬送径路長調整機構のダンサーローラ等を初期位置まで戻す。
これにより、搬送中の細かいたるみの発生に対しては搬送径路長調整機構を用いてたるみを吸収することができ、さらに搬送径路長調整機構によるたるみ吸収が限界になった場合に制御部による回転駆動制御を行うことで、制御部における回転駆動制御を行う頻度を減らして制御部の制御負担を軽減することができる。
なお、このように搬送径路長調整機構を設けた場合でも、搬送径路長調整機構の調整範囲を大幅に縮小できるとともに、搬送径路長調整機構の数も1つ設けるだけで済むため、従来の写真焼付装置よりも構成を簡略化できる。
第3の発明に係る写真焼付装置は、第2の発明に係る写真焼付装置であって、搬送経路長調整機構は、搬送される感光媒体に対して当接しながら回転する回転ローラと、感光媒体の搬送方向に交差する方向に回転ローラを移動させる移動機構と、を有している。
ここでは、搬送中の長尺の感光媒体の搬送経路長を調整する機構として、感光媒体に当接して回転する回転ローラと、この回転ローラを感光媒体の搬送経路に対して交差する方向に移動させる移動機構とを有している。
これにより、回転ローラを感光媒体に交差する方向に移動させて感光媒体にループ部分を形成することで、搬送中に生じた感光媒体のたるみを吸収することができる。
第4の発明に係る写真焼付装置は、第3の発明に係る写真焼付装置であって、制御部は、回転ローラの位置に応じてロール体の回転速度を切り換える。
ここでは、搬送経路長調整機構の回転ローラの位置、つまり回転ローラの移動により発生した搬送中の長尺の感光媒体のループ量に応じてロール体の回転速度を調整している。
ここで、回転ローラは、搬送中の長尺の感光媒体にたるみが出ないように感光媒体の搬送経路長を調整している。例えば、搬送機構による搬送速度よりもロール体から供給される感光媒体の搬送量のほうが多くなって搬送経路における感光媒体にたるみが生じた場合には、回転ローラが搬送方向に交差するように移動して搬送中の感光媒体にループ部分を形成する。このループ部分が感光媒体のたるみを吸収することで、感光媒体に対して正確に焼付け処理を行うことができる。ところが、この搬送経路長調整機構における回転ローラの移動だけで搬送中における感光媒体のたるみを吸収しようとすると、回転ロータの可動範囲を大きくしたり移動可能な回転ローラの数を増やしたりする必要がある。
そこで、本発明の写真焼付装置では、回転ローラの位置を監視しながら、直接回転駆動しているロール体の回転速度を制御している。
これにより、小さいたるみ発生時には回転ローラを移動させてループ量を増やすことでたるみを吸収し、回転ローラが可動範囲の限界位置まできた場合にはロール体の回転速度を調整することで回転ローラの位置を基準位置まで戻しつつ、感光媒体のたるみの発生を防止できる。この結果、回転ローラの数を減らすことができるとともに、回転ローラの稼動範囲を小さくすることができるため、搬送経路長調整機構の構成を簡略化することができる。
第5の発明に係る写真焼付装置は、第1から第4の発明のいずれか1つに係る写真焼付装置であって、制御部は、ロール体の巻き径の変化に応じてロール体の回転速度を切り換える。
ここでは、ロール体の巻き径に応じたロール体の回転速度制御について規定している。すなわち、ロール体は長尺の感光媒体が巻きつけられたものであるため、感光媒体が搬送されるにつれてロール体の巻き径は小さくなる。このため、感光媒体の搬送速度を一定に維持するためには、ロール体の巻き径が小さくなるにつれて回転速度を上げていく必要がある。
よって、本発明の写真焼付装置では、ロール体の巻き径を監視しながらロール体の回転速度を制御する。
これにより、ロール体の巻き径が小さくなっても常に一定の搬送速度で感光媒体を供給することができる。
第6の発明に係る写真焼付装置は、第1から第5の発明のいずれか1つに係る写真焼付装置であって、制御部は、ロール体の回転速度を段階的に切り換える。
ここでは、ロール体の巻き径の変化や回転ローラの位置等に応じて、ロール体の回転速度を段階的に切り換える。
これにより、ロール体の巻き径が所定の大きさになった場合や、回転ローラが所定の位置まで移動してきた場合に、段階的に回転速度を切り換えるだけで済むため、複雑な制御が不要になる。
第1の発明に係る写真焼付装置によれば、写真焼付装置の構成を簡略化することができるとともに、ペーパーにかかる負荷の増大を回避できる。
第2の発明に係る写真焼付装置によれば、搬送経路長調整機構による搬送経路長の調整範囲を小さくする、あるいは機構の簡略化が図れるとともに、制御部における回転駆動制御を行う頻度を減らして制御部の制御負担を軽減することができる。
第3の発明に係る写真焼付装置によれば、搬送中に生じた感光媒体のたるみを吸収することができる。
第4の発明に係る写真焼付装置によれば、回転ローラの数を減らすことができるとともに、回転ローラの稼動範囲を小さくすることができるため、搬送経路長調整機構の構成を簡略化することができる。
第5の発明に係る写真焼付装置によれば、ロール体の巻き径が小さくなっても常に一定の搬送速度で感光媒体を供給することができる。
第6の発明に係る写真焼付装置によれば、段階的に回転速度を切り換えるだけで済むため、複雑な制御が不要になる。
本発明の一実施形態に係る写真プリント装置(写真焼付装置)10について、図1〜図5を用いて説明すれば以下の通りである。
[写真プリント装置10の構成]
本発明の一実施形態に係る写真プリント装置10は、図1および図2に示すように、ロール状に巻回された印画紙(感光媒体)Pのロール体P0から印画紙Pを引き出しながら搬送して露光処理を行って再び長尺のまま印画紙Pを巻き取ってロール体P2として収納する、いわゆるロールtoロール方式の写真焼付装置である。そして、写真プリント装置10は、マガジン12、露光処理部14、マガジン16、プリント制御部18、表示部20、入力部(図示せず)を備えている。
マガジン12は、印画紙Pの搬送経路における最上流側に配置されており、露光処理が施される前の印画紙Pがロール状に巻回されたロール体P0を収納している。
露光処理部14は、マガジン12の下流側に配置されており、写真プリントを行うためにメディアリーダやフィルムスキャナ等(図示せず)から取得した画像データに基づいて、マガジン12から引き出されながら搬送される印画紙Pに対して露光処理(焼付け処理)を行う。
マガジン16は、印画紙Pの搬送経路における最下流側に配置されており、露光処理が行われた印画紙Pを、回転軸16aを中心として再びロール状にして巻き取ったロール体P2を収納する。なお、マガジン16の近傍にも図示しない回転駆動部が設けられており、この回転駆動部が印画紙Pの搬送速度に合わせて回転軸16aを回転駆動することで、露光処理された長尺の印画紙Pを巻き取る。
プリント制御部18は、写真プリント装置10において実施されるプリント処理を行う各動作を制御する。具体的には、露光処理を行う際の制御や、ペーパーエンドセンサ24から検出結果を受信して運転を停止させる、スプライスセンサ26から検出結果を受信して検出された印画紙Pのつなぎ目の部分を避けて露光処理を行うように露光を行うタイミングの制御を行う。
表示部20は、印画紙Pに形成される画像や、図示しない入力部から入力されたオペレータからのデータや指示内容等を表示する。
[マガジン12近傍の構成]
マガジン12の近傍には、図2に示すように、印画紙Pの供給量を調整するための駆動部70および制御部72が配置されている。
駆動部70は、マガジン12に収納された印画紙Pのロール体P0の回転中心となる回転軸12aを回転駆動するモータ70aを有しており、長尺の印画紙Pを搬送経路の下流側へ供給する。
制御部72は、後述する駆動部70と接続されており、マガジン12から供給される印画紙Pの供給量を一定に保つために、ロール体P0のロール径(巻き径)の変化等に応じてロール体P0(回転軸12a)の回転速度を制御する。さらに、制御部72は、後述するダンサーローラ(回転ローラ)32aを可動範囲内で移動させるローラ駆動部(移動機構)32bと接続されており、ダンサーローラ32aの位置を制御する。なお、この制御部72による回転速度制御およびダンサーローラ32aの駆動制御については、後段にて詳述する。
[露光処理部14の構成]
露光処理部14は、供給部(搬送機構)22、ペーパーエンドセンサ24、スプライスセンサ26、ペーパーカッター28、ガイドローラ30,38、ループ形成部(搬送経路長調整機構)32、ポンチユニット40、マークセンサ46、搬送ローラ対(搬送機構)52,54,60、ペーパーセンサ62および露光ユニット64等を有している。
供給部22は、マガジン12の直下流側に配置された複数の搬送ローラ22aを有しており、マガジン12に収納されたロール体P0から印画紙Pを引き出して露光処理が行われる下流側へ搬送する。
ペーパーエンドセンサ24は、搬送経路に沿って供給部22の直下流側に配置されており、長尺のまま搬送される印画紙Pの後端を検出してプリント制御部18へ送信する。
スプライスセンサ26は、搬送経路上におけるペーパーエンドセンサ24とほぼ同じ位置に配置されており、印画紙Pのつなぎ目を検出してプリント制御部18に対してその検出結果を送信する。
ペーパーカッター28は、スプライスセンサ26とガイドローラ30との間に配置されており、運転を中断させる場合等に長尺の印画紙Pを途中で切断する。
ガイドローラ30は、露光処理部14における搬送経路の上端部に配置されており、長尺の印画紙Pの搬送方向を鉛直上向きから水平方向に切り換える。
ループ形成部32は、ガイドローラ30とペーパーセンサ36との間に配置されており、搬送中の印画紙Pの搬送経路の長さを調整するために印画紙Pのループ部分を形成する。また、ループ形成部32は、図3に示すように、ダンサーローラ32a、ローラ駆動部32bおよびセンサ32cを有している。ローラ駆動部32bは、ダンサーローラ32aを支持する支持部32baと、支持部32baの移動方向を規定する支柱部32bbとを有しており、制御部72によって制御されている。ローラ駆動部32bは、ダンサーローラ32aが搬送中の印画紙Pに当接する位置で支持部32baを支柱部32bbに沿って鉛直方向に上下に移動させて搬送中の長尺の印画紙Pにループ部分を形成する。これにより、印画紙Pの搬送経路の長さを調整することで、搬送中の印画紙Pに生じたたるみを吸収して安定した露光処理を行うことができる。センサ32cは、ダンサーローラ32a(支持部32ba)の高さ位置を検出する検出手段であって、ダンサーローラ32aの現在位置(例えば、図3に点線で示す上部限界位置や実線で示す下部限界位置にある場合等)を検出し、この検出結果を制御部72に対して送信する。なお、ダンサーローラ32aは、運転開始当初は初期位置である上部限界位置に存在している。
ペーパーセンサ34,36は、ループ形成部32の搬送方向における上流側、下流側のそれぞれに配置されており、搬送経路上における紙詰まりの有無や印画紙Pの先端や後端の位置等を検出する。
ガイドローラ38は、ガイドローラ30と同等の高さ位置であって露光処理部14における搬送経路の上端部に配置されており、長尺の印画紙Pの搬送方向を水平方向から鉛直方向下向きに切り換える。
ポンチユニット40は、ガイドローラ38の直下流側に配置されており、搬送中の印画紙Pに対して露光処理を行う際の目印としてのポンチ孔を形成する。
マークセンサ46は、露光処理を行う露光ユニット64の位置の直上流側に配置されており、ポンチユニット40によってプリントされる画像ごとに形成されたカットマークや、オーダーごとに形成されるオーダーマーク等のポンチ孔(マーク)を検出してプリント制御部18へ送信する。これにより、プリント制御部18は、印画紙Pに対して露光処理を行うタイミングを制御する。
搬送ローラ対52,54は、搬送経路上における露光ユニット64による露光処理位置を挟むように配置されており、それぞれ2つのローラの間に印画紙Pを挟み込んで搬送する。
露光ユニット64は、搬送ローラ対52,54の近傍に配置されており、搬送ローラ対52,54の間において搬送される印画紙Pの表面に対して、プリントする撮影画像の露光処理を行う。また、露光ユニット64には、副走査方向に搬送される印画紙Pに対して主走査方向に沿ってRGBの3色のレーザ光線を照射する図示しないライン露光ヘッドを有している。
[写真プリント装置10による印画紙Pの搬送および供給制御]
本実施形態の写真プリント装置10では、マガジン12内に収納された長尺の印画紙Pのロール体P0を駆動部70によって直接回転駆動しており、その回転数は制御部72において制御される。
すなわち、写真プリント装置10では、印画紙Pを搬送する搬送機構(供給部22、搬送ローラ対52,54,60)の搬送力によってロール体P0から印画紙Pを引き出すのではなく、ロール体P0を直接回転駆動することで印画紙Pを搬送経路へと供給する。このため、搬送機構による搬送力だけでロール体P0から印画紙Pを引き出す従来の写真プリント装置と比較して、搬送中の印画紙Pにかかる負荷を低減することができる。
また、ロール体P0は、長尺の印画紙Pを巻きつけて形成されたものであるため、印画紙Pの搬送が進むにつれてロール体P0のロール径は小さくなっていく。このとき、ロール径が小さくなっているのに回転軸12aを一定の速度で回転駆動していたのでは、ロール径の減少に伴って搬送経路に対する印画紙Pの供給量が少なくなってしまう。このため、写真プリント装置10では、制御部72において、印画紙Pの搬送量から残りのロール体P0のロール径を予測し、この予測されたロール径が小さくなるにつれて、図4に示すように、段階的に回転速度が大きくなるように制御する。
例えば、印画紙Pのロール体P0のロール径が873.63mmである場合には回転数を低速の1.5rpmになるように制御することで、印画紙Pの搬送速度である2.7inch/secとのバランスをとりながら適度なテンションがかかった状態で印画紙Pをマガジン12内のロール体P0から供給することができる。そして、ロール径が655.22mmまで小さくなると、ロール体P0の回転数を2.0rpmに上昇させる(変化率1.33%)。これにより、マガジン12内に収納されたロール体P0からほぼ一定量の印画紙Pを安定して供給することが可能になる。
なお、この回転速度の切り換え時には、供給部22等における印画紙Pの搬送速度よりもロール体P0からの供給速度の方が大きくなるため、搬送中の印画紙Pにたるみが生じ易い。このため、この回転速度の切り換え時にたるみが生じた場合には、ダンサーローラ32aを鉛直下向きに移動させることでこのたるみを吸収する。
ここで、本実施形態の写真プリント装置10において、印画紙Pに発生したたるみを吸収するための印画紙Pの搬送供給制御について、図5に示すフローチャートに従って説明すれば以下の通りである。
写真プリント装置10の制御部72は、ステップS1において印画紙Pの搬送を開始すると、ステップS2において、搬送中に生じた印画紙Pにたるみが発生していないかを常時監視する。なお、この印画紙Pのたるみの有無については、搬送中の印画紙Pのテンションを測定して測定結果が所定値を下回るような場合にたるみ発生と判定してもよいし、たるみ検知センサ等を搬送経路中に設けて判定を行ってもよい。そして、ステップS2においてたるみの発生が検出されると、ステップS3において、ループ形成部32のダンサーローラ32aを可動範囲内において鉛直下向きに移動させて印画紙Pのループ部分を形成、あるいはループ部分を大きくすることにより吸収する。そして、ステップS4においてセンサ32cがこのダンサーローラ32aが可動範囲内におけるどの位置にあるのかを検知する。ここで、ステップS5においてダンサーローラ32aの位置が下部限界位置にあることを検知すると、制御部72は、ステップS6において回転速度を少し落として印画紙Pの供給量を少し減らしながら、ステップS7においてダンサーローラ32aを少しずつ初期位置である上部限界位置まで移動させる。
これにより、ダンサーローラ32aが可動範囲内における下部限界位置まで移動している場合でも、制御部72が回転速度を落とすように制御しながらダンサーローラ32aを初期位置である上部限界位置まで移動させることで、ダンサーローラ32aによって再度印画紙Pにループ部分を形成可能な状態に戻すことができる。
このように、本実施形態の写真プリント装置10では、搬送中に生じた印画紙Pのたるみを、ダンサーローラ32aを移動させてループ部分を形成することで吸収するとともに、ダンサーローラ32aが下部限界位置まで移動していることを検出すると制御部72によってロール体P0の回転速度を少しずつ落としながらダンサーローラ32aを初期位置である鉛直上向きに移動させる。これにより、ループ形成部32(ダンサーローラ32a)が1個であって、かつダンサーローラ32aの可動範囲が小さい場合でも、ダンサーローラ32aが可動範囲の下部限界位置まで移動してたるみの吸収が限界を超えて、搬送中に印画紙Pにたるみが生じてしまうことを回避できる。
[写真プリント装置10の特徴]
(1)
本実施形態の写真プリント装置10では、長尺の印画紙Pを巻きつけたロール体P0から印画紙Pを引き出しながら搬送して露光処理を行う写真焼付装置において、図2および図3に示すように、印画紙Pの搬送経路の長さを調整するループ形成部32(ダンサーローラ32a、ローラ駆動部32b)と、印画紙Pのロール体P0を直接回転駆動する駆動部70と、駆動部70によるロール体P0の回転速度を制御する制御部72とを備えている。
通常、このような印画紙をロール体から引き出しながら搬送して露光処理を行う写真焼付装置では、印画紙のロール体を収納したマガジンの下流側に配置された搬送機構によってロール体から印画紙を引き出しながら搬送している。このため、このような従来の写真焼付装置では、搬送中の印画紙に対して負荷がかかり易く露光処理された画像の品質の低下を招くおそれがある。さらに、このような従来の写真焼付装置では、搬送中の印画紙Pにたるみが生じるとダンサーローラが可動範囲内で移動することで印画紙に一定のテンションがかかった状態で搬送されるように調整している。このため、特に印画紙のロール体のロール径が大きくなってくるとダンサーローラによって吸収すべきたるみの量も大幅に増えるため、ダンサーローラの可動範囲を大きくしたり、ダンサーローラの数を増やしたりする等の措置を採る必要がある。
そこで、本実施形態の写真プリント装置10では、搬送中の印画紙Pに発生したたるみを吸収するループ形成部32(ダンサーローラ32a、ローラ駆動部32b)と、ロール体P0を直接回転駆動する駆動部70と、その回転速度を制御する制御部72とを備えている。
これにより、搬送中に生じた印画紙Pのたるみをダンサーローラ32aによって吸収するとともに、ダンサーローラ32aが下部限界位置まで移動した場合には、制御部72が回転速度を落としながらローラ駆動部32bによってダンサーローラ32aを鉛直上向きに移動させることができる。この結果、従来の写真焼付装置と比較して、ダンサーローラ32aの数を1本に減らしたり可動範囲を小さくしたりして、ループ形成部32の構成を簡略化することができる。
さらに、ロール体P0を直接回転駆動しているため、搬送機構による搬送力によって印画紙Pを引き出す従来の写真焼付装置と比較して、印画紙Pに対する負荷を低減して良好な焼付け処理を行うことができる。
(2)
本実施形態の写真プリント装置10では、図3に示すように、搬送中の印画紙Pの搬送経路の長さを調整する機構として、ダンサーローラ32aとローラ駆動部32bとを有するループ形成部32を備えている。
これにより、ローラ駆動部32bがダンサーローラ32aを搬送中の印画紙Pの一部に当接させながら印画紙Pの搬送方向に交差するように移動させることで、搬送中の印画紙Pに生じたたるみを吸収することができる。
(3)
本実施形態の写真プリント装置10では、制御部72が、センサ32cにおけるダンサーローラ32aの位置に関する検出結果に基づいて、ロール体P0の回転速度を制御する。
通常、ダンサーローラ32aは下部限界位置まで移動している状態ではさらに発生したたるみを吸収することができなくなる。
そこで、本実施形態の写真プリント装置10では、図5のフローチャートに示すように、ダンサーローラ32aの下部限界位置まで移動していることを検知すると、ロール体P0の回転速度を少しずつ落としながらダンサーローラ32aの位置を徐々に上昇させるように制御を行う。
これにより、ダンサーローラ32aによるたるみの吸収が限界まできた場合でも、ロール体P0の回転速度を制御して印画紙Pの供給量を制御することで、ダンサーローラ32aを初期位置である上部限界位置まで移動させることができる。この結果、ダンサーローラ32aの可動範囲を小さくしたり、ダンサーローラ32aの数を本実施形態の写真プリント装置10のように1本にしたりする等、ループ形成部32の構成を簡略化することができる。
(4)
本実施形態の写真プリント装置10では、制御部72が、ロール体P0のロール径の変化に応じて、ロール体P0の回転速度を切り換える。
これにより、本実施形態のようにロール体P0を直接回転駆動する写真プリント装置10であっても、ロール径が小さくなるにつれて適切な回転数になるように制御することで、ロール径の変化にかかわらず印画紙Pをほぼ一定の量で搬送機構(供給部22、搬送ローラ対52,54,60)へ供給することができる。
(5)
本実施形態の写真プリント装置10では、ロール体P0の回転速度をロール体P0のロール径に応じて段階的に切り換えている。
これにより、ロール体P0のロール径の変化に応じてほぼ一定の供給量を維持することができるとともに、段階的に切り換えることで回転速度の切り換え制御を単純化することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、マガジン12からに印画紙Pの供給量(ロール体P0の回転速度)を、ロール体P0のロール径の変化に応じて、段階的に切り換え制御する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、回転速度を段階的に切り換えるのではなく、ロール体P0のロール径のロール径の変化に応じてフレキシブルにロール体P0の回転速度を制御する構成であってもよい。この場合には、上記実施形態において説明した回転速度の切り換え時における印画紙Pのたるみの発生を最小限にとどめることができるため、ループ形成部32におけるダンサーローラ32aの可動範囲を小さくしたり、ループ形成部32自体をなくして写真プリント装置10自体の構成を簡略化したりすることもできる。
(B)
上記実施形態では、ロール体P0から供給される印画紙Pの搬送速度を一定に保つために、ロール体P0の巻き径の変化を搬送量によって予測して駆動部70による回転駆動を制御する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ロール体の近傍にセンサ等の検出手段を設け、これによりロール体の巻き径を検出する方法を採用してもよい。
(C)
上記実施形態では、ダンサーローラ32aが下部限界位置まで移動した場合にロール体P0の回転速度制御を行って、ダンサーローラ32aを初期位置まで戻す例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、搬送中の印画紙Pにかかるテンションを弱めながらダンサーローラ32aが上部限界位置に移動している場合には、ロール体P0の回転速度を早くしながらダンサーローラ32aの位置を徐々に下げるように制御してもよい。また、ダンサーローラ32aが上下の限界位置に移動している場合だけでなく、限界位置にない場合でもその後の印画紙Pにかかるテンションを予測して鉛直方向におけるいずれかの方向にダンサーローラ32aを移動させるように制御してもよい。
(D)
上記実施形態では、ダンサーローラ32aの初期位置を上部限界位置であるものとして説明しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ダンサーローラ32aの可動範囲における中央部分を初期位置として設定し、運転を開始させてもよい。この場合には、運転開始直後の搬送中の印画紙Pにかかるテンションが大きすぎる場合でもダンサーローラ32aを鉛直上向きに移動させることで、適度なテンションがかかった状態で印画紙Pを搬送することができる。印画紙Pにかかるテンションが低すぎる場合については上述した通りである。
本発明の写真焼付装置は、搬送中の印画紙に対する負荷を低減し、搬送される長尺の印画紙の搬送経路の長さを調整する機構の構成を簡略化できるという効果を奏することから、ダンサーローラ等の搬送径路長調整機構を備えた各種装置に対して広く適用可能である。
本発明の一実施形態に係る写真プリント装置を示す外観図。 図1の写真プリント装置の内部の構成を示す断面図。 図1の写真プリント装置10におけるループ形成部の周辺の構成を示す斜視図。 ロール体の回転速度とロール径の変化の関係を示す図。 写真プリント装置10による印画紙の供給制御の流れを示すフローチャート。
符号の説明
10 写真プリント装置(写真焼付装置)
12 マガジン
12a 回転軸
14 露光処理部
16 マガジン
16a 回転軸
18 プリント制御部
20 表示部
22 供給部(搬送機構)
24 ペーパーエンドセンサ
26 スプライスセンサ
28 ペーパーカッター
30、38 ガイドローラ
32 ループ形成部(搬送経路長調整機構)
32a ダンサーローラ(回転ローラ)
32b ローラ駆動機構(移動機構)
32ba 支持部
32bb 支柱部
32c センサ
40 ポンチユニット
46 マークセンサ
52,54,60 搬送ローラ対(搬送機構)
62 ペーパーセンサ
64 露光ユニット
70 駆動部
72 制御部
P 印画紙
P0 ロール体
P1 ロール体

Claims (6)

  1. 画像データに基づいて感光媒体に対して画像の焼付け処理を行う写真焼付装置であって、
    前記感光媒体をロール状に巻きつけたロール体と、
    前記ロール体を回転駆動する駆動部と、
    前記駆動部による前記ロール体の回転速度を制御する制御部と、
    前記ロール体から引き出された前記感光媒体を連続的に前記焼付け処理を行う位置まで搬送する搬送機構と、
    を備えている写真焼付装置。
  2. 前記搬送機構内に設けられており、前記ロール体から引き出された前記感光媒体の搬送経路の長さを変更する搬送経路長調整機構を、さらに備えている、
    請求項1に記載の写真焼付装置。
  3. 前記搬送経路長調整機構は、搬送される前記感光媒体に対して当接しながら回転する回転ローラと、前記感光媒体の搬送方向に交差する方向に前記回転ローラの位置を移動させる移動機構と、を有している、
    請求項2に記載の写真焼付装置。
  4. 前記制御部は、前記回転ローラの位置に応じて前記ロール体の回転速度を切り換える、
    請求項3に記載の写真焼付装置。
  5. 前記制御部は、前記ロール体の巻き径の変化に応じて前記ロール体の回転速度を切り換える、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の写真焼付装置。
  6. 前記制御部は、前記ロール体の回転速度を段階的に切り換える、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の写真焼付装置。
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